JP3143183B2 - 積層体およびその製造方法 - Google Patents

積層体およびその製造方法

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JP3143183B2 JP04006860A JP686092A JP3143183B2 JP 3143183 B2 JP3143183 B2 JP 3143183B2 JP 04006860 A JP04006860 A JP 04006860A JP 686092 A JP686092 A JP 686092A JP 3143183 B2 JP3143183 B2 JP 3143183B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層体およびその製造方
法に関し、さらに詳しくは層間の接着強度が充分であっ
て例えば包装材料に好適に用いられる積層体、およびこ
の積層体を容易にかつ安定して効率良く得ることのでき
る製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】表面にポリプロピレン層を有する積層体
は、たとえば包装材料として広く用いられている。
【0003】従来、この積層体を得る方法としては、ポ
リプロピレンを予め所定の厚さのフィルムに成形し、そ
の後、このフィルムと金属箔あるいは合成樹脂からなる
フィルム、紙等の基材とを、例えば溶融ポリエチレン、
ポリプロピレンを用いてなる接着剤によりサンドラミネ
ートする方法、あるいは上記のポリプロピレンフィルム
と基材とを、例えばウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂な
どを用いてなる接着剤層を介して貼り合わせるドライラ
ミネート法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ポリプロピレンフィルムと基材とをサンドラミネートす
る方法において、サンド層にポリエチレンを用いた場合
には、このポリエチレンと上記のポリプロピレンフィル
ムとの間の充分な接着強度が得られないという問題があ
り、またサンド層にポリプロピレンを用いた場合には、
接着強度の点で基材がポリプロピレンに限定されがちで
あるという欠点があった。
【0005】一方、基材上に直接にポリプロピレンを押
出しコーティングする方法も知られているが、ポリエチ
レンを押出しコーティングする場合と異なり、ポリプロ
ピレン以外の材料からなる基材に押出しコーティングす
る場合に充分な接着力を付与するアンカーコート剤が得
難く、そのため層構成が限定されてしまうという欠点が
あった。そこで、ポリエチレンとポリプロピレンとの2
層押出しなどが試みられたが、充分な接着強度を得るま
でには至っていない。すなわち、接着強度の向上を図る
ために押出し温度を上げると、ポリプロピレンが劣化し
てしまうという問題が生ずる。
【0006】このような問題を解消するべく、本件出願
人は、さきにポリエチレン含有層のオゾン処理を行なっ
てから該ポリエチレン含有層とポリプロピレンとを共押
出しコーティングする方法(特開昭57−178832
号公報参照)などを提案したのであるが、このような方
法によっても必ずしも充分な接着強度を得るまでには至
っていない。
【0007】ポリプロピレン含有層と基材との充分な接
着強度を得るためには、上記のドライラミネート法が好
ましいのであるが、このドライラミネート法による場合
には、予めポリプロピレンフィルムを形成しておく必要
があるため工程が煩雑になって製造コストの上昇を招く
という欠点がある。
【0008】本発明はかかる事情に基づいてなされたも
のであり、本発明の目的は、ポリプロピレン含有層と基
材との間の接着強度が充分で例えば包装材料に好適に用
いられる積層体と、この積層体を容易にかつ安定して効
率良く得ることのできる製造方法とを提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の構成は、プロピレンとジエン化合物との共
重合体であって側鎖に炭素(C)−炭素(C)間不飽和
結合を有するポリプロピレンからなるポリプロピレンフ
ィルム層を有する積層体において、溶融状態にあるポリ
プロピレンフィルム層の表面にオゾン含有ガスが吹き付
けられて該吹き付け面に他の層が積層されてなることを
特徴とする積層体であり、前記ポリプロピレンがプロピ
レンならびにジエン化合物とともにエチレン、ブテン、
ペンテン、ヘキセン、オクテンおよび4−メチルペンテ
ン−1からなる群より選ばれる少なくとも1種のα−オ
レフィンをコモノマーとして含有する上記の積層体であ
り、複数の層を積層する積層体の製造方法において、プ
ロピレンとジエン化合物との共重合体であって側鎖に炭
素(C)−炭素(C)間不飽和結合を有するポリプロピ
レンを押出し成形してポリプロピレンフィルム層を形成
し、溶融状態にある該ポリプロピレンフィルム層の表面
にオゾンを1g/m3 以上の割合で含有するオゾン含有
ガスを50ml/m2 以上の割合で吹き付けてオゾン処
理を行ない、その後、該ポリプロピレンフィルムのオゾ
ン処理面と、アンカーコート剤からなるアンカーコート
層を有する別製の基材シートのアンカーコート層面とを
対向させて積層し、押圧することを特徴とする積層体の
製造方法であり、前記ポリプロピレンフィルム層の非オ
ゾン処理面にプロピレン単独重合体またはプロピレンと
他のα−オレフィンとの共重合体であるポリプロピレン
を共押出しすることを特徴とする上記の積層体の製造方
法である。
【0010】
【作用】本発明の積層体はプロピレンとジエン化合物と
の共重合体であって側鎖に炭素(C)−炭素(C)間不
飽和結合を有するポリプロピレンからなるポリプロピレ
ンフィルム層を有し、このポリプロピレンフィルム層の
表面には溶融状態にあるうちにオゾン含有ガスが吹き付
けられ、このオゾン含有ガスが吹き付けられた面に他の
層が積層されている。
【0011】このポリプロピレンフィルム層を形成する
ポリプロピレンはプロピレンとジエン化合物との共重合
体であって側鎖に炭素(C)−炭素(C)間不飽和結合
を有するものであり、押出し加工適性を有するものであ
る。しかも、このポリプロピレンフィルム層が溶融状態
にあるうちに、その表面にオゾン含有ガスが吹き付けら
れてオゾン処理がなされ、このオゾン処理面に他の層が
積層されたものであるため、オゾン処理面の酸化が充分
に進行していてこの積層体は層間の接着力の向上が図ら
れている。
【0012】そして、この積層体は、プロピレンとジエ
ン化合物との共重合体であって側鎖に炭素(C)−炭素
(C)間不飽和結合を有するポリプロピレンを押出し成
形してポリプロピレンフィルム層を形成し、該ポリプロ
ピレンフィルム層が溶融状態にあるうちにその表面にオ
ゾンを1g/m3 の割合で含有するオゾン含有ガスを5
0ml/m2 以上の割合で吹き付けてオゾン処理を行な
い、その後、このオゾン処理面と、アンカーコート剤か
らなるアンカーコート層を有する別製の基材シートのア
ンカーコート層面とを対向させて積層し、押圧する方法
を好適に採用して製造されるのであるが、この方法にお
いては、上記のオゾン処理がなされたポリプロピレンフ
ィルム面と、基材のアンカーコート層とが積層されて押
圧されることによりポリプロピレンフィルム層と基材シ
ートとが密着した状態で積層されているので、ポリプロ
ピレンフィルム層と基材シートとの接着力は極めて高い
ものとなっている。
【0013】また、ポリプロピレンフィルム層における
非オゾン処理面にプロピレン単独重合体またはプロピレ
ンと他のα−オレフィンとの共重合体であるポリプロピ
レンを共押出しすることにより、さらに幅広い用途に利
用可能な積層体を容易にかつ効率良く得ることができ
る。
【0014】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は本発明の積層体の一実施例を示す断面
図である。
【0015】図1に示すように、この積層体はポリプロ
ピレンフィルム層1と基材シート2とが積層されてなる
ものであり、ポリプロピレンフィルム層1はプロピレン
とジエン化合物との共重合体であって側鎖に炭素(C)
−炭素(C)間不飽和結合を有するポリプロピレンによ
り形成されている。ここで、前記のジエン化合物として
は、一方の不飽和結合でプロピレンと共重合し、もう一
方の不飽和結合を側鎖に有するものであり、好ましいジ
エン化合物としては例えば次式(1)で表されるものが
挙げられる。
【0016】 CH=CH(CH2 n CH=C−(CH3 2 (1) [ただし、式(1)中、n≧1の整数である。] ポリプロピレン層1を形成する共重合体におけるジエン
化合物の含有率は、通常、0.1〜10モル%、好まし
くは0.2〜5モル%である。
【0017】また、この共重合体は、他のコモノマー成
分としてエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オク
テン、4−メチルペンテン−1よりなる群から選択され
る少なくとも1種のα−オレフィンを含んでいてもよ
い。さらにポリプロピレンに対し、プロピレンとジエン
化合物との共重合体をブレンドして得られるものであっ
てもよい。
【0018】このような共重合体からなるポリプロピレ
ンフィルム層1の厚さは、通常、5〜100μm、好ま
しくは10〜80μmである。ポリプロピレン層1には
溶融状態にあるうちにオゾン含有ガスが吹き付けられ、
このオゾン処理面に基材シート2が積層されている。
【0019】基材シート2としては、例えば従来のこの
種の積層体の製造方法において用いられている基材シー
ト、具体的にはアルミニウム箔などの金属箔、セロファ
ン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリ
スチレン、ポリカーボネートなどの各種プラスチックの
未延伸または延伸フィルム、およびこれらのフィルムに
塩化ビニリデン等の被覆用樹脂をコーティングした積層
フィルム、さらにはこれらの二種以上を貼り合わせたも
の、あるいは紙との貼り合わせ積層シートなどが好適に
利用できる。
【0020】この基材シート2の厚さは、通常、5〜3
00μm程度である。基材シート2上にはアンカーコー
ト層3が形成され、このアンカーコート層3は例えば有
機チタネート、ポリエチレンイミン、イソシアネート基
を有する化合物等からなるアンカーコート剤により形成
されている。アンカーコート層3の厚さは、通常、0.
05〜5μm程度である。なお、このアンカーコート層
3の表面には、たとえばコロナ放電処理、火炎処理等の
一般の接着性改良処理が施されていてもよい。
【0021】ポリプロピレンフィルム層1と基材シート
2とは、ポリプロピレンフィルム層1のオゾン処理面と
基材シート2上のアンカーコート層3とが密着する状態
で積層されている。したがって、この積層体において
は、ポリプロピレンフィルム層1と基材シート2との接
着力が充分であるとともにポリプロピレンフィルム層1
を形成するポリプロピレンの劣化もない。
【0022】図2に示すように、この積層体を形成する
ポリプロピレンフィルム層1の非オゾン処理面には、ポ
リプロピレン層4を共押出ししてもよい。この共押出し
に用いられるポリプロピレンは、プロピレン単独重合体
に限らず、プロピレンを主体とし、このプロピレンと例
えばエチレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテ
ン、4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンとの共
重合体であってもよい。このようなポリプロピレンを上
記のポリプロピレンフィルム層1の非オゾン処理面に共
押出ししても、層間は充分な密着力を有している。
【0023】ポリプロピレンフィルム層1の非オゾン処
理面に共押出しされることのあるポリプロピレン層4の
厚さは、通常、5〜100μm程度である。図3はこの
実施例で好適に用いられる積層体製造装置の一例を示す
説明図である。
【0024】図3に示す装置は、オゾン発生機5、酸素
供給源6、押出しダイス7、気体吹き付け管8、ニップ
ロール9およびチルロール10を備えている。プロピレ
ンとジエン化合物との共重合体であって側鎖に炭素
(C)−炭素(C)間不飽和結合を有するポリプロピレ
ンは押出しダイス7から押出され、溶融状態にあるプロ
ピレンの表面には、気体吹き付け管8からオゾンが吹き
付けられる。この気体吹き付け管8から吹き付けられる
オゾンは、空気または酸素ボンべ等の酸素供給源6から
オゾン発生機5に供給された酸素から得られたものであ
る。次いで、アンカーコート層3を有する基材シート2
の該アンカーコート層3と上記のオゾン吹き付け面とが
対向する状態でポリプロピレンフィルム層1と基材シー
ト2とを、ニップロール9とチルロール10で押圧して
積層体20が製造される。
【0025】ここで、ポリプロピレンの押出し温度は、
通常、250〜300℃の範囲にするのが好ましい。押
出し温度をこの範囲にすることによりポリプロピレンの
劣化を防止することができるからである。
【0026】共押出しする場合には、図3に示すように
押出しダイス7からプロピレンとジエン化合物との共重
合体であるポリプロピレンからなるポリプロピレンフィ
ルム層1およびプロピレン単独重合体またはプロピレン
と他のα−オレフィンとの共重合体であるポリプロピレ
ンからなるポリプロピレン層4を共押出しし、次いで、
溶融状態にある上記のポリプロピレンフィルム層1の表
面に、気体吹き付け管8からオゾンを吹き付け、このオ
ゾン吹き付け面と基材シート2のアンカーコート層3と
が対向する状態で上記のポリプロピレンフィルム層1と
基材シート2とを、ニップロール9とチルロール10と
で押圧して積層体20とすればよい。
【0027】上記のポリプロピレンフィルム層1が溶融
状態にあるうちにこのポリプロピレンフィルム層1に気
体吹き付け管8から吹き付けられるオゾン含有ガスは、
そのオゾン濃度が1g/m3 以上、好ましくは5g/m
3 以上である。このオゾン濃度が1g/m3 未満である
と、プロピレンとジエン化合物との共重合体であって側
鎖に炭素(C)−炭素(C)間不飽和結合を有するポリ
プロピレンの酸化が充分に進行せず、したがって、この
ポリプロピレンからなるポリプロピレンフィルム層1と
基材シート2との接着力が充分なものではなくなること
がある。また、このようなオゾン含有ガスの吹き付け量
は、通常、50ml/m2 以上、好ましくは100ml
/m2 以上である。オゾン含有ガスの吹き付け量が50
ml/m 2 未満であると、該オゾン含有ガスのオゾン濃
度が1g/m3 未満である場合と同様に、ポリプロピレ
ンの酸化が充分に進行せず、ポリプロピレンフィルム層
1と基材シート2との接着力が充分なものではなくなる
ことがある。
【0028】また、ポリプロピレンフィルム層1の非オ
ゾン処理面に上記のポリプロピレンを共押出しする場
合、このポリプロピレンの押出し温度は、250〜30
0℃であることが好ましい。ポリプロピレンの押出し温
度をこの範囲にすることによりこのポリプロピレンの劣
化を防止しつつ層間の接着力を充分なものにすることが
できるからである。また、ポリプロピレンフィルム層1
と共押出しされるポリプロピレン層4の厚さは5〜10
0μmであることが好ましく、共押出しする場合のポリ
プロピレンフィルム層1の厚さは1〜30μmであるこ
とが好ましい。ポリプロピレン層4の厚さおよびポリプ
ロピレンフィルム層1の厚さをそれぞれ上記の範囲とす
ることにより価格的に安価に、しかも安定した加工適性
を付与することができるからである。
【0029】以上のようにして製造される積層体は、プ
ロピレンとジエン化合物との共重合体であって側鎖に炭
素(C)−炭素(C)間不飽和結合を有するポリプロピ
レンが溶融状態にあるうちに、表面にオゾン含有ガスが
吹き付けられてポリプロピレンフィルム層1を形成する
該ポリプロピレンの酸化が促進されており、これにより
該表面に積層される基材シートのアンカーコート剤層と
の接着力は充分なものとなっているとともにポリプロピ
レンの劣化も防止されている。したがって、この積層体
は例えば包装材料の用途に好適に利用可能である。
【0030】この方法による積層体の製造についての実
験例を以下に示す。 (実験例1)図3に示した構成の製造装置を使用し、押
出しダイス7から温度290℃でプロピレンと5−メチ
ル−1,4−ヘキサジエンとの共重合体(5−メチル−
1,4−ヘキサジエン含有率2モル%)よりなるポリプ
ロピレンフィルムを厚さ30μmで押出し、表面が溶融
状態にあるうちに該ポリプロピレンフィルムの片面にオ
ゾン発生機5に接続されている気体吹き付け管8からオ
ゾン濃度10g/m3 の空気を160ml/m2 の割合
で均一に吹き付け、しかる後、この吹き付け面に、厚さ
12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィル
ムにイソシアネート系アンカーコート剤を0.2g/m
2 の割合で塗布してなるアンカーコート層を有する基材
シートを密着させて押圧することにより積層体を製造し
た。ポリプロピレンフィルムと基材シートとの接着力は
280g/15mmであった。 (実験例2)図4に示した構成の製造装置を使用し、2
層共押出しダイス7から温度280℃でプロピレンと5
−メチル−1,4−ヘキサジエンとの共重合体(5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン含有率2モル%)よりなる
ポリプロピレン(厚さ8μm)と密度0.89、溶融指
数21のポリプロピレン(厚さ22μm)とを共押出し
し、プロピレンとジエンとの共重合体層側を前記実験例
1におけるのと同様にしてオゾン処理し、二軸延伸ナイ
ロンフィルム(厚さ15μm)に上記実験例1における
のと同様のアンカーコート層を設けてなる基材シートの
該アンカーコート層を上記のオゾン処理面と密着させて
押圧することにより積層体を製造した。プロピレンと5
−メチル−1,4−ヘキサジエンとの共重合体(5−メ
チル−1,4−ヘキサジエン含有率2モル%)よりなる
ポリプロピレンフィルムと基材シートとの接着力は31
0g/15mmであった。 (実験例3)前記実験例1において、オゾン濃度10g
/m3 の空気を160ml/m2 の割合でポリプロピレ
ンフィルムの片面に均一に吹き付けるのに代えてオゾン
濃度1.5g/m3 の空気を160ml/m2 の割合で
ポリプロピレンフィルムの片面に均一に吹き付けたほか
は前記実験例1と同様にして積層体を製造した。ポリエ
チレンフィルムと基材シートとの接着力は190g/1
5mmであった。 (実験例4)前記実験例1において、オゾン濃度10g
/m3 の空気を160ml/m2 の割合でポリプロピレ
ンフィルムの片面に均一に吹き付けるのに代えてオゾン
濃度10g/m3 の空気を50ml/m2 の割合でポリ
プロピレンフィルムの片面に均一に吹き付けたほかは前
記実験例1と同様にして積層体を製造した。ポリエチレ
ンフィルムと基材シートとの接着力は170g/15m
mであった。 (実験例5)前記実験例1において、オゾン濃度10g
/m3 の空気を160ml/m2 の割合でポリプロピレ
ンフィルムの片面に均一に吹き付けるのに代えてオゾン
濃度10g/m3 の空気を60ml/m2 の割合でポリ
プロピレンフィルムの片面に均一に吹き付けたほかは前
記実験例1と同様にして積層体を製造した。ポリエチレ
ンフィルムと基材シートとの接着力は180g/15m
mであった。 (比較実験例1)前記実験例1におけるのと同様のアン
カーコート層を設けた二軸延伸ポリエチレンテレフタレ
ート(厚さ12μm)の該アンカーコート層に密度0.
89、溶融指数21のポリプロピレン30μmを温度2
90℃で押出しラミネートしたが接着しなかった。 (比較実験例2)前記実験例1におけるのと同様のアン
カーコート層を設けた二軸延伸ナイロン(厚さ15μ
m)の該アンカーコート層に密度0.89、溶融指数2
1のポリプロピレン30μmを温度290℃で押出しラ
ミネートしたが接着しなかった。 (比較実験例3)前記実験例1において、オゾン濃度1
0g/m3 の空気を160ml/m2 の割合でポリプロ
ピレンフィルムの片面に均一に吹き付けるのに代えてオ
ゾン濃度0.5g/m3 の空気を160ml/m2 の割
合でポリプロピレンフィルムの片面に均一に吹き付けた
ほかは前記実験例1と同様にして積層体を製造した。ポ
リエチレンフィルムと基材シートとの接着力は30g/
15mmであった。 (比較実験例4)前記実験例1において、オゾン濃度1
0g/m3 の空気を160ml/m2 の割合でポリプロ
ピレンフィルムの片面に均一に吹き付けるのに代えてオ
ゾン濃度10g/m3 の空気を30ml/m2 の割合で
ポリプロピレンフィルムの片面に均一に吹き付けたほか
は前記実験例1と同様にして積層体を製造した。ポリエ
チレンフィルムと基材シートとの接着力は50g/15
mmであった。
【0031】
【発明の効果】以上に詳述した通り、本発明によれば、
層間の接着力が充分であるとともにポリプロピレンフィ
ルム層を形成するポリプロピレンの劣化がなくて例えば
包装材料に好適に利用可能な積層体と、この積層体を容
易にかつ効率良く安定して得ることのできる製造方法と
が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の積層体の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の積層体の他の一例を示す断面図であ
る。
【図3】本発明の方法において好適に使用可能な積層体
の製造装置の一例を示す説明図である。
【図4】本発明の方法において好適に使用可能な積層体
の製造装置の他の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…ポリプロピレンフィルム層 2…基材シート 3…アンカーコート剤層 4…ポリプロピレン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B32B 31/12 B32B 31/12 C08J 7/00 C08J 7/00 A // B29K 55:00 C08L 23:14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレンとジエン化合物との共重合体
    であって側鎖に炭素(C)−炭素(C)間不飽和結合を
    有するポリプロピレンからなるポリプロピレンフィルム
    層を有する積層体において、溶融状態にあるポリプロピ
    レンフィルム層の表面にオゾン含有ガスが吹き付けられ
    て該吹き付け面に他の層が積層されてなることを特徴と
    する積層体。
  2. 【請求項2】 前記ポリプロピレンがプロピレンならび
    にジエン化合物とともにエチレン、ブテン、ペンテン、
    ヘキセン、オクテンおよび4−メチルペンテン−1から
    なる群より選ばれる少なくとも1種のα−オレフィンを
    コモノマーとして含有する請求項1記載の積層体。
  3. 【請求項3】 複数の層を積層する積層体の製造方法に
    おいて、プロピレンとジエン化合物との共重合体であっ
    て側鎖に炭素(C)−炭素(C)間不飽和結合を有する
    ポリプロピレンを押出し成形してポリプロピレンフィル
    ム層を形成し、溶融状態にある該ポリプロピレンフィル
    ム層の表面にオゾンを1g/m3 以上の割合で含有する
    オゾン含有ガスを50ml/m2 以上の割合で吹き付け
    てオゾン処理を行ない、その後、該ポリプロピレンフィ
    ルムのオゾン処理面と、アンカーコート剤からなるアン
    カーコート層を有する別製の基材シートのアンカーコー
    ト層面とを対向させて積層し、押圧することを特徴とす
    る積層体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記ポリプロピレンフィルム層の非オゾ
    ン処理面にプロピレン単独重合体またはプロピレンと他
    のα−オレフィンとの共重合体であるポリプロピレンを
    共押出しすることを特徴とする請求項3記載の積層体の
    製造方法。
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