JPH0570737A - 缶塗料用樹脂組成物 - Google Patents

缶塗料用樹脂組成物

Info

Publication number
JPH0570737A
JPH0570737A JP25987691A JP25987691A JPH0570737A JP H0570737 A JPH0570737 A JP H0570737A JP 25987691 A JP25987691 A JP 25987691A JP 25987691 A JP25987691 A JP 25987691A JP H0570737 A JPH0570737 A JP H0570737A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
coating
component
saturated
polyhydric alcohol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP25987691A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3107869B2 (ja
Inventor
Osamu Morimoto
修 森元
Masami Oka
正美 岡
Hiroshi Fujimoto
弘 藤本
Shigeru Akamatsu
繁 赤松
Sadateru Tabuka
定輝 田深
Hiroshi Hasegawa
洋 長谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakuranomiya Chemical Co Ltd
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Sakuranomiya Chemical Co Ltd
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakuranomiya Chemical Co Ltd, Toyobo Co Ltd filed Critical Sakuranomiya Chemical Co Ltd
Priority to JP03259876A priority Critical patent/JP3107869B2/ja
Publication of JPH0570737A publication Critical patent/JPH0570737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3107869B2 publication Critical patent/JP3107869B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 飽和多価カルボン酸と多価アルコールよりな
り、次の条件を有する飽和共重合ポリエステル、および
アミノ樹脂または/およびブロックイソシアネート化合
物を配合してなることを特徴とする缶塗料用樹脂組成
物。飽和ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン
酸の占める割合が80〜100モル%である。全酸成
分または全グリコール成分に対して、0.5〜5.0モ
ル%の3官能以上の多価カルボン酸または/および多価
アルコールが共重合成分である。還元粘度(dl/g)が
0.35〜0.65。ガラス転移温度が20〜70
℃、酸価5〜120eq/106g 。比重が1.24(30
℃)以下。 【効果】 本発明の缶塗料用樹脂組成物は、耐レトルト
性、耐ブロッキング性、成形加工性、密着性および塗膜
の白度に優れ、容易にコイルコートが可能であり、かつ
裁断時のエナメルヘヤー性、ラミネート時の接着性に優
れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、食品缶、飲料缶等の外
面に塗装される缶塗料用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】コーヒー、ジュース、ウーロン茶等の缶
飲料は、消費生活の変化に伴い、近年著しく消費量が拡
大している。これらの缶のうち、3ピース缶と呼ばれる
缶の製造法は、あらかじめ必要な大きさに切断された金
属板に、内面塗装、外面下塗り塗料、印刷および外面仕
上げ塗料の手順で塗装板が作成された後、製缶工程を経
て缶が得られる。3ピース缶のこのような塗装工程は、
工程数が多く極めて煩雑である。したがって、缶飲料市
場の急速な拡大に伴って、生産工程の合理化、生産スピ
ードの向上が強く要望されているところである。
【0003】従来からこれらの外面塗装にはアクリル
系、エポキシ系、ポリエステル系等の塗料が使用されて
きた。ところが、このような従来からの塗料では、より
合理化された塗装システムを想定する場合、その要求に
は応えられず、新規の塗料系の開発が望まれている状況
にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年、缶用塗
装の合理化のために、切り板塗装ではなくコイルコート
の検討がなされ、キャンエンドの塗装にはこれが利用さ
れている。コイルコートで缶胴塗装を行う場合、内外同
時焼付が可能であり、また高速化できることからその合
理化効果は絶大である。また、印刷工程を省力化するに
は、事前にコイルコートで外面下塗り塗料を塗布した板
に印刷されたフィルムをラミネートすることにより、省
力化、高速化が可能である。このような内面、外面下塗
り塗料のコイルコート化およびその後の印刷工程のラミ
ネート化を可能とする上では、外面下塗り塗料の機能が
重要な役割を果たす。何故ならば、コイルコートされた
板は単一大量品種の缶については高速ラミネートで印刷
意匠を施すことができるが、少量品種については型変え
等の困難さのため、コイル塗装の後に従来通りの切り板
に切断後、印刷、塗装される。この場合は、切断加工時
のクラックや傷付き、切断端面での塗膜剥離、いわゆる
エナメルヘヤーを生じることは許されない。また、量産
品について必然的に印刷フィルムによるラミネートが行
われるため、外面下塗り塗料としてラミネート時の接着
性が問題となる。
【0005】さらには、このような外面下塗り塗料は通
常は缶としての装飾性のため酸化チタンを分散したホワ
イトコートとして用いられる場合が多く、そのため良好
な顔料分散性や隠蔽性が必要であり、またコイルコート
を施す場合、高速、短時間での焼付が可能であること、
重量コイルの巻取り、移送時にブロッキングしないこと
等の他に、一般缶用塗料の下塗り塗料として必要な耐レ
トルト性、密着性、加工性、耐スクラッチ性等の機能に
ついても十分にその機能を有していることが必要であ
る。
【0006】このように、3ピース缶の塗装、印刷方式
の変更により、缶用外面下塗り塗料に関しても従来の塗
料に代わり、新しい機能を付与した塗料の開発が強く要
望されている。
【0007】本発明の目的は、耐レトルト性、耐ブロッ
キング性、成形加工性、密着性および塗膜の白度に優
れ、容易にコイルコートが可能であり、かつ裁断時のエ
ナメルヘヤー性、ラミネート時の接着性に優れた缶用外
面下塗り塗料用樹脂組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点に鑑み、コイ
ルコート塗装および焼付を容易に行え、缶用外面下塗り
塗料として過酷な製缶、充填工程に耐え、かつ裁断時の
エナメルヘヤー性、傷付性に優れ、良好な顔料分散性、
隠蔽性、ラミネートフィルムとの優れた接着性を兼ね備
えた、缶用外面下塗り塗料用樹脂組成物に関し鋭意研究
を重ねた結果、後述する特定の飽和共重合ポリエステル
を使用することにより、上記の問題点が一挙に解決され
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は飽和多価カルボン酸と多価
アルコールよりなり、次の条件を有する飽和共重合ポリ
エステル、およびアミノ樹脂または/およびブロックイ
ソシアネート化合物を配合してなることを特徴とする缶
塗料用樹脂組成物である。 飽和ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン酸の
占める割合が80〜100モル%である。 全酸成分または全グリコール成分に対して、0.5〜
5.0モル%の3官能以上の多価カルボン酸または/お
よび多価アルコールが共重合成分である。 還元粘度(dl/g)が0.35〜0.65。 ガラス転移温度が20〜70℃、酸価5〜120eq/1
06g 比重が1.24(30℃)以下。
【0010】本発明の缶塗料用樹脂組成物において用い
る、飽和共重合ポリエステルは主として飽和多価カルボ
ン酸および多価アルコールよりなる。
【0011】飽和多価カルボン酸のうち、芳香族ジカル
ボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、
オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5
−ナトリウムスルホイソフタル酸等 挙げられる。芳香
族ジカルボン酸以外の飽和多価カルボン酸としては脂肪
族ジカルボン酸が使用され、脂肪族ジカルボン酸として
は、例えばコハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、ドデカンジオン酸、ダイマー酸、テトラハイド
ロフタル酸、ヘキサハイドロフタル酸、ヘキサハイドロ
イソフタル酸、ヘキサハイドロテレフタル酸等を例示す
ることができる。さらに3官能以上の多価カルボン酸と
して、トリメリット酸、ピロメリット酸等を挙げること
ができる。
【0012】多価アルコール成分としては、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、1,12−ドデカンジオール、2−メチル−1,
8−オクタンジオール、2,2−ジメチロールブタン、
2,2−ジメチロールペンタン、3,3−ジメチロール
ペンタン、2,2−ジメチロールヘプタン、3,3−ジ
メチロールヘプタン、4,4−ジメチロールヘプタン、
3,3−ジメチロールオクタン、3−メチルペンタンジ
オール等の脂肪族グリコール、シクロヘキサンジメタノ
ール、トリシクロデカンジメタノール、ビスフェノール
Aのエチレンオキシドまたは/およびプロピレンオキシ
ド付加物、水素化ビスフェノールAのエチレンオキシド
または/およびプロピレンオキシド付加物等が代表例と
して挙げられる。
【0013】本発明で用いる飽和共重合ポリエステル
は、その反応成分である飽和ジカルボン酸のうち、芳香
族ジカルボン酸の占める割合は、前記の通り80〜10
0モル%、好ましくは85〜100モル%、さらに好ま
しくは89〜100モル%であることが必須である。芳
香族ジカルボン酸の占める割合が、80モル%未満であ
ると、樹脂の凝集力が低下し、塗膜強度が低下し、金属
密着性、耐レトルト性、耐ブロッキング性等の点におい
て要求を満足させることはできない。
【0014】また本発明で用いる飽和共重合ポリエステ
ルは、全酸成分または全グリコール成分に対して、0.
5〜5.0モル%、好ましくは0.5〜3.0モル%、
さらに好ましくは1〜3モル%の3官能以上の多価カル
ボン酸または/および多価アルコールを共重合すること
が必須である。3官能以上の多価カルボン酸としては、
例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノ
ンテトラカルボン酸等が挙げられ、3官能以上の多価ア
ルコールとしてはグリセリン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパンが挙げられる。これらの3官能
以上の成分が0.5モル%未満であると、ラミネート時
の接着性が著しく劣り、切断時の加工性が悪くエナメル
ヘヤーを生じたり、衝撃による塗膜の剥離を起こしやす
い。
【0015】本発明で使用する飽和共重合ポリエステル
は、樹脂の特性として還元粘度(dl/g)0.35〜0.6
5、好ましくは0.40〜0.65、さらに好ましくは
0.50〜0.65であり、ガラス転移温度が20〜7
0℃、好ましくは35〜55℃、さらに好ましくは40
〜55℃であることが必須である。還元粘度(dl/g)が
0.35未満であると、塗膜の架橋密度が高くなりエナ
メルヘヤーを生じやすく、0.65を越えると塗料粘度
が高くなり塗工性が低下し、また塗料の不揮発分濃度も
上げられないため経済的でない。ガラス転移温度が20
℃未満であると、塗膜がブロッキングを起こしやすく、
塗装板の積み重ねが不可能となり生産性の低下をきた
し、またガラス転移温度が70℃を越えると、塗膜が硬
くなりすぎて、絞り加工、切断加工において塗膜の剥離
やクラックを生じる結果となる。
【0016】酸価は金属密着性を満足させる上で5〜1
20eq/106g 、好ましくは20〜100eq/106g 、さら
に好ましくは40〜100eq/106g が必須である。酸価
が5eq/106g 未満では所望の効果が無く、120eq/106
gを越えると耐レトルト性の点で望ましい効果が得られ
ない。
【0017】樹脂の30℃における比重は1.24以
下、好ましくは1.22以下であることが必須である。
樹脂の比重は、顔料の分散性、塗膜の隠蔽性、白度を満
足させる上で重要であり、比重が1.24を越えると、
隠蔽性に優れた白度の高い塗膜を得ることは困難であ
る。
【0018】上記の条件を満足させるのに望ましい飽和
共重合ポリエステルの組成としては次の如きものが例示
される。すなわち、芳香族ジカルボン酸としてテレフタ
ル酸またはイソフタル酸80〜100モル%、脂肪族ジ
カルボン酸として、アジピン酸またはセバシン酸0〜2
0モル%、多価アルコール成分として、エチレングリコ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,9−ノナンジオール、3,3−ジメチロール
ヘプタン、シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノー
ルAのエチレンオキシドまたは/およびプロピレンオキ
シド2〜4モル%付加物から選ばれる化合物、さらに3
官能以上の多価カルボン酸または/および多価アルコー
ルとして、トリメリット酸または/およびトリメチロー
ルプロパンが全酸成分または全グリコール成分に対して
0.5〜5.0モル%共重合させたものである。
【0019】本発明で使用する飽和共重合ポリエステル
の製法には、特に制限はないが、通常は公知の重合触媒
を用いて飽和多価カルボン酸と多価アルコールとから、
エステル化エステル交換による重縮合によって製造され
る。
【0020】本発明において、飽和共重合ポリエステル
の酸価は重要な意味を持つが、この酸価の調整には重縮
合後期に多価カルボン酸無水物を付加させる方法をとる
のが好ましい。このような酸付加に用いられる多価カル
ボン酸無水物としては、無水フタル酸、無水テトラヒド
ロフタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水
ピロメリット酸、無水ヘキサヒドロフタル酸等が挙げら
れ、好ましくは、無水フタル酸、無水コハク酸、無水ト
リメリット酸、無水ヘキサヒドロフタル酸である。
【0021】本発明で使用するアミノ樹脂としては、例
えばメタノール、エタノール、n−プロパノール、n−
ブタノール等の炭素数1〜4のアルコールによってアル
キルエーテル化された、ホルムアルデヒドあるいはパラ
ホルムアルデヒド等と、尿素、N,N−エチレン尿素、
ジシアンジアミド、アミノトリアジン等との縮合生成物
であり、具体的にはメトキシ化メチロール尿素、メトキ
シ化メチロールN,N−エチレン尿素、メトキシ化メチ
ロールジシアンジアミド、メトキシ化メチロールメラミ
ン、メトキシ化メチロールベンゾグアナミン、ブトキシ
化メチロールメラミン、ブトキシ化メチロールベンゾグ
アナミン等が挙げられる。
【0022】本発明の缶塗料用樹脂組成物において、ア
ミノ樹脂の配合量は上記飽和共重合ポリエステル100
重量部に対して2〜50重量部、好ましくは10〜30
重量部である。2重量部未満であると塗膜強度が低下す
る場合があり、50重量部を越えると塗膜が硬くなり過
ぎる場合がある。
【0023】本発明で使用するブロックイソシアネート
化合物としては、例えばテトラメチレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加キ
シリレンジイソシアネート、水素添加トルエンジイソシ
アネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート
等の脂環族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート等の芳香環含有ジイソシアネート、トリレンジイソ
シアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート等の芳香族ジイソシアネート等の、公知のジイソシ
アネートのイソシアネート基を封止したブロックイソシ
アネートを、要求される特性によりこれらの中から任意
に選択できる。
【0024】ブロックイソシアネート化合物の配合量
は、前記飽和共重合ポリエステル樹脂100重量部に対
し2〜50重量部、好ましくは10〜30重量部であ
る。またアミノ樹脂とブロックイソシアネート化合物の
併用も可能である。
【0025】本発明の缶塗料用樹脂組成物は、公知の有
機溶剤に溶解された状態で塗料化される。塗料化に使用
する有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレン、ソ
ルベッソ、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、イソホロン、メチルセロソル
ブ、ブチルセロソルブ、エチレングリコールモノアセテ
ート等から溶解性、蒸発速度等を考慮して適宜選択され
る。
【0026】本発明の缶塗料用樹脂組成物は、酸化チタ
ン、炭酸カルシウム、ベンガラ、カーボン、フタロシア
ニン系顔料等の公知の無機、有機顔料、p−トルエンス
ルホン酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、リン酸お
よびそのエステル化合物等のアミノ樹脂の硬化触媒、ジ
ブチルスズジラウレート、3級アミン類等のブロックイ
ソシアネート化合物の反応触媒の他、表面平滑剤、消泡
剤、揺変剤、分散剤等公知の添加剤を配合することがで
きる。
【0027】本発明の缶塗料用樹脂組成物の塗装方法、
硬化条件については、特に制限はなく、通常はロールコ
ーティングによって塗装され、150〜300℃の温度
で乾燥硬化される。
【0028】
【実施例】本発明をさらに具体的に説明するために以下
実施例を挙げるが、本発明は実施例によって何ら制限さ
れるものではない。
【0029】飽和共重合ポリエステルの特性値の測定方
法を以下に示す。測定項目は、樹脂組成、還元粘度(dl/
g)、ガラス転移温度、酸価、比重である。
【0030】樹脂組成 核磁気共鳴スペクトル法およびアルコリシスによるガス
クロマトグラフによる分析により、酸成分、アルコール
成分のモル比を求めた。
【0031】還元粘度(dl/g) ポリエステル0.1gをフェノール/テトラクロロエタ
ン(容量比6/4)混合溶媒25ccに溶かし、ウベロ
ーデ粘度計を用いて30℃で測定した。
【0032】ガラス転移温度 示差走査熱量計(DSC)を用いて20℃/分の昇温速
度で測定した。
【0033】酸価 ポリエステル0.2gを20mlのクロロホルムに溶解
し、0.1N KOHエタノール溶液で滴定し、樹脂1
6 g当たりの当量(eq/106g )を求めた。
【0034】比重 ポリエステルの比重は、30℃において密度勾配管によ
る浮沈法により求めた。
【0035】合成例1 撹拌機、温度計および部分還流式冷却器を具備した反応
容器にジメチルテレフタレート272重量部、ジメチル
イソフタレート272重量部、エチレングリコール19
5重量部、ネオペンチルグリコール253重量部、3,
3−ジメチロールヘプタン158重量部、触媒としてテ
トラブチルチタネート0.2重量部を仕込み、撹拌、昇
温しながら210℃で3時間反応させた後、セバシン酸
30.1重量部、無水トリメリット酸5.7重量部を仕
込み、210℃で60分間反応させ、次いで徐々に減圧
しながら、0.1mmHgの減圧下250℃で60分間反応
させた。次いで常圧にした後、無水フタル酸1.75重
量部を仕込み30分間反応させて、本発明の飽和共重合
ポリエステルAを得た。得られた樹脂の特性値を表1に
示す。
【0036】合成例2〜10 合成例1と同様に本発明の飽和共重合ポリエステルB〜
Jを得た。得られた樹脂の特性値を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】表1で用いた略号の名称を以下に示す。 TPA:テレフタル酸 IPA:イソフタル酸 AA:アジピン酸 SA:セバシン酸 TMA:トリメリット酸 EG:エチレングリコール NPG:ネオペンチルグリコール DMH:ジメチロールヘプタン 1,6HD:1,6−ヘキサンジオール 1,9ND:1,9−ノナンジオール BPE−20:ビスフェノールAのエチレンオキシド2
モル付加物 BPE−40:ビスフェノールAのエチレンオキシド4
モル付加物 CHDM:シクロヘキサンジメタノール TMP:トリメチロールプロパン OPA:無水フタル酸 ScA:無水コハク酸
【0039】比較合成例1〜9 合成例1と同様にして、飽和共重合ポリエステルK〜S
を得た。得られた樹脂の特性値を表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】実施例1〜8 合成例1〜10で得られた飽和共重合ポリエステルA〜
Hを各々シクロヘキサノン30重量部、ソルベッソ#1
50(エッソ社製)を30重量部、飽和共重合ポリエス
テル40重量部の割合で溶解しポリエステル樹脂溶液を
得た。得られた樹脂溶液にアミノ樹脂またはブロックイ
ソシアネートを配合し、顔料として酸化チタンを所定量
配合しビーズ分散後、フォードカップ#4で120sec.
になるように粘度を調整し、本発明の缶塗料用組成物を
得た。得られた缶用塗料用組成物を、缶用ローティンス
チール材に乾燥膜厚が120mg/100cm2 になるよう
にバーコーターにて塗布し、250℃で20秒間焼付を
行った。塗料配合組成および硬化塗膜の特性を表3に示
した。
【0042】比較例1〜6 実施例1と同様にして、飽和共重合ポリエステルK〜P
を用いて塗膜性能の評価を行った。その結果を表3に示
した。表3からわかるように、本発明の缶塗料用樹脂組
成物は、耐衝撃性、耐レトルト性、エナメルヘヤー性、
ブロッキング性に優れ、隠蔽性の高い塗膜を与えること
が明らかである。
【0043】
【表3】
【0044】塗膜物性の評価方法を以下に示す。評価項
目は、素地との密着性、耐衝撃性、耐レトルト性、エナ
メルヘヤー性、ブロッキング性、隠蔽性、白度である。
【0045】素地との密着性 JIS D0202に準じて、クロスカットセロテープ
剥離試験により評価した。
【0046】耐衝撃性 デュポン式衝撃試験機を用いて、塗膜裏面より直径8.
5mm撃ち型により、1kg×30cm〜50cmの落
下衝撃テストを行い、クラックの状態、テープ剥離テス
ト等の5段階評価を行った。(評価は点数の高い方を良
好とする。)
【0047】耐レトルト性 塗装板を130℃水蒸気下30分処理した後、塗膜のふ
くれ、素地密着性を5段階評価した。
【0048】エナメルヘヤー性 塗装板を塗装面側から切断し、切断端面の塗膜の割れ、
剥離を観察し5段階評価した。
【0049】ブロッキング性 2枚の同一塗装板の塗装面の間にティッシュペーパーを
はさみ、40℃、90%RH下、1kg荷重下で24時
間放置し、塗膜面へのティッシュペーパーの付着、押跡
の状態を観察し、5段階評価した。
【0050】隠蔽性、白度 塗膜面の外観による隠蔽性を評価した。(良い順に◎、
○、△、×とする。)また、色差計(日本電気工業
(株)Z−1001DP)を用いて白度(L値)を測定
した。
【0051】実施例9〜13・比較例7〜11 実施例1と同様にして、飽和共重合ポリエステル100
重量部を、ソルベッソ#150 75重量部、シクロヘ
キサノン75重量部に溶解した樹脂溶液に、メラミン樹
脂としてメトキシ化メチロールメラミン〔スミマールM
−40S(住友化学工業(株)製〕25重量部、酸化チ
タン125重量部、p−トルエンスルホン酸0.25重
量部および表面平滑剤1重量部を配合して、媒体分散機
を用いて分散し、フォードカップ#4で120sec.の塗
料粘度に調整し、本発明のコイルコートに適した缶塗料
用樹脂組成物を得た。得られた塗料を用いて、缶用処理
基材(ローティンスチール材)にリバースロールコータ
ーを用いて100m/分の塗装スピードでコイル塗装
し、250℃で20秒間硬化焼付を行った。次いで、あ
らかじめ12μmポリエステルフィルムに印刷され、印
刷面側にエポキシ・メラミン系接着剤の塗布された印刷
フィルムと塗装面とを、180℃、4kg/cm2 の温
度圧力下で、熱ロールラミネーションを行い、印刷フィ
ルム貼り合わせ缶胴金属板を作成した。得られた印刷フ
ィルム貼り合わせ缶胴金属板を、加工性の評価として、
表面、裏面より各々エリクセン屈曲試験機を用いて5m
m押出した後、フィルムとの接着性およびレトルト後の
接着性を評価した。その結果を表4に示す。
【0052】
【表4】
【0053】比較例12および13 現在、缶用外面下塗り塗料として使用されているオイル
フリーアルキッド系塗料およびアクリル系塗料を用い
て、実施例1、2と同様にして塗膜評価を行った。その
結果を表5に示す。
【0054】
【表5】
【0055】
【発明の効果】本発明の缶塗料用樹脂組成物は、上記の
通りに構成したので、下記(1)〜(6)の通りの特徴
を有しており、まさにコイルコートによる飲料缶用外面
下塗り塗料として最適である。また、このような特徴を
生かして、本発明の組成物は缶塗料用途にとどまらず、
金属、ガラス、プラスチック等の塗料、コーティング剤
として使用することができる。 (1)塗膜のブロッキングが起こらず、生産性が高い。 (2)製缶工程における絞り加工や切断加工において、
クラックやエナメルヘヤーを起こさない。 (3)印刷フィルムラミネート時の接着性が優れてい
る。 (4)レトルト殺菌時に、塗膜のふくれや剥離を生じな
い。 (5)塗膜の金属密着性に優れており、過酷な飲料缶製
造工程や流通段階での衝撃にも耐え、塗膜剥離を生じな
い。 (6)塗膜の隠蔽性、白度に優れており、美観、意匠性
にも優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 弘 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 赤松 繁 大阪市都島区中野町三丁目1番22号 桜宮 化学株式会社内 (72)発明者 田深 定輝 大阪市都島区中野町三丁目1番22号 桜宮 化学株式会社内 (72)発明者 長谷川 洋 大阪市都島区中野町三丁目1番22号 桜宮 化学株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飽和多価カルボン酸と多価アルコールよ
    りなり、次の条件を有する飽和共重合ポリエステル、お
    よびアミノ樹脂または/およびブロックイソシアネート
    化合物を配合してなることを特徴とする缶塗料用樹脂組
    成物。 飽和ジカルボン酸成分のうち、芳香族ジカルボン酸の
    占める割合が80〜100モル%である。 全酸成分または全グリコール成分に対して、0.5〜
    5.0モル%の3官能以上の多価カルボン酸または/お
    よび多価アルコールが共重合成分である。 還元粘度(dl/g)が0.35〜0.65。 ガラス転移温度が20〜70℃、酸価5〜120eq/1
    06g 比重が1.24(30℃)以下。
JP03259876A 1991-09-10 1991-09-10 缶塗料用樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3107869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03259876A JP3107869B2 (ja) 1991-09-10 1991-09-10 缶塗料用樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP03259876A JP3107869B2 (ja) 1991-09-10 1991-09-10 缶塗料用樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0570737A true JPH0570737A (ja) 1993-03-23
JP3107869B2 JP3107869B2 (ja) 2000-11-13

Family

ID=17340175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP03259876A Expired - Fee Related JP3107869B2 (ja) 1991-09-10 1991-09-10 缶塗料用樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3107869B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0669382A1 (en) * 1994-02-28 1995-08-30 Dsm N.V. Use of a polyester in the preparation of coatings for the interior of can ends
JPH0820732A (ja) * 1994-07-06 1996-01-23 Daito Paint Kk 紫外線硬化型インキ印刷用下地塗料組成物
JP2001106970A (ja) * 1999-10-07 2001-04-17 Toyobo Co Ltd 塗料用樹脂組成物
JP2007224122A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Sakuranomiya Kagaku Kk 絞り加工缶用外面塗料および絞り加工缶の外面の塗装方法
CN110527410A (zh) * 2019-09-09 2019-12-03 上海昱彩包装材料有限公司 一种高抗划伤的金属包装涂料及其制备工艺

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5162543B2 (ja) 2009-08-26 2013-03-13 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 トナーセット、現像剤セット及び画像形成装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0669382A1 (en) * 1994-02-28 1995-08-30 Dsm N.V. Use of a polyester in the preparation of coatings for the interior of can ends
WO1995023198A1 (en) * 1994-02-28 1995-08-31 Dsm N.V. Use of a polyester in the preparation of coatings for the interior of can ends
JPH0820732A (ja) * 1994-07-06 1996-01-23 Daito Paint Kk 紫外線硬化型インキ印刷用下地塗料組成物
JP2001106970A (ja) * 1999-10-07 2001-04-17 Toyobo Co Ltd 塗料用樹脂組成物
JP2007224122A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Sakuranomiya Kagaku Kk 絞り加工缶用外面塗料および絞り加工缶の外面の塗装方法
CN110527410A (zh) * 2019-09-09 2019-12-03 上海昱彩包装材料有限公司 一种高抗划伤的金属包装涂料及其制备工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP3107869B2 (ja) 2000-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5288559A (en) Coating composition for metal sheet for two-piece can and metal sheet coated with the composition
US4071578A (en) One-coat polyester-based coating and method of making same
EP1178093B1 (en) Coating composition and coated metal plate with coating film obtained therefrom
US5563223A (en) Coating resin compositions
JPH06192637A (ja) 電子線硬化型接着剤及びこれを用いたポリエステルフイルム貼り合わせ金属板
JPH083297A (ja) 塗料用樹脂組成物
JP3107869B2 (ja) 缶塗料用樹脂組成物
US4204014A (en) Liquid coating compositions containing little or no solvent
CN113604137B (zh) 一种高涂覆率卷材用耐刮伤环氧改性聚酯背漆及其制备方法
JPWO2017047197A1 (ja) 共重合ポリエステルおよびこれを用いた金属プライマー塗料
US3992346A (en) Production of highly flexible coatings
JPH09286968A (ja) 接着剤組成物
JP3165210B2 (ja) 缶塗料用樹脂組成物
JPH0570736A (ja) 塗料用樹脂組成物
JP5316426B2 (ja) 塗料用樹脂組成物および塗装金属板
JP2001181574A (ja) 塗料組成物及びこの組成物を用いた塗装金属板
JP4310667B2 (ja) ポリエステル系樹脂組成物
JP7232423B2 (ja) 共重合ポリエステル、水分散体およびこれを用いた水性塗料
KR100361654B1 (ko) 피시엠 도료용 폴리에스테르 수지 조성물
KR100644766B1 (ko) 피씨엠 도료용 폴리에스테르 수지 및 그 제조 방법
US5252404A (en) Polyester coating compositions and precoated steel sheet using same
KR100567370B1 (ko) 선형의 열경화성 폴리에스테르 수지
JPH04266984A (ja) 熱ラミネート用接着剤
JP2001106970A (ja) 塗料用樹脂組成物
JPS63108081A (ja) 塗装鋼板用塗料組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080908

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 8

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080908

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090908

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090908

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100908

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110908

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees