JPH10310552A - エステル製造用連続法 - Google Patents

エステル製造用連続法

Info

Publication number
JPH10310552A
JPH10310552A JP9348366A JP34836697A JPH10310552A JP H10310552 A JPH10310552 A JP H10310552A JP 9348366 A JP9348366 A JP 9348366A JP 34836697 A JP34836697 A JP 34836697A JP H10310552 A JPH10310552 A JP H10310552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
continuously
distillation
alkyl group
reaction zone
esters
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9348366A
Other languages
English (en)
Inventor
Philippe Lalanne-Magne
ラランヌ−マヌ フィリプ
Bruno Grenouiller
グルヌイエ ブルノ
Daniel Brun-Buisson
ブラン ビュイスン ダニエル
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BP Chemicals Ltd
Original Assignee
BP Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BP Chemicals Ltd filed Critical BP Chemicals Ltd
Publication of JPH10310552A publication Critical patent/JPH10310552A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C67/00Preparation of carboxylic acid esters
    • C07C67/03Preparation of carboxylic acid esters by reacting an ester group with a hydroxy group

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】少なくとも2種のエステル、好適には酢酸エス
テルを、均質液相中のエステル交換反応により、連続的
かつ同時に製造する方法の提供。 【解決手段】反応領域(RZ)において、(a)前記領
域内に(1)触媒、(2)有機エステル、及び(3)同
時に少なくとも2種の異なったアルコールを連続的に導
入することにより、かつ(b)少なくとも2種の製造さ
れたエステルを前記領域から連続的に取り出し、前記領
域中に存在する反応混合物を少なくとも2回逐次蒸留し
てそれらを分離することにより、行うことを特徴とする
均質液相中のエステル交換反応によるエステルの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、エステル、又は特に酢酸エステ
ルを、均質液相中の接触エステル交換反応により連続的
に製造する方法に関する。
【0002】英国特許出願第GB2017083号明細
書は、酢酸エチル及びエチルモノグリコールエーテルを
用いた接触エステル交換反応によりエチルモノグリコー
ルエーテルアセテートを製造する方法を開示している。
この反応は、均質液相中で、固体イオン交換樹脂から成
る触媒の存在下に、100℃以下の比較的低温で行う。
【0003】米国特許第US3700726号明細書
は、金属アルコラートから選択される触媒の存在下での
酢酸アルキルと(ポリ)エチレングリコールエーテルを
用いた接触エステル交換反応により(ポリ)エチレング
リコールエーテルを製造する方法を開示している。この
反応中には1種のアルコールだけが使用され、それは
(ポリ)エチレングリコールエーテルである。
【0004】米国特許第US4370491号及びフラ
ンス特許第FR2611704号明細書は、金属アルコ
ラートから選択された触媒の存在下での酢酸エステルと
アルコールの接触エステル交換反応により酢酸エステル
を製造する方法を開示している。
【0005】上記したような方法によりエステル、又は
特に酢酸エステルを連続的に製造する工業用ユニット
は、製造されるべきエステルの種類が代わる度に、数日
間ストップしなければならないことが注目されていた。
一般的に、このような工業用ユニットは従って一年に一
又は二ヶ月ストップし、これはかなりの生成損失に相当
することが認められた。
【0006】更に、エステル、又は特に酢酸エステルを
高純度、即ち非常に少ない副生成物で製造できる方法に
対する調査が続けられた。
【0007】連続的かつ同時に、少なくとも2種、好適
には2種の、エステル又は特に2種の酢酸エステルを高
純度で製造できる、非常に経済的な方法が見出された。
【0008】従って、本発明の内容は、少なくとも2種
の、好適には2種のエステル、又は特に酢酸エステル
を、連続的かつ同時に、均質液相中の少なくとも2つ
の、好適には2つの併発エステル交換反応により製造す
る方法であって、この方法は、反応領域(RZ)におい
て、(a)前記領域内に(1)触媒、(2)有機エステ
ル、特にカルボキシル化合物、例えばC〜C12、好
適にはC〜Cの、特に芳香族又は好適には脂肪酸の
エステル、例えば酢酸エステル、及び(3)同時に少な
くとも2種の、好適には2種の、異なった、特にC
16、好適にはC〜C12のアルコールであって、
前記2種のアルコールのうち少なくとも1つを第1又は
第2アルコールから選択し、他を第2又は第3アルコー
ルから選択することができ、かつ前記少なくとも2種の
アルコールの大気圧における沸点の差が10〜60℃ま
でであることができるものを、連続的に導入することに
より、かつ(b)少なくとも2種の、好適には2種の製
造されたエステル、又は特に製造された酢酸エステルを
前記領域から連続的に取り出し、前記領域中に存在する
反応混合物を、少なくとも2回、好適には2回逐次蒸留
してそれらを分離することにより、行うことを特徴とす
る均質液相中のエステル交換反応によるエステル、又は
特に酢酸エステルの製造方法である。
【0009】この方法は、特に適切には、少なくとも2
種の、好適には2種の酢酸エステル(IV)及び(V)
を、連続的かつ同時に、均質液相中の少なくとも2つ
の、好適には2つの併発エステル交換反応により製造す
る方法であって、この方法は、反応領域(RZ)におい
て、触媒の存在下で(i)式 CHCOOR (I) を有する酢酸エステル(式中Rは、特にC〜Cまで
のアルキル基を意味する)を、(ii)式 ROH (II) 及び ROH (III ) を有する少なくとも2種の、好適には2種のアルコール
(式中R及びRは異なるものであって、特にC
12までの直鎖又は分岐鎖を有するアルキル基を意味
し、又は、式 R(OCHCR− を有する基であって式中Rは特にC〜Cまでのア
ルキル基を意味し、R及びRは同じ又は異なるもの
であって、水素原子又は特にC〜Cまでの、好適に
はC又はCのアルキル基、例えばメチル基を意味
し、mは1から4までの、好適には1又は2の整数であ
る)と接触させることにより行い、これらの反応から得
られる生成物は、式 CHCOOR (IV)及び CHCOOR (V) (式中R及びRは上記と同じ定義を有する)を有す
る少なくとも2種の、好適には2種の所望の酢酸エステ
ルを含んでいる。
【0010】本発明の方法は、有利に、以下の(a)少
なくとも2つの、好適には2つの併発エステル交換反応
を、反応領域(RZ)中で同時かつ連続的に行い、これ
らの反応から得られる生成物は、少なくとも2種の、好
適には2種の、所望のエステル、又は特に式(IV)及び
(V)を有する酢酸エステル、及び、特に式 ROH (VI) (式中Rは上記と同じ定義を有する)を有するアルコー
ルであり、前記生成物を、反応混合物を形成する前記反
応領域(RZ)中で、これらの反応から得られた前記生
成物と接触させ、(b)反応混合物の蒸留(D1)を、
反応領域(RZ)内と実質的に同じ圧力で、(使用し
た)最初のエステル、又は特に酢酸エステル(I)と、
特に(VI)タイプの形成されたアルコールとで形成され
た共沸混合物(M1)の少なくとも1種を含む軽留分
を、少なくとも2種の、好適には2種の製造されたエス
テル又は特に酢酸エステル(IV)及び(V)を含む重留
分から、連続的に分離することにより連続的に行い、
(c)特に(VI)タイプの形成されたアルコールの一部
を連続的に分離するために、(D1)からの軽留分の蒸
留(D2)を(D1)とは異なる圧力で行い、及び、
(d)少なくとも2種の、好適には2種の、製造された
エステル、又は特に酢酸エステル(IV)及び(V)を連
続的に分離するために、(D1)からの重留分に対する
少なくとも2回の、好適には2回の連続した蒸留(D
3)及び(D4)を連続的に行う操作を含むことができ
る。
【0011】図1は、本発明の方法を、特に2種のエス
テル又は特に酢酸エステル(IV)及び(V)を連続的か
つ同時に製造する場合に実施できる装置を図示したもの
であり、この装置は、反応領域(RZ)、その上に備え
られた蒸留(D1)塔、それに連結され特に形成したア
ルコール(VI)を分離する蒸留(D2)塔、及び、製造
されたエステル又は特に酢酸エステル(IV)及び(V)
を分離および単離する二つの逐次の蒸留(D3)及び
(D4)塔の装置を含む。
【0012】図2は、図1で述べた装置の別の形態を図
示するものであり、蒸留(D3)及び(D4)塔の各々
が、一組の直列した二つの塔により配置されている。
【0013】図3及び4は、図1又は2で述べた装置の
一部を二つの別の形態で図示するものであり、反応領域
(RZ)及び蒸留(D1)及び(D2)塔、並びにより
正確な(RZ)及び(D1)の反応物供給を含む。
【0014】本発明の方法は、連続的かつ同時に、2種
以上のエステル、又は特に酢酸エステルを製造する方法
に関する。製造されるべきエステル又は特に酢酸エステ
ルの数がnである場合には、本発明によれば、最初のエ
ステル又は特に酢酸エステル(I)を、n種の異なった
アルコール、特に上記でアルコール(II)及び(III)
として与えられたものと同じ式を有するアルコールと共
に、反応領域(RZ)で使用することが推薦される。こ
の場合、反応混合物は、(RZ)で用いた生成物、及び
n種の併発するエステル交換反応から得られる生成物を
含むであろう。この方法は、所望のn種のエステル、又
は特に酢酸エステルを分離及び単離するための、上記の
蒸留(D1)及び(D2)に類似した連続蒸留操作、並
びに、上記の蒸留(D3)及び(D4)に類似した、
(D3)から(Dn+2)までの少なくともn回の逐次
蒸留から成る連続蒸留操作を含むこともできる。
【0015】本発明の方法は、2種以上のエステル又は
特に酢酸エステル、例えば3種のエステル又は特に酢酸
エステルを、連続的かつ同時に製造することができ、か
つ特に2種の酢酸エステルを連続的かつ同時に製造する
のに非常に適している。以下の記載は、特に2種の酢酸
エステルの製造に関するものであるが、2種以上のエス
テル又は特に酢酸エステルを連続的かつ同時に製造する
ことにも容易に適応させることができる。
【0016】反応領域(RZ)では、以下の平衡反応
(A)及び(A
【0017】
【化1】
【0018】(式中R、R及びRは上記と同じ定義
を有する)によって表わすことのできる、少なくとも2
種の、好適には2種のエステル交換反応が、連続的かつ
同時に起こる。n種のエステル又は特に酢酸エステルを
製造するためには、n種のこのタイプの平衡反応があ
り、第n番目の平衡は以下のように表わすことができ:
【0019】
【化2】
【0020】(式中アルコールROHは使用した他の
アルコールとは異なるものであり、Rは上記に与えら
れたR及びRと同じ定義を有する)、かつ、他の
(n−1)エステル又は特に酢酸エステルと同時に製造
されるべき第n番目のエステル又は特に酢酸エステル
は、式CHCOORに相当することができる。
【0021】併発エステル交換反応において使用される
酢酸エステル(I)は、式CHCOORに相当するこ
とができ、式中Rはアルキル基、特にC〜Cまでの
アルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル又は
n−ブチル基、好適にはエチル基を意味する。
【0022】また、少なくとも2種の、好適には2種
の、式ROH(II)及びROH(III )の異なるア
ルコール(式中、R及びRは異なるものであって、
直鎖又は分岐鎖のアルキル基、特にC〜C12まで
の、好適にはC〜C10までの、例えばCのアルキ
ル基を意味する)を使用する。特に、第1又は第2又は
第3アルコール、例えば1−オクタノール及び/又は2
−エチル−1−ヘキサノールを用いることができる。
【0023】使用することのできるアルコール(II)及
び(III )は、式 R(OCHCROH (VII ) (式中Rはアルキル基、特にC〜Cまでの、好適
にはC〜Cまでの、特にC〜Cまでの、例えば
メチル、エチル又はn−ブチル基のようなアルキル基を
意味し、R及びRは同じ又は異なるものであって、
水素原子又はアルキル基、特にC〜Cまでの、好適
にはC又はCのアルキル基、例えばメチル基を意味
し、かつmは1〜4までの、好適には1又は2の整数で
ある)に相当するグリコールエーテル、いわゆるモノ−
又はポリアルキレングリコールエーテルから選択するこ
とができる。
【0024】本発明の方法は、特に、少なくとも2種
の、好適には2種の、特に(II)及び(III )のタイプ
のアルコールを用い、一つを第1又は第2アルコールか
ら、他を第2又は第3アルコールから選択する場合に適
している。特に、少なくとも2種の、好適には2種のア
ルコール(II)及び(III )を、上記の式(VII )に相
当するグリコールエーテルから選択する場合に、非常に
適している。好適には、少なくとも2種の、特に2種の
アルコール(II)及び(III )がグリコールエーテルで
ある場合に、そのグリコールエーテルの一つを式(VII
)に相当するモノ−又はポリエチレングリコールエー
テルから選択し、式中R及びRは水素原子を意味
し、即ち式 R(OCHCHOH (VIII) に相当し、かつ他のグリコールエーテルは式(VII )に
相当するモノ−又はポリエチレングリコールエーテルか
ら選択し、式中Rは水素原子を意味し、及びRはメ
チル基を意味する、即ち式 R(OCHCHCHOH (IX) (式中R及びmは上記と同じ定義を有する)に相当す
るものである場合に適している。
【0025】この方法は、少なくとも2種の、好適には
2種のアルコール(II)及び(III)が、式(VIII)の
モノ−又はポリエチレングリコールエーテルから、又は
式(IX)のモノ−又はポリプロピレングリコールエーテ
ルから選択される場合にも非常に適している。
【0026】本発明の方法は、特に、使用する少なくと
も2種の、好適には2種の、特に(II)及び(III )タ
イプのアルコールの、大気圧における沸点の差が、10
〜60℃まで、好適には20〜50℃までである場合
に、特に良好に操作されることが注目されている。
【0027】エステル交換反応は、反応混合物に可溶性
の触媒の存在下で実施される。この触媒は、金属アルコ
ラート、特に元素の周期律表の第I〜IV族に属する金
属、例えばナトリウム、カリウム、アルミニウム又はチ
タン等のアルコラートから選択される金属アルコラート
から選択することができる。例えばテトラエチルチタネ
ートのようなチタンアルコラートを用いるのが好まし
い。
【0028】驚くべきことに、本発明による、少なくと
も2種の、好適には2種のエステル、特に酢酸エステル
を連続的かつ同時に製造する方法は、非常に高純度のエ
ステル、特に酢酸エステルを、例えば反応物によって持
ち込まれる不純物に伴う他の反応によって多量の副生成
物が形成されることなく、得られることが認められた。
特に(II)及び(III )のタイプの第1及び第2又は第
3アルコールを同時に使用し、例えばアルコール(II)
及び(III )の一つを式(VIII)のモノ−又はポリエチ
レングリコールエーテルから選択し、他を式(IX)のモ
ノ−又はポリプロピレングリコールエーテルから選択す
るので、このことはより驚くべきことである。本発明の
方法において、併発エステル交換反応の一つが、他の反
応に関しては好ましくないということも、驚くべきこと
である。この結果、少なくとも2種の、好適には2種の
製造されたエステル、又は特に酢酸エステル(IV)及び
(V)も、このように得られて、かつ、少なくとも2種
の、好適には2種の導入されるアルコール、特に(II)
及び(III )タイプのものと実質的に同じモル比で取り
出され、モル比は、従って、0.01〜100、例えば
0.1〜10、好適には0.2〜5に及ぶ範囲内で変化
することができる。
【0029】併発エステル交換反応は、特に反応領域
(RZ)において行われ、ここの温度は、100〜20
0℃、好適には110〜190℃、例えば120〜18
0℃の範囲に保たれ、その時の絶対圧力P1は、0.1
〜1MPa、好適には0.1〜0.5MPaの範囲であ
る。導入される最初のエステル、又は特に酢酸エステル
(I)は、使用するアルコール、特に(II)及び(III
)のタイプのものの全モル量と実質的に同じモル量
で、有利に反応できる。
【0030】反応領域(RZ)においてこのように調製
された反応混合物は、反応領域で優先されるP1と実質
的に同じ圧力において、有利に連続的な蒸留(D1)が
できる。特に、反応領域は、直接蒸留(D1)塔を載せ
ていることができる。この蒸留塔は、頭部において、最
初のエステル、又は特に酢酸エステル(I)と、形成さ
れたアルコール、特に(VI)タイプのものとから成る共
沸混合物(M1)を含む軽留分を分離するように設計す
ることができる。特に、蒸留(D1)塔は、棚型又は充
填塔であることができ、かつ、約10〜30までの範囲
の多くの理論プレートを有していてよい。
【0031】特に共沸混合物(M1)を含む蒸留(D
1)からの軽留分は、蒸留(D1)及び特に反応領域
(RZ)とは異なる絶対圧力P2において、有利に連続
的な蒸留(D2)ができる。この絶対圧力P2は、生成
したアルコール、特に(VI)タイプのものの一部を分離
し易くするために、好適には(D1)の圧力よりも低
く、かつ特にP1よりも低い。絶対圧力P2は、特に大
気圧よりも低いものであることができ、特に0.005
〜0.1MPa、好適には0.01〜0.09MPaの
範囲の値であることができる。蒸留(D2)は、実際、
例えば約10〜30の範囲の多くの理論プレートを有す
る、少なくとも一つの棚型又は充填蒸留塔において行う
ことができる。蒸留(D2)は、一般的に、例えば、最
後に、生成したアルコール、特に(VI)タイプのものの
一部を分離し、これが単離されて回収され、かつ例えば
頭部において、最初のエステル,又は特に酢酸エステル
(I)と、生成したアルコール、特に(VI)タイプのも
のとから成る共沸混合物(M2)を、混合物(M1)中
において、生成したアルコール、特に(VI)タイプのも
のよりも少ない量で生成するように設計される。
【0032】本発明の方法による好適な他の形態では、
蒸留(D2)から、及び特に分離から、及び生成したア
ルコール、特に(VI)タイプのものの少なくとも一部の
除去から得られる新しい共沸混合物(M2)は、少なく
とも部分的に反応領域(RZ)に、及び/又は蒸留(D
1)に、好適には蒸留(D1)に連続的に戻される。こ
のことは、製造されるタイプ(IV)及び(V)の、エス
テル、又は特に酢酸エステルに関するこの方法の収率を
かなり改善することができる。
【0033】蒸留(D1)からの重留分は、少なくとも
2種の、好適には2種の、逐次蒸留(D3)及び(D
4)に、有利に供することができる。従って、例えば重
留分(D1)は、連続的にまず蒸留(D3)に供され、
ここで最も軽い特にエステル、又は特に酢酸エステル
が、製造された少なくとも2種の、好適には2種のエス
テル、特に酢酸エステル(IV)及び(V)から分離さ
れ、(D3)からの最初の留分が有利に少なくとも部分
的に反応領域(RZ)に、及び/又は蒸留(D1)に連
続的に戻され、かつ(D3)からの最後の留分が蒸留
(D4)に連続的に供給されることができる。実際、蒸
留(D4)においては、最も重いエステル、又は特に酢
酸エステルは、製造された少なくとも2種の、好適には
2種のエステル、又は特に酢酸エステル(IV)及び
(V)から分離され、最初の及び最後の留分は、有利
に、少なくとも部分的に反応領域(RZ)及び/又は蒸
留(D1)に連続的に戻されることができる。触媒は、
特に、(D4)からの最後の留分で回収することがで
き、次いで反応領域(RZ)まで戻される。蒸留(D
3)及び(D4)の各々は、約3〜30までの範囲で多
くの理論プレートを有する、一つか、好適には二つの棚
型又は充填蒸留塔において行うことができる。これらの
蒸留は、好適には、0.005〜0.1MPaの、好適
には0.01〜0.09MPaの範囲の、大気圧よりも
低い圧力において行う。
【0034】特に触媒を含む(D4)からの最後の留分
は、未反応の触媒を導入する地点と異なる地点、又は好
適には同じ地点で、反応領域(RZ)に戻すことができ
る。実際、特に部分的に失活した形態の触媒を含む少量
のこの留分は、パージすることにより、連続的又は断続
的に除去することができる。その結果、反応混合物中の
触媒濃度を一定に保つために、パージにより除去された
触媒の量に等しい追加量の未反応触媒を、次いで、反応
領域(RZ)に連続的又は断続的に導入する。反応混合
物中の触媒濃度は、使用するアルコール、特に(II)及
び(III )タイプのものの量の和に対する触媒量のモル
比が、5×10−4〜5×10−2、好適には10−3
〜10−2であるようなものであることができる。
【0035】最初のエステル、又は特に酢酸エステル
(I)、及び少なくとも2種の、好適には2種の、使用
するアルコール、特に(II)及び(III )タイプのも
の、並びに触媒から成る未反応の反応物は、種々の方法
で反応混合物に導入することができる。それらは、反応
領域(RZ)に直接か、又は蒸留(D1)に、連続的か
つ同時に導入することができる。好適な方法の一つは、
フランス特許出願第FR2611704号明細書に記載
されているように、触媒を、未反応の反応物と別に、直
接反応領域(RZ)に導入することから成る。それらの
部分用の、未反応の反応物を、次いで同時に又は別々に
蒸留(D1)に連続的に導入することができる。それら
は、同時に又は蒸留(D2)から得られる新しい共沸混
合物(M2)との混合物として、連続的に導入すること
ができ、少なくとも一部は連続的に蒸留(D1)まで戻
される。反対に、反応物が他と別々に導入される場合に
は、底部から上方の蒸留(D1)への相次ぐ導入点は、
それぞれ、最初のエステル、又は特に酢酸エステル
(I)に、次いで使用したアルコールの最も軽いアルコ
ール、特に(II)及び(III )タイプのものに、使用し
たアルコールの最も重いアルコール、特に(II)及び
(III )タイプのもの、及び任意に少なくとも部分的に
蒸留(D2)から戻された新しい共沸混合物(M2)に
相当する点である。
【0036】蒸留(D1)への反応物の導入の他の形態
は、未反応の反応物の全て、並びに蒸留(D2)から少
なくとも部分的に戻された新しい共沸混合物(M2)
を、二つの別々の入口ライン: ・第一の入口ラインは、最初のエステル、又は特に酢酸
エステル(I)及び混合物(M2)の一部と、使用した
アルコールの最も軽いアルコール、特に(II)及び(II
I )タイプのものの全てを、蒸留(D1)塔に運び、 ・第二の入口ラインは、最初のエステル、又は特に酢酸
エステル(I)及び混合物(M2)の残りの部分と、使
用したアルコールの最も重いアルコール、特に(II)及
び(III )タイプのものの全てを、第一の入口ラインよ
りも高い位置で、蒸留(D1)塔に運ぶ、を介して、蒸
留(D1)に導入することから成る。
【0037】本発明の方法は、図1〜4に図示したよう
な装置で実施することができる。
【0038】図1は、2種のエステル又は特に酢酸エス
テル(IV)及び(V)を連続的かつ同時に製造可能な装
置を図示したものである。2種の併発エステル交換反応
が反応領域(RZ)で起こり、この反応領域は均質液相
中に反応混合物(6)を含む反応器(5)から成り、こ
れには蒸留(D1)塔(1)が載っている。塔(1)の
頭部には導管(7)が出ており、ここで共沸混合物(M
1)が連続的に循環し、かつこれは蒸留(D2)塔
(2)に接続している。塔(2)の底部には導管(8)
が出ており、生成したアルコール、特に(VI)タイプの
ものを分離及び回収する。塔(3)の頭部には導管
(9)が出ており、ここで新しい共沸混合物(M2)が
連続的に循環し、かつこれは塔(1)に接続している。
【0039】未反応の反応物用の供給導管、特に(1
0)、(11)、(12)は、それぞれ、最初のエステ
ル、又は特に酢酸エステル(I)、及び使用したアルコ
ール、特に(II)及び(III )タイプのものを、塔
(1)内に運ぶ。
【0040】触媒供給導管(13)は、反応器(5)内
に出ている。反応領域(RZ)及び蒸留(D1)の底部
には、蒸留(D3)塔(3)に連続的に供給する導管
(14)が出ており、ここで、製造された最も軽いエス
テル、又は特に(IV)及び(V)タイプの酢酸エステル
であるエステル、又は特に酢酸エステルが、導管(1
5)を介して分離される。塔(3)の頭部では、蒸留
(D3)から得られる混合物が、導管(16)を介して
反応領域(RZ)まで連続的に戻される。塔(3)の底
部には、蒸留(D4)塔(4)に連続的に供給する導管
(17)が出ており、ここで、製造された最も重いエス
テル、又は特に(IV)及び(V)タイプの酢酸エステル
であるエステル、又は特に酢酸エステルが、導管(1
8)を介して分離される。塔(4)の頭部には、蒸留
(D4)から得られた混合物を反応領域(RZ)まで連
続的に戻す導管(19)が出ている。塔(4)の底部に
は導管(20)が出ており、ここで触媒の一部を含む混
合物が循環し、これは連続的に、及び部分的に、導管
(13)を介して反応領域(RZ)まで戻され、前記混
合物の残りの部分はパージライン(21)を介して除去
される。
【0041】図2は、図1に示したものと同じ装置であ
って、かつ蒸留(D3)及び(D4)違えて行うこと以
外は、同じ成分を示す同じ符号を用いて図示するもので
ある。導管(14)は、直列に配置された二つの塔
(3)及び(23)から成る蒸留(D3)を連続的に供
給し、第一の塔(3)には導管(14)が接続してお
り、かつ、第一の塔の底部からは導管(22)が出てお
り、これは第二の塔(23)に連続的に供給している。
塔(3)の頭部には導管(16)が出ており、これは反
応領域(RZ)に接続している。塔(23)の頭部で
は、製造された最も軽いエステル、又は特に(IV)及び
(V)タイプの酢酸エステルであるエステル、又は特に
酢酸エステルが、導管(15)を介して分離される。塔
(23)の底部には導管(24)が出ており、これは蒸
留(D4)に接続及び連続的に供給するものであり、蒸
留(D4)は直列に配置された二つの塔(4)及び(2
6)から成り、第一の塔(4)には導管(24)が接続
し、第一の塔の底部からは、第二の塔(26)に連続的
に供給する導管(25)が出ている。塔(4)の頭部に
は導管(19)が出ており、これが反応領域(RZ)に
接続している。塔(26)の頭部では、製造された最も
重いエステル、又は特に(IV)及び(V)タイプの酢酸
エステルであるエステル、又は特に酢酸エステルが、導
管(18)を介して分離される。塔(26)の底部には
導管(20)が出ており、ここで触媒の一部を含む混合
物が循環し、これは部分的に、及び連続的に、導管(1
3)を介して反応領域(RZ)まで戻され、前記混合物
の残りの部分はパージライン(21)を介して除去され
る。
【0042】図3は、同じ成分を示す符号を用いるが、
蒸留(D1)に反応物を導入するための別の装置を伴っ
て、図1又は2に示した装置の一部を図示するものであ
る。それぞれ、最初のエステル、又は特に酢酸エステル
(I)、及び使用したアルコール、特に(II)及び(II
I )タイプのものを供給するための導管(10)、(1
1)、(12)は、塔(1)に接続した導管(27)内
に出ている。導管(27)内には導管(9)も出てお
り、これは蒸留(D2)から発生する新しい共沸混合物
(M2)を連続的に循環させる。
【0043】図4は、同じ成分を示す符号を用いるが、
蒸留(D1)に反応物を導入するための別の装置を伴っ
て、図1又は2に示した装置の一部を図示するものであ
る。最初のエステル、又は特に酢酸エステル(I)用の
供給導管(10)は、各々塔(1)内に出ている二つの
導管(28)及び(29)に分かれている。蒸留(D
2)からの新しい共沸混合物(M2)を蒸留(D1)ま
で連続的に戻す導管(9)は、各々導管(28)及び
(29)のそれぞれの内に出ている二つの導管(30)
及び(31)に分かれている。導管(28)内には、使
用したアルコールの最も軽いアルコール、又は特に(I
I)及び(III )タイプのものを供給するための導管
(11)も出ている。導管(29)内には、使用したア
ルコールの最も重いアルコール、又は特に(II)及び
(III )タイプのものを供給するための導管(12)も
出ている。
【0044】本発明を以下の実施例により説明する。
【0045】
【実施例1】メトキシプロパノールアセテート(MP
A)及びモノエチレングリコールブチルエーテルアセテ
ート(GBA)を連続的かつ同時に製造した。二つの併
発エステル交換反応は、以下の式:
【0046】
【化3】
【0047】に従って、酢酸エチル(EA)を、メトキ
シプロパノール(MP)及びモノエチレングリコールブ
チルエーテル(GBE)に同時に接触させることにより
達成される。
【0048】MPA及びGBAの連続的かつ同時の製造
は、図2に示した装置により行われる。酢酸エチル(E
A)、メトキシプロパノール(MP)及びモノエチレン
グリコールブチルエーテル(GBE)は、反応器(5)
に、温度155℃及び絶対圧力0.43MPaにおい
て、それぞれ導管(10)、(11)及び(12)を介
して、連続的かつ同時に導入される。導入されるMP及
びGBEの量は、MP対GBEのモル比が1:0.28
になるものである。導入されるEAの量は、EA対導入
されるMP及びGBEの量の和のモル比が1:1になる
ものである。
【0049】併発エステル交換反応は、触媒対MPとG
BEの量の和のモル比が0.005:1であるような量
で、導管(13)を介して反応器(5)に導入されるテ
トラエチルチタネートから成る触媒の存在下で行われ
る。
【0050】反応領域(RZ)は反応器(5)を含み、
これは21の理論プレートを有する蒸留(D1)塔
(1)を載せている。40:60のエタノール:EA重
量比でエタノールと酢酸エチルから成る共沸混合物(M
1)は、118℃で、塔(1)の頭部から導管(7)ま
で通過する。混合物(M1)は、30の理論プレートを
有する蒸留(D2)塔(2)に連続的に供給され、0.
03MPaの絶対圧力に保たれる。エタノールは塔
(2)の底部に51℃で出る。塔(2)の頭部では、約
25:75のエタノール:EA重量比でエタノールと酢
酸エチルから成る新しい共沸混合物(M2)が、導管
(9)を介して塔(1)に連続的に循環される。
【0051】特に反応器(5)の底部で回収されたMP
A及びGBAを含む混合物は、この混合物からMPA及
びGBAを連続的に分離するために、導管(14)を介
して、蒸留(D3)及び(D4)用の直列した4つの塔
(3)、(23)、(4)及び(26)に連続的に運ば
れる。混合物は、このように導管(14)を介して、1
8の理論プレートを有する蒸留塔(3)に、0.07M
Paの絶対圧力で、連続的に供給される。未反応のMP
及びEAは、特に塔(3)の頭部で回収され、かつ導管
(16)を介して反応器(5)に連続的に再循環され
る。塔(3)の底部では混合物を回収し、導管(22)
を介して、15の理論プレートを有する蒸留塔(23)
に、0.04MPaの絶対圧力で、連続的に供給され
る。このMPaは塔(23)の頭部で分離され、かつ導
管(15)を介して連続的に回収される。塔(23)の
底部において、混合物が回収され、導管(24)を介し
て、15の理論プレートを有する蒸留塔(4)に、0.
04MPaの絶対圧力で、連続的に供給される。未反応
のGBEは、特に塔(4)の頭部で回収され、かつ導管
(19)を介して反応器(5)まで連続的に再循環され
る。塔(4)の底部では混合物を回収し、導管(25)
を介して、10の理論プレートを有する蒸留塔(26)
に、0.04MPaの絶対圧力で、連続的に供給され
る。このGBAは塔(26)の頭部で分離され、かつ導
管(18)を介して連続的に回収される。触媒は、特に
塔(26)の底部において回収され、かつ、連続的かつ
部分的に、導管(20)を介して反応器(5)まで再循
環され、この触媒の残りはパージ(21)を介して外側
に除去される。
【0052】MPA及びGBAは、このようにして、9
9.5重量%より高い純度で、MPA:GBAモル比
が、実質的に使用したMP:GBEのモル比と同じ、即
ち1:0.28で、連続的かつ同時に製造される。
【0053】
【実施例2】図1に示した装置を用いたこと以外は、実
施例1と同じ操作を行った。
【0054】特に反応器(5)の底部で回収されたMP
A及びGBAを含む混合物は、この混合物からMPA及
びGBAを連続的に分離するために、導管(14)を介
して、蒸留(D3)及び(D4)用の直列した2つの塔
(3)及び(4)に連続的に運ばれる。混合物は、この
ように導管(14)を介して、35の理論プレートを有
する蒸留塔(3)に、0.07MPaの絶対圧力で、連
続的に供給される。MPAは、塔(3)により分離さ
れ、かつこのように導管(15)を介して連続的に回収
される。未反応のMP及びEAは、特に塔(3)の頭部
で回収され、かつ導管(16)を介して反応器(5)に
連続的に再循環される。塔(3)の底部では、特に導管
(17)を介して、30の理論プレートを有する蒸留塔
(4)に、0.04MPaの絶対圧力で連続的に供給さ
れるGBAを含む混合物を回収する。GBAは塔(4)
により分離され、かつ導管(18)を介して連続的に回
収される。未反応のGBEは、特に塔(4)の頭部で回
収され、かつ導管(19)を介して反応器(5)まで連
続的に再循環される。触媒は、特に塔(4)の底部にお
いて回収され、かつ、連続的かつ部分的に、導管(2
0)を介して反応器(5)まで再循環され、この触媒の
残りはパージ(21)を介して外側に除去される。
【0055】MPA及びGBAは、このようにして、実
施例1と同じような純度で、かつ実質的に同じモル比
で、得られる。
【0056】
【実施例3】導入するMP及びGBEの量を、MP対G
BEのモル比が1:0.28ではなく1:1としたこと
以外は、実施例1と同じ操作を行った。
【0057】MPA及びGBAは、このようにして、実
施例1で得られたのと同じ純度で、かつMPA:GBA
モル比が、実質的に使用したMP:GBEのモル比と同
じ、即ち1:1で、連続的かつ同時に製造される。
【0058】
【実施例4】エトキシプロパノールアセテート(EP
A)及びジエチレングリコールブチルエーテルアセテー
ト(DGBA)を連続的かつ同時に製造した。二つの併
発エステル交換反応は、以下の式:
【0059】
【化4】
【0060】に従って、酢酸エチル(EA)を、エトキ
シプロパノール(EP)及びジエチレングリコールブチ
ルエーテル(DGBE)に同時に接触させることにより
達成される。
【0061】EPA及びDGBAの連続的かつ同時の製
造は、図2に示した装置により行われる。酢酸エチル
(EA)、エトキシプロパノール(EP)及びジエチレ
ングリコールブチルエーテル(DGBE)は、反応器
(5)に、温度165℃及び絶対圧力0.43MPaに
おいて、それぞれ導管(10)、(11)及び(12)
を介して、連続的かつ同時に導入される。導入されるE
P及びDGBEの量は、EP対DGBEのモル比が1:
1になるものである。導入されるEAの量は、EA対導
入されるEP及びDGBEの量の和のモル比が1:1に
なるものである。
【0062】併発エステル交換反応は、触媒対EPとD
GBEの量の和のモル比が0.006:1であるような
量で、導管(13)を介して反応器(5)に導入される
テトラエチルチタネートから成る触媒の存在下で行われ
る。
【0063】反応領域(RZ)は反応器(5)を含み、
これは21の理論プレートを有する蒸留(D1)塔
(1)を載せている。40:60のエタノール:EA重
量比でエタノールと酢酸エチルから成る共沸混合物(M
1)は、118℃で、塔(1)の頭部から導管(7)ま
で通過する。混合物(M1)は、30の理論プレートを
有する蒸留(D2)塔(2)に連続的に供給され、0.
03MPaの絶対圧力に保たれる。エタノールは塔
(2)の底部に51℃で出る。塔(2)の頭部では、約
25:75のエタノール:EA重量比でエタノールと酢
酸エチルから成る新しい共沸混合物(M2)が、導管
(9)を介して塔(1)に連続的に再循環される。
【0064】特に反応器(5)の底部で回収されたEP
A及びDGBAを含む混合物は、この混合物からEPA
及びDGBAを連続的に分離するために、導管(14)
を介して、蒸留(D3)及び(D4)用の直列した4つ
の塔(3)、(23)、(4)及び(26)に連続的に
運ばれる。混合物は、このように導管(14)を介し
て、18の理論プレートを有する蒸留塔(3)に、0.
07MPaの絶対圧力で、連続的に供給される。未反応
のEP及びEAは、特に塔(3)の頭部で回収され、か
つ導管(16)を介して反応器(5)に連続的に再循環
される。塔(3)の底部では混合物を回収し、導管(2
2)を介して、15の理論プレートを有する蒸留塔(2
3)に、0.04MPaの絶対圧力で、連続的に供給さ
れる。このEPAは塔(23)の頭部で分離され、かつ
導管(15)を介して連続的に回収される。塔(23)
の底部において、混合物が回収され、導管(24)を介
して、15の理論プレートを有する蒸留塔(4)に、
0.04MPaの絶対圧力で、連続的に供給される。未
反応のDGBEは、特に塔(4)の頭部で回収され、か
つ導管(19)を介して反応器(5)まで連続的に再循
環される。塔(4)の底部では混合物を回収し、導管
(25)を介して、10の理論プレートを有する蒸留塔
(26)に、0.04MPaの絶対圧力で、連続的に供
給される。このDGBAは塔(26)の頭部で分離さ
れ、かつ導管(18)を介して連続的に回収される。触
媒は、特に塔(26)の底部において回収され、かつ、
連続的かつ部分的に、導管(20)を介して反応器
(5)まで再循環され、この触媒の残りはパージ(2
1)を介して外側に除去される。
【0065】EPA及びDGBAは、このようにして、
98重量%より高い純度で、EPA:DGBAモル比
が、実質的に使用したEP:DGBEのモル比と同じ、
即ち1:1で、連続的かつ同時に製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】2種のエステル又は特に酢酸エステル(IV)及
び(V)を連続的かつ同時に製造する装置を示す説明図
である。
【図2】図1で示したものと同じ装置を示す説明図であ
る。
【図3】図1又は2に示した装置の一部を示す説明図で
ある。
【図4】図1又は2に示した装置の一部を示す説明図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 69/16 C07C 69/16 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ブルノ グルヌイエ フランス国、13500 マルチーグ、アベニ ュー デ エスペレレ 33 (72)発明者 ダニエル ブラン ビュイスン フランス国、13800 イストレ、ル ドブ ン ノール(番地なし)

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種のエステルを、連続的か
    つ同時に、均質液相中の少なくとも2つの併発エステル
    交換反応により製造する方法であって、この方法は、反
    応領域(RZ)において、 (a)前記領域内に(1)触媒、(2)有機エステル、
    及び(3)同時に少なくとも2種の異なったアルコール
    を連続的に導入することにより、かつ(b)少なくとも
    2種の製造されたエステルを前記領域から連続的に取り
    出し、前記領域中に存在する反応混合物を少なくとも2
    回逐次蒸留してそれらを分離することにより、行うこと
    を特徴とする均質液相中のエステル交換反応によるエス
    テルの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも2種の酢酸エステル(IV)及
    び(V)を、連続的かつ同時に、均質液相中の少なくと
    も2つの、好適には2つの併発エステル交換反応により
    製造する方法であって、この方法は、反応領域(RZ)
    において、触媒の存在下で (i)式 CHCOOR (I) を有する酢酸エステル(式中Rはアルキル基を意味す
    る)を、 (ii)式 ROH (II) 及び ROH (III ) を有する少なくとも2種のアルコール(式中R及びR
    は異なるものであって、直鎖又は分岐鎖を有するアル
    キル基を意味し、又は、式 R(OCHCR− を有する基であって式中Rはアルキル基を意味し、R
    及びRは同じ又は異なるものであって、水素原子又
    はアルキル基を意味し、mは1から4までの整数であ
    る)と接触させることにより行い、これらの反応から得
    られる生成物が、式 CHCOOR (IV)及び CHCOOR (V) (式中R及びRは上記と同じ定義を有する)を有す
    る少なくとも2種の所望の酢酸エステルを含んでいるこ
    とを特徴とする均質液相中のエステル交換反応による酢
    酸エステルの製造方法。
  3. 【請求項3】 以下の、 (a)少なくとも2つの、好適には2つの併発エステル
    交換反応を、反応領域(RZ)中で同時かつ連続的に行
    い、これらの反応から得られる生成物は、少なくとも2
    種の、好適には2種の、式(IV)及び(V)を有する誘
    導酢酸エステル及び式 ROH (VI) (式中Rはアルキル基を意味する)を有するアルコール
    であり、前記生成物を、反応混合物を形成する前記反応
    領域(RZ)中で、これらの反応から得られた前記生成
    物と接触させ、 (b)反応混合物の蒸留(D1)を、反応領域(RZ)
    内と実質的に同じ圧力で、形成された酢酸エステル
    (I)とアルコール(VI)の共沸混合物(M1)の少な
    くとも1種を含む軽留分を少なくとも2種の酢酸エステ
    ル(IV)及び(V)を含む重留分から連続的に分離する
    ことにより連続的に行い、 (c)アルコール(VI)の一部を連続的に分離するため
    に、(D1)からの軽留分の蒸留(D2)を(D1)と
    は異なる圧力で行い、及び、 (d)少なくとも2種の酢酸エステル(IV)及び(V)
    を連続的に分離するために、(D1)からの重留分の少
    なくとも2回の逐次蒸留(D3)及び(D4)を連続的
    に行う操作を含むことを特徴とする請求項2に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 RがC〜Cまでのアルキル基を意味
    するものであることを特徴とする請求項2又は3に記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 R及びRがC〜C12までのアル
    キル基、又は式 R(OCHCR− (式中RはC〜Cまでのアルキル基を意味し、R
    及びRは同じ又は異なるものであって、水素原子又
    はC〜Cまでのアルキル基を意味し、かつmは1ま
    たは2の整数である)を有する基を意味するものである
    ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか一つの項に記
    載の方法。
  6. 【請求項6】 式(II)及び(III )の少なくとも2種
    のアルコールのうち、1つを第1又は第2アルコールか
    ら選択し、他を第2又は第3アルコールから選択するこ
    とを特徴とする請求項2〜5のいずれか一つの項に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】 式(II)及び(III )の少なくとも2種
    のアルコールを、式 R(OCHCROH (VII ) (式中Rはアルキル基を意味し、R及びRは同じ
    又は異なるものであって、水素原子又はC〜Cまで
    のアルキル基を意味し、かつmは1〜4までの整数であ
    る)を有するモノ又はポリアルキレングリコールエーテ
    ルから選択することを特徴とする請求項2〜6のいずれ
    か一つの項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 式(II)及び(III )の少なくとも2種
    のアルコールのうち、1つを式 R(OCHCHOH (VIII) を有するモノ又はポリエチレングリコールエーテルから
    選択し、他を式 R(OCHCHCHOH (IX) を有するモノ又はポリプロピレングリコールエーテルか
    ら選択し、式中Rはアルキル基を意味し、mは1〜4
    までの整数であることを特徴とする請求項2〜7のいず
    れか一つの項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 RがC〜Cまでのアルキル基を意
    味し、mは1または2の整数であることを特徴とする請
    求項7又は8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 使用する少なくとも2種のアルコール
    の大気圧における沸点の差が、10〜60℃までである
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一つの項に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】 触媒が、元素の周期律表の第I〜IV族
    に属する金属のアルコラートから選択される金属アルコ
    ラートであることを特徴とする請求項1〜10のいずれ
    か一つの項に記載の方法。
  12. 【請求項12】 蒸留(D2)を、反応領域(RZ)及
    び蒸留(D1)よりも低い圧力で行うことを特徴とする
    請求項3に記載の方法。
  13. 【請求項13】 蒸留(D2)の間に、ある割合のアル
    コール(VI)を分離し、かつ、酢酸エステル(I)と共
    沸混合物(M1)のアルコール(VI)含量よりも少ない
    含量のアルコール(VI)とから成る新しい共沸混合物
    (M2)を形成し、少なくとも一部の前記新しい共沸混
    合物(M2)が反応領域(RZ)及び/又は蒸留(D
    1)に連続的に戻すことを特徴とする請求項3又は12
    に記載の方法。
  14. 【請求項14】 (D1)からの重留分を、少なくとも
    2種の酢酸エステル(IV)及び(V)の最も軽い酢酸エ
    ステルが分離される蒸留(D3)に連続的に供し、(D
    3)からの最初の留分は、少なくとも一部が反応領域
    (RZ)及び/又は蒸留(D1)に連続的に戻され、か
    つ、(D3)からの最後の留分は、少なくとも2種の酢
    酸エステル(IV)及び(V)の最も重い酢酸エステルが
    分離される蒸留(D4)に連続的に供給され、(D4)
    からの最初の及び最後の留分は、少なくとも一部が反応
    領域(RZ)及び/又は蒸留(D1)に連続的に戻され
    ることを特徴とする請求項3、12又は13のいずれか
    一つの項に記載の方法。
JP9348366A 1996-12-17 1997-12-17 エステル製造用連続法 Pending JPH10310552A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9615808A FR2757156B1 (fr) 1996-12-17 1996-12-17 Procede de fabrication en continu d'esters
FR9615808 1996-12-17

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10310552A true JPH10310552A (ja) 1998-11-24

Family

ID=9498965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9348366A Pending JPH10310552A (ja) 1996-12-17 1997-12-17 エステル製造用連続法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US6323362B1 (ja)
EP (1) EP0849254B1 (ja)
JP (1) JPH10310552A (ja)
AT (1) ATE204848T1 (ja)
AU (1) AU719607B2 (ja)
CA (1) CA2225018C (ja)
DE (1) DE69706394T2 (ja)
DK (1) DK0849254T3 (ja)
ES (1) ES2163718T3 (ja)
FR (1) FR2757156B1 (ja)
NO (1) NO315370B1 (ja)
PT (1) PT849254E (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105164099B (zh) * 2013-05-03 2018-04-06 陶氏环球技术有限责任公司 用于进行平衡限制反应的反应性色谱方法
KR101349106B1 (ko) * 2013-08-20 2014-01-08 에스케이종합화학 주식회사 반응증류를 이용한 글리콜 에스테르의 제조방법

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1425624A (en) * 1919-10-11 1922-08-15 Us Ind Alcohol Co Apparatus for the manufacture of esters
US3700726A (en) * 1971-02-19 1972-10-24 Eastman Kodak Co Process for the manufacture of glycol ether acetates
US4260813A (en) 1978-02-02 1981-04-07 Showa Denko K.K. Process for the continuous production of ethylene glycol monoethyl ether acetate
DE3019767A1 (de) 1980-05-23 1981-12-03 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur kontinuierlichen herstellung von essigsaeureestern
US4458088A (en) * 1982-04-01 1984-07-03 The Standard Oil Company (Sohio) Continuous process for the extraction and esterification of carboxylic acid
US4559180A (en) * 1982-11-26 1985-12-17 Bp Chemicals Limited Transesterification of esters
FR2611704B1 (fr) * 1987-02-23 1989-06-09 Bp Chimie Sa Procede de fabrication en continu d'acetates
US5350879A (en) * 1993-11-17 1994-09-27 Uop Transesterification using metal oxide solid solutions as the basic catalyst
US5405992A (en) * 1994-04-28 1995-04-11 Uop Process for concurrent esterification and separation using a simulated moving bed

Also Published As

Publication number Publication date
NO315370B1 (no) 2003-08-25
DE69706394D1 (de) 2001-10-04
ES2163718T3 (es) 2002-02-01
US6323362B1 (en) 2001-11-27
DK0849254T3 (da) 2001-12-17
ATE204848T1 (de) 2001-09-15
CA2225018A1 (en) 1998-06-17
PT849254E (pt) 2002-02-28
FR2757156A1 (fr) 1998-06-19
NO975920L (no) 1998-06-18
NO975920D0 (no) 1997-12-16
CA2225018C (en) 2006-06-20
EP0849254B1 (en) 2001-08-29
DE69706394T2 (de) 2002-02-07
AU4834297A (en) 1998-06-18
FR2757156B1 (fr) 1999-01-22
AU719607B2 (en) 2000-05-11
EP0849254A1 (en) 1998-06-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3009666B2 (ja) ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレ―トの連続製造方法
KR101543808B1 (ko) 테레프탈산 다이에스터의 생산
US7829738B1 (en) Production of N,N-dialklylaminoethyl (meth)acrylates
JP2002526518A (ja) プロセス
JP2010168365A (ja) 対称ジアルキルカーボネート及び非対称ジアルキルカーボネートの製造方法
CN108473412A (zh) 用于纯化(甲基)丙烯酸酯的方法
JP2003300936A (ja) ジアルキルカーボネートとグリコールの連続同時製造方法
EP2753597B1 (en) Process for purifying a stream comprising 1,4-butanediol
JPH10504553A (ja) 精製アクリル酸エステルの調製方法
CN105050997A (zh) 通过酯交换制造丙烯酸2-丙基庚酯的方法
EP2382182B1 (fr) Procede de purification de la fraction azeotropique generee lors de la synthese de l'acrylate de n,n-dimethyl aminoethyle
JPH10310552A (ja) エステル製造用連続法
JP3228156B2 (ja) 1,1−ビス(クロロメチル)−1−ヒドロキシメチルプロパンおよび1−モノ(クロロメチル)−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)プロパンの製造方法
US5463095A (en) Process for the production of esters
AU9116891A (en) Azeotropic assisted transvinylation technology
JP2686631B2 (ja) プロピオン酸エステルの製造方法
CN112262119A (zh) 纯化轻质丙烯酸酯的方法
JPH11510826A (ja) 炭酸ジアルキルの製法
JPH06345688A (ja) エステル類の製造方法
JP2596635B2 (ja) エステルの製造方法
JP2003300918A (ja) ジアルキルカーボネートとグリコールの連続同時製造方法
CN112585110A (zh) 制备单乙烯基醚的方法
JPH061780A (ja) メタクリル酸グリシジルの製造方法
JPH0363250A (ja) N,n―ジブチルアミノフェノール類の製造方法
JPH07238054A (ja) エステル類の製造方法