JPH1031349A - 画像形成装置の設計方法及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置の設計方法及びそれを用いた画像形成装置

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JPH1031349A
JPH1031349A JP8186279A JP18627996A JPH1031349A JP H1031349 A JPH1031349 A JP H1031349A JP 8186279 A JP8186279 A JP 8186279A JP 18627996 A JP18627996 A JP 18627996A JP H1031349 A JPH1031349 A JP H1031349A
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exposure
dot
image forming
photoreceptor
exposure time
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Application number
JP8186279A
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English (en)
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Tomoshi Hirota
智志 広田
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、画像形成装置に樹脂分散型
単層感光体を用いた場合において、どの程度の露光時間
からドット形成が可能となるのかを容易に予測するため
の設計方法を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、感光体の半減露光量をE[J
/m2 ]、画像の解像度をN[spots/inc
h]、露光手段による走査速度V[m/s]、感光体上
に形成される露光ス ポットの上記走査方向の半径をW
x [m]、それと垂直な方向の半径をWy [ m]、露
光光の強度をP[w]、1ドット最大露光時間に対する
ドット形成開始露光時間の割合をCin[%]とした場
合、Wx ×N×E×Wy ×V≦0.01433×P×C
inを満たすようにこれら各パラメータの設計を行う画像
形成装置の設計方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザプ
リンタ、ファクシミリ等の電子写真方式あるいは静電記
録方式の画像形成装置及びその設計方法に係り、詳しく
は、画像を多数のドットの集合体として表現する所謂デ
ジタル方式の画像形成装置及びその設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記デジタル方式の画像形成装置
としては、例えば、感光体回転可能に配設された感光体
ドラムと、当該感光体ドラムとの間に所定の帯電電圧が
印加される一様帯電コロトロンと、各色毎の画像情報に
応じて感光体ドラムを露光する露光手段と、上記各色の
トナーを保持すると共に、感光体ドラムに所定の色のト
ナーを供給する現像手段と、当該感光体ドラムとの間に
所定の転写電圧が印加される転写コロトロンと、感光体
ドラムから残留トナー等の汚れを除去する感光体用クリ
ーニング手段と、これらとは別に設けられ、用紙を加熱
加圧する定着ロールとを有する。また、上記露光手段
は、例えば、画像情報に応じて1ドット毎に点滅するレ
ーザダイオードと、回転可能に配設されて、当該レーザ
ダイオードの発光光を反射するポリゴンミラーとを有
し、当該ポリゴンミラーによる反射光で上記感光体ドラ
ムをその回転軸方向に沿って露光走査するものがある。
【0003】そして、上記画像形成装置は、感光体ドラ
ムを回転させた状態で、一様帯電コロトロンにより帯電
し、露光手段により潜像を形成し、現像手段で当該潜像
を現像することで、感光体ドラム上にトナー像を形成
し、その後、当該トナー像を転写コロトロンで用紙に転
写し、更に当該用紙を定着ロールで加熱加圧して、用紙
上に画像を形成する。従って、上記画像形成装置では、
1つの潜像を、上記感光体ドラムの回転軸方向に配列さ
れた多数のドット毎に形成し、その動作を所定の回数繰
り返すことにより形成することになる。
【0004】ところで、今日、上記画像形成装置では、
導電性の基材の上に、電荷輸送材が高濃度で溶解された
樹脂からなる電荷輸送層と、電荷発生顔料が高濃度で分
散された樹脂からなる電荷発生層とを順次積層した構造
を有する所謂機能分離積層構造のOPC(Organi
c Photoconductor)感光体が広く一般
的に用いられている。その理由は、1つに、上記デジタ
ル方式の画像形成装置に用いられるレーザダイオードが
780nmの波長の光を発光する一方で、無金属フタロ
シアニン、銅フタロシアニン、チタンフタロシアニン、
マグネシウムフタロシアニン、バナジルフタロシアニン
などのフタロシアニン顔料を用いた感光体が当該波長に
対して良好な感度特性を有するからである。
【0005】そして、当該機能分離積層構造のOPC感
光体は、微小な露光量においてもその表面電位が減衰
し、しかも、露光量に応じてその表面電位が略リニアに
減衰してゆく光減衰特性を有する(図6の光減衰特性線
Aを参照)。なお、以下において、当該特性を低γ特性
と呼ぶ。
【0006】従って、上記デジタル方式の画像形成装置
では、上記露光手段による露光時間を制御して、当該濃
度に応じた電位レベルまで感光体ドラムの表面電位を減
衰させる一方で、一定電位の現像バイアスのもとで現像
を行うように構成するだけで、感光体に供給されるトナ
ー量を各ドット毎に制御することができ、ひいては各ド
ットの濃度を制御して階調表現を行うことができた。
【0007】また、当該画像形成装置では、感光体が微
小な露光量においてもその表面電位が減衰し、しかも、
露光量に応じてその表面電位が略リニアに減衰してゆく
光減衰特性を有するため、どの程度の露光時間からドッ
ト形成が可能となるのか、ひいては、1つのドット形成
に割り当てられた露光時間をどのように分解して時間設
定ができるように形成すれば所定の階調数を確保するこ
とができるのかを容易に予測することができ、それに基
づいて露光手段などの設計を容易に行なうことができ
る。
【0008】しかしながら、当該画像形成装置では、当
該感光体の光減衰特性が故に、ひいては当該光減衰特性
を利用して階調表現を行っているが故に、各ドットを均
一な濃度で形成すること、あるいは、各ドットの輪郭を
シャープに形成することができず、高解像度化(高密度
化)することが非常に困難であった。
【0009】第一に、上記画像形成装置では、露光手段
の露光光は、その中心が最大の露光光量となり且つ当該
中心から離れるに従って露光光量が小さくなってゆく光
エネルギー分布を有する(一般的には、ガウシャン分布
に従った分布と見なすことができる)。第二に、上記画
像形成装置では、上記感光体ドラム上に多数のドットを
効率良く形成するために、露光光で感光体ドラムを走査
しながら画像情報に応じて露光手段をON/OFFして
1ドットライン毎に露光を行うのが一般的である。そし
て、上記画像形成装置では、当該ONから所定の露光光
量が出力されるまでに所定の立ち上がり時間があり、ま
た、当該OFFから露光光量が0になるまでに所定の立
ち下がり時間が発生する。従って、上記画像形成装置で
は、ON時間の前後に十分な光量を有しない露光光が感
光体ドラムに照射されてしまう。第三に、上記低γ特性
の感光体は、その露光光量に応じて異なる電位をとり、
微妙な露光光量の差であっても異なる表面電位となり、
それが画像濃度の差となって表われてしまう。
【0010】それ故、上記低γ特性の感光体を用いた画
像形成装置では、例えば、感光体ドラム上に1つのドッ
トを形成しようとした場合、感光体ドラムに照射される
露光光は、上記走査方向及び当該走査方向に垂直な方向
において不均一となってしまい、例えて言うならばなだ
らかな広いすそ野を有する山のような分布となってしま
い、当該露光領域における感光体ドラムの表面電位も当
該山の分布に応じた電位分布になってしまう。従って、
当該ドットを現像した場合、当然に、当該露光領域内に
は上記電位分布に応じた量でトナーが付着するので、ひ
いては当該ドットの濃度は、そのドット内で不均一なも
のとなり、その輪郭がぼけたものとなり、しかも、想定
したものよりもサイズが大きいドットが形成されてしま
うことになる。
【0011】また、上記画像形成装置では、機能分離積
層構造のOPC感光体が一般的には負帯電特性を有する
ため、大量のオゾンを発生してしまうという問題もあ
る。
【0012】そこで、近年、樹脂を分散させた単層構造
の感光体(以下、樹脂分散型単層感光体と呼ぶ)を用い
て画像形成装置を形成する研究が進んでいる。ちなみ
に、当該感光体は、正帯電特性を有する。
【0013】そして、当該樹脂分散型単層感光体は、露
光量が所定の光量に達すると急激に表面電位が減衰し
(以下、当該露光量を臨界露光光量と呼ぶ)、それ以上
の露光量においてはほぼ一定の表面電位に安定する光減
衰特性を有する(図6の光減衰特性線Bを参照)。な
お、以下において、当該特性を高γ特性と呼ぶ。ちなみ
に、当該感光体において、所定の露光量になるまで表面
電位が減衰せず、当該露光量を超えたら急激に減衰を開
始する特性はインダクション効果と呼ばれており、その
原因は、露光初期においては、キャリアが発生するもの
のトラップにより捕獲されてしまうが、その後、露光量
が増加するにつれてキャリアが増加して当該トラップが
埋め尽くされ、キャリア輸送が急激に生じるためである
と推察される。
【0014】また、当該画像形成装置においては、露光
手段による露光時間を制御して、各ドットの面積を調整
することで、つまり上記急激な減衰を生じさせた面積の
ドットの最大面積に対する面積割合を調整することで、
階調表現を行うことができる。そして、当該画像形成装
置においては、露光領域内における感光体ドラムの表面
電位はほぼ均一となり、しかも、その境界の電位変動も
シャープなものとなるので、ドットの濃度は、そのドッ
ト内で均一なものとなり、その輪郭もくっきりとし、し
かも、ほぼ想定した大きさのドットを形成することがで
きる。なお、当該画像形成装置においては、低い濃度の
ドットを形成するためには上記面積割合を小さくする必
要がある。つまり微小な面積においてのみ上記急激な減
衰を生じさせるように露光を行なう必要がある。その
為、特開平6−122233号公報や特開平5−280
713号公報では、感光体上の露光光のスポット径を上
記主走査方向において絞り込むことにより、当該問題を
解決することができることが記載されている。また、当
該方法は、上記レーザダイオード等の発光素子自体の出
力、つまりビームパワーを上げる必要が無いので、当該
発光素子や感光体の耐久性を損なうことが無く、しか
も、消費エネルギーを増加させることもない。
【0015】しかしながら、当該樹脂分散型単層感光体
を用いた画像形成装置では、感光体が所定の露光量にな
るまでは有効な減衰が開始されず、しかも、上記臨界露
光光量が樹脂分散型単層感光体の種類や構成毎に異なる
ため、どの程度の露光時間(以下、ドット形成可能最小
露光時間と呼ぶ)からドット形成が可能となるのか(厳
密に言えば、どの程度の露光時間から上記減衰後の安定
電位になるのか:図7の(b)と(c)とを参照)、ひ
いては、1つのドット形成に割り当てられた露光時間
(以下、1ドット最大露光時間と呼ぶ)をどのように分
解して時間設定ができるように形成すれば所定の階調数
を確保することができるのかが判らず、ひいては露光手
段とうの設計が非常に難しくなってしまう。ちなみに、
上記特開平6−122233号公報や特開平5−280
713号公報などの技術を用いて、感光体上の露光光の
スポット径を上記主走査方向において絞り込むようにし
ても、実際の装置において、上記ドット形成可能最小露
光時間を無くすことはできず、同様の問題を有する。
【0016】従って、現実に上記画像形成装置を設計し
ようとする場合には、一般的に上記露光手段の照射光量
が小さいため、上記臨界露光光量に達するまでの時間
は、上記ドット形成に割り当てられた露光時間の数割程
度の時間が上記ドット形成可能最小露光時間として利用
されてしまう。その結果、上記画像形成装置では、残り
の露光時間では十分な階調数を設定できなくなってしま
う虞が生じたり、また逆に、当該問題が生じないように
するために、必要以上に細かく時間設定ができるように
構成しておかなければならなくなってしまう。
【0017】また、従来は、当該感光体を用いた画像形
成装置を形成する場合には、上記臨界露光光量がどの程
度であるのかが不明なので、当該感光体の光減衰特性を
調べ、それに応じて上記露光時間の設定を行い、場合に
よっては露光手段等の設計を変更する必要があり、しか
も、当該感光体を交換する度にそれらの作業を繰り返さ
なければならない。
【0018】それ故、上記画像形成装置を実際に形成す
る場合には、装置の開発も困難であり、しかも、装置の
開発期間も長くなってしまう。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、こ
れらの問題点を解決し、樹脂分散型単層感光体を用いた
画像形成装置を容易且つ安価に形成できるようにするこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】すなわち、本願の第一の
発明は、露光量が所定の光量に達すると急激に表面電位
が減衰し、それ以上の露光量においてはほぼ一定の表面
電位に安定する光減衰特性を有する感光体を用いると共
に、露光手段による露光時間を制御して各ドットの面積
を調整することで、上記感光体上に階調を有する潜像を
形成する画像形成装置の設計方法において、感光体の半
減露光量をE[J/m2 ]、画像の解像度をN[spo
ts/inch]、露光手段による走査速度V[m/
s]、感光体上に形成される露光スポットの上記走査方
向の半径をWx [m]、それと垂直な方向の半径をWy
[m]、露光光の強度をP[w]、1ドット最大露光時
間に対するドット形成可能最小露光時間の割合をC
in[%]とした場合、下記式(1)を満たすようにこれ
ら各パラメータの設計を行う画像形成装置の設計方法で
ある。
【0021】
【数3】
【0022】また、本願の第二の発明は、露光量が所定
の光量に達すると急激に表面電位が減衰し、それ以上の
露光量においてはほぼ一定の表面電位に安定する光減衰
特性を有する感光体を用いると共に、露光手段による露
光時間を制御して各ドットの面積を調整することで、上
記感光体上に階調を有する潜像を形成する画像形成装置
において、感光体の半減露光量をE[J/m2 ]、画像
の解像度をN[spots/inch]、露光手段によ
る走査速度V[m/s]、感光体上に形成される露光ス
ポットの上記走査方向の半径をWx [m]、それと垂直
な方向の半径をWy [m]、露光光の強度をP[w]、
1ドット最大露光時間に対するドット形成可能最小露光
時間の割合をCin[%]とした場合、下記式(2)を満
たすようにCinを設定すると共に、当該ドット形成可能
最小露光時間と1ドット最大露光時間との間に、少なく
とも所定の階調数と同数の階調ステップを設定したこと
を特徴とする画像形成装置である。
【0023】
【数4】
【0024】上記感光体は、露光量が所定の光量に達す
ると急激に表面電位が減衰し、それ以上の露光量におい
てはほぼ一定の表面電位に安定する光減衰特性を有する
ものであればよく、例えば、樹脂分散型単層感光体があ
る。そして、当該樹脂分散型単層感光体としては、例え
ば、酸化亜鉛を樹脂内に分散させた単層感光体、フタロ
シアニンを樹脂内に分散させた単層感光体、X型無金属
フタロシアニンを樹脂内に分散させた単層感光体があ
り、特に、最後のものはその他のものに比べて表面電位
が急激に減衰するまでの時間が短く、帯電効率が良く、
繰り返して使用した時の減衰特性が安定していて実用的
である。なお、上記画像形成装置において、上記感光体
は、ドラム形状に形成されて回転可能に配設されている
のが一般的である。
【0025】上記露光手段は、上記感光体を露光して潜
像を形成できるものであればよく、例えば、画像情報に
応じて発光するレーザダイオードと、回転可能に配設さ
れて、当該レーザダイオードの発光光を反射するポリゴ
ンミラーとを有し、当該ポリゴンミラーによる反射光で
上記感光体ドラムをその回転軸方向に沿って露光走査す
るものがある。
【0026】本発明において、上記感光体の半減露光量
とは、帯電された感光体の電位を半分にまで下げるとき
に必要な露光エネルギー量をいい、本発明では、感光体
の1m2 を一様帯電電位の半分の電位とする時に、当該
感光体表面に照射される露光エネルギー量として定義す
る。
【0027】上記画像の解像度とは、画像の細かさを示
す尺度を意味し、本発明では、最終的に用紙等の上に形
成される画像の1インチ幅内に配列されるドットの個数
として定義する。
【0028】上記露光手段による走査速度とは、感光体
表面上を移動する露光スポットの移動速度を意味し、本
発明では、当該移動速度として定義する。
【0029】上記感光体上に形成される露光スポットと
は、露光手段により露光光が照射されている感光体表面
の領域を意味し、本発明では、当該露光光を感光体ドラ
ムに固定して照射した状態において、当該露光光をガウ
シャン分布とみなし、露光光量が最大の露光光量の1/
2 以上となる範囲として定義する。
【0030】そして、上記露光スポットの走査方向の半
径は、当該露光スポットの移動方向における最大幅の半
分の長さとして定義する。
【0031】上記露光スポットの走査方向と垂直な方向
の半径は、当該露光スポットの移動方向と垂直な方向に
おける最大幅の半分の長さとして定義する。
【0032】上記露光光の強度とは、一般的に露光手段
の発光光量と当該露光手段と感光体の露光領域との距離
により決定されるものであり、本発明では、上記露光ス
ポットに単位時間当たりに照射される光量の総和として
定義する。
【0033】上記1ドット最大露光時間とは、1ドット
に割り当てられた感光体上の幅(当然に上記露光スポッ
トの走査方向の幅)を上記露光スポットの移動速度で割
った値として定義する。
【0034】上記ドット形成可能最小露光時間とは、一
般的には感光体上にドットを形成することが可能となる
(させたい)最小の露光時間を意味する。
【0035】上記1ドット最大露光時間に対するドット
形成可能最小露光時間の割合とは、上記ドット形成可能
最小露光時間を上記1ドット最大露光時間で割った時の
百分率である。
【0036】上記所定の階調数とは、当該画像形成装置
に求められている階調数を意味し、例えば、256階調
のモノクロ画像形成装置がある。
【0037】また、ドット形成可能最小露光時間と1ド
ット最大露光時間との間に、所定の階調数と同数の階調
ステップを設定するとは、例えば、上記256階調のモ
ノクロ画像形成装置に本発明を適用するならば、ドット
形成可能最小露光時間と1ドット最大露光時間との間の
有効変調時間を256で割った時間毎にドット形成露光
時間を設定できるように階調ステップを形成することを
意味する。
【0038】更に、ドット形成可能最小露光時間と1ド
ット最大露光時間との間に、少なくとも所定の階調数と
同数の階調ステップを設定するとは、例えば、上記25
6階調のモノクロ画像形成装置に本発明を適用するなら
ば、ドット形成可能最小露光時間と1ドット最大露光時
間との間の有効変調時間を256以上の数値で割った時
間毎にドット形成露光時間を設定できるように階調ステ
ップを形成することを意味する。これにより、装置の温
度や湿度などの環境条件が変動しても、階調表現に使用
する階調ステップ全体をシフトすることにより、所定の
現像濃度(つまり階調表現)で画像を形成することが可
能となる。
【0039】そして、本願の第一の発明を利用すれば、
露光量が所定の光量に達すると急激に表面電位が減衰
し、それ以上の露光量においてはほぼ一定の表面電位に
安定する光減衰特性を有する感光体を用いた画像形成装
置では、上記式(1)に基づいて容易にドット形成可能
最小露光時間などを把握することができる。なお、本発
明を利用するにあたって、上記式(1)からどのパラメ
ータを求めるかは問題ではない。
【0040】また、本願の第二の発明の画像形成装置で
は、上記式(2)を満たすCinを基に、ドット形成可能
最小露光時間と1ドット最大露光時間との間に、少なく
とも所定の階調数と同数の階調ステップを設定したの
で、所定の階調表現で画像を形成することができる。
【0041】
【実施の形態】以下、添付図面に基づいて本発明をデジ
タル複写機に利用した実施の形態を詳細に説明する。
【0042】実施形態1 図1はこの発明が適用されたデジタル方式のプリンタを
示すものである。上記画像形成装置は、トナー像を形成
するトナー像形成部と、当該トナー像を用紙上に転写定
着させる画像形成部とからなる。
【0043】上記画像形成部は、回転可能に配設された
感光体ドラム1と、当該感光体ドラム1との間に所定の
帯電電圧が印加される一様帯電コロトロン2と、当該感
光体ドラム1を露光して静電潜像を形成する露光手段3
と、当該感光体ドラム3との間に所定の現像電圧が印加
され、上記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像
手段4と、感光体ドラム1から残留トナー等の汚れを取
り除くクリーニング手段5と、当該感光体ドラム1を徐
電する徐電ランプ6とを有する。
【0044】上記感光体ドラム1には、アルミニウムを
円筒形状に形成した機材の上に、X型無金属フタロシア
ニン(大日本インキ(株)製)、ファーストゲンブルー
(Fastgen Blue)を樹脂内に分散させた感
光体層を形成した樹脂分散型単層感光体を使用した。当
該感光体ドラム1の光減衰特性を図2に示す。なお、当
該図から判るように、当該感光体ドラム1の半減露光量
は0.005[J/m 2 ]である。また、上記画像形成
装置では、当該感光体ドラム1の電荷移動の主体がホー
ルなので、上記一様帯電コロトロン2は当該感光体ドラ
ム1を正帯電し、露光手段3は静電潜像の画像部を露光
し、更に、上記現像手段4は露光部を現像(反転現像)
する。
【0045】上記露光手段3は、画像情報に応じて点滅
制御信号を生成するレーザ駆動制御回路と、当該点滅制
御信号に応じて点滅する反動体レーザ3gと、回転可能
に配設され、当該半導体レーザ3gの発光光を感光体ド
ラム1に反射するポリゴンミラー3aとを有し、上記ポ
リゴンミラー3aの回転に伴って感光体ドラム1をその
回転軸と平行な方向毎に露光走査する。従って、感光体
ドラム1は、当該回転軸と平行な方向毎に露光走査さ
れ、それが所定の回数繰り返されることにより静電潜像
が形成されることになる(以下において、上記感光体ド
ラム1の回転軸と平行な方向を主走査方向、それと垂直
な方向を副走査方向と呼ぶ)。
【0046】上記レーザ駆動制御回路は、図3に示すよ
うに、各画素の階調データをデジタル信号として出力す
るデジタルデータ出力装置3bと、当該階調情報に応じ
た所定のレベルのアナログレベル信号を出力するD/A
コンバータ3cと、1画素の最大露光時間毎に所定の三
角波を発生する三角波発生器3dと、当該三角波とアナ
ログレベル信号とを比較して、それらのレベル関係に応
じた幅のパルスを発生する比較回路3eと、当該パルス
幅に応じた時間だけ半導体レーザ3gを一定の強度の光
で発光させるLD駆動回路3fとからなる。
【0047】そして、上記画像形成部は、感光体ドラム
1を回転させた状態で、一様帯電コロトロン2で感光体
ドラム1を所定の帯電電位に帯電し、露光手段3で感光
体ドラム1に静電潜像を形成し、現像手段4で当該潜像
を現像してトナー像を形成することで、感光体ドラム1
上にトナー像を形成する。
【0048】上記画像形成部は、多数の用紙Pを収容す
ることができる用紙収容トレイ7と、当該感光体ドラム
1との間に所定の転写電圧が印加される転写コロトロン
8(以下、この感光体ドラム1と転写コロトロン8との
間を転写位置と呼ぶ)と、当該転写コロトロン8により
帯電された用紙Pを徐電する徐電コロトロン9と、供給
された用紙Pを一対の定着ローラで加熱加圧する定着手
段10(以下、この一対の定着ローラの間を定着位置と
呼ぶ)と、画像が形成された用紙Pが排出される用紙排
出トレイ11と、上記用紙収容トレイ7から用紙排出ト
レイ11まで上記転写位置及び定着位置を通過するよう
にして用紙Pを搬送する用紙搬送手段12とを有する。
【0049】そして、上記画像形成部において、用紙P
は、上記感光体ドラム1上に形成されたトナー像を転写
位置において転写され、定着位置において当該トナー像
と共に加熱加圧されることにより、画像が形成される。
なお、上記感光体ドラム1は、上記トナー像が転写され
た後、上記クリーニング手段5及び徐電ランプ6により
クリーニングされて、次の画像形成に備える。
【0050】そして、本実施形態では、先ず、図4
(a)に示すように、感光体1の半減露光量Eを0.0
05[J/m2 ]、画像の解像度Nを400[spot
s/inch]、露光手段3による走査速度Vを100
0[m/s]、感光体1上に形成される露光スポットの
上記副走査方向の半径Wy を30μm、露光光の強度P
を0.4mwに設定した上で、感光体1上に形成される
露光スポットの上記走査方向の半径Wx [m]、並び
に、1ドット最大露光時間に対するドット形成可能最小
露光時間の割合をCin[%]を下記式(3)の基づいて
設定した。具体的には、上記Wx を20μmとすると共
に、1ドット最大露光時間CNAX に対するドット形成可
能最小露光時間の割合Cin[%]を20%に設定した。
ちなみに、下記式(3)によれば、上記パラメータの下
では、図4(b)の斜線部分内においてドットの形成が
可能となることが予想される。
【0051】
【数5】
【0052】また、本実施例では、次に、上記ドット形
成可能最小露光時間Cinから1ドット最大露光時間まで
の時間に、4個の階調ステップを設定した。
【0053】そして、上記画像形成装置において、図5
(a)に示すように、パルス幅を最大パルス幅の10
%,20%,40%,100%に設定して、画像を形成
してみた。
【0054】その結果、上記画像形成装置では、図5
(b)に示すように、10%の場合にはドットが形成さ
れなかったが、20%以上においてはドットが形成さ
れ、且つ、各パルス幅に応じて異なる大きさのドットを
形成することができた。つまり、上記式(3)に基づい
て形成した画像形成装置では、その式(3)に基づいて
設定したパラメータと同様に、ドット形成可能最小露光
時間Cinから1ドット最大露光時間までの時間において
ドットを形成することができた。従って、上記式(3)
は、実際の画像形成装置のドット形成動作と非常に良い
対応を持っており、それに基づいて画像形成装置を容易
に設計することができることが判る。
【0055】また、上記画像形成装置では、ドット形成
可能最小露光時間Cinから1ドット最大露光時間までの
時間に設定された各階調ステップにおいて異なる大きさ
のドットを形成することもでき、所定の階調表現も実現
可能であることも判った。
【0056】
【発明の効果】以上のとおり、本願の第一の発明を利用
すれば、露光量が所定の光量に達すると急激に表面電位
が減衰し、それ以上の露光量においてはほぼ一定の表面
電位に安定する光減衰特性を有する感光体を用いると共
に、露光手段による露光時間を制御して各ドットの面積
を調整することで、上記感光体上に階調を有する潜像を
形成する画像形成装置を設計する際には、上記式(1)
を満たすように各パラメータを設計することで、当該感
光体に見合った画像形成装置を容易に且つ安価に最適な
設計することができる。
【0057】また、本願の第二の発明の画像形成装置で
は、上記式(2)を満たすCinを基に、ドット形成可能
最小露光時間と1ドット最大露光時間との間に、少なく
とも所定の階調数と同数の階調ステップを設定したの
で、容易に且つ安価に形成することができ、しかも、所
定の階調表現で画像を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る画像形成装置の概
略構成図。
【図2】 図1の装置で使用した感光体ドラムの光減衰
特性図。
【図3】 図1の装置におけるレーザ駆動制御回路の構
成図。
【図4】 図1の装置における各バラメータの設定値。
【図5】 図1の装置における画像形成結果。
【図6】 感光体の光減衰特性例((A)は低γ特性、
(B)は高γ特性)。
【図7】 高γ特性の感光体におけるドット形成概念説
明図。
【符号の説明】
1:感光体ドラム、3:露光手段。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光量が所定の光量に達すると急激に表
    面電位が減衰し、それ以上の露光量においてはほぼ一定
    の表面電位に安定する光減衰特性を有する感光体を用い
    ると共に、露光手段による露光時間を制御して各ドット
    の面積を調整することで、上記感光体上に階調を有する
    潜像を形成する画像形成装置の設計方法において、感光
    体の半減露光量をE[J/m2 ]、画像の解像度をN
    [spots/inch]、露光手段による走査速度V
    [m/s]、感光体上に形成される露光スポットの上記
    走査方向の半径をWx [m]、それと垂直な方向の半径
    をWy [m]、露光光の強度をP[w]、1ドット最大
    露光時間に対するドット形成可能最小露光時間の割合を
    in[%]とした場合、下記式(1)を満たすようにこ
    れら各パラメータの設計を行うことを特徴とする画像形
    成装置の設計方法。 【数1】
  2. 【請求項2】 露光量が所定の光量に達すると急激に表
    面電位が減衰し、それ以上の露光量においてはほぼ一定
    の表面電位に安定する光減衰特性を有する感光体を用い
    ると共に、露光手段による露光時間を制御して各ドット
    の面積を調整することで、上記感光体上に階調を有する
    潜像を形成する画像形成装置において、感光体の半減露
    光量をE[J/m2 ]、画像の解像度をN[spots
    /inch]、露光手段による走査速度V[m/s]、
    感光体上に形成される露光スポットの上記走査方向の半
    径をWx [m]、それと垂直な方向の半径をW
    y [m]、露光光の強度をP[w]、1ドット最大露光
    時間に対するドット形成可能最小露光時間の割合をCin
    [%]とした場合、下記式(2)を満たすようにCin
    設定すると共に、当該ドット形成可能最小露光時間と1
    ドット最大露光時間との間に、少なくとも所定の階調数
    と同数の階調ステップを設定したことを特徴とする画像
    形成装置。 【数2】
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018203163A (ja) * 2017-06-08 2018-12-27 泰造 尾上 アクセルペダル、ペダル構造、及び車両
JP2021017119A (ja) * 2019-07-18 2021-02-15 勝嗣 畔上 アクセルペダル用安全装置、および、これを備えた自動車用運転装置。

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JP2018203163A (ja) * 2017-06-08 2018-12-27 泰造 尾上 アクセルペダル、ペダル構造、及び車両
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