JPH10305605A - グレーズド基板、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法 - Google Patents

グレーズド基板、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法

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JPH10305605A
JPH10305605A JP11840397A JP11840397A JPH10305605A JP H10305605 A JPH10305605 A JP H10305605A JP 11840397 A JP11840397 A JP 11840397A JP 11840397 A JP11840397 A JP 11840397A JP H10305605 A JPH10305605 A JP H10305605A
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glass layer
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glaze glass
thermal print
substrate surface
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JP11840397A
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Hidemi Takeuchi
秀巳 竹内
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Toshiba Development and Engineering Corp
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Toshiba Corp
Toshiba Electronic Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 発熱抵抗体や保護膜が均一かつ均質で経済的
なサーマルプリントヘッドを得ること。 【解決手段】 基板面に設けた溝に沿ってグレーズガラ
ス層を配置し、該溝より基板を分離する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルプリント
ヘッドの多数個取りに最適なグレーズド基板、高解像度
の画像を記録するサーマルプリントヘッドおよびサーマ
ルプリントヘッドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルコンピュータ等のOA機器、
ファクシミリ等の情報通信機器あるいは計測機等の出力
用印刷機器において、サーマルプリントヘッドを利用し
たハードコピー方式はランニングコストが安価である
点、メインテナンスが容易な点、画像記録時に生じる記
録音が静かな点等の利点を有することから多用されてい
る。 ところで、サーマルプリントヘッドを多数個取り
するに際しては、基板上に配置されたグレーズガラス層
上に発熱抵抗体および電極となるパターンを形成した
後、保護膜で被覆し、該パターンを基準として所望の寸
法となるように外形を加工する方法が用いられている。
【0003】また、グレーズガラス層の配置された面と
対向する基板面に基板を分離するための溝(ブレークラ
イン)を設け、該溝を基準として、グレーズガラス層上
に発熱抵抗体および電極となるパターンを形成した後、
保護膜で被覆し、最後に溝に沿って基板を分離する方法
も用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、発熱抵
抗体および電極となるパターンを基準として基板の外形
を加工する方法では、該外形を所望の寸法となるよう加
工できる反面、寸法精度を出す必要からダイシング等の
高度な加工技術が要求されるため、生産性が低くなると
いう問題があった。また、高度な加工技術を用いたとし
ても、基板の外形を加工する際には外力が生じるため、
該外力により、基板の加工部において保護膜やグレーズ
ガラス層、あるいは発熱抵抗体の破損が発生し、サーマ
ルプリントヘッドの機能が失われるという問題があっ
た。
【0005】さらに、グレーズガラス層の配置された面
と対向する基板面に設けられた溝に沿って基板を分離す
る方法では、発熱抵抗体および電極となるパターンに対
する外形の寸法精度が低くなるので、サーマルプリント
ヘッドの品質にばらつきが生じ、特に、リアルエッジタ
イプのサーマルプリントヘッドにおいては破損が多発
し、生産性が低くなるという問題があった。
【0006】本発明は上記課題に鑑みてなされたもの
で、サーマルプリントヘッドの破損を防止するとともに
安定した品質を与え、生産性の向上に寄与するグレーズ
ド基板を提供することを目的とする。
【0007】また、品質がほぼ一定で破損がなく、長期
にわたりほぼ同一の性能を維持し、経済性に優れるサー
マルプリントヘッドを提供することを目的とする。
【0008】さらに、品質がほぼ一定で破損がなく、長
期にわたりほぼ同一の性能を維持したサーマルプリント
ヘッドを容易に得ることができ、経済性にも優れるサー
マルプリントヘッドの製造方法を提供することを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明に係るグ
レーズド基板は、基板面を分割する溝と、前記溝に沿っ
て前記基板面に配置したグレーズガラス層とを具備した
ことを特徴としている。 本願第1の発明に係るグレー
ズド基板によれば、基板面を分割する溝を設けたことに
より、該基板面上の該溝に沿って配置されたグレーズガ
ラス層や該グレーズガラス層上に配置された発熱抵抗
体、電極保護膜および保護膜等の部材に障害を与えるこ
となく該溝に沿って基板を分離することができるので、
該グレーズド基板をサーマルプリントヘッドの製造に適
用した場合には、サーマルプリントヘッドの破損の防止
と安定した品質を保証するとともに、生産性の向上を達
成することが可能となる。
【0010】また、本願第2の発明に係るサーマルプリ
ントヘッドは、基板と、前記基板上に配置されエッチン
グした第1の面を有するグレーズガラス層と、前記グレ
ーズガラス層の前記第1の面とは異なる第2の面に配置
された発熱抵抗体とを具備したことを特徴としている。
【0011】本願第2の発明に係るサーマルプリントヘ
ッドによれば、グレーズガラス層のエッチングした第1
の面とは異なる第2の面に発熱抵抗体を配置することに
より、グレーズガラス層および発熱抵抗体に障害を与え
ることがないので、品質がほぼ一定で破損がなく長期に
わたりほぼ同一の性能を維持するとともに、優れた経済
性を得ることが可能となる。
【0012】さらに、本願第3の発明に係るサーマルプ
リントヘッドは、基板面にグレーズガラス層を配置する
工程と、前記配置したグレーズガラス層が分離するよう
前記基板面を露出する工程と、前記露出した基板面に溝
を形成する工程と、前記分離したグレーズガラス層に発
熱抵抗体を配置する工程と、前記形成した溝に沿って前
記基板面を分離する工程とにより製造されたことを特徴
としている。
【0013】本願第3の発明に係るサーマルプリントヘ
ッドによれば、グレーズガラス層が分離するよう露出し
た基板面に溝を形成し、該溝に沿って基板面を分離する
ことにより、グレーズガラス層および発熱抵抗体に破損
等の障害を与えることがないので、品質がほぼ一定で破
損がなく長期にわたりほぼ同一の性能を維持するととも
に、優れた経済性を得ることが可能となる。
【0014】また、本願第4の発明に係るサーマルプリ
ントヘッドの製造方法は、基板面にグレーズガラス層を
配置する工程と、前記配置したグレーズガラス層が分離
するよう前記基板面を露出する工程と、前記露出した基
板面に溝を形成する工程と、前記分離したグレーズガラ
ス層に発熱抵抗体を配置する工程と、前記形成した溝に
沿って前記基板面を分離する工程とを具備したことを特
徴としている。
【0015】本願第4の発明に係るサーマルプリントヘ
ッドの製造方法によれば、グレーズガラス層を分離する
ように基板面を露出し、該露出した基板面に溝を形成し
て該溝に沿って基板面を分離することにより、グレーズ
ガラス層および発熱抵抗体に破損等の障害を与えること
なく基板面を分離できるので、多数個取りした場合であ
っても品質がほぼ一定で破損がなく、長期にわたりほぼ
同一の性能を維持したサーマルプリントヘッドを容易か
つ経済的に製造することが可能となる。
【0016】本願第1、第3および第4の発明におい
て、基板面に形成された溝は、直線となる形態の他、曲
線となる形態を備えていてもよく、基板面を分割するも
のであればその形態や数は特に制限されない。複数の溝
がある場合には、溝同士が交わるようになっていてもよ
い。また、連続線は、連続する点の集合ととらえること
ができるので、該溝は、連続線だけでなく、基板面より
ある深さを持ったドットが連続するようにしてもよい。
該溝の大きさは、基板面を分離することができるよう、
基板の大きさや材質に応じて適宜設定される。通常、本
願第2の発明に係るサーマルプリントヘッドを含め、サ
ーマルプリントヘッドに用いる基板としては、溝を形成
する方向の厚さが0.5mm〜1.5mm程度のアルミナセ
ラミックス等からなる各種セラミックス材料からなる基
板を好適に用いているが、該基板を対象とした際、直線
状または曲線状の溝の場合には基板面に対する深さが
0.2mm〜1.0mm程度、また、複数のドットを連続さ
せた場合には該ドットの基板面に対する深さが0.2mm
〜1.0mm程度(基板の厚さの1/3〜2/3程度)、
ドット間の間隔を0.1mm〜0.2mm程度とすれば、基
板面の分離に十分対応することができる。また、溝は、
必要に応じて、溝を形成した基板面だけでなく、該基板
面と対向する基板面側にも形成することが可能である。
さらに、基板面に溝を形成する方法は、特に限定されな
いが、各種セラミックス材料からなる基板に対しても溝
の形態や大きさ等を高い精度で実現できることから、レ
ーザーショットにより形成することが望ましい。なお、
基板に対し焼結助剤等の添加剤を配合した場合であって
も、通常上記した条件で基板面の分離に十分対応するこ
とができる。また、基板には、セラミックス材料以外に
も、必要に応じて各種絶縁材料の使用が可能であるが、
この場合、該溝の大きさや形態は、上述したように基板
面を分離することができるように設定される。
【0017】また、本願第1〜第4の発明において、基
板面に配置されたグレーズガラス層としては、表面円滑
性と蓄熱性の向上を図る目的から、例えば、二酸化珪素
あるいは二酸化珪素にカルシウム、バリウム、アルミニ
ウム、ストロンチウム等が混合したものが一般に使用さ
れるが特に限定されるものではない。ただし、サーマル
プリントヘッドの抵抗値の上昇を防止することから、グ
レーズガラス層のガラス転移点は、670℃以上である
ことが望ましい。グレーズガラス層は、スプレー法ある
いは印刷法等により基板面に対する膜厚が30〜70μ
m程度となるように形成される。なお、本願第2の発明
において、グレーズガラス層のエッチングが実行された
面は、通常、グレーズガラス層の配置された基板面と平
行となる面とは異なる面に配置される。
【0018】さらに、本願第2〜第4の発明において、
発熱抵抗体は、RFスパッタリング等のスパッタリング
により発熱抵抗体層を形成した後、フォトエングレービ
ングプロセスにて最終的に形成される。しかしながら、
一般には、ターゲット材である焼結体をスパッタリング
することによりグレーズガラス層上に発熱抵抗体層を配
置し、続いて、発熱抵抗体層上に電極層を形成した後、
通常のフォトエングレービングプロセスにより、グレー
ズガラス層上に発熱抵抗体および発熱抵抗体に接続され
た電極を同時に形成する。なお、スパッタ法としては、
高周波スパッタ法やマグネトロンスパッタ法等を用いる
ことができる。スパッタ中の雰囲気は、例えばArのみ
に限定されず、必要に応じてAr+O2 雰囲気等にして
各層中の酸素含有量を調整することが望ましい。また、
グレーズガラス層に対する発熱抵抗体の配置関係は、サ
ーマルプリントヘッドの使用環境に応じて任意に設定で
き、例えば、グレーズガラス層のエッジを基準として配
置することができる。すなわち、グレーズガラス層に対
して高精度で発熱抵抗体を配置できるので、リアルエッ
ジタイプのサーマルプリントヘッドのように、グレーズ
ガラス層の周縁部に発熱抵抗体を配置することも可能で
ある。また、発熱抵抗体の成分としては、Τa−Si−
O系、Τi−Si−O系およびCr−Si−O系等のサ
ーメット材料を好適に用いることができるが、特に、サ
ーメット材料に限定されるものではない。 また、本願
第3〜第4の発明において、配置したグレーズガラス層
が分離するよう基板面を露出する方法としては、グレー
ズガラス層を精度よく確実に除去できるものであれば限
定されないが、通常は、エッチングにより実施すること
ができる。さらに、基板面を溝に沿って分離するには、
該溝を折り目として基板面を折るように外力を加えるこ
とで容易に実施することができる。
【0019】さらに、一般には、発熱抵抗体および/ま
たは電極上に少なくとも発熱抵抗体を被覆する保護膜を
形成するが、保護膜は通常、Si−O−N系の材質から
なり、窒化珪素および二酸化珪素からなる粉体の焼結体
をターゲットとしたスパッタ法によって容易に形成され
る。しかしながら、窒化珪素および二酸化珪素からなる
粉体にMgOあるいはCaO等の焼結助剤を添加するこ
とにより、緻密度の高めた焼結体をターゲットとして形
成することも可能である。
【0020】なお、本願第1〜第4の発明において、グ
レーズガラス層からの酸素等の拡散による発熱抵抗体の
抵抗値の変動を防止する観点から、グレーズガラス層の
上層、あるいはグレーズガラス層と発熱抵抗体との間に
無機のバリア層を配置することができる。バリア層は、
スパッタ法によりSi−N−O系からなる膜として形成
することができ、バリア層の成分は必要に応じて適宜選
択される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明に
係る第1の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図面
において、同一の構成には同一の符号を付して図面ごと
の説明は省略することにする。
【0022】図1は、同一基板面上に4列の発熱抵抗体
を構成して、4つのサーマルプリントヘッドを製造する
工程を示した図である。
【0023】はじめに、セラミック基板1上にスプレー
法あるいは印刷法等により、二酸化珪素等を主成分とす
るグレーズガラス層2aを形成した(図1(a))。次
に、セラミック基板1の、グレーズガラス層2aを形成
した面と対向する面に、レーザーショットを用いてドッ
ト3の集合からなるブレークラインを形成した(図1
(b))。なお、セラミック基板1の基板面からのドッ
ト3の深さは0.3mm程度であり、0.14mm程度の間
隔で直線的に連続して配置している。また、ドット3の
集合からなるブレークラインは、基板面に対し、後に形
成する発熱抵抗体の位置と対応しないように形成されて
いる。
【0024】次いで、セラミック基板1上のグレーズガ
ラス層2aの一部を、セラミック基板1の基板面が露出
するようエッチングにより除去してセラミック面4aお
よび4bを与え、グレーズガラス層2aをセラミック基
板1上で3つに分離してグレーズド基板を得た。なお、
グレーズガラス層2b〜2dの間隔lは0.3mm程度で
ある。図2に、グレーズド基板の斜視図を示す。次に、
セラミック基板1上に、セラミック面4aおよび4bに
沿うよう、レーザーショットを用いてドット5aおよび
5bの集合からなるブレークラインを形成した(図1
(d))。なお、セラミック基板1の基板面からのドッ
ト5aおよび5bの深さは0.3mm程度であり、0.1
4mm程度の間隔で直線的に連続して配置している。図3
に、グレーズド基板にドット5bの集合からなるブレー
クラインを形成した状態の斜視図を示す。
【0025】次に、グレーズガラス層2b〜2dのエッ
ジ部6a〜6dを基準として、該エッジ部6a〜6dの
近傍に発熱抵抗体列7a〜7dおよび電極列8a〜8d
をフォトエングレービングプロセスを経て形成した。図
4に、グレーズガラス層2b〜2dのエッジ部6a〜6
dに発熱抵抗体列7a〜7dおよび電極列8a〜8dを
形成した状態の斜視図を示す。そして、グレーズガラス
層2b〜2d、発熱抵抗体列7a〜7dおよび電極列8
a〜8dを覆うように、Si−O−N系の保護膜9a〜
9dを形成した(図1(e))。最後に、ドット3、5
aおよび5bの集合からなるブレークラインに沿ってセ
ラミック基板1を分離し、4つのサーマルプリントヘッ
ド10a〜10dを得た(図1(f))。図5に、こう
して得られたサーマルプリントヘッド10a〜10dの
1つについて斜視図を示す。
【0026】本実施の形態によれば、サーマルプリント
ヘッド10a〜10dの発熱抵抗体列7a〜7dの破損
は確認されず、製造歩留まりの著しい向上を達成するこ
とができた。また、サーマルプリントヘッド10a〜1
0dの各々に、パルス幅0.4ms、繰り返し周期2.
6msとして、連続的に0.30W/dotの電力のパ
ルス印加を行い、寿命特性試験を行った。その結果、サ
ーマルプリントヘッド10a〜10dの抵抗値は、パル
ス印加に伴って徐々に増加するが、3×107回のパル
ス印加時においても抵抗値変化率は+3.5%程度に留
まり安定した特性を示した。なお、サーマルプリントヘ
ッド10a〜10dの各々の間において、抵抗値変化率
の差異はほとんど確認できなかった。
【0027】さらに、サーマルプリントヘッド10a〜
10dに対して、投入電力を種々変更して寿命試験を行
った。その結果、抵抗値変化率が10%となるまでに要
するパルス印加数3×107 回を印加した時の投入パワ
ーは、0.33W/dotであり、十分な耐パワー性を
得ていることがわかった。また、サーマルプリントヘッ
ド10a〜10dの各々の間において、耐パワー性の差
異はほとんど確認できなかった。
【0028】さらに、図面を参照して、本発明に係る第
2の実施の形態を説明する。
【0029】本実施の形態は、図6および図7に示すよ
うに、ブレークラインを連続した直線形状の溝11とし
た以外は、第1の実施の形態と同様にして実施された。
なお、セラミック基板1の基板面からの溝11の深さは
0.3mm程度であり、幅Lは0.2mm程度である。こう
して、図5に示すサーマルプリントヘッド10a〜10
dと同様の構成を備えたサーマルプリントヘッドを得
た。
【0030】本実施の形態によれば、得られたサーマル
プリントヘッドの発熱抵抗体列の破損は確認されず、製
造歩留まりの著しい向上を達成することができた。ま
た、該サーマルプリントヘッドに、パルス幅0.4m
s、繰り返し周期2.6msとして、連続的に0.30
W/dotの電力のパルス印加を行い、寿命特性試験を
行った。その結果、サーマルプリントヘッドの抵抗値
は、パルス印加に伴って徐々に増加するが、3×107
回のパルス印加時においても抵抗値変化率は+3.5%
程度に留まり安定した特性を示した。なお、該サーマル
プリントヘッドとサーマルプリントヘッド10a〜10
dとの間において、抵抗値変化率の差異はほとんど確認
できなかった。
【0031】さらに、該サーマルプリントヘッドに対し
て、投入電力を種々変更して寿命試験を行った。その結
果、抵抗値変化率が10%となるまでに要するパルス印
加数3×107 回を印加した時の投入パワーは、0.3
3W/dotであり、十分な耐パワー性を得ていること
がわかった。また、該サーマルプリントヘッドとサーマ
ルプリントヘッド10a〜10dとの間において、耐パ
ワー性の差異はほとんど確認できなかった。
【0032】なお、本願第1〜第4の発明は、上記実施
の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しな
い範囲内で適宜の変更は可能であることはいうまでもな
い。
【0033】
【発明の効果】以上詳述したように、本願第1の発明に
係るグレーズド基板によれば、基板面を分割する溝を、
グレーズガラス層の配置された基板面に設けたので、該
基板面上の該溝に沿って配置されたグレーズガラス層や
該グレーズガラス層上に配置された発熱抵抗体、電極保
護膜および保護膜等の部材に障害を与えることなく該溝
に沿って基板を分離することが可能なグレーズド基板を
提供することができる。したがって、該グレーズド基板
をサーマルプリントヘッドの製造に適用した場合には、
サーマルプリントヘッドの破損の防止と安定した品質を
保証するとともに、生産性の向上を達成することが可能
となる。
【0034】また、本願第2の発明に係るサーマルプリ
ントヘッドによれば、グレーズガラス層のエッチングし
た第1の面とは異なる第2の面に発熱抵抗体を配置した
ので、品質がほぼ一定で破損がなく長期にわたりほぼ同
一の性能を発揮でき、優れた経済性を誇るサーマルプリ
ントヘッドを提供することができる。
【0035】さらに、本願第3の発明に係るサーマルプ
リントヘッドによれば、グレーズガラス層が分離するよ
う露出した基板面に溝を形成し、該溝に沿って基板面を
分離したので、品質がほぼ一定で破損がなく長期にわた
りほぼ同一の性能を発揮でき、優れた経済性を誇るサー
マルプリントヘッドを提供することができる。
【0036】また、本願第4の発明に係るサーマルプリ
ントヘッドの製造方法によれば、グレーズガラス層が分
離するよう露出した基板面に溝を形成し、該溝に沿って
基板面を分離したので、品質がほぼ一定で破損がなく長
期にわたりほぼ同一の性能を発揮でき、優れた経済性を
誇るサーマルプリントヘッドの製造方法を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかるサーマルプリント
ヘッドを製造する工程を示した図である。
【図2】グレーズド基板の斜視図である。
【図3】グレーズド基板にドット5bの集合からなるブ
レークラインを形成した状態の斜視図である。
【図4】発熱抵抗体列7a〜7dおよび電極列8a〜8
dを形成した状態の斜視図である。
【図5】サーマルプリントヘッド10a〜10dの斜視
図である。
【図6】連続した直線形状の溝11をブレークラインと
した状態を示す斜視図である。
【図7】連続した直線形状の溝11をブレークラインと
した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1……セラミック基板 2a〜2d……グレーズガラ
ス層 3……ドット 4a、4b……セラミック面 5
a、5b……ドット 6a〜6d……エッジ部 7a〜7d……発熱抵抗体
列 8a〜8d……電極列 9a〜9d……保護膜 10a〜10d……サーマルプリントヘッド 11…
…溝

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板面を分割する溝と、 前記溝に沿って前記基板面に配置したグレーズガラス層
    と、 を具備したことを特徴とするグレーズド基板。
  2. 【請求項2】 基板と、 前記基板上に配置されエッチングした第1の面を有する
    グレーズガラス層と、 前記グレーズガラス層の前記第1の面とは異なる第2の
    面に配置された発熱抵抗体と、 を具備したことを特徴とするサーマルプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 基板面にグレーズガラス層を配置する工
    程と、 前記配置したグレーズガラス層が分離するよう前記基板
    面を露出する工程と、 前記露出した基板面に溝を形成する工程と、 前記分離したグレーズガラス層に発熱抵抗体を配置する
    工程と、 前記形成した溝に沿って前記基板面を分離する工程と、 により製造されたことを特徴とするサーマルプリントヘ
    ッド。
  4. 【請求項4】 基板面にグレーズガラス層を配置する工
    程と、 前記配置したグレーズガラス層が分離するよう前記基板
    面を露出する工程と、 前記露出した基板面に溝を形成する工程と、 前記分離したグレーズガラス層に発熱抵抗体を配置する
    工程と、 前記形成した溝に沿って前記基板面を分離する工程と、 を具備したことを特徴とするサーマルプリントヘッドの
    製造方法。
JP11840397A 1997-05-08 1997-05-08 グレーズド基板、サーマルプリントヘッドおよびサーマルプリントヘッドの製造方法 Withdrawn JPH10305605A (ja)

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