JPH10312895A - 放電灯の点灯回路 - Google Patents

放電灯の点灯回路

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JPH10312895A
JPH10312895A JP12541797A JP12541797A JPH10312895A JP H10312895 A JPH10312895 A JP H10312895A JP 12541797 A JP12541797 A JP 12541797A JP 12541797 A JP12541797 A JP 12541797A JP H10312895 A JPH10312895 A JP H10312895A
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lighting
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昌康 山下
Atsushi Toda
敦之 戸田
Jun Yabusaki
純 藪崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電灯の交流点灯を行う点灯回路においてリ
ーク時の交流波の極性を制御することで電力損失を低減
し、回路を保護する。 【解決手段】 交流出力によって点灯する放電灯7の点
灯回路1において、放電灯7の電極にリークが生じたか
否かを検出する検出手段5を設け、該検出手段5によっ
て放電灯の一方の電極だけにリークが生じたことが検出
された場合に、極性規定手段6によって、リークが起き
ていない方の電極が高電位となるように放電灯への供給
電圧の極性を規定する。例えば、放電灯が点灯状態であ
るか否かを検出する点灯状態検出手段31を設け、これ
によって放電灯の状態が点灯状態でない状態に変化した
と判断した場合に、リークの起きていない電極が高電位
となるよう規定し、交流波の1周期内においてリーク状
態が現出する時間的割合を低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電灯の電流リー
クに対処するための点灯回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近時、車輌用灯具の光源として小型の放
電灯(例えば、メタルハライドランプ)が注目されてお
り、例えば、図12に示すように、点灯回路aの構成と
して、直流電源b、スイッチング電源回路c、直流−交
流変換回路dを備えたものが知られている。
【0003】この回路では直流電源bに基づいてスイッ
チング電源回路cにより得られる直流電圧を、直流−交
流変換回路dによって矩形波交流電圧に変換した後、限
流用の誘導性素子eを介して放電灯fに供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、放電灯の一
方の電極が導電性部材等に接触したり、電極に水等がか
かってしまったために電流リークが起きた場合に、従来
の点灯回路では電力損失が増大し、回路の発熱等が惹き
起こされる虞がある。
【0005】例えば、図12に示すように、放電灯fの
接続端子をga、gbとすると、gaが低電位でgbが
高電位であるときには、出力電流が矢印に示すようラン
プ電流ILとリーク電流Irに分流する。
【0006】この時、点灯回路aは放電灯fに流れる電
流若しくはその相当電流を検出して放電灯の電力制御を
行おうとするが(例えば、スイッチング電源回路cと直
流−交流変換回路dとの間に設けられた検出抵抗hによ
りランプ電流を検出する等。)、リーク電流Irがリー
ク時の等価抵抗R(あるいは等価インピーダンス)を通
ってグランドに流れるため、この分の電力が無駄になる
と同時に、当該リーク電流Irは検出されないことにな
る。従って、放電灯fを、例えば、定格電力で点灯させ
ようとした時に、点灯回路aが出力する電力がリーク電
流によって定格電力より大きくなってしまう。
【0007】そして、交流点灯ではこのリーク状態が交
流波の1周期毎に繰り返されるため、デューティーサイ
クル50%の割合で電力損失が生じることになる。
【0008】また、放電灯の点灯初期において、放電灯
の点灯を検出した後、直流電圧を所定期間に亘って点灯
周波数より低い周波数でもって極性毎に交互に供給する
ようにした所謂直流点灯制御を採用した点灯回路にあっ
ては、リークの発生によってランプ電流が減少したため
に放電灯が不点灯状態に陥ったと判断された場合には、
直流点灯の期間が連続的に発生するため、リーク状態が
当該期間を1周期として繰り返され、やはりデューティ
ーサイクル50%の割合で電力損失が生じることにな
る。また、仮りにリーク時におけるランプ電流の減少に
よって放電灯が不点灯状態に陥らなかったとしても、上
記のようにリーク状態が交流波の1周期毎に繰り返され
ることになる。
【0009】よって、このような状況をそのまま放置し
ておくと、著しい電力損失を生じたり、回路の熱破壊等
に繋がる虞がある。
【0010】本発明は、放電灯の交流点灯を行う点灯回
路においてリーク時の交流波の極性を制御することで電
力損失を低減し、回路を保護することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記した課題を
解決するために、放電灯の電極に電流リークが生じたか
否かを検出する検出手段と、該検出手段によって放電灯
の一方の電極だけにリークが生じたことが検出された場
合に、リークが起きていない方の電極が高電位となるよ
うに放電灯への供給電圧の極性を規定する極性規定手段
とを設けたものである。
【0012】本発明によれば、リークが検出された場合
にリークが起きていない方の電極が高電位となるように
放電灯への供給電圧の極性が規定されるため、供給電圧
が当該極性と反対の極性を有する期間が短くなり、放電
灯に供給される交流波の1周期内においてリーク状態の
占める時間的割合(デューティーサイクル)が低減され
る。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る点灯回路1の
基本構成を示すものであり、直流電源を用いた場合の構
成を示している。
【0014】点灯回路1は、直流電源回路2、交流出力
回路3、起動回路4、検出手段5、極性規定手段6を備
えている。
【0015】直流電源回路2は、直流電源2aからの電
圧に基づいて所望の直流電圧を生成してこれを後段の交
流出力回路3に送出するものであり、例えば、スイッチ
ング電源回路の構成を用いることができ、チョッパー
型、フォワード型、フライバック型、ハーフブリッジ
型、フルブリッジ型等の既知の構成を用いることができ
る。
【0016】交流出力回路3は、放電灯7に供給する交
流電圧を生成するものであり、点灯回路1では直流−交
流変換回路である。例えば、複数の3端子半導体スイッ
チ素子を対にしてブリッジ型の構成とし、各半導体スイ
ッチ素子を複数の組みに分けてそれらの相反的なスイッ
チング制御を行うことで矩形波を出力するようにした回
路等が挙げられる。
【0017】起動回路4は、放電灯7への起動パルスを
発生してこれを上記交流出力回路3の出力電圧に重畳し
て、交流出力端子8と8′との間に接続された放電灯7
に印加することによって、放電灯7に起動をかけるため
の回路である。
【0018】検出手段5は、放電灯7の電極にリークが
生じたか否かを検出するために設けられており、電流/
電圧検出回路9あるいは9′からの検出信号に基づいて
リークの有無や程度を判断する。
【0019】電流/電圧検出回路9は放電灯7のランプ
電圧及び/又はランプ電流の相当信号を得るための回路
であり、例えば、図示するように直流電源回路2と交流
出力回路3との間に設けられて、電圧検出用の分圧抵抗
10、10′により直流電源回路2の出力電圧を検出し
たり、電流検出用のシャント抵抗11によって直流電源
回路2の出力電流を検出する。また、電流/電圧検出回
路9′は、同図に2点鎖線で示すように交流出力回路3
より後段側に設けられて、放電灯7のランプ電圧やラン
プ電流を直接検出する(起動回路4等の内部に設けられ
た電流/電圧検出回路を流用することができる場合に
は、電流/電圧検出回路9′は不要である。)。尚、こ
れらの検出回路9、9′によって得られる信号は、直流
電源回路2の出力電圧を制御することによって放電灯7
の電力制御を行う(例えば、放電灯7の点灯初期にはそ
の発光を促進して放電灯7の始動時間や再始動時間の短
縮化を図ったり、放電灯の光束が安定した以後は放電灯
を定格電力で点灯させる等。)ための制御回路の基礎情
報として利用されることが多いので、この場合には検出
回路9、9′を検出手段5だけのために設ける必要はな
い。
【0020】リーク検出には、例えば、下記に示す方法
を挙げられる。
【0021】(I)ランプ電流の低下状態が所定時間以
上継続したときにリークが発生したと判断する方法 (II)交流波形の極性反転時におけるランプ電流の差
が所定値より大きい場合にリークが発生したと判断する
方法 (III)ランプ電流が放電灯の正常点灯に必要な電流
値未満に低下したときにリークが発生したと判断する方
法。
【0022】先ず、方法(I)は電流リークによるラン
プ電流の低下及びその時間からリークの有無を判断する
ものであり、例えば、図2の検出回路12に示すよう
に、シャント抵抗11による検出電流を差動増幅アンプ
13で増幅した後、その出力をコンパレータ14のプラ
ス入力端子に供給する。尚、差動増幅アンプ13を構成
する演算増幅器の非反転入力端子には、シャント抵抗1
1の一端に接続された分圧抵抗を介して電圧が入力さ
れ、また、その反転入力端子にはシャント抵抗11の他
端に接続された抵抗を介して電圧が入力されるように構
成されており、シャント抵抗11によって電圧変換され
た検出信号が増幅される。
【0023】コンパレータ14の2つの入力端子間には
ダイオード15と抵抗16との直列回路が介挿されると
ともに、抵抗16の一端がコンパレータ14のマイナス
入力端子に接続され、抵抗17とコンデンサ18との並
列回路を介して接地されている。
【0024】コンパレータ14の出力信号は2入力OR
(論理和)ゲート19の一方の入力信号として供給さ
れ、該ORゲート19の出力信号は後段のカウンタ20
のリセット端子(R)に供給される。
【0025】カウンタ20のクロック信号入力端子(C
K)にはクロック信号発生回路21からのクロック信号
(φ)が入力され、また、カウンタ20における所定段
数の出力端子(Qn)が上記ORゲート19の残りの入
力端子に供給されるとともに当該端子からリーク異常の
如何を示す検出信号(以下、これを「Sr」と記す。)
が出力される。
【0026】図3は検出回路12の各部の波形を示した
ものであり、「Si」がシャント抵抗11や差動増幅ア
ンプ13によるランプ電流の検出信号、「Sc」がコン
パレータ14の出力信号、「S_Qn」がカウンタ20
の出力信号をそれぞれ示している。
【0027】この検出回路12では、リーク発生時にラ
ンプ電流が急激に低下して、この状態がカウンタ20で
設定した時間(これを「Tw」と記す。)内に正常状態
(ランプ電流が所定値以上である状態)に復帰しない場
合にカウンタ20のQn端子からH(ハイ)信号が出力
されて該カウンタ20がリセットされる。また、ランプ
電流の低下状態から正常状態への復帰がカウンタ20の
設定時間Tw内に行われる場合には、コンパレータ14
の出力するH信号がORゲート19を介してカウンタ2
0をリセットする。
【0028】尚、ランプ電流の低下についての判断基準
は上記抵抗17及びコンデンサ18により規定される時
定数によって調整することができる。
【0029】また、検出回路12では、検出信号Srと
して2値化された信号値を得るようにしたが、カウンタ
20から複数段位の出力信号を得るようにすれば、リー
クの度合に応じた多値の信号値を得ることができる。
【0030】次に方法(II)は、交流波形に係る極性
信号(例えば、交流出力回路3が出力する矩形波の極性
を規定する信号等。)を利用してランプ電流についての
サンプリングを行い、その差の大小からリークの発生を
判断するものである。
【0031】例えば、図4の検出回路22に示すよう
に、上記ランプ電流の検出信号Siを2つのサンプルホ
ールド回路23、23′にそれぞれ入力し、上記極性信
号(これを「Sp」と記す。)をサンプリング信号(あ
るいはサンプリングパルス)としてこれらに供給する。
そして、サンプルホールド回路23、23′の各出力信
号を比較回路24に送出して両者を比較し、比較結果を
遅延回路25を介して検出信号Srとして出力するとと
もに、当該信号をサンプルホールド回路23、23′へ
のリセット信号とする。
【0032】この検出回路22では、例えば、サンプル
ホールド回路23が極性信号Spの立ち上がり若しくは
Hレベルの時点でランプ電流の検出値を保持し、また、
サンプルホールド回路23′が極性信号Spの立ち下が
り若しくはL(ロー)レベルの時点でランプ電流の検出
値を保持するようにし、両者の保持値を比較して、これ
が所定の閾値より大きい場合に検出信号SrをH信号と
し、サンプルホールド回路23、23′をリセットす
る。つまり、サンプルホールド値の差がリークの度合に
相当する。尚、このような検出法は、ランプ電流の検出
値をA(Analogue)−D(Digital)変
換することによってマイクロコンピュータ等の計算手段
を用いて容易に判定処理を行うことができるという利点
がある。
【0033】方法(III)は、ランプ電流を所定値と
比較する方法であり、放電灯が点灯状態であるか否かを
検出するために点灯回路に設けられている点灯状態検出
手段を、リーク検出に流用することによって回路構成の
簡単化を図ることができるという利点がある。
【0034】例えば、図5の検出回路26に示すよう
に、シャント抵抗11による検出電流を差動増幅アンプ
27(図2の差動増幅アンプ13と同じ構成とされ
る。)で増幅した後、その出力をコンパレータ28のプ
ラス入力端子に供給する。そして、コンパレータ28の
マイナス入力端子には、比較の閾値を規定する基準電圧
(これを「Eref」と記し、図では定電圧源の記号で
示す。)を供給し、該コンパレータ28の比較出力を検
出信号(信号Srの反転信号であり、Srの上に「−」
を付して示す。)として取り出す。
【0035】この回路では、基準電圧Erefの設定に
よって、コンパレータ28の出力する検出信号として
は、ランプ電流の検出値がEref以上である場合に放
電灯7が点灯状態であることを示すH信号が得られ、ま
た、ランプ電流の検出値がEref未満である場合に放
電灯7が消灯状態であるか又はリーク状態であることを
示すL信号が得られる(つまり、この場合には負論理で
ある。)。
【0036】尚、上記方法(I)乃至(III)につい
てはこれらを単独で用いても良いし、これらのうちの幾
つかを組み合せても良い。
【0037】極性規定手段6(図1参照。)は、上記検
出手段5によって放電灯7の一方の電極だけにリークが
生じたことが検出された場合に、リークが起きていない
方の電極が高電位となるように放電灯7への供給電圧の
極性を規定する。
【0038】つまり、図6に示すように、リークの発生
が検出されて検出信号SrがL信号からH信号になった
時に(但し、正論理の場合。)、ランプ電流(これを
「IL」と記す。)の極性が反転される。つまり、ラン
プ電流ILの極性が切り換わった時点から検出信号Sr
がH信号になるまでの期間(これを「Tr」と記す。)
が、検出信号Sr(H信号)により極性が反転している
期間(これを「Tdc」と記す。)に比べて充分に短い
ので、デューティーサイクル((Tr/(Tr+Td
c))・100)が小さく、従って、リーク電流による
電力損失が低減され、回路の発熱が抑制される。
【0039】図7は極性規定手段6の構成例を示してお
り、2入力ORゲート29の一方の入力端子には、上記
極性信号Spの基準となる極性反転信号(これを「S
a」と記すと、例えば、放電灯7の点灯時には点灯周波
数に対応した基本周期をもった信号であり、また、直流
点灯制御時には放電灯7への直流電圧を電極毎に交互に
行う周期をもった信号である。)が入力され、他方の入
力端子には、上記した正論理の検出信号Sr(つまり、
リーク異常の検出時にH信号とされる。)が入力され
る。そして、ORゲート29の出力信号はフリップフロ
ップ30のクロック信号入力端子(CK)に送出され、
該フリップフロップ30のQ出力やQバー出力(Q出力
の反転出力)が上記極性信号Spとして交流出力回路3
に送出される。尚、フリップフロップ30のD入力端子
はQバー出力端子に接続されている。また、フリップフ
ロップによる多段分周を行う場合にはフリップフロップ
30が最終段のフリップフロップであると考えれば良
い。
【0040】図8は回路各部の波形を示すものであり、
検出信号Srとしては図2のカウンタ20の出力信号を
用いており、また、「S_Q」はフリップフロップ30
のQ出力信号を示している。
【0041】信号S_Qは基本的には信号Saの立ち上
がりに同期して極性反転するが、検出信号Srの立ち上
りによっても極性反転が行われる。
【0042】尚、信号S_Qは極性信号Spとして交流
出力回路3に送出されて、矩形波生成のために用いられ
る。
【0043】極性規定手段6は、上記のように放電灯7
の一方の電極だけにリークが生じたことが検出された場
合にリークが起きていない方の電極が高電位となるよう
に極性を規定するものであるが、直流電圧を放電灯7に
所定時間に亘って供給する直流電圧供給手段6′を極性
規定手段6の代替として用いても良い。つまり、図6に
示す期間Tdcを極性反転の半周期程度の長さ若しくは
これより短い所定期間(リークの度合に応じた期間)と
なるように規定することができる。
【0044】また、上記電流/電圧検出回路9又は9′
からの検出信号に基づいて放電灯7が点灯状態であるか
否かを検出する点灯状態検出手段31を設け(図1参
照。)、該点灯状態検出手段31によって放電灯7が点
灯状態でないと判断された場合に、リークが起きていな
い方の電極が高電位となるように放電灯7への供給電圧
の極性を規定し又は直流電圧を放電灯7に所定時間に亘
って供給するように制御すると、回路構成の簡単化を図
ることができる。また、放電灯7が点灯している限りそ
の状態を維持させることによって、例えば、車輌用灯具
に適用した場合に夜間走行の安全性を保証することがで
きる。
【0045】点灯状態検出手段31として、例えば、前
記した図5の検出回路26を用いた場合には、図6にお
いてSrの反転信号に示すように、リークの発生により
放電灯7の状態が正常な点灯状態でない状態(消灯状態
か又はリーク状態)に変化した場合に、検出信号がH信
号からL信号になり、この時にランプ電流ILの極性が
反転する。
【0046】尚、図6に示すような極性反転あるいは直
流電圧の供給は、リーク状態が検出される度に毎回行う
こともできる(つまり、この場合には極性反転が放電灯
7への交流波形に対して半周期毎に繰り返される。)
が、これらを交流波の周期に対して無関係となるように
不連続的に行う(例えば、極性反転あるいは直流電圧供
給をN回行った後、M回休止する等(N進カウンタ回路
と(N+M)進カウンタ回路を用いれば良い。)。)
と、放電灯の一方の電極だけに高電圧が印加されること
による弊害(電極の消耗が速まる等。)を防ぐことがで
きる。
【0047】ところで、図6における期間Trの長さが
短すぎると、交流出力回路3にブートストラップ動作の
ブリッジ型回路を採用した場合に、コンデンサの充電不
足により高段側の半導体スイッチ素子のオン状態の維持
が困難となるという問題が生じ、これに対処する必要が
ある。
【0048】例えば、図9の等価回路に示すように、4
つの半導体スイッチ素子SW(i)(但し、i=1〜4
であり、トランジスタが用いられるが、図にはこれらを
スイッチの記号で示す。)を使ったフルブリッジ型の構
成では、SW(1)とSW(3)との直列回路と、SW
(2)とSW(4)との直列回路とが並列接続されてい
る。そして、SW(1)及びSW(2)の一端が入力端
子32、32′の一方32に接続され、また、SW
(3)及びSW(4)の一端が32′に接続されてお
り、SW(1)とSW(4)とを組みとし、SW(2)
とSW(3)を組みとして、これらの素子が上記極性信
号Spに基づいて相反的にスイッチング制御される。
尚、入力端子32、32′には上記直流電源回路2の出
力電圧が供給され、また、放電灯7への供給電圧はSW
(1)とSW(3)との接続点及びSW(2)とSW
(4)との接続点から取り出される。
【0049】上記ブリッジ型回路におけるブートストラ
ップ動作について説明するための回路例を示したものが
図10であり、図9に1点鎖線で囲んだ部分のうち、高
段に位置するSW(1)の回路構成例を主として示した
ものである。
【0050】この例ではSW(1)にNチャンネルFE
T(電界効果トランジスタ)33が用いられており、そ
のゲートにはFET33の駆動用の半導体スイッチ素子
34(図ではスイッチの記号で示す。)が接続され、該
半導体スイッチ素子34が極性信号Spによってスイッ
チング制御される。また、FET33のゲート−ソース
間にはコンデンサ35、抵抗36、37からなる直列回
路が介挿されており、抵抗36と37との接続点にダイ
オード38を介して所定の電圧(これを「Vcc」と記
す。)が供給される。
【0051】半導体スイッチ素子34がオンすると、F
ET33がオフ状態となり、コンデンサ35の充電が行
われる。その後、半導体スイッチ素子34がオフになる
と、コンデンサ35が放電し、FET33のゲート−ソ
ース間に電圧Vccがかかり、FET33がオンするこ
とになるが、半導体スイッチ素子34のオン期間(上記
Trに相当する。)が短いとコンデンサ35に充電され
る電荷量が不充分となるため、FET33のオン状態を
維持することが困難となる。
【0052】そこで、リークが起きていない方の電極が
高電位となるように放電灯への供給電圧の極性を一旦規
定した後は、所定時間が経過するまでの間、供給電圧の
極性反転を禁止すれば、上記のような不都合を解消する
ことができる。
【0053】図11はそのような極性反転の禁止回路を
有する構成例39を示すものである。
【0054】D型フリップフロップ40のD入力端子に
は、放電灯7の点灯状態検出信号(例えば、図5の検出
回路26の出力信号(つまり、Srの反転信号であり、
これを「St」と記す。)がNOT(否定)ゲート41
を介して入力される。また、フリップフロップ40のク
ロック信号入力端子(CK)には図示しない信号発生回
路からのクロック信号(これを「φ1」と記す。)が入
力され、フリップフロップ40のQバー出力とNOTゲ
ート41の出力とが2入力AND(論理積)ゲート42
を介して2入力ORゲート43の一方の入力端子に送ら
れる。ORゲート43の他方の入力端子には上記極性反
転信号Saが入力され、該ORゲート43の出力信号が
D型フリップフロップ44のクロック信号入力端子(C
K)に送出される。
【0055】フリップフロップ44のQ出力は、後段の
D型フリップフロップ45のクロック信号入力端子(C
K)に送出され、該フリップフロップ45のQ出力及び
Qバー出力が極性信号Spとして出力される。尚、フリ
ップフロップ45のD入力端子はそのQバー出力端子に
接続されている。
【0056】極性反転禁止回路46は、D型フリップフ
ロップ47、48、49を用いたシリアル入力シフト・
レジスタの構成とされており、各フリップフロップのク
ロック信号入力端子(CK)には、図示しない信号発生
回路からのクロック信号(これを「φ2」と記す。)が
それぞれ入力され、各々のリセット端子(R)には上記
フリップフロップ44からのQバー出力が供給される。
【0057】フリップフロップ47(48)のQ出力は
次段のフリップフロップ48(49)のD入力端子に送
出され、最終段のフリップフロップ49のQ出力が上記
フリップフロップ44のリセット端子(R)に供給され
る。
【0058】この回路では、信号StがH信号からL信
号に変化したとき(つまり、放電灯7の消灯若しくはリ
ーク時)に、フリップフロップ40には信号φ1のL信
号からH信号への変化によってH信号が取り込まれるの
で、そのQバー出力がH信号からL信号に変化し、これ
と、信号Stの否定信号との論理積をとることによっ
て、信号Stの立ち下がり時点からH信号に立ち上が
り、かつ、信号φ1の立ち上り時点で立ち下がる信号
(上記信号Srに相当する。)が生成される。そして、
この信号と極性反転信号Saとの論理和信号がフリップ
フロップ44を介してフリップフロップ45(図6のフ
リップフロップ30に相当する。)に送出される。
【0059】極性反転禁止回路46は、信号φ2に同期
した3ビットシフトの動作後にフリップフロップ49の
Q出力でフリップフロップ44のリセットを行うため、
例えば、信号φ2が4kHz(キロヘルツ)の基本周波
数を有する場合には、500〜750μsec(マイク
ロ秒)の間、フリップフロップ44の反転が禁止され
る。よって、この間に上記コンデンサ35の充電を確実
に行うことによって、FET33のオン状態を維持する
ことができる。つまり、極性反転禁止回路46による反
転の禁止期間の最小値は、コンデンサ35の充電に必要
な時間によって規定される。
【0060】尚、放電灯の点灯初期において直流点灯制
御を行っている最中であって、フリップフロップ44が
ORゲート43の出力を受け付けない期間中に放電灯の
消灯が検出された場合には、直流点灯期間(つまり、直
流点灯を行っている期間。)をリセットして、極性反転
信号Saの周期を通常点灯時の反転周期(つまり、直流
点灯時の反転周期でない周期。)とすれば、交流波形の
次の反転時において放電灯が点灯状態にあるとみなして
直流点灯に移行させることができる。
【0061】また、リーク電流が小さいために、放電灯
が未だ点灯状態にあると判断される場合には、デューテ
ィーサイクル50%のリーク状態が繰り返されることに
なるが、この場合にはリークによる電力損失や回路の発
熱が小さいため致命的な不都合は生じない。即ち、リー
ク電流が大きい場合には上記した期間Trを短くしてリ
ーク状態に係るデューティーサイクルを低減し、またリ
ーク電流が小さく、これによる影響がそれほどでもない
場合にはリーク状態に係るデューティーサイクルを50
%にしても問題はない。尚、リークの大小に係る判断基
準については、図5のErefの値により調整すれば良
い。
【0062】上記の説明では、直流電源から交流出力を
得てこれを放電灯に供給する点灯回路に本発明を適用し
た例を挙げたが、これに限らず、交流電源に基づいて放
電灯の点灯制御を行う回路に適用することができる(こ
の場合には、直流電源回路2が不要となる。)ことは勿
論である。
【0063】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1に係る発明によれば、リークが検出された
場合にリークが起きていない方の電極が高電位となるよ
うに放電灯への供給電圧の極性が規定されるため、供給
電圧が当該極性と反対の極性を有する期間が短くなり、
交流波の1周期内においてリーク状態が現出する時間的
割合が低減される。よって、リーク状態での電力損失や
回路の発熱を低減し、熱破壊を未然に防止することで回
路を保護することができる。
【0064】請求項2に係る発明によれば、放電灯の一
方の電極だけにリークが生じたことが検出された場合に
リークが起きていない方の電極が高電位となるように直
流電圧を放電灯に所定時間に亘って供給することによっ
て、交流波の1周期内においてリーク状態が現出する時
間的割合を制御することができる。
【0065】請求項3に係る発明によれば、放電灯の状
態が点灯状態でない状態に変化したと判断された場合
に、放電灯への供給電圧の極性を規定し又は直流電圧を
放電灯に所定時間に亘って供給することによって、リー
ク検出と放電灯の点灯状態検出とを兼ねることで回路構
成の簡単化を図るとともに、放電灯が点灯している間は
その状態を極力維持させるように制御することができ
る。
【0066】請求項4に係る発明によれば、供給電圧の
極性反転に対して所定の禁止期間を設けることによっ
て、極性反転後の交流波形の状態維持を図り、制御の安
定性を保証することができる。
【0067】請求項5に係る発明によれば、リーク検出
時に、放電灯への供給電圧に係る極性の規定又は放電灯
への直流電圧の供給が、交流波の周期に同期して連続的
に行われないように制御することで、放電灯の一方の電
極だけに高電圧が印加されることに伴う弊害を低減する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る点灯回路の構成について説明する
ための回路ブロック図である。
【図2】リーク検出の一例を示す回路図である。
【図3】図2における各部の波形を示すタイムチャート
図である。
【図4】リーク検出の別例を示す回路図である。
【図5】点灯状態の検出をリーク検出に兼用する場合の
構成例を示す回路図である。
【図6】極性規定手段の動作について説明するための図
である。
【図7】極性規定手段の構成例を示す回路図である。
【図8】図7における各部の波形を示すタイムチャート
図である。
【図9】交流出力手段の構成例の要部を示す等価回路図
である。
【図10】図9における一部分の構成について説明する
ための回路図である。
【図11】極性反転禁止回路を設けた回路の構成例を示
す回路図である。
【図12】従来の問題点について説明するための回路ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…点灯回路、5…検出手段、6…極性規定手段、6′
…直流電圧供給手段、7…放電灯、31…点灯状態検出
手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流出力によって点灯する放電灯の点灯
    回路において、 放電灯の電極に電流リークが生じたか否かを検出する検
    出手段と、 該検出手段によって放電灯の一方の電極だけにリークが
    生じたことが検出された場合に、リークが起きていない
    方の電極が高電位となるように放電灯への供給電圧の極
    性を規定する極性規定手段とを設けたことを特徴とする
    放電灯の点灯回路。
  2. 【請求項2】 交流出力によって点灯する放電灯の点灯
    回路において、 放電灯の電極に電流リークが生じたか否かを検出する検
    出手段と、 該検出手段によって放電灯の一方の電極だけにリークが
    生じたことが検出された場合に、リークが起きていない
    方の電極が高電位となるように直流電圧を放電灯に所定
    時間に亘って供給する直流電圧供給手段とを設けたこと
    を特徴とする放電灯の点灯回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載した放電灯
    の点灯回路において、 放電灯が点灯状態であるか否かを検出する点灯状態検出
    手段を設け、 該点灯状態検出手段によって放電灯の状態が点灯状態で
    ない状態に変化したと判断された場合に、リークが起き
    ていない方の電極が高電位となるように放電灯への供給
    電圧の極性を規定し又は直流電圧を放電灯に所定時間に
    亘って供給することを特徴とする放電灯の点灯回路。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項3に記載した放電灯
    の点灯回路において、 リークが起きていない方の電極が高電位となるように放
    電灯への供給電圧の極性を一旦規定した後は、所定時間
    が経過するまでの間、供給電圧の極性反転が禁止される
    ことを特徴とする放電灯の点灯回路。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3又は請求
    項4に記載した放電灯の点灯回路において、 リーク検出時に、放電灯への供給電圧に係る極性の規定
    又は放電灯への直流電圧の供給が、交流波の周期に対し
    て無関係となるように不連続的に行われるようにしたこ
    とを特徴とする放電灯の点灯回路。
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WO2014083753A1 (ja) * 2012-11-28 2014-06-05 パナソニック株式会社 放電灯点灯装置及びそれを用いた前照灯

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