JPH10305539A - 剥離ラミネートフィルム芯材及び剥離ラミネート フィルム - Google Patents

剥離ラミネートフィルム芯材及び剥離ラミネート フィルム

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JPH10305539A
JPH10305539A JP13449397A JP13449397A JPH10305539A JP H10305539 A JPH10305539 A JP H10305539A JP 13449397 A JP13449397 A JP 13449397A JP 13449397 A JP13449397 A JP 13449397A JP H10305539 A JPH10305539 A JP H10305539A
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polyethylene
polypropylene
low
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JP13449397A
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Noriyuki Kawashima
紀行 川島
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FUJIPURA KK
Fujipla Inc
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FUJIPURA KK
Fujipla Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親展用はがきに使用される剥離ラミネートフ
ィルム芯材の改良と剥離ラミネートフィルムの改良とに
関するものであり、親展用はがきを開封するとき剥離し
やすくする構造的改良である。 【解決手段】未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロ
ピレンのフィルム1とポリエチレンのフィルム4との積
層体よりなる剥離ラミネートフィルム芯材、特に、29
0°C乃至340°C、好ましくは300°Cに加熱さ
れたポリエチレン樹脂を、未延伸ポリプロピレンまたは
延伸ポリプロピレンのフィルム1上に付着させてポリエ
チレンのフィルムを形成して製造する剥離ラミネートフ
ィルム芯材と、この剥離ラミネートフィルム芯材を機能
部材として使用する剥離ラミネートフィルムとである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、はがきの郵便料金
をもって郵送することができるが、通信文を封止して外
部からは見えないようにして郵送することができ、封書
の機能を有する親展用はがきの機能部材である剥離ラミ
ネートフィルムの改良と、この剥離ラミネートフィルム
の基本機能である通信文を封止する機能とこれを剥離開
封する機能とを実現する部材である剥離ラミネートフィ
ルム芯材の改良とに関する。
【0002】
【従来の技術】剥離ラミネートフィルムは、両面に低温
接着剤が塗布されており、中心領域が剥離可能な層とさ
れている薄膜接着体であり、はがきの郵便料金をもって
郵送することができるが、通信文を封止して外部からは
見えないようにして郵送することができ、封書の機能を
有する親展用はがきの機能部材である。これを親展用は
がきに使用するときは、図7に示すように、通信文を内
側にして親展用はがき用紙10を折り畳み、その間に剥
離ラミネートフィルム9を挟み込み、加熱して、低温接
着剤を溶融して、通信文を張り合わせ、封止する。な
お、親展用はがきの角部分の一部には剥離ラミネートフ
ィルムは挟み込まれておらず、こゝから剥離がしやすい
ようにされている。
【0003】開封するときは、折り畳まれた親展用はが
き用紙を開けば、剥離ラミネートフィルムの剥離可能な
層が剥離して2層となり、1半づつが通信文の上に貼着
された状態になり、通信文を読むことができるようにな
る。しかも、開封された親展用はがきの通信文の上には
低温接着剤樹脂がコートされることになり、美観上も優
れたものとなる。
【0004】こゝで、図面を参照して、従来技術に係る
剥離ラミネートフィルムの具体例を説明する。
【0005】図8参照 図8において、8はポリエチレンテレフタレート(PE
T)のフィルムであり、その1面(図において下面)は
コロナ放電加工されて、表面変性層2とされている。こ
ゝで、コロナ放電加工とは、ポリオレフィン樹脂の表面
にコロナ放電を照射して、その面の接着性を向上する加
工であり、所謂ファスナー効果等が発生して、その面の
接着性が向上する。この表面変性層2の上にはアンカー
コート層(接着性を向上する層である。)3が形成され
ており、その上に第2のポリエチレンのフィルム5が形
成されており、さらにその上に第2の低温接着性樹脂膜
7が形成されている。
【0006】一方、ポリエチレンテレフタレートのフィ
ルム8の他面(表面変性層2が形成されていない側の面
であり、図において上面)にはポリエチレンのフィルム
4が形成され、さらにその上に第1の低温接着性樹脂膜
6が形成されている。
【0007】ポリエチレンテレフタレートのフィルム8
とポリエチレンのフィルム4との界面が剥離面である。
【0008】なお、低温接着剤には、エチレン酢酸ビニ
ル共重合樹脂(EVA)、エチレンアクリル酸共重合樹
脂(EAA)、エチレンアクリル酸エチル共重合樹脂
(EEA)、エチレンメタクリル酸メチル共重合樹脂
(EMMA)、アイオノマー(三井デュポン・ポリケミ
カル株式会社製)、メタロセン(L- LDPE、三井石
油化学株式会社製)等が使用可能である。
【0009】そして、剥離面を挟むポリエチレンテレフ
タレートのフィルム8とポリエチレンのフィルム4との
積層体が、剥離ラミネートフィルムの機能を発揮する部
材であるから、本明細書においては、このポリエチレン
テレフタレートのフィルム8とポリエチレンのフィルム
4との積層体を剥離ラミネートフィルム芯材ということ
にする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、剥離面の両
側がポリエチレンテレフタレートのフィルム8とポリエ
チレンのフィルム4とであると、ポリエチレンテレフタ
レートとポリエチレンのとの接着強度が強力であるた
め、開封の際に剥離面がスムーズに剥離し難く、場合に
よっては目的とする剥離面以外の面で剥離したり、ま
た、剥離面が美麗にならず、通信文の判読に支障を来す
場合がある等の欠点がある。
【0011】本発明の目的は、これらの欠点を解消する
ことにあり、開封に当り剥離面が剥離しやすく、剥離し
たとき剥離面が美麗であり、通信文の判読が容易である
等の利益を有する剥離ラミネートフィルム及び剥離ラミ
ネートフィルム芯材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の発明者は、実験を繰り返し、剥離ラミネ
ートフィルム芯材として、ポリエチレンテレフタレート
のフィルムとポリエチレンのフィルムとの積層体に代え
て、未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンの
フィルムとポリエチレンのフィルムとの積層体を使用す
ると、剥離面での接着強度が低下して適度な接着強度と
なり、上記の目的を達成しうることを発見した。
【0013】特に、押出しラミネート法を使用して、2
90°C乃至340°C、好ましくは300°Cに加熱
された低密度ポリエチレン樹脂を未延伸ポリプロピレン
または延伸ポリプロピレンのフィルム上に付着させてポ
リエチレンのフィルムを形成すると、剥離面における剥
離強度が100mm幅当たり150乃至300gとな
り、上記の目的の達成に特に好都合であることを発見し
た。なお、同一の条件でなした実験の結果によれば、ポ
リエチレンテレフタレートとポリエチレンとの接着強度
は100mm幅当たり800〜1500gであり、上記
の低密度ポリエチレンとポリプロピレンとの接着強度の
約5倍であった。また、実験で確認された押出しラミネ
ート温度範囲は290°C〜340°Cであるが、その
温度範囲においては、300°Cが最適温度であった。
【0014】本発明は、これらの実験結果を活用したも
のであり、具体的には、下記のとおりである。
【0015】第1に、本発明に係る剥離ラミネートフィ
ルム芯材は、未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロ
ピレンのフィルム(1)とポリエチレンのフィルム
(4)との積層体よりなる。
【0016】特に、押出しラミネート法を使用して、2
90°C乃至340°C、好ましくは300°Cに加熱
された低密度ポリエチレン樹脂を、未延伸ポリプロピレ
ンまたは延伸ポリプロピレンのフィルム(1)上に付着
させてポリエチレンのフィルム(4)を形成すると、剥
離面の剥離強度が100mm幅当たり150乃至300
gとなり、親展用はがきに使用した際、接着強度が最適
となり、特性がすぐれることになる。
【0017】第2に、本発明に係る剥離ラミネートフィ
ルムは、下記のいづれかの例よりなる。
【0018】第1の例は、未延伸ポリプロピレンまたは
延伸ポリプロピレンのフィルム(1)の1面に、コロナ
放電処理により表面変性層(2)が形成されており、こ
の表面変性層(2)上に第2の低温接着性樹脂膜(7)
が形成されており、前記の未延伸ポリプロピレンまたは
延伸ポリプロピレンのフイルム(1)1の他面にポリエ
チレンのフィルム(4)が形成されており、このポリエ
チレンのフィルム(4)上に第1の低温接着性樹脂膜
(6)が形成されている剥離ラミネートフィルムであ
る。
【0019】この例においては、未延伸ポリプロピレン
または延伸ポリプロピレンのフィルム(1)の非剥離面
(図3において下面)に、コロナ放電処理により表面変
性層(2)が形成されているので、未延伸ポリプロピレ
ンまたは延伸ポリプロピレンのフィルム(1)の非剥離
面の接着強度が高くなり、親展用はがきに使用した際、
開封時に、剥離面のみが確実に剥離することになる。
【0020】また、この例において、表面変性層(2)
と第2の低温接着性樹脂膜(7)との間にアンカーコー
ト層(3)を介在させると、親展用はがきに使用した
際、開封時に、剥離面のみがさらに確実に剥離すること
になる。
【0021】第2の例は、未延伸ポリプロピレンまたは
延伸ポリプロピレンのフィルム(1)の1面に、コロナ
放電処理により表面変性層(2)が形成されており、こ
の表面変性層(2)上にアンカーコート層(3)が形成
されており、このアンカーコート層(3)上に第2のポ
リエチレンのフィルム(5)が形成されており、この第
2のポリエチレンのフィルム(5)上に第2の低温接着
性樹脂膜(7)が形成されており、前記の未延伸ポリプ
ロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフイルム(1)の
他面にポリエチレンのフィルム(4)が形成されてお
り、このポリエチレンのフィルム(4)上に第1の低温
接着性樹脂膜(6)が形成されている剥離ラミネートフ
ィルムである。
【0022】特に、押出しラミネート法を使用して、2
90°C乃至340°C、好ましくは300°Cに加熱
された低密度ポリエチレン樹脂を、未延伸ポリプロピレ
ンまたは延伸ポリプロピレンのフィルム(1)上に付着
させてポリエチレンのフィルム(4)を形成すると、剥
離面の剥離強度が100mm幅当たり150乃至300
gとなり、親展用はがきに使用した際、接着強度が最適
となり、特性がすぐれることになる。
【0023】この例においては、未延伸ポリプロピレン
または延伸ポリプロピレンのフィルム(1)の非剥離面
に、コロナ放電処理により形成される表面変性層(2)
に加えて、アンカーコート層(3)が設けられており、
このアンカーコート層(3)上に、さらに、第2のポリ
エチレンのフィルム(5)が形成されているので、未延
伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィルム
(1)の非剥離面の接着強度がさらに高くなり、親展用
はがきに使用した際、開封時に、剥離面のみがさらに確
実に剥離することになる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態に係る剥離ラミネートフィルム芯材の1例と
剥離ラミネートフィルムの2例とについて、さらに、説
明する。剥離ラミネートフィルム芯材の例 (請求項1と請求項2
とに対応) 図1参照 図1は本発明に係る剥離ラミネートフィルム芯材の断面
を示す図である。図1において、1は未延伸ポリプロピ
レン(CPP)または延伸ポリプロピレン(OPP)の
フィルムであり、膜厚は約20μmである。4はポリエ
チレン(PE)のフィルムでり、膜厚は約15μmであ
る。未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンの
フィルム1とポリエチレンのフィルム4との界面が剥離
面である。この剥離ラミネートフィルム芯材は押出しラ
ミネート法を使用して製造される。
【0025】図2参照 図2は押出しラミネート法を使用して剥離ラミネートフ
ィルム芯材を形成している状態を示す図である。
【0026】図示していないリワインダから繰出される
未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィ
ルム1は、図の左手よりラミネート装置に供給され、ラ
ミネート装置のプレッシャーロール11とクーリングロ
ール12とを経て、図示していないワインダに巻き取ら
れる。この間、溶融ポリエチレン4は、溶融した状態で
Tダイ(図面に垂直な方向に延びる膜状である。)13
に供給され、Tダイ13のスリットから薄い膜状とされ
下方に押出され、未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリ
プロピレンのフィルム1の1面に接した状態で常温に置
かれたクーリングロール12に押付けられて冷却され、
未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィ
ルム1に溶着し、層状にラミネートされる。
【0027】Tダイ13には温度検出素子14が設置さ
れており、Tダイ13のスリットから膜状に排出される
溶融ポリエチレン4の溶融温度を290°C乃至340
°Cに保つようにTダイ13の温度が制御されている。
【0028】このようにして製造される剥離ラミネート
フィルム芯材の剥離面の剥離強度は、上記したように、
100mm幅当たり150乃至300gとなり、この剥
離ラミネートフィルム芯材が親展はがきに使用されて開
封されるとき、円滑に剥離ができる強度となる。さら
に、ポリエチレンフィルムの厚さのばらつきと剥離強度
のばらつきとが少なくなって、剥離の信頼性が向上する
とゝもに、ラミネート加工の歩留まりを向上するという
副次的効果もある。剥離ラミネートフィルムの第1例 (請求項3と請求項4
と請求項6とに対応) 図3参照 図3は本発明の請求項3に係る剥離ラミネートフィルム
の断面を示す図である。図3において、1は未延伸ポリ
プロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィルムであ
り、その1面(図において下面)がコロナ放電処理さ
れ、表面変性層2が形成されて、その面の接着強度が大
きくされている。4はポリエチレンのフィルムであり、
未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレン1の他
面(表面変性層2が形成されていない面)にラミネート
されている。未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロ
ピレンのフィルム1とポリエチレンのフィルム4との界
面が剥離面である。6と7とは、それぞれ、第1の低温
接着性樹脂膜と第2の低温接着性樹脂膜とであり、膜厚
はいづれも約13μmである。低温接着性樹脂として
は、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、エチレ
ンアクリル酸共重合樹脂(EAA)、エチレンアクリル
酸エチル共重合樹脂(EEA)、エチレンメタクリル酸
メチル共重合樹脂(EMMA)、アイオノマー(三井デ
ュポン・ポリケミカル株式会社製)、メタロセン(L-
LDPE、三井石油化学株式会社製)のいずれを使用し
てもよい。
【0029】ポリエチレンのフィルム4と、第1の低温
接着性樹脂膜6と、第2の低温接着性樹脂膜7とは、図
2に示す押出しラミネート装置と同様の押出しラミネー
ト装置を使用して形成される。すなわち、先ず、ポリエ
チレンのフィルム4を形成するには、図2において1と
示されている未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロ
ピレンのフィルムに代えて、1面がコロナ放電処理され
てその面に表面変性層2が形成されている未延伸ポリプ
ロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィルム1を使用
し、表面変性層2を下側にして取り付ける。そして、ポ
リエチレンのフィルム4を押出しラミネートし、剥離ラ
ミネートフィルム芯材(符号なし。)を形成する。次
に、第1の低温接着性樹脂膜6を形成するには、図2に
おいて1と示されている未延伸ポリプロピレンまたは延
伸ポリプロピレンのフィルムに代えて、前工程において
積層した剥離ラミネートフィルム芯材(符号なし。)を
ポリエチレンのフィルム4を上にして取り付ける。そし
て、第1の低温接着性樹脂膜6を押出しラミネートす
る。最後に、第2の低温接着性樹脂膜7を形成するに
は、図2において1と示されている未延伸ポリプロピレ
ンまたは延伸ポリプロピレンのフィルムに代えて、前工
程において第1の低温接着性樹脂膜6が積層された剥離
ラミネートフィルム芯材(符号なし。)を第1の低温接
着性樹脂膜6を下にして取り付ける。そして、第2の低
温接着性樹脂膜7を押出しラミネートして、剥離ラミネ
ートフィルム(符号なし。)を完成する。
【0030】図4参照 図4は本発明の請求項4に係る剥離ラミネートフィルム
の断面を示す図である。剥離ラミネートフィルムの構成
として、図4の例においては表面変性層2の上にアンカ
ーコート層3が層状に形成されている点が、図3の例と
異なっている。
【0031】図5参照 図5はアンカーコート層3を塗布する塗布装置の要部を
示す図である。図5において、15はアンカーコート剤
16を入れるアンカーコート槽であり、17は塗布ロー
ルである。アンカーコート剤16としては、有機チタン
系(アルキルチタネート)、イソシアネート系(ウレタ
ン系)またはポリエチレンイミン系のアンカーコート剤
を使用することができ、いずれも、日本曹達株式会社、
大日精化工業株式会社、東洋モートン株式会社が製造・
販売している。
【0032】1面がコロナ放電処理され、表面変性層2
が形成されている未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリ
プロピレンのフィルム1は、図の左手より表面変性層2
を上にして供給され、塗布ロール17によりアンカーコ
ート剤が表面変性層2の上に塗布される。アンカーコー
ト剤16が塗布された未延伸ポリプロピレンまたは延伸
ポリプロピレンのフィルム1は乾燥炉18に送られて乾
燥され、表面変性層2の上にアンカーコート層3が形成
される。
【0033】その後、未延伸ポリプロピレンまたは延伸
ポリプロピレンのフィルム1の他面(アンカーコート層
3と反対側の面)にポリエチレンのフィルム4が積層ラ
ミネートされ、さらにその両側に、第1の低温接着性樹
脂膜6と第2の低温接着性樹脂膜7とがそれぞれ積層ラ
ミネートされて剥離ラミネートフィルムが完成する。
【0034】コロナ放電処理により形成された表面変性
層2とアンカーコート層3とは、剥離ラミネートフィル
ムを親展用はがき用紙にシールした際、未延伸ポリプロ
ピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィルム1とはがき
用紙との接着強度を増加するので、開封したとき、確実
に未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフ
ィルム1とポリエチレンフィルム4との間で剥離するこ
とゝなる。剥離ラミネートフィルムの第2例 (請求項5と請求項6
とに対応) 図6参照 図6は本発明の請求項5に係る剥離ラミネートフィルム
の断面を示す図である。図6において、1は未延伸ポリ
プロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィルムであ
り、その1面がコロナ放電処理されて、その上に表面変
性層2が形成されている。3は表面変性層2の上に層状
に塗布されたアンカーコート層である。4は低密度ポリ
エチレンフィルムであり、未延伸ポリプロピレンまたは
延伸ポリプロピレンのフィルム1の他面(アンカーコー
ト層3が形成されていない側の未延伸ポリプロピレンま
たは延伸ポリプロピレンのフィルム1の面)に押出しラ
ミネート法によって層状に形成される。5はアンカーコ
ート層3の上面に押出しラミネート法を使用して層状に
形成される第2のポリエチレンのフィルムである。6と
7とは、いづれも、押出しラミネート法を使用して層状
に形成される低温接着性樹脂膜である。アンカーコート
層3と低温接着性樹脂膜の材質は第1例に記載したとお
りである。
【0035】第1のポリエチレンのフィルム4と、第2
のポリエチレンのフィルム5と、低温接着性樹脂膜6
と、低温接着性樹脂膜7とは、図2 に示す押出しラミネ
ート装置を使用して、また、アンカーコート層3は、図
5に示す塗布装置を使用して、第1例に記載されている
方法と同じ方法を使用して形成される。
【0036】膜厚は、未延伸ポリプロピレンまたは延伸
ポリプロピレンのフィルム1の膜厚が約20μmであ
り、第1のポリエチレンのフィルム4と第2のポリエチ
レンのフィルム5との膜厚が約15μmであり、低温接
着性樹脂膜6と低温接着性樹脂膜7とのそれぞれの膜厚
が約13μmである。これらの樹脂はいずれも透明であ
り、親展用はがきを開封した際、樹脂を通して通信文を
読むことができる。
【0037】ポリエチレンのフィルムまたは第1のポリ
エチレンのフィルム4は、樹脂温度が290°C乃至3
40°C好ましくは300°Cで押出しラミネートされ
ているので、剥離の信頼性が良好であり、また、加工歩
留まりも良好である。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る剥離
ラミネートフィルム芯材は、未延伸ポリプロピレンまた
は延伸ポリプロピレンのフィルムとポリエチレンのフィ
ルムとの積層体であり、また、本発明に係る剥離ラミネ
ートフィルムは、(イ)未延伸ポリプロピレンまたは延
伸ポリプロピレンのフィルムの1面に、コロナ放電処理
により表面変性層が形成されており、表面変性層上に第
2の低温接着性樹脂膜が形成されており、未延伸ポリプ
ロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフイルムの他面に
ポリエチレンのフィルムが形成されており、ポリエチレ
ンのフィルム上に第1の低温接着性樹脂膜が形成されて
いるか、または、(ロ)未延伸ポリプロピレンまたは延
伸ポリプロピレンのフィルムの1面に、コロナ放電処理
により表面変性層が形成されており、表面変性層上にア
ンカーコート層が形成されており、アンカーコート層上
に第2のポリエチレンのフィルムが形成されており、第
2のポリエチレンのフィルム上に第2の低温接着性樹脂
膜が形成されており、未延伸ポリプロピレンまたは延伸
ポリプロピレンのフイルムの他面に第1のポリエチレン
のフィルムが形成されており、第1のポリエチレンのフ
ィルム上に第1の低温接着性樹脂膜が形成されているの
で、いづれの場合も、剥離面は未延伸ポリプロピレンま
たは延伸ポリプロピレンのフィルムとポリエチレンフィ
ルムとの界面となり、従来使用していたポリエチレンテ
レフタレートフィルムとポリエチレンフィルムとの界面
を剥離面とする場合と比較して、剥離面の剥離強度が低
下している。そのため、本発明に係る剥離ラミネートフ
ィルム芯材及び剥離ラミネートフィルムを親展用はがき
に使用したとき、剥離面が剥離しやすく、剥離したと
き、その剥離面を美麗にすることができる。
【0039】さらに、未延伸ポリプロピレンまたは延伸
ポリプロピレンのフィルムがポリエチレンフィルムと接
する面と反対側の面をコロナ放電処理して表面変性層を
形成させた剥離ラミネートフィルム、表面変性層の上に
アンカーコート層を形成させた剥離ラミネートフィル
ム、及び、アンカーコート層の上に更に第2のポリエチ
レンフィルムを形成させた剥離ラミネートフィルムは、
これを親展用はがきに使用したとき、はがき用紙との接
着強度が増大し、これを開封したとき、親展用はがきの
表面が美麗になる。
【0040】ポリエチレンフィルムの樹脂温度を290
°C乃至340°C好ましくは300°Cに保持して形
成された剥離ラミネートフィルム芯材または剥離ラミネ
ートフィルムは、剥離強度を最適にすることができると
ゝもに、ポリエチレンフィルムの厚さのばらつきと剥離
強度のばらつきとを少なくし、ラミネート加工の歩留ま
りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る剥離ラミネートフィルム芯材の断
面図である。
【図2】押出しラミネート法を使用して剥離ラミネート
フィルム芯材を形成している状態を示す図である。
【図3】本発明の請求項2に係る剥離ラミネートフィル
ムの断面図である。
【図4】本発明の請求項3に係る剥離ラミネートフィル
ムの断面図である。
【図5】アンカーコート層3を塗布する塗布装置の要部
を示す概略図である。
【図6】本発明の請求項4に係る剥離ラミネートフィル
ムの断面図である。
【図7】親展用はがきを説明する図である。
【図8】従来技術に係る剥離ラミネートフィルムの断面
図である。
【符号の説明】
1 未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレン
のフィルム 2 表面変性層 3 アンカーコート層 4 ポリエチレンのフィルムまたは第1のポリエチレ
ンのフィルム 5 第2のポリエチレンフィルム 6 第1の低温接着性樹脂膜 7 第2の低温接着性樹脂膜 8 ポリエチレンテレフタレートのフィルム 9 剥離ラミネートフィルム 10 親展用はがき用紙 11 プレッシャーロール 12 クーリングロール 13 Tダイ 14 温度検出素子 15 アンカーコート槽 16 アンカーコート剤 17 塗布ロール 18 乾燥炉

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプ
    ロピレンのフィルム(1)とポリエチレンのフィルム
    (4)との積層体よりなることを特徴とする剥離ラミネ
    ートフィルム芯材。
  2. 【請求項2】 前記ポリエチレンのフィルム(4)は、
    290°C乃至340°Cに加熱されたポリエチレン樹
    脂を、前記未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピ
    レンのフィルム(1)上に付着させて形成することを特
    徴とする請求項1記載の剥離ラミネートフィルム芯材。
  3. 【請求項3】 未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプ
    ロピレンのフィルム(1)の1面に、コロナ放電処理に
    より表面変性層(2)が形成されてなり、 該表面変性層(2)上に第2の低温接着性樹脂膜(7)
    が形成されてなり、 前記未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンの
    フイルム(1)の他面にポリエチレンのフィルム(4)
    が形成されてなり、 該ポリエチレンのフィルム(4)上に第1の低温接着性
    樹脂膜(6)が形成されてなることを特徴とする剥離ラ
    ミネートフィルム。
  4. 【請求項4】 前記表面変性層(2)と前記第2の低温
    接着性樹脂膜(7)との間に、アンカーコート層(3)
    が介在してなることを特徴とする請求項2 記載の剥離ラ
    ミネートフィルム。
  5. 【請求項5】 未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプ
    ロピレンのフィルム(1)の1面に、コロナ放電処理に
    より表面変性層(2)が形成されてなり、 該表面変性層(2)上にアンカーコート層(3)が形成
    されてなり、 該アンカーコート層(3)上に第2のポリエチレンのフ
    ィルム(5)が形成されてなり、 該第2のポリエチレンのフィルム(5)上に第2の低温
    接着性樹脂膜(7)が形成されてなり、 前記未延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンの
    フイルム(1)の他面に第1のポリエチレンのフィルム
    (4)が形成されてなり、 該第1のポリエチレンのフィルム(4)上に第1の低温
    接着性樹脂膜(6)が形成されてなることを特徴とする
    剥離ラミネートフィルム。
  6. 【請求項6】 前記ポリエチレンのフィルムまたは前記
    第1のポリエチレンのフィルム(4)は、290°C乃
    至340°Cに加熱されたポリエチレン樹脂を、前記未
    延伸ポリプロピレンまたは延伸ポリプロピレンのフィル
    ム(1)上に付着させて形成することを特徴とする請求
    項3、請求項4、または、請求項5記載の剥離ラミネー
    トフィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1048455A1 (en) * 1999-04-19 2000-11-02 Fujipla Inc. Method for producing a plastic laminate and a plastic laminate obtained thereby
JP2006158689A (ja) * 2004-12-08 2006-06-22 Toppan Printing Co Ltd 使い捨てカイロ包装材

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