JP3462076B2 - サーマルヘッド - Google Patents

サーマルヘッド

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JP3462076B2 JP8757398A JP8757398A JP3462076B2 JP 3462076 B2 JP3462076 B2 JP 3462076B2 JP 8757398 A JP8757398 A JP 8757398A JP 8757398 A JP8757398 A JP 8757398A JP 3462076 B2 JP3462076 B2 JP 3462076B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビデオプリンタやフ
ァクシミリ,ワードプロセッサ等のプリンタ機構として
組み込まれるサーマルヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、プラスチックカードのような曲げ
ることが困難な硬質の記録媒体に対して感熱記録を行う
ために、記録媒体と接するサーマルヘッドの表面を出来
るだけ平坦になす試みがなされている。
【0003】このような従来のサーマルヘッドとして
は、例えば図4,図5に示す如く、矩形状を成すセラミ
ック基板11の上面に、一方の長辺に沿って複数個の発
熱抵抗体13を直線状に配列するとともに、他方の長辺
に沿って帯状の穴部11aを形成し、この穴部11a内
に前記発熱抵抗体13への通電を制御するためのドライ
バーIC14を埋設した構造のものが知られている。
【0004】かかるサーマルヘッドによれば、ドライバ
ーIC14をセラミック基板11の穴部11a内に埋設
させたことでサーマルヘッドの表面から上方に大きく突
出するものをなくしていることから、プラスチックカー
ドのような硬質の記録媒体Pに感熱記録を行う場合であ
っても記録媒体Pをフラットな形状のまま発熱抵抗体1
3上まで搬送することができ、記録媒体Pのストレート
パスを可能としている。
【0005】尚、前記発熱抵抗体13の両端には発熱抵
抗体13に電力を印加するための共通電極15及び個別
電極16が接続されており、個別電極16の一端をドラ
イバーIC14の出力端子14a上まで延在させておく
ことにより個別電極16とドライバーIC14の出力端
子14aとを電気的に接続させるようにしている。
【0006】また前記穴部11aとドライバーIC14
との間にはエポキシ樹脂等の接着剤17が充填されてお
り、この接着剤17によってドライバーIC14を穴部
11a内の所定位置に固定するとともに、セラミック基
板11とドライバーIC14との間隙を接着剤17で埋
め、これらの上面にわたって前記個別電極16を連続的
に形成することができるようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来のサーマルヘッドにおいては、セラミック基板11の
他方の長辺に沿って設けられている穴部11a内に、ド
ライバーIC14の固定のために、セラミック基板11
を形成するアルミナセラミックス(熱膨張係数:7.8×1
0-6/℃)よりも大きな熱膨張係数をもった接着剤17
(エポキシ樹脂の熱膨張係数: 1.5×10-5/℃)が充填
されている。このため、サーマルヘッドの使用に伴いセ
ラミック基板11の温度が例えば50℃〜70℃の温度に上
昇した際、前述したアルミナセラミックスとエポキシ樹
脂の熱膨張係数の相違から、セラミック基板11が他方
の長辺側で突出するように弓なりに湾曲し、これに伴っ
て発熱抵抗体13の配列(以下、発熱抵抗体列と略記す
る)も同様に湾曲する。このように変形したサーマルヘ
ッドを用いて記録媒体Pに印画を行うと、画像には発熱
抵抗体列の湾曲形状に応じた歪みが生じ、良好な印画が
得られなくなる欠点を有していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記欠点に鑑み
案出されたもので、本発明のサーマルヘッドは、矩形状
を成すセラミック基板の上面で、該基板の長さ方向に沿
って多数の発熱抵抗体を直線状に配列した発熱抵抗体列
を被着させるとともに該発熱抵抗体列の両側に、発熱抵
抗体列からの距離が略等しくなるように一対の帯状穴部
を形成し、前記一方の穴部内に各発熱抵抗体を選択的に
ジュール発熱させるドライバICを配置させるとともに
接着剤を介して固定し、前記他方の穴部内に前記接着剤
の85%〜115%の熱膨張係数を有する金属体を埋設させ
るとともに該金属体を各発熱抵抗体に共通電極の一部と
して接続したことを特徴とする。また本発明のサーマル
ヘッドは、前記セラミック基板と発熱抵抗体との間にグ
レーズ層が介在されており、且つ、前記グレーズ層の頂
部とドライバーIC、金属体の上面とを略等しい高さに
設定したことを特徴とする。更に本発明のサーマルヘッ
ドは、前記ドライバーIC及び金属体の上面、セラミッ
ク基板の上面、穴部の接着材の上面を略同一平面に配置
するとともに、前記発熱抵抗体の一端側に接続される薄
膜導体層を前記金属体の上面まで、発熱抵抗体の他端側
に接続される個別電極を前記ドライバーICの上面ま
で、それぞれ連続的に形成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に基づい
て詳細に説明する。図1は本発明の一形態にかかるサー
マルヘッドの平面図、図2は図1のサーマルヘッドのX
−X線断面図であり、1はセラミック基板、1a,1b
は穴部、3は発熱抵抗体、4はドライバーIC、5は共
通電極、5bは金属体、6は個別電極、7は接着剤であ
る。
【0010】前記セラミック基板1は、アルミナセラミ
ックス等のセラミック材料によって矩形状に形成されて
おり、その上面で後述するグレーズ層2や発熱抵抗体
3,共通電極5,個別電極6等を支持するための支持母
材としての作用を為す。
【0011】このセラミック基板1は、例えばアルミナ
セラミックスから成る場合、Al23 ,SiO2 ,M
gO等のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤、溶媒を
添加混合して泥漿状に成すとともにこれを従来周知のド
クターブレード法を採用することによってセラミックグ
リーンシートを形成し、しかる後、前記セラミックグリ
ーンシートを所定形状に打ち抜き加工を施して高温(約
1600℃)で焼成することによって例えば、0.5 〜1.5mm
の厚みをもって製作され、 6.9×10-6/℃〜 8.0×10-6
/℃の熱膨張係数を有したものとなる。
【0012】また前記セラミック基板1の上面には、断
面山状のグレーズ層2がセラミック基板1の長さ方向に
わたって帯状に形成され、更に該グレーズ層2の頂部付
近には多数の発熱抵抗体3が一列に並んで被着・形成さ
れる。
【0013】前記グレーズ層2はガラス等の低熱伝導性
材料(熱伝導率: 2.0×10-3cal/cm・sec ・℃)から成
り、その頂部付近に被着される多数の発熱抵抗体3を上
方に突出させて記録媒体に対する発熱抵抗体3の押圧力
(印圧)を有効に高めるとともに、これら発熱抵抗体3
の発する熱を適当な温度となるように蓄積及び放散し、
サーマルヘッドの熱応答特性を良好に維持する作用を為
す。
【0014】前記グレーズ層2は、例えばガラスから成
る場合、所定のガラス粉末に適当な有機溶剤、有機溶媒
を添加・混合して得たガラスペーストを従来周知のスク
リーン印刷法等によって帯状に印刷・塗布し、これを約
1000℃〜1200℃の温度で焼き付けることによってセラミ
ック基板1の上面に20〜 100μmの厚みに被着・形成さ
れる。
【0015】また前記グレーズ層2上の多数の発熱抵抗
体3は、グレーズ層2の長さ方向にわたって一定のピッ
チで直線状に配列されており、例えば、A4サイズ, 3
00dpiのサーマルヘッドを構成する場合、69.7μm×
110μmの発熱抵抗体3が2560個、84.7μmのピッチで
直線状に配列されることとなる。
【0016】前記発熱抵抗体3は、その各々がTaSi
OやTiSiO,TaN等の電気抵抗材料により形成さ
れているため、その両端に接続される共通電極5及び個
別電極6を介して外部電源からの電力が印加されるとジ
ュール発熱を起こし、記録媒体に印画を形成するのに必
要な温度、例えば150 〜250 ℃の温度に発熱する。
【0017】また前記発熱抵抗体3の両端には、共通電
極5と個別電極6とが電気的に接続される。
【0018】前記共通電極5及び個別電極6は、発熱抵
抗体3への給電用電極として機能するもので、個別電極
6の一端を後述するドライバーIC4の出力端子4aを
介して接地し、且つ共通電極5を所定電位(例えば、24
V)に保持しておくことにより各発熱抵抗体3にドライ
バーIC4のスイッチング動作に伴って所定の電力を印
加するようになっている。
【0019】尚、前記共通電極5は発熱抵抗体3に直接
接続される薄膜導体層5aと厚み 0.1〜 0.5mm程度の
棒状の金属体5bとで構成されており、この両者を互い
に接続させておくことにより、導電抵抗の比較的大きな
薄膜導体層5aを電気抵抗の小さな金属体5bで電気的
に補強し、多くの発熱抵抗体3を一度に通電する際に共
通電極5で大きな電圧降下が発生するのを有効に防止す
るようになしている。
【0020】これらの発熱抵抗体3や共通電極5の薄膜
導体層5a,個別電極6等はアルミニウムや銅,或いは
これらの合金等によって 0.5μm〜 2.0μmの厚みに形
成され、例えば、従来周知のスパッタリング法及びフォ
トリソグラフィー技術を採用することによって前記グレ
ーズ層2上からセラミック基板1の上面にかけて所定パ
ターンに被着・形成される。
【0021】またこのようなセラミック基板1の上面に
は、発熱抵抗体列3Aの両側で且つ発熱抵抗体列3Aか
ら等距離の位置に発熱抵抗体列3Aと平行な帯状の一対
の穴部1a,1bが形成される。
【0022】より具体的には、前記穴部1a,1bは、
それぞれの中心位置から発熱抵抗体3の中心位置までの
距離D1 ,D2 が±2mmの範囲内となるように、発熱
抵抗体列3Aからそれぞれ 0.5mm〜 2.0mmだけ離れ
た位置に発熱抵抗体列3Aとほぼ平行に配設され、これ
らのうち一方の穴部1aはセラミック基板1を貫通する
ように、また他方の穴部1bはセラミック基板1の厚み
の約3分の2に相当する深さでもって形成され、両者は
ほぼ等しい幅(± 0.1mm)に設定される。
【0023】そしてこの2つの穴部のうち一方の穴部1
aには各発熱抵抗体3を選択的にジュール発熱させるド
ライバIC4が複数個、埋設された上、エポキシ樹脂等
の接着剤7を介して穴部1a内の所定位置に固定され、
また他方の穴部1bには前記接着剤7の85%〜 115%の
熱膨張係数を有する金属体5bが埋設された上、ロウ材
等の接着剤8を介して穴部1a内の所定位置に固定され
る。ここで前記金属体5bは、例えば接着剤7が熱膨張
係数 1.5×10-5/℃のエポキシ樹脂から成る場合、銅や
ニッケル,鉄,或いは、これらの金属の合金等によって
形成される。
【0024】前記穴部1a,1bは、その内部に金属体
5bやドライバーIC4等を埋設させておくことによっ
て、これらがサーマルヘッドの表面から上方に大きく突
出しないようになす作用を為し、これによってプラスチ
ックカードのような硬質の記録媒体に感熱記録を行う場
合であっても記録媒体をフラットな形状のまま発熱抵抗
体列3A上まで搬送させるストレートパスを可能にして
いる。
【0025】またこの場合、前記穴部1a,1bは発熱
抵抗体列3Aの両側に発熱抵抗体列3Aと平行に配置さ
れており、一方の穴部1aにはドライバIC4と接着材
7が、他方の穴部1bには接着剤7の85%〜 115%の熱
膨張係数を有する金属体5bがそれぞれ埋設されている
ことから、サーマルヘッドの使用に伴いセラミック基板
1の温度が例えば50℃〜70℃の温度に上昇しても、熱膨
張係数の相違に起因するセラミック基板1の湾曲が有効
に防止される。
【0026】即ち、セラミック基板1の穴部1bに埋設
される金属体5bは、セラミック基板1を形成するアル
ミナセラミックスよりも大きな熱膨張係数をもった銅
(熱膨張係数:16.7×10-6/℃)等から成り、これらは
セラミック基板1の温度が上昇したとき、穴部1aに充
填される接着剤7と同様に、セラミック基板1よりも大
きく熱膨張しようとする。このため、セラミック基板1
には発熱抵抗体列3Aの両側で熱膨張差に起因する応力
がほぼ等しく作用することとなり、このような応力が従
来例で示した図5のサーマルヘッドの如くセラミック基
板1の片方の長辺側にのみ偏って印加されることはな
い。従って、発熱抵抗体列3Aの両側で発生するセラミ
ック基板1の応力を互いに相殺してセラミック基板1を
矩形状に維持することができ、歪みの無い良好な画像の
形成が可能となる。
【0027】またこの場合、前記穴部1bに埋設される
金属体5bは共通電極5の一部として各発熱抵抗体3に
電気的に接続されていることから、この金属体5bによ
って共通電極全体の導電抵抗を十分に低減させることが
できる。従って、共通電極5における電圧降下の発生を
有効に防止して濃度むらの無い良好な印画を形成するこ
とが可能となる。
【0028】更にこの場合、前記穴部1a,1bに埋設
されるドライバーIC4や金属体5bの上面の高さを前
述したグレーズ層2の頂部とほぼ等しい高さ(±10μ
m)に設定しておけば、これらの上面に記録媒体が当た
るようになるため、プラスチックカードのような硬質の
記録媒体に感熱記録を行う場合に、発熱抵抗体列3A上
に搬送される記録媒体を発熱抵抗体列3Aの前後で良好
に支持することができ、記録媒体を常に安定的に走行さ
せることが可能となる。従って穴部1a,1bに埋設さ
れる金属体5bやドライバーIC4の上面の高さはグレ
ーズ層2の頂部とほぼ等しい高さになしておくことが好
ましい。
【0029】尚、前記穴部1a,1bは、レーザー加工
やブラスト加工,或いは、セラミック基板1を製作する
際にセラミックグリーンシートに所定の金型を押しつけ
て窪みや貫通穴を形成しておくことによりセラミック基
板上面の所定箇所に形成される。
【0030】また前記穴部1a,1bに埋設したドライ
バーIC4や金属体5bと、個別電極6,薄膜導体層5
aとの電気的接続は、穴部1a,1b内にドライバーI
C4や金属体5bを配置させておいたセラミック基板1
上に、発熱抵抗体3や共通電極5の薄膜導体層5a,個
別電極6等を前述のスパッタリング法やフォトリソグラ
フィー技術等によって形成する際、個別電極6及び薄膜
導体層5aの一部を穴部1a,1b内のドライバーIC
4の出力端子4aや金属体5b上まで延在させ、該延在
部を出力端子4aや金属体5bの表面に被着させておく
ことことにより行われる。
【0031】このとき、ドライバーIC4や金属体5b
の固定に使用される接着剤7,8でドライバーIC4や
金属体5bと穴部1a,1bとの間隙を完全に埋めるよ
うになしておけば、個別電極6や薄膜導体層5aをセラ
ミック基板1の上面からドライバーIC4や金属体5b
の上面にかけて被着させる際、これらを良好な連続膜と
して形成することができ、サーマルヘッドの製造歩留り
が向上される。
【0032】尚、前記接着剤7としては、エポキシ樹脂
の他に、ポリイミド樹脂,ポリエーテルアミド等の樹脂
材料にアルミナやジルコニウム等のフィラーを50〜80重
量%の範囲で添加・混合させたものなどが好適に使用さ
れる。
【0033】そして更に、このようなサーマルヘッドの
表面、具体的には発熱抵抗体3やドライバーIC4,共
通電極5,個別電極6等の表面には窒化珪素等から成る
保護膜9が従来周知のスパッタリング等によって1〜10
μmの厚みに被着され、この保護膜9によって記録媒体
の摺接による磨耗や大気中に含まれている水分等の接触
による腐食等から発熱抵抗体3等を保護するようにして
いる。
【0034】かくして上述した本発明のサーマルヘッド
は、記録媒体をサーマルヘッドの表面に沿って(ドライ
バーIC4上を経て発熱抵抗体3上に)搬送しながら、
ドライバーIC4の駆動に伴い共通電極5及び個別電極
6間に外部からの画像データに基づいて所定の電力を印
加し、発熱抵抗体3を個々に選択的にジュール発熱させ
るとともに、該発熱した熱によって記録媒体に印画を形
成することによりサーマルヘッドとして機能する。
【0035】尚、本発明は上述の形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々
の変更、改良等が可能である。
【0036】例えば、穴部1a,1bの角部に曲率半径
0.05〜0.2 mm程度のR面を設けておけば、穴部近傍のセ
ラミック基板1にかかる応力を良好に分散させて穴部近
傍にクラックが入るのを有効に防止することができる。
従って穴部1a,1bの角部には曲率半径0.05〜0.2 mm
程度のR面を設けておくことが好ましい。
【0037】また上述の形態において穴部1bを貫通穴
として形成しても良く、その場合も上述の形態と全く同
様の効果を奏する。
【0038】更に上述の形態においては金属体5bを穴
部1b内に固定するための接着剤8としてロウ材を使用
したが、これに代えて接着剤8としてドライバーIC4
の固定に使用した接着剤7と同じ樹脂系の接着剤等を使
用しても構わない。
【0039】
【発明の効果】本発明のサーマルヘッドによれば、矩形
状を成すセラミック基板の上面で、該基板の長さ方向に
沿って多数の発熱抵抗体を直線状に配列した発熱抵抗体
列を被着させるとともに該発熱抵抗体列の両側に、発熱
抵抗体列からの距離が略等しくなるように一対の帯状穴
部を形成し、一方の穴部内に各発熱抵抗体を選択的にジ
ュール発熱させるドライバICを配置させるとともに接
着剤を介して固定し、他方の穴部内に前記接着剤の85%
〜 115%の熱膨張係数を有する金属体を埋設させたこと
から、サーマルヘッドの使用に伴ってセラミック基板の
温度が上昇したとき、前記金属体は他方の穴部に充填さ
れる接着剤と同様に、セラミック基板よりも大きな熱膨
張係数で膨張しようとする。このため、セラミック基板
には発熱抵抗体列の両側で熱膨張差に起因する応力がほ
ぼ等しく作用することとなり、セラミック基板は所定の
矩形状に維持される。これにより、歪みの無い良好な画
像の形成が可能となる。
【0040】また本発明のサーマルヘッドにおいては、
前記金属体を共通電極の一部として各発熱抵抗体に接続
したことから、この金属体によって共通電極全体の導電
抵抗を十分に低減させることができ、共通電極における
電圧降下の発生を有効に防止して濃度むらの無い良好な
印画を形成することが可能となる。更に本発明のサーマ
ルヘッドにおいては、前記セラミック基板と発熱抵抗体
との間にグレーズ層を介在するとともに、該グレーズ層
の頂部とドライバーIC、金属体の上面とを略等しい高
さに設定することにより、プラスチックカードのような
硬質の記録媒体に感熱記録を行う場合に、発熱抵抗体列
上に搬送される記録媒体を発熱抵抗体列の前後で良好に
支持することができ、記録媒体を常に安定的に走行させ
ることが可能となる。また更に本発明のサーマルヘッド
においては、前記ドライバーIC及び金属体の上面、セ
ラミック基板の上面、穴部の接着材の上面を略同一平面
に配置することにより、前記発熱抵抗体の一端側に接続
される薄膜導体層を前記金属体の上面まで、発熱抵抗体
の他端側に接続される個別電極を前記ドライバーICの
上面まで、それぞれ連続的に形成することができ、サー
マルヘッドの製造歩留りを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一形態にかかるサーマルヘッドの平面
図である。
【図2】図1のサーマルヘッドのX−X線断面図であ
る。
【図3】本発明のサーマルヘッドを模式的に示す平面図
である。
【図4】従来のサーマルヘッドの断面図である。
【図5】従来のサーマルヘッドを模式的に示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1・・・・・・セラミック基板 1a,1b・・穴部 3・・・・・・発熱抵抗体 3A・・・・・発熱抵抗体列 4・・・・・・ドライバーIC 5・・・・・・共通電極 5b・・・・・金属体 6・・・・・・個別電極 7・・・・・・接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/335 B41J 2/345

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】矩形状を成すセラミック基板の上面で、該
    基板の長さ方向に沿って多数の発熱抵抗体を直線状に配
    列した発熱抵抗体列を被着させるとともに該発熱抵抗体
    列の両側に、発熱抵抗体列からの距離が略等しくなるよ
    うに一対の帯状穴部を形成し、 前記一方の穴部内に各発熱抵抗体を選択的にジュール発
    熱させるドライバICを配置させるとともに接着剤を介
    して固定し、 前記他方の穴部内に前記接着剤の85%〜 115%の熱膨張
    係数を有する金属体を埋設させるとともに該金属体を各
    発熱抵抗体に共通電極の一部として接続したことを特徴
    とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】前記セラミック基板と発熱抵抗体との間に
    グレーズ層が介在されており、且つ、前記グレーズ層の
    頂部とドライバーIC、金属体の上面とを略等しい高さ
    に設定したことを特徴とする請求項1に記載のサーマル
    ヘッド。
  3. 【請求項3】前記ドライバーIC及び金属体の上面、セ
    ラミック基板の上面、穴部の接着材の上面を略同一平面
    に配置するとともに、前記発熱抵抗体の一端側に接続さ
    れる薄膜導体層を前記金属体の上面まで、発熱抵抗体の
    他端側に接続される個別電極を前記ドライバーICの上
    面まで、それぞれ連続的に形成したことを特徴とする請
    求項1に記載のサーマルヘッド。
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