JPH10313252A - 1ビット信号処理装置 - Google Patents

1ビット信号処理装置

Info

Publication number
JPH10313252A
JPH10313252A JP31240597A JP31240597A JPH10313252A JP H10313252 A JPH10313252 A JP H10313252A JP 31240597 A JP31240597 A JP 31240597A JP 31240597 A JP31240597 A JP 31240597A JP H10313252 A JPH10313252 A JP H10313252A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bit signal
coefficient
bit
signal
signal processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31240597A
Other languages
English (en)
Inventor
Peter Charles Eastty
ピーター チャールズ イースティ
Christopher Sleight
クリストファー スライト
Peter Damien Thorpe
ピーター ダミアン ソープ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Europe BV United Kingdom Branch
Original Assignee
Sony United Kingdom Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from GB9624673A external-priority patent/GB2319932B/en
Priority claimed from GB9624671A external-priority patent/GB2319931B/en
Priority claimed from GB9624674A external-priority patent/GB2319933B/en
Priority claimed from GB9624643A external-priority patent/GB2319861B/en
Application filed by Sony United Kingdom Ltd filed Critical Sony United Kingdom Ltd
Publication of JPH10313252A publication Critical patent/JPH10313252A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】 1ビット信号処理装置は、n(≧2)次
のデルタシグマ変調器を備える。n次のデルタシグマ変
調器は、第1の1ビット信号が供給される第1の入力端
子11aと、第2の1ビット信号が供給される第2の入
力端子11bとを有する。量子化器17は、pビット信
号を1ビット信号に再量子化して、当該1ビット信号処
理装置の出力信号として出力する。1ビット信号処理装
置は、複数の信号混合器を有する。第1段目の信号混合
器(131,141,151,161,181)は、第1及び
第2の1ビット信号、出力信号と係数A1,B1,C1
の各積の加算値の積分値を求める。少なくとも1つの中
間段の信号混合器は、第1及び第2の1ビット信号、出
力信号と係数A2,B2,C2の各積と前段の積分値との
加算値の積分値を求める。最終段の信号混合器は、第1
及び第2の1ビット信号と係数A4,B4の積と前段の積
分値との加算値を求めて、量子化器17で再量子化され
るpビット信号を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、1ビット信号処理
装置に関し、特に、nが2以上であるn次のデルタ−シ
グマ変調器を備えた1ビット信号処理装置に関する。な
お、本発明の実施例では、音声信号処理装置について説
明しているが、本発明は、音声信号処理装置に限定され
るものではない。
【0002】
【従来の技術】アナログ信号を、ナイキスト周波数以上
の周波数でサンプリングし、得られるサンプルの振幅を
mビットで量子化することによって、アナログ信号をデ
ィジタル信号に変換することが知られている。例えばm
=8のときは、サンプル値は、8ビットの精度で量子化
される。一般的に、mは1以上とされる。
【0003】アナログ信号を1ビットのディジタル信号
に量子化するアナログ/ディジタル変換器(以下、A/
D変換器という。)として、「シグマ−デルタA/D変
換器」又は「デルタ−シグマA/D変換器」が知られて
いる。ここでは、「デルタ−シグマ」の用語を用いる。
そのようなデルタ−シグマA/D変換器は、例えば、ク
レイグ・マービン(Craig Marven)、ギリアン・イーワ
ース(Gillian Ewers)著、1993年、テキサスインス
トルメント(Texas Instruments)出版の「ディジタル信
号処理への簡単なアプローチ(A Simple Approach to D
igital SignalProcessing)」(ISBN 0-904.047-00-8)
に記述されている。
【0004】デルタ−シグマA/D変換器では、図10
に示すように、アナログ入力信号と、1ビットの出力信
号の積分値(シグマ)との差分(デルタ)が加算器10
1によって求められ、1ビット量子化器102に供給さ
れる。出力信号は、論理0と論理1のビットよりなる
が、論理0と論理1は、実際の値としては−1と+1を
それぞれ表している。積分器103は、1ビットの出力
信号を累積し、アナログ入力信号の値に追従する累積値
を出力する。1ビット量子化器102は、生成するビッ
ト毎に、累積値を増加(+1)又は減少(−1)させ
る。デルタ−シグマA/D変換器のサンプリング周波数
は、累積値がアナログ入力信号に追従するような出力ビ
ットストリームを生成することができるように、高い周
波数とされる。
【0005】特許請求の範囲及び以下の説明で用いてい
る「1ビット」信号の用語は、例えばデルタ−シグマA
/D変換器によって生成され、1ディジタルビットの精
度で量子化された信号を意味する。
【0006】デルタ−シグマ変調器(以下、DSMとい
う。)は、1ビット信号を直接処理するn次のフィルタ
として構成され、このn次のフィルタは、1993年1
0月7日〜10日に行われた第95回AES(Audio En
gineering Society)会議でエヌ.エム.ケーシー(N.M.
Casey)、ジェームス エー.エス.アンガス(James
A.S. Angus)によって発表された論文「音声信号の1ビ
ットディジタル処理(One Bit Digital Processing of
Audio Signals)」−信号処理:音声研究グループ、電
気部門、ヨーク大学、ヘスリングトン、ヨークY01
5DD 英国(Signal Processing : Audio Research G
roup, The Electronics Department, The University o
f York, Heslington, York YO1 5DD England)で提案さ
れたものである。図11は、DSMの3(n=3)次の
フィルタ部分の構成を示すブロック図である。
【0007】DSMは、図11に示すように、1ビット
信号が入力される入力端子111と、処理された1ビッ
ト信号を出力する出力端子117とを備える。1ビット
信号の各ビットは、DSM全体において所定のクロック
(図示せず)に同期して処理される。出力ビット信号
は、例えば閾値が0の比較器からなる1ビット量子化器
115によって生成される。DSMは、入力端子111
に接続された1ビット乗算器1121,1122,112
3と、出力端子117に接続された1ビット乗算器11
1,1162,1163と、加算器1131,1132
1133と、積分器1141,1142,1143とを備え
ている。
【0008】1ビット乗算器1121〜1123は、入力
端子111を介して供給される1ビット信号にpビット
からなる係数A1〜A3をそれぞれ乗算し、得られるpビ
ットの乗算値を加算器1131〜1133にそれぞれ供給
し、1ビット乗算器116〜116は、出力信号に
pビットの係数C1〜C3をそれぞれ乗算し、得られるp
ビットの乗算値を加算器1131〜1133にそれぞれ供
給する。加算器1131〜1133は、それらの乗算値を
それぞれ加算し、得られる加算値を積分器1141〜1
143に供給する。また、中間段の加算器1132,11
3は、前段の積分器1141,1142の出力もそれぞ
れ加算する。最終段は、入力端子111に接続された1
ビット乗算器1124と、加算器1134とを備え、1ビ
ット乗算器1124は、入力1ビット信号にpビットの
係数A4を乗算し、加算器1134は、この乗算値に前段
の積分器1143の出力を加算する。そして、得られる
加算値は、1ビット量子化器115に供給される。
【0009】DSMでは、正及び負のpビットの数を表
すために2の補数計算が用いられる。1ビット量子化器
115は、正の値が入力されると、それを+1(論理
1)に量子化し、負の値が入力されると、それを−1
(論理0)に量子化して出力する。
【0010】ケーシー及びアンガス著の論文には、「1
ビットの処理装置は、雑音により許容できないほど不明
瞭な音声信号を含む1ビットの出力信号を生成するの
で、・・・量子化雑音を適切に除去しなければならな
い。」との記載がある。音声信号を不明瞭にする雑音
は、1ビット量子化器115によって発生する量子化雑
音である。
【0011】1ビット量子化器115は、音声信号が供
給される第1の入力端子と、音声信号と実質的に相関が
ないランダムビットストリーム(量子化雑音)が供給さ
れる第2の入力端子とを有する加算器と見なすことがで
きる。このモデルでは、入力端子111を介して入力さ
れる音声信号は、1ビット乗算器1121〜1124によ
って出力端子117にフィードフォワードされるととも
に、1ビット乗算器1161〜1163によってフィード
バックされる。したがって、フィードフォワードパスに
おける係数A1〜A4は、音声信号の伝達関数のz変換に
おける零点を定め、フィードバックパスにおける係数C
1〜C3は、伝達関数のz変換における極を定めている。
【0012】一方、雑音信号は、1ビット量子化器11
5から1ビット乗算器1161〜1163によってフィー
ドバックされ、係数C1〜C3は、雑音信号の伝達関数の
極を定めている。雑音信号の伝達関数は、入力信号の伝
達関数とは異なっている。
【0013】係数A1〜A4,C1〜C3は、他の所望の特
性の中で回路安定度が得られるように定められる。
【0014】係数C1〜C3は、例えば図12に実線12
0で示すように、音声帯域内における量子化雑音を除去
して最小にするように定められる。
【0015】係数A1〜A4,C1〜C3は、また所望の音
声信号特性が得られるように定められる。
【0016】係数A1〜A4,C1〜C3は、以下のように
して定めることができる。
【0017】a)例えば雑音除去機能を有する所望のフ
ィルタ特性の伝達関数をz変換してH(z)を求める。
【0018】b)H(z)を係数に変換する。
【0019】これは、「5次のシグマ−デルタA/D変
換器の理論と実践(Theory and Practical Implementat
ion of a Fifth Order Sigma-Delta A/D Converte
r)」、オーディオ・エンジニアリング・ソサィティ・
ジャーナル、39巻、No.7/8、1991年、7月
/8月、アール.ダブル.アダムス等著(Journal of A
udioEngineering Society, Volume 39, no. 7/8, 1991
July/August by R.W Adamset al.)、及びアンガスとケ
ーシーの上述した論文に記述されている方法を用いて、
行うことができる。
【0020】ここで、係数を定める具体的な方法につい
て説明する。
【0021】5次のDSMを解析する過程と、所望のフ
ィルタ特性が得られる係数を計算する過程とを概説す
る。
【0022】5次のDSMは、図13に示すように、係
数a〜fの乗算器1211〜1216と、加算器1221
〜1225と、積分器1231〜1235と、係数A〜E
の乗算器1251〜1255とを備えている。積分器12
1〜1235は、それぞれ単位遅延時間を有する。積分
器1231〜1235は、それぞれ信号s[n],t[n],
u[n],v[n],w[n]を出力する。DSMには、信号
x[n]が入力される。ここで、[n]は、クロックに同期
した連続のサンプルにおける1つのサンプルを表してい
る。量子化器124は、信号y[n]を出力し、この信号
y[n]は、DSMの出力信号でもある。量子化器124
を信号にランダム雑音を加える単なる加算器として動作
すると見なしたモデルに基づいて解析する。したがっ
て、量子化器124は、この解析では無視される。
【0023】サンプル[n]における出力信号y[n]は、
入力信号x[n]に係数fを乗算し、それに前段の積分器
1235の出力信号w[n]を加算したものであり、例え
ばy[n]=fx[n]+w[n]で表される。
【0024】同じ原理を積分器1231〜1234の各出
力信号に適用すると、下記式1が得られる。
【0025】 y[n]=fx[n]+w[n] w[n]=w[n−1]+ex[n−1]+Ey[n−1]+v[n−1] v[n]=v[n−1]+dx[n−1]+Dy[n−1]+u[n−1] u[n]=u[n−1]+cx[n−1]+Cy[n−1]+t[n−1] t[n]=t[n−1]+bx[n−1]+By[n−1]+s[n−1] s[n]=s[n−1]+ax[n−1]+Ay[n−1] ・・・式1 これらの式1をz変換すると、下記式2が得られる。
【0026】 Y(z)=fX(z)+W(z) W(z)(1−z-1)=z-1(eX(z)+EY(z)+V(z)) V(z)(1−z-1)=z-1(dX(z)+DY(z)+U(z)) U(z)(1−z-1)=z-1(cX(z)+CY(z)+T(z)) T(z)(1−z-1)=z-1(bX(z)+BY(z)+S(z)) S(z)(1−z-1)=z-1(aX(z)+AY(z)) ・・・式2 z変換式2において、Y(z)をX(z)の単一関数として
解くと、下記式3が得られる。
【0027】
【数1】
【0028】DSMの伝達関数は、Y(z)/X(z)であ
り、下記式4に示すように、zの級数で表される。この
式4の右辺の1行目は、式3に基づいて2行目に示すよ
うに表すことができる。
【0029】
【数2】
【0030】式4において、所望の伝達関数を満足する
ように係数αn,βnを決め、係数α0〜α5から係数f〜
aを、係数β0〜β5から係数E〜Aを導く。
【0031】右辺の2行目の分子におけるz0の項はf
だけであり、したがって、f=α0である。
【0032】次に、右辺の1行目の分子からα0(1−z
-1)5を引くと、α0+α1-1・・・+・・・α5-5
α0(1−z-1)5が得られる。
【0033】同様に、右辺の2行目の分子からf(1−
-1)5を引く。このとき、z-1の項はeだけであり、こ
のeは、右辺の1行目の対応したα1と等しい。
【0034】以上の処理を、式4の分子の全ての項に対
して繰り返して、係数d〜aを求める。また、この処理
を式4の分母の全ての項に対して繰り返して、係数E〜
Aを求める。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】上述の論文では、n次
のフィルタについてしか考慮がなされていない。
【0036】本発明は、上述した実情を鑑みてなされた
ものであり、本発明の目的は、n次のDSMの用途を他
の信号処理にも適用できるように拡大し、他の信号処理
においても1ビット信号で信号処理を行うことができる
1ビット信号処理装置を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明に係る1ビット信
号処理装置は、n(≧2)次のデルタシグマ変調手段を
備え、このn次のデルタシグマ変調手段は、第1の1ビ
ット信号が供給される第1の入力手段と、第2の1ビッ
ト信号が供給される第2の入力手段と、pビット信号を
1ビット信号に再量子化して、当該1ビット信号処理装
置の出力信号として出力する量子化手段と、複数の信号
混合手段とを有する。これらの複数の信号混合手段は、
第1の1ビット信号と第1の係数の積、第2の1ビット
信号と第2の係数の積、及び出力信号と第3の係数の積
の加算値の積分値を求める第1段目の信号混合手段と、
第1の1ビット信号と第1の係数の積、第2の1ビット
信号と第2の係数の積、出力信号と第3の係数の積、及
び前段の積分値の加算値の積分値を求める少なくとも1
つの中間段の信号混合手段と、第1の1ビット信号と第
1の係数の積、第2の1ビット信号と第2の係数の積、
及び前段の積分値の加算値を求めて、量子化手段で再量
子化されるpビット信号を生成する最終段の信号混合手
段とからなる。
【0038】したがって、1ビット信号処理装置は、第
1の1ビット信号と第2の1ビット信号を混合する。上
述した信号混合手段は、1ビット信号で動作し、係数乗
算は1ビットの乗算として行われるため、不経済なpビ
ットの乗算を必要としない。
【0039】さらに、デルタ−シグマ変調手段は、雑音
除去も行う。
【0040】第1の1ビット信号と第2の1ビット信号
に乗算される第1の係数と第2の係数が固定のときは、
デルタ−シグマ変調手段は、第1の1ビット信号と第2
の1ビット信号を、係数によって決定される比率で加算
する加算器として機能する。
【0041】第1の1ビット信号と第2の1ビット信号
に乗算される第1の係数と第2の係数が可変のときは、
デルタ−シグマ変調手段は、DSMはミキサ又はフェー
ダとして機能する。
【0042】第1の係数及び第2の係数は、入力信号の
伝達関数の零点を定めており、固定又は可変とされる。
一方、第3の係数は、入力信号の伝達関数の極を定めて
おり、固定とされる。
【0043】同期がとれていない信号源からそれぞれ第
1の1ビット信号と第2の1ビット信号がデルタ−シグ
マ変調手段に供給されるときは、同期手段が必要とさ
れ、信号の各ビットは、位相の同期がとられてデルタ−
シグマ変調手段に供給される。
【0044】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る1ビット信号
処理装置について、図面を参照しながら説明する。
【0045】本発明を適用した1ビット信号処理装置
は、例えば図1に示すように、n(≧2)次のデルタ−
シグマ変調器(以下、DSMという。)を備える。図1
には、3(n=3)次のDSMの例が示されているが、
nは、3以上であってもよい。
【0046】DSMの次数は、積分部の数によって定義
される。本発明を適用した図1に示すDSMでは、各積
分部は、3つの入力を有する加算器151,152,15
3と、加算器151〜153の各出力端子にそれぞれ接続
された積分器161,162,163と、加算器151〜1
3の第1の入力端子に接続され、第1の1ビット信号
に係数A1,A2,A3を乗算する第1の係数乗算器1
1、132,133と、加算器151〜153の第2の入
力端子に接続され、第2の1ビット信号に係数B1
2,B3を乗算する第2の係数乗算器141、142,1
3と、加算器151〜153の第3の入力端子に接続さ
れ、このDSMの出力信号に係数C1,C2,C3を乗算
する第3の係数乗算器181、182,183とを備え
る。
【0047】DSMの最終段は、3つの入力を有する加
算器154と、加算器154の第1の入力端子に接続さ
れ、第1の1ビット信号に第1の係数A4を乗算する第
1の係数乗算器134と、加算器154の第2の入力端子
に接続され、第2の1ビット信号に第2の係数B4を乗
算する第2の係数乗算器144とを備え、前段の積分器
163の出力端子に接続されている。加算器154の出力
端子は、量子化器17に接続されている。
【0048】中間段の加算器152,153は、それぞれ
第4の入力端子を有し、この入力端子を介して前段の積
分器161,162からの出力が供給される。
【0049】係数乗算器131〜134,141〜144
181〜184は、全て1ビットの乗数器であり、供給さ
れる1ビット信号にpビットからなる係数を乗算して、
pビットの乗算値を生成する。
【0050】加算器151〜154及び積分器161〜1
3は、pビットで動作する。
【0051】pビットの信号は、例えば正数と負数を表
す2の補数表現となっている。
【0052】量子化器17は、閾値が0の比較器を備
え、負の入力を−1(論理0)に、正の入力を+1(論
理1)にエンコードして、1ビットの出力信号を出力端
子19を介して出力する。
【0053】同期回路12は、入力端子11a,11b
を介して第1の1ビット信号と第2の1ビット信号が供
給され、これらの第1及び第2の1ビット信号を、クロ
ック発生回路1から供給される局部クロックに同期させ
る。この同期回路12は、2つの入力1ビット信号を、
別々に同期させる場合もある。クロック発生回路1は、
DSMのクロッキング制御も行う。
【0054】係数A1〜A4,B1〜B4,C1〜C3は、上
述の論文に述べられた方法を用いて、下記条件を満足す
るように決定される。
【0055】a)回路安定度 b)雑音除去 係数C1〜C3は、雑音除去のために固定の値とされる。
【0056】係数A1〜A4,B1〜B4は、入力1ビット
信号の伝達関数の零点を定義しており、したがって入力
1ビット信号のゲインを制御するものである。
【0057】本発明に係る一実施例では、例えば、係数
1〜A4,B1〜B4は、係数の値で決定される固定の比
率で第1の1ビット信号と第2の1ビット信号が加算さ
れるように定められる。したがって、係数A1〜A4と係
数B1〜B4は異なる値としてもよいし、それぞれが等し
い値としてもよい。
【0058】本発明に係る他の実施例では、例えば、係
数A1〜A4,B1〜B4は、第1の1ビット信号と第2の
1ビット信号の混合比を変えることができるように、可
変とされる。これらの可変係数A1〜A4,B1〜B4は、
係数発生器2から供給される。例えば、係数発生器2
は、係数の組を予め記憶した係数メモリからなり、制御
信号CSに応じた種々なアドレスによって係数A1
4,B1〜B4を読み出して、係数乗算器131〜1
4,141〜144に供給する。
【0059】あるいは、係数発生器2を、制御信号CS
に対応した係数を発生するマイクロコンピュータで構成
するようにしてもよい。
【0060】図1に示すDSMは、例えば音声信号を処
理するために用いることができる。例えば図2に示すよ
うに、音声信号ミキサは、2つの入力信号を混合する混
合器21,22,23,24を備え、これらの混合器2
1〜24は、可変係数を発生する係数発生器2を有する
図1に示すDSMからなる。混合器21,22の出力対
は、加算器25に供給され、混合器23,24の出力対
は加算器26に供給される。これらの加算器25,26
は、固定の係数A1〜A4,B1〜B4を有する図1のDS
Mからなる。最終の加算器27は、加算器25,26と
同様に、固定の係数を有するDSMからなる。
【0061】例えば図2に示すように、DSMを縦続接
続するときは、DSMの安定度に影響を及ぼしかねない
雑音の蓄積(累積)を防止するために、内部にフィルタ
を具備する必要がある。内部フィルタについては、関連
出願(英国出願番号9624674.9又は96246
73.1)に記載されている。
【0062】すなわち、内部フィルタを有するn次のD
SMは、図3に示すように、1ビット信号が供給される
線形の音声信号処理部30と、線形の雑音除去部40
と、音声信号処理部30の出力を濾波(フィルタリン
グ)するローパスフィルタ(以下、LPFという。)5
1と、LPF51の出力と雑音除去部40の出力を加算
する加算器52と、加算器52の出力信号を1ビット信
号に変換し、この1ビット信号をDSMの出力端子54
を介して出力する量子化器53とを備える。このDSM
は、クロック発生回路(図示せず)によって制御され
る。
【0063】DSMは、例えば3次であり、音声信号処
理部30及び雑音除去部40は、3つの積分部をそれぞ
れ有する(なお、図3には2つの積分部を示してい
る)。音声信号処理部30と雑音除去部40の第1段目
の積分部は、少なくとも1つの1ビット係数乗算器31
1,411と、積分器321,421とを備える。第1段目
の積分部以外の例えば第2段目の積分部は、少なくとも
1つの1ビット係数乗算器312,412と、積分器32
2,422と、前段の積分器321,421の出力と現段の
1ビット係数乗算器312,412の出力を加算する加算
器332,432とを備える。積分部ではない最終段は、
図3に示すように、少なくとも1つの1ビット係数乗算
器314,414と、前段の積分器323,423の出力と
現段の1ビット係数乗算器314,414の出力を加算す
る加算器334,434とを備える。
【0064】図4は、LPF51の具体的な構成を示す
ブロック図である。LPF51は、縦続接続された2つ
の遅延回路51a,51bと、加算器51cと、係数乗
算器51dとを備える。加算器51cは、3つの信号の
サンプル値を加算し、乗算器51dは、その加算値に単
一の係数Kを乗算する。加算器51cに供給されるサン
プル値は、音声信号処理部30の加算器334からのp
ビットのサンプル値である。乗算器51dは、このサン
プル値に係数Kを乗算して積を生成し、積を加算器52
に供給する。加算器52は、この積に雑音除去部40の
出力を加算して量子化器53に供給する。量子化器53
は、例えば比較器からなり、加算器52の出力を再量子
化して、1ビット信号を生成する。
【0065】LPF51は、例えば図5に破線55で示
す周波数特性を有する。音声帯域における量子化雑音
(帯域内雑音)は、低減されるが、除去されない。しか
し、縦続接続されたDSM中の前段のDSMからの音声
帯域外の雑音(帯域外雑音)は、除去されるか、少なく
ともかなり低減される。帯域内であれ、帯域外であれ、
あらゆる雑音の累積は、回路の安定度を下げるので、帯
域外雑音の除去又は低減は、縦続接続されたDSMの安
定度を維持するのに有効である。
【0066】図1の係数A1〜A4,B1〜B4,C1〜C4
が固定のときは、DSMの各段における乗算係数器13
i,14i,18i及び加算器15i(i=1,2,・・
・)は、ルックアップテーブルを記憶したROMで構成
することができる。具体的には、1ビット信号に係数A
i,Bi,Ciを乗算して得られる積は、それぞれ2つの
+Ai,−Ai,+Bi,−Bi,+Ci,−Ciとなる。こ
れらの積の様々加算の組合を、ROMに記憶しておき、
1ビット信号をアドレスとしてROMから単に演算結果
を読み出すようにする。
【0067】係数が可変の1ビット信号処理装置につい
ては、関連出願(英国出願番号9624643.4)に
記述されている。
【0068】すなわち、可変係数の1ビット信号処理装
置は、図6に示すように、機能的には、図1に示すDS
Mの各積分部に対応している。図1に示す入力端子11
a,11bを介して供給される1ビット信号に相当する
1ビット信号A,Bは、入力端子61,62を介して演
算回路60に供給される。演算回路60は、1ビット信
号Aにpビットからなる係数Xを乗算する第1の1ビッ
ト乗数器63と、1ビット信号Bにpビットの係数Yを
乗算する第2の1ビット乗数器64と、乗算値(積)A
Xと乗算値BYの和(加算値)を求める加算器65とを
備える。
【0069】加算値AX+BYは、積分器70に供給さ
れる。積分器70は、加算器71と、単位遅延時間を有
する遅延回路72とからなる。
【0070】遅延回路72の出力は、AX+BYの積分
値を算出する加算器71にフィードバックされる。
【0071】一方、可変係数X,Yは、例えば図7に示
すように、係数発生器81により発生され、プロセッサ
82に供給される。プロセッサ82は、1ビット信号
A,Bの4つの各状態に対するpビットの加算値AX+
BYを算出する。4つの状態の各pビットの加算値AX
+BYは、真理値表を構成する。真理値表は、図6に示
す演算回路60に対応したメモリ83に記憶される。真
理値表は、1ビット信号A,Bをアドレスとし、ルック
アップテーブルとして記憶される。メモリ83に1ビッ
ト信号A,Bをアドレスとして入力し、真理値表から適
切なpビットの加算値AX+BYを選択して読み出し、
この加算値AX+BYをDSMの積分器70に供給す
る。
【0072】ここで、演算回路の他の実施例について説
明する。この実施例では、演算回路は、例えば図8に示
すように、少なくとも2つのメモリ91,92を備え
る。係数X,Yが変化すると、次の真理値表がプロセッ
サ93で算出されて、交互にメモり91,92に記憶さ
れる。1ビット信号A,Bは、入力マルチプレクサ94
を介して交互にメモリ91,92に供給され、メモリ9
1,92から読み出された加算値AX+BYは、出力マ
ルチプレクサ95を交互に介して出力される。これらの
メモリ91,92は、制御プロセッサ96により、真理
値表の書込及び1ビット信号A,Bに応じた加算値AX
+BYの読出が許可される。
【0073】例えば記憶装置92から入力ビット信号
A,Bをアドレスとして加算値AX+BYを読み出して
いる最中に、もう一方のメモリ91に新たな真理値表を
記憶する。
【0074】1ビット信号A,Bをアドレスとしてメモ
リ91から加算値AX+BYを読み出している最中に、
次の値の係数X,Yに対する真理値表を算出してメモリ
92記憶し、そして、1ビット信号A,Bをアドレスと
して新たな加算値AX+BYを読み出す。メモリ91と
メモリ92を交互に切り換えることにより、様々な値の
係数X,Yに対する加算値AX+BYを迅速に算出する
ことができる。
【0075】つぎに、図1に示す積分器161〜163
具体的な構成について説明する。161〜163は、例え
ば図9に示すように、加算器97と、遅延回路98とか
ら構成される。遅延回路98の出力は、加算器97に供
給され、加算器15iの出力が累積されて、積分結果が
得られる。各段の加算器151〜153は、ルックアップ
テーブルを用いる場合を除いて、加算器97としても用
いることができる。
【0076】
【発明の効果】 【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る1ビット信号処理装置の具体的な
構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す1ビット信号処理装置を用いたミキ
サの具体的な構成を示すブロック図である。
【図3】内部フィルタを有するn次のDSMの具体的な
構成を示すブロック図である。
【図4】内部フィルタの具体的な構成を示すブロック図
である。
【図5】内部フィルタの周波数特性を示す図である。
【図6】可変係数の1ビット信号処理装置の具体的な構
成を示すブロック図である。
【図7】演算回路の具体的な構成を示すブロック図であ
る。
【図8】演算回路の他の具体的な構成を示すブロック図
である。
【図9】積分器の具体的な構成を示すブロック図であ
る。
【図10】従来のデルタ−シグマ変調器の構成を示すブ
ロック図である。
【図11】n次のフィルタとして構成されたデルタ−シ
グマ変調器の構成を示すブロック図である。
【図12】雑音除去特性を示す図である。
【図13】5次のデルタ−シグマ変調器の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
11a、11b 入力端子、12 同期回路、131
134,141〜144,181〜183 係数乗算器、1
1〜154 加算器、161〜163 積分器、17量子
化器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 9624643.4 (32)優先日 1996年11月27日 (33)優先権主張国 イギリス(GB) (72)発明者 イースティ ピーター チャールズ イギリス国 ケーティー13 0エックスダ ブリュー サリー ウェイブリッジ ブル ックランズ ザ ハイツ(番地なし) ソ ニー ユナイテッド キングダム リミテ ッド 内 (72)発明者 スライト クリストファー イギリス国 ケーティー13 0エックスダ ブリュー サリー ウェイブリッジ ブル ックランズ ザ ハイツ(番地なし) ソ ニー ユナイテッド キングダム リミテ ッド 内 (72)発明者 ソープ ピーター ダミアン イギリス国 ケーティー13 0エックスダ ブリュー サリー ウェイブリッジ ブル ックランズ ザ ハイツ(番地なし) ソ ニー ユナイテッド キングダム リミテ ッド 内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n(≧2)次のデルタシグマ変調手段を
    備え、 上記n次のデルタシグマ変調手段は、 第1の1ビット信号が供給される第1の入力手段と、 第2の1ビット信号が供給される第2の入力手段と、 pビット信号を1ビット信号に再量子化して、当該1ビ
    ット信号処理装置の出力信号として出力する量子化手段
    と、 複数の信号混合手段とを有し、 上記複数の信号混合手段は、 上記第1の1ビット信号と第1の係数の積と、上記第2
    の1ビット信号と第2の係数の積と、上記出力信号と第
    3の係数の積との加算値の積分値を求める第1段目の信
    号混合手段と、上記第1の1ビット信号と第1の係数の
    積と、上記第2の1ビット信号と第2の係数の積と、上
    記出力信号と第3の係数の積と、前段の積分値との加算
    値の積分値を求める少なくとも1つの中間段の信号混合
    手段と、上記第1の1ビット信号と第1の係数の積と、
    上記第2の1ビット信号と第2の係数の積と、前段の積
    分値との加算値を求めて、上記量子化手段で再量子化さ
    れる上記pビット信号を生成する最終段の信号混合手段
    とからなる、ことを特徴とする1ビット信号処理装置。
  2. 【請求項2】 上記第1の係数及び第2の係数は、上記
    第1の1ビット信号と第2の1ビット信号が第1の係数
    と第2の係数で定義される比率で混合されるように定め
    られる、 ことを特徴とする請求項1記載の1ビット信号処理装
    置。
  3. 【請求項3】 上記第3の係数は、雑音が除去されるよ
    うに定められる、 ことを特徴とする請求項1又は2記載の1ビット信号処
    理装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の係数は、可変である、 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の
    1ビット信号処理装置。
  5. 【請求項5】 上記第2の係数は、可変である、 ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の
    1ビット信号処理装置。
  6. 【請求項6】 更に、可変係数発生手段を備える、 ことを特徴とする請求項4又は5記載の1ビット信号処
    理装置。
  7. 【請求項7】 上記第1の係数及び第2の係数は、固定
    である、 ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載の
    1ビット信号処理装置。
  8. 【請求項8】 上記複数の信号混合手段のそれぞれの第
    1の係数は異なる、 ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項記載の
    1ビット信号処理装置。
  9. 【請求項9】 上記複数の信号混合手段のそれぞれの第
    2の係数は異なる、 ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項記載の
    1ビット信号処理装置。
  10. 【請求項10】 上記信号混合手段が、ルックアップテ
    ーブルからなる、 ことを特徴とする請求項7記載の1ビット信号処理装
    置。
  11. 【請求項11】 上記第1の入力手段及び第2の入力手
    段を介して供給される第1の1ビット信号及び第2の1
    ビット信号を、上記デルタ−シグマ変調手段のクロック
    を制御する局部クロックに同期させる同期手段を備え
    る、 ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項記載
    の1ビット信号処理装置。
  12. 【請求項12】 上記第1の1ビット信号及び第2の1
    ビット信号が、音声信号からなる、 ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項記載
    の1ビット信号処理装置。
JP31240597A 1996-11-27 1997-11-13 1ビット信号処理装置 Withdrawn JPH10313252A (ja)

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB9624674.9 1996-11-27
GB9624671.5 1996-11-27
GB9624673A GB2319932B (en) 1996-11-27 1996-11-27 Signal processors
GB9624671A GB2319931B (en) 1996-11-27 1996-11-27 Signal processors
GB9624674A GB2319933B (en) 1996-11-27 1996-11-27 Signal processors
GB9624673.1 1996-11-27
GB9624643.4 1996-11-27
GB9624643A GB2319861B (en) 1996-11-27 1996-11-27 1-BIT delta sigma modulator

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10313252A true JPH10313252A (ja) 1998-11-24

Family

ID=27451562

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31240597A Withdrawn JPH10313252A (ja) 1996-11-27 1997-11-13 1ビット信号処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10313252A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000341129A (ja) * 1999-05-06 2000-12-08 Sony United Kingdom Ltd 信号処理装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000341129A (ja) * 1999-05-06 2000-12-08 Sony United Kingdom Ltd 信号処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002076898A (ja) ノイズシェーパ
JP4058179B2 (ja) 信号処理装置
JP4058175B2 (ja) 音声信号処理装置
KR100499963B1 (ko) 신호처리기
JPH11215000A (ja) 信号処理装置
KR100503687B1 (ko) 신호처리기
JPH10322220A (ja) デルタ−シグマ変調装置
JP4058177B2 (ja) ディジタル・オーディオ信号処理装置
JP3812774B2 (ja) 1ビット信号処理装置
JPH10313252A (ja) 1ビット信号処理装置
JP3799146B2 (ja) 1ビット信号処理装置
EP0845868B1 (en) Signal processors
JP3812775B2 (ja) 1ビット信号処理装置及びデルタ−シグマ変調装置
US7003358B2 (en) Audio signal processors
JPH10320176A (ja) 演算装置
JP3127477B2 (ja) ノイズシェーピング回路
KR100562691B1 (ko) 산술회로단
JPH10327076A (ja) 1ビット信号処理装置
JPH05167452A (ja) ディジタル/アナログ変換用ノイズシェーピング方法及び回路
JPH1075178A (ja) 量子化器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050201