JP2003300918A - ジアルキルカーボネートとグリコールの連続同時製造方法 - Google Patents

ジアルキルカーボネートとグリコールの連続同時製造方法

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JP2003300918A
JP2003300918A JP2002109106A JP2002109106A JP2003300918A JP 2003300918 A JP2003300918 A JP 2003300918A JP 2002109106 A JP2002109106 A JP 2002109106A JP 2002109106 A JP2002109106 A JP 2002109106A JP 2003300918 A JP2003300918 A JP 2003300918A
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glycol
dialkyl
dialkyl carbonate
alkylene
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JP2002109106A
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Tatsuki Matsushita
達己 松下
Koji Takamatsu
孝二 高松
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Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】メタノールとジメチルカーボネートを服務混合
物から、効率的にそれらを分離する方法を提供する。 【解決手段】アルキレンカーボネートとアルコールの接
触転化反応によりエステル交換させ、(1)接触反応域
からの流出分をジアルキルカーボネート等の成分を含む
第1留分とグリコール等の成分を含む第2留分とに分離
する第1工程、(2)第1留分に抽出剤としてアルキレ
ンカーボネートを加えてアルコールとジアルキルカーボ
ネートより低沸点の成分を分離して接触反応域に循環す
る第2工程、(3)第2工程のジアルキルカーボネート
を含む流出分からジアルキルカーボネートを分離回収す
ると共に抽出剤として用いたアルキレンカーボネートを
分離して接触反応域に循環する第3工程、(4)第2留
分をグリコール等を含む留分とアルキレンカーボネート
を含む留分とに分離する第4工程を有するジアルキルカ
ーボネートとグリコールの連続同時製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ジアルキルカーボネー
トとグリコールの同時製造方法に関するものである。更
に詳しくは、原料アルキレンカーボネートとアルコール
を所定触媒の存在下で接触転化することによりエステル
交換反応させてジアルキルカーボネート及びグリコール
を効率よく連続的に製造するジアルキルカーボネート及
びグリコールの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジアルキルカーボネートを製造する方法
については、いくつかの提案がなされている。
【0003】代表的なジアルキルカーボネートであるジ
メチルカーボネートは溶剤、ガソリン添加剤などへの利
用の他、毒性の強いホスゲンやジメチル硫酸などの代替
となる安全性が高くて取り扱い易いカーボネート化剤、
アルキル化剤として今後の需要の伸びが見込まれる化合
物である。一方、代表的なグリコールであるエチレング
リコールはウレタン原料、添加剤等として工業的に重要
な物質である。
【0004】ジメチルカーボネートとエチレングリコー
ルの製造方法としては、従来から酸化カルボニル化法、
メチルナイトライト法、エステル交換法等が知られてい
る。
【0005】酸化カルボニル化法は、例えば、特公昭6
3−38018号公報や特公平2−169549号公報
で提案され、銅塩化物のスラリー触媒の存在下にメタノ
ール液相に一酸化炭素(CO)及び酸素(O2)を導入
して、ジメチルカーボネート((CH3O)2CO)を
製造する方法である。
【0006】また、特開平3−141243号公報及び
特開平4−89458号公報は、白金、パラジウム等の
白金族金属化合物及び鉄、銅、ビスマス、コバルト、ニ
ッケル、スズ等金属化合物、例えば、塩化パラジウム及
び塩化第二銅を活性炭等担体に担持した固体触媒の存在
下で、COとメチルナイトライト(CH3ONO)等亜
硝酸エステルとを気相接触反応させてジメチルカーボネ
ートを製造するメチルナイトライト法を提案する。
【0007】上記のように、酸化カルボニル化法及びメ
チルナイトライト法は、共に塩化物と酸素を用いた酸化
反応を利用する方法である。これらのうちのメチルナイ
トライト法は、気相の亜硝酸エステルであるメチルナイ
トライトが、以前のジメチルカーボネート製造のホスゲ
ン法で用いられていたホスゲンよりは弱いが毒性物質で
あり、また、腐食性であり、その使用は好ましくない。
【0008】一方、エステル交換法は、エチレンカーボ
ネートとメタノールを原料としてエステル交換能を有す
る触媒の存在下で接触転化によりエステル交換反応させ
てジメチルカーボネートとエチレングリコールを製造す
る方法である。その触媒としては、不均一系触媒と均一
系触媒があり、触媒の形態によって異なった反応方式の
製造方法が提案されている。
【0009】不均一系触媒を用いた方法として、強塩基
性イオン交換樹脂を用いた方法(特開昭64−3173
7号公報)、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属イ
オンで交換されたイオン交換ゼオライトを用いる方法
(特開平10−36297号公報)、Co−Y系混合酸
化物を用いる方法(特開2001−199913号公
報)が提案されており、反応は固定床流通式反応器で実
施される。エステル交換反応は平衡反応であり、原料の
エチレンカーボネートとメタノールはモル比で1:2〜
1:5で実施され、量論比かそれ以上のメタノールを原
料として供給することにより、エチレンカーボネートの
転化率を上げているが、特願2001−274177号
公報により、エチレンカーボネート1モルに対して、メ
タノールを2モル未満とする方が、エチレンカーボネー
トの転化率は低下するが、少ないエネルギー使用量で、
効率的にジメチルカーボネートとエチレングリコールを
連続的に製造方法が提案されている。
【0010】また、陰イオン交換樹脂を用いた方法(特
許2929025号)、周期表3B族金属のアルコキシ
ドを用いた方法(特開平9−278689号公報)は、
反応を蒸留塔で実施しており、いわゆる反応蒸留塔を用
いた方法である。この方法では、原料のエチレンカーボ
ネートとメタノールのモル比を1:5以上にメタノール
を供給して、エチレンカーボネートの転化率を更に向上
させている。
【0011】均一系触媒を用いた方法として、水酸化カ
リウムを用いた方法(特開平6−9507号公報)、水
酸化ナトリウムを用いた方法(特開平9−176061
号公報)が提案されており、反応は上記と同様に反応蒸
留塔を用いた方法である。
【0012】しかしながら触媒の形態及び反応方式によ
らず、アルキレンカーボネートとアルコールのエステル
交換反応が平衡反応であるために、通常原料であるメタ
ノールと生成物であるジメチルカーボネートとが混合物
として存在した状態で得られることになり、これらを蒸
留で分離しようとすると共沸混合物を生じて分離するこ
とが困難であることが良く知られている。
【0013】このメタノールとジメチルカーボネートを
主成分とする共沸混合物または、混合物から、メタノー
ルとジメチルカーボネートを分離する方法として従来、
晶析法、吸着分離法、膜分離法、共沸蒸留法、加圧蒸留
法、抽出蒸留法が知られている。
【0014】晶析法(米国特許3803201号)は、
冷却によりジメチルカーボネートを晶析させた後、蒸留
により回収する方法を提示しているが、煩雑な操作を必
要とし、工業的見地から考え実用的でない。
【0015】吸着分離法(特開昭60−106505号
公報)は、疎水性ゼオライトによってジメチルカーボネ
ートの吸着分離を行う方法であるが、吸着濃度が低く現
実的ではない。
【0016】膜分離法(米国特許4798674号)
は、特殊な高分子膜を使用しての分離を試みているが、
分離効率が十分ではなく工業的にも好適な方法ではな
い。
【0017】共沸蒸留法とはメタノールと共沸する第三
成分(共沸物形成剤)を加え、メタノールとジメチルカ
ーボネートとの共沸組成比を変えたり、共沸を無くした
りする方法であり、メタノールと共沸物形成剤とを主成
分とする留出物を蒸留塔上部より抜き出し、蒸留塔下部
よりジメチルカーボネートを主成分とする液状物質を抜
き出すことによって分離する方法である。
【0018】このような共沸蒸留法として例えば特開昭
54−41820号公報では共沸物形成剤として炭素数
5〜10の脂肪族炭化水素を用い、特開昭63−205
101号公報では共沸物形成剤としてベンゼンを用い
て、ジメチルカーボネートの分離を行っているが、メタ
ノールをリサイクルするために共沸形成剤とメタノール
という新たな共沸混合物の分離が必要となり、到底簡略
なプロセスとはなり得ないばかりでなく、分離のための
エネルギーや装置コストが多大となる。
【0019】加圧蒸留法とは蒸留時の操作圧力を変える
ことによってメタノールとジメチルカーボネートの共沸
組成比を変更できることを利用した方法であり、例えば
特公昭59−3463号公報では加圧条件下で蒸留し、
塔頂に留出するメタノールとジメチルカーボネート共沸
物中のメタノール濃度を高め塔底からジメチルカーボネ
ートのみを抜き出す方法が、また特開平2−21245
6号公報では二つの蒸留塔を組み合わせ第1塔を第2塔
より高い圧力で操作しそれぞれの圧力での共沸組成の濃
度差を利用して第1塔の塔底からジメチルカーボネート
を、第2塔の塔底からメタノールを得るジメチルカーボ
ネートとメタノールの混合物を分離する方法が開示され
ている。前者は完全に分離するには至っておらず、後者
は装置的に高コストとなる上、共沸物とメタノールの沸
点が極めて近いために両者の分離に大きなエネルギーを
要し、また安定した運転を行うのが困難である。
【0020】抽出蒸留法とはジメチルカーボネートを抽
出溶媒中に抽出して塔底成分としてジメチルカーボネー
トと抽出溶媒を主成分とする液状物質として取り出し、
メタノールを主成分とする留出物を蒸留塔上部より抜き
出すことによって、メタノールどジメチルカーボネート
を分離する方法である。
【0021】例えば、特開昭50−77319号公報で
は抽出溶媒として大量の水を用いているが、加水分解に
よりジメチルカーボネートのロスが生じ、さらに留出し
た水とメタノール混合物からのメタノール回収に大きな
エネルギーを要するという欠点がある。
【0022】また、抽出溶媒として有機溶媒を用いる方
法があり、例えば米国特許第4162200号ではメタ
ノール中からジメチルカーボネートを単離する抽出蒸留
法として、比誘電率が4〜90、双極子モーメントが
1.5〜5Debyeである有機溶媒を用いる方法が提
案されている。
【0023】また、ジメチルカーボネートよりも高沸点
の有機溶媒を用いる方法(特開平06−16596号公
報)、炭酸ジエステルや環状カーボネートなどの有機溶
媒を用いる方法(特開平06−228026号公報)、
蓚酸ジメチルを用いる方法(米国特許5292917
号)、o−キシレンを用いる方法(中国特許12121
72号)等が提案されているが、いずれの方法もメタノ
ールとジメチルカーボネートを抽出蒸留分離するために
有効な有機溶媒を提案しているだけで、工業的に実施す
る場合の、具体的な方法や経済性、製品の品質に及ぼす
抽出剤の影響などについては検討されておらず、効率よ
くメタノールとジメチルカーボネートを分離するための
現実的な方法はいまだ見出されていない。
【0024】プロセスを簡略化する方法として、唯一、
抽出剤を用いて一塔で抽出分離を行う方法(特許WO0
0/64853号)が提案されているが、この方法では
抽出剤とジメチルカーボネートを完全には分離せず、次
の工程でそれぞれを原料として用いることが可能な場合
にのみ有効であり、例えば抽出剤としてフェノールを用
い、次の工程でジメチルカーボネートとフェノールでジ
フェニルカーボネートを製造する場合等に有効である。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】エステル交換法ジメチ
ルカーボネートの製造方法では、反応が平衡反応である
ため、反応後にメタノールとジメチルカーボネートを分
離し、メタノールを原料として反応域にリサイクルする
必要がある。従来、エチレンカーボネートの転化率を向
上させるために、メタノール過剰下で反応させるのが普
通となっているが、メタノールとジメチルカーボネート
を分離する工程の負荷を低減させるためには、むしろエ
チレンカーボネート過剰下で反応させる方がエネルギー
的にも有利である。
【0026】通常は、メタノールとジメチルカーボネー
トは常圧下で、重量比がそれぞれ70%と30%の共沸
混合物を形成する。この共沸組成を変えてメタノール中
に含まれてリサイクルされる余分なジメチルカーボネー
トの量を少なくすればするほど、精製やリサイクル時の
ロスも少なくなるだけでなく、反応収率を上げることが
でき、反応設備の大型化を避けることが出きるので好ま
しい。
【0027】しかしながら、前記の従来の技術では、メ
タノールとジメチルカーボネートを分離するための方法
が種々提案されているが、工業的に実施する上で、現実
的な方法はほとんどなく、具体的なプロセス全体として
メタノールとジメチルカーボネートの分離工程を組み込
んだ方法は提案されていない。
【0028】例えば、有機溶媒を用いた抽出蒸留法をプ
ロセスに組み込もうとするとき、目的生成物であるジメ
チルカーボネート中に抽出剤の有機溶媒が新たな不純物
として混入する可能性があり問題である。さらに、新た
に有機溶媒を供給するためのタンクやポンプなどの設備
が必要で、有機溶媒を含んだ廃液処理等も考慮すると、
多大なコストがかかるため現実的ではない。
【0029】本発明の目的はメタノールとジメチルカー
ボネートを主成分とする混合物から、新たな不純物の混
入や設備投資がなく、効率的にメタノールとジメチルカ
ーボネートを分離する方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するための種々の検討を加えた結果、アルコー
ルとジアルキルカーボネートを分離するに際し、抽出溶
媒としてアルキレンカーボネートを用いて抽出蒸留法に
より分離することで上述の問題が解決できることを見出
し本発明の完成に至った。即ち、アルキレンカーボネー
ト及びアルコールの接触転化反応によりエステル交換さ
せてジアルキルカーボネート及びグリコールを製造する
方法において、(1)前記接触反応域からの流出分を、
ジアルキルカーボネート及びアルコール、ジアルキルカ
ーボネートよりも低沸点の成分を含む第1留分と、グリ
コール及びアルキレンカーボネート、ジアルキルカーボ
ネートよりも高沸点の成分を含む第2留分とに分離する
第1工程、(2)前記第1留分に、抽出剤としてアルキ
レンカーボネートを加えて、アルコールとジアルキルカ
ーボネートより低沸点の成分を分離して前記接触反応域
に循環する第1循環系を形成する第2工程、(3)前記
第2工程のジアルキルカーボネート及び抽出剤のアルキ
レンカーボネートを含む流出分からジアルキルカーボネ
ートを分離回収すると共に、抽出剤として用いたアルキ
レンカーボネートを分離して前記接触反応域に循環する
第2循環系を形成する第3工程、(4)前記第2留分
を、グリコール及びジアルキルカーボネートより高沸点
の成分、グリコールと共沸するアルキレンカーボネート
を含む留分と、アルキレンカーボネートを含む留分とに
分離する第4工程を有することを特徴とするジアルキル
カーボネート及びグリコールの連続同時製造方法であ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明において原料として用いる
アルコールとしては、通常、炭素数1〜15の飽和もし
くは不飽和の脂肪族アルコールまたは飽和もしくは不飽
和の脂環式アルコールであり、好ましくは炭素数1〜8
の飽和もしくは不飽和の脂肪族アルコール、または炭素
数5〜12の飽和もしくは不飽和の脂環式アルコールで
ある。モノアルコールであることが好ましい。
【0032】また、これらのアルコール類はアミノ基、
ニトロ基等の含窒素置換基、カルボニル基、カルボキシ
ル基、アセトキシ基、アルコキシ基等の含酸素置換基、
スルホン基、メルカプト基等の含硫黄置換基、ハロゲン
原子等の置換基を有していても差し支えない。具体的に
例示すれば、メタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノー
ル、アミノメタノール、2−アミノエタノール、メトキ
シメタノール、2−メトキシエタノール、クロロメタノ
ール、ジクロロメタノール、2−クロロエタノール、ビ
ニルアルコール、アリルアルコール、シクロヘキサノー
ル、4−メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコー
ル等が挙げられ、この中では、メタノールが好ましい。
【0033】本発明において原料として用いるアルキレ
ンカーボネートとしては、エチレンカーボネート、プロ
ピレンカーボネート、ブチレンカーボネート及びこれら
の炭化水素基置換体等が挙げられる。これらの炭化水素
置換基としては、置換基を有するかもしくは無置換の炭
素数15以下のアルキル基、アリール基、アルケニル
基、シクロアルキル基、アリールアルキル基がある。こ
こでいう置換基とは、ハロゲン原子、アミノ基、ニトロ
基、カルボキシル基、カルボニル基、アルコキシ基、水
酸基、メルカプト基、スルホン酸基である。この中で
は、エチレンカーボネートが好ましい。
【0034】アルコールとアルキレンカーボネートの使
用割合は、アルキレンカーボネート1モルに対して、ア
ルコールを0.1〜10モルとする。好適には、アルキ
レンカーボネート1モルに対して、アルコールを2モル
未満とし、さらに好適には、0.5〜1.5モルの範囲
が望ましい。
【0035】本発明において用いる不均一系触媒は、エ
ステル交換反応に活性を示す固体触媒を用いることがで
き、好適にはアルカリ土類金属酸化物または希土類金属
酸化物の少なくとも1種を用いることができる。アルカ
リ土類金属酸化物または希土類金属酸化物の具体例とし
ては、マグネシウム、カルシウム及びバリウムの金属酸
化物、スカンジウム、イットリウム、ランタニド及びア
クチニドの金属酸化物等を挙げることができる。
【0036】触媒の使用量は、液基準の空間速度(LH
SV)で、0.1〜50/hr、好ましくは0.2〜1
0/hrとなるように初期充填するのが一般的である。
【0037】反応は、温度50〜200℃、好ましくは
70〜150℃、圧力は0.1〜2MPa、好ましくは
0.3〜1MPaで行うのが一般的である。
【0038】以下、本発明をアルキレンカーボネートと
してエチレンカーボネートを、アルコールとしてメタノ
ールを具体例として、図面に基づき詳しく説明する。図
1は、本発明に好ましい実施形態を示すプロセスフロー
の工程ブロック図である。なお、図1に示す工程図に
は、当業者であれば実施のために配設することが可能な
熱交換器、プロセスフローコントロール装置、ポンプ、
圧縮機、分留塔塔頂部、再沸点装置等の各種装置や計器
類を省略して示した。
【0039】図1において、接触反応域は固定床流通式
反応器を示す。反応器は、触媒が固定でき、ライン03
より原料が導入され、ライン04から反応液が流出され
るものであれば、特に限定されるものではなく、反応が
発熱反応であるため、通常、除熱のためのジャケットを
備えた管状反応器が用いられる。原料のエチレンカーボ
ネートはライン01より、リサイクルのエチレンカーボ
ネートはライン17より供給し、原料のメタノールはラ
イン02より、リサイクルのメタノールはライン09よ
り供給し、ライン03を経て固定床流通式反応器に供給
し、エステル交換反応を行わせるが、ここで用いられる
原料のエチレンカーボネートは、エチレンオキサイドと
二酸化炭素との反応により得られるものが一般的であ
る。又、メタノールはジフェニルカーボネート製造プロ
セスから得られるジメチルカーボネートを含んだものも
使用可能である。反応は平衡反応であるために未反応エ
チレンカーボネート及びメタノールが反応器より流出す
るが、それぞれ分離回収され、反応器へリサイクルされ
る。
【0040】反応器へ供給されるエチレンカーボネート
とメタノールは、リサイクルなども含めて、エチレンカ
ーボネート1モルに対して、メタノールを0.1〜10
モルとする。好適には、エチレンカーボネート1モルに
対して、メタノールを2モル未満、さらに好適には0.
5〜1.5モルの範囲が望ましい。
【0041】エチレンカーボネートとメタノールのエス
テル交換反応は平衡反応であり、中間体としてヒドロキ
シエチルメチルカーボネートを経て、ジメチルカーボネ
ートとエチレングリコールが生成する。副生物として
は、例えばジメチルカーボネートよりも低沸点の成分と
してジメチルエーテル、ジメチルカーボネートよりも高
沸点の成分としてジヒドロキシエチルカーボネート、ジ
エチレングリコールなどが生成する。
【0042】ヒドロキシエチルメチルカーボネートは熱
などによって分解してメタノールとエチレンカーボネー
トを生成するため、蒸留塔などに送ると、メタノールと
エチレンカーボネートとして、容易に分離・回収され
る。
【0043】ジメチルカーボネートよりも低沸点の成分
であるジメチルエーテルなどの生成物は第2工程2の塔
頂より分離される。第2工程2の塔頂液はメタノールを
主成分とし、接触反応域へリサイクルされるため、リサ
イクル系内で低沸点成分が蓄積する可能性がある。低沸
点成分の蓄積を防ぐためには、一部リサイクル液をパー
ジする方法、或いは蒸留等の方法により分離する方法を
用いることができる。
【0044】ジヒドロキシエチルカーボネートは、高沸
点成分であり、エチレンカーボネートとの分離が困難で
あるが、接触反応域へエチレンカーボネートと伴にリサ
イクルされても、平衡反応であるため蓄積することが無
く、何ら問題はない。
【0045】ジエチレングリコールなどの高沸点成分
は、エチレンカーボネートと伴に接触反応域へリサイク
ルされるとリサイクル系内で蓄積する可能性があるの
で、一部リサイクル液をパージする方法、或いは蒸留等
の方法により分離する方法を用いることができる。
【0046】メタノール、ジメチルカーボネート、エチ
レングリコール、エチレンカーボネート及びヒドロキシ
エチルメチルカーボネート、ジヒドロキシエチルカーボ
ネート、若干の副生物を含む反応器流出液は、ライン0
4より第1工程1に導入される。第1工程1は蒸留等の
分離手段により、生成したジメチルカーボネート及び未
反応メタノール及びジメチルカーボネートよりも低沸点
の成分を含む塔頂液の第1留分と、生成したエチレング
リコール及び未反応エチレンカーボネート、ジヒドロキ
シエチルカーボネート及びジメチルカーボネートよりも
高沸点の成分を含む塔底液の第2留分とに分離する。
【0047】第1工程1で蒸留塔を用いる場合は、棚段
式蒸留塔あるいは充填式蒸留塔などが使用でき、段数
(理論段数)が5〜50段、好ましくは15〜30段
で、塔頂圧力が0MPa〜1MPa、好ましくは0.0
3〜0.3MPa、塔頂温度が25〜100℃、還流比
0.01〜10で運転される。
【0048】上記の第1工程1で分離された第1留分
(塔頂液)は、次いでライン05により第2工程2に導
入され、原料としてリサイクルが必要な未反応メタノー
ルが分離回収され、第1循環系より接触反応域へ送られ
る。又、ジフェニルカーボネート製造工程から得られる
ジメチルカーボネートを含んだメタノールをライン18
より第2工程2へ供給しメタノールを分離回収すること
も可能である。
【0049】第2工程2は、抽出蒸留塔であり、抽出剤
としてエチレンカーボネートが供給される。抽出剤とし
て用いることが可能なのは、エチレンカーボネートを主
成分とする工程液で、好ましくは50重量%以上、更に
好ましくは90重量%以上がエチレンカーボネートの工
程液である。具体的には、図1のような第4工程4の塔
底液、図2あるいは図3のような原料エチレンカーボネ
ート液の一部あるいは全量を用いることが可能である。
ここで、抽出剤をエチレンカーボネート以外とする場合
には、例えばフェノールをジメチルカーボネートの抽出
剤として用いる場合、新たにフェノール用のタンク、ポ
ンプなどを新設する必要がある。又、抽出剤がジメチル
カーボネート中に微量でも残留すると製品品質に問題が
起こり、リサイクルするエチレンカーボネート中に残留
するとエチレンカーボネートは接触反応域にリサイクル
されるので、残留抽出剤が触媒毒となる可能性があるな
どの問題が起こりうる。さらにエチレングリコールへの
混入も考えられ、製品品質問題が避けられなくなる。
【0050】唯一上記問題を解決する方法が本発明のエ
チレンカーボネートを抽出剤として用いる方法である。
エチレンカーボネートは当然、本プロセス中に存在する
成分であり、新たに抽出剤用のタンクを新設したりせ
ず、エチレンカーボネートを主成分とする工程液を第2
工程2へ送ることが容易に実施可能である。また、ジメ
チルカーボネート及びエチレングリコール中に抽出剤が
残留した場合の製品品質の問題も、既にプロセス中に存
在するエチレンカーボネートを用いることにより回避す
ることが可能である。
【0051】第2工程2に供給するエチレンカーボネー
トの全量は、第3工程3の塔底液を一部抽出剤としてリ
サイクルする第2循環系の量で変えることができ、抽出
するジメチルカーボネートの量に対して重量比で0.5
〜50倍、好ましくは1〜10倍で供給する。
【0052】第2工程2の抽出蒸留塔は、棚段式蒸留塔
あるいは充填式蒸留塔などが使用でき、段数(理論段
数)が5〜60段、好ましくは20〜40段で、抽出剤
のエチレンカーボネートは、第1留分の供給段よりも上
の段に供給することが好ましい。塔頂圧力は0MPa〜
1MPa、好ましくは0.05〜0.5MPaであり、
塔頂温度が30〜100℃、還流比0.01〜10で運
転される。
【0053】第2工程2の抽出蒸留塔により、ジメチル
カーボネートをエチレンカーボネート中に抽出して塔底
成分としてジメチルカーボネートとエチレンカーボネー
トを液状物質として取り出し、メタノールを主成分とす
る留出物をを塔頂部より抜き出すことによりメタノール
とジメチルカーボネートを分離する。
【0054】ジメチルカーボネートと抽出剤のエチレン
カーボネートを主成分とする第2工程2の塔底液は、第
3工程3に導入される。第3工程3は蒸留などの分離操
作により、ジメチルカーボネートを主成分とする塔頂液
とエチレンカーボネートを主成分とする塔底液とに分離
する。
【0055】第3工程3で蒸留塔を用いる場合は、棚段
式蒸留塔あるいは充填式蒸留塔などが使用でき、段数
(理論段数)が5〜50段、好ましくは15〜30段
で、塔頂圧力が0MPa〜1MPa、好ましくは0.0
2〜0.3MPa、塔頂温度が25〜100℃、還流比
0.01〜10で運転される。
【0056】エチレンカーボネートを主成分とする第3
工程3の塔底液はライン13により接触反応域にリサイ
クルされ、一部のエチレンカーボネートはライン12に
より抽出剤として第2工程2に送られる。
【0057】第3工程3の塔底液は、エチレンカーボネ
ートが主成分であるが、ジヒドロキシエチルカーボネー
トなどの高沸点成分も含有する。ジヒドロキシエチルカ
ーボネートは接触反応域で平衡組成となるので工程内で
蓄積することはないが、その他の高沸点成分が存在する
場合、工程内に徐々に蓄積する可能性があり問題とな
る。その場合にはライン13の液を蒸留操作等により高
沸点成分を分離した後、接触反応域に送ることが可能で
ある。また、ライン13からライン16より一部塔底液
をパージすることによって高沸点成分の蓄積を避ける方
法も可能である。
【0058】第1工程1で分離された塔底液の第2留分
は、ライン06により第4工程4に導入される。第4工
程4では、通常、蒸留操作によってエチレングリコール
を主成分とする塔頂液とエチレンカーボネートを主成分
とする塔底液に分離される。
【0059】第4工程4の蒸留塔は、棚段式蒸留塔ある
いは充填式蒸留塔などが使用でき、段数(理論段数)が
5〜60段、好ましくは20〜40段で、塔頂圧力が0
〜0.005MPa、塔頂温度が25〜100℃、還流
比0.01〜10で運転される。塔底でのエチレンカー
ボネートの分解を抑制するために、減圧下の0〜0.0
05MPaで運転されるが、減圧条件ではエチレングリ
コールとエチレンカーボネートの共沸混合物が形成され
る。その共沸混合物は、ライン14より加水分解工程に
送られ、エチレングリコール中に存在するエチレンカー
ボネートを水と反応させることにより、エチレングリコ
ールに転換して、未反応の水と発生する二酸化炭素を分
離することにより、粗エチレングリコールを得ることが
できる。第4工程4の蒸留塔塔底から得られるエチレン
カーボネートはライン15により第2工程2へ抽出剤と
して供給される。
【0060】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する。
但し、本発明は、下記の実施例に制限されるものではな
い。本実施例は上記の図1に示した好ましい態様と同様
のプロセスフローを採用し、エチレンカーボネートとメ
タノールの接触転化反応によりエステル交換させてジメ
チルカーボネート及びエチレングリコールを製造する商
業的規模装置の操業を目的になされたものである。な
お、本実施例で下記する数値は実装置の操作にも十分適
用可能である。
【0061】原料エチレンカーボネートはライン01よ
り約4,079kg/hr、原料メタノールはライン0
2より約1,156kg/hrで供給され、リサイクル
のエチレンカーボネートとメタノールを合わせて、ライ
ン03の全流量約22,059kg/hrが接触反応域
へ供給される。接触反応域へ供給されるエチレンカーボ
ネートとメタノールのモル比は、1である。
【0062】接触反応域は触媒として酸化マグネシウム
を充填した固定床式流通反応装置で、温度約100℃、
圧力0.5MPaで操作される。
【0063】ライン04の接触反応域流出液は約10,
503kg/hrの未反応エチレンカーボネート、約
2,486kg/hrの未反応メタノール、約3,75
0kg/hrの生成したジメチルカーボネート、約2,
583kg/hrの生成したエチレングリコール、反応
中間体であるヒドロキシエチルメチルカーボネートが約
2,511kg/hr及びジヒドロキシエチルカーボネ
ートが約226kg/hrを含有する。
【0064】接触反応域流出液はライン04により第1
工程1の蒸留塔に送られる。第1工程1の蒸留塔は棚段
式蒸留塔で、段数25段、塔頂圧力0.066MPa、
塔頂温度60℃、還流比1で運転される。蒸留塔塔頂か
ら未反応メタノール約3,156kg/hr及び生成ジ
メチルカーボネート約3,750kg/hrを主成分と
し、ジメチルカーボネートよりも低沸点の成分を含む第
1留分を留出し、塔底から未反応エチレンカーボネート
約12,344kg/hr及び生成エチレングリコール
約2,583kg/hrを主成分とし、ジヒドロキシエ
チルカーボネートが約226kg/hr、ジメチルカー
ボネートよりも高沸点の成分を含む第2留分を抜き出
し、それぞれ分離する。
【0065】第1工程1蒸留塔で分離された第1留分
(塔頂液)はライン05により、他工程より合流するラ
イン18のジメチルカーボネート約504kg/hr及
びメタノール約1,511kg/hrと伴に、第2工程
2の抽出蒸留塔に送られる。抽出剤のエチレンカーボネ
ートは第4工程4の蒸留塔塔底液ライン15及び第3工
程3の蒸留塔塔底液ライン12よりリサイクルされ、供
給される。蒸留塔は棚段式蒸留塔で、段数28段、ライ
ン05は塔頂から20段目に供給され、抽出剤のライン
08は塔頂から5段目に供給する。塔頂圧力は0.1M
Pa、塔頂温度64.2℃、還流比0.6で運転され
る。この抽出蒸留塔により、未反応のメタノールがほぼ
全量回収され、ライン09により接触反応域へリサイク
ルされる。ジメチルカーボネート約4,254kg/h
r及びエチレンカーボネートの塔底液はライン10によ
り、次いで第3工程3の蒸留塔に送られる。
【0066】第3工程3の蒸留塔は棚段式蒸留塔で、段
数20段、塔頂圧力0.025MPa、塔頂温度51.
7℃、還流比1.0で運転される。塔頂からジメチルカ
ーボネート約4,254kg/hrが分離回収され、塔
底からエチレンカーボネートが分離される。塔底のエチ
レンカーボネートは一部ライン12により約5,024
kg/hr第2工程2へ送られ抽出剤としてリサイクル
されるが、ライン13により約11,992kg/hr
は接触反応域へリサイクルされる。ライン16から一部
高沸物を除去するため、エチレンカーボネート約60k
g/hr、ジヒドロキシエチルカーボネート約1kg/
hr、ジメチルカーボネートよりも高沸点の成分を含む
液を抜き出し、パージする。パージした液は焼却などの
処理が可能である。
【0067】第1工程1の蒸留塔で分離された塔底液の
第2留分は、第4工程4の蒸留塔に送られる。第4工程
4の蒸留塔は棚段式蒸留塔で、段数25段、塔頂圧力
0.0026MPa、塔頂温度109℃、還流比0.7
で運転される。この蒸留塔では、塔頂から未反応のエチ
レンカーボネート約352kg/hrを含むエチレング
リコールが約2,583kg/hrで分離され、塔底か
ら未反応エチレンカーボネート約11,992kg/h
rが分離される。塔頂液のエチレングリコールは、所定
の触媒の存在下でエチレンカーボネートが加水分解され
エチレングリコールとCO2に転化することにより精製
される。一方、塔底から抜き出されたエチレンカーボネ
ートは第2工程2の蒸留塔に送られる。
【0068】
【発明の効果】本発明のジアルキルカーボネートとグリ
コールの連続的同時製造方法は、不均一系触媒の存在
下、接触反応域でエステル交換反応により製造するもの
であり、共沸混合物となるジアルキルカーボネートとア
ルコールを抽出剤としてアルキレンカーボネートを用い
た抽出蒸留法で分離・回収することで、新たな設備投資
も最小限で、製品品質にも問題がなく、効率よくジアル
キルカーボネートとグリコールを連続的に製造可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様を示すプロセスのフローチ
ャート
【図2】本発明の一実施態様を示すプロセスのフローチ
ャート
【図3】本発明の一実施態様を示すプロセスのフローチ
ャート
【符号の説明】 第1工程 第2工程 第3工程 第4工程 01.ライン01 02.ライン02 03.ライン03 04.ライン04 05.ライン05 06.ライン06 07.ライン07 08.ライン08 09.ライン09 10.ライン10 11.ライン11 12.ライン12 13.ライン13 14.ライン14 15.ライン15 16.ライン16 17.ライン17 18.ライン18
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 31/20 C07C 31/20 A 68/06 68/06 A 68/08 68/08 69/96 69/96 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4D076 AA16 AA22 BB08 BB10 FA02 FA04 FA12 FA31 4H006 AA02 AC41 AC48 AD13 BA06 BA08 BA30 BB14 BB25 BC10 BC11 BC18 BC31 BC50 BC51 BC52 BD40 BD53 BD60 BD84 FE11 FG24 KA58 4H039 CA60 CA66 CE10

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルキレンカーボネート及びアルコールの
    接触転化反応によりエステル交換させてジアルキルカー
    ボネート及びグリコールを製造する方法において、
    (1)前記接触反応域からの流出分を、ジアルキルカー
    ボネート及びアルコール、ジアルキルカーボネートより
    も低沸点の成分を含む第1留分と、グリコール及びアル
    キレンカーボネート、ジアルキルカーボネートよりも高
    沸点の成分を含む第2留分とに分離する第1工程、
    (2)前記第1留分に、抽出剤としてアルキレンカーボ
    ネートを加えて、アルコールとジアルキルカーボネート
    より低沸点の成分を分離して前記接触反応域に循環する
    第1循環系を形成する第2工程、(3)前記第2工程の
    ジアルキルカーボネート及び抽出剤のアルキレンカーボ
    ネートを含む流出分からジアルキルカーボネートを分離
    回収すると共に、抽出剤として用いたアルキレンカーボ
    ネートを分離して前記接触反応域に循環する第2循環系
    を形成する第3工程、(4)前記第2留分を、グリコー
    ル及びジアルキルカーボネートより高沸点の成分、グリ
    コールと共沸するアルキレンカーボネートを含む留分
    と、アルキレンカーボネートを含む留分とに分離する第
    4工程を有することを特徴とするジアルキルカーボネー
    ト及びグリコールの連続同時製造方法。
  2. 【請求項2】第4工程で分離したアルキレンカーボネー
    トを含む留分の全量を第2工程に送り、抽出剤として用
    いることを特徴とする請求項1記載のジアルキルカーボ
    ネート及びグリコールの連続同時製造方法。
  3. 【請求項3】第4工程で分離したアルキレンカーボネー
    トを含む留分の一部を第2工程に送り、抽出剤として用
    い、残りの一部を接触反応域に循環することを特徴とす
    る請求項1記載のジアルキルカーボネート及びグリコー
    ルの連続同時製造方法。
  4. 【請求項4】原料のアルキレンカーボネートの全量ある
    いは一部を第2工程に送り、抽出剤として用いることを
    特徴とする請求項1記載のジアルキルカーボネート及び
    グリコールの連続同時製造方法。
  5. 【請求項5】第3工程で分離したアルキレンカーボネー
    トを一部第2工程に循環することを特徴とする請求項1
    〜4いずれか1項に記載のジアルキルカーボネート及び
    グリコールの連続同時製造方法。
  6. 【請求項6】アルキレンカーボネートがエチレンカーボ
    ネート、アルコールがメタノールであり、ジアルキルカ
    ーボネートがジメチルカーボネート、グリコールがエチ
    レングリコールであることを特徴とする請求項1〜5い
    ずれか1項に記載のジアルキルカーボネート及びグリコ
    ールの連続同時製造方法。
  7. 【請求項7】アルキレンカーボネートがプロピレンカー
    ボネート、アルコールがメタノールであり、ジアルキル
    カーボネートがジメチルカーボネート、グリコールがプ
    ロピレングリコールであることを特徴とする請求項1〜
    5いずれか1項に記載のジアルキルカーボネート及びグ
    リコールの連続同時製造方法。
  8. 【請求項8】接触反応域に供給するアルキレンカーボネ
    ートとアルコールが、アルキレンカーボネート1モルに
    対して、アルコールが2モル未満であることを特徴とす
    る請求項1〜7いずれか1項に記載のジアルキルカーボ
    ネート及びグリコールの連続的同時製造方法。
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