JPH10306252A - 塗料用ポリエステル及びその製造方法 - Google Patents

塗料用ポリエステル及びその製造方法

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JPH10306252A
JPH10306252A JP13287297A JP13287297A JPH10306252A JP H10306252 A JPH10306252 A JP H10306252A JP 13287297 A JP13287297 A JP 13287297A JP 13287297 A JP13287297 A JP 13287297A JP H10306252 A JPH10306252 A JP H10306252A
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俊昭 笹原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗り物や建築物の外装用塗料に用いられるポ
リエステル系塗料において、硬くて柔軟な塗膜の形成が
可能であり、また、アクリル系塗料やフッ素系塗料に用
いられるアクリル樹脂やフッ素樹脂と、硬化剤として用
いられるポリイソシアネートとの相溶性を改善する改質
剤として有用である塗料用ポリエステルを提供する。 【解決手段】 (イ)多価カルボン酸成分、及び(ロ)
多価アルコール成分を縮合させて得られ、水酸基価15
0〜250、酸価0.5〜5.0であることを特徴とす
る塗料用ポリエステル及びその製造方法である。 (イ)多価カルボン酸成分: (A)芳香族ジカルボン酸 (B)脂環族ジカルボン酸 (A)と(B)のモル比 A:B=20〜50:80〜
50 (ロ)多価アルコール成分: (C)炭素数3〜10のトリオール (D)炭素数6〜15の脂環族ジオール (E)炭素数2〜10の脂肪族ジオール (C)〜(E)のモル比 C:(D+E)=35〜7
5:65〜25 D:E=5〜30:95〜70

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗料用ポリエステ
ルの製造方法に関するものである。更に詳細には、硬く
て柔軟な塗膜の形成が可能であり、また、アクリル系塗
料やフッ素系塗料の主剤及びポリイソシアネート硬化剤
との相溶性改善に効果のある改質剤としても有用な塗料
用ポリエステルの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルを用いた塗料は、広く用い
られている。例えば、特開平7−216069号公報に
は、(1)ネオペンチルグリコール以外の二価の脂肪族
又は脂環族ポリオール、(2)ネオペンチルグリコー
ル、(3)三価の脂肪族ポリオール、(4)フマル酸、
イタコン酸、マレイン酸以外の脂肪族又は脂環族ジカル
ボン酸もしくはそれらの無水物(5)フマル酸、イタコ
ン酸、マレイン酸もしくはその無水物の1種類又はそれ
以上の混合物、の(1)〜(5)を用いた塗料用ポリエ
ステルが開示されている。しかし、ここに開示されてい
るポリエステルを用いた塗膜は、芳香族カルボン酸を用
いていないため硬さや耐久性が不足しており、乗り物用
塗料、特に航空機用塗料に用いるには性能不足であっ
た。近年、外装用塗料には、塗膜に硬さと柔軟さが両立
するという相反する性能を備えたものが求められてい
る。このように従来の塗料用ポリエステルでは、このよ
うな塗膜は得られなかった。
【0003】また、アクリル系樹脂やフッ素系樹脂をポ
リイソシアネートで硬化させる二液型塗料は、自動車、
航空機の外装等に広く用いられている。例えば特開平8
−239625号公報、特開平8−319454号公
報、特開平8−319455号公報には、フッ素系樹脂
をポリイソシアネートで硬化させた二液型塗料が記載さ
れている。しかし、一般的に、主剤であるアクリル系樹
脂やフッ素系樹脂と、硬化剤であるポリイソシアネート
との相溶性は、必ずしも良好ではなく、このため、塗膜
の光沢が出にくかったり、場合によっては、濁ってしま
う等の問題が生じやすかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、乗り
物や建築物の外装用塗料に用いられるポリエステル系塗
料において、硬くて柔軟な塗膜の形成が可能であり、ま
た、アクリル系塗料やフッ素系塗料に用いられるアクリ
ル樹脂やフッ素樹脂と、硬化剤として用いられるポリイ
ソシアネートとの相溶性を改善する改質剤として有用で
ある塗料用ポリエステルを提供することである。
【0005】この目的のために本発明者等は鋭意研究検
討した結果、特定組成の多価カルボン酸及び特定組成の
多価アルコールを反応させるという製造方法によって得
られた塗料用ポリエステルが上記の問題を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、次の(1)及び(2)である。 (1)次に示す(イ)多価カルボン酸成分、及び(ロ)
多価アルコール成分を縮合させて得られ、水酸基価=1
50〜250mgKOH/g、及び酸価=0.5〜5.
0mgKOH/gであることを特徴とする塗料用ポリエ
ステルである。 (イ)多価カルボン酸成分: (A)芳香族ジカルボン酸 (B)脂環族ジカルボン酸 (A)と(B)のモル比 A:B=20〜50:80〜50 (ロ)多価アルコール成分: (C)炭素数3〜10のトリオール (D)炭素数6〜15の脂環族ジオール (E)炭素数2〜10の脂肪族ジオール (C)〜(E)のモル比 C:(D+E)=35〜75:65〜25 D:E=5〜30:95〜70
【0007】(2)次に示す(イ)多価カルボン酸成
分、及び(ロ)多価アルコール成分を縮合させて得ら
れ、水酸基価=150〜250mgKOH/g、及び酸
価=0.5〜5.0mgKOH/gであることを特徴と
する前記(1)記載の塗料用ポリエステルの製造方法で
ある。 (イ)多価カルボン酸成分: (A)芳香族ジカルボン酸 (B)脂環族ジカルボン酸 (A)と(B)のモル比 A:B=20〜50:80〜50 (ロ)多価アルコール成分: (C)炭素数3〜10のトリオール (D)炭素数6〜15の脂環族ジオール (E)炭素数2〜10の脂肪族ジオール (C)〜(E)のモル比 C:(D+E)=35〜75:65〜25 D:E=5〜30:95〜70
【0008】
【発明の実施の形態】まず、本発明に用いられる原料に
ついて述べる、本発明における(イ)多価カルボン酸を
構成する(A)芳香族ジカルボン酸としては、オルソフ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、メチルフタル酸及びこれらの無水物やジアル
キルエステル等が挙げられる。また、これらの混合物も
使用できる。本発明において好ましいものは、1分子中
にベンゼン環を1個有する芳香族ジカルボン酸であり、
更に好ましくは、オルソフタル酸及びこの無水物、ジア
ルキルエステルである。
【0009】本発明における(イ)多価カルボン酸を構
成する(B)脂環族ジカルボン酸としては、ヘキサヒド
ロオルソフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸、ヘキサ
ヒドロテレフタル酸、水素添加のナフタレンジカルボン
酸、メチルヘキサヒドロフタル酸及びこれらの無水物や
ジアルキルエステル等が挙げられる。また、これらの混
合物も使用できる。本発明において好ましいものは、1
分子中にシクロヘキサン環を1個有する脂環族ジカルボ
ン酸であり、更に好ましくは、ヘキサヒドロオルソフタ
ル酸及びこの無水物、ジアルキルエステルである。
【0010】本発明における(A)と(B)のモル比は
A:B=20〜50:80〜50、好ましくはA:B=
25〜45:75〜55である。Aのモル比が20モル
%未満の場合は、塗膜が柔らかくなりすぎたり、相溶性
が低下しやすくなる。また、50モル%を超えるとポリ
エステルの粘度が大きくなりすぎ作業性が悪くなりやす
い。
【0011】なお、本発明においては、必要に応じて、
(イ)多価カルボン酸成分にコハク酸、アジピン酸、ア
ゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸を用い
てもよい。
【0012】本発明における(ロ)多価アルコールを構
成する(C)炭素数3〜10のトリオールとしては、ト
リメチロールメタン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、トリメチロールブタン、グリセリン、
1,2,6−ヘキサントリオール、トリメタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、シクロヘキサン−1,2,
3−トリメタノール、シクロヘキサン−1,2,4−ト
リメタノール、シクロヘキサン−1,3,5−トリメタ
ノール、モノエタノールアミンとグリシドールとの反応
生成物等が挙げられる。また、これらの混合物も使用で
きる。本発明において好ましいものは、トリメチロール
メタン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン、トリメチロールブタン、グリセリン、1,2,6−
ヘキサントリオール、トリメタノールアミン、トリエタ
ノールアミン等の炭素数3〜6のトリオールであり、更
に好ましくは、トリメチロールプロパンである。
【0013】本発明における(ロ)多価アルコールを構
成する(D)炭素数6〜15の脂環族ジオールとして
は、シクロヘキサン−1,2−ジオール、シクロヘキサ
ン−1,3−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジオ
ール、シクロヘキサン−1,2−ジメタノール、シクロ
ヘキサン−1,3−ジメタノール、シクロヘキサン−
1,4−ジメタノール、1,2−ビス(β−ヒドロキシ
エチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(β−ヒドロキ
シエチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(β−ヒドロ
キシエチル)シクロヘキサン、水素添加ビスフェノール
A、水素添加ビスフェノールF、ビス(ヒドロキシエチ
ル)ピペラジン等が挙げられる。また、これらの混合物
も使用できる。本発明において好ましいものは、シクロ
ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ビス
(β−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン等の炭素数6
〜10の脂環族ジオールであり、更に好ましくはシクロ
ヘキサン−1,4−ジメタノールである。
【0014】本発明における(ロ)多価アルコールを構
成する(E)炭素数2〜10の脂肪族ジオールとして
は、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−エチル
−1,3−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオー
ル、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオー
ル、1,10−デカンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、
3,3−ジメチロールヘプタン、イソプレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、N−メチル−ジエタノールア
ミン等が挙げられる。また、これらの混合物も使用でき
る。本発明において好ましいものは、炭素数2〜10の
直鎖の脂肪族ジオールであり、更に好ましくは1,6−
ヘキサンジオールである。
【0015】本発明における(C)、(D)、(E)と
のモル比は、C:(D+E)=35〜75:65〜2
5、好ましくはC:(D+E)=40〜70:60〜3
0(モル比)である。また、D:E=5〜30:95〜
70、好ましくはD:E=10〜25:90〜75(モ
ル比)である。C/(D+E)が35/65を未満の場
合は、塗膜が柔らかくなりすぎたり、耐候性が低下す
る。また、C/(D+E)が75/25を超える場合
は、反応時にゲル化しやすくなる。また、D/Eが5/
95未満の場合は、塗膜が柔らかくなりすぎたり、耐候
性が低下する。また、30/70を超える場合は、塗膜
の柔軟性が低下しやすくなる。
【0016】なお、本発明においては、必要に応じて、
(ロ)多価アルコール成分にビス(β−ヒドロキシメチ
ル)ベンゼン、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼ
ン、ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレン
オキサイド付加物、ビスフェノールF、ビスフェノール
Fのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族の多価アル
コールを用いてもよい。
【0017】本発明の塗料用ポリエステルの反応方法
は、公知の方法が取られる。すなわち、原料を反応器に
仕込んだ後、100〜260℃、好ましくは120〜2
40℃に加熱し、必要に応じて減圧して反応させる。減
圧工程は、酸価が15〜20mgKOH/gになったと
ころで行うのが好ましい。なお、本発明では、公知のエ
ステル化触媒、例えば、塩酸、硫酸、パラトルエンスル
ホン酸等の酸系触媒、ピリジン等の塩基系触媒、テトラ
ブチルチタネート、ジブチルチンオキサイド、酢酸マン
ガン等の金属系触媒を用いることができる。触媒の添加
時期に関しては、特に制限はないが、縮合水や熱履歴等
による触媒能の失活を考えると、減圧直前に添加するこ
とが好ましい。このようにして、目的とする酸価、水酸
基価になるまで縮重合反応させることで塗料用ポリエス
テルが得られる。また、トルエン等の水と共沸する有機
溶剤を用いた還留法でも製造可能である。
【0018】(A)〜(E)の仕込み順序は、特に制限
がなく、全てを一度に仕込んでもよいし、原料の種類に
よる段階仕込みでもよい。また、1つの成分を分割して
仕込んでもよい。
【0019】このようにして得られたポリエステルの酸
価は、0.5〜5.0mgKOH/g、水酸基価は、1
50〜250mgKOH/gである。酸価を0.5mg
KOH/g未満にしようとすると、ゲル化が起こりやす
くなり、目的とするポリエステルそのものが得られにく
く、また、5.0mgKOH/gを超える場合は、エス
テルが着色してきたり、塗膜の耐候性が低下しやすくな
る。水酸基価が150mgKOH/g未満の場合は、塗
膜の耐候性が低下しやすく、また塗膜の強度も不十分な
ものとなりやすく、また、250mgKOH/gを超え
る場合は、ゲル化が起こりやすくなり、目的とするポリ
エステルそのものが得られにくくなる。
【0020】なお、反応終了後、必要に応じてトルエ
ン、キシレンのような芳香族系溶剤、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサ
ノンのようなケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルの
ようなエステル系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、
四塩化炭素のような塩素系溶剤、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサンのようなエーテル系溶剤、N−メチ
ルピロリドン、ジメチルホルムアミドのような極性溶
剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート等のようなセ
ルソルブ系溶剤等の有機溶剤にて希釈してもよい。
【0021】このようにして得られた塗料用ポリエステ
ルは、二液型塗料の主剤そのものとして使用することが
できる。硬化剤にはメラミン、ポリイソシアネート等が
好適である。この硬化剤としてのポリイソシアネートに
は、特に制限はないが、耐候性等を考慮すると、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト、水素添加キシリレンジイソシアネート、水素添加ジ
フェニルメタンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシア
ネート及び脂環族ジイソシアネートの、アダクト変性
体、ビュレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレ
トジオン変性体、カルボジイミド変性体の単品又は混合
物が好適である。
【0022】また、本発明の塗料用ポリエステルは、ア
クリル系塗料やフッ素系塗料に用いられる主剤用樹脂や
硬化剤として用いられるメラミンやポリイソシアネート
等との相溶性の改質剤としても使用できる。
【0023】アクリル系塗料やフッ素系塗料に用いられ
る主剤用樹脂と、本発明のよって得られたポリエステル
の配合比は、固形分換算で主剤用樹脂:ポリエステル=
100:10〜300、好ましくは、100:20〜2
00である。
【0024】本発明によって得られた塗料用ポリエステ
ルの用途は、特に自動車、電車、二輪車、船舶、航空機
等の乗り物や建物の外装用塗料に最適であり、特に航空
機の外装用塗料に最適である。
【0025】
【実施例】本発明について、実施例、比較例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定され
るものではない。なお、実施例、比較例において「部」
は全て「重量部」を意味し、「%」は全て「重量%」を
意味する。
【0026】〔塗料用ポリエステルの製造〕 実施例1 攪拌機、窒素導入管、冷却管を備えた反応器に、トリメ
チロールプロパンを760部、シクロヘキサン−1,4
−ジメタノールを59部、1,6−ヘキサンジオールを
443部仕込み、攪拌しながら80℃に加温した。次い
で、無水フタル酸を340部、ヘキサヒドロ無水フタル
酸を899部仕込み、更に210℃まで徐々に昇温し、
脱水縮合反応を開始した。酸価が17mgKOH/gに
なった時点で、テトラブチルチタネートを0.025部
仕込み、次いで10mmHgまで徐々に減圧し、エステ
ル化反応を進めた。酸価が3.6mgKOH/gになっ
たところで反応を終了し、温度を100℃以下になるま
で冷却後、酢酸エチル/キシレン=1/1(重量比)の
混合溶剤にて希釈して、塗料用ポリエステル(PES−
1)を得た。PES−1の固形分は75.0%、酸価は
2.7mgKOH/g、水酸基価は160mgKOH/
gであった。
【0027】実施例2〜5 表1に示す原料を用いて、実施例1と同様にしてPES
−2〜5を得た。
【0028】比較例1〜3 表1に示す原料を用いて、実施例1と同様にしてPES
−6〜8を得た。
【0029】
【表1】
【0030】表1において PA :無水フタル酸 HHPA :ヘキサヒドロ無水フタル酸 TMP :トリメチロールプロパン CHDM :シクロヘキサン−1,4−ジメタノール 1,6−HD:1,6−ヘキサンジオール TBT :テトラブチルチタネート
【0031】〔塗料の評価〕 応用実施例1 以下に示す配合で塗料を配合し、ペイントシェイカーに
て1時間分散させて、塗料を調製した。分散メディアは
ガラスビーズを用いた。メディアの量は、塗料と同量で
ある。得られた塗料をドライで50μになるように鋼板
に塗布し、20℃・65RH%・1週間の条件下で静置
後、各種塗膜性能評価試験を行った。結果を表2に示
す。 PES−1 170部 コロネートHX 74部 酸化チタン 133部 混合溶剤 528部
【0032】応用実施例2〜5、応用比較例1〜3 応用実施例1のPES−1をそれぞれPES−2〜8に
置き換えること以外は、応用実施例1と同様にして塗料
を調製し、評価した。結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】応用実施例6 以下に示す配合で塗料を配合し、ペイントシェイカーに
て1時間分散させて、塗料を調製した。分散メディアは
ガラスビーズを用いた。メディアの量は、塗料と同量で
ある。得られた塗料をドライで50μになるように鋼板
に塗布し、20℃・65RH%・1週間の条件下で静置
後、各種塗膜性能評価試験を行った。結果を表3に示
す。 ACRYDIC A−801 100部 PES−1 100部 コロネートHX 74部 酸化チタン 133部 混合溶剤 498部
【0035】応用実施例7〜10、応用比較例4〜6 応用実施例6のPES−1をそれぞれPES−2〜8に
置き換えること以外は、応用実施例6と同様にして塗料
を調製し、評価した。結果を表3に示す。
【0036】
【表3】
【0037】応用実施例1〜10、応用比較例1〜6に
おける塗料の配合成分については、以下の通り。 コロネートHX :日本ポリウレタン工業製 ヘキサメチレンジイソシア
ネートのイソシアヌレート変性ポリイソシアネート 混合溶剤 :酢酸ブチル/酢酸エチル/トルエン/PMA=1/1
/1/1(重量比) PMA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセ
テート ACRYDIC A−801 :大日本インキ化学工業製 塗料用アクリル樹脂
【0038】塗膜測定方法については、以下の通り。 光沢測定 :入射角60°、反射角60° 耐溶剤性 :メチルエチルケトンをしみ込ませた脱脂綿を、塗装面に3 0回こすりつけ、塗膜の外観を観察する。 ○:変化無し ×:白化、塗膜の荒れ等が認められる デュポン衝撃試験:JIS K 5400に準じて測定 (撃ち型=0.5インチ、高さ=50cm、重さ=0.5kg) ○:変化無し ×:割れ、はがれが認められる エリクセン試験 :JIS K 5400定距離法に準じて測定 (10mm/分、5mm) ○:変化無し ×:割れ、はがれが認められる 耐屈曲性試験 :JIS K 5400に準じて測定 ○:変化無し ×:割れ、はがれが認められる 鉛筆引っかき試験:JIS K 5400に準じて測定
【0039】
【発明の効果】以上説明してきた通り、本発明によって
得られたポリエステルを用いることにより、乗り物や建
築物の外装用塗料に用いられるポリエステル系塗料にお
いて、硬くて柔軟な塗膜の形成が可能であり、また、ア
クリル系塗料やフッ素系塗料に用いられるアクリル樹脂
やフッ素樹脂と、硬化剤として用いられるポリイソシア
ネートとの相溶性を改善する改質剤として有用である塗
料用ポリエステルを提供が可能となった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次に示す(イ)多価カルボン酸成分、及
    び(ロ)多価アルコール成分を縮合させて得られ、水酸
    基価=150〜250mgKOH/g、及び酸価=0.
    5〜5.0mgKOH/gであることを特徴とする塗料
    用ポリエステル。 (イ)多価カルボン酸成分: (A)芳香族ジカルボン酸 (B)脂環族ジカルボン酸 (A)と(B)のモル比 A:B=20〜50:80〜50 (ロ)多価アルコール成分: (C)炭素数3〜10のトリオール (D)炭素数6〜15の脂環族ジオール (E)炭素数2〜10の脂肪族ジオール (C)〜(E)のモル比 C:(D+E)=35〜75:65〜25 D:E=5〜30:95〜70
  2. 【請求項2】 次に示す(イ)多価カルボン酸成分、及
    び(ロ)多価アルコール成分を縮合させて得られ、水酸
    基価=150〜250mgKOH/g、及び酸価=0.
    5〜5.0mgKOH/gであることを特徴とする請求
    項1記載の塗料用ポリエステルの製造方法。 (イ)多価カルボン酸成分: (A)芳香族ジカルボン酸 (B)脂環族ジカルボン酸 (A)と(B)のモル比 A:B=20〜50:80〜50 (ロ)多価アルコール成分: (C)炭素数3〜10のトリオール (D)炭素数6〜15の脂環族ジオール (E)炭素数2〜10の脂肪族ジオール (C)〜(E)のモル比 C:(D+E)=35〜75:65〜25 D:E=5〜30:95〜70
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