JPH1034989A - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JPH1034989A
JPH1034989A JP19505596A JP19505596A JPH1034989A JP H1034989 A JPH1034989 A JP H1034989A JP 19505596 A JP19505596 A JP 19505596A JP 19505596 A JP19505596 A JP 19505596A JP H1034989 A JPH1034989 A JP H1034989A
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JP
Japan
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film
thermal head
layer
laminated
carbon
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Pending
Application number
JP19505596A
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English (en)
Inventor
Yasuzo Matsuo
安藏 松尾
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 サーマルヘッドおいて、保護層として硬質カ
ーボンを用いた場合に、剥離等の問題が生じない安定し
た膜形成をいかに行うかが課題となっていた。 【解決手段】 本発明のサーマルヘッドは、基板101上
にグレーズガラス層102、発熱抵抗層103、コモンリード
パターン104及び個別リードパターン105を設け、その上
に保護層としてSiO2膜106a、SiC膜106b、硬質カ
ーボン膜106cが積層されている。硬質カーボン膜をSi
C膜上に積層したので、硬質カーボン膜に発生する応力
が緩和されて剥離が防止されるとともにダイアモンドラ
イク構造が形成し易くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感熱記録または熱
転写記録等を行うために用いるサーマルヘッドに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドは、小型化及び軽量化が
可能であり、騒音等の問題も少ないことから、FAX、
ラベルプリンタ、ワープロ等の記録手段として広く用い
られてきている。サーマルヘッドは、その構造から薄膜
型及び厚膜型に分けられる。薄膜型サーマルヘッドは、
図3(a)に示すように、セラミック等の基板1上に蓄
熱層であるグレーズガラス層2を設け、その上に発熱抵
抗体3及び導体膜4をスパッタリング及びエッチングと
いった方法によりパターン状に形成し、発熱抵抗体及び
導体膜が感熱紙またはインクリボン等と直接接触しない
ように保護層5が設けられている。また、厚膜型サーマ
ルヘッドは、図3(b)に示すように、薄膜型と同様に
セラミック等の基板上1にグレーズ層2を設け、その上
に発熱抵抗体3及び導体膜4を印刷及びエッチングとい
った方法によりパターン状に形成し、さらに上記した保
護層5が設けられている。
【0003】保護層としては、感熱紙やインクリボンと
直接接触するため、耐摩耗性に優れた材料を用いる必要
があり、さらに高熱が発生することから耐熱衝撃性も備
えている必要がある。従来は、例えば、特開昭62−2
27763号公報では、保護層としてダイアモンド薄膜
が挙げられており、特開昭62−286761号公報で
は、Si34、Ta25といった材料が挙げられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のサーマ
ルヘッドの保護膜は、例えばSi34、Ta25の場合
感熱紙やインクリボンとの接触により静電気が発生し易
く、使用している間に絶縁破壊を起こすおそれがあっ
た。そのための対策として、電気抵抗の低いSiCで覆
うことが考えられるが、SiCは耐摩耗性の点で問題が
あり、例えばSiやCaを含む感熱紙に対して使用する
と、数km程度の使用量で摩耗破壊が発生した。また、
ダイアモンド薄膜またはこれに類する硬質カーボンの場
合は、静電破壊といった点に関しては問題はないが、膜
形成のための温度条件に制約があり(800℃程度)、
膜形成時に膜内部に発生する応力及び下地の材料との関
係で発生する応力により剥離が発生し易くなるといった
点で問題を抱えている。
【0005】しかし、ダイアモンドを始めとする硬質カ
ーボンは、膜硬度が高く、耐摩耗性に優れ、熱伝導率も
大きいといった特性を持つことから、保護膜としては最
適な材料の1つであり、安定した膜形成をいかに行うか
が課題となっていた。硬質カーボンを積層する場合下地
との関係で発生する応力は、例えば線膨張係数が異なる
材料との間では温度によって両者の膨張程度に差が生じ
ることから発生したり、両者の結晶構造において格子定
数が異なることからその境界面で格子欠陥が生じること
から発生すると考えられる。したがって、こうした点を
考慮すれば、硬質カーボンに近い物性を有する材料を下
地に用いることで上述のような課題を解決することが可
能となる。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係るサーマルヘ
ッドは、熱記録を行うための発熱抵抗体及び導体電極を
積層した基板と、前記発熱抵抗体及び前記導体電極を覆
うように積層された保護層とを含むサーマルヘッドにお
いて、前記保護層は、炭素系材料からなる層及び該層に
積層された炭素からなる硬質の最外層を有することを特
徴とする。
【0007】ここで、「炭素からなる硬質の最外層」と
は、ダイアモンドまたは結晶構造としてダイアモンドラ
イク構造を有する炭素からなる材料を含む硬質カーボン
からなる一番外側の層のことであり、「炭素系材料」と
は、炭素を含む材料であって、硬質カーボンと物性が近
い材料のことである。そして、炭素系材料にダイアモン
ド等の硬質カーボンをスパッタリング等の方法により積
層すると、炭素系材料の作用により硬質カーボンに発生
する応力が緩和されて剥離を防止することが可能となっ
た。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例について、詳
述する。図1は、本発明を適用した薄膜型サーマルヘッ
ドである。そして、図2は、このサーマルヘッドの拡大
部分断面図である。図1において、101は、例えばセラ
ミック(96%アルミナセラミックス)からなるサーマ
ルヘッドの矩形状の基板である。この基板101の長手方
向の一方の側縁部には、外部接続用端子107が設けら
れ、それ以外の側縁部にはコモンリードパターン104が
形成されている。コモンリードパターン104の内側に
は、発熱抵抗層103がドットに対応して形成され各発熱
抵抗層は基板の長手方向に沿って直線状に配列されてい
る。コモンリードパターン104には各ドットに対応する
ように櫛歯状にコモンリードが形成されており、このコ
モンリードはそれぞれ発熱抵抗層103を介して個別リー
ドに接続されている。個別リードと駆動用IC108との
間には両者を接続するための個別リードパターン105が
形成されている。そして、これら各リードおよび駆動用
IC等は、発熱抵抗層103に沿ってドットパターンに合
わせ必要数設けられている。
【0009】図示しない信号源より外部接続用端子107
に記録信号が入力されると、駆動用IC102は、記録信
号に対応する個別リードに選択的に電圧を印加するよう
に作動する。したがって、コモンリード及び選択された
個別リードの間には電圧が印加されてその部分の発熱抵
抗層103が発熱し、感熱紙等に記録がなされることにな
る。 図2は、図1のA−A’方向での拡大部分断面図
である。基板101にはグレーズガラス102が積層されてい
る。グレーズガラスは印刷焼成することにより形成され
る。グレーズガラス102上には、Ta2N等の抵抗膜から
なる発熱抵抗層103及びAl等の導体膜からなるリード
パターン104が積層されている。これらの層は、まずス
パッタリングによりグレーズガラス102上に上記抵抗膜
及び導体膜を順次積層し、その上にフォトレジストをコ
ートする。所定のパターンを予め形成したガラスマスク
を通してフォトレジストを紫外線露光し、現像すること
で導体膜上にフォトマスクを形成する。そして、このフ
ォトマスクを通してエッチング液によりグレーズガラス
までエッチングを行って、上記抵抗膜及び導体膜をパタ
ーン形成する。さらに、同様のエッチング操作を繰り返
してドットに対応する部分の導体膜を除去して図のよう
に発熱抵抗層を露出させる。
【0010】こうして形成された発熱抵抗層及びリード
パターン上には、保護層106が積層されている。保護層1
06は、厚さ約2μmのSiO2膜106a、厚さ約2μmの
SiC膜106b及び厚さ約2μmの硬質カーボン膜106cか
らなる。SiO2膜106aは、発熱抵抗層の酸化防止のた
めに設けられているもので、スパッタリングにより形成
される。続いてSiC膜106bも同様にスパッタリングに
より形成され、最後に硬質カーボン膜106cがイオンプレ
ーティングにより形成される。
【0011】SiC膜106bを設けることで、その上に形
成する硬質カーボン膜106cに発生する応力が緩和されて
硬質カーボン膜106cの剥離が防止されるとともに、硬質
カーボン膜にダイヤモンドライク構造が形成し易くなる
といった作用を奏する。本発明のサーマルヘッドについ
てその表面硬度を測定したところ、ヌープ固さ数(Knoo
p hardness number)で表すと、Knoop1800であっ
た。従来用いられていたSiC膜ではKnoop1500程
度であるから、硬度においては従来のものに比べ約3割
程度改善されている。また、サーマルヘッドの走行寿命
試験においても、SiC膜を用いたもので数km程度の
使用量で寿命となったが、本発明のサーマルヘッドでは
十数kmまで使用可能であった。
【0012】上記の例では薄膜型サーマルヘッドを例に
説明したが、当然厚膜型サーマルヘッドにも適用するこ
とは可能である。さらに、保護層としては、切削工具の
バイトといった表面硬度が必要なものの表面コーティン
グへの使用も可能である。
【0013】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、保護層
が炭素系材料からなる層及び該層に積層された炭素から
なる硬質の最外層を有することにより、本発明のサーマ
ルヘッドは、表面硬度が大きく剥離等が発生しない信頼
性の優れたものとなった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドの実施例を示す斜視図
【図2】図1のA−A’拡大部分断面図
【図3】従来の薄膜型及び厚膜型サーマルヘッドを示す
断面図
【符号の説明】
1、101 基板 2、102 グレーズガラス 3、103 発熱抵抗体 4 導体膜からなるリードパターン 104 コモンリード 105 個別リード 106 保護層 107 外部接続用端子 108 駆動用IC

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱記録を行うための発熱抵抗体及び導体電
    極を積層した基板と、前記発熱抵抗体及び前記導体電極
    を覆うように積層された保護層とを含むサーマルヘッド
    において、前記保護層は、炭素系材料からなる層及び該
    層に積層された炭素からなる硬質の最外層を有すること
    を特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】前記炭素系材料は、SiC、TiCまたは
    TaCの少なくとも1つからなる請求項1記載のサーマ
    ルヘッド。
JP19505596A 1996-07-24 1996-07-24 サーマルヘッド Pending JPH1034989A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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