JP2992896B2 - 包材の製造方法 - Google Patents
包材の製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は包材、特に易開封性樹脂層を有する包材の製
造方法に関する。
造方法に関する。
〔従来の技術〕 従来から、例えば発泡ポリスチレン等の容器を密封す
る蓋材であって、密封された容器の開封時に剥離するこ
とのできる蓋材等に用いられる包材が開発されている。
一般に、このような包材は容器等に融着される面に易開
封性樹脂層を有している。第5図は従来の包材の一例を
示す概略断面図である。第5図において包材30は紙層3
1、ポリエチレン樹脂層32、アルミニウム箔層33、アン
カーコート剤層34、ポリエチレン樹脂層35および易開封
性樹脂層36を積層した多層構造を有している。通常、こ
のような多層構造の包材30は、まず紙とアルミニウム箔
とポリエチレン樹脂を介してラミネートすることにより
紙層31、ポリエチレン樹脂層32、アルミニウム箔層33か
らなる基材シートを作成し、この基材シートのアルミニ
ウム箔層33にアンカーコート剤層34を設ける。そして、
上記の基材シートにポリエチレン樹脂をサンドラミネー
トした後、易開封性樹脂を押し出しラミネートして形成
される。
る蓋材であって、密封された容器の開封時に剥離するこ
とのできる蓋材等に用いられる包材が開発されている。
一般に、このような包材は容器等に融着される面に易開
封性樹脂層を有している。第5図は従来の包材の一例を
示す概略断面図である。第5図において包材30は紙層3
1、ポリエチレン樹脂層32、アルミニウム箔層33、アン
カーコート剤層34、ポリエチレン樹脂層35および易開封
性樹脂層36を積層した多層構造を有している。通常、こ
のような多層構造の包材30は、まず紙とアルミニウム箔
とポリエチレン樹脂を介してラミネートすることにより
紙層31、ポリエチレン樹脂層32、アルミニウム箔層33か
らなる基材シートを作成し、この基材シートのアルミニ
ウム箔層33にアンカーコート剤層34を設ける。そして、
上記の基材シートにポリエチレン樹脂をサンドラミネー
トした後、易開封性樹脂を押し出しラミネートして形成
される。
しかしながら、工程数、生産コスト等を考慮すると、
上述の構成の包材はポリエチレン樹脂層35を介すること
なくアンカーコート剤層34に易開封性樹脂を直接押し出
しラミネートして形成されることが好ましいが、易開封
性樹脂の特性からそのような構成とすることができなと
いう問題があった。すなわち、押し出しラミネートによ
るラミネート強度は、押し出される樹脂の加熱溶融温度
を高くして樹脂の酸化を促進することにより向上する傾
向にあるが、易開封性樹脂はポリエチレン樹脂等と異な
り高温(例えば310〜330℃)で加工すると熱分解が生
じ、通常、180〜250℃程度で押し出しラミネートする必
要がある。このためアンカーコート剤層に押し出しラミ
ネートされた易開封性樹脂層の表面酸化度が低くラミネ
ート強度が不足して実用に供し得ないことになる。ま
た、易開封性樹脂層中に含まれる粘着付与物等の添加物
がアンカーコート剤層との界面にブリードしてくること
により、アンカーコート剤中の架橋硬化反応前のイソシ
アネート系硬化剤とブリードした添加物とが反応してし
まい、アルミニウム箔層と易開封性樹脂層との充分な接
着強度が得られないという問題もあった。したがって、
ラミネート工程が多工程になるにもかかわらずポリエチ
レン樹脂層を介して易開封性樹脂を押し出しラミネート
する必要があった。そして、このようにラミネート工程
が多工程となることにより、ラミネート第1工程にて形
成された紙層31、ポリエチレン樹脂層32、アルミニウム
箔層33からなる基材シートをロール状態にした際に、紙
層31に設けられた印刷面のインキとアルミニウム箔層33
とが接触することによりアルミニウム箔層33の汚染を生
じることがある。このためラミネート第2工程において
アルミニウム箔層と易開封性樹脂層とのラミネート不良
が発生し易いという問題もあった。
上述の構成の包材はポリエチレン樹脂層35を介すること
なくアンカーコート剤層34に易開封性樹脂を直接押し出
しラミネートして形成されることが好ましいが、易開封
性樹脂の特性からそのような構成とすることができなと
いう問題があった。すなわち、押し出しラミネートによ
るラミネート強度は、押し出される樹脂の加熱溶融温度
を高くして樹脂の酸化を促進することにより向上する傾
向にあるが、易開封性樹脂はポリエチレン樹脂等と異な
り高温(例えば310〜330℃)で加工すると熱分解が生
じ、通常、180〜250℃程度で押し出しラミネートする必
要がある。このためアンカーコート剤層に押し出しラミ
ネートされた易開封性樹脂層の表面酸化度が低くラミネ
ート強度が不足して実用に供し得ないことになる。ま
た、易開封性樹脂層中に含まれる粘着付与物等の添加物
がアンカーコート剤層との界面にブリードしてくること
により、アンカーコート剤中の架橋硬化反応前のイソシ
アネート系硬化剤とブリードした添加物とが反応してし
まい、アルミニウム箔層と易開封性樹脂層との充分な接
着強度が得られないという問題もあった。したがって、
ラミネート工程が多工程になるにもかかわらずポリエチ
レン樹脂層を介して易開封性樹脂を押し出しラミネート
する必要があった。そして、このようにラミネート工程
が多工程となることにより、ラミネート第1工程にて形
成された紙層31、ポリエチレン樹脂層32、アルミニウム
箔層33からなる基材シートをロール状態にした際に、紙
層31に設けられた印刷面のインキとアルミニウム箔層33
とが接触することによりアルミニウム箔層33の汚染を生
じることがある。このためラミネート第2工程において
アルミニウム箔層と易開封性樹脂層とのラミネート不良
が発生し易いという問題もあった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされた
ものであり、1回のラミネート工程によりアンカーコー
ト剤層に易開封性樹脂層が直接形成された包材を製造す
ることのできる包材の製造方法を提供することを目的と
する。
ものであり、1回のラミネート工程によりアンカーコー
ト剤層に易開封性樹脂層が直接形成された包材を製造す
ることのできる包材の製造方法を提供することを目的と
する。
この目的を達成するために本発明は、Tダイから溶融
して薄膜状に180〜250℃で押し出された粘着付与物を含
有する易開封性樹脂の片面に、噴射面の220℃における
易開封性樹脂の界面表面張力が30dyn/cm以上となるよう
に、オゾン含有気体を噴射し、少なくともバリアー層を
有し表面にアンカーコート剤層が設けられた基材シート
の前記アンカーコート剤層に溶融状態にある前記易開封
性樹脂のオゾン含有気体被噴射面が当接するようにラミ
ネートするような構成とした。
して薄膜状に180〜250℃で押し出された粘着付与物を含
有する易開封性樹脂の片面に、噴射面の220℃における
易開封性樹脂の界面表面張力が30dyn/cm以上となるよう
に、オゾン含有気体を噴射し、少なくともバリアー層を
有し表面にアンカーコート剤層が設けられた基材シート
の前記アンカーコート剤層に溶融状態にある前記易開封
性樹脂のオゾン含有気体被噴射面が当接するようにラミ
ネートするような構成とした。
〔作用〕 Tダイから溶融されて薄膜状に押し出された易開封性
樹脂は、基材シートとラミネートされるが、Tダイから
押し出され少なくともバリアー層を有する前記基材シー
トとラミネートされる前に、前記易開封性樹脂の前記基
材シートとラミネートされる面はオゾン含有気体の噴射
により酸化処理がなされ、前記基材シートの表面に設け
られているアンカーコート剤層に高いラミネート強度で
易開封性樹脂がラミネートされる。
樹脂は、基材シートとラミネートされるが、Tダイから
押し出され少なくともバリアー層を有する前記基材シー
トとラミネートされる前に、前記易開封性樹脂の前記基
材シートとラミネートされる面はオゾン含有気体の噴射
により酸化処理がなされ、前記基材シートの表面に設け
られているアンカーコート剤層に高いラミネート強度で
易開封性樹脂がラミネートされる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明を説明するためのタンデム型押し出し
ラミネータの概略図であり、第2図乃至第4図は本発明
により製造される包材の概略断面図である。第1図にお
いてタンデム型押し出しラミネータ10は融着された樹脂
を薄膜状に押し出すためのTダイ11,15と、Tダイ11,15
から押し出された溶融薄膜状樹脂と供給されたシートと
を押圧・冷却してラミネートするための冷却ロール12a,
16aおよびニップロール12b,16bと、シートを冷却ロール
12aおよびニップロール12b間に供給するためのアンワイ
ンダー17a,17bと、成形された包材を巻き取るためのワ
インダー18とを備えている。
ラミネータの概略図であり、第2図乃至第4図は本発明
により製造される包材の概略断面図である。第1図にお
いてタンデム型押し出しラミネータ10は融着された樹脂
を薄膜状に押し出すためのTダイ11,15と、Tダイ11,15
から押し出された溶融薄膜状樹脂と供給されたシートと
を押圧・冷却してラミネートするための冷却ロール12a,
16aおよびニップロール12b,16bと、シートを冷却ロール
12aおよびニップロール12b間に供給するためのアンワイ
ンダー17a,17bと、成形された包材を巻き取るためのワ
インダー18とを備えている。
Tダイ11,15は特に制限はなく、合成樹脂シート成形
用の通常のTダイを用いることができる。そして、Tダ
イ15から押し出された溶融薄膜状樹脂が冷却ロール16
a、ニップロール16bに達する途中には、Tダイ15から押
し出された溶融薄膜状樹脂にオゾン含有気体を噴射する
ための噴射ノズル19bが配設されており、この噴射ノズ
ル19bはにオゾン発生器19aが接続されている。
用の通常のTダイを用いることができる。そして、Tダ
イ15から押し出された溶融薄膜状樹脂が冷却ロール16
a、ニップロール16bに達する途中には、Tダイ15から押
し出された溶融薄膜状樹脂にオゾン含有気体を噴射する
ための噴射ノズル19bが配設されており、この噴射ノズ
ル19bはにオゾン発生器19aが接続されている。
つぎに、第2図の示される包材を例に本発明による包
材の製造方法を説明する。ここで、第2図の示される包
材1は、基材シート2と易開封性樹脂層3とを有し、基
材シート2は紙層4、ポリエチレン樹脂層5、アルミニ
ウム箔層6、アンカーコート剤層7からなり、全体とし
て5層構造をなしている。
材の製造方法を説明する。ここで、第2図の示される包
材1は、基材シート2と易開封性樹脂層3とを有し、基
材シート2は紙層4、ポリエチレン樹脂層5、アルミニ
ウム箔層6、アンカーコート剤層7からなり、全体とし
て5層構造をなしている。
このような包材1は本発明によりつぎのようにして製
造される。まず、Tダイ11からポリエチレン樹脂21が薄
膜状に溶融されて押し出され、アンワインダー17aから
は紙シート23が、またアンワインダー17bからはアルミ
ニウム箔25がそれぞれ供給され、冷却ロール12aとニッ
プロール12bとで押圧・冷却されて基材シート2を構成
するラミネートシート26が形成される。第3図はこのラ
ミネートシート26の概略断面図であり、ラミネートシー
ト26は紙層4、ポリエチレン樹脂層5およびアルミニウ
ム箔層6からなっている。そして、このラミネートシー
ト26はコーティングユニット13においてアルミニウム箔
層6上にアンカーコート剤がコートされ、乾燥ユニット
14にて乾燥されてアンカーコート剤層7が形成された基
材シート27(第4図)となる。つぎに、Tダイ15から易
開封性樹脂28が薄膜状に溶融されて押し出され、この溶
融状態の易開封性樹脂28に対して、オゾン発生器19aか
ら供給されたオゾンを含有する気体が噴射ノズル19bか
ら噴射される。このような溶融状態の易開封性樹脂28へ
のオゾン含有気体の噴射は、易開封性樹脂28の表面酸化
を目的とするものである。そして、この表面酸化の目安
として220℃における易開封性樹脂のオゾン含有気体被
噴射面の界面表面張力が30dyn/cm以上、好ましくは35dy
n/cm以上であるようにする。このような表面酸化を行う
ために、オゾン含有気体は空気をベース気体としてオゾ
ン濃度が1g/m3以上、好ましくは2〜20g/m3程度である
ような混合気体である。このようなオゾン含有気体は、
他に窒素ガス等の不活性ガス等を含有していてもよい。
また、オゾン含有気体は毎分50〜500ml/m2の流量で噴射
されることが好ましい。さらに、オゾン含有気体は常温
〜80℃の範囲で予め加熱された状態で噴射されてもよ
い。一方、アンカーコート剤層7が形成された上述の基
材シート27が冷却ロール16aとニップロール16bとの間に
供給され、冷却ロール16aとニップロール16bにより基材
シート27と溶融状態の易開封性樹脂28とが押圧・冷却さ
れて第2図に示される積層構造の包材1が形成されワイ
ンダー18に巻き取られる。
造される。まず、Tダイ11からポリエチレン樹脂21が薄
膜状に溶融されて押し出され、アンワインダー17aから
は紙シート23が、またアンワインダー17bからはアルミ
ニウム箔25がそれぞれ供給され、冷却ロール12aとニッ
プロール12bとで押圧・冷却されて基材シート2を構成
するラミネートシート26が形成される。第3図はこのラ
ミネートシート26の概略断面図であり、ラミネートシー
ト26は紙層4、ポリエチレン樹脂層5およびアルミニウ
ム箔層6からなっている。そして、このラミネートシー
ト26はコーティングユニット13においてアルミニウム箔
層6上にアンカーコート剤がコートされ、乾燥ユニット
14にて乾燥されてアンカーコート剤層7が形成された基
材シート27(第4図)となる。つぎに、Tダイ15から易
開封性樹脂28が薄膜状に溶融されて押し出され、この溶
融状態の易開封性樹脂28に対して、オゾン発生器19aか
ら供給されたオゾンを含有する気体が噴射ノズル19bか
ら噴射される。このような溶融状態の易開封性樹脂28へ
のオゾン含有気体の噴射は、易開封性樹脂28の表面酸化
を目的とするものである。そして、この表面酸化の目安
として220℃における易開封性樹脂のオゾン含有気体被
噴射面の界面表面張力が30dyn/cm以上、好ましくは35dy
n/cm以上であるようにする。このような表面酸化を行う
ために、オゾン含有気体は空気をベース気体としてオゾ
ン濃度が1g/m3以上、好ましくは2〜20g/m3程度である
ような混合気体である。このようなオゾン含有気体は、
他に窒素ガス等の不活性ガス等を含有していてもよい。
また、オゾン含有気体は毎分50〜500ml/m2の流量で噴射
されることが好ましい。さらに、オゾン含有気体は常温
〜80℃の範囲で予め加熱された状態で噴射されてもよ
い。一方、アンカーコート剤層7が形成された上述の基
材シート27が冷却ロール16aとニップロール16bとの間に
供給され、冷却ロール16aとニップロール16bにより基材
シート27と溶融状態の易開封性樹脂28とが押圧・冷却さ
れて第2図に示される積層構造の包材1が形成されワイ
ンダー18に巻き取られる。
このような包材1の易開封性樹脂層3の厚さは12〜50
μm、好ましくは15〜35μm程度である。易開封性樹脂
層3の厚さが12μm未満であると充分なヒートシール性
が発揮されず、また50μmを越えるとシール時の易開封
性樹脂のはみ出しやコストアップにつながる。易開封性
樹脂としては、一般に、ポリプロピレン樹脂、直鎖低密
度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、およびこれらの変性体(不飽和カク
ボン酸共重合体、グラフト共重合体等)、あるいは上記
の樹脂の混合物が用いられる。また、易開封性樹脂には
ロジン系、テルペン系、石油樹脂系、アルキルフェノー
ル系、キシレン系などのタッキファイヤーといった粘着
付与物、滑剤、アンチブロッキング剤等が添加されても
よい。そして、上述の易開封性樹脂の中からいずれの易
開封性樹脂を選択するかは、包材がヒートシールされる
被シール物の材質に応じて決定することができる。被シ
ール物としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の発
泡体およびシートの成形容器等を挙げることができる。
μm、好ましくは15〜35μm程度である。易開封性樹脂
層3の厚さが12μm未満であると充分なヒートシール性
が発揮されず、また50μmを越えるとシール時の易開封
性樹脂のはみ出しやコストアップにつながる。易開封性
樹脂としては、一般に、ポリプロピレン樹脂、直鎖低密
度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−ア
クリル酸共重合体、およびこれらの変性体(不飽和カク
ボン酸共重合体、グラフト共重合体等)、あるいは上記
の樹脂の混合物が用いられる。また、易開封性樹脂には
ロジン系、テルペン系、石油樹脂系、アルキルフェノー
ル系、キシレン系などのタッキファイヤーといった粘着
付与物、滑剤、アンチブロッキング剤等が添加されても
よい。そして、上述の易開封性樹脂の中からいずれの易
開封性樹脂を選択するかは、包材がヒートシールされる
被シール物の材質に応じて決定することができる。被シ
ール物としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリプロピレ
ン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等の発
泡体およびシートの成形容器等を挙げることができる。
基材シート2において、紙層4は包材1の表側面を形
成し、印刷、化粧加工が施されるものであり、通常、上
質紙、クラフト紙、コート紙、アート紙等が用いられ
る。これらの各用紙の坪量は30〜100g/m2程度が好まし
い。また、ポリエチレン樹脂層5は紙層4とアルミニウ
ム箔層6との接着層としての作用をなすものであり、一
般に汎用低密度ポリエチレンが用いられる。このポリエ
チレン樹脂層5の厚さは10〜30μm程度である。アルミ
ニウム箔層6は包材1にガスバリアー性を与えるために
用いられるものである。アルミニウム箔としては、通常
6〜15μm程度の軟質アルミニウム箔が用いられる。さ
らに、アンカーコート剤層7はウレタン系アンカーコー
ト剤を0.1〜1.0g/m2の塗布量で塗布して形成されてい
る。なお、本発明において、基材シート2は上述のもに
限定されることはなく、例えばバリアー層としてアルミ
ニウム箔の代わりにアルミニウムが蒸着された各種の2
軸延伸フィルム(厚さ6〜75μm程度)を用いてもよ
い。また、紙層4とアルミニウム箔層6とのラミネート
はポリエチレン樹脂層5を介さずに、ウレタン系接着剤
を用いたドライラミネートにより行ってもよい。また、
紙層4の代わりに2軸延伸ポリエステル、2軸延伸ポリ
プロピレン、2軸延伸ナイロン、2軸延伸セロハン、あ
るいは、これらの積層体等を用いることができる。
成し、印刷、化粧加工が施されるものであり、通常、上
質紙、クラフト紙、コート紙、アート紙等が用いられ
る。これらの各用紙の坪量は30〜100g/m2程度が好まし
い。また、ポリエチレン樹脂層5は紙層4とアルミニウ
ム箔層6との接着層としての作用をなすものであり、一
般に汎用低密度ポリエチレンが用いられる。このポリエ
チレン樹脂層5の厚さは10〜30μm程度である。アルミ
ニウム箔層6は包材1にガスバリアー性を与えるために
用いられるものである。アルミニウム箔としては、通常
6〜15μm程度の軟質アルミニウム箔が用いられる。さ
らに、アンカーコート剤層7はウレタン系アンカーコー
ト剤を0.1〜1.0g/m2の塗布量で塗布して形成されてい
る。なお、本発明において、基材シート2は上述のもに
限定されることはなく、例えばバリアー層としてアルミ
ニウム箔の代わりにアルミニウムが蒸着された各種の2
軸延伸フィルム(厚さ6〜75μm程度)を用いてもよ
い。また、紙層4とアルミニウム箔層6とのラミネート
はポリエチレン樹脂層5を介さずに、ウレタン系接着剤
を用いたドライラミネートにより行ってもよい。また、
紙層4の代わりに2軸延伸ポリエステル、2軸延伸ポリ
プロピレン、2軸延伸ナイロン、2軸延伸セロハン、あ
るいは、これらの積層体等を用いることができる。
本発明では、上述したように溶融状態の易開封性樹脂
28はオゾン含有気体が噴射されて表面酸化が行われ、こ
の状態で基材シート27のアンカーコート剤層7とラミネ
ートされるので、押し出される易開封性樹脂の加熱溶融
温度が比較的低くても良好なラミネートがなされる。さ
らに、アンカーコート剤層7の硬化が促進され、易開封
性樹脂層中に含まれる粘着付与物等の添加物がブリード
してアンカーコート剤中の架橋硬化反応前のイソシアネ
ート系硬化剤と反応することが有効に防止される。
28はオゾン含有気体が噴射されて表面酸化が行われ、こ
の状態で基材シート27のアンカーコート剤層7とラミネ
ートされるので、押し出される易開封性樹脂の加熱溶融
温度が比較的低くても良好なラミネートがなされる。さ
らに、アンカーコート剤層7の硬化が促進され、易開封
性樹脂層中に含まれる粘着付与物等の添加物がブリード
してアンカーコート剤中の架橋硬化反応前のイソシアネ
ート系硬化剤と反応することが有効に防止される。
つぎに、実験例を示して本発明を更に詳細に説明す
る。
る。
(実験例) 第1図に示されるタンデム型押し出しラミネータにお
いて下記の材料を用いて下記の押し出し条件で押し出し
ラミネートを行い、1工程で第2図に示される積層構造
の包材(本発明試料)を製造した。
いて下記の材料を用いて下記の押し出し条件で押し出し
ラミネートを行い、1工程で第2図に示される積層構造
の包材(本発明試料)を製造した。
・紙: 表面に印刷化粧加工を行った特コーモラント(7
9.1g/m2、富士加工紙(株)製) ・アルミニウム箔: 軟質アルミニウム箔(厚さ7μm、昭和アルミニ
ウム(株)製) ・ポリエチレン樹脂: 低密度ポリエチレンM−11P(三井石油化学
(株)製) ・アンカーコート剤: ウレタン系アンカーコート剤AD506X/CAT10(東洋
モートン(株)製) ・易開封性樹脂: エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(三井石油化
学(株)製ピールレジンV606) ・ポリエチレン樹脂の押し出し条件 スクリューL/D=28 シリンダー温度=140℃、220℃、 300℃、320℃ アダプター温度=320℃ Tダイ温度=320℃ ラミネート厚み=15μm 冷却ロール温度=4℃ ・易開封性樹脂の押し出し条件 スクリューL/D=28 シリンダー温度=100℃、160℃、 200℃、220℃ アダプター温度=220℃ Tダイ温度=220℃ ラミネート厚み=25μm 冷却ロール温度=4℃ ・オゾン含有気体の噴射条件: ベース気体=空気 オゾン濃度=3.0g/m3 流量=80ml/m2/分 易開封性樹脂の界面表面張力=36dyn/cm 比較として、従来の方法に従って第5図に示されるよ
うな包材(比較試料)を製造した。なお、紙層、ポリエ
チレン樹脂層およびアルミニウム箔層からなる基材シー
トを作成する工程のラミネート条件と、この基材シート
のアルミニウム箔層にアンカーコート剤層を設ける条
件、および使用材料は上述の本発明試料と同じものとし
た。また、アンカーコート剤層と易開封性樹脂層との間
に介在するポリエチレン樹脂層の押し出し条件および易
開封性樹脂の押し出し条件(オゾン含有気体の噴射は行
わず)を下記の通りとした他は、使用材料等は本発明試
料と同じものとした。
9.1g/m2、富士加工紙(株)製) ・アルミニウム箔: 軟質アルミニウム箔(厚さ7μm、昭和アルミニ
ウム(株)製) ・ポリエチレン樹脂: 低密度ポリエチレンM−11P(三井石油化学
(株)製) ・アンカーコート剤: ウレタン系アンカーコート剤AD506X/CAT10(東洋
モートン(株)製) ・易開封性樹脂: エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(三井石油化
学(株)製ピールレジンV606) ・ポリエチレン樹脂の押し出し条件 スクリューL/D=28 シリンダー温度=140℃、220℃、 300℃、320℃ アダプター温度=320℃ Tダイ温度=320℃ ラミネート厚み=15μm 冷却ロール温度=4℃ ・易開封性樹脂の押し出し条件 スクリューL/D=28 シリンダー温度=100℃、160℃、 200℃、220℃ アダプター温度=220℃ Tダイ温度=220℃ ラミネート厚み=25μm 冷却ロール温度=4℃ ・オゾン含有気体の噴射条件: ベース気体=空気 オゾン濃度=3.0g/m3 流量=80ml/m2/分 易開封性樹脂の界面表面張力=36dyn/cm 比較として、従来の方法に従って第5図に示されるよ
うな包材(比較試料)を製造した。なお、紙層、ポリエ
チレン樹脂層およびアルミニウム箔層からなる基材シー
トを作成する工程のラミネート条件と、この基材シート
のアルミニウム箔層にアンカーコート剤層を設ける条
件、および使用材料は上述の本発明試料と同じものとし
た。また、アンカーコート剤層と易開封性樹脂層との間
に介在するポリエチレン樹脂層の押し出し条件および易
開封性樹脂の押し出し条件(オゾン含有気体の噴射は行
わず)を下記の通りとした他は、使用材料等は本発明試
料と同じものとした。
・ポリエチレン樹脂の押し出し条件 スクリューL/D=28 シリンダー温度=140℃、220℃、 300℃、320℃ アダプター温度=320℃ Tダイ温度=320℃ ラミネート厚み=15μm 冷却ロール温度=4℃ ・易開封性樹脂の押し出し条件 スクリューL/D=28 シリンダー温度=100℃、160℃、 200℃、220℃ アダプター温度=220℃ Tダイ温度=220℃ ラミネート厚み=25μm 冷却ロール温度=4℃ 上記の本発明試料および比較試料をポリスチレン発泡
体の容器に易開封性樹脂層を介してヒートシールし、そ
の後、各試料を剥離したが、再試料とも包材のアルミニ
ウム箔層と易開封性樹脂層との層間剥離を生じることな
く、良好な剥離性を示した。すなわち、本発明試料は1
回のラミネート工程によりアンカーコート剤層に直接易
開封性樹脂層を形成したにもかかわらず、易開封性樹脂
層のラミネート強度は充分に高いものであることが実証
された。
体の容器に易開封性樹脂層を介してヒートシールし、そ
の後、各試料を剥離したが、再試料とも包材のアルミニ
ウム箔層と易開封性樹脂層との層間剥離を生じることな
く、良好な剥離性を示した。すなわち、本発明試料は1
回のラミネート工程によりアンカーコート剤層に直接易
開封性樹脂層を形成したにもかかわらず、易開封性樹脂
層のラミネート強度は充分に高いものであることが実証
された。
なお、本発明の包材の製造方法は上述の実施例に限定
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜
変更することが可能である。例えば、オゾンを含有する
気体を噴射する噴射ノズルの形状は、溶融状態で押し出
される易開封性樹脂の幅方向に多数の噴射孔を備えた形
状、幅方向に延びた1つの噴射口を備えた形状等、いず
れの形状であってもよい。
されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜
変更することが可能である。例えば、オゾンを含有する
気体を噴射する噴射ノズルの形状は、溶融状態で押し出
される易開封性樹脂の幅方向に多数の噴射孔を備えた形
状、幅方向に延びた1つの噴射口を備えた形状等、いず
れの形状であってもよい。
以上詳述したことから明らかなように、本発明によれ
ば溶融状態の易開封性樹脂はオゾン含有気体が噴射され
て表面酸化が行われた状態でアンカーコート剤層を介し
て基材シートとラミネートされるので、押し出される易
開封性樹脂の加熱溶融温度が比較的低いにもかかわらず
充分なラミネート強度が得られるとともに、アンカーコ
ート剤層の硬化が促進され、易開封性樹脂層中に含まれ
る粘着付与物等の添加物がブリードしてアンカーコート
剤と反応することが有効に防止され、かつ包材の製造工
程の大幅な短縮が可能になるという効果が奏される。
ば溶融状態の易開封性樹脂はオゾン含有気体が噴射され
て表面酸化が行われた状態でアンカーコート剤層を介し
て基材シートとラミネートされるので、押し出される易
開封性樹脂の加熱溶融温度が比較的低いにもかかわらず
充分なラミネート強度が得られるとともに、アンカーコ
ート剤層の硬化が促進され、易開封性樹脂層中に含まれ
る粘着付与物等の添加物がブリードしてアンカーコート
剤と反応することが有効に防止され、かつ包材の製造工
程の大幅な短縮が可能になるという効果が奏される。
第1図は本発明を説明するためのタンデム型押し出しラ
ミネータの概略図、第2図は本発明により製造される包
材の概略断面図、第3図および第4図は同じく製造途中
の包材の概略断面図、第5図は従来の包材の一例を示す
概略断面図である。 1……包材1、2……基材シート、3……易開封性樹脂
層、4……紙層、5……ポリエチレン樹脂層、6……ア
ルミニウム箔層、7……アンカーコート剤層、10……タ
ンデム型押し出しラミネータ、11,15……Tダイ、12a,1
6a……冷却ロール、12b,16b……ニップロール、17a,17b
……アンワインダー、18……ワインダー。
ミネータの概略図、第2図は本発明により製造される包
材の概略断面図、第3図および第4図は同じく製造途中
の包材の概略断面図、第5図は従来の包材の一例を示す
概略断面図である。 1……包材1、2……基材シート、3……易開封性樹脂
層、4……紙層、5……ポリエチレン樹脂層、6……ア
ルミニウム箔層、7……アンカーコート剤層、10……タ
ンデム型押し出しラミネータ、11,15……Tダイ、12a,1
6a……冷却ロール、12b,16b……ニップロール、17a,17b
……アンワインダー、18……ワインダー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 晶彦 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 永田 和裕 東京都新宿区市谷加賀町1丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−283533(JP,A) 特公 平2−8890(JP,B2) 特公 昭61−35938(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00 C08J 7/02
Claims (1)
- 【請求項1】Tダイから溶融して薄膜状に180〜250℃で
押し出された粘着付与物を含有する易開封性樹脂の片面
に、噴射面の220℃における易開封性樹脂の界面表面張
力が30dyn/cm以上となるように、オゾン含有気体を噴射
し、少なくともバリアー層を有し表面にアンカーコート
剤層が設けられた基材シートの前記アンカーコート剤層
に溶融状態にある前記易開封性樹脂のオゾン含有気体被
噴射面が当接するようにラミネートするような構成とし
た。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2095972A JP2992896B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 包材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2095972A JP2992896B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 包材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03293129A JPH03293129A (ja) | 1991-12-24 |
JP2992896B2 true JP2992896B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=14152094
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2095972A Expired - Fee Related JP2992896B2 (ja) | 1990-04-11 | 1990-04-11 | 包材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2992896B2 (ja) |
-
1990
- 1990-04-11 JP JP2095972A patent/JP2992896B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03293129A (ja) | 1991-12-24 |
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