JPH10311148A - 建物の増築方法 - Google Patents
建物の増築方法Info
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- JPH10311148A JPH10311148A JP12205697A JP12205697A JPH10311148A JP H10311148 A JPH10311148 A JP H10311148A JP 12205697 A JP12205697 A JP 12205697A JP 12205697 A JP12205697 A JP 12205697A JP H10311148 A JPH10311148 A JP H10311148A
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- floor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 既存の建物を損傷することなく、容易かつ安
全に建物の階数を増やすことができる建物の増築方法を
提供する。 【解決手段】 既存の建物70の少なくとも一部を引き
揚げた後、該引き揚げ部分の下に下階部分80を構築す
る。
全に建物の階数を増やすことができる建物の増築方法を
提供する。 【解決手段】 既存の建物70の少なくとも一部を引き
揚げた後、該引き揚げ部分の下に下階部分80を構築す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、既存の建物の階
数を増やすための増築方法に関する。
数を増やすための増築方法に関する。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】従来、例
えば既存の1階建の住宅を2階建にする場合には、該住
宅の屋根部分を撤去し、該屋根の撤去部分に新たに2階
部分を構築するようにしている。
えば既存の1階建の住宅を2階建にする場合には、該住
宅の屋根部分を撤去し、該屋根の撤去部分に新たに2階
部分を構築するようにしている。
【0003】このような従来の増築方法においては、屋
根部分を撤去する作業ならびに新たな2階部分の上に屋
根を設ける作業が面倒であり、またこの作業に伴って1
階部分の一部が損傷されることになるという問題があ
る。さらに、1階部分の上で2階部分の構築作業を行う
ことから、この構築作業が面倒で、また危険性も伴うと
いう問題もある。
根部分を撤去する作業ならびに新たな2階部分の上に屋
根を設ける作業が面倒であり、またこの作業に伴って1
階部分の一部が損傷されることになるという問題があ
る。さらに、1階部分の上で2階部分の構築作業を行う
ことから、この構築作業が面倒で、また危険性も伴うと
いう問題もある。
【0004】この発明は、上記の点に鑑み、既存の建物
を損傷することなく、容易かつ安全に建物の階数を増や
すことができる建物の増築方法を提供することを目的と
する。
を損傷することなく、容易かつ安全に建物の階数を増や
すことができる建物の増築方法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされたこの発明の建物の増築方法は、既存の建物の
階数を増やすための増築方法であって、前記既存の建物
の少なくとも一部を引き揚げた後、該引き揚げ部分の下
に下階部分を構築することを特徴とするものである。
になされたこの発明の建物の増築方法は、既存の建物の
階数を増やすための増築方法であって、前記既存の建物
の少なくとも一部を引き揚げた後、該引き揚げ部分の下
に下階部分を構築することを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を具体
的に説明する。図1および図2には、本発明の建物の増
築方法の一例を構成する一連の工程が示されている。図
1および図2においては、既存の1階建の住宅の建物7
0を引き揚げた後、該引き揚げ部分の下に下階部分(新
たな1階部分;以下、新1階と称す)80を構築するよ
うにしている。以下、図1および図2に基づき本発明の
方法を順次説明する。
的に説明する。図1および図2には、本発明の建物の増
築方法の一例を構成する一連の工程が示されている。図
1および図2においては、既存の1階建の住宅の建物7
0を引き揚げた後、該引き揚げ部分の下に下階部分(新
たな1階部分;以下、新1階と称す)80を構築するよ
うにしている。以下、図1および図2に基づき本発明の
方法を順次説明する。
【0007】(a)まず、図1(a)に示すように、建
物70の基礎部にジャッキ50を設置する。
物70の基礎部にジャッキ50を設置する。
【0008】ジャッキ50およびその他の機材は、図3
に示すように、建物70の基礎60に設けられた床下点
検用の開口部61から搬入し、建物70の荷重を支持す
るのに必要な複数箇所に設置する。上記開口部61の外
側には、通常は、パンチングメタルよりなるカバー62
が嵌着されており、作業時には該カバー62を取り外す
ようにする。
に示すように、建物70の基礎60に設けられた床下点
検用の開口部61から搬入し、建物70の荷重を支持す
るのに必要な複数箇所に設置する。上記開口部61の外
側には、通常は、パンチングメタルよりなるカバー62
が嵌着されており、作業時には該カバー62を取り外す
ようにする。
【0009】基礎60の内側には、土間コンクリート6
3が打設されており、該土間コンクリート63には、ジ
ャッキ設置用の凹部631が形成されている。ジャッキ
50は、該凹部631の底面上に設置する。
3が打設されており、該土間コンクリート63には、ジ
ャッキ設置用の凹部631が形成されている。ジャッキ
50は、該凹部631の底面上に設置する。
【0010】基礎60上の建物70の下面部、即ちAL
C(autoclaved light weight concrete)よりなる床下
地材71の下面部には、土台梁72が架設されており、
この土台梁72をジャッキの受けとする。なお、前記ジ
ャッキ50およびその他の機材を搬入する際、障害物等
の何らかの理由により基礎60の開口部61から機材を
搬入できない場合には、上記床下地材71を一時的に取
り外して開口部を設け、この開口部から機材を搬入する
ようにしてもよい。
C(autoclaved light weight concrete)よりなる床下
地材71の下面部には、土台梁72が架設されており、
この土台梁72をジャッキの受けとする。なお、前記ジ
ャッキ50およびその他の機材を搬入する際、障害物等
の何らかの理由により基礎60の開口部61から機材を
搬入できない場合には、上記床下地材71を一時的に取
り外して開口部を設け、この開口部から機材を搬入する
ようにしてもよい。
【0011】ここに示す例では、ジャッキ50として、
カヤバ工業(株)製の油圧式ジャッキが用いられてい
る。該ジャッキ50は、クロスビーム(ジャッキ本体)
51の両端部から下方へ延びる油圧シリンダ52により
昇降する構成となっている。クロスビーム51の上面に
はトップソケット53が設けられており、該トップソケ
ット53上端の溝形の当て板54に、前記土台梁72の
下面を保持させる。
カヤバ工業(株)製の油圧式ジャッキが用いられてい
る。該ジャッキ50は、クロスビーム(ジャッキ本体)
51の両端部から下方へ延びる油圧シリンダ52により
昇降する構成となっている。クロスビーム51の上面に
はトップソケット53が設けられており、該トップソケ
ット53上端の溝形の当て板54に、前記土台梁72の
下面を保持させる。
【0012】土台梁72には、ジャッキ50とは別に、
パンタフレーム55を取り付けておき、これにより、ジ
ャッキ50による建物70の引き揚げ作業の間に該建物
70が横方向に揺動することを防止するようにする。パ
ンタフレーム55の下端は、前記基礎60の開口部61
の底面に取り付け、上端は土台梁72の下面に取り付け
るようにすればよい。また、パンタフレーム55は、少
なくとも2台を、互いに直交する方向に沿ってそれぞれ
配置する。
パンタフレーム55を取り付けておき、これにより、ジ
ャッキ50による建物70の引き揚げ作業の間に該建物
70が横方向に揺動することを防止するようにする。パ
ンタフレーム55の下端は、前記基礎60の開口部61
の底面に取り付け、上端は土台梁72の下面に取り付け
るようにすればよい。また、パンタフレーム55は、少
なくとも2台を、互いに直交する方向に沿ってそれぞれ
配置する。
【0013】(b)ついで、図1(b)に示すように、
ジャッキ50の油圧シリンダ52を伸長させて建物70
を引き揚げる。
ジャッキ50の油圧シリンダ52を伸長させて建物70
を引き揚げる。
【0014】このとき、クロスビーム51は900mm上
昇する。なお、ジャッキ50には、図3に示すように、
クロスビーム51の高さを感知するセンサユニット56
が備えられ、該センサユニット56は制御部(図示せ
ず)に接続されている。これにより、クロスビーム51
の上昇度を制御できるようになっている。
昇する。なお、ジャッキ50には、図3に示すように、
クロスビーム51の高さを感知するセンサユニット56
が備えられ、該センサユニット56は制御部(図示せ
ず)に接続されている。これにより、クロスビーム51
の上昇度を制御できるようになっている。
【0015】(c)ついで、図1(c)に示すように、
ジャッキ50の下端部のベースプレート57と、前記上
昇させたクロスビーム51との間に、ストラット58を
取り付ける。
ジャッキ50の下端部のベースプレート57と、前記上
昇させたクロスビーム51との間に、ストラット58を
取り付ける。
【0016】ストラット58の取り付けの際には、基礎
60と土台梁72との間にセーフティポスト59を取り
付けておき、これにより建物70を支持しておくように
する。
60と土台梁72との間にセーフティポスト59を取り
付けておき、これにより建物70を支持しておくように
する。
【0017】(d)ついで、図1(d)に示すように、
油圧シリンダ52を縮小させてクロスビーム51を下降
させる。
油圧シリンダ52を縮小させてクロスビーム51を下降
させる。
【0018】クロスビーム51は、ストラット58に沿
って下降させ、該ストラット58の下端部に固定するよ
うにする。
って下降させ、該ストラット58の下端部に固定するよ
うにする。
【0019】(e)ついで、図2(e)に示すように、
ジャッキ50の油圧シリンダ52を再び伸長させてクロ
スビーム51を上昇させ、これにより建物70をさらに
引き揚げる。
ジャッキ50の油圧シリンダ52を再び伸長させてクロ
スビーム51を上昇させ、これにより建物70をさらに
引き揚げる。
【0020】ここでは、クロスビーム51とともにスト
ラット58が上昇するので、該ストラット58の長さだ
け建物70がさらに上昇する。なおこのとき、前記セー
フティポスト59は撤去し、必要に応じ新たなセーフテ
ィポスト(2回目の引き揚げ後の土台梁72の高さに対
応するもの)を取り付けるようにする。
ラット58が上昇するので、該ストラット58の長さだ
け建物70がさらに上昇する。なおこのとき、前記セー
フティポスト59は撤去し、必要に応じ新たなセーフテ
ィポスト(2回目の引き揚げ後の土台梁72の高さに対
応するもの)を取り付けるようにする。
【0021】(f)この後、ストラットの取り付けとク
ロスビーム51の昇降とを前記工程(c)〜(e)と同
様にして必要回数繰り返し、図2(f)に示すように建
物70が所定高さに達した時点で、基礎60と土台梁7
2との間に、新1階80の軸組81を取り付ける。
ロスビーム51の昇降とを前記工程(c)〜(e)と同
様にして必要回数繰り返し、図2(f)に示すように建
物70が所定高さに達した時点で、基礎60と土台梁7
2との間に、新1階80の軸組81を取り付ける。
【0022】軸組81を取り付ける際には、より詳しく
は、土台梁72を軸組81の高さよりも若干(例えば6
0mm程度)高い位置まで引き揚げてセーフティポストを
取り付け、この状態で軸組81(および独立柱)の下端
部を基礎60にボルトにより締結(本締め)するととも
に、軸組81の側縁部を互いにボルトにより締結(本締
め)する。ついで、土台梁72を、軸組81の上端との
間に若干の間隙(例えば10mm程度)が残る高さまで引
き下げ、この状態で軸組81(および独立柱)の上端部
を土台梁72にボルトにより締結(仮締め)し、この後
前記セーフティポストを撤去して土台梁72を軸組81
の上端まで引き下げ、軸組81(および独立柱)の上端
部を本締めするようにする。
は、土台梁72を軸組81の高さよりも若干(例えば6
0mm程度)高い位置まで引き揚げてセーフティポストを
取り付け、この状態で軸組81(および独立柱)の下端
部を基礎60にボルトにより締結(本締め)するととも
に、軸組81の側縁部を互いにボルトにより締結(本締
め)する。ついで、土台梁72を、軸組81の上端との
間に若干の間隙(例えば10mm程度)が残る高さまで引
き下げ、この状態で軸組81(および独立柱)の上端部
を土台梁72にボルトにより締結(仮締め)し、この後
前記セーフティポストを撤去して土台梁72を軸組81
の上端まで引き下げ、軸組81(および独立柱)の上端
部を本締めするようにする。
【0023】(g)ついで、図2(g)に示すように、
ジャッキ50およびその他の機材を取り外して軸組81
の枠内(または基礎60の開口部61)から搬出し、軸
組81の外側面および内側面にそれぞれ壁パネル82を
取り付ける等の内外装仕上げを行って、新1階80を完
成させる。
ジャッキ50およびその他の機材を取り外して軸組81
の枠内(または基礎60の開口部61)から搬出し、軸
組81の外側面および内側面にそれぞれ壁パネル82を
取り付ける等の内外装仕上げを行って、新1階80を完
成させる。
【0024】上記図1および図2に示す方法において
は、ジャッキにより建物を引き揚げるようにしている
が、建物を引き揚げる手段としては、これ以外にもクレ
ーン等の任意の手段を用いることができる。また、上記
方法は、建物の1階部分を2階へ引き揚げる場合だけで
なく、例えば2階部分を3階へ引き揚げる場合等、他の
階にも適用することができる。
は、ジャッキにより建物を引き揚げるようにしている
が、建物を引き揚げる手段としては、これ以外にもクレ
ーン等の任意の手段を用いることができる。また、上記
方法は、建物の1階部分を2階へ引き揚げる場合だけで
なく、例えば2階部分を3階へ引き揚げる場合等、他の
階にも適用することができる。
【0025】上記の方法により、既存の建物の階数を増
やすための増築を容易に行うことができる。このような
増築方法によれば、既存の建物をほぼそのまま上階部分
とすることができるので、従来のように例えば建物の屋
根を撤去して該撤去部分に新たに上階部分を構築すると
いった作業が不要である。したがって、工程が簡略とな
り、また建物を損傷することもない。また、増築のため
の作業は下階部分にて行うことができるので、該作業を
容易かつ安全に行うことができる。
やすための増築を容易に行うことができる。このような
増築方法によれば、既存の建物をほぼそのまま上階部分
とすることができるので、従来のように例えば建物の屋
根を撤去して該撤去部分に新たに上階部分を構築すると
いった作業が不要である。したがって、工程が簡略とな
り、また建物を損傷することもない。また、増築のため
の作業は下階部分にて行うことができるので、該作業を
容易かつ安全に行うことができる。
【0026】上記建物の引き揚げの前後において、建物
内の給排水管、ガス管等は、例えば図4に示すようにし
て配管するようにする。
内の給排水管、ガス管等は、例えば図4に示すようにし
て配管するようにする。
【0027】建物70を引き揚げる前(建物の施工時)
には、図4(a)に示すように、給排水管、ガス管等の
配管Tは、1箇所からまとめて建物70内に導入し、土
台梁72を貫通させるようにしておく。
には、図4(a)に示すように、給排水管、ガス管等の
配管Tは、1箇所からまとめて建物70内に導入し、土
台梁72を貫通させるようにしておく。
【0028】建物70を引き揚げる際には、図4(a)
中に矢印Cで示すように、配管Tを建物70への導入部
近傍で切断する。
中に矢印Cで示すように、配管Tを建物70への導入部
近傍で切断する。
【0029】建物70を引き揚げた後、図4(b)に示
すように、新1階80に設けたパイプスペース83にお
いて、前記切断した配管Tを再び接続する。
すように、新1階80に設けたパイプスペース83にお
いて、前記切断した配管Tを再び接続する。
【0030】上記のように、配管Tを1箇所からまとめ
て建物70内に導入しておくことにより、建物の引き揚
げの前後における配管Tの切断および接続を容易に行う
ことができる。
て建物70内に導入しておくことにより、建物の引き揚
げの前後における配管Tの切断および接続を容易に行う
ことができる。
【0031】以上に示した方法により、既存の建物の階
数を容易に増やすことができるが、上記方法と逆の手順
を経ることにより、建物の階数を減らすこともできる。
これによれば、建物の上階部分をそのまま下階部分とす
ることができるので、例えば上階部分を撤去して該撤去
部分に屋根を設けること等が不要であり、また建物を損
傷することもなく、容易に建物の階数を減らすことがで
きる。この方法は、例えば子供が独立して老人世帯が単
独で入居するようになった場合等のように、世帯人員の
減少により空室が増えた場合に、管理がより容易な1階
建て等に改築する際に好適に適用できる。
数を容易に増やすことができるが、上記方法と逆の手順
を経ることにより、建物の階数を減らすこともできる。
これによれば、建物の上階部分をそのまま下階部分とす
ることができるので、例えば上階部分を撤去して該撤去
部分に屋根を設けること等が不要であり、また建物を損
傷することもなく、容易に建物の階数を減らすことがで
きる。この方法は、例えば子供が独立して老人世帯が単
独で入居するようになった場合等のように、世帯人員の
減少により空室が増えた場合に、管理がより容易な1階
建て等に改築する際に好適に適用できる。
【0032】本発明の増築方法は、任意の既存の住宅に
適用することができるが、図5には、本発明の方法によ
り引き揚げることによって上階部分とするのに好適な住
宅の最下階の構造の一例が示されている。同図に示す既
存の1階建の住宅H1(最下階)においては、床を着脱
可能に構成することにより、引き揚げ時に床部分が開口
部となる区画(収納ユニット22が設けられた階段21
の下の空間)が設けられている。
適用することができるが、図5には、本発明の方法によ
り引き揚げることによって上階部分とするのに好適な住
宅の最下階の構造の一例が示されている。同図に示す既
存の1階建の住宅H1(最下階)においては、床を着脱
可能に構成することにより、引き揚げ時に床部分が開口
部となる区画(収納ユニット22が設けられた階段21
の下の空間)が設けられている。
【0033】住宅H1においては、図5に示すように、
建物の南側端に沿って、寝室11、居間12、食堂13
および台所14が西からこの順に配置されている。ま
た、建物の北側端に沿って、玄関ホール15、浴室1
6、洗面所17およびトイレ18が西からこの順に配置
されている。さらに、前記寝室11の北側(玄関ホール
15の南西側)には、クローゼット19が設けられてい
る。
建物の南側端に沿って、寝室11、居間12、食堂13
および台所14が西からこの順に配置されている。ま
た、建物の北側端に沿って、玄関ホール15、浴室1
6、洗面所17およびトイレ18が西からこの順に配置
されている。さらに、前記寝室11の北側(玄関ホール
15の南西側)には、クローゼット19が設けられてい
る。
【0034】寝室11、居間12および食堂13のそれ
ぞれの南側の壁には、掃き出し窓(サッシ)111、1
21、131がそれぞれ配設されており、これにより屋
外の庭に出入りすることもできるようになっている。
ぞれの南側の壁には、掃き出し窓(サッシ)111、1
21、131がそれぞれ配設されており、これにより屋
外の庭に出入りすることもできるようになっている。
【0035】寝室11等の洋室は、必要に応じ、例えば
フローリングを撤去して床下地上に畳を敷設し、押入セ
ット、床の間セット、長押等を付加することにより、和
室に変更することもできる。このとき、畳として例えば
15mm厚さの薄畳を用いると、床レベルを洋室の場合と
同レベルとすることができ、したがって、段差が形成さ
れないため、バリアフリーとなって例えば老齢者等に対
し好適な和室とすることができる。
フローリングを撤去して床下地上に畳を敷設し、押入セ
ット、床の間セット、長押等を付加することにより、和
室に変更することもできる。このとき、畳として例えば
15mm厚さの薄畳を用いると、床レベルを洋室の場合と
同レベルとすることができ、したがって、段差が形成さ
れないため、バリアフリーとなって例えば老齢者等に対
し好適な和室とすることができる。
【0036】玄関ホール15の西側の壁には、片開戸1
51およびガラススクリーン152が配設され、片開戸
151により玄関ホール15が屋外と連通している。
51およびガラススクリーン152が配設され、片開戸
151により玄関ホール15が屋外と連通している。
【0037】食堂13の北側(浴室16および洗面所1
7の南側)には、収納室として機能する屋根裏(図示せ
ず)へ通じる階段21が東西方向に沿って設けられてい
る。
7の南側)には、収納室として機能する屋根裏(図示せ
ず)へ通じる階段21が東西方向に沿って設けられてい
る。
【0038】階段21の下の空間は、収納ユニット22
となっている。この空間における床は着脱可能に構成さ
れており、建物を引き揚げる際には該床を取り外して開
口部とすることができるようになっている。また、建物
を2階建から1階建に戻す際には再び床を取り付けて開
口部を閉じることができるようになっている。
となっている。この空間における床は着脱可能に構成さ
れており、建物を引き揚げる際には該床を取り外して開
口部とすることができるようになっている。また、建物
を2階建から1階建に戻す際には再び床を取り付けて開
口部を閉じることができるようになっている。
【0039】台所14の北側の部位(階段21の東側の
部位)の東側の壁には、片開戸23が配設されて勝手口
が形成されている。
部位)の東側の壁には、片開戸23が配設されて勝手口
が形成されている。
【0040】図5に示す住宅H1のフロアは、引き揚げ
た後の住宅H11においては、例えば図6に示すような
配置構成の2階部分とすることができる。なお図6にお
いては、引き揚げの前後で変更のない部位には図5中の
符号と同一の符号を付している。
た後の住宅H11においては、例えば図6に示すような
配置構成の2階部分とすることができる。なお図6にお
いては、引き揚げの前後で変更のない部位には図5中の
符号と同一の符号を付している。
【0041】寝室11および居間12の南側の壁の外側
には、バルコニ24が後付けされている。バルコニ24
は、建物の土台梁(図示せず)に腕木を接合し、この腕
木上に床材、手摺壁等の必要な部材を配設することによ
り設けることができる。
には、バルコニ24が後付けされている。バルコニ24
は、建物の土台梁(図示せず)に腕木を接合し、この腕
木上に床材、手摺壁等の必要な部材を配設することによ
り設けることができる。
【0042】食堂13の南側の壁においては、建具を変
更してこの部位で屋外との出入りができない構成となっ
ている。即ち、図8(a)に示す掃き出し窓131が取
り外され、これに代えて、図8(b)に示すように開口
部の下部にはめ殺し窓131Aが嵌着されるとともに、
該はめ殺し窓131Aの上に引違いガラス窓131Bが
嵌着されている。
更してこの部位で屋外との出入りができない構成となっ
ている。即ち、図8(a)に示す掃き出し窓131が取
り外され、これに代えて、図8(b)に示すように開口
部の下部にはめ殺し窓131Aが嵌着されるとともに、
該はめ殺し窓131Aの上に引違いガラス窓131Bが
嵌着されている。
【0043】図5に示す玄関ホール15は、図6では吹
き抜け15Aとなっており、該吹き抜け15Aとその南
側の屋内空間との間(図5の玄関ホール15の上り口に
相当する部位)には壁153Aが配設されている。
き抜け15Aとなっており、該吹き抜け15Aとその南
側の屋内空間との間(図5の玄関ホール15の上り口に
相当する部位)には壁153Aが配設されている。
【0044】また、吹き抜け15Aの西側の壁において
は、図5に示す片開戸151およびガラススクリーン1
52にかえて、はめ殺し窓151Aが配設されている。
は、図5に示す片開戸151およびガラススクリーン1
52にかえて、はめ殺し窓151Aが配設されている。
【0045】上記吹き抜け15Aは、ALC等の床材を
取り付けて床として使用するようにすることもできる。
一方、1階のときに床であった部位において、床材を取
り外して吹き抜けとすることもできる。
取り付けて床として使用するようにすることもできる。
一方、1階のときに床であった部位において、床材を取
り外して吹き抜けとすることもできる。
【0046】図5に示す勝手口(片開戸23)は閉鎖さ
れて壁となっており、該壁の内側には収納棚23Aが設
置されている。
れて壁となっており、該壁の内側には収納棚23Aが設
置されている。
【0047】図5に示す玄関ホール15や勝手口等の出
入口は、引き揚げた後に上記のように出入りができない
構成としてもよいが、例えば該出入口の外側に外階段を
後付けし、これにより該出入口から外部へ出入りできる
ようにしてもよい。このような外階段は、前記バルコニ
24の場合と同様に、建物の土台梁に腕木を接合し、こ
の腕木を架構の一部として設けることができる。
入口は、引き揚げた後に上記のように出入りができない
構成としてもよいが、例えば該出入口の外側に外階段を
後付けし、これにより該出入口から外部へ出入りできる
ようにしてもよい。このような外階段は、前記バルコニ
24の場合と同様に、建物の土台梁に腕木を接合し、こ
の腕木を架構の一部として設けることができる。
【0048】屋根裏へ通じる前記階段21の下には、新
1階へ通じる階段22Aが設けられている。この階段2
2Aは、図5に示す収納ユニット22およびこの部位の
床を取り払い、これにより形成された開口部を階段上り
口として設けられている。上記床を取り払うことにより
形成される開口部は、建物を引き揚げる際の作業用の開
口としても機能する。
1階へ通じる階段22Aが設けられている。この階段2
2Aは、図5に示す収納ユニット22およびこの部位の
床を取り払い、これにより形成された開口部を階段上り
口として設けられている。上記床を取り払うことにより
形成される開口部は、建物を引き揚げる際の作業用の開
口としても機能する。
【0049】建物を引き揚げた後の1階部分には、例え
ば図7に示すような配置構成の新1階部分を設けること
ができる。
ば図7に示すような配置構成の新1階部分を設けること
ができる。
【0050】新1階部分においては、図7に示すよう
に、建物の北側端に沿って、店舗用玄関ホール25、控
室26、家族用玄関ホール27および倉庫28が西から
この順に配置されている。控室26および家族用玄関ホ
ール27の南側には、2階へ通じる前記階段22Aが設
けられている。
に、建物の北側端に沿って、店舗用玄関ホール25、控
室26、家族用玄関ホール27および倉庫28が西から
この順に配置されている。控室26および家族用玄関ホ
ール27の南側には、2階へ通じる前記階段22Aが設
けられている。
【0051】店舗用玄関ホール25の南側には、店舗ス
ペース29が隣接している。ここに示す例では、店舗ス
ペース29はレストランとして使用されている。店舗ス
ペース29の東側には、店舗用厨房31が設けられ、店
舗用厨房31の北側(階段22Aの南側)には店舗用ト
イレ32が設けられている。
ペース29が隣接している。ここに示す例では、店舗ス
ペース29はレストランとして使用されている。店舗ス
ペース29の東側には、店舗用厨房31が設けられ、店
舗用厨房31の北側(階段22Aの南側)には店舗用ト
イレ32が設けられている。
【0052】店舗スペース29の南側の屋外部分には、
ウッドデッキ33が設けられている。ウッドデッキ33
は、前記2階のバルコニ24の下方の部分33aと、該
部分33aよりさらに外側(南側)の部分33bとに跨
がるように形成され、上記両部分33a、33bは連続
した屋外空間となっている。前記バルコニ24の下方の
部分33aは、バルコニ24が屋根として機能するた
め、屋根つきの屋外空間となっている。この屋外部分
も、店舗用の空間の一部として使用されている。
ウッドデッキ33が設けられている。ウッドデッキ33
は、前記2階のバルコニ24の下方の部分33aと、該
部分33aよりさらに外側(南側)の部分33bとに跨
がるように形成され、上記両部分33a、33bは連続
した屋外空間となっている。前記バルコニ24の下方の
部分33aは、バルコニ24が屋根として機能するた
め、屋根つきの屋外空間となっている。この屋外部分
も、店舗用の空間の一部として使用されている。
【0053】図5に示す住宅の最下階の構造によれば、
建物を引き揚げることによって上階部分(2階部分)と
なる最下階部分(住宅H1)において、床を着脱可能に
構成することにより、引き揚げ時に床部分が開口部とな
る区画(階段21の下の空間)を設けたので、新たな下
階部分(新1階)へ通じる階段(階段22A)を容易に
設けることができ、また、床を取り払うことにより形成
される開口部を利用して、建物を引き揚げる際の作業を
効率よく行うこともできる。さらに、上階部分(2階部
分)を最下階部分に戻す際にこの部分を再び床とするこ
とも容易である。
建物を引き揚げることによって上階部分(2階部分)と
なる最下階部分(住宅H1)において、床を着脱可能に
構成することにより、引き揚げ時に床部分が開口部とな
る区画(階段21の下の空間)を設けたので、新たな下
階部分(新1階)へ通じる階段(階段22A)を容易に
設けることができ、また、床を取り払うことにより形成
される開口部を利用して、建物を引き揚げる際の作業を
効率よく行うこともできる。さらに、上階部分(2階部
分)を最下階部分に戻す際にこの部分を再び床とするこ
とも容易である。
【0054】
【発明の効果】以上のように、この発明の建物の増築方
法によれば、既存の建物の少なくとも一部を引き揚げた
後、該引き揚げ部分の下に下階部分を構築するようにし
ているので、該引き揚げ部分をほぼそのまま上階部分と
することができ、従来のように例えば建物の屋根を撤去
して該撤去部分に新たに上階部分を構築するといった作
業が不要である。したがって、工程が簡略となり、また
建物を損傷することもない。また、増築のための作業は
下階部分にて行うことができるので、該作業を容易かつ
安全に行うことができる。
法によれば、既存の建物の少なくとも一部を引き揚げた
後、該引き揚げ部分の下に下階部分を構築するようにし
ているので、該引き揚げ部分をほぼそのまま上階部分と
することができ、従来のように例えば建物の屋根を撤去
して該撤去部分に新たに上階部分を構築するといった作
業が不要である。したがって、工程が簡略となり、また
建物を損傷することもない。また、増築のための作業は
下階部分にて行うことができるので、該作業を容易かつ
安全に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る建物の増築方法の手順(a)〜
(d)を示す模式図。
(d)を示す模式図。
【図2】図1に続く手順(e)〜(g)を示す模式図。
【図3】図1のX部の拡大図。
【図4】住宅を引き揚げる際の配管の方法を示す模式
図。
図。
【図5】建物を引き揚げることによって上階部分となる
住宅の最下階部分の構造の一例を示す平面図。
住宅の最下階部分の構造の一例を示す平面図。
【図6】図5の住宅を引き揚げた後の新たな2階部分の
配置構成を示す平面図。
配置構成を示す平面図。
【図7】図6の新たな2階部分の下に構成された新たな
1階部分の配置構成を示す平面図。
1階部分の配置構成を示す平面図。
【図8】住宅を引き揚げる際の建具の変更例を示す正面
図。
図。
70 既存の建物 80 新1階(下階部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 原 与志子 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 西宮 謙治 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内 (72)発明者 御厨 淳 大阪市北区大淀中1丁目1番88号 積水ハ ウス株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 既存の建物の階数を増やすための増築方
法であって、 前記既存の建物の少なくとも一部を引き揚げた後、該引
き揚げ部分の下に下階部分を構築することを特徴とする
建物の増築方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12205697A JPH10311148A (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 建物の増築方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12205697A JPH10311148A (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 建物の増築方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10311148A true JPH10311148A (ja) | 1998-11-24 |
Family
ID=14826535
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12205697A Pending JPH10311148A (ja) | 1997-05-13 | 1997-05-13 | 建物の増築方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10311148A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100454986B1 (ko) * | 2002-02-19 | 2004-11-06 | 오원균 | 철골건물의 증고, 증층 방법 및 그 장치 |
KR100454985B1 (ko) * | 2002-03-13 | 2004-11-06 | 오원균 | 콘크리이트건물의 증고 방법. |
KR100708284B1 (ko) | 2006-09-08 | 2007-04-16 | 최성주 | 온실 지주대 상승방법 |
JP2011111876A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Jfe Engineering Corp | 機械式駐車設備の改造方法 |
CN102518317A (zh) * | 2011-12-15 | 2012-06-27 | 攀钢集团工程技术有限公司 | 在线提升大跨度厂房屋架梁高度方法 |
CN107642252A (zh) * | 2017-09-21 | 2018-01-30 | 青岛静力工程股份有限公司 | 老旧建筑免拆除双增改造施工工艺 |
-
1997
- 1997-05-13 JP JP12205697A patent/JPH10311148A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100454986B1 (ko) * | 2002-02-19 | 2004-11-06 | 오원균 | 철골건물의 증고, 증층 방법 및 그 장치 |
KR100454985B1 (ko) * | 2002-03-13 | 2004-11-06 | 오원균 | 콘크리이트건물의 증고 방법. |
KR100708284B1 (ko) | 2006-09-08 | 2007-04-16 | 최성주 | 온실 지주대 상승방법 |
JP2011111876A (ja) * | 2009-11-30 | 2011-06-09 | Jfe Engineering Corp | 機械式駐車設備の改造方法 |
CN102518317A (zh) * | 2011-12-15 | 2012-06-27 | 攀钢集团工程技术有限公司 | 在线提升大跨度厂房屋架梁高度方法 |
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