JP2008004496A - 放電灯点灯回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】損失および発熱を低減することが可能な放電灯点灯回路を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る放電灯点灯回路1は、昇圧型DC−DCコンバータ回路10と、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧値に応じた電圧検出信号を生成する検出回路20と、DC−DCコンバータ回路10に接続されたHブリッジ型インバータ回路30と、自己降伏型スイッチ素子45を有するスタータ回路40と、制御回路50とを備える。インバータ回路30は、交互にオン状態とされる2対の半導体素子31〜34を有し、一方の1対の半導体素子31,34の耐圧値は他方の1対の半導体素子32,33の耐圧値に比べて小さい。制御回路50は、放電灯5が点灯していないことを電圧検出信号が示しているとき、一方の1対の半導体素子31,34をオン状態とすると共に他方の1対の半導体素子32,33をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成する。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の一実施形態に係る放電灯点灯回路1は、昇圧型DC−DCコンバータ回路10と、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧値に応じた電圧検出信号を生成する検出回路20と、DC−DCコンバータ回路10に接続されたHブリッジ型インバータ回路30と、自己降伏型スイッチ素子45を有するスタータ回路40と、制御回路50とを備える。インバータ回路30は、交互にオン状態とされる2対の半導体素子31〜34を有し、一方の1対の半導体素子31,34の耐圧値は他方の1対の半導体素子32,33の耐圧値に比べて小さい。制御回路50は、放電灯5が点灯していないことを電圧検出信号が示しているとき、一方の1対の半導体素子31,34をオン状態とすると共に他方の1対の半導体素子32,33をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、放電灯を点灯するための点灯回路に関するものである。
車両用照明等に用いられる放電灯を点灯するための点灯回路が知られている。特許文献1に記載の放電灯点灯回路は、昇圧回路(DC−DCコンバータ回路)とインバータ回路とを有している。この放電灯点灯回路は、昇圧回路によって車載バッテリからの電圧を昇圧し、この昇圧した高電圧をインバータ回路によって交流電圧に変換する。この放電灯点灯回路は、この交流電圧によって放電灯を点灯する。
特開2001−43990号公報
特許文献1に記載の放電灯点灯回路では、インバータ回路としてHブリッジ型インバータ回路が用いられている。このインバータ回路では、2対の半導体素子が1対ごとに交互にオン状態とされ、オフ状態である1対の半導体素子の各々には昇圧回路によって昇圧された高電圧が印加される。したがって、このインバータ回路では、昇圧回路から出力される高電圧値以上の耐圧値を有する2対の半導体素子が必要である。一般に、2対の半導体素子としては半導体素子、例えばトランジスタが用いられるが、高耐圧値を有するトランジスタはオン抵抗が大きいので、損失および発熱が大きい。
そこで、本発明は、損失および発熱を低減することが可能な放電灯点灯回路を提供することを目的としている。
本発明の第1の放電灯点灯回路は、(a)入力直流電圧を昇圧して昇圧直流電力および起動用電力を生成するDC−DCコンバータ回路と、(b)DC−DCコンバータ回路に接続されており、DC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値に応じた電圧検出信号を生成する検出回路と、(c)検出回路を介してDC−DCコンバータ回路に接続されており、放電灯に提供するための交流電力を昇圧直流電力から生成するHブリッジ型インバータ回路と、(d)Hブリッジ型インバータ回路およびDC−DCコンバータ回路に接続されており、放電灯を起動するための起動パルス電圧を起動用電力から生成するための自己降伏型スイッチ素子を有するスタータ回路と、(e)検出回路からの電圧検出信号を受けると共に、Hブリッジ型インバータ回路に接続される制御回路とを備えている。(f)Hブリッジ型インバータ回路は、第1の入力、第2の入力、第1の出力および第2の出力を有すると共に、第1の入力と第1の出力との間に接続された第1の半導体素子、第1の入力と第2の出力との間に接続された第2の半導体素子、第2の入力と第1の出力との間に接続された第3の半導体素子、および第2の入力と第2の出力との間に接続された第4の半導体素子を有しており、(g)第1の半導体素子の耐圧値および第4の半導体素子の耐圧値は、第2の半導体素子の耐圧値および第3の半導体素子の耐圧値に比べて小さい。(h)制御回路は、放電灯が点灯していないことを電圧検出信号が示しているとき、第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とすると共に第2の半導体素子および第3の半導体素子をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成する。
放電灯が未点灯状態であるときには、放電灯のインピーダンスが高いので、この第1の放電灯点灯回路におけるDC−DCコンバータ回路からの出力電圧は高電圧である。この第1の放電灯点灯回路によれば、検出回路は、DC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値に応じた電圧検出信号を生成し、制御回路は、放電灯が点灯していないことを電圧検出信号が示しているとき、すなわち、電圧検出信号の値が所定値より大きいときに、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とすると共に第2の半導体素子および第3の半導体素子をオフ状態とする。したがって、この第1の放電灯点灯回路によれば、放電灯が未点灯状態であるときに、第1の半導体素子および第4の半導体素子にDC−DCコンバータ回路からの高電圧が印加されることがない。
一方、放電灯が点灯状態であるときには、未点灯状態であるときに比べて放電灯のインピーダンスが低下するので、DC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値は低下する。その結果、この第1の放電灯点灯回路によれば、放電灯が点灯状態であるときに、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4に半導体素子と第2の半導体素子および第3の半導体素子とが交互にオン状態となっても、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4の半導体素子にDC−DCコンバータ回路から印加される電圧は低い。
したがって、この第1の放電灯点灯回路によれば、第1の半導体素子および第4の半導体素子として、第2の半導体素子および第3の半導体素子に比べて低い耐圧値を有する半導体素子を用いることができ、第1の半導体素子のオン抵抗および第4の半導体素子のオン抵抗を小さくすることができる。故に、この第1の放電灯点灯回路によれば、第1の半導体素子および第4の半導体素子における損失および発熱を低減することが可能である。
また、この第1の放電灯点灯回路によれば、スタータ回路が自己降伏型スイッチ素子を有しているので、DC−DCコンバータ回路からの起動用電力に応じた直流電力から、放電灯を起動するための起動パルス電圧を生成することが可能である。
本発明の第2の放電灯点灯回路は、(a)入力直流電圧を昇圧して昇圧直流電力を生成するDC−DCコンバータ回路と、(b)DC−DCコンバータ回路に接続されており、DC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値に応じた電圧検出信号を生成する検出回路と、(c)検出回路を介してDC−DCコンバータ回路に接続されており、放電灯に提供するための交流電力を昇圧直流電力から生成するHブリッジ型インバータ回路と、(d)Hブリッジ型インバータ回路に接続されており、放電灯を起動するための起動パルス電圧をHブリッジ型インバータ回路からの出力電力から生成するための自己降伏型スイッチ素子を有するスタータ回路と、(e)検出回路からの電圧検出信号を受けると共に、Hブリッジ型インバータ回路に接続される制御回路とを備えている。(f)Hブリッジ型インバータ回路は、第1の入力、第2の入力、第1の出力および第2の出力を有すると共に、第1の入力と第1の出力との間に接続された第1の半導体素子、第1の入力と第2の出力との間に接続された第2の半導体素子、第2の入力と第1の出力との間に接続された第3の半導体素子、および第2の入力と第2の出力との間に接続された第4の半導体素子を有しており、(g)第1の半導体素子の耐圧値および第4の半導体素子の耐圧値は、第2の半導体素子の耐圧値および第3の半導体素子の耐圧値に比べて小さい。(h)制御回路は、放電灯が点灯していないことを電圧検出信号が示しているとき、第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とすると共に第2の半導体素子および第3の半導体素子をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成する。
この第2の放電灯点灯回路でも、第1の放電灯点灯回路と同様に、放電灯が未点灯状態および点灯状態であるときに、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4の半導体素子にDC−DCコンバータ回路からの高電圧が印加されることがない。したがって、この第2の放電灯点灯回路でも、第1の半導体素子および第4の半導体素子として、第2の半導体素子および第3の半導体素子に比べて低い耐圧値を有する半導体素子を用いることができ、第1の半導体素子のオン抵抗および第4の半導体素子のオン抵抗を小さくすることができる。故に、この第2の放電灯点灯回路でも、第1の半導体素子および第4の半導体素子における損失および発熱を低減することが可能である。
また、この第2の放電灯点灯回路でも、スタータ回路が自己降伏型スイッチ素子を有しているので、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4の半導体素子がオン状態とされると共に第2の半導体素子および第3の半導体素子がオフ状態とされても、すなわちHブリッジ型インバータ回路からの出力電力が直流電力であっても、放電灯を起動するための起動パルス電圧を生成することが可能である。
上述した制御回路は、DC−DCコンバータ回路に接続されており、放電灯が点灯していることを電圧検出信号が示しているとき、第1の半導体素子および第4の半導体素子と、第2の半導体素子および第3の半導体素子とを交互にオン状態とするためのHブリッジ制御信号を生成すると共に、Hブリッジ制御信号に応答して電圧検出信号の値を補正した電圧補正信号を生成し、当該電圧補正信号の値に応じてDC−DCコンバータ回路からの昇圧直流電力を変更するための電力制御信号を生成することが好ましい。
放電灯が点灯を開始すると、制御回路は、検出回路からの電圧検出信号の値が所定値より小さいことを検知し、例えば矩形波状のHブリッジ制御信号を出力することによって、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4の半導体素子と、第2の半導体素子および第3の半導体素子とが交互にオン状態となる。これによって、放電灯が交流点灯される。
その際、第1の半導体素子および第4の半導体素子として、第2の半導体素子および第3の半導体素子に比べて低い耐圧値を有する半導体素子を用いると、これらのオン抵抗値の差に起因して、第1の半導体素子および第4の半導体素子の電圧降下量と第2の半導体素子および第3の半導体素子の電圧降下量とが異なる。その結果、第1の半導体素子および第4の半導体素子がオン状態であるときと、第2の半導体素子および第3の半導体素子がオン状態であるときとで、放電灯に印加される電圧と検出回路からの電圧検出信号が示す電圧とが異なり、放電灯に供給する電力を適切に制御することができない可能性がある。
しかしながら、この構成によれば、制御回路は、放電灯が点灯状態であるときに、Hブリッジ制御信号に応答して電圧検出信号の値を補正した電圧補正信号を生成するので、Hブリッジ制御信号が第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とするときには、第1の半導体素子の電圧降下量分および第4の半導体素子の電圧降下量分、電圧検出信号の値を補正した電圧補正信号を生成し、Hブリッジ制御信号が第2の半導体素子および第3の半導体素子をオン状態とするときには、第2の半導体素子の電圧降下量分および第3の半導体素子の電圧降下量分、電圧検出信号の値を補正した電圧補正信号を生成することができ、放電灯に印加される電圧を適切に検出することができる。また、この構成によれば、制御回路は、電圧補正信号の値に応じてDC−DCコンバータ回路からの昇圧直流電力を変更するので、放電灯に供給する電力を適切に制御することが可能である。
上述した制御回路は、(a)予め定められた所定値を受けて、Hブリッジ制御信号に応答して当該所定値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成する基準信号生成部と、(b)基準信号生成部に接続されており、電圧検出信号と基準信号との差分値に応じた電圧補正信号を生成する電圧検出信号補正部と、(c)電圧検出信号補正部に接続されており、電圧補正信号の値に応じてDC−DCコンバータ回路からの昇圧直流電力を変更するための電力制御信号を生成する駆動制御部とを有することが好ましい。
この構成によれば、基準信号生成部が、Hブリッジ制御信号に応答して予め定められた所定値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成し、電圧検出信号補正部が、電圧検出信号と基準信号との差分値に応じた電圧補正信号を生成するので、Hブリッジ制御信号が第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とするときには、基準信号の第1の基準値を第1の半導体素子の電圧降下値と第4の半導体素子の電圧降下値との総和値に応じた値とすれば、電圧検出信号の値と第1の基準値との差分値に応じた電圧補正信号を、放電灯に印加される電圧に応じた値とすることができる。一方、Hブリッジ制御信号が第2の半導体素子および第3の半導体素子をオン状態とするときには、基準信号の第2の基準値を第2の半導体素子の電圧降下値と第3の半導体素子の電圧降下値との総和値に応じた値とすれば、電圧検出信号の値と第2の基準値との差分値に応じた電圧補正信号を、放電灯に印加される電圧に応じた値とすることができる。したがって、この構成によれば、放電灯に印加される電圧を適切に検出することができる。また、この構成によれば、駆動制御部が、電圧補正信号の値に応じてDC−DCコンバータ回路からの昇圧直流電力を変更するので、放電灯に供給する電力を適切に制御することが可能である。
また、(a)検出回路は、DC−DCコンバータ回路からの出力電流の値に応じた電流検出信号を生成し、(b)制御回路は、検出回路から電流検出信号を受けており、(c)制御回路は、Hブリッジ制御信号に応答して電流検出信号の値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成する基準信号生成部と、(d)基準信号生成部に接続されており、電圧検出信号と基準信号との差分値に応じた前記電圧補正信号を生成する電圧検出信号補正部と、(e)電圧検出信号補正部に接続されており、電圧補正信号の値に応じてDC−DCコンバータ回路からの昇圧直流電力を変更するための電力制御信号を生成する駆動制御部とを有することが好ましい。
この構成によれば、基準信号生成部が、Hブリッジ制御信号に応答して検出回路からの電流検出信号の値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成し、電圧検出信号補正部が、電圧検出信号と基準信号との差分値に応じた電圧補正信号を生成するので、Hブリッジ制御信号が第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とするときには、基準信号の第1の基準値を第1の半導体素子の電圧降下値と第4の半導体素子の電圧降下値との総和値に応じた値とすれば、電圧検出信号の値と第1の基準値との差分値に応じた電圧補正信号を、放電灯に印加される電圧に応じた値とすることができる。一方、Hブリッジ制御信号が第2の半導体素子および第3の半導体素子をオン状態とするときには、基準信号の第2の基準値を第2の半導体素子の電圧降下値と第3の半導体素子の電圧降下値との総和値に応じた値とすれば、電圧検出信号の値と第2の基準値との差分値に応じた電圧補正信号を、放電灯に印加される電圧に応じた値とすることができる。
また、この構成によれば、検出した電流検出信号の値から基準信号を生成するので、例えば放電灯のインピーダンスのバラツキおよび変動に起因して半導体素子に流れる電流、すなわち半導体素子の電圧降下量が変化しても、この変化量を基準信号の第1の基準値および第2の基準値に反映することができる。したがって、この構成によれば、放電灯に印加される電圧をより適切に検出することができる。また、この構成によれば、駆動制御部が、電圧補正信号の値に応じてDC−DCコンバータ回路からの昇圧直流電力を変更するので、放電灯に供給する電力をより適切に制御することが可能である。
基準信号生成部の一具体例を示すと、Hブリッジ制御信号に応答して変更する抵抗値を有する可変抵抗部を有しており、当該可変抵抗部に電流検出信号を入力することによって、第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成することが好ましい。この構成によれば、Hブリッジ制御信号が第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とするときには、可変抵抗部には電流検出信号に応じた電流、すなわち第1の半導体素子および第4の半導体素子に実際に流れる電流に応じた電流が流れるので、可変抵抗部の抵抗値を第1の半導体素子のオン抵抗値と第4の半導体素子のオン抵抗値との総和値に応じた値とすれば、基準信号の第1の基準値を実際の第1の半導体素子の電圧降下値と第4の半導体素子の電圧降下値との総和値に応じた値とすることができる。同様に、Hブリッジ制御信号が第2の半導体素子および第3の半導体素子をオン状態とするときには、可変抵抗部の抵抗値を第2の半導体素子のオン抵抗値と第3の半導体素子のオン抵抗値との総和値に応じた値とすれば、基準信号の第2の基準値を実際の第2の半導体素子の電圧降下値と第3の半導体素子の電圧降下値との総和値に応じた値とすることができる。この構成によれば、半導体素子のオン抵抗値を考慮するだけで、容易に且つ精度良く、放電灯に印加される電圧を検出することができる。
また、制御回路は、放電灯が点灯している状態から点灯していない状態へ変化したことを電圧検出信号が示しているとき、第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とすると共に第2の半導体素子および第3の半導体素子をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成することが好ましい。
この構成によれば、放電灯が立ち消え(点灯後に自然に消灯)したとしても、検出回路が、放電灯のインピーダンスの上昇によるDC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値の上昇を検出し、制御回路が、Hブリッジ型インバータ回路における第1の半導体素子および第4の半導体素子をオン状態とすると共に第2の半導体素子および第3の半導体素子をオフ状態とする。すなわち、この構成によれば、放電灯が立ち消えしたとしても、放電灯点灯前の放電灯起動動作が再び行われる。したがって、この構成によれば、放電灯が立ち消えしたとしても、第1の半導体素子および第4の半導体素子にDC−DCコンバータ回路からの高電圧が印加されることがない。また、この第1の放電灯点灯回路によれば、スタータ回路による起動動作が再び実行されるので、放電灯が自動的に再点灯される。
本発明によれば、損失および発熱を低減することが可能な放電灯点灯回路が提供される。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。図1には、放電灯点灯回路1と共に、スイッチ2、バッテリ3、ソケット4および放電灯5が示されている。放電灯点灯回路1の一対の入力6a,6bの間には、スイッチ2とバッテリ3とが直列に接続され、放電灯点灯回路1の入力6bは電源線(例えば、接地ライン)9aに接続される。放電灯点灯回路1の一対の出力7a,7bの間には、放電灯5を搭載するためのソケット4が接続される。このようにして、放電灯点灯回路1は、スイッチ2がオン状態であるときに、バッテリ3から供給される直流電力を用いて、車両用の放電灯5、主に前照灯などの灯具を点灯する。そのために、放電灯点灯回路1は、DC−DCコンバータ回路10、検出回路20、インバータ回路30、スタータ回路40、および制御回路50を備えている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。図1には、放電灯点灯回路1と共に、スイッチ2、バッテリ3、ソケット4および放電灯5が示されている。放電灯点灯回路1の一対の入力6a,6bの間には、スイッチ2とバッテリ3とが直列に接続され、放電灯点灯回路1の入力6bは電源線(例えば、接地ライン)9aに接続される。放電灯点灯回路1の一対の出力7a,7bの間には、放電灯5を搭載するためのソケット4が接続される。このようにして、放電灯点灯回路1は、スイッチ2がオン状態であるときに、バッテリ3から供給される直流電力を用いて、車両用の放電灯5、主に前照灯などの灯具を点灯する。そのために、放電灯点灯回路1は、DC−DCコンバータ回路10、検出回路20、インバータ回路30、スタータ回路40、および制御回路50を備えている。
DC−DCコンバータ回路10の一対の入力は、それぞれ放電灯点灯回路1の一対の入力6a,6bに接続されている。DC−DCコンバータ回路10は、スイッチ2がオン状態であるときに、バッテリ3からの入力直流電圧(例えば、約12V)を昇圧して昇圧直流電力および起動用電力(例えば、放電灯5が未点灯状態であるとき、それぞれの電圧値は約350V〜400V)を生成する。DC−DCコンバータ回路10は、例えばフライバック型のDC−DC昇圧コンバータであり、トランス11、トランジスタ12、ダイオード13および容量素子14を有している。
トランス11はフライバックトランスである。トランス11における1次コイル11aの一端は放電灯点灯回路1の入力6aに接続されており、1次コイル11aの他端はトランジスタ12のドレインに接続されている。トランジスタ12のソースは放電灯点灯回路1の入力6bに接続されている。トランジスタ12のゲートには制御回路50からの電力制御信号Spが入力される。トランス11における2次コイル11bの一端はダイオード13のアノードに接続されており、2次コイル11bの他端は1次コイル11aの他端およびトランジスタ12のドレインに接続されている。ダイオード13のカソードは容量素子14の一端およびDC−DCコンバータ回路10の一方の出力に接続されており、容量素子14の他端は放電灯点灯回路1の入力6b、トランジスタ12のソースおよびDC−DCコンバータ回路10の他方の出力に接続されている。また、トランス11における3次コイル11cの一端はDC−DCコンバータ回路10の起動用出力に接続されており、3次コイル11cの他端は2次コイル11bの一端およびダイオード13のアノードに接続されている。なお、昇圧直流電力は容量素子14、すなわち一対の出力に発生し、起動用電力はトランス11の2次コイル11bおよび3次コイル11c、すなわち起動用出力に発生する。DC−DCコンバータ回路10の一対の出力は検出回路20を介してインバータ回路30の一対の入力にそれぞれ接続されており、DC−DCコンバータ回路10の起動用出力はスタータ回路40に接続されている。
検出回路20は、DC−DCコンバータ回路10からの昇圧直流電力の大きさを検出する。検出回路20の一方の入力は一方の出力と接続されており、検出回路20の他方の入力と他方の出力との間には抵抗素子21が直列に接続されている。検出回路20の一方の入力と一方の出力とは制御回路50の第1の入力50aに接続されており、検出回路20の他方の出力は制御回路50の第2の入力50bに接続されている。すなわち、検出回路20は、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧の値に応じた電圧検出信号VSを制御回路50の第1の入力50aへ出力すると共に、DC−DCコンバータ回路10の出力電流の値に応じた電流検出信号IS、すなわち抵抗素子21における電圧降下値に応じた電流検出信号ISを制御回路50の第2の入力50bへ出力する。なお、検出回路20は、2つの入力間に直列に接続された複数の抵抗素子を有しており、複数の抵抗素子の間の何れかの接続点が制御回路50の第1の入力50aに接続されていてもよい。すなわち、電圧検出信号VSは、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧の分圧値であってもよい。
インバータ回路30は、DC−DCコンバータ回路10からの昇圧直流電力を変換した交流電力を生成する。インバータ回路30は、例えばHブリッジ型インバータ回路およびHブリッジ信号生成部35を有している。Hブリッジ型インバータ回路は、4つのトランジスタ31,32,33,34から構成されている。トランジスタ(第1の半導体素子)31のドレインはインバータ回路30の一方の入力に接続されており、トランジスタ31のソースはインバータ回路30の一方の出力およびトランジスタ(第3の半導体素子)33のドレインに接続されている。トランジスタ33のソースはインバータ回路30の他方の入力に接続されている。また、トランジスタ(第2の半導体素子)32のドレインはインバータ回路30の一方の入力に接続されており、トランジスタ32のソースはインバータ回路30の他方の出力およびトランジスタ(第4の半導体素子)34のドレインに接続されている。トランジスタ34のソースはインバータ回路30の他方の入力に接続されている。トランジスタ31〜34の各々のゲートは、Hブリッジ信号生成部35に接続されている。Hブリッジ信号生成部35は、制御回路50の第1の出力50cに接続されており、制御回路50からのHブリッジ制御信号Sbから4つのHブリッジ駆動信号を生成し、トランジスタ31〜34を駆動する。
トランジスタ31のドレイン−ソース間の耐圧値およびトランジスタ34のドレイン−ソース間の耐圧値は、トランジスタ32のドレイン−ソース間の耐圧値およびトランジスタ33のドレイン−ソース間の耐圧値に比べて小さい。したがって、トランジスタ31のドレイン−ソース間のオン抵抗値およびトランジスタ34のドレイン−ソース間のオン抵抗値は、トランジスタ32のドレイン−ソース間のオン抵抗値およびトランジスタ33のドレイン−ソース間のオン抵抗値に比べて小さい。例えば、トランジスタ32,33は、放電灯5が未点灯状態であるときのDC−DCコンバータ回路10の出力電圧の値を考慮して500V耐圧品であり、トランジスタ31,34は、放電灯5が点灯状態であるときのDC−DCコンバータ回路10の出力電圧の値および後述する共振電圧を考慮して200V耐圧品であればよい。インバータ回路30の一対の出力は、スタータ回路40の一対の入力に接続されている。
スタータ回路40は、ソケット4に搭載される放電灯5を起動させるために、高電圧値および狭パルス幅を有する起動用パルス電圧(例えば、約20kV)を生成し、この起動用パルス電圧をインバータ回路30からの出力電圧に重畳する。そのために、スタータ回路40は、トランス41、ダイオード42、抵抗素子43、容量素子44およびスパークギャップ(自己降伏型スイッチ素子)45を有している。トランス41の2次コイル41bの一端はスタータ回路40の一方の入力に接続されており、2次コイル41bの他端はスタータ回路40の一方の出力を介して放電灯点灯回路1の一方の出力7aに接続されている。トランス41の1次コイル41aの一端は、ダイオード42、抵抗素子43およびスタータ回路40の起動用入力を介してDC−DCコンバータ回路10の起動用出力、すなわちトランス11の3次コイル11cの一端に接続されている。すなわち、ダイオード42のアノードはトランス11の3次コイル11cの一端に接続されており、ダイオード42のカソードは抵抗素子43を介して1次コイル41aの一端に接続されている。1次コイル41aの一端と電源線9aとの間には容量素子44が接続されている。1次コイル41aの他端と電源線9aとの間にはスパークギャップ45が接続されている。スタータ回路40の他方の入力は、スタータ回路40の他方の出力を介して放電灯点灯回路1の他方の出力7bに接続されている。
制御回路50は、検出回路20からの電圧検出信号VS、電流検出信号ISに応じて、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34と、トランジスタ32およびトランジスタ33とのオン状態およびオフ状態を制御するために、第1の出力50cにHブリッジ制御信号Sbを発生する。また、制御回路50は、電圧検出信号VS、電流検出信号ISおよびHブリッジ制御信号Sbに応じて、DC−DCコンバータ回路10の昇圧直流電力をPWM制御するために、第2の出力50dに電力制御信号Spを発生する。
図2は、図1に示す制御回路を示す回路図である。制御回路50は、立消え検出部60、電力変更部70、および駆動制御部51を有している。駆動制御部51は、発光促進制御部52、定電力制御部53、抵抗素子54、誤差増幅部55、Hブリッジ制御信号生成部56、および電力制御信号生成部57を備えている。
立消え検出部60の第1の入力60aおよび第2の入力60bは、それぞれ、制御回路50の第1の入力50a,第2の入力50bに接続されている。立消え検出部60は、放電灯5の立消え状態を検出する。立消え検出部60は、例えば、放電灯5が点灯しているときにはローレベルの電圧信号を出力し、放電灯5が立消え状態となった場合にはハイレベルの電圧信号を出力する。立消え検出部60の詳細は後述する。立消え検出部60の出力60cは、Hブリッジ制御信号生成部56の制御端子に接続されている。
Hブリッジ制御信号生成部56は、例えば、内部に発振器を有しており、矩形波信号を発生する。Hブリッジ制御信号生成部56は、制御端子に入力される電圧がローレベルである場合には、矩形波信号をHブリッジ制御信号Sbとして、制御回路50の第1の出力50cへ出力する。一方、制御端子に入力される電圧がハイレベルである場合には、Hブリッジ制御信号生成部56は、ハイレベルの信号をHブリッジ制御信号Sbとして第1の出力50cへ出力する。このようにして、Hブリッジ制御信号生成部56は、放電灯5が点灯しているときには、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34とトランジスタ32およびトランジスタ33とを交互にオン状態とする。一方、放電灯5が立消え状態となったときには、Hブリッジ制御信号生成部56は、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34をオン状態に固定すると共に、トランジスタ32およびトランジスタ33をオフ状態に固定する。
電力変更部70の第1の入力70aおよび第2の入力70bは、それぞれ、制御回路50の第1の入力50a,第2の入力50bに接続されており、電力変更部70の第3の入力70cはHブリッジ制御信号生成部56の出力に接続されている。電力変更部70は、Hブリッジ制御信号Sbに応答して電圧検出信号VSの値を補正した電圧補正信号VSrを生成し、この電圧補正信号VSrに応じてDC−DCコンバータ回路10の昇圧直流電力の大きさを制御する。電力変更部70の詳細は後述する。電力変更部70の出力70dは、発光促進制御部52の入力および定電力制御部53の第1の入力に接続されている。
発光促進制御部52は、放電灯5のコールドスタート時において昇圧直流電圧、すなわち電圧補正信号VSrの値が最低値となった後定格値に達して定電力制御に移行するまでの間、放電灯5に供給される電力、すなわち昇圧直流電力を過渡制御する。具体的には、発光促進制御部52は、スイッチ2がオン状態となった後、電圧補正信号VSrに応じた電流I1を出力し(電圧補正信号VSrが大きくなるほど大きな電流I1を出力し)、最終的には最大の一定電流I1maxを出力する。発光促進制御部52の出力は誤差増幅部55のマイナス入力および抵抗素子54の一端に接続されており、抵抗素子54の他端は電源線9aに接続されている。
定電力制御部53の第2の入力は、制御回路50の第2の入力50bに接続されている。定電力制御部53は、スイッチ2がオン状態となった後、最大出力電流I2maxを出力し、過渡制御終了後の定常制御期間へ移行した以降、電圧補正信号VSr、電流検出信号ISに応じて出力電流I2を出力して定電力制御を行う。定電力制御部53の出力は、誤差増幅部55のマイナス入力および抵抗素子54の一端に接続されている。なお、抵抗素子54では、発光促進制御部52からの電流I1および定電力制御部53からの電流I2が電圧に変換される。
誤差増幅部55のプラス入力は、基準電源線(例えば、電圧値Vrefd)9dに接続されている。誤差増幅部55は、抵抗素子54の両端電圧と電圧値Vrefdとを比較することによって、その誤差に応じた値を有する出力信号を生成する。誤差増幅部55の出力は、電力制御信号生成部57の入力に接続されている。
電力制御信号生成部57は、例えば、発振器を有しており、誤差増幅部55の出力信号の値に応じたデューティを有する電力制御信号Spを生成する。例えば、電力制御信号生成部57は、誤差増幅部55の出力信号の値の減少に応じて、電力制御信号Spのデューティを大きくする。電力制御信号生成部57の出力は制御回路50の出力50dに接続されている。
このようにして、駆動制御部51における発光促進制御部52、定電力制御部53、抵抗素子54、誤差増幅部55、および電力制御信号生成部57は、電圧補正信号VSrの値に応じてDC−DCコンバータ回路10からの昇圧直流電力を変更する。
次に、立消え検出部60について詳細に説明する。図3は、図2に示す立消え検出部を示す回路図である。立消え検出部60は、抵抗素子61,62,63,64,65、容量素子66、および比較器67を有している。
立消え検出部60の第1の入力60aと電源線9aとの間には抵抗素子61と抵抗素子62とが直列に接続されている。抵抗素子62には抵抗素子61と抵抗素子62との間の電圧値を安定化するための容量素子66が並列に接続されている。抵抗素子61と抵抗素子62との間のノードは比較器67のプラス入力に接続されている。一方、基準電源線(例えば、電圧値Vrefb)9bと電源線9aとの間には抵抗素子63と抵抗素子64とが直列に接続されており、抵抗素子63と抵抗素子64との間のノードは比較器67のマイナス入力に接続されている。
比較器67の出力はオープンコレクタであり、抵抗素子65を介して基準電源線(例えば、電圧値Vrefc)9cに接続されている。比較器67の出力は、例えば、抵抗素子61と抵抗素子62とによる電圧検出信号VSの分圧値が抵抗素子63と抵抗素子64とによる電圧値Vrefbの分圧値以上である場合にはオープン状態となり、電圧値Vrefcであるハイレベルとなる。一方、比較器67の出力は、例えば、抵抗素子61と抵抗素子62とによる電圧検出信号VSの分圧値が抵抗素子63と抵抗素子64とによる電圧値Vrefbの分圧値より小さい場合にはほぼ接地電圧値であるローレベルとなる。比較器67の出力は、立消え検出部60の出力60cに接続されている。
このようにして、立消え検出部60は、抵抗素子61と抵抗素子62とによる電圧検出信号VSの分圧値が抵抗素子63と抵抗素子64とによる電圧値Vrefbの分圧値より小さいとき、換言すればDC−DCコンバータ回路10の出力電圧の値が所定値より小さいとき、すなわち放電灯が点灯していることを電圧検出信号が示しているときには、ローレベルの電圧信号を出力する。一方、立消え検出部60は、抵抗素子61と抵抗素子62とによる電圧検出信号VSの分圧値が抵抗素子63と抵抗素子64とによる電圧値Vrefbの分圧値以上であるとき、換言すればDC−DCコンバータ回路10の出力電圧の値が所定値以上であるとき、すなわち放電灯が点灯していないことを電圧検出信号が示しているときには、ハイレベルの電圧信号を出力する。
ここで、放電灯5が未点灯状態であるときには、放電灯5における端子間のインピーダンスは高いので、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧の値は所定値より高い。一方、放電灯5が点灯状態であるときには、放電灯5における端子間のインピーダンスは低下するので、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧は所定値より低い。したがって、立消え検出部60とHブリッジ制御信号生成部56とは、放電灯5が未点灯状態であるときにはトランジスタ31およびトランジスタ34をオン状態に固定し、放電灯5が点灯状態であるときにはトランジスタ31およびトランジスタ34をスイッチングすることとなる。
次に、電力変更部70について詳細に説明する。図4は、図2に示す電力変更部を示す回路図である。電力変更部70は、共振電圧マスク部80と電力補償部90とから構成されている。
共振電圧マスク部80は、電圧検出信号VSに重畳される共振電圧をマスクする。図5は、DC−DCコンバータ回路の出力電圧および共振電圧マスク部の出力電圧を示す図である。図5(a)にはDC−DCコンバータ回路10の出力電圧が示されており、図5(b)には共振電圧マスク部80の出力電圧が示されている。図5(a)に示されるように、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧には、インバータ回路30のトランジスタ31およびトランジスタ34とトランジスタ32およびトランジスタ33とのオン/オフ状態の切り換え時に、DC−DCコンバータ回路10の容量素子14とスタータ回路40のトランス41の2次コイル41bとによって共振電圧すなわち過渡電圧が発生する。この共振電圧は電圧検出信号VSにも重畳されるので、共振電圧マスク部80は、電圧検出信号VSに重畳される共振電圧をマスクする。そのために、共振電圧マスク部80は、抵抗素子81,82,83、誤差増幅器84、トランジスタ85,86、マスク信号生成部87および容量素子88を有している。
抵抗素子81と抵抗素子82とは、共振電圧マスク部80の入力すなわち電力変更部70の第1の入力70aと電源線9aとの間に直列に接続されている。抵抗素子81と抵抗素子82との間のノードは、誤差増幅器84のプラス入力に接続されている。誤差増幅器84の出力はトランジスタ85のベースに接続されており、トランジスタ85のコレクタは基準電源線(Vrefe)9eに接続されている。トランジスタ85のエミッタは、誤差増幅器84のマイナス入力にフィードバック接続されると共に、トランジスタ86のコレクタに接続されている。トランジスタ86のエミッタは電源線9aに接続されており、トランジスタ86のベースはマスク信号生成部87に接続されている。
マスク信号生成部87は、例えば、Hブリッジ制御信号Sbに同期したパルス信号を受ける。このパルス信号は、フリップフロップ回路など(図示せず)によってHブリッジ制御信号Sbから生成されればよく、Hブリッジ制御信号Sbが論理反転した直後の数百μS程度のパルス幅を有する信号であればよい。このようにして、マスク信号生成部87は、電圧検出信号VSに共振電圧が重畳されているときにはハイレベルのマスク信号を出力し、トランジスタ86をオン状態とする。一方、マスク信号生成部87は、電圧検出信号VSに共振電圧が重畳されていないときにはローレベルのマスク信号を出力し、トランジスタ86をオフ状態とする。トランジスタ86のコレクタとトランジスタ85のエミッタとは抵抗素子83を介して容量素子88の一端に接続されており、容量素子88の他端は電源線9aに接続されている。
このように、共振電圧マスク部80では、電圧検出信号VSに共振電圧が重畳されていないときにはトランジスタ86がオフ状態であるので、容量素子88が充電される(サンプル)。一方、共振電圧マスク部80では、電圧検出信号VSに共振電圧が重畳されているときにはトランジスタ86がオン状態となり、容量素子88の充電が行われない。このとき、抵抗素子83と容量素子88とで定まる時定数が共振電圧のパルス幅より十分大きいので、トランジスタ86によって容量素子88が放電されることがなく、容量素子88の電圧は保持される(ホールド)。図5(b)に示されるように、共振電圧マスク部80の出力電圧、すなわち容量素子88の電圧は、共振電圧が取り除かれた電圧検出信号VSに応じた値を有する。容量素子88の一端は、電力補償部90に接続されている。
電力補償部90は、抵抗素子91,92,93,94,95,96,97、トランジスタ98および減算回路99を有している。
抵抗素子91と抵抗素子92とは、基準電源線(例えば、予め定められた所定の電圧値Vref)9fと電源線9aとの間に直列に接続されている。抵抗素子92には、抵抗素子93とトランジスタ98との直列回路が並列に接続されている。すなわち、トランジスタ98のコレクタは抵抗素子93を介して抵抗素子91と抵抗素子92との間のノードに接続されており、トランジスタ98のエミッタは電源線9aに接続されている。トランジスタ98のベースは電力変更部70の第3の入力70cに接続されており、トランジスタ98のベースにはHブリッジ制御信号生成部56からのHブリッジ制御信号Sbが入力される。このように、電力補償部90における抵抗素子91,92,93、およびトランジスタ98は、特許請求の範囲に記載の基準信号生成部(可変抵抗部)200を構成しており、Hブリッジ制御信号Sbに応答して、所定の電圧値Vrefから第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号Vrを、抵抗素子91と抵抗素子92との間のノードに生成する。抵抗素子91と抵抗素子92との間のノードは抵抗素子94を介して減算回路99のマイナス入力に接続されている。
一方、共振電圧マスク部80の出力と電源線9aとの間には抵抗素子95と抵抗素子96とが直列に接続されており、抵抗素子95と抵抗素子96との間のノードは減算回路99のプラス入力に接続されている。減算回路99の出力とマイナス入力との間には、抵抗素子97がフィードバック接続されている。減算回路99は、抵抗素子95と抵抗素子96との間のノード電圧値から抵抗素子91と抵抗素子92との間のノード電圧値を減算した値に応じた電圧補正信号VSrを生成する。すなわち、共振電圧マスク部80と電力補償部90における抵抗素子94,95,96,97および減算回路99とは、特許請求の範囲に記載の電圧検出信号補正部210を構成しており、電圧検出信号VSの分圧値と基準信号Vrの値との差分値に応じた電圧補正信号VSrを生成する。
ここで、Hブリッジ制御信号Sbがローレベルのときには、トランジスタ98がオフ状態となるので、基準信号Vrの第2の基準値Voffは下式(1)によって表される。一方、Hブリッジ制御信号Sbがハイレベルのときには、トランジスタ98がオン状態となるので、基準信号Vrの第1の基準値Vonは下式(2)によって表される。
Voff=Vref×R92/(R91+R92)・・・(1)
Von=Vref×(R92//R93)/(R91+(R92//R93))・・・(2)
Vref:予め定められた所定の電圧値
R91:抵抗素子91の抵抗値
R92:抵抗素子92の抵抗値
R93:抵抗素子93の抵抗値
Voff=Vref×R92/(R91+R92)・・・(1)
Von=Vref×(R92//R93)/(R91+(R92//R93))・・・(2)
Vref:予め定められた所定の電圧値
R91:抵抗素子91の抵抗値
R92:抵抗素子92の抵抗値
R93:抵抗素子93の抵抗値
電力補償部90では、上記(1)式における基準信号Vrの第2の基準値Voffの値が、トランジスタ32およびトランジスタ33におけるドレイン−ソース間の電圧降下値の総和値に応じた値となり、上記(2)式における基準信号Vrの第1の基準値Vonの値が、トランジスタ31およびトランジスタ34におけるドレイン−ソース間の電圧降下値の総和値に応じた値となるように、所定の電圧値Vrefおよび抵抗素子91,92,93それぞれの抵抗値R91,92,93が予め設定されている。したがって、電力補償部90の出力電圧は、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧から各々VoffまたはVonを減算した値の相当値となる。なお、基準信号Vrの第2の基準値Voffの値および第1の基準値Vonの値は、トランジスタ32およびトランジスタ33のドレイン−ソース間の耐圧値とトランジスタ31およびトランジスタ34のドレイン−ソース間の耐圧値との比率をもとに算出された値に設定されてもよい。電力補償部90における減算回路99の出力は、電力変更部70の出力70dに接続されている。
次に、放電灯点灯回路1の動作を説明する。以下では、図1〜図4と共に図6を参照する。図6は、放電灯点灯開始時における放電灯点灯回路の各部波形を示す図である。図6(a)には、一対の入力6a,6b間の電圧が示されており、図6(b)には、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧が示されている。また、図6(c)には、インバータ回路30におけるトランジスタ31のドレイン−ソース間電圧およびトランジスタ34のドレイン−ソース間電圧が示されており、図6(d)にはインバータ回路30におけるトランジスタ32のドレイン−ソース間電圧およびトランジスタ33のドレイン−ソース間電圧が示されている。
まず、車両運転者によってスイッチ2がオン状態とされ、一対の入力6a,6bの間にバッテリ3の直流電力が入力されると(図6(a)における時間t1)、制御回路50から電力制御信号Spが出力され、DC−DCコンバータ回路10におけるトランジスタ12がスイッチングされる。トランジスタ12がオン状態であるときには、トランス11における1次コイル11aの端子間に電圧が発生する。一方、トランジスタ12がオフ状態であるときには、1次コイル11aの端子間電圧が反転すると共に、2次コイル11bの端子間および3次コイル11cの端子間に電圧が発生する。2次コイル11bの端子間に電圧が発生すると、ダイオード13を介して容量素子14に電荷が蓄えられる。トランジスタ12によってこのスイッチング動作が繰り返されると、容量素子14の端子間には、バッテリ3の直流電圧(例えば、約12V)、1次コイル11aの端子間電圧および2次コイル11bの端子間電圧が加算された高電圧(例えば、約350V〜400V)が発生する。また、3次コイル11cの一端には、トランジスタ12がオフ状態であるときに、バッテリ3の直流電圧、1次コイル11aの端子間電圧、2次コイル11bの端子間電圧および3次コイル11cの端子間電圧が加算された高電圧(例えば、約350V〜400V)が発生する。
容量素子14の端子間、すなわちDC−DCコンバータ回路10の出力間に高電圧が発生すると(図6(b)参照)、検出回路20によって検出される電圧検出信号VSの値が所定値より大きい、すなわち、立消え検出部60における抵抗素子61と抵抗素子62とによる電圧検出信号VSの分圧値が抵抗素子63と抵抗素子64とによる基準電圧Vrefbの分圧値より大きいので、比較器67のプラス入力の電圧値がマイナス入力の電圧値より大きく、比較器67の出力電圧がハイレベルとなる。その結果、Hブリッジ制御信号生成部56によって、Hブリッジ制御信号Sbのレベルがハイレベルに固定され、インバータ回路30におけるHブリッジ信号生成部35によってトランジスタ31およびトランジスタ34がオン状態に固定されると共に、トランジスタ32およびトランジスタ33がオフ状態に固定される(図6(c)および図6(d)参照)。
また、スタータ回路40における容量素子44には、ダイオード42および抵抗素子43を介して電荷が蓄えられる。容量素子44の端子間電圧がスパークギャップ45の絶縁破壊閾値を越えると、スパークギャップ45がオン状態となり、トランス41における1次コイル41aには瞬時電流が流れ、トランス41における2次コイル41bの端子間には高電圧(例えば、約20kV)および狭パルス幅の起動パルス電圧が誘起される(図6(c)における時間t2)。その結果、放電灯点灯回路1の一対の出力7a、7bの間には、起動パルス電圧が重畳されたインバータ回路30からの出力電圧が発生し、ソケット4に搭載された放電灯5が絶縁破壊を起こすことによって点灯を開始する。なお、放電灯5は1回の起動パルス電圧で起動するとは限らない。放電灯5が点灯を開始するまでは、放電灯5はハイインピーダンスであるので、起動パルス電圧は、容量素子44の充電時間、すなわち容量素子44の容量値と抵抗素子43の抵抗値との時定数で定まる所定の間隔で繰り返し発生される。
放電灯5が点灯を開始すると、放電灯5のインピーダンスが低下し、放電灯5には電流が流れるので、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧が低下する(例えば、100V以下:図6(b)〜図6(d)の時間t2)。なお、図6(b)に示すように、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧(すなわち放電灯5の両端に印加される電圧)は、放電灯点灯開始後、約25Vに低下し、その後徐々に上昇して、定常状態では約85V(水銀フリーバルブでは約45V)となる。DC−DCコンバータ回路10の出力電圧に重畳される共振電圧は、定常状態で約120Vである。すると、検出回路20の電圧検出信号VSの値が所定値より低下する、すなわち、立消え検出部60における抵抗素子61と抵抗素子62とによる電圧検出信号VSの分圧値が抵抗素子63と抵抗素子64とによる基準電圧Vrefbの分圧値より低下するので、比較器67のプラス入力の電圧値がマイナス入力の電圧値より小さくなり、比較器67の出力電圧がローレベルとなる。その結果、Hブリッジ制御信号生成部56によって、矩形波がHブリッジ制御信号Sbとして出力され、インバータ回路30におけるHブリッジ信号生成部35によってトランジスタ31およびトランジスタ34とトランジスタ32およびトランジスタ33とが交互にオン状態となることによって、インバータ回路30にて交流電力が生成される。なお、放電灯5が点灯を開始すると、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧が低下するので、スタータ回路40における容量素子44の端子間電圧がスパークギャップ45の絶縁破壊閾値を超えることはなく、起動パルス電圧が発生されることはない。
ここで、放電灯5点灯開始直後では、Hブリッジ制御信号生成部56によってインバータ回路30におけるトランジスタのオン/オフ変換の周波数値が低下される。これによって、放電灯5の点灯移行確立を高めることができる。すなわち、点灯性能を向上することができる(図6(c)および図6(d)における時間t2〜t3)。
また、放電灯5が交流点灯を開始すると、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34とトランジスタ32およびトランジスタ33とのオン/オフ切り換え時に、DC−DCコンバータ回路10における容量素子14とスタータ回路40におけるトランス41の2次コイル41bとによって、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧には共振電圧が重畳される。DC−DCコンバータ回路10の出力電圧に共振電圧が重畳されていないときには、共振電圧マスク部80におけるマスク信号生成部87によって、トランジスタ86がオフ状態となり、容量素子88は電圧検出信号VSの値に応じて充電される。一方、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧に共振電圧が重畳されているときには、マスク信号生成部87によって、トランジスタ86がオン状態となり、容量素子88は充電されず、容量素子88の電圧は保持される。その結果、共振電圧マスク部80の出力電圧では、共振電圧が取り除かれる。
また、放電灯5が交流点灯を開始すると、Hブリッジ制御信号Sbがローレベルのときには電力変更部70におけるトランジスタ98がオフ状態となり、抵抗素子91と抵抗素子92との間のノードに上記(1)式によって求められた第2の基準値Voffを有する基準信号Vrが生成され、減算回路99によって電圧検出信号VSの分圧値から基準信号Vrの第2の基準値Voffが減算された値を有する電圧補正信号VSrが生成される。このとき、上記(1)式によって求められた第2の基準値Voffはトランジスタ32およびトランジスタ33におけるドレイン−ソース間の電圧降下値の総和値に応じた値であるので、電圧補正信号VSrの値は、放電灯5に印加される電圧を適切に検出した値である。
一方、Hブリッジ制御信号Sbがハイレベルのときには電力変更部70におけるトランジスタ98がオン状態となり、抵抗素子91と抵抗素子92との間のノードに上記(2)式によって求められた第1の基準値Vonを有する基準信号Vrが生成され、減算回路99によって電圧検出信号VSの分圧値から基準信号Vrの第1の基準値Vonの値が減算された電圧が生成される。このとき、上記(2)式によって求められた第1の基準値Vonの値はトランジスタ31およびトランジスタ34におけるドレイン−ソース間の電圧降下値の総和値に応じた値であるので、電圧補正信号VSrの値は、放電灯5に印加される電圧を適切に検出した値である。
減算回路99からの電圧補正信号VSrは、発光促進制御部52および定電力制御部53に入力され、誤差増幅部55および電力制御信号生成部57によって電力制御信号Spのデューティが制御されるので、DC−DCコンバータ回路10の昇圧直流電力、すなわち放電灯5に供給される電力が適切に制御されることとなる。
放電灯5に印加される電力は、発光促進制御部52および定電力制御部53によって、スイッチ2がオン状態となった後の経過時間T、電圧補正信号VSrや電流検出信号ISなどに応じた電圧に基づいて制御される。具体的には、点灯開始時には放電灯印加電力を増加(例えば75W)することによって、放電灯5の電極温度が迅速に高められる。この電極温度が除々に上昇すると、放電灯印加電力が除々に低下される。その後、放電灯5が安定状態になると、放電灯印加電力は所定値(例えば35W)に一定制御される。
ところで、図7は、放電灯立ち消え状態における放電灯点灯回路の各部波形を示す図である。図7(a)には、放電灯5に流れる電流、すなわちインバータ回路30の出力電流が示されており、図7(b)には、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧が示されている。なお、DC−DCコンバータ回路10の出力電流は、一方向にのみ流れる電流であり、当該電流値は、図7(a)に示されたプラス値とマイナス値を示す矩形波信号の振幅(すなわち、絶対値)を示す値となる。図7(c)には、トランジスタ31およびトランジスタ34のゲート電圧、すなわちHブリッジ制御信号Sbが示されており、図7(d)には、立消え検出部60における比較器67の出力信号が示されている。
放電灯5点灯直後では、放電灯5の点灯状態が不安定なために、点灯を開始しても点灯が自然に終了してしまうことがある。この立ち消え状態では、放電灯5が再びハイインピーダンスとなると共に、放電灯5には電流が流れなくなるので(図7(a)における時間t11〜t12)、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧が再び上昇し(図7(b)における時間t11〜t12)、比較器67の出力電圧が再びハイレベルとなることによって(図7(d)における時間t11〜t12)、Hブリッジ制御信号Sbがハイレベルに固定される(図7(c)における時間t11〜t12)。これによって、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34がオン状態に固定されると共に、トランジスタ32およびトランジスタ33がオフ状態に固定される。一方、スタータ回路40では起動パルス電圧が生成され、放電灯5が再び点灯を開始する(図7における時間t12)。
放電灯5が再び点灯を開始すると、放電灯5のインピーダンスが低下し、放電灯5には電流が流れるので、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧が低下する。すると、比較器67の出力電圧がローレベルとなり、Hブリッジ制御信号生成部56によって矩形波信号がHブリッジ制御信号Sbとして出力される。これによって、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34とトランジスタ32およびトランジスタ33とが交互にオン状態となり、放電灯5が交流点灯される。なお、放電灯5点灯開始直後では、Hブリッジ制御信号生成部56によってインバータ回路30におけるトランジスタのオン/オフ変換の周波数値が低下される(図7(c)および図7(d)における時間t12〜t13)。
このように、放電灯点灯回路1では、放電灯5が立ち消え状態となっても、上述した放電灯5の点灯開始動作が再び実行され、放電灯5が自動的に再点灯される。
このように、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、放電灯5が未点灯状態であるときには、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34がオン状態に固定されるので、トランジスタ31およびトランジスタ34にDC−DCコンバータ回路10からの高電圧が印加されることがない。一方、放電灯5が点灯状態であるときには、未点灯状態であるときに比べて放電灯5のインピーダンスが低下するので、DC−DCコンバータ回路10からの出力電圧の値は低下する。その結果、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、放電灯5が点灯状態であるときに、インバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34にDC−DCコンバータ回路から印加される電圧は低い。
したがって、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、トランジスタ31およびトランジスタ34として、トランジスタ32およびトランジスタ33に比べて低耐圧品を用いることができ、トランジスタ31のオン抵抗値およびトランジスタ34のオン抵抗値を小さくすることができる。故に、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、トランジスタ31およびトランジスタ34における損失および発熱を低減することが可能である。
また、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、スタータ回路40がサイリスタではなくスパークギャップ45(自己降伏型スイッチ素子)を有しているので、DC−DCコンバータ回路からの起動用電力に応じた直流電力から、放電灯5を起動するための起動パルス電圧を生成することが可能である。
また、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、放電灯5が立ち消えしたとしても、検出回路20が放電灯5のインピーダンスの上昇によるDC−DCコンバータ回路10からの出力電圧の上昇を検出し、制御回路50がインバータ回路30におけるトランジスタ31およびトランジスタ34をオン状態とすると共に、トランジスタ32およびトランジスタ33をオフ状態とする。すなわち、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、放電灯5が立ち消えしたとしても、放電灯点灯前の放電灯起動動作が再び行われる。したがって、この構成によれば、放電灯5が立ち消えしたとしても、トランジスタ31およびトランジスタ34にDC−DCコンバータ回路10からの高電圧が印加されることがない。また、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、スタータ回路40による起動動作が再び実行されるので、放電灯5が自動的に再点灯される。
ところで、トランジスタ31およびトランジスタ34として、トランジスタ32およびトランジスタ33に比べて低耐圧品を用いると、これらのオン抵抗値の差に起因して、トランジスタ31およびトランジスタ34の電圧降下量とトランジスタ32およびトランジスタ33の電圧降下量とが異なる。その結果、トランジスタ31およびトランジスタ34がオン状態であるときと、トランジスタ32およびトランジスタ33がオン状態であるときとで、放電灯5に印加される電圧と検出回路20からの電圧検出信号VSが示す電圧とが異なり、放電灯5に供給する電力を適切に制御することができない可能性がある。
しかしながら、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、制御回路50における電力変換部70が、トランジスタ31およびトランジスタ34がオン状態であるときには、上記(2)式から第1の基準値Vonを有する基準信号Vrを生成し、トランジスタ32およびトランジスタ33がオン状態であるときには、上記(1)式から第2の基準値Voffを有する基準信号Vrを生成し、電圧検出信号VSの分圧値と基準信号Vrとの差分値に応じた電圧補正信号VSrを生成する。したがって、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、第1の基準値Vonをトランジスタ31の電圧降下量およびトランジスタ34の電圧降下量の総和値に応じた値とし、第2の基準値Voffをトランジスタ32の電圧降下量およびトランジスタ33の電圧降下量の総和値に応じた値とすることによって、電圧補正信号VSrの値を放電灯5に印加される電圧に応じた値とすることができ、放電灯5に印加される電圧を適切に検出することができる。また、この第1の実施形態の放電灯点灯回路1によれば、制御回路50における電力変更部70および電力制御信号生成部57が、電圧補正信号VSrの値に応じてDC−DCコンバータ回路10からの昇圧直流電力を変更するので、放電灯5に供給する電力を適切に制御することが可能である。
[第2の実施形態]
図8は、本発明の第2の実施形態に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。図8に示す放電灯点灯回路1Aは、放電灯点灯回路1においてDC−DCコンバータ回路10に代えてDC−DCコンバータ回路10Aを備えており、スタータ回路40に代えてスタータ回路40Aを備えており、制御回路50に代えて制御回路50Aを備えている構成において、第1の実施形態と異なっている。放電灯点灯回路1Aの他の構成は、放電灯点灯回路1と同一である。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。図8に示す放電灯点灯回路1Aは、放電灯点灯回路1においてDC−DCコンバータ回路10に代えてDC−DCコンバータ回路10Aを備えており、スタータ回路40に代えてスタータ回路40Aを備えており、制御回路50に代えて制御回路50Aを備えている構成において、第1の実施形態と異なっている。放電灯点灯回路1Aの他の構成は、放電灯点灯回路1と同一である。
DC−DCコンバータ回路10Aは、DC−DCコンバータ回路10においてトランス11に代えてトランス11Aを備えている点でDC−DCコンバータ回路10と異なっている。DC−DCコンバータ回路10Aの他の構成は、DC−DCコンバータ回路10と同一である。トランス11Aは、トランス11において3次コイル11cを有さず、1次コイル11aと2次コイル11bとから構成されるフライバックトランスである。
スタータ回路40Aは、スタータ回路40においてダイオード42のアノードが一方の入力、すなわちトランス41の2次コイル41bおよびインバータ回路30の一方の出力に接続されている点でスタータ回路40と異なっている。スタータ回路40Aの他の構成は、スタータ回路40と同一である。
制御回路50Aは、制御回路50において電力変更部70に代えて電力変更部70Aを備えている点で制御回路50と異なっている。制御回路50Aの他の構成は、制御回路50と同一である。
図9は、第2の実施形態に係る電力変更部を示す回路図である。図9に示す電力変更部70Aは、電力変更部70において電力補償部90に代えて電力補償部90Aを備えている点で電力変更部70と異なっている。電力変更部70Aの他の構成は、電力変更部70と同一である。電力補償部90Aは、電力補償部90において抵抗素子91の一端が電力変更部70Aの第2の入力70bに接続されている点で電力補償部90と異なっている。すなわち、第1の実施形態では抵抗素子91の一端には予め設定された所定の電圧値Vrefが入力されたが、第2の実施形態では抵抗素子91の一端には検出回路20からの電流検出信号ISが入力される。
第2の実施形態では、電力補償部90Aにおける抵抗素子91,92,93、およびトランジスタ98が、特許請求の範囲に記載の基準信号生成部(可変抵抗部)200Aを構成しており、Hブリッジ制御信号Sbに応答して、電流検出信号ISの値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号Vrを、抵抗素子91と抵抗素子92との間のノードに生成する。
ここで、Hブリッジ制御信号Sbがローレベルのときの基準信号Vrの第2の基準値Voffは下式(3)によって表され、Hブリッジ制御信号Sbがハイレベルのときの基準信号Vrの第1の基準値Vonは下式(4)によって表される。
Voff=I21×R21×R92/(R91+R92)・・・(3)
Von=I21×R21×(R92//R93)/(R91+(R92//R93))・・・(4)
I21×R21:電流検出信号ISの値
I21:抵抗素子21を流れる電流値
R21:抵抗素子21の抵抗値
R91:抵抗素子91の抵抗値
R92:抵抗素子92の抵抗値
R93:抵抗素子93の抵抗値
Voff=I21×R21×R92/(R91+R92)・・・(3)
Von=I21×R21×(R92//R93)/(R91+(R92//R93))・・・(4)
I21×R21:電流検出信号ISの値
I21:抵抗素子21を流れる電流値
R21:抵抗素子21の抵抗値
R91:抵抗素子91の抵抗値
R92:抵抗素子92の抵抗値
R93:抵抗素子93の抵抗値
ここで、上記(3)式におけるI21はトランジスタ32およびトランジスタ33を流れる電流値であるので、上記(3)式におけるR21×R92/(R91+R92)の値をトランジスタ32およびトランジスタ33におけるドレイン−ソース間のオン抵抗値の総和値に設定することによって、上記(3)式における第2の基準値Voffは、トランジスタ32およびトランジスタ33におけるドレイン−ソース間の電圧降下量の総和値を表すこととなる。同様に、上記(4)式におけるI21はトランジスタ31およびトランジスタ34を流れる電流値であるので、上記(4)式におけるR21×(R92//R93)/(R91+R92//R93)の値をトランジスタ31およびトランジスタ34におけるドレイン−ソース間のオン抵抗値の総和値に設定することによって、上記(4)式における第1の基準値Vonは、トランジスタ31およびトランジスタ34におけるドレイン−ソース間の電圧降下量の総和値を表すこととなる。したがって、電力補償部90Aの出力電圧は、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧から各々VoffまたはVonを減算した値の相当値となる。
この第2の実施形態の放電灯点灯回路1Aでも、第1の実施形態と同様な効果が得られる。この第2の実施形態の放電灯点灯回路1Aでは、トランジスタ31,32,33,34に実際に流れている電流に応じた電流検出信号ISの値を用いて、トランジスタ31の電圧降下量およびトランジスタ34の電圧降下量を表す第1の基準値Von、およびトランジスタ32の電圧降下量およびトランジスタ33の電圧降下量を表す第2の基準値Voffが設定されるので、放電灯5に印加される電圧をより適切に検出することができ、放電灯5に供給する電力制御をより適切に行うことが可能となる。
なお、本発明は上記した本実施形態に限定されることなく種々の変形が可能である。
本実施形態では、放電灯に供給する電力制御をより適切に行うために、検出回路からの検出電圧と放電灯に印加される電圧との誤差を補償する方法として、トランジスタの電圧降下量を表す固定値を用いる方法と、トランジスタのオン抵抗値および実際の検出電流値を用いる方法とを例示したが、これらの方法は組み合わされてもよい。
図10は、変形例に係る電力変更部を示す回路図である。図10に示す電力変更部70Bは、電力変更部70において電力補償部90に代えて電力補償部90Bを有している点で電力変更部70と異なっている。電力補償部90Bでは、抵抗素子111と抵抗素子112とが、基準電源線(例えば、電圧値Vref)9fと電源線9aとの間に直列に接続されている。抵抗素子112には、抵抗素子113とトランジスタ114との直列回路が並列に接続されている。一方、抵抗素子116と抵抗素子117とは、電力変更部70Bの第2の入力70bと電源線9aとの間に直列に接続されている。電力変更部70Bの第2の入力70bには、検出回路20からの電流検出信号ISが入力される。抵抗素子117には、抵抗素子118とトランジスタ119との直列回路が並列に接続されている。トランジスタ114,119のベースは電力変更部70Bの第3の入力70cに接続されており、トランジスタ114,119のベースにはHブリッジ制御信号Sbが入力される。
抵抗素子111と抵抗素子112との間のノードと、抵抗素子116と抵抗素子117との間のノードとは、それぞれ抵抗素子115、抵抗素子120を介して接続されており、その接続されたノードは抵抗素子121を介して増幅器122のプラス入力に接続されている。増幅器122の出力と電源線9aとの間には抵抗素子123と抵抗素子124とが直列に接続されており、抵抗素子123と抵抗素子124との間のノードは増幅器122のマイナス入力に接続されている。増幅器122の出力は抵抗素子94を介して減算回路99のマイナス入力に接続されている。減算回路99の周辺回路構成は第1の実施形態と同一である。
本変形例では、抵抗素子111、抵抗素子112、抵抗素子113およびトランジスタ114による所定の電圧値Vrefの分圧値と、抵抗素子116、抵抗素子117、抵抗素子118およびトランジスタ119による電流検出信号ISの分圧値とが加算された増幅器122の出力電圧が第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号Vrである。減算回路99は、抵抗素子95、抵抗素子96、抵抗素子81および抵抗素子82による電圧検出信号VSの分圧値と、増幅器122の基準信号Vrの値とに応じて電圧補正信号VSrを生成する。
ここで、Hブリッジ制御信号Sbがローレベルのときの基準信号Vrの第2の基準値Voffは下式(5)によって表され、Hブリッジ制御信号Sbがハイレベルのときの基準信号Vrの第1の基準値Vonは下式(6)によって表される。
Voff=Vref×R112/(R111+R112)+I21×R21×R117/(R116+R117)・・・(5)
Von=Vref×(R112//R113)/(R111+(R112//R113))+I21×R21×(R117//R118)/(R116+(R117//R118))・・・(6)
R111,R112,R113,R116,R117,R118:抵抗素子111,112,113,116,117,118それぞれの抵抗値
Voff=Vref×R112/(R111+R112)+I21×R21×R117/(R116+R117)・・・(5)
Von=Vref×(R112//R113)/(R111+(R112//R113))+I21×R21×(R117//R118)/(R116+(R117//R118))・・・(6)
R111,R112,R113,R116,R117,R118:抵抗素子111,112,113,116,117,118それぞれの抵抗値
本変形例では、上記(5)式における第2の基準値Voffをトランジスタ32およびトランジスタ33におけるドレイン−ソース間の電圧降下量の総和値に応じた値に設定し、上記(6)式における第1の基準値Vonを、トランジスタ31およびトランジスタ34におけるドレイン−ソース間の電圧降下量の総和値に応じた値に設定すればよい。その結果、電力補償部90Bの出力電圧は、DC−DCコンバータ回路10の出力電圧から各々VoffまたはVonを減算した値の相当値となる。
また、第1の実施形態では、起動パルス電圧を生成するための起動用電力が、DC−DCコンバータ回路10におけるトランス11の3次コイル11cからスタータ回路40に供給されたが、起動用電力は昇圧直流電力であってもよい。図11は、変形例1に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。変形例1に係る放電灯点灯回路1Bは、放電灯点灯回路1においてDC−DCコンバータ回路10の代わりにDC−DCコンバータ回路10Bを備えており、DC−DCコンバータ回路10Bでは、起動用出力が昇圧直流電力用出力に接続されている。なお、DC−DCコンバータ回路10Bでは、トランス11の代わりにトランス11Aが用いられている。
図12は、変形例2に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。変形例2に係る放電灯点灯回路1Cは、放電灯点灯回路1においてDC−DCコンバータ回路10の代わりにDC−DCコンバータ回路10Cを備えており、DC−DCコンバータ回路10Cは、容量素子15、ダイオード16および抵抗素子17から構成される2倍圧回路を有している。なお、DC−DCコンバータ回路10Bでも、トランス11の代わりにトランス11Aが用いられている。このように、トランス11Aの2次コイル11bの電圧を2倍圧回路によって昇圧した電圧からスタータ回路40のための起動用電力を生成してもよい。
図13は、変形例3に係る放電灯点灯回路を示す回路図である。変形例2に係る放電灯点灯回路1Dは、放電灯点灯回路1においてDC−DCコンバータ回路10の代わりにDC−DCコンバータ回路10Dを備えており、DC−DCコンバータ回路10Dは、容量素子15、ダイオード16および抵抗素子17から構成される2倍圧回路を有している。このように、トランス11の3次コイル11cの電圧を2倍圧回路によって昇圧した電圧からスタータ回路40のための起動用電力を生成してもよい。
また、特開2001−203087号公報における図3と図7とに示されるように、マイナスの3倍電圧を起動用電力として用いられてもよい。
また、本実施形態では、立消え検出部60は電圧検出信号VSによって立消えを検出したが、電圧検出信号VSの代わりに電圧補正信号VSrによって立消えを検出してもよい。
1…放電灯点灯回路(6a,6b…入力、7a,7b…出力)、2…スイッチ、3…バッテリ、4…ソケット、5…放電灯、10…DC−DCコンバータ回路、11…トランス、12…トランジスタ、13…ダイオード、14…容量素子、20…検出回路、21…抵抗素子、30…Hブリッジ型インバータ回路、31…トランジスタ(第1の半導体素子)、32…トランジスタ(第2の半導体素子)、33…トランジスタ(第3の半導体素子)、34…トランジスタ(第4の半導体素子)、40…スタータ回路、41…トランス、42…ダイオード、43…抵抗素子、44…容量素子、45…スパークギャップ(自己降伏型スイッチ素子)、50…制御回路、51…駆動制御部、200…基準信号生成部(可変抵抗部)、210…電圧検出信号補正部。
Claims (6)
- 入力直流電圧を昇圧して昇圧直流電力および起動用電力を生成するDC−DCコンバータ回路と、
前記DC−DCコンバータ回路に接続されており、前記DC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値に応じた電圧検出信号を生成する検出回路と、
前記検出回路を介して前記DC−DCコンバータ回路に接続されており、放電灯に提供するための交流電力を前記昇圧直流電力から生成するHブリッジ型インバータ回路と、
前記Hブリッジ型インバータ回路および前記DC−DCコンバータ回路に接続されており、前記放電灯を起動するための起動パルス電圧を前記起動用電力から生成するための自己降伏型スイッチ素子を有するスタータ回路と、
前記検出回路からの前記電圧検出信号を受けると共に、前記Hブリッジ型インバータ回路に接続される制御回路と、
を備え、
前記Hブリッジ型インバータ回路は、第1の入力、第2の入力、第1の出力および第2の出力を有すると共に、前記第1の入力と前記第1の出力との間に接続された第1の半導体素子、前記第1の入力と前記第2の出力との間に接続された第2の半導体素子、前記第2の入力と前記第1の出力との間に接続された第3の半導体素子、および前記第2の入力と前記第2の出力との間に接続された第4の半導体素子を有しており、
前記第1の半導体素子の耐圧値および前記第4の半導体素子の耐圧値は、前記第2の半導体素子の耐圧値および前記第3の半導体素子の耐圧値に比べて小さく、
前記制御回路は、前記放電灯が点灯していないことを前記電圧検出信号が示しているとき、前記第1の半導体素子および前記第4の半導体素子をオン状態とすると共に前記第2の半導体素子および前記第3の半導体素子をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成する、
放電灯点灯回路。 - 入力直流電圧を昇圧して昇圧直流電力を生成するDC−DCコンバータ回路と、
前記DC−DCコンバータ回路に接続されており、前記DC−DCコンバータ回路からの出力電圧の値に応じた電圧検出信号を生成する検出回路と、
前記検出回路を介して前記DC−DCコンバータ回路に接続されており、放電灯に提供するための交流電力を前記昇圧直流電力から生成するHブリッジ型インバータ回路と、
前記Hブリッジ型インバータ回路に接続されており、前記放電灯を起動するための起動パルス電圧を前記Hブリッジ型インバータ回路からの出力電力から生成するための自己降伏型スイッチ素子を有するスタータ回路と、
前記検出回路からの前記電圧検出信号を受けると共に、前記Hブリッジ型インバータ回路に接続される制御回路と、
を備え、
前記Hブリッジ型インバータ回路は、第1の入力、第2の入力、第1の出力および第2の出力を有すると共に、前記第1の入力と前記第1の出力との間に接続された第1の半導体素子、前記第1の入力と前記第2の出力との間に接続された第2の半導体素子、前記第2の入力と前記第1の出力との間に接続された第3の半導体素子、および前記第2の入力と前記第2の出力との間に接続された第4の半導体素子を有しており、
前記第1の半導体素子の耐圧値および前記第4の半導体素子の耐圧値は、前記第2の半導体素子の耐圧値および前記第3の半導体素子の耐圧値に比べて小さく、
前記制御回路は、前記放電灯が点灯していないことを前記電圧検出信号が示しているとき、前記第1の半導体素子および前記第4の半導体素子をオン状態とすると共に前記第2の半導体素子および前記第3の半導体素子をオフ状態とするためのHブリッジ制御信号を生成する、
放電灯点灯回路。 - 前記制御回路は、
前記DC−DCコンバータ回路に接続されており、
前記放電灯が点灯していることを前記電圧検出信号が示しているとき、前記第1の半導体素子および前記第4の半導体素子と、前記第2の半導体素子および前記第3の半導体素子とを交互にオン状態とするための前記Hブリッジ制御信号を生成すると共に、前記Hブリッジ制御信号に応答して前記電圧検出信号の値を補正した電圧補正信号を生成し、当該電圧補正信号の値に応じて前記DC−DCコンバータ回路からの前記昇圧直流電力を変更するための電力制御信号を生成する、
請求項1または2に記載の放電灯点灯回路。 - 前記制御回路は、
予め定められた所定値を受けて、前記Hブリッジ制御信号に応答して当該所定値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成する基準信号生成部と、
前記基準信号生成部に接続されており、前記電圧検出信号と前記基準信号との差分値に応じた前記電圧補正信号を生成する電圧検出信号補正部と、
前記電圧検出信号補正部に接続されており、前記電圧補正信号の値に応じて前記DC−DCコンバータ回路からの前記昇圧直流電力を変更するための前記電力制御信号を生成する駆動制御部と、
を有する、
請求項3に記載の放電灯点灯回路。 - 前記検出回路は、前記DC−DCコンバータ回路からの出力電流の値に応じた電流検出信号を更に生成し、
前記制御回路は、前記検出回路から前記電流検出信号を更に受けており、
前記制御回路は、
前記Hブリッジ制御信号に応答して前記電流検出信号の値から第1の基準値または第2の基準値を有する基準信号を生成する基準信号生成部と、
前記基準信号生成部に接続されており、前記電圧検出信号と前記基準信号との差分値に応じた前記電圧補正信号を生成する電圧検出信号補正部と、
前記電圧検出信号補正部に接続されており、前記電圧補正信号の値に応じて前記DC−DCコンバータ回路からの前記昇圧直流電力を変更するための前記電力制御信号を生成する駆動制御部と、
を有する、
請求項3に記載の放電灯点灯回路。 - 前記制御回路は、前記放電灯が点灯している状態から点灯していない状態へ変化したことを前記電圧検出信号が示しているとき、前記第1の半導体素子および前記第4の半導体素子をオン状態とすると共に前記第2の半導体素子および前記第3の半導体素子をオフ状態とするための前記Hブリッジ制御信号を生成する、
請求項1〜5に記載の放電灯点灯回路。
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JP2006175587A JP2008004496A (ja) | 2006-06-26 | 2006-06-26 | 放電灯点灯回路 |
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-
2006
- 2006-06-26 JP JP2006175587A patent/JP2008004496A/ja active Pending
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