JPH1030863A - アキュムレーター - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷凍装置のアキュムレーターに関し、冷媒液
のアキュムレーターからの流出をなくし、コンプレッサ
ーの損傷を防止する。 【解決手段】 入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有
する中空容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから
挿入した冷媒流入管１７と、中空容器１２の出口部１２
ｂから挿入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流
入管１７の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる
方向に冷媒吹出穴２０を設け、先端に冷媒流入管１７の
内径よりやや大きい径で冷媒流入方向に凸となる円錐部
２３を持つ封止用部材２１を冷媒流出穴２０の端に接す
るまで圧入した形状にする事により、形状品質の安定し
たアキュムレーターを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍装置のアキュ
ムレーターに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のアキュムレーターとしては、実開
昭６０−１６５７８１号公報に示されているものがあ
る。

【０００３】以下、図面を参照しながら、上記従来のア
キュムレーターを説明する。図１３は、冷凍冷蔵庫の要
部断面図である。図１４は、アキュムレーターの断面図
である。

【０００４】図１３において、１は断熱筺体であり、外
箱２と上部内箱３及び下部内箱４との間に発泡性ウレタ
ンからなる断熱材５を充填して構成され、上部内箱３お
よび下部内箱４内をそれぞれ冷凍室６及び冷蔵室７とし
ている。８は冷凍室６内の奥部に配設された冷凍室用蒸
発器、９は冷蔵室７内の上部後部に配設された冷蔵室用
蒸発器、１０は冷凍室蒸発器８の上方部位に配設された
ファンであり、これは駆動モーター１１により回転駆動
されるようになっている。

【０００５】図１４において、１２は入口部と出口部を
両端に有する中空容器であり、その入口部には冷媒流入
管１３がろう付けされており、冷媒流入管１３の上半部
は、くの字形に折り曲げられて中空容器１２内に突出さ
れている。更に、この冷媒流入管１３の中間部には中空
容器１２内下方に臨んで流入孔１４が形成されている。
そして、冷媒流入管１３の基端部には連結パイプ１５の
一端部が連結されており、連結パイプ１５の他端部は冷
凍室用蒸発器８の出口側に連結されている。

【０００６】１６は一端部が中空容器１２の出口部にろ
う付けされた冷媒流出管であり、その他端部はサクショ
ンパイプ等を介してコンプレッサー（いずれも図示せ
ず）の吸入口に連結されている。

【０００７】ここで、コンプレッサー、コンデンサ（図
示せず）、キャピラリチューブ（図示せず）、冷蔵室用
蒸発器９、冷凍室用蒸発器８及び中空容器１２は閉ルー
プの冷凍サイクルを構成するようになっている。

【０００８】以上にように構成された冷凍装置につい
て、以下その動作を説明する。まず、冷凍サイクルの運
転が開始されると、コンプレッサー、コンデンサを経た
冷媒液は、キャピラリチューブを介して冷蔵室用蒸発器
９に供給されて蒸発し、更に、冷凍室用蒸発器８に供給
されて蒸発されるようになる。

【０００９】そして、冷凍室用蒸発器８において蒸発し
きれなかった冷媒液は、冷媒流入管１３の先端から中空
容器１２内に噴出され、しかる後飛散されて中空容器１
２内下部に溜まる。中空容器１２内下部に溜まった冷媒
液は順次蒸発し、蒸発した冷媒蒸気が冷媒流出管１６及
びサクションパイプ等を介してコンプレッサーに供給さ
れる。

【００１０】その後、冷凍室６及び冷蔵室７内の温度が
それぞれ設定温度に達して冷凍サイクルの運転が停止さ
れると、中空容器１２内に溜まった冷媒液は冷媒流入管
１３の流入孔１４から冷媒流入管１３内に流入し連結パ
イプ１５を介して中空容器１２より低位の冷凍室用蒸発
器８内に出口側より流入するようになる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、コンプレッサーの起動時に、冷凍室用蒸
発器８内に滞留していた冷媒液が勢いよく中空容器１２
内に吹き出してくるので、中空容器１２内に冷媒液を溜
めることができず、冷媒液がコンプレッサーへそのまま
吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、コンプレッサ
ーの損傷を招くという課題を有していた。

【００１２】また、中空容器１２内へ挿入された冷媒流
入管１３は、くの字形に折り曲げられているため、中空
容器１２内へ挿入する際、挿入深さＬや挿入角度θ等に
ばらつきがあり一定でない。そのため冷媒液の中空容器
１２内での吹き出し位置が一定でなく、図１５に示すよ
うな位置関係になる場合があり、定常運転においても冷
媒液がコンプレッサーへ吸入されることがあり、コンプ
レッサーが液圧縮をし、コンプレッサーの損傷を招くと
いう課題を有していた。

【００１３】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、コンプレッサーの起動時に、冷凍室用蒸発器内に滞
留していた冷媒液が勢いよく中空容器内に吹き出し、中
空容器内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサーへ
そのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、コン
プレッサーが損傷することを防止できるアキュムレータ
ーを提供することを目的とする。

【００１４】また、冷媒流入管を中空容器内へ挿入する
際、挿入深さや挿入角度等にばらつきがなく、定常運転
においても冷媒液がコンプレッサーへ吸入されないアキ
ュムレーターを提供することを目的とする。

【００１５】

【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
本発明のアキュムレーターは、入口部と出口部を両端に
有する中空容器と、前記中空容器の入口部から挿入した
冷媒流入管と、前記中空容器の出口部から挿入した冷媒
流出管とから構成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷
媒流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出穴を設
け、先端に冷媒流入管の内径よりやや大きい径で冷媒流
入方向に凸となる円錐部を持つ封止用部材を冷媒流出穴
の端に接するまで圧入している。

【００１６】これにより、冷凍負荷の変動等により冷凍
室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサ
ー起動時の冷媒が冷媒液として中空容器内に吹き出して
も、冷媒液は、中空容器の内壁に沿って下部方向に流
れ、直接流出することがない。

【００１７】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなくなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供することができ
る。

【００１８】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、入口部と出口部を両端に有する中空容器と、前記中
空容器の入口部から挿入した冷媒流入管と、前記中空容
器の出口部から挿入した冷媒流出管とから構成され、前
記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角と
なる方向に冷媒吹出穴を設け、先端に冷媒流入管の内径
よりやや大きい径で冷媒流入方向に凸となる円錐部を持
つ封止用部材を冷媒流出穴の端に接するまで圧入したも
のであり、冷凍負荷の変動等により冷凍室用蒸発器内で
蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起動時、冷凍
室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液として中空容
器内に吹き出しても、冷媒液は、封止部材の冷媒流入方
向に凸となる円錐部に衝突し曲がって冷媒吹出穴から流
れ、出口部方向に拡散されずに中空容器の内壁に衝突
し、中空容器の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器
の底部に溜まるので、直接流出することがない。一方、
中空容器の内壁に沿って下部方向へ流れる冷媒液は、一
旦、中空容器の底部に溜まった後、徐々に蒸発し、冷媒
蒸気として流出する。

【００１９】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位
置決めをするための治具に接触するまで挿入すること
で、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなく
なるという作用を有する。

【００２０】本発明の請求項２に記載の発明は、冷媒流
入管の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向
に冷媒吹出溝穴を設けたものであり、冷凍負荷の変動等
により冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコ
ンプレッサー起動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた
冷媒が冷媒液として中空容器内に吹き出しても、冷媒液
は、封止部材の冷媒流入方向に凸となる円錐部に衝突し
曲がって冷媒吹出溝穴から流れる。且つ、吹き出す開口
面積が丸穴より大きいため冷媒の流速が遅くなり、出口
部方向に拡散されずに中空容器の内壁に衝突し、中空容
器の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器の底部に溜
まるので、直接流出することがない。一方、中空容器の
内壁に沿って下部方向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容
器の底部に溜まった後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として
流出する。

【００２１】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位
置決めをするための治具に接触するまで挿入すること
で、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなく
なるという作用を有する。

【００２２】本発明の請求項３に記載の発明は、冷媒流
入管の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向
に封止用部材との接触部から離れるに従い、冷媒の流れ
方向と逆に大きく切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴を形
成したものであり、冷凍負荷の変動等により冷凍室用蒸
発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起動
時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液とし
て中空容器内に吹き出しても、冷媒液は、封止部材の冷
媒流入方向に凸となる円錐部に衝突し曲がって冷媒吹出
し切り欠き穴から流れる。且つ、吹き出す開口面積がよ
り大きいため冷媒の流速がかなり遅くなり、出口部方向
に拡散されずに中空容器の内壁に衝突し、中空容器の内
壁に沿って下部方向に流れ、中空容器の底部に溜まるの
で、直接流出することがない。一方、中空容器の内壁に
沿って下部方向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器の底
部に溜まった後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出す
る。

【００２３】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位
置決めをするための治具に接触するまで挿入すること
で、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなく
なるという作用を有する。

【００２４】本発明の請求項４に記載の発明は、入口部
と出口部を両端に有する中空容器と、前記中空容器の入
口部から挿入した冷媒流入管と、前記中空容器の出口部
から挿入した冷媒流出管とから構成され、前記冷媒流入
管の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に
冷媒吹出穴を設け、先端に冷媒流入管の内径よりやや大
きい径で中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部があり、
その周囲に曲面形状の溝を持つ封止用部材を冷媒流出穴
の端に接するまで圧入したものであり、冷凍負荷の変動
時により冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒や
コンプレッサー起動時、冷凍室用蒸発器内に滞留してい
た冷媒が冷媒液として中空容器内に吹き出しても、冷媒
液は、封止部材の中心で冷媒流入方向に凸となる円錐部
に沿って曲がり、更にその周囲の曲面形状の溝に沿って
曲がり、下部方向へ冷媒吹出穴から流れ、出口部方向に
拡散されずに中空容器の内壁に衝突し、中空容器の内壁
に沿って下部方向に流れ、中空容器の底部に溜まるの
で、直接流出することがない。一方、中空容器の内壁に
沿って下部方向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器の底
部に溜まった後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出す
る。

【００２５】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位
置決めをするための治具に接触するまで挿入すること
で、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなく
なるという作用を有する。

【００２６】本発明の請求項５に記載の発明は、冷媒流
入管の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向
に冷媒吹出溝穴を設けたものであり、冷凍負荷の変動等
により冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコ
ンプレッサー起動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた
冷媒が冷媒液として中空容器内に吹き出しても、冷媒液
は、封止部材の中心で冷媒流入方向に凸となる円錐部に
沿って曲がり、更にその周囲の曲面形状の溝に沿って曲
がり、下部方向へ冷媒吹出溝穴から流れる。且つ、吹き
出す開口面積が丸穴より大きいため冷媒の流速が遅くな
り、出口部方向に拡散されずに中空容器の内壁に衝突
し、中空容器の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器
の底部に溜まるので、直接流出することがない。一方、
中空容器の内壁に沿って下部方向へ流れる冷媒液は、一
旦、中空容器の底部に溜まった後、徐々に蒸発し、冷媒
蒸気として流出する。

【００２７】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位
置決めをするための治具に接触するまで挿入すること
で、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなく
なるという作用を有する。

【００２８】本発明の請求項６に記載の発明は、冷媒流
入管の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向
に封止用部材との接触部から離れるに従い、冷媒の流れ
方向と逆に大きく切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴を形
成したものであり、冷凍負荷の変動等により冷凍室用蒸
発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起動
時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液とし
て中空容器内に吹き出しても、冷媒液は、封止部材の中
心で冷媒流入方向に凸となる円錐部に沿って曲がり、更
にその周囲の曲面形状の溝に沿って曲がり、下部方向へ
冷媒吹出用切り欠き穴から流れる。且つ、吹き出す開口
面積がより大きいため冷媒の流速がかなり遅くなり、出
口部方向に拡散されずに中空容器の内壁に衝突し、中空
容器の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器の底部に
溜まるので、直接流出することがない。一方、中空容器
の内壁に沿って下部方向へ流れる冷媒液は、一旦、中空
容器の底部に溜まった後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気とし
て流出する。

【００２９】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位
置決めをするための治具に接触するまで挿入すること
で、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなく
なるという作用を有する。

【００３０】本発明の請求項７に記載の発明は、封止用
部材を冷媒流入管の先端面よりさらに冷媒流入方向に圧
入し、冷媒流入管の先端部を絞ったものであり、冷媒が
吹き出す圧力により圧入した封止部材が外れるのをより
確実に防げる。

【００３１】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する際に冷媒流入管は直管であり、且
つ、先端部を絞ったものであるので、位置決めをするた
めの治具に容易に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきがなくなるという
作用を有する。

【００３２】本発明の請求項８に記載の発明は、封止用
部材を冷媒流入管の先端面よりさらに冷媒流入方向に圧
入し、冷媒流入管先端部の数ヵ所を管の中心方向にカシ
メたものであり、冷媒が吹き出す圧力により圧入した封
止部材が外れるのをより簡単で確実に防げる。

【００３３】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する際に冷媒流入管は直管であり、且
つ、先端部の数ヵ所を管の中心方向にカシメたものであ
るので、位置決めをするための治具に容易に接触するま
で挿入することで、簡単で正確に冷媒流入管の位置決め
をすることができ、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度の
ばらつきがなくなるという作用を有する。

【００３４】

【実施例】以下、本発明の実施例について、図１から図
１２を用いて説明する。尚、従来と同一構成について
は、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。

【００３５】（第１の実施例）図１は、本発明の第１の
実施例によるアキュムレーターの断面図である。図２
は、本発明の第１から第３の実施例による封止用部材の
拡大図である。

【００３６】図１、図２において、１２は中空容器であ
り、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有している。
１６は冷媒流出管であり、中空容器１２の出口部１２ｂ
から挿入され、出口部１２ｂとの接触部はろう付けされ
ている。

【００３７】１７は冷媒流入管であり、中空容器１２の
入口部１２ａから挿入され、入口部１２ａとの接触部は
ろう付けされている。冷媒流入管１７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出穴２０を設
け、先端に冷媒流入管１７の内径よりやや大きい径で冷
媒流入方向に凸となる円錐部２３を持つ封止用部材２１
を冷媒流出穴２０の端に接するまで圧入した形状となっ
ている。尚、図中の矢印は冷媒の流れを示す。

【００３８】以上のように構成されたアキュムレーター
について、以下その動作を説明する。

【００３９】まず、冷凍負荷の変動等があると冷凍室用
蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起
動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液と
して中空容器１２内に吹き出してくる。

【００４０】ここで、冷媒流入管１７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出穴２０を設
け、先端に冷媒流入管１７の内径よりやや大きい径で冷
媒流入方向に凸となる円錐部２３を持つ封止用部材２１
を冷媒流出穴２０の端に接するまで圧入した形状になっ
ているので、冷媒液は、封止部材２１の冷媒流入方向に
凸となる円錐部２３に衝突し曲がって冷媒吹出穴２０か
ら流れ、出口部１２ｂ方向に拡散されずに中空容器１２
の内壁に衝突し、中空容器１２の内壁に沿って下部方向
に流れ、中空容器１２の底部に溜まるので、直接流出す
ることがない。

【００４１】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出する。

【００４２】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管１７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管１７を位置決めするため
の治具に接触するまだ挿入し、入口部１２ａとの接触部
をろう付けする。さらに、中空容器１２の出口部１２ｂ
に冷媒流出管１６を挿入し、出口部１２ｂとの接触部を
ろう付けする。

【００４３】以上のように、本実施例のアキュムレータ
ーは、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有する中空
容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから挿入した
冷媒流入管１７と、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流入管１７
の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に冷
媒吹出穴２０を設け、先端に冷媒流入管１７の内径より
やや大きい径で冷媒流入方向に凸となる円錐部２３を持
つ封止用部材２１を冷媒流出穴２０の端に接するまで圧
入した形状としたので、冷凍負荷の変動等により冷凍室
用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー
起動時、冷媒液として中空容器１２内に吹き出しても、
冷媒液は、出口部１２ｂ方向に拡散されずに中空容器１
２の内壁に衝突し、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向に流れ、中空容器１２の底部に溜まるので、直接流出
することがない。

【００４４】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出するので中
空容器１２内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサ
ーへそのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、
コンプレッサーが損傷することを防止できる。

【００４５】また、冷媒流入管１７と入口部１２ａ、冷
媒流出管１６と出口管１２ｂをそれぞれろう付けする
際、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管１７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管１７を挿入する。冷媒流
入管１７は直管であるので、位置決めをするための治具
に接触するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入
管１７の位置決めをすることができ、冷媒流入管１７の
挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなる。

【００４６】（第２の実施例）図３は、本発明の第２の
実施例によるアキュムレーターの断面図である。

【００４７】図３において、１２は中空容器であり、入
口部１２ａと出口部１２ｂ両端に有している。１６は冷
媒流出管であり、中空容器１２の出口部１２ｂから挿入
され、出口部１２ｂとの接触部はろう付けされている。

【００４８】２７は冷媒流入管であり、中空容器１２の
入口部１２ａから挿入され、入口部１２ａとの接触部は
ろう付けされている。冷媒流入管２７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴２５を
形成している。尚、図中の矢印は冷媒の流れを示す。

【００４９】以上のように構成されたアキュムレーター
について、以下その動作を説明する。

【００５０】まず、冷凍負荷の変動等があると冷凍室用
蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起
動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液と
して中空容器１２内に吹き出してくる。

【００５１】ここで、冷媒流入管２７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴２５を
形成しているので、冷媒液は、封止部材２１の冷媒流入
方向に凸となる円錐部２３に衝突し曲がって冷媒吹出溝
穴２５から流れ、且つ、吹き出す開口面積が丸穴より大
きいため冷媒の流速が遅くなり、出口部１２ｂ方向に拡
散されずに中空容器１２の内壁に弱く衝突し、中空容器
１２の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器１２の底
部に溜まるので、直接流出することがない。

【００５２】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出する。

【００５３】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２７の位置決めをするた
めの治具に接触するまで挿入し、入口部１２ａとの接触
部をろう付けする。さらに、中空容器１２の出口部１２
ｂに冷媒流入管１６を挿入し、出口部１２ｂとの接触部
をろう付けする。

【００５４】以上にように、本実施例のアキュムレータ
ーは、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有する中空
容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから挿入した
冷媒流入管２７と、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流入管２７
の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に冷
媒吹出溝穴２５を形成しているので、冷凍負荷の変動等
により冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコ
ンプレッサー起動時、冷媒液として中空容器１２内に吹
き出しても、冷媒液は、出口部１２ｂ方向に拡散されず
に中空容器１２の内壁に弱く衝突し、中空容器１２の内
壁に沿って下部方向に流れ、中空容器１２の底部に溜ま
るので、直接流出することがない。

【００５５】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出するので中
空容器１２内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサ
ーへそのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、
コンプレッサーが損傷することを防止できる。

【００５６】また、冷媒流入管２７と入口部１２ａ、冷
媒流出管１６と出口部１２ｂをそれぞれろう付けする
際、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２７を挿入する。冷媒流
入管２７は直管であるので、位置決めをするための治具
に接触するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入
管２７の位置決めをすることができ、冷媒流入管２７の
挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなる。

【００５７】（第３の実施例）図４は、本発明の第３の
実施例によるアキュムレーターの断面図である。

【００５８】図４において、１２は中空容器であり、入
口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有している。１６は
冷媒流出管であり、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入され、出口部１２ｂとの接触部はろう付けされてい
る。

【００５９】２８は冷媒流入管であり、中空容器１２の
入口部１２ａから挿入され、入口部１２ａとの接触部は
ろう付けされている。冷媒流入管２８の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に封止用部材２１との
接触部から離れるに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく
切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴３０を形成している。
尚、図中の矢印は冷媒の流れを示す。

【００６０】以上のように構成されたアキュムレーター
について、以下その動作を説明する。

【００６１】まず、冷凍負荷の変動等があると冷凍室用
蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起
動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液と
して中空容器１２内に吹き出してくる。

【００６２】ここで、冷媒流入管２８の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に封止用部材２１との
接触部から離れるに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく
切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴３０を形成した形状と
なっているので、冷媒液は、封止部材２１の冷媒流入方
向に凸となる円錐部２３に衝突し曲がって冷媒吹出用切
り欠き穴３０から流れる。且つ、吹き出す開口面積がよ
り大きいため冷媒の流速がかなり遅くなり、出口部１２
ｂ方向に拡散されずに中空容器１２の内壁に弱く衝突
し、中空容器１２の内壁に沿って下部方向に流れ、中空
容器１２の底部に溜まるので、直接流出することがな
い。

【００６３】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出する。

【００６４】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２８の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２８を位置決めをするた
めの治具に接触するまで挿入し、入口部１２ａとの接触
部をろう付けする。さらに、中空容器１２の出口部１２
ｂに冷媒流出管１６を挿入し、出口部１２ｂとの接触部
をろう付けする。

【００６５】以上のように、本実施例のアキュムレータ
ーは、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有する中空
容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから挿入した
冷媒流入管２８と、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流入管２８
の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に封
止用部材２１との接触部から離れるに従い、冷媒の流れ
方向と逆に大きく切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴３０
を形成した形状となっているので、冷凍負荷の変動等に
より冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコン
プレッサー起動時、冷媒液として中空容器１２内に吹き
出しても、冷媒液は、出口部１２ｂ方向に拡散されずに
中空容器１２の内壁に弱く衝突し、中空容器１２の内壁
に沿って下部方向に流れ、中空容器１２の底部に溜まる
ので、直接流出することがない。

【００６６】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出するので中
空容器１２内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサ
ーへそのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、
コンプレッサーが損傷することを防止できる。

【００６７】また、冷媒流入管２８と入口部１２ａ、冷
媒流出管１６と出口部１２ｂをそれぞれろう付けする
際、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管３７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２８を挿入する。冷媒流
入管２８は直管であるので、位置決めをするための治具
に接触するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入
管２８の位置決めをすることができ、冷媒流入管２８の
挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなる。

【００６８】（第４の実施例）図５は、本発明の第４の
実施例によるアキュムレーターの断面図である。

【００６９】図６は、本発明の第４から第６の実施例に
よる封止用部材の拡大図である。図７は、本発明の第４
から第６の実施例による封止用部材の拡大断面図であ
る。

【００７０】図５、図６、図７において、１２は中空容
器であり、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有して
いる。１６は冷媒流出管であり、中空容器１２の出口部
１２ｂから挿入され、出口部１２ｂとの接触部はろう付
けされている。

【００７１】１７は冷媒流入管であり、中空容器１２の
入口部１２ａから挿入され、入口部１２ａとの接触部は
ろう付けされている。冷媒流入管１７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出穴２０を設
け、先端に冷媒流入管１７の内径よりやや大きい径で中
心に冷媒流入方向に凸となる円錐部２６があり、その周
囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用部材２２を冷媒流出
穴２０の端に接するまで圧入した冷媒流入管１７を形成
している。尚、図中の矢印は冷媒の流れを示す。

【００７２】以上のように構成されたアキュムレーター
について、以下その動作を説明する。

【００７３】まず、冷凍負荷の変動等があると冷凍室用
蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起
動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液と
して中空容器１２内に吹き出してくる。

【００７４】ここで、冷媒流入管１７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出穴２０を設
け、先端に冷媒流入管１７の内径よりやや大きい径で中
心に冷媒流入方向に凸となる円錐部２６があり、その周
囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用部材２２を冷媒流出
穴２０の端に接するまで圧入した冷媒流入管１７を形成
しているので、冷媒液は封止部材２２の中心で冷媒流入
方向に凸となる円錐部２６に沿って曲がり、更にその周
囲の曲面形状の溝２４に沿って曲がり、下部方向へ冷媒
吹出穴２０から流れ、出口部１２ｂ方向に拡散されずに
中空容器１２の内壁に衝突し、中空容器１２の内壁に沿
って下部方向に流れ、中空容器１２の底部に溜まるの
で、直接流出することがない。

【００７５】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出する。

【００７６】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管１７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管１７を位置決めをするた
めの治具に接触するまで挿入し、入口部１２ａとの接触
部をろう付けする。さらに、中空容器１２の出口部１２
ｂに冷媒流出管１６を挿入し、出口部１２ｂとの接触部
をろう付けする。

【００７７】以上のように、本実施例のアキュムレータ
ーは、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有する中空
容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから挿入した
冷媒流入管４７と、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流入管１７
の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に冷
媒吹出穴２０を設け、先端に冷媒流入管１７の内径より
やや大きい径で中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部２
６があり、その周囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用部
材２２を冷媒流出穴２０の端に接するまで圧入した冷媒
流入管１７を形成しているので、冷凍負荷の変動等によ
り冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプ
レッサー起動時、冷媒液として中空容器１２内に吹き出
しても、冷媒液は、出口部１２ｂ方向に拡散されずに中
空容器１２の入口部１２ａに近い内壁に衝突し、中空容
器１２の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器１２の
底部に溜まるので、直接流出することがない。

【００７８】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出するので中
空容器１２内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサ
ーへそのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、
コンプレッサーが損傷することを防止できる。

【００７９】また、冷媒流入管１７と入口部１２ａ、冷
媒流出管１６と出口部１２ｂをそれぞれろう付けする
際、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管１７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管１７を挿入する。冷媒流
入管１７は直管であるので、位置決めをするための治具
に接触するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入
管１７の位置決めをすることができ、冷媒流入管の挿入
深さや挿入角度のばらつきが無くなる。

【００８０】（第５の実施例）図８は、本発明の第５の
実施例によるアキュムレーターの断面図である。

【００８１】図８において、１２は中空容器であり、入
口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有している。１６は
冷媒流出管であり、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入され、出口部１２ｂとの接触部はろう付けされてい
る。

【００８２】２７は冷媒流入管であり、中空容器１２の
入口部１２ａから挿入され、入口部１２ａとの接触部は
ろう付けされている。冷媒流入管２７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴２５を
設け、先端に冷媒流入管２７の内径よりやや大きい径で
中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部２６があり、その
周囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用部材２２を冷媒流
出穴２０の端に接するまで圧入した冷媒流入管２７を形
成している。尚、図中の矢印は冷媒の流れを示す。

【００８３】以上のように構成されたアキュムレーター
について、以下その動作を説明する。

【００８４】まず、冷凍負荷の変動等があると冷凍室用
蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起
動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液と
して中空容器１２内に吹き出してくる。

【００８５】ここで、冷媒流入管２７の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴２５を
設け、先端に冷媒流入管２７の内径よりやや大きい径で
中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部２６があり、その
周囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用部材２２を冷媒流
出穴２５の端に接するまで圧入した冷媒流入管１７を形
成しているので、冷媒液は封止部材２２の中心で冷媒流
入方向に凸となる円錐部２６に沿って曲がり、更にその
周囲の曲面形状の溝２４に沿って曲がり、下部方向へ冷
媒吹出穴２５から流れ、且つ、吹き出す開口面積が丸穴
より大きいため冷媒の流速が遅くなり、出口部１２ｂ方
向に拡散されずに中空容器１２の内壁に弱く衝突し、中
空容器１２の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器１
２の底部に溜まるので、直接流出することがない。

【００８６】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出する。

【００８７】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２７を位置決めをするた
めの治具に接触するまで挿入し、入口部１２ａとの接触
部をろう付けする。さらに、中空容器１２の出口部１２
ｂに冷媒流出管１６を挿入し、出口部１２ｂとの接触部
をろう付けする。

【００８８】以上のように、本実施例のアキュムレータ
ーは、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有する中空
容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから挿入した
冷媒流入管２７と、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流入管２７
の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に冷
媒吹出溝穴２５を設け、先端に冷媒流入管１７の内径よ
りやや大きい径で中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部
２６があり、その周囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用
部材２２を冷媒吹出溝穴２５の端に接するまで圧入した
冷媒流入管２７を形成しているので、冷凍負荷の変動等
により冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコ
ンプレッサー起動時、冷媒液として中空容器１２内に吹
き出しても、冷媒液は、出口部１２ｂ方向に拡散されず
に中空容器１２の入口部１２ａに近い内壁に弱く衝突
し、中空容器１２の内壁に沿って下部方向に流れ、中空
容器１２の底部に溜まるので、直接流出することがな
い。

【００８９】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出するので中
空容器１２内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサ
ーへそのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、
コンプレッサーが損傷することを防止できる。

【００９０】また、冷媒流入管２７と入口部１２ａ、冷
媒流出管１６と出口部１２ｂをそれぞれろう付けする
際、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２７を挿入する。冷媒流
入管１７は直管であるので、位置決めをするための治具
に接触するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入
管１７の位置決めをすることができ、冷媒流入管２７の
挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなる。

【００９１】（第６の実施例）図９は、本発明の第６の
実施例によるアキュムレーターの断面図である。

【００９２】図９において、１２は中空容器であり、入
口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有している。１６は
冷媒流出管であり、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入され、出口部１２ｂとの接触部はろう付けされてい
る。

【００９３】２８は冷媒流入管であり、中空容器１２の
入口部１２ａから挿入され、入口部１２ａとの接触部は
ろう付けされている。冷媒流入管２８の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に封止用部材２２との
接触部から離れるに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく
切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴３０を設け、先端に冷
媒流入管２７の内径よりやや大きい径で中心に冷媒流入
方向に凸となる円錐部２６があり、その周囲に曲面形状
の溝２４を持つ封止用部材２２を冷媒流出穴２０の端に
接するまで圧入した冷媒流入管２８を形成している。
尚、図中の矢印は冷媒の流れを示す。

【００９４】以上のように構成されたアキュムレーター
について、以下その動作を説明する。

【００９５】まず、冷凍負荷の変動等があると冷凍室用
蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起
動時、冷凍室用蒸発器内に滞留していた冷媒が冷媒液と
して中空容器１２内に吹き出してくる。

【００９６】ここで、冷媒流入管２８の先端近傍で冷媒
流入方向に対して直角となる方向に封止用部材２２との
接触部から離れるに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく
切り欠いた冷媒吹出し切り欠き穴３０を形成し、先端に
冷媒流入管２８の内径よりやや大きい径で中心に冷媒流
入方向に凸となる円錐部２６があり、その周囲に曲面形
状の溝２４を持つ封止用部材２２を冷媒流出穴２５の端
に接するまで圧入した冷媒流入管２８を形成しているの
で、冷媒液は封止部材２２の中心で冷媒流入方向に凸と
なる円錐部２６に沿って曲がり、更にその周囲の曲面形
状の溝２４に沿って曲がり、下部方向へ冷媒吹出穴２５
から流れ、且つ、吹き出す開口面積がより大きいため冷
媒の流速がかなり遅くなり、出口部１２ｂ方向に拡散さ
れずに中空容器１２の内壁に弱く衝突し、中空容器１２
の内壁に沿って下部方向に流れ、中空容器１２の底部に
溜まるので、直接流出することがない。

【００９７】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出する。

【００９８】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２８の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２８の位置決めをするた
めの治具に接触するまで挿入し、入口部１２ａとの接触
部をろう付けする。さらに、中空容器１２の出口部１２
ｂに冷媒流出管１６を挿入し、出口部１２ｂとの接触部
をろう付けする。

【００９９】以上のように、本実施例のアキュムレータ
ーは、入口部１２ａと出口部１２ｂを両端に有する中空
容器１２と、中空容器１２の入口部１２ａから挿入した
冷媒流入管２８と、中空容器１２の出口部１２ｂから挿
入した冷媒流出管１６とから構成され、冷媒流入管２８
の先端近傍で冷媒流入方向に対して直角となる方向に封
止用部材２１との接触部から離れるに従い、冷媒の流れ
方向と逆に大きく切り欠いた冷媒吹出用切り欠き穴３０
を形成し、先端に冷媒流入管２８の内径よりやや大きい
径で中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部２６があり、
その周囲に曲面形状の溝２４を持つ封止用部材２２を冷
媒流出穴２５の端に接するまで圧入した冷媒流入管２８
を形成した形状となっているので、冷凍負荷の変動等に
より冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコン
プレッサー起動時、冷媒液として中空容器１２内に吹き
出しても、冷媒液は、出口部１２ｂ方向に拡散されずに
中空容器１２の内壁に弱く衝突し、中空容器１２のうち
壁に沿って下部方向流れ、中空容器１２の底部に溜まる
ので、直接流出することがない。

【０１００】一方、中空容器１２の内壁に沿って下部方
向へ流れる冷媒液は、一旦、中空容器１２の底部に溜ま
った後、徐々に蒸発し、冷媒蒸気として流出するので中
空容器１２内に冷媒液が滞留することなくコンプレッサ
ーへそのまま吸入され、コンプレッサーが液圧縮をし、
コンプレッサーが損傷することを防止できる。

【０１０１】また、冷媒流入管２８と入口部１２ａ、冷
媒流出管１６と出口部１２ｂをそれぞれろう付けする
際、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管２８の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管２８を挿入する。冷媒流
入管２８は直管であるので、位置決めをするための治具
に接触するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入
管２８の位置決めをすることができ、冷媒流入管２８の
挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなる。

【０１０２】（第７の実施例）図１０は、本発明の第７
の実施例による冷媒流入管の先端拡大図である。

【０１０３】図１０において、封止用部材２１を冷媒流
入管１７の先端面よりさらに冷媒流入方向に圧入し、冷
媒流入管１７の先端部４０を絞ったものであり、冷媒が
吹き出す圧力により圧入した封止部材が外れるのをより
確実に防げる。

【０１０４】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管１７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管１７を挿入する際に冷媒
流入管１７は直管であり、且つ、先端部４０を絞ったも
のであるので、位置決めをするための治具に容易に接触
するまで挿入することで、簡単で正確に冷媒流入管１７
の位置決めをすることができ、冷媒流入管１７の挿入深
さや挿入角度のばらつきがなくなる。

【０１０５】（第８の実施例）図１１は、本発明の第８
の実施例による冷媒流入管の先端拡大図である。

【０１０６】図１１において、封止用部材２１を冷媒流
入管１７の先端面よりさらに冷媒流入方向に圧入し、冷
媒流入管先端部の数ヵ所を管の中心方向にカシメ４１た
ものであり冷媒が吹き出す圧力により圧入した封止部材
２１が外れるのをより簡単で確実に防げる。

【０１０７】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器１２を治具で固定し、出口部１２ｂから、
冷媒流入管１７の位置決めをするための治具を挿入し、
入口部１２ａから、冷媒流入管１７を挿入する際に冷媒
流入管１７は直管であり、且つ、先端部の数ヵ所を管の
中心方向にカシメ４１たものであるので、位置決めをす
るための治具に容易に接触するまで挿入することで、簡
単で正確に冷媒流入管１７の位置決めをすることがで
き、冷媒流入管１７の挿入深さや挿入角度のばらつきが
なくなる。

【０１０８】以上の実施例で圧入方法は、図１２に示す
ように冷媒流入管先端部をクランプ５０で挟み、封止用
部材を圧入することで冷媒流入管先端部の外径寸法が広
がるのを防ぐことができる。

【０１０９】

【発明の効果】以上説明したように、本発明のアキュム
レーターは、入口部と出口部を両端に有する中空容器
と、前記中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管と、
前記中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とから構
成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に対
して直角となる方向に冷媒吹出穴を設け、先端に冷媒流
入管の内径よりやや大きい径で冷媒流入方向に凸となる
円錐部を持つ封止用部材を冷媒流出穴の端に接するまで
圧入した形状とすることで、冷凍負荷の変動等により冷
凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッ
サー起動時、冷媒液として中空容器内に吹き出しても、
冷媒液は、中空容器の内壁に沿って下部方向に流れ、直
接流出することがない。

【０１１０】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供することができ
る。

【０１１１】また、入口部と出口部を両端に有する中空
容器と、前記中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管
と、前記中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とか
ら構成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向
に対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴を設け、先端に
冷媒流入管の内径よりやや大きい径で冷媒流入方向に凸
となる円錐部を持つ封止用部材を冷媒流出穴の端に接す
るまで圧入した形状とすることで、冷凍負荷の変動等に
より冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコン
プレッサー起動時、冷媒液として中空容器内に吹き出し
ても、冷媒液は、中空容器の内壁に沿って下部方向へ流
れ、直接流出することがない。

【０１１２】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供することができ
る。

【０１１３】また、入口部と出口部を両端に有する中空
容器と、前記中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管
と、前記中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とか
ら構成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向
に対して直角となる方向に封止用部材との接触部から離
れるに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく切り欠いた冷
媒吹出用切り欠き穴を設け、先端に冷媒流入管の内径よ
りやや大きい径で冷媒流入方向に凸となる円錐部を持つ
封止用部材を冷媒流出穴の端に接するまで圧入した形状
とすることで、冷凍負荷の変動等により冷凍室用蒸発器
内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起動時、
冷媒液として中空容器内に吹き出しても、冷媒液は、中
空容器の内壁に沿って下部方向に流れ、直接流出するこ
とがない。

【０１１４】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供するとができ
る。

【０１１５】また、入口部と出口部を両端に有する中空
容器と、前期中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管
と、前期中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とか
ら構成され、前期冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向
に対して直角となる方向に冷媒吹出穴を設け、先端に冷
媒流入管の内径よりやや大きい径で中心に冷媒流入方向
に凸となる円錐部があり、その周囲に曲面形状の溝を持
つ封止用部材を冷媒流出穴の端に接するまで圧入した形
状とすることで、冷凍負荷の変動等により冷凍室用蒸発
器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起動
時、冷媒液として中空容器内に吹き出しても、冷媒液
は、中空容器の内壁に沿って下部方向に流れ、直接流出
することがない。

【０１１６】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供することができ
る。

【０１１７】また、入口部と出口部を両端に有する中空
容器と、前期中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管
と、前期中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とか
ら構成され、前期冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向
に対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴を設け、先端に
冷媒流入管の内径よりやや大きい径で中心に冷媒流入方
向に凸となる円錐部があり、その周囲に曲面形状の溝を
持つ封止用部材を冷媒流出穴の端に接するまで圧入した
形状とすることで、冷凍負荷の変動時により冷凍室用蒸
発器内で蒸発しきれなかった冷媒やコンプレッサー起動
時、冷媒液として中空容器内に吹き出しても、冷媒液
は、中空容器の内壁に沿って下部方向に流れ、直接流出
することがない。

【０１１８】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供することができ
る。

【０１１９】また、入口部と出口部を両端に有する中空
容器と、前期中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管
と、前期中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とか
ら構成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向
に対して直角となる方向に封止用部材との接触部から離
れるに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく切り欠いた冷
媒吹出用切り欠き穴を設け、先端に冷媒流入管の内径よ
りやや大きい径で中心に冷媒流入方向に凸となる円錐部
があり、その周囲に曲面形状の溝を持つ封止用部材を冷
媒流出穴の端に接するまで圧入した形状とすることで、
冷凍負荷の変動等により冷凍室用蒸発器内で蒸発しきれ
なかった冷媒やコンプレッサー起動時、冷媒液として中
空容器内に吹き出しても、冷媒液は、中空容器の内壁に
沿って下部方向に流れ、直接流出することがない。

【０１２０】一方、中空容器の内壁に沿って下部方向へ
流れる冷媒液は、中空容器内に冷媒液が滞留することな
くコンプレッサーへそのまま吸入され、コンプレッサー
が液圧縮をし、コンプレッサーが損傷することを防止で
きる。また、アキュムレーターを組み立てる際は、中空
容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管の位置決
めをするための治具を挿入し、入口部から、冷媒流入管
を挿入する。冷媒流入管は直管であるので、位置決めを
するための治具に接触するまで挿入することで、簡単で
正確に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流
入管の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状
品質の安定したアキュムレーターを提供することができ
る。

【０１２１】また、封止用部材を冷媒流入管の先端面よ
りさらに冷媒流入方向に圧入し、冷媒流入管の先端部を
絞った形状とすることで、冷媒が吹き出す圧力により圧
入した封止部材が外れるのをより確実に防げる。

【０１２２】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であり、且つ、
先端部を絞ったものであるので、位置決めをするための
治具に容易に接触するまで挿入することで、簡単で正確
に冷媒流入管の位置決めをすることができ、冷媒流入管
の挿入深さや挿入角度のばらつきが無くなり、形状品質
の安定したアキュムレーターを提供することができる。

【０１２３】また、封止用部材を冷媒流入管の先端面よ
りさらに冷媒流入方向に圧入し、冷媒流入管先端部の数
ヵ所を管の中心方向にカシメたものであり、冷媒が吹き
出す圧力により圧入した封止部材が外れるのをより簡単
で確実に防げる。

【０１２４】また、アキュムレーターを組み立てる際
は、中空容器を治具で固定し、出口部から、冷媒流入管
の位置決めをするための治具を挿入し、入口部から、冷
媒流入管を挿入する。冷媒流入管は直管であり、且つ、
先端部の数ヵ所を管の中心方向にカシメたものであるの
で、位置決めをするための治具に容易に接触するまで挿
入することで、簡単で正確に冷媒流入管の位置決めをす
ることができ、冷媒流入管の挿入深さや挿入角度のばら
つきが無くなり、形状品質の安定したアキュムレーター
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例によるアキュムレーター
の断面図

【図２】本発明の第１から第３の実施例による封止用部
材の拡大図

【図３】本発明の第２の実施例によるアキュムレーター
の断面図

【図４】本発明の第３の実施例によるアキュムレーター
の断面図

【図５】本発明の第４の実施例によるアキュムレーター
の断面図

【図６】本発明の第４から第６の実施例による封止用部
材の拡大図

【図７】本発明の第４から第６の実施例による封止用部
材の拡大断面図

【図８】本発明の第５の実施例によるアキュムレーター
の断面図

【図９】本発明の第６の実施例によるアキュムレーター
の断面図

【図１０】本発明の第７の実施例による冷媒流入管の先
端拡大図

【図１１】本発明の第８の実施例による冷媒流入管の先
端拡大図

【図１２】本発明の圧入方法の説明図

【図１３】従来の冷凍冷蔵庫の要部断面図

【図１４】従来のアキュムレーターの断面図

【図１５】従来のアキュムレーターの断面図

【符号の説明】

１２ 中空容器 １２ａ 入口部 １２ｂ 出口部 １６ 冷媒流出管 １７ 冷媒流入管 ２０ 冷媒吹出穴 ２１ 封止用部材 ２２ 封止用部材 ２３ 円錐部 ２４ 曲面形状の溝 ２５ 冷媒吹出溝穴 ２６ 円錐部 ２７ 冷媒流入管 ２８ 冷媒流入管 ３０ 冷媒吹出用切り欠け穴 ４０ 絞り部 ４１ カシメ部 ５０ クランプ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 入口部と出口部を両端に有する中空容器
   と、前記中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管と、
   前記中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とから構
   成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に対
   して直角となる方向に冷媒吹出穴を設け、先端に冷媒流
   入管の内径よりやや大きい径で冷媒流入方向に凸となる
   円錐部を持つ封止用部材を冷媒流出穴の端に接するまで
   圧入したアキュムレーター。
2. 【請求項２】 冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に
   対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴を設けた事を特徴
   とする請求項１記載のアキュムレーター。
3. 【請求項３】 冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に
   対して直角となる方向に封止用部材との接触部から離れ
   るに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく切り欠いた冷媒
   吹出用切り欠き穴を形成した事を特徴とする請求項１記
   載のアキュムレーター。
4. 【請求項４】 入口部と出口部を両端に有する中空容器
   と、前記中空容器の入口部から挿入した冷媒流入管と、
   前記中空容器の出口部から挿入した冷媒流出管とから構
   成され、前記冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に対
   して直角となる方向に冷媒吹出穴を設け、先端に冷媒流
   入管の内径よりやや大きい径で中心に冷媒流入方向に凸
   となる円錐部があり、その周囲に曲面形状の溝を持つ封
   止用部材を冷媒出穴の端に接するまで圧入したアキュム
   レーター。
5. 【請求項５】 冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に
   対して直角となる方向に冷媒吹出溝穴を設けた事を特徴
   とする請求項４記載のアキュムレーター。
6. 【請求項６】 冷媒流入管の先端近傍で冷媒流入方向に
   対して直角となる方向に封止用部材との接触部から離れ
   るに従い、冷媒の流れ方向と逆に大きく切り欠いた冷媒
   吹出用切り欠き穴を形成した事を特徴とする請求項４記
   載のアキュムレーター。
7. 【請求項７】 封止用部材を冷媒流入管の先端面よりさ
   らに冷媒流入方向に圧入し、冷媒流入管の先端部を絞っ
   た事を特徴とする請求項１から請求項６のいずれかに記
   載のアキュムレーター。
8. 【請求項８】 封止用部材を冷媒流入管の先端面よりさ
   らに冷媒流入方向に圧入し、冷媒流入管先端部の数ヵ所
   を管の中心方向にカシメた事を特徴とする請求項１から
   請求項６のいずれかに記載のアキュムレーター。