JPH10310871A - 成膜用基板保持具およびこの保持具を用いた成膜方法、並びに、磁気記録媒体の製造用治具およびこの治具を用いた磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

成膜用基板保持具およびこの保持具を用いた成膜方法、並びに、磁気記録媒体の製造用治具およびこの治具を用いた磁気記録媒体の製造方法

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JPH10310871A
JPH10310871A JP9119665A JP11966597A JPH10310871A JP H10310871 A JPH10310871 A JP H10310871A JP 9119665 A JP9119665 A JP 9119665A JP 11966597 A JP11966597 A JP 11966597A JP H10310871 A JPH10310871 A JP H10310871A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板表面に浸漬法によって薄膜を形成する際
において、基板が支持手段に接触する部分に膜厚の不均
一性が発生するのを防止して均一な膜を形成することを
可能にする。 【解決手段】 非磁性基板1の中心孔内1aに挿入され
る一対の支持腕11に張設された支持糸12によって、
前記非磁性基板の中心孔内周壁を前記支持腕から浮かし
た状態で支持し、この非磁性基板を保護膜形成用の薬液
槽3内に浸漬させて、前記磁性層の表面に保護膜形成用
の薬液Lを付着させ、前記薬液槽から引き揚げた後に、
製造用治具と非磁性基板との接触部に溜まる薬液を、前
記支持糸に沿って速やかに除去し、前記非磁性基板の内
周部に突起が形成されることを防止し、あるいは、その
突起を可及的に小さくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板表面に浸漬法
により薄膜を成膜する際に使用される成膜用基板保持具
および薄膜成膜方法に関し、具体的には、磁気ディスク
装置に使用される磁気記録媒体の製造用治具および磁気
記録媒体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に基板表面に簡便で比較的均一に膜
を成膜する方法として、浸漬法が知られている。浸漬法
は、形成すべき膜の薬液が貯留された薬液槽内に基板を
浸漬させて成膜する方法である。しかし、基板を薬液か
ら引き上げる際に、基板を支持する支持手段(図示せ
ず)が基板と接触する部分において、不要な薬液が溜ま
って、膜厚の不均一な部分が発生する。その不均一な部
分は、さまざまな悪影響を及ぼす。特に、基板上に薄膜
を形成する技術、特に磁気記録媒体においては、以下の
ような問題がある。一般に、ハードディスク等の磁気記
録媒体は、非磁性基板上に下地層、磁性層、及び保護膜
(必要に応じて潤滑膜)を順次形成した構成を有してお
り、この磁気記録媒体の中心部を回転駆動装置にクラン
プするとともに、この回転駆動装置によって所定速度で
回転させ、その表面上を、磁気ヘッドが搭載されたヘッ
ドスライダーを浮上走行させて情報の記録や読み出しを
行なう。
【0003】ところで、前述した非磁性基板の磁性層の
表面に保護膜を形成するために、スパッタ法が多く用い
られているが、その処理が真空容器内で行なわれること
から、量産性が悪いという不具合があり、その対策とし
て、前記非磁性基板を保護膜形成用の薬液が貯留されて
いる薬液槽内に浸漬させて、前記磁性層の表面に前記保
護膜を形成することが試みられている。
【0004】そして、このような浸漬法によって保護膜
を形成する手段としては、図30に示すように、磁性層
が形成された非磁性基板1 の中心孔1aに断面が4角形
状の支持棒2を挿入するとともに、前記非磁性基板1の
内周壁を前記支持棒2に接触させることにより、この支
持棒2に前記非磁性基板1を支持させ、ついで、この非
磁性基板1を、図31に示すように、保護膜形成用の薬
液Lが貯留されている薬液層3内に前記支持棒2ととも
に挿入して、前記磁性層上に前記薬液Lを付着させ、つ
いで、前記非磁性基板1を引き上げて薬液Lを乾燥させ
ることにより、前記保護膜を形成する。このように浸漬
法によって保護膜を形成すると、その処理が開放された
雰囲気内で行なわれることから、工程が簡素化されて磁
気記録媒体の量産性が大幅に改善される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等が、前述し
たような浸漬法による保護膜の形成実験や考察を行なっ
た結果、以下の事実が判明した。
【0006】すなわち、非磁性基板1上に形成された保
護膜の膜厚を測定してみたところ、図32に示すよう
に、その面方向において、膜厚が不均一となっており、
特に、図32に符号Xで示すように、非磁性基板1の内
周部の2箇所に突起が形成されてしまい、磁気記録媒体
の内周部をクランプして機器へ実装した際に、クランプ
時の圧力によって生じる応力が前記突起Xに集中し、こ
の突起Xから磁気記録媒体に歪みが発生し、この歪みの
ために磁気ヘッドと磁性層との距離が変動して、出力変
動が引き起こされてしまう。また、前述したクランプの
際に、前述突起Xが砕けてしまうことがあり、その破片
が磁気記録媒体を汚すことも知見された。
【0007】本発明は、前述した背景のもとになされた
もので、浸漬法によって基板表面に、薄膜を均一に成膜
するための成膜用基板保持具、及び薄膜の成膜方法を提
供することを目的としている。また、磁気記録媒体にお
いては、浸漬法による保護膜形成の優位性を確保しつ
つ、出力変動の少ない磁気記録媒体を製造し得る磁気記
録媒体の製造用治具及び磁気記録媒体の製造方法を提供
することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、基板の表面上に浸漬法
によって薄膜を成膜する際に基板を保持するための成膜
用基板保持具であって、前記基板を支持する支持腕と、
この支持腕に張設された支持糸とを有し、この支持糸
は、前記基板を前記支持腕から浮かした状態で支持する
ように、前記支持腕に張設されていることを特徴とする
成膜用基板保持具である。
【0009】請求項2の発明は、前記支持腕が、鋸刃状
に形成されているとともに、この鋸刃の谷部において前
記支持糸が交差するように張設され、この交差部に前記
基板の少なくとも側壁を支持するようにしたことを特徴
とする請求項1に記載の成膜用基板保持具である。
【0010】請求項3の発明は、中心孔を有するディス
ク状をなした磁気記録媒体用基板の表面上に浸漬法によ
って薄膜を成膜する際に前記磁気記録媒体用基板を保持
するための磁気記録媒体製造用治具であって、前記磁気
記録媒体用基板の中心孔に挿入されて該中心孔内周壁を
支持する支持腕と、この支持腕に張設された支持糸とを
有し、この支持糸は、前記磁気記録媒体用基板の中心孔
内周壁を前記支持腕から浮かした状態で支持するよう
に、前記支持腕に張設されていることを特徴とする磁気
記録媒体製造用治具である。
【0011】請求項4の発明は、基板と、この基板を支
持する支持腕と該支持腕に張設されて前記基板を前記支
持腕から浮かした状態で支持する支持糸とによって構成
された製造用治具と、を用意する工程と、前記製造用治
具の支持糸上に前記基板を載置した後、該基板を前記製
造用治具とともに前記基板表面に成膜する薬液が入った
薬液槽内に浸漬させて、前記基板の表面に薬液を成膜す
る工程と、を有することを特徴とする成膜方法である。
請求項5の発明は、中心孔を有するディスク状基板と、
前記ディスク状基板の中心孔に挿入される支持腕と該支
持腕に張設された支持糸であって前記基板の中心孔内周
壁を前記支持腕から浮かした状態で支持する支持糸とに
よって構成された製造用治具と、を用意する工程と、前
記基板の中心孔内に前記製造用治具を挿入してその支持
糸上に基板を載せた後、該基板を前記製造用治具ととも
に前記基板表面に成膜する薬液が入った薬液槽内に浸漬
させて、前記基板の表面に薬液を成膜する工程と、を有
することを特徴とする成膜方法である。
【0012】請求項6の発明は、中心孔を有するディス
ク状をなすとともに表面に少なくとも磁性層が形成され
ている磁気記録媒体用基板と、前記磁気記録媒体用基板
の中心孔に挿入される支持腕と該支持腕に張設された支
持糸であって前記基板の中心孔内周壁を該支持腕から浮
かした状態で支持する支持糸とによって構成された製造
用治具と、を用意する工程と、前記基板の中心孔内に前
記製造用治具を挿入してその支持糸上に基板を載せた
後、該基板を前記製造用治具とともに前記基板表面に成
膜する薬液が入った薬液槽内に浸漬させて、前記基板の
表面に薬液を成膜する工程と、を有することを特徴とす
る磁気記録媒体の製造方法である。
【0013】
【作用】前述した構成の成膜用基板保持具およびこの保
持具を用いた成膜方法、並びに、磁気記録媒体の製造用
治具およびこの治具を用いた磁気記録媒体の製造方法に
よれば、支持糸を介して基板を支持することにより、基
板の支持面積が極力小さく抑えられ、かつ基板を薬液層
から引き上げた際に、前記基板の表面に付着している余
剰の薬液が前記支持糸とによって支持腕へ向けて誘導除
去される。これによって、前記基板の支持手段と接触す
る部分における膜厚不均一性を消去して、又、磁気記録
媒体にあっては、前記磁気記録媒体の内周面における突
起の発生が制御される。
【0014】また、支持腕を鋸刃状に形成し、その谷部
において支持糸を交差させるとともに、この交差部で基
板を支持させることにより、前記支持糸の傾斜によって
基板からの余剰の薬液の誘導除去作用が高められる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1ないし図5に基づき本発明の
磁気記録媒体の製造用治具の一実施形態 について説明
する。なお、以下の説明中図30ないし図32と共通す
る部分 については同一符号を用いて説明を簡略化す
る。
【0016】図1中、符号10は、本実施形態に係わる
磁気記録媒体の製造用治具を示し、この製造用治具10
は、非磁性基板1の中心孔1a内に挿入される一対の支
持腕11と、この支持腕11に張設されて、前記非磁性
基板1の中心孔1a内周壁が載置されることにより、前
記非磁性基板1の中心孔1a内周壁を前記支持腕11か
ら浮かした状態で支持する支持糸12とによって構成さ
れた基本構成となっている。
【0017】ついでこれらの詳細について説明すれば、
前記支持腕11は、図2及び図3に示すように鋸刃状に
形成されており、山部11aが3角形状に形成され、ま
た、谷部11bが逆台形状に形成され、かつ、この谷部
11bの底面と支持腕11の側面との交差角ψが、図5
に示すように、略90°に設定されている。
【0018】さらに、前記各山部11aの頂部で、支持
腕11の幅方向の略中間部には、図1に及び図3に示す
ように、切り欠き13が形成され、また、前記各谷部1
1bの下方に位置する部分には、図2に示すように、前
記支持腕11を幅方向に貫通する貫通孔14が形成され
ている。
【0019】前記支持糸12は、図6(a)に示すよう
に、前記貫通孔14に支持腕11の内側(他方の支持腕
11に対向させられた側)から外側へ向けて挿通された
後に、この貫通孔14の間近の山部11aのつぎの山部
11aに形成された切り欠き13へ掛け止めされ、つい
で、この山部13の間近の谷部11bのつぎの谷部11
bに対応して形成されている貫通孔14に支持腕11の
外側から挿通され、さらに、一つ戻った位置にある貫通
孔14に内側から挿通されることにより、前記山部11
aの切り欠き13に、一つおきに掛け渡され、さらに、
図6(b)に示すように、前述した掛け止め操作を山部
11aに対して1ピッチずらして行なうことにより、図
6(c)に示すように、支持糸12が前記谷部11b
の、支持腕11の外側寄りにおいて交差(交差部12
a)するように掛け渡されている。
【0020】この図6に示すように支持糸12の掛け渡
し形態は、一つの支持腕11について示してあるが、他
方の支持腕11についても同様であり、図1に示すよう
に、前記交差部12aが逆の位置となる点において異な
る。
【0021】そして、前記支持糸12は、ナイロン製釣
糸、フロロカーボン製釣糸、金属製釣糸や針金等が用い
られ、その太さは、0.05〜0.5mmの範囲が用い
られる。特に望ましい範囲は、ナイロン製釣糸、フロロ
カーボン釣糸の場合、0.2〜0.3mmが望ましく、
金属製釣糸、針金の場合、0.05〜0.1mmが望ま
しい。
【0022】前記支持糸12と非磁性基板1との接触部
分において、図7(a)〜(d)に示すように、この接
触部分に溜まる薬液Lが支持糸12によって引きつけら
れて、前記非磁性基板1から除去される作用が生じる
が、この引きつけ作用が、支持糸12の太さに依存し、
細すぎると、図8に示すように、前記余剰の薬液の除去
が不十分となるばかりでなく、糸切れを生じてしまい、
また、太くなるにつれて引きつけ作用が大きく、図9に
示すように、前記非磁性基板1からの余剰の薬液の除去
が良好に行なわれて、乾燥後における突起Xの発生が制
御されることから、これらを勘案して、前述の範囲で使
用することが望まれる。
【0023】また、前記交差部12aの間隔は、支持す
る磁気記録媒体の間隔を決定するものであり、広すぎる
と処理枚数が少なくなって生産効率が悪くなり、狭すぎ
ると付着した薬液の乾燥速度が遅くなって製造サイクル
が長くなることから、これらを勘案して、3〜9mmの
範囲が好適である。
【0024】一方、前記支持糸12と非磁性基板1との
なす角度θが大きくしすぎると、この支持糸12の交差
部12aに載せた非磁性基板1が移動し易くなり、ま
た、小さくしすぎると、非磁性基板1が山部11aに接
触したり、あるいは、幾何的に前記支持腕11が非磁性
基板1の中心孔1a内に挿入できなくなることから、前
記角度θは、30°〜80°の範囲で、45°〜70°
の範囲が好適である。
【0025】さらに、前述した薬液Lの前期非磁性基板
1からの除去作用は、前記支持糸12の交差部12a
と、前記支持腕11の谷部11bの底面との距離dや、
非磁性基板1の内周面と前記支持腕11の谷部11bの
底面との距離eの距離(図10および図11参照)も影
響する。
【0026】すなわち、図12に示すように前者の距離
dを大きくすれば、支持糸12と非磁性基板1との接触
部に溜まった薬液Lが真下に引かれ、これによって、前
記支持糸12による薬液Lの引きつけ作用が高められ
て、内周部近傍の突起Xの発生が防止され、図13に示
すように小さい場合には、前記接触部に溜まった薬液L
の下方への引きつけ作用が小さくなり、前記突起Xの消
去作用が低下するために、これらを勘案して、前記距離
dは、0.5mm〜3.0mm、好ましくは、0.5m
m〜1.5mmの範囲に設定することが望ましい。
【0027】一方、前記距離dを大きくすると、非磁性
基板1の内周面と前記谷部11bの底面との距離eも大
きくなるが、この距離eが大きくなると、非磁性基板1
と谷部11bとの間に形成される薬液のブリッジが早期
に破断して、余剰の薬液Lの除去が進行せず、膜厚にむ
らが生じ、また、前記距離eが短いと、前記ブリッジが
切れなくなり、この部分で突起が発生することとなり好
ましくなく、このブリッジを介した薬液Lの円滑な除去
のためには、前記距離eを0.02mm〜2.0mm、
好ましくは、0.03mm〜1.0mmの範囲に設定す
ることが望ましい。
【0028】そして、前述したように、突起の発生を防
止しつつ膜厚分布の悪化を制御するためには、距離dを
確保しつつ距離eを前記範囲内に近づける必要がある。
このためには、図11に示すように、前記支持腕11の
谷部11bの底面と支持腕11の側面との交差角度ψを
大きくすることによって実現可能となる。
【0029】そして、この交差角度ψは、距離dと距離
eとを前述した好適な範囲内とするために90°〜17
0°、好ましくは110°〜140°の範囲に設定する
ことが望ましい。
【0030】さらに、前記支持腕11の谷部11aの形
状は、前述した逆台形状の他に、丸底形状やV型形状等
が採用される。
【0031】ここで、支持糸12の交差部12aと支持
腕11の谷部11bの底面との距離dの変化に対する突
起Xの出現率の変化を図14に示した。なお、表中にお
いてwは突起Xの、前記非磁性基板1の周方向に沿った
長さを示し、lは、突起Xの、前記非磁性基板1の半径
方向に沿った長さを示し、hは、突起Xの、前記非磁性
基板1の面に対する垂直に沿った高さを示し、wが0.
2mm以下で、lが0.1mm以下である場合に突起X
が消滅したとみなした。
【0032】この図14からも明らかなように、距離d
が大きい場合に突起Xが消滅していく傾向が確認でき
る。
【0033】また、支持糸12の太さと突起Xの出現率
との関係を図15に示す。この図からも明らかなよう
に、支持糸12が太くなるにしたがって突起Xの出現率
が低下していく傾向が理解できる。
【0034】このように構成された磁気記録媒体の製造
用治具10を用いて磁気記録媒体を製造するには、ま
ず、前記非磁性基板1の表面を精密研磨した後に、この
非磁性基板1の表面にスパッタ等によって磁性層を形成
し、この非磁性基板1の中心孔1a内に製造用治具10
の一対の支持腕11を挿入して、これらの支持腕11に
張設されている各支持糸12の交差部12a上に前記非
磁性基板1の内周壁を載せることにより、この非磁性基
板1をその内周壁を前記支持腕11から浮かした状態で
支持し、ついで、この非磁性基板1 を前記製造用治具1
0とともに保護膜形成用の薬液槽3内に浸漬させて、前
記磁性層の表面に保護膜形成用の薬液Lを付着させ、つ
いで、前記製造用治具10を薬液槽3から引き上げて前
記薬液Lを乾燥させることにより行われる。
【0035】ついで、本発明を以下に示す具体的な実施
例に基づいて詳細に説明する。
【0036】
【実施例1】厚さ2mmのステンレスにて各部11bの
形状が逆台形状で各部の形状ならびに寸法が以下の条件
の製造用治具を作製した。
【0037】山部の間隔=0.635mm θ=56° ψ=135° δ=50° d=1.4mm e=0.6mm 支持糸;直径0.074mmのチタン・ニッケル合金製
釣り糸 ついで、磁気層が形成された外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの非磁性基板1の複数枚を、そ
の内周が前記支持糸12の交差部12a上に接触するよ
うにして載置した後に、これらの非磁性基板1を製造用
治具10とともに保護膜形成用の薬液Lが貯留されてい
る薬液槽3内に浸漬させ、その後に引き上げて保護膜を
形成した。
【0038】前記薬液Lとして、金属アルコキドである
テトラエトキシシランとコイダルシリカとイソプロピル
アルコール、及び、ブタノールの混合液を用いた。
【0039】そして、前記薬液槽2から引き上げた非磁
性基板1を、オーブンで、温度が300℃で1.5時間
の焼成を行い、前記テトラエトキシシランをケイ素酸化
物に変化させて保護膜を形成し、さらに、この保護膜の
表面にパーフロロカーボン系の潤滑剤を塗布して磁気記
録媒体を作製した。
【0040】この磁気記録媒体を観察したところ、内周
部に形成された突起Xは、W=0.16mm、l=0.
08mmであり、発生しないといってもよいレベルに抑
えられている。また、この磁気記録媒体の膜厚分布の測
定結果を図16及び図17に示す。これらの図におい
て、半径r=14mmの内周部において膜厚がほぼ一定
となっており、良好な膜厚分布を有する磁気記録媒体が
得られたことが解る。
【0041】
【実施例2】厚さ2mmのステンレスにて谷部11bの
形状が逆台形状で、各部の形状ならびに寸法が以下の条
件の製造用治具を作製した。
【0042】山部の間隔=0.635mm θ=56° ψ=135° δ=50° d=1.4mm e=0.6mm 支持糸;直径0.285mmのフロロカーボン製釣り糸 ついで、磁気層が形成された外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの非磁性基板1の複数枚を、そ
の内周が前記支持糸12の交差部12a上に接触するよ
うにして載置した後に、これらの非磁性基板1を製造用
治具10とともに保護膜形成用の薬液Lが貯留されてい
る薬液槽3内に浸漬させ、その後に引き上げて保護膜を
形成した。
【0043】前記薬液Lとして、金属アルコキドである
テトラエトキシシランとコイダルシリカとイソプロピル
アルコール、及び、ブタノールの混合液を用いた。
【0044】そして、前記薬液槽2から引き上げた非磁
性基板1をオーブンで、温度が300℃で1.5時間の
焼成を行い、前記テトラエトキシシランをケイ素酸化物
に変化させて保護膜を形成し、さらに、この保護膜の表
面にパーフロロカーボン系の潤滑剤を塗布して磁気記録
媒体を作製した。
【0045】この磁気記録媒体を観察したところ、内周
部に形成された突起Xは、W=0.14mm、l=0.
07mmであり、発生しないといってもよいレベルに抑
えられている。また、この磁気記録媒体の膜厚分布の測
定結果を図18及び図19に示す。これらの図におい
て、半径r=14mmの内周部において、30°〜60
°、および、300°〜330°の方向がやや厚いもの
の、良好な膜厚分布の磁気記録媒体が得られたことが解
る。
【0046】また、この磁気記録媒体の半径16mmに
おけるデビエーションエンベロープを図20に示し、比
較のために、突起Xの発生した磁気記録媒体のデビエー
ションエンベロープを図21に示す。これらの比較から
も明らかなように、本実施例の磁気記録媒体では出力変
動が極めて少ない。
【0047】
【実施例3】厚さ2mmのステンレスにて谷部11bの
形状がV型形状で、各部の形状ならびに寸法が以下の条
件の製造用治具を作製した。
【0048】山部の間隔=0.635mm θ=56° ψ=90° δ=80° d=1.5mm e=1.3mm 支持糸;直径0.104mmのナイロン製釣り糸 ついで、磁気層が形成された外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの非磁性基板1の複数枚を、そ
の内周が前記支持糸12の交差部12a上に接触するよ
うにして載置した後に、これらの非磁性基板1を製造用
治具10とともに保護膜形成用の薬液Lが貯留されてい
る薬液槽3内に浸漬させ、その後に引き上げて保護膜を
形成した。
【0049】前記薬液Lとして、金属アルコキドである
テトラエトキシシランとコイダルシリカとイソプロピル
アルコール、及び、ブタノールの混合液を用いた。そし
て、前記薬液槽2から引き上げた非磁性基板1を、オー
ブンで、温度300℃で1.5時間の焼成を行い、前記
テトラエトキシシランをケイ素酸化物に変化させて保護
膜を形成し、さらに、この保護膜の表面にパーフロロカ
ーボン系の潤滑剤を塗布して磁気記録媒体を作製した。
【0050】この磁気記録媒体を観察したところ、内周
部に形成された突起Xは、W=1.2mm、l=0.8
mm、h=0.4μmであり、支持糸12を張らない支
持腕11を用いて作製した磁気記録媒体に比して小さく
抑えられた。また、この磁気記録媒体の膜厚分布の測定
結果を図22及び図23に示す。これらの図において、
半径r=14mmの内周部において、60°および30
0°方向がやや厚いものの、ほぼ良好な膜厚分布の磁気
記録媒体が得られたことが解る。
【0051】
【実施例4】厚さ2mmのステンレスにて谷部11bの
形状がV型形状で、各部の形状ならびに寸法が以下の条
件の製造用治具を作製した。
【0052】山部の間隔=0.635mm θ=56° ψ=90° δ=80° d=1.5mm e=1.3mm 支持糸;直径0.205mmのナイロン製釣り糸 ついで、磁気層が形成された外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの非磁性基板1の複数枚を、そ
の内周が前記支持糸12の交差部12a上に接触するよ
うにして載置した後に、これらの非磁性基板1を製造用
治具10とともに保護膜形成用の薬液Lが貯留されてい
る薬液槽3内に浸漬させ、その後に引き上げて保護膜を
形成した。
【0053】前記薬液Lとして、金属アルコキドである
テトラエトキシシランとコロイダルシリカとイソプロピ
ルアルコール、及び、ブタノールの混合液を用いた。そ
して、前記薬液槽2から引き上げた非磁性基板1を、オ
ーブンで、温度が300℃で1.5時間の焼成を行い、
前記テトラエトキシシランをケイ素酸化物に変化させて
保護膜を形成し、さらに、この保護膜の表面にパーフロ
ロカーボン系の潤滑剤を塗布して磁気記録媒体を作製し
た。
【0054】この磁気記録媒体を観察したところ、内周
部に形成された突起Xは、W=1.3mm、l=0.9
mm、h=0.4μmであり、支持糸12を張らない支
持腕11を用いて作製した磁気記録媒体に比して小さく
抑えられていた。また、この磁気記録媒体の膜厚分布の
測定結果を図24及び図25に示す。前記第3実施例と
ほぼ同様に、半径r=14mmの内周部において、60
°および300°方向がやや厚いものの、ほぼ良好な膜
厚分布の磁気記録媒体が得られたことが解る。
【0055】
【実施例5】厚さ2mmのステンレスにて谷部11bの
形状が逆台形状で谷底が平らで、各部の形状ならびに寸
法が以下の条件の製造用治具を作製した。
【0056】山部の間隔=0.635mm θ=56° ψ=90° δ=50° d=1.5mm e=1.3mm 支持糸;直径0.205mmのナイロン製釣り糸 ついで、磁気層が形成された外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの非磁性基板1の複数枚を、そ
の内周が前記支持糸12の交差部12a上に接触するよ
うにして載置した後、これらの非磁性基板1を製造用治
具10とともに保護膜形成用の薬液Lが貯留されている
薬液槽3内に浸漬させ、その後に引き上げて保護膜を形
成した。
【0057】前記薬液Lとして、金属アルコキドである
テトラエトキシシランとコロイダルシリカとイソプロピ
ルアルコール、及び、ブタノールの混合液を用いた。そ
して、前記薬液槽2から引き上げた非磁性基板1を、オ
ーブンで、温度300℃で1.5時間の焼成を行い、前
記テトラエトキシシランをケイ素酸化物に変化させて保
護膜を形成し、さらに、この保護膜の表面にパーフロロ
カーボン系の潤滑剤を塗布して磁気記録媒体を作製し
た。
【0058】この磁気記録媒体を観察したところ、内周
部に形成された突起Xは、W=0.16mm、l=0.
08μmであり、突起Xが消滅したに等しい磁気記録媒
体が得られた。本実施例と、前記実施例4と比較した場
合、支持腕11の谷部11bの形状が異なるだけである
から、V字型から逆台形状に代えたことによる変化、す
なわち、支持糸12と支持腕11との間に形成される隙
間を大きくすることにより、突起Xの除去効果が飛躍的
に改善されることが解る。また、この磁気記録媒体の膜
厚分布の測定結果を図26及び図27に示す。この実施
例においても、ほぼ良好な膜厚分布の磁気記録媒体が得
られたことが解る。
【0058】
【実施例6】厚さ2mmのステンレスにて谷部11bの
形状が逆台形状で谷底が平らで、各部の形状ならびに寸
法が以下の条件の製造用治具を作製した。
【0059】山部の間隔=0.635mm θ=56° ψ=135° δ=50° d=1.5mm e=0.2mm 支持糸;直径0.205mmのナイロン製釣り糸 ついで、磁気層が形成された外径65mm、内径20m
m、厚さ0.635mmの非磁性基板1の複数枚を、そ
の内周が前記支持糸12の交差部12a上に接触するよ
うにして載置した後に、これらの非磁性基板1を製造用
治具10とともに保護膜形成用の薬液Lが貯留されてい
る薬液槽3内に浸漬させ、その後に引き上げて保護膜を
形成した。
【0060】前記薬液Lとして、金属アルコキドである
テトラエトキシシランとコロイダルシリカとイソプロピ
ルアルコール、及び、ブタノールの混合液を用いた。
【0061】そして、前記薬液槽2から引き上げた非磁
性基板1を、オーブンで、温度が300℃で1.5時間
の焼成を行い、前記テトラエトキシシランをケイ素酸化
物に変化させて保護膜を形成し、さらに、この保護膜の
表面にパーフロロカーボン系の潤滑剤を塗布して磁気記
録媒体を作製した。
【0062】この磁気記録媒体を観察したところ、内周
部に形成された突起Xは、W=0.16mm、l=0.
07μmであり、突起Xが消滅したに等しい磁気記録媒
体が得られた。この磁気記録媒体の膜厚分布の測定結果
を図28及び図29に示す。これらの図から明らかなよ
うに、本実施例においては、前記実施例5と比較して、
さらに良好な膜厚分布の磁気記録媒体が得られたことが
解る。
【0063】そして、本実施例と、前記実施例5と比較
した場合、支持腕11の谷部11bの谷底が大きく傾斜
させられた点が異なるだけであるから、谷底の傾斜角度
ψを大きくしたことによる変化、すなわち、非磁性基板
1の内周面と支 持腕11の谷部11bの底面(谷底)
との距離eを小さくすることにより、膜厚分布が大幅に
改善されることが解る。
【0064】上述の実施例では、支持腕をディスク状基
板の中心孔内に挿入させ、基板を支持したが、これに限
らず、支持腕をデイスク用基板の外周に載置し、ディス
ク用基板の外周側壁を支持してもよい。
【0065】また、上述の実施例で使用した薬液は、磁
気記録媒体の保護膜形成用に限って挙げたが、これに限
らず、潤滑膜形成用の薬液(例えば、パーフルオロポリ
エーテル系液体潤滑剤、等)や、浸漬法によって基板表
面に形成されるさまざまな薬液についても使用できる。
また、支持糸が薬液に対して耐久性を有するものであれ
ば、基板をある液に浸漬させて特定の処理を施す(例え
ば、ガラス基板の化学強化処理、洗浄等)用途にも使用
できる。
【0065】さらに、上述の実施例の成膜用基板保持具
は、磁気記録媒体用に限って説明した(磁気記録媒体用
製造用治具)が、これに限らず、光ディスク、半導体ウ
エハ、フォトマスクや液晶用に使用される電子デバイス
用基板等に、薄膜を形成するための成膜用基板保持具と
しても使用できる。その際、支持腕は、基板の外周側壁
近傍に配置し、張設された支持糸によって外周側壁を支
持する。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る成膜
用基板保持具およびこの保持具を用いた成膜方法、並び
に、磁気記録媒体の製造用治具およびこの治具を用いた
磁気記録媒体の製造方法によれば、浸漬法によって基板
の表面上に薄膜を成膜する際に、支持腕に張設した支持
糸によって該支持腕から浮かした状態で基板を支持する
ようにしたことにより、前記非磁性基板を支持腕から浮
かした状態で支持し、この状態で基板を薬液槽内に浸漬
させて薄膜形成用の薬液を付着させるようにしたもの
で、これにより、基板の支持面積が極力小さく抑えら
れ、かつ基板を薬液層から引き上げた際に、基板の表面
に付着している余剰の薬液が支持糸とによって支持腕へ
向けて誘導除去される。これによって、基板の支持手段
と接触する部分における膜厚不均一性の発生を防止して
膜厚の均一な薄膜の形成を可能にしているものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具の一部を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具の側面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具の縦断面図である。
【図4】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具の要部を示す拡大側面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具の縦断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具における支持糸の張設手順を示す平面図であ
る。
【図7】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具における薬液の排出メカニズムを模擬的に示し
た要部の拡大縦断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具における薬液の排出メカニズムを模擬的に示し
た支持糸と非磁性基板との接触部を示す拡大縦断面図で
ある。
【図9】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の製
造用治具における薬液の排出メカニズムを模擬的に示し
た支持糸と非磁性基板との接触部を示す拡大縦断面図で
ある。
【図10】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の
製造用治具における支持糸ならびに支持腕と非磁性基板
との位置関係を示す拡大縦断面図である。
【図11】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の
製造用治具における支持糸ならびに支持腕と非磁性基板
との位置関係の変形例を示す拡大縦断面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の
製造用治具における支持糸と支持腕との位置関係が異な
る場合における残存薬液の状態を示す拡大縦断面図であ
る。
【図13】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の
製造用治具における支持糸と支持腕との位置関係が異な
る場合における残存薬液の状態を示す拡大縦断面図であ
る。
【図14】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の
製造用治具における支持糸と支持腕の谷部との距離と、
突起の出現率との関係を示す図である。
【図15】本発明の一実施形態に係わる磁気記録媒体の
製造用治具における支持糸の直径と、突起の出現率との
関係を示す図である。
【図16】本発明の実施例1における膜厚分布を示すも
ので、中心からの距離をパラメータとしたグラフであ
る。
【図17】本発明の実施例1における膜厚分布を示すも
ので、周方向の角度をパラメータとしたグラフである。
【図18】本発明の実施例2における膜厚分布を示すも
ので、中心からの距離をパラメータとしたグラフであ
る。
【図19】本発明の実施例2における膜厚分布を示すも
ので、周方向の角度をパラメータとしたグラフである。
【図20】本発明の実施例2における出力特性図であ
る。
【図21】一従来例における出力特性図である。
【図22】本発明の実施例3における膜厚分布を示すも
ので、中心からの距離をパラメータとしたグラフであ
る。
【図23】本発明の実施例3における膜厚分布を示すも
ので、周方向の角度をパラメータとしたグラフである。
【図24】本発明の実施例4における膜厚分布を示すも
ので、中心からの距離をパラメータとしたグラフであ
る。
【図25】本発明の実施例4における膜厚分布を示すも
ので、周方向の角度をパラメータとしたグラフである。
【図26】本発明の実施例5における膜厚分布を示すも
ので、中心からの距離をパラメータとしたグラフであ
る。
【図27】本発明の実施例5における膜厚分布を示すも
ので、周方向の角度をパラメータとしたグラフである。
【図28】本発明の実施例6における膜厚分布を示すも
ので、中心からの距離をパラメータとしたグラフであ
る。
【図29】本発明の実施例6における膜厚分布を示すも
ので、周方向の角度をパラメータとしたグラフである。
【図30】従来の浸漬法による保護膜の形成装置におけ
る非磁性基板の支持形態を示す正面図である。
【図31】従来の浸漬法による保護膜の形成装置を示す
縦断面図である。
【図32】従来の浸漬法によって保護膜を形成した際に
おける保護膜の膜厚分布を示す概略図である。
【符号の説明】
1 非磁性基板 1a 中心孔 3 薬液槽 10 (磁気記録媒体の)製造用治具 11 支持腕 11a 山部 11b 谷部 12 支持糸 12a 交差部 13 切り欠き 14 貫通孔 L 薬液

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面上に浸漬法によって薄膜を成
    膜する際に基板を保持するための成膜用基板保持具であ
    って、 前記基板を支持する支持腕と、 この支持腕に張設された支持糸とを有し、 この支持糸は、前記基板を前記支持腕から浮かした状態
    で支持するように、前記支持腕に張設されていることを
    特徴とする成膜用基板保持具。
  2. 【請求項2】 前記支持腕が、鋸刃状に形成されている
    とともに、この鋸刃の谷部において前記支持糸が交差す
    るように張設され、この交差部に前記基板の少なくとも
    側壁を支持するようにしたことを特徴とする請求項1に
    記載の成膜用基板保持具。
  3. 【請求項3】 中心孔を有するディスク状をなした磁気
    記録媒体用基板の表面上に浸漬法によって薄膜を成膜す
    る際に前記磁気記録媒体用基板を保持するための磁気記
    録媒体製造用治具であって、 前記磁気記録媒体用基板の中心孔に挿入されて該中心孔
    内周壁を支持する支持腕と、 この支持腕に張設された支持糸とを有し、 この支持糸は、前記磁気記録媒体用基板の中心孔内周壁
    を前記支持腕から浮かした状態で支持するように、前記
    支持腕に張設されていることを特徴とする磁気記録媒体
    製造用治具。
  4. 【請求項4】 基板と、この基板を支持する支持腕と該
    支持腕に張設されて前記基板を前記支持腕から浮かした
    状態で支持する支持糸とによって構成された製造用治具
    と、を用意する工程と、 前記製造用治具の支持糸上に前記基板を載置した後、該
    基板を前記製造用治具とともに前記基板表面に成膜する
    薬液が入った薬液槽内に浸漬させて、前記基板の表面に
    薬液を成膜する工程と、 を有することを特徴とする成膜方法。
  5. 【請求項5】 中心孔を有するディスク状基板と、前記
    ディスク状基板の中心孔に挿入される支持腕と該支持腕
    に張設された支持糸であって前記基板の中心孔内周壁を
    前記支持腕から浮かした状態で支持する支持糸とによっ
    て構成された製造用治具と、を用意する工程と、 前記基板の中心孔内に前記製造用治具を挿入してその支
    持糸上に基板を載せた後、該基板を前記製造用治具とと
    もに前記基板表面に成膜する薬液が入った薬液槽内に浸
    漬させて、前記基板の表面に薬液を成膜する工程と、を
    有することを特徴とする成膜方法。
  6. 【請求項6】 中心孔を有するディスク状をなすととも
    に表面に少なくとも磁性層が形成されている磁気記録媒
    体用基板と、前記磁気記録媒体用基板の中心孔に挿入さ
    れる支持腕と該支持腕に張設された支持糸であって前記
    基板の中心孔内周壁を該支持腕から浮かした状態で支持
    する支持糸とによって構成された製造用治具と、を用意
    する工程と、 前記基板の中心孔内に前記製造用治具を挿入してその支
    持糸上に基板を載せた後、該基板を前記製造用治具とと
    もに前記基板表面に成膜する薬液が入った薬液槽内に浸
    漬させて、前記基板の表面に薬液を成膜する工程と、を
    有することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
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JP2007095208A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Hoya Corp 磁気記録ディスクの製造方法
JP2008171502A (ja) * 2007-01-11 2008-07-24 Hoya Corp 磁気ディスク用ガラス基板の製造方法、磁気ディスクの製造方法およびガラス基板ホルダ

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