JPH10311939A - 光学鏡筒及びそれを用いた光学装置 - Google Patents

光学鏡筒及びそれを用いた光学装置

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JPH10311939A
JPH10311939A JP13766897A JP13766897A JPH10311939A JP H10311939 A JPH10311939 A JP H10311939A JP 13766897 A JP13766897 A JP 13766897A JP 13766897 A JP13766897 A JP 13766897A JP H10311939 A JPH10311939 A JP H10311939A
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Norio Nakai
則夫 中井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒本体に対する操作部材の手動又は電動に
よる回動操作に応じて良好な操作負荷を得ることのでき
る光学鏡筒及びそれを用いた光学装置を提供すること。 【解決手段】 光学部材を変位させる為に回動可能な操
作部材5を有する光学鏡筒において、前記操作部材5の
内周面に粘性流体を介して摺接すると共に、該内周面と
の摺接部の面積を変化させて前記操作部材5の操作負荷
を可変するために光軸方向に変位可能な操作負荷可変部
材31,33を有する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォーカス、ズー
ム、アイリスの調節等のため、可動の光学部材を駆動操
作するための操作部材としての操作リングを手動または
電動により操作する光学鏡筒及びそれを用いた光学装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、鏡筒本体内のフォーカス、ズー
ム、アイリスの調節等のため、鏡筒本体に対し操作リン
グを回動操作して鏡筒本体内の可動の光学部材を駆動す
る光学鏡筒を有する光学装置にあっては、光学鏡筒に操
作リングを電動操作するための駆動ユニットが備えられ
ており、操作リングは電動操作が可能とされる上に、手
動操作も可能とされるものが知られている。
【0003】駆動ユニットには、操作リングを電動操作
するための駆動モータ、駆動モータの駆動力を操作リン
グに伝達するための動力伝達機構、手動操作時に駆動モ
ータより操作リングに駆動力が伝達されないようにする
ための動力遮断機構等が設けられている。
【0004】一般に、操作リングを電動操作する際に
は、操作リングの回転速度を向上させると共に駆動モー
タの消費電力を低下させるため、操作リングを低負荷で
回動させる必要がある。これに対し、操作リングを手動
操作する際には、操作リングの操作感を良好にすると共
に、光学部材の自重による操作リングの回動を防止する
ため、操作リングに適当な負荷を与える必要がある。
【0005】しかしながら、操作リングを電動操作時に
低負荷で回動させるように構成した場合には、手動操作
時に軽く接触しただけで操作リングが回動してしまうと
いう問題があり、操作リングを極めて低い速度で電動操
作するときに円滑に操作できなくなるという問題があ
る。
【0006】このような問題点を解決するため、従来で
は、操作リングの摺動部に高粘度グリース、摩擦部材等
を介在させて、操作リングに適度な負荷を与えることに
より、手動操作時に軽く接触しただけで操作リングが回
動してしまうという問題の解消を図ると共に、操作リン
グを極めて低い速度で電動操作するときの円滑な操作を
保証している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
た従来の装置では、操作リングの摺動部に高粘度グリー
スや摩擦部材等を介在させただけの構造となっているた
め、かゝる高粘度グリースや摩擦部材等によっては、操
作リングの手動又は電動による回動操作に応じた理想的
な操作負荷を得ることができないのが実情である。
【0008】本発明は、上記装置の実情に鑑みて為され
たものであり、鏡筒本体に対し操作部材を手動又は電動
により回動操作して光学部材を駆動する場合、操作部材
の手動又は電動による回動操作に応じて良好な操作負荷
を得ることのできる光学鏡筒及びそれを用いた光学装置
を提供することを第1の目的とする。
【0009】第2の目的は、操作部材の手動又は電動に
よる回動操作時の操作部材への負荷を操作に都合の良い
ように設定することができ、しかも操作部材の手動操作
時の負荷を操作者の好みに応じて調節することのできる
光学鏡筒及びそれを用いた光学装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記の構成を
特徴とする光学鏡筒及びそれを用いた光学装置である。 〔1〕:光学部材を変位させる為に回動可能な操作部材
を有する光学鏡筒において、前記操作部材の内周面に粘
性流体を介して摺接すると共に、該内周面との摺接部の
面積を変化させて前記操作部材の操作負荷を可変するた
めに光軸方向に変位可能な操作負荷可変部材を有するこ
とを特徴とする光学鏡筒。 〔1−2〕:前記操作負荷可変部材は前記操作部材の内
周面に摺接する薄板部材と、前記薄板部材を弾性部材を
介して前記操作部材の方向に付勢し得るように支持する
支持部材と、から構成されることを特徴とする上記
〔1〕に記載の光学鏡筒。 〔1−3〕:前記操作負荷可変部材を光軸方向に変位さ
せるための駆動機構を有することを特徴とする上記
〔1〕又は〔2〕に記載の光学鏡筒。 〔1−4〕:前記駆動機構を手動で操作する為の駆動機
構操作部と、駆動機構操作部の操作に基づく前記操作部
材の操作負荷を表示する指標手段と、を有することを特
徴とする上記〔1−3〕に記載の光学鏡筒。 〔1−5〕:前記操作負荷可変部材の内周面に摺接し、
前記操作負荷可変部材を回動可能に保持し得、前記操作
負荷可変部材の回動時の負荷が前記操作部材を前記操作
負荷可変部材に対し回動する際の負荷より小さく設定さ
れた保持部材と、前記操作負荷可変部材の前記回動を禁
止する状態と許容する状態とを切換えるための回動切換
機構と、を有することを特徴とする上記〔1〕乃至〔1
−4〕のいずれかに記載の光学鏡筒。 〔1−6〕:電動駆動手段からの駆動力を前記操作部材
に伝達するか否かを切換えるための伝達切換機構と、該
伝達切換機構による切換と前記回動切換機構による切換
とを連動する連動機構と、を有することを特徴とする上
記〔1−5〕に記載の光学鏡筒。 〔2〕:上記〔1〕乃至〔1−6〕のいずれかに記載の
光学鏡筒から構成されることを特徴とする光学装置。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る光学鏡筒及び
光学装置を添付図面に基づいて、更に詳しく説明する。
なお、本実施形態にあっては、光学鏡筒として撮影レン
ズを、また、光学装置として該撮影レンズを装着してな
るテレビカメラを例示している。
【0012】〔第1の実施形態例〕図1は本実施形態例
の光学装置の撮影レンズ部分の側面図であり、図2は撮
影レンズの背面図である。
【0013】本実施形態の光学装置(テレビカメラ)
は、不図示のテレビカメラ本体と図1及び図2に示す光
学鏡筒としての撮影レンズ1と駆動ユニット2とからな
る。
【0014】撮影レンズ1における鏡筒本体の一部を構
成する保持部材としての固定鏡筒3には、図示しない光
軸を有する光学部材であるフォーカスレンズ、ズームレ
ンズ、アイリスをそれぞれ操作するための略円筒状の操
作リング4,5,6が回動自在に設けられている。
【0015】駆動ユニット2は、例えばズームレンズ用
の操作部材としての操作リング5を電動操作するものと
され、駆動ユニット2には、図1に示すように、操作リ
ング5を電動操作するための操作部材2aが設けられて
いる。
【0016】図3及び図4は光学装置の駆動ユニットの
駆動機構の説明図である。
【0017】駆動ユニット2では、図3に示すように、
操作リング5の外周に形成された歯5aには、軸7に摺
動自在に支持されて伝達切換機構の一部を構成する中間
歯車8の歯8aが噛合されている。中間歯車8にはクラ
ッチ板9のピン10が係合され、中間歯車8はクラッチ
板9の回動により前後に移動されるようになっている。
中間歯車8には出力歯車11が噛合され、出力歯車11
は変速手段12を介して駆動モータ(電動駆動手段)1
3に連結されている。この際に、変速手段12の出力軸
14にはスリーブ15がピン16により固定され、出力
歯車11はスリーブ15に回動自在に取り付けられ、更
にスリーブ15は摺動ワッシャ17を介してばね18に
より付勢されている。
【0018】このように出力歯車11をスリーブ15に
回動自在に取り付け、スリーブ15を摺動ワッシャ17
を介してばね18により付勢することによりトルクリミ
ッタ機構が構成され、例えばズーム端でこれ以上レンズ
が移動できず、操作リング5の負荷が過剰になった場合
に、操作リング5に伝達される駆動モータ13の駆動力
が制限されるようになっている。そして、操作リング5
を手動操作する際には、クラッチ板9が図4に示すよう
に軸9aを中心として回動されることで、中間歯車8と
出力歯車11の噛合が解除されるようになっている。
【0019】図5は固定鏡筒、操作リング、支持部材及
び負荷調節つまみの配置関係を表した光学鏡筒の部分断
面図であり、図6は図5に示す光学鏡筒の部分正面図で
あり、図7は負荷調節つまみの平面図であり、図8は図
5に示す固定鏡筒と操作リングと支持部材との取付状態
を表した平面図であり、図9は手動/電動切換機構の概
要構成図である。
【0020】固定鏡筒3の外周には、図5に示すよう
に、略円筒状の操作負荷可変部材の一部を構成する支持
部材31が回動自在に設けられ、この支持部材31は後
述する手動/電動切換操作手段(回動切換機構)の一部
を構成する切換操作つまみ50により電動操作時に回動
可能に開放され、手動操作時に回動不能に固定鏡筒3に
固定されるようになっている。
【0021】支持部材31の外周面には、図5及び図8
に示すように、押圧部材としての弾性部材32が取り付
けられ、弾性部材32の外周面にはやはり環状の摺接部
材としての薄肉の薄板部材33が設けられ、薄板部材3
3は固定ねじ34により支持部材31に固定されてい
る。この薄板部材33の外周面と操作リング5の内周面
とが調節可能な摺接抵抗を発生し得るように構成されて
いる。
【0022】薄板部材33は、その外周面が弾性部材3
2の弾性力により操作リング5の内周面を押圧し得る押
圧摺接部33aとなっている。しかして、押圧摺接部3
3aは、支持部材31の固定鏡筒3に対する摺接部31
aの摺接抵抗よりも大きい摺接抵抗を以て操作リング5
を押圧し得るように構成されている。
【0023】操作リング5は、図5に示すように、固定
鏡筒3にビス固定された固定リング35により固定鏡筒
3に光軸方向に付勢されつつガタなく回動可能な構造と
なっている。固定リング35に設けた保持部材36には
負荷調節手段(駆動機構)を構成する負荷調節つまみ
(駆動機構操作部)37が回動自在に取り付けられてい
る。負荷調節つまみ37には調節用ピン38が設けられ
ており、調節用ピン38は固定リング35に開設された
弧状の長穴35aを貫通して支持部材31に設けた溝3
1bと嵌合している。
【0024】本実施形態例では、例えば負荷調節つまみ
37に調節用ピン38を偏心させ、負荷調節つまみ37
を光軸方向と直交する方向を中心として回転操作したと
きの回転量に伴った調節用ピン38の光軸方向への移動
量が支持部材31に伝えられることにより、操作リング
5に対し摺接する薄板部材33の押圧摺接部33aの接
触面積(摺接域)を変化させるようにしている。さら
に、図7に示すように、保持部材36の負荷調節つまみ
37の支持部周辺に、「軽」を示すラベル39及び
「重」を示すラベル40を配することより、負荷調節つ
まみ37を時計回りに回転させれば操作リング5と薄板
部材33の接触面積が増大し、逆回転させれば減少する
ことを明示している。上記ラベル39,40及びこれら
のラベル間の目盛り36aは、支持部材31の押圧摺接
部33aの摺接域の変化に応じて変化する操作リング5
に付与される負荷の程度を表示するための指標部を構成
する。
【0025】また、操作リング5の回動はピン41を介
して固定鏡筒3内のレンズ駆動系42に伝達されて不図
示のズームレンズを光軸方向へ移動させるようになって
いる。
【0026】そして、支持部材31は、図9に示すよう
に、切換操作つまみ50により電動または手動に切り換
えられるようになっている。切換操作つまみ50には偏
心カム51が一体に設けられ、偏心カム51は摺動板5
2に開設された孔53内に配置されている。摺動板52
は支持板54,55により摺動自在に両端部が取付基板
57に支持され、板ばね56により支持部材31側へ付
勢されている。摺動板52には支持部材31の歯31c
に噛合する、例えば三角歯、ローレットなどの略歯車5
2aが設けられている。
【0027】ここで、弾性部材32は薄板部材33を均
等な無理のない力で付勢して操作リング5の内周面を押
圧し得るように構成され、経年変化に抗性を有し、耐油
性に優れ、摺動面(押圧摺接面33a)の凹凸を吸収す
ることが可能な、例えばスポンジゴム等で構成されてい
る。
【0028】また、薄板部材33は金属、合成樹脂等か
ら、好ましくは0.05〜0.15mmの厚さに形成さ
れ、外周面が操作リング5の内周面に軽く接触し得る大
きさとされている。操作リング5が薄板部材33から外
れた際に、操作リング5の角部が薄板部材33に引っ掛
かることを防止するため、薄板部材33の一部には曲げ
加工が施されるとともに、操作リング5には面取りが施
されている。
【0029】これらの弾性部材32や薄板部材33は、
治具等により膨らみが調節された状態で支持部材31に
取り付けられている。
【0030】さらに、薄板部材33と操作リング5の間
には所望の負荷を与えための適切な粘性を有する粘性流
体、例えばグリースが施されている。これらの薄板部材
33、操作リング5及びグリースにより、操作リング5
の第1の負荷を発生する部分(押圧摺接部33a)が形
成されている。なお、グリースは粘性抵抗を発生させ、
操作リング5に引っ掛かり、ゴロ感、抜け等のない安定
さを与えると共に、低速回動時には軽く感じさせ、高速
回動時には重く感じさせる負荷を与えるようになってい
る。また、この粘性流体の作用により、押圧摺接部33
aと操作リング5との摺接域の面積に応じた操作リング
5の第1の負荷が発生する。
【0031】なお、薄板部材33と操作リング5を均等
に軽く接触するように設けた理由は、薄板部材33と操
作リング5の間に過度の隙間を与え、それらが接触しな
いようにした場合には、操作リング5を操作する際に抜
けが発生したり、操作感が著しく悪くなり、反対に薄板
部材33の外径を操作リング5の内径よりも大きくし
て、それらが強く接触するようにした場合には、グリー
スによる粘性抵抗に加えて摩擦による摺動抵抗が発生
し、条件によっては摺動抵抗の方が強くなって乾燥した
操作感となる虞があるからである。
【0032】このような構成の撮影レンズを備えた光学
装置は、操作リング5を電動操作する際には、切換操作
つまみ50を電動に切り換える。即ち、切換操作つまみ
50を操作することにより中間歯車8の移動と摺動板5
2の移動とが同時に行われる。
【0033】切換操作つまみ50を電動側に回動操作す
ることにより、不図示の連動機構を介してクラッチ板9
が右に回動して中間歯車8が操作リング5に噛合するよ
うに構成されている(図3参照)。また、切換操作つま
み50を電動側に回動操作することにより、図9に示す
偏心カム51が回動して摺動板52の略歯車52aと支
持部材31の歯31cが外れる。これにより、駆動モー
タ13からの駆動力が操作リング5に伝達し得る状態に
なり、支持部材31が回動自在な状態になる。この際
に、固定鏡筒3と支持部材31との摺接部分は、操作リ
ング5の第2の負荷を発生する部分(摺接部31a)と
される。
【0034】この状態で操作リング5に駆動力が加わる
と、薄板部材33と操作リング5の間(押圧摺接部33
a)のグリースの粘性抵抗と摩擦抵抗の和である摺動抵
抗つまり第1の負荷が、固定鏡筒3と支持部材31の間
(摺接部31a)の摺動抵抗つまり第2の負荷よりも大
きく設定しているため、操作リング5と支持部材31は
固定鏡筒3に対して一体に回動する。
【0035】この際に、操作リング5の負荷は固定鏡筒
3と支持部材31の間の摺動抵抗により決定されるの
で、操作リング5は極めて小さい一定の摺動抵抗を受け
るだけで回動することが可能となる。
【0036】即ち、駆動モータ13にそれ程負荷を与え
ることなくレンズ駆動系42を回動させることができ
る。また、操作リング5の負荷が所定以上になった場
合、例えば、レンズ駆動系42が動作端まで移動して急
停止した場合には、駆動ユニット2のトルクリミッタ機
構が作用してスリーブ15が出力歯車11に対して滑動
し、出力歯車11の回動を停止させて歯5a,歯8a等
の破損を防止する。
【0037】一方、操作リング5を手動操作する際に
は、切換操作つまみ50を手動側に切り換えることによ
り、クラッチ板9が左に回動して中間歯車8と操作リン
グ5の噛合が外れるように構成されている(図4参
照)。また、切換操作つまみ50を手動側に切り換える
ことにより、図9に示す偏心カム51が回動して摺動板
52の略歯車52aと支持部材31の歯31aが噛合す
る。これにより、駆動モータ13からの駆動力が操作リ
ング5に伝達することが遮断されると共に、支持部材3
1の固定鏡筒3に対する回動が阻止される。
【0038】このような状態で操作リング5を手動操作
すると、操作リング5には押圧接触部33aでの摩擦抵
抗と、薄板部材33と操作リング5の接触面積(押圧接
触部33a域)に応じたグリースの粘性抵抗とによる負
荷が発生し、操作者は調整された適切な負荷で操作リン
グ5の回動が可能となる。
【0039】ここで、操作リング5の負荷を調節する際
には、負荷調節つまみ37を「軽」ラベル39或いは
「重」ラベル40の方向に回動させる。これにより、支
持部材31が光軸方向に移動し、薄板部材33と操作リ
ング5の接触面積が変化する。接触面積の変化に応じて
グリースの粘性抵抗が変化するため、操作リング5には
所望の負荷が発生する。
【0040】このように、本実施形態例では、支持部材
31を操作リング5に対して光軸方向へ移動させること
により、操作リング5に所望の負荷を与えることができ
るので、操作リング5の負荷を使用者の好み、撮影の対
象、撮影環境等に応じて使用者自ら調整することが可能
となる。また、電動操作時には操作リング5の負荷は固
定鏡筒3と支持部材31の間の極めて小さい一定の摺動
抵抗を受けるだけで回動するので、操作リング5の回動
速度を増加させ、或いは消費電力を減少させることがで
きる。
【0041】また、薄板部材33を押圧摺接部33aで
操作リング5に密着させたので、支持部材31を光軸方
向へ移動させた直後に操作リング5に所望の負荷を与え
ることができる。そして、薄板部材33と操作リング5
を無理なく接触させたので、始動時のピク付き等の発生
を防止できる上に、反転時には操作リング5を薄板部材
33に良好に追従させることができる。
【0042】更に、操作リング5の内径に薄板部材33
を利用して直接負荷を与える構造としたため、コンパク
ト化を図ることができて、ハンディレンズのような限ら
れたスペースしかないレンズ鏡筒に好適であり、固定鏡
筒3と固定リング35で操作リング5を光軸方向に挟み
込む構造であるため、操作リング5の光軸方向のガタを
極小化することができる。
【0043】更に、負荷調節つまみ37の内側にクリッ
ク機構を設けて負荷の調節を多段階に段階的に行う構造
としてもよい。また、切換操作つまみ50の操作により
駆動モータ13の接離切換えと支持部材31の回動可否
切換えが同時に行えるため、操作を容易化できる上に誤
動作を防止できるようになる。
【0044】〔第2の実施形態例〕次に、本発明に係る
光学鏡筒及び光学装置の第2実施形態例を、図10及び
図11を参照して説明する。
【0045】本実施形態例の光学鏡筒及び光学装置は、
第1実施形態例において固定リング35に対し回転操作
することにより支持部材31を光軸方向へ移動させるロ
ータリー型の負荷調節つまみ37に換えて、固定リング
35に対しスライド操作することにより支持部材31を
光軸方向へ移動させるように構成したスライド型の負荷
調節つまみ43を用いた他は、第1実施形態例のものと
同様に構成されている。
【0046】図10は固定鏡筒、操作リング、支持部材
及び負荷調節つまみの配置関係を表した光学鏡筒の部分
断面図であり、図11は図10に示す光学鏡筒の部分正
面図であり、図12は負荷調節つまみの平面図である。
【0047】固定鏡筒3の外周には、図10に示すよう
に、略円筒状の操作負荷可変部材の一部を構成する支持
部材31が回動自在に設けられ、この支持部材31は前
述した手動/電動切換操作手段(回動切換機構)の一部
を構成する切換操作つまみ50により電動操作時に回動
可能に開放され、手動操作時に回動不能に固定鏡筒3に
固定されるようになっている。
【0048】支持部材31の外周面には、図10に示す
ように、押圧部材としての弾性部材32が取り付けら
れ、弾性部材32の外周面にはやはり環状の摺接部材と
しての薄肉の薄板部材33が設けられ、薄板部材33は
固定ねじ34により支持部材31に固定されている。こ
の薄板部材33の外周面と操作リング5の内周面とが調
節可能な摺接抵抗を発生し得るように構成されている。
【0049】薄板部材33は、その外周面が弾性部材3
2の弾性力により操作リング5の内周面を押圧し得る押
圧摺接部33aとなっている。しかして、押圧摺接部3
3aは、支持部材31の固定鏡筒3に対する摺接部31
aの摺接抵抗よりも大きい摺接抵抗を以て操作リング5
を押圧し得るように構成されている。
【0050】操作リング5は、図10に示すように、固
定鏡筒3にビス固定された固定リング35により固定鏡
筒3に光軸方向に付勢されつつガタなく回動可能な構造
となっている。固定リング35に設けた保持部材36に
は負荷調節手段(駆動機構)を構成する負荷調節つまみ
(駆動機構操作部)43が回動自在に取り付けられてい
る。負荷調節つまみ43には調節用ピン38が設けられ
ており、調節用ピン38は固定リング35に開設された
後述の長穴35aを貫通して支持部材31に設けた溝3
1bと嵌合している。
【0051】ここで負荷調節つまみ43には例えば光軸
方向への長溝43aを、固定リング35には例えば負荷
調節つまみ43の長溝43aと任意の角度を持たせた直
線状の長穴35aをそれぞれ施すことにより(図12参
照)、負荷調節つまみ43を光軸方向を中心として回転
操作したとき、調節用ピン38が回転しつつ固定リング
35の長穴35aを介して光軸方向へ移動し、その結果
支持部材31が移動して、操作リング5に対し摺接する
薄板部材33の押圧摺接部33aの接触面積(摺接域)
が変化するようにしている。さらに、図12に示すよう
に、固定リング35の負荷調節つまみ43の可動部両端
に、「軽」を示すラベル39及び「重」を示すラベル4
0を配することにより、負荷調節つまみ43をラベル3
9側に回転させれば操作リング5と薄板部材33の接触
面積が減少し、逆回転させれば増加することを明示して
いる。上記ラベル39,40及びこれらのラベル間の目
盛り36aは、支持部材31の押圧摺接部33aの摺接
域の変化に応じて変化する操作リング5に付与される負
荷の程度を表示するための指標部を構成する。
【0052】また、負荷調節つまみ43を光軸方向を中
心として回転操作した際の回転量を支持部材31の光軸
方向への移動量に変換する方法として、上述の如き負荷
調節つまみ43の長溝43a、固定リング35の長穴3
5a及び調節用ピン38を組み合わせたカム機構以外
に、ねじ等のその他の回動直動変換機構を応用すること
も可能である。
【0053】以上、説明したように、本実施形態例の光
学鏡筒及び光学装置にあっては、固定鏡筒(鏡筒本体)
3と操作リング5との間で固定鏡筒3及び操作リング5
の双方に摺接して回動する回動自在の支持部材31の操
作リング5側に、固定鏡筒3側の摺接部31aよりも摺
動抵抗の大きい負荷付与用の押圧摺接部33aを設けた
ので、操作リング5の電動操作時において固定鏡筒3に
対する操作リング5の摺動抵抗を軽減でき、操作リング
5の回動速度を向上させることができる上、操作リング
5の手動操作時においては操作リング5の摺動抵抗が増
大し、操作リング5に軽く接触しただけで操作リング5
が回動してしまうという不具合を解消することができ
る。
【0054】また、さらに上記支持部材31を光軸方向
へ移動可能とすることにより、操作リング5の手動又は
電動による回動操作時の操作リング5の負荷を双方の操
作に都合の良いように設定することができると共に、操
作リング5の手動操作時の負荷を調節できるため、使用
者(操作者)の好み、撮影の対象、撮影環境等に対応す
ることが可能となる。
【0055】さらに、上記支持部材31自体が光軸方向
へ移動する構造であるため、撮影レンズ(光学鏡筒)1
の小型化(小径化)が実現できる。
【0056】本発明の実施形態例においては、光学鏡筒
の負荷付与対象となる操作部材を撮影レンズ1のズーム
レンズ用の操作リング5としたが、かゝる操作部材はフ
ォーカスレンズ用の操作リング4或いはアイリス操作用
の操作リング6であってもよく、要するに、手動又は電
動により回動操作する操作部材であればどのようなもの
であってもよい。
【0057】また、本発明の実施形態例においては、光
学装置として撮影レンズ1を装着してなるテレビカメラ
を例示しているが、これに限定されるものではなく、撮
影レンズを装置本体に交換可能に着脱できるフィルムカ
メラ等の光学装置であってもよい。
【0058】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、鏡筒本体と操作部材との間に操作部材が摺接する負
荷可変部材を備え、該負荷可変部材はその操作部材に対
する摺接域の面積が可変となるように光軸方向へ移動可
能となっているので、操作部材の回動操作時の負荷を操
作に都合の良いように設定することができ、或いは操作
部材の手動操作時の負荷を操作者の好みに応じて調節す
ることのできるコンパクトな光学鏡筒及びそれを用いた
光学装置を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態例の光学装置の部分側面図であ
る。
【図2】図1に示す光学装置の背面図である。
【図3】図1に示す光学装置の駆動ユニットの駆動機構
の概要構成図である。
【図4】図3に示す駆動ユニットの駆動機構の作用説明
図である。
【図5】図1に示す光学装置における固定鏡筒、操作リ
ング、支持部材及び負荷調節つまみの配置関係を表した
光学鏡筒の部分断面図である。
【図6】図5に示す光学鏡筒の部分正面図である。
【図7】図5に示す負荷調節つまみの平面図である。
【図8】図5に示す固定鏡筒と操作リングと支持部材と
の取付状態を表した平面図である。
【図9】手動/電動切換機構の概要構成図である。
【図10】第2実施形態例の光学装置における固定鏡
筒、操作リング、支持部材及び負荷調節つまみの配置関
係を表した光学鏡筒の部分断面図である。
【図11】図10に示す光学鏡筒の部分正面図である。
【図12】図10に示す負荷調節つまみの平面図であ
る。
【符号の説明】
3 固定鏡筒((鏡筒本体)保持部
材)) 5 操作リング(操作部材) 8 伝達切換機構の中間歯車 9 伝達切換機構のクラッチ板 31 支持部材(操作負荷可変部材) 31a 摺接部 32 弾性部材 33 薄板部材(操作負荷可変部材) 33a 押圧摺接部 37,43 負荷調節つまみ(駆動機構の駆
動機構操作部) 36a,39,40 指標部(指標手段) 50 回転切換機構の切換操作つまみ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光学部材を変位させる為に回動可能な操
    作部材を有する光学鏡筒において、前記操作部材の内周
    面に粘性流体を介して摺接すると共に、該内周面との摺
    接部の面積を変化させて前記操作部材の操作負荷を可変
    するために光軸方向に変位可能な操作負荷可変部材を有
    することを特徴とする光学鏡筒。
  2. 【請求項2】 前記操作負荷可変部材は前記操作部材の
    内周面に摺接する薄板部材と、前記薄板部材を弾性部材
    を介して前記操作部材の方向に付勢し得るように支持す
    る支持部材と、から構成されることを特徴とする請求項
    1記載の光学鏡筒。
  3. 【請求項3】 前記操作負荷可変部材を光軸方向に変位
    させるための駆動機構を有することを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載の光学鏡筒。
  4. 【請求項4】 前記駆動機構を手動で操作する為の駆動
    機構操作部と、駆動機構操作部の操作に基づく前記操作
    部材の操作負荷を表示する指標手段と、を有することを
    特徴とする請求項3記載の光学鏡筒。
  5. 【請求項5】 前記操作負荷可変部材の内周面に摺接
    し、前記操作負荷可変部材を回動可能に保持し得、前記
    操作負荷可変部材の回動時の負荷が前記操作部材を前記
    操作負荷可変部材に対し回動する際の負荷より小さく設
    定された保持部材と、前記操作負荷可変部材の前記回動
    を禁止する状態と許容する状態とを切換えるための回動
    切換機構と、を有することを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載の光学鏡筒。
  6. 【請求項6】 電動駆動手段からの駆動力を前記操作部
    材に伝達するか否かを切換えるための伝達切換機構と、
    該伝達切換機構による切換と前記回動切換機構による切
    換とを連動する連動機構と、を有することを特徴とする
    請求項5記載の光学鏡筒。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載
    の光学鏡筒から構成されることを特徴とする光学装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013117616A (ja) * 2011-12-02 2013-06-13 Sharp Corp 光走査装置、及び画像形成装置
US8879165B2 (en) 2011-11-28 2014-11-04 Fujifilm Corporation Device for changing operating force of lens device
US8953010B2 (en) 2011-12-02 2015-02-10 Sharp Kabushiki Kaisha Light scanning device and image forming apparatus

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