JPH10305376A - レーザ処理装置と塗装除去方法 - Google Patents

レーザ処理装置と塗装除去方法

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JPH10305376A
JPH10305376A JP9121239A JP12123997A JPH10305376A JP H10305376 A JPH10305376 A JP H10305376A JP 9121239 A JP9121239 A JP 9121239A JP 12123997 A JP12123997 A JP 12123997A JP H10305376 A JPH10305376 A JP H10305376A
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JP
Japan
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laser
gas
laser beam
coating film
height
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP9121239A
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English (en)
Inventor
Akira Tsunemi
明良 常見
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 化学薬品を用いることなく、塗装膜の除去が
可能な塗装膜除去方法、及びその塗装膜除去に適したレ
ーザ処理装置を提供する。 【解決手段】 レーザ光を集光もしくは発散し処理対象
物の表面に照射するレンズと、レンズを支持し、処理対
象物表面からレンズまでの高さを調節可能なレンズ支持
機構とを有する。処理対象物表面のレーザ照射位置近傍
に、該表面から飛散したガス及び微粒子を吸引するため
の流路が配置されている。この流路内に、その中を流れ
るガス中の微粒子を捕捉するフィルタが配置されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光を用いた
塗装除去方法及びその塗装除去方法に適したレーザ処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】航空機等の機体外板の塗装除去には、主
にメチレンクロライドと呼ばれる毒性の強い薬品が用い
られている。従来は、塗装表面にこの薬剤を吹き付け、
塗料を脆弱化させた後、手作業で塗装膜を機体外板表面
からかき落とすことによって除去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の塗装膜除去
方法は危険であるばかりでなく、作業効率も低い。ま
た、除去物の回収及び廃棄処理にも問題がある。
【0004】本発明の目的は、化学薬品を用いることな
く、塗装膜の除去が可能な塗装膜除去方法、及びその塗
装膜除去に適したレーザ処理装置を提供することであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による
と、レーザ光を集光もしくは発散し処理対象物の表面に
照射するレンズと、前記レンズを支持し、前記処理対象
物表面から前記レンズまでの高さを調節可能なレンズ支
持機構と、前記処理対象物表面のレーザ照射位置近傍に
配置され、該表面から飛散したガス及び微粒子を吸引す
るための流路と、前記流路内に配置され、該流路内を流
れるガス中の微粒子を捕捉するフィルタとを有するレー
ザ処理装置が提供される。
【0006】照射レーザ光のエネルギ密度が低すぎる
と、アブレーションが生じない。また、エネルギ密度が
高すぎると、塗装膜の下地材料が損傷を受けてしまう。
すなわち、塗装膜をアブレーションにより除去する際に
は、エネルギ密度の好適な範囲が存在する。レンズの高
さを調節することにより、エネルギ密度を好適な範囲に
設定することができる。飛散したガス中の微粒子を捕捉
することにより、大気汚染を防止することができる。
【0007】本発明の他の観点によると、処理対象物の
表面におけるレーザ光のエネルギ密度を変化させること
ができるエネルギ密度可変光学系を用いて、表面に塗装
膜が形成された処理対象物の該表面にレーザ光を照射
し、該塗装膜の少なくとも上層部分をアブレーションに
より除去する工程と、前記塗装膜から飛散した微粒子を
含むガスを吸引し、前記微粒子を捕捉回収する工程とを
含む塗装除去方法が提供される。
【0008】エネルギ密度可変光学系を用いることによ
り、エネルギ密度を好適な範囲に設定することができ
る。微粒子を捕捉回収することにより、大気汚染を防止
することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施例によるレ
ーザ処理装置の概略斜視図を示す。処理対象物1の表面
にレーザ照射ヘッド10が接触している。レーザ照射ヘ
ッド10は、処理対象物1側に開口を有する箱型容器1
1と、その内部に収納された光学部品を含んで構成され
ている。箱型容器11の側面に透明窓12が取り付けら
れており、透明窓12を通して内部を目視観察すること
ができる。なお、箱型容器11自体を透明な材料で形成
してもよい。
【0010】レーザ照射ヘッド10は、マニピュレータ
アーム50の先端に取り付けられている。マニピュレー
タアーム50は、マニピュレータ本体51により制御さ
れ、レーザ照射ヘッド10を処理対象物1の表面の所望
の位置に移動させ支持する。
【0011】レーザ光発生装置60から出力したレーザ
ビームが、ビーム整形用光学部品61、ビーム伝送用ア
ーム62を通ってレーザ照射ヘッド10内に導かれる。
【0012】レーザ光発生装置60は、例えば横方向励
起大気圧型CO2 レーザ装置(TEA−CO2 レーザ装
置)である。TEA−CO2 レーザ装置は、波長9〜1
1μmのレーザビームをパルス的に出力する。
【0013】ビーム整形用光学部品61は、レーザ光発
生装置60から出力したレーザビームの断面形状を所望
の形に整形する。例えば、矩形状の貫通孔を有するアパ
ーチャにより構成され、レーザビームの断面形状を矩形
状に整形する。
【0014】ビーム伝送用アーム62は、例えば複数の
関節を有する屈伸可能なアームであり、レーザ照射ヘッ
ド10の移動に追随し、ビーム整形用光学部品61を通
過したレーザビームをレーザ照射ヘッド10まで導く。
【0015】レーザ照射ヘッド10に、ガス導入管13
及びガス排気管15が取り付けられている。ガス導入管
13はガス供給装置14に接続されており、ガス供給装
置14からガス導入管13を通してレーザ照射ヘッド1
0内にガスが導入される。ガス排気管15はガス排気装
置16に接続されており、ガス排気装置16は、ガス排
気管15を通してレーザ照射ヘッド10内のガスを排気
する。
【0016】図2は、図1のレーザ照射ヘッド10の概
略断面図を示す。処理対象物1側の面が開口した箱型容
器11が、その開口の周囲を処理対象物1の表面にほぼ
接するように保持されている。箱型容器11の開口部と
対向する面に形成された貫通孔17にレーザ伝送用アー
ム62が連結されている。レーザ伝送用アーム62内を
伝送されたレーザビーム63が、貫通孔17を通って箱
型容器11内に導入される。
【0017】箱型容器11内に導入されたレーザビーム
は、ハーフミラー20及びホモジナイザ31を透過し偏
向器21及び22により反射され、集光レンズ23に入
射する。集光レンズ23により集光されたレーザビーム
は、処理対象物1の表面に照射される。
【0018】ハーフミラー20は、レーザビームの一部
を反射し、エネルギセンサ30に入射させる。エネルギ
センサ30は、レーザビームのエネルギを測定する。
【0019】ホモジナイザ31は、レーザビームの断面
内の強度分布をほぼ一様にする。偏向器21及び22
は、偏向器制御装置47によって制御され、それぞれレ
ーザビームの照射位置を、処理対象物1の表面内の相互
に直交するY軸方向及びX軸方向に移動させる。偏向器
21及び22は、例えばガルバノミラーにより構成され
る。偏向器21及び22をガルバノミラーとした場合、
レーザ照射位置の移動速度を一定に保つために、集光レ
ンズ23をアークサインレンズとすることが好ましい。
偏向器21及び22によるレーザビームの偏向角が時間
に比例して変化する場合には、同様の理由から集光レン
ズ23をfθレンズとすることが好ましい。なお、偏向
器21及び22として回転ポリゴンミラーを用いてもよ
い。また、fθレンズを用いた場合でも、ガルバノミラ
ーの角度変化が時間に対して非線形になるように動作さ
せることにより、レーザ照射位置での移動速度を一定に
保つことが可能となる。
【0020】集光レンズ23は、集光レンズ支持機構2
4により箱型容器11の側面に取り付けられている。集
光レンズ支持機構24は、処理対象物1の表面から集光
レンズ23までの高さを調節することができる。集光レ
ンズ23に、高さセンサ25が取り付けられている。高
さセンサ25は、処理対象物1の表面から集光レンズ2
3までの高さを検出し、高さ制御装置26に検出信号を
送出する。
【0021】高さ制御装置26には、予め高さ目標値が
記憶されている。高さ制御装置26は、高さセンサ25
から受信した検出信号に基づき、集光レンズ23の高さ
が目標値に近づくように集光レンズ支持機構24を制御
し、集光レンズ23の高さを調節する。
【0022】箱型容器11内に、可視光レーザ装置32
が設置されている。可視光レーザ装置32は、例えばH
eNeレーザ装置等である。可視光レーザ装置32から
出力された可視レーザビームは、ハーフミラー20によ
り反射され、貫通孔17を通って入射したレーザビーム
と同一の光軸に沿って伝搬する。従って、可視レーザビ
ームは、処理対象物1の表面のうちTEA−CO2 レー
ザ光とほぼ同一の領域を照射する。このため、図1に示
す透明窓12を通してレーザビームの照射位置を目視観
察することができる。なお、可視レーザビームの代わり
に、可視光ビームを用いてもよい。
【0023】箱型容器11内に、ノズル40と41が配
置されている。ノズル40と41は、箱型容器11の側
壁に取り付けられたガス導入管13に連通している。ノ
ズル40は、処理対象物1の表面のレーザビーム照射位
置及びその近傍にガスを噴出する。このガス流により、
処理対象物1の表面を冷却し、温度の上昇を抑制するこ
とができる。ノズル41は、集光レンズ23の処理対象
物1側の面に向かってガスを噴出する。このガス流によ
り、処理対象物1の表面からの飛散物が集光レンズ23
の表面に付着することを抑制することができる。
【0024】箱型容器11内に配置されたガス吸引口4
2が、箱型容器11の側壁に取り付けられたガス排気管
15に連通している。ガス吸引口42の先端は、処理対
象物1の表面のレーザ照射位置の方を向く。ガス吸引口
42は、箱型容器11内のガスを排気するとともに、レ
ーザ照射部分から飛散した除去物を排出することができ
る。
【0025】ガス吸引口42の先端近傍に、色センサ4
3及び温度センサ44が取り付けられている。
【0026】色センサ43は、例えばCCDを含んで構
成され、処理対象物1のレーザビーム照射位置及びその
近傍の色を検出する。色センサ43の出力信号は、色判
定装置46に入力される。色判定装置46には、予め判
定基準となる基準色の範囲が記憶されている。この基準
色の範囲は、例えば色度図内に指定されたある基準領域
により特定される。
【0027】色判定装置46は、色センサ43により検
出された色が、基準色の範囲内であるか否か、すなわ
ち、基準色と一致または近似するか否かを判定する。例
えば、検出された色の色度図内の位置を求め、この位置
が色度図内の基準領域内か否かを判定する。
【0028】塗装膜の下地表面の色と塗装膜の色とが異
なる場合、下地表面の色を含むある範囲を基準色の範囲
として設定しておくことにより、下地表面が露出したか
否かを判定することができる。
【0029】温度センサ44は、例えば放射温度計であ
り、処理対象物1の表面のレーザビーム照射位置及びそ
の近傍の温度を検出する。温度センサ44の出力信号
は、温度異常検出装置45に入力される。温度異常検出
装置45には、予め判定基準となる基準温度が記憶され
ている。
【0030】温度異常検出装置45は、温度センサ44
により検出された温度と基準温度とを比較する。検出温
度が基準温度よりも高い場合には、異常処理を実行す
る。異常処理は、例えばレーザ光照射の停止等である。
【0031】図1では、箱型容器11が直方体形状を有
する場合を示したが、図2に示す集光レンズ支持機構2
3を処理対象物1の表面上に支持するための機械的支持
力を有するものであればその他の形状としてもよい。な
お、除去物を効率的に回収するためには、処理対象物1
の表面のレーザ照射領域を覆って、その表面とともにほ
ぼ閉じた空間を画定する形状とすることが好ましい。例
えば、処理対象物1の表面側に開口を有する箱型容器、
筒状容器、半球状容器等が考えられる。
【0032】次に、図1及び図2に示すレーザ処理装置
の動作を、処理対象物表面の塗装膜を除去する場合を例
にとって説明する。
【0033】図2に示すレーザ照射ヘッド10に入射し
たレーザビームが、処理対象物1の表面に照射され、塗
装膜がアブレーションにより除去される。処理対処物1
の表面におけるレーザビームのエネルギ密度(フルエン
ス)が低すぎる場合には、塗装膜はアブレーションされ
ない。また、エネルギ密度が高すぎる場合には、塗装膜
の下地材料が損傷を受けてしまう。従って、レーザビー
ムのエネルギ密度を、下地材料が損傷を受けず、かつ塗
装膜がアブレーションされるような範囲に設定すること
が好ましい。なお、レーザ光発生装置60から出力され
たレーザビームのエネルギ密度が十分高い場合には、集
光レンズ23の代わりに発散レンズを用いる場合もあり
得る。
【0034】集光レンズ支持機構24により、処理対象
物1の表面から集光レンズ23までの高さを調節して照
射領域の面積を変えることにより、エネルギ密度を調節
することができる。エネルギ密度の好適な範囲は、下地
材料及び塗装膜の種類によって異なる。従って、予め異
なるエネルギ密度で予備実験を行い、好適なエネルギ密
度の範囲、すなわち好適な集光レンズ23の高さを決定
しておくことが好ましい。
【0035】高さ制御装置26に、集光レンズ23の好
適な高さを記憶させておく。高さ制御装置26が、高さ
センサ25により検出された高さと、予め記憶されてい
る好適な高さとを比較し、好適な高さに近づくように集
光レンズ支持機構24を制御する。この高さ制御によ
り、常時好適なエネルギ密度でアブレーションを行うこ
とができる。
【0036】偏向器22により、レーザビームの照射位
置をX軸方向に掃引し、その後偏向器21によりY軸方
向に照射位置をずらす。再び偏向器22により照射位置
をX軸方向に掃引し、X軸方向に関して前回の掃引と同
じ範囲にレーザ光を照射する。この掃引を繰り返すこと
により、処理対象物1の表面のある領域の塗装膜をアブ
レーションにより除去することができる。
【0037】レーザ照射ヘッド10を処理対象物1の表
面に沿って移動させ、上記X軸及びY軸方向の掃引を繰
り返し実行する。このようにして、処理対象物1の表面
の広い領域の塗装膜をアブレーションにより除去するこ
とができる。
【0038】レーザ照射ヘッド10を移動させると、処
理対象物1の表面の曲率の変化、凹凸等により、その表
面から集光レンズ23までの高さが変動する場合があ
る。この場合、高さセンサ25と高さ制御装置26によ
り、集光レンズ23の高さを一定に保つことができる。
このため、処理対象物1の表面におけるレーザ光のエネ
ルギ密度を一定に維持することができ、安定したアブレ
ーションを行うことが可能になる。
【0039】レーザ照射ヘッド10の移動は、図1に示
すマニピュレータ本体51により自動的に行ってもよい
し、手動で行ってもよい。手動で行う場合には、可視光
レーザ装置32から出力された可視レーザ光の照射部分
を、透明窓12を通して目視観察しながら位置合わせを
行う。可視レーザ光を用いることにより、目視観察が可
能になるため、容易に位置合わせを行うことができる。
特に、処理対象物1の表面に段差がある場合、局所的に
窪みがある場合等には、レーザ照射ヘッド10の移動を
自動で行うことが困難である。このような場合に、可視
レーザ光を用いた手動による位置合わせが有効である。
【0040】なお、偏向器21による掃引方向と偏向器
22による掃引方向とは、必ずしも直交させる必要はな
い。両者の掃引方向が相互に交わる関係にあればよい。
【0041】また、上述の掃引方法では、偏向器21と
22を用いて2次元的に掃引する場合を説明したが、い
ずれか一方の偏向器のみを用いて1次元的に掃引を行っ
てもよい。この場合、図1に示すマニピュレータアーム
50により、掃引方向に交わる方向にレーザ照射ヘッド
10を移動させる。このようにして、処理対処物1の表
面の広い領域にレーザビームを照射することができる。
【0042】ノズル40から処理対象物1の表面にガス
を吹き付けることにより、表面の温度上昇を抑制するこ
とができる。なお、吹き付けガスとして、処理対象物1
を酸化しないガス、例えばArガス、Heガス等の不活
性ガス、もしくはN2 ガス等を用いることが好ましい。
なお、耐酸化性の高い材料を処理する場合には、空気を
吹き付けてもよい。また、処理対象物1の表面から飛散
した除去物は、ガス吸引口42から排出される。
【0043】レーザアブレーションによる塗装膜の除去
が行われている間も、温度異常検出装置45が、処理対
象物1の表面温度の正常性を監視している。処理対象物
1の表面温度が、予め設定されている基準温度を超える
と異常処理が実行される。異常処理は、例えば、レーザ
光照射の停止、警報の鳴動等である。なお、検出温度が
基準温度を超えた場合、レーザ光のパルス繰り返し周波
数を低下させてもよい。
【0044】このように、レーザアブレーションを利用
することにより、有毒な化学薬品を使用することなく塗
装膜の除去を行うことができる。
【0045】アブレーション中に処理対象物1の表面温
度を監視しているため、温度上昇による処理対象物1の
損傷、変質等を防止することができる。
【0046】国際航空輸送協会(IATA)の基準によ
ると、航空機の機体表面の塗装膜を除去する際に、機体
表面温度を80℃以下に維持しなければならない。例え
ば、温度異常検出装置に設定しておく基準温度を75℃
とすることにより、機体表面温度がIATA基準を満た
しているか否かを確認しながら塗装膜の除去を行うこと
ができる。
【0047】また、色判定装置46で処理対象物1の表
面の色を観測しているため、塗装膜が完全に除去された
か否かを判定することができる。航空機の塗装膜は、通
常、接着及び防錆のためのプライマ層、及びその上に塗
布された化粧用のトップコート層の2層からなる。プラ
イマ層とトップコート層の色が異なる場合には、色判定
装置46により、トップコート層が除去されてプライマ
層が露出したことを検出することができる。
【0048】また、塗装膜の厚さにむらがある場合、全
面に同一の条件でレーザ照射を行ったのでは、塗装膜を
除去しきれない領域が生ずる。色判定装置46で下地表
面が露出したか否かを判定しながらレーザ照射を行うこ
とにより、塗装膜に厚さむらがある場合にも、除去残り
の発生を防止することができる。
【0049】次に、図3を参照して塗装膜除去の実験結
果について説明する。実験には、アルミ板の表面上に航
空機の機体の塗装に使用される厚さ約80μmの塗装膜
を形成したサンプルを用いた。レーザ光発生装置60
は、繰り返し周波数100Hzでパルスレーザ光を出力
するTEA−CO2 レーザ装置である。処理対象物1の
表面におけるレーザビームのエネルギ密度は約5J/c
2 、照射領域の形状は、約14mm×1mmの長方形
である。このとき、アブレーション除去される領域は約
5mm×0.5mmの長方形状である。ショット間の移
動距離は約0.5mmである。また、レーザビーム照射
位置のX軸方向の掃引速度を25mm/sとした。
【0050】図3は、レーザビーム照射履歴を示す。ま
ず、矢印S1で示すように偏向器22によりX軸方向に
約5cm掃引する。次に、偏向器21によりY軸方向に
約0.5cmずらし、矢印S2で示すように再び偏向器
22によりX軸方向に関して同じ範囲を掃引する。さら
に、Y軸方向に約0.5cmずらし、矢印S3で示すよ
うにX軸方向に関して同じ範囲を掃引する。矢印S1〜
S3の掃引により、約5cm×1.5cmの長方形の領
域にレーザビームを照射することができる。矢印S1〜
S3の掃引を3回繰り返し実行する。
【0051】その結果、アルミ板表面の塗装膜はほぼ完
全に除去され、母材であるアルミ板の表面が露出した。
アルミ板の表面の損傷は見られなかった。
【0052】上記実験では、処理対象物表面の同一領域
に3回のレーザ照射を行った。レーザ照射回数を減らす
ことにより、塗装膜の下層部分を残し、上層部分のみを
除去することができる。航空機の機体表面の塗装膜は、
通常、接着及び防錆のためのプライマ層と、その上に塗
布された化粧のためのトップコート層からなる。レーザ
照射回数を調節することにより、例えばトップコート層
のみを除去することが可能になる。
【0053】次に、処理対象物表面にレーザ照射を行っ
ている時の表面温度について説明する。
【0054】図4は、アルミ板の表面にパルス的にレー
ザ照射を行い、そのレーザ照射を停止した直後からの表
面の温度変化を示す。縦軸は温度を単位℃で表し、横軸
は経過時間を表す。横軸の1目盛りは1秒に相当する。
なお、使用したレーザ光は、TEA−CO2 レーザ光で
あり、パルスの繰り返し周波数を100Hz、アルミ板
の表面におけるエネルギ密度を約5J/cm2 とした。
【0055】レーザ照射の停止時に温度の測定を開始す
ると、観測される温度が急峻に立ち上がる。観測温度
は、最大値を示した後に徐々に低下する。最大値を示す
までのタイムラグは、温度計の応答遅延等によるもので
あり、この最大値がレーザ照射期間中の表面温度にほぼ
等しいと考えられる。
【0056】図4に示す観測温度の最大値は約32℃で
ある。従って、上述の条件で塗装膜のアブレーション除
去を行う場合には、表面温度を80℃以下に維持するこ
とができ、IATAの基準を満たした塗装膜除去が可能
である。
【0057】図5(A)は、航空機の外壁に使用されて
いるコンポジット材の表面に図4と同一の条件でレーザ
照射し、照射を停止した直後からの温度変化を示す。観
測温度の最大値が100℃を超え、IATAの基準を満
たしていない。これは、コンポジット材料のレーザ光吸
収率が高く、かつ熱伝導度が低いためである。
【0058】図5(B)は、図2に示すノズル40から
窒素ガスを噴出させながらレーザ照射を行った場合の温
度変化を示す。観測温度の最大値が約70℃であり、I
ATAの基準が満たされている。このように、レーザ照
射時に、レーザ照射領域に窒素ガスを吹き付けることに
より、表面温度の上昇を抑制し、IATAの基準を満た
して塗装の除去を行うことが可能になる。
【0059】なお、図5(B)では、冷却用ガスとして
窒素ガスを用いた場合を説明したが、その他のガスを用
いてもよい。処理対象物の表面に酸化されやすい材料が
露出している場合には、Heガス、Neガス、Arガス
等の不活性ガス、または上述の窒素ガスのように、非酸
化性のガスを用いることが好ましい。
【0060】次に、図6を参照して、処理対象物の表面
温度の上昇を抑制することができるレーザ照射方法につ
いて説明する。
【0061】図6は、処理対象物表面のレーザ照射部の
掃引履歴を示す。X及びY軸が処理対象物表面内にある
XY直交座標系を考える。レーザ照射部をX方向に掃引
する工程を、照射部をY方向にずらしながら複数回実行
することにより、除去すべき領域の全域にレーザ照射す
る。
【0062】X方向への1回の掃引によってレーザ照射
される領域を単位領域とし、Y方向に密接して並ぶ単位
領域を順番にU1、U2、U3・・・U10とする。ま
ず、単位領域U1を掃引し、次に単位領域U2をとばし
て単位領域U3を掃引する。引き続き、単位領域U5、
U7、及びU9を掃引する。単位領域U9を掃引した
後、単位領域U2から1つおきに掃引を行う。
【0063】このように、Y方向に並ぶ単位領域を1つ
おきに掃引することにより、表面温度の上昇を抑制する
ことができる。なお、Y方向に関する掃引の順序は、1
つおきである必要はなく、2つおき以上であってもよ
い。また、掃引しようとする単位領域と、直前に掃引し
た単位領域とのY方向に関する間隔を一定にする必要は
ない。直前に掃引した単位領域に対し、Y方向に関して
離隔した単位領域を次に掃引すればよい。
【0064】次に、図1に示すガス排気装置16の一構
成例について説明する。図7は、ガス排気装置16の概
略図を示す。ガス排気管15がガス排気装置16に連結
されている。ガス排気装置16内において、ガス排気管
15がガス流路71を介して真空ポンプ72の吸引側に
接続されている。ガス流路71内にメンブレンフィルタ
70が配置されている。メンブレンフィルタ70は、大
きさ0.45μm以上の微粒子を捕捉することができ
る。
【0065】真空ポンプ72から排出されたガスは、ガ
ス流路73を通って大気中に放出される。ガス流路73
にガス中不純物除去装置74が取り付けられている。ガ
ス中不純物除去装置74は、活性炭により排ガス中の不
純物ガスを吸着除去する。なお、活性炭以外のガス吸着
材を用いてもよい。
【0066】処理対象物1の表面にレーザ光を照射し
て、塗装膜をアブレーションにより除去すると、表面か
ら除去物が飛散する。この飛散物の中には、塗装膜の除
去により発生したガスや微粒子が含まれる。このガスや
微粒子が、ノズル42及びガス排気管15を通ってガス
排気装置16内に流入する。ガス排気装置16内に流入
した回収ガス中の固体成分は、メンブレンフィルタ70
により捕捉される。回収ガス中の気体成分は、ガス中不
純物除去装置74により吸着除去される。
【0067】塗装膜のアブレーション除去により発生し
た飛散物中の微粒子の大部分は、0.45μmメンブレ
ンフィルタにより捕捉できることが、実験的に確かめら
れた。従って、塗装膜の除去には、0.45μm以上の
微粒子を捕捉可能なフィルタを用いることが好ましい。
【0068】図8(A)は、ガス中不純物除去装置74
の代わりに、ガス捕集袋で捕集した回収ガスのガスクロ
マトグラフィによる分析結果を示す。下方への鋭いピー
クはガス注入ショックによるものである。ガス注入後の
上方へのピークは、回収ガス中の不純物を表す。
【0069】図8(B)は、活性炭通過後の回収ガスの
ガスクロマトグラフィによる分析結果を示す。ガス注入
後の不純物に対応するピークが消滅している。このこと
から、活性炭により回収ガス中の不純物ガスを効果的に
除去できることがわかる。
【0070】このように、回収ガス中の微粒子及び不純
物ガスを除去した後、大気中に放出することにより、有
害物質による大気汚染を防止することができる。
【0071】上記実施例では、レーザ光発生装置として
パルス発振型のTEA−CO2 レーザ装置を用いた場合
を説明したが、その他のレーザ装置を用いてもよい。例
えば、Nd:YAGレーザ装置、Nd:YLFレーザ装
置、エキシマレーザ装置、銅蒸気レーザ装置、COレー
ザ装置、半導体レーザ装置等を用いてもよい。また、パ
ルス発振型に限る必要はなく、連続発振型のレーザ装置
を用いてもよい。また、これらレーザ装置から出力され
たレーザ光の高調波、例えば第2〜第5高調波、または
ラマン変換光等を用いてもよい。
【0072】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種
々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に
自明であろう。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レーザアブレーションを利用することにより、化学薬品
を使用することなく、処理対象物の表面に形成された塗
装膜を除去することができる。また、処理対象物表面か
ら集光レンズまでの高さを調節することにより、レーザ
ビームのエネルギ密度を好適な範囲に設定することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるレーザ処理装置の概略を
示す斜視図である。
【図2】図1に示すレーザ照射ヘッドの概略を示す断面
図である。
【図3】レーザビームの掃引の様子を説明するための図
である。
【図4】アルミ板にレーザ照射した場合の、レーザ照射
停止後のアルミ板の温度変化を示すグラフである。
【図5】コンポジット材にレーザ照射した場合の、レー
ザ照射停止後のコンポジット材の温度変化を、窒素ガス
の吹き付けなしとありの2つの方法について示すグラフ
である。
【図6】処理対象物表面のレーザ照射部の移動履歴の一
例を示す図である。
【図7】ガス排気装置の概略図である。
【図8】回収ガスのガスクロマトグラフィによる分析結
果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 処理対象物 10 レーザ照射ヘッド 11 箱型容器 12 透明窓 13 ガス導入管 14 ガス供給装置 15 ガス排気管 16 ガス排気装置 17 貫通孔 20 ハーフミラー 21、22 偏向器 23 集光レンズ 24 集光レンズ支持機構 25 高さセンサ 26 高さ制御装置 30 エネルギセンサ 31 ホモジナイザ 32 可視光レーザ装置 40、41 ノズル 42 ガス吸引口 43 色センサ 44 温度センサ 45 温度異常検出装置 46 色判定装置 47 偏向器制御装置 50 マニピュレータアーム 51 マニピュレータ本体 60 レーザ光発生装置 61 ビーム整形用光学部品 62 レーザ伝送用アーム 63 レーザビーム 70 メンブレンフィルタ 71、73 ガス流路 72 真空ポンプ 74 ガス中不純物除去装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ光を集光もしくは発散し処理対象
    物の表面に照射するレンズと、 前記レンズを支持し、前記処理対象物表面から前記レン
    ズまでの高さを調節可能なレンズ支持機構と、 前記処理対象物表面のレーザ照射位置近傍に配置され、
    該表面から飛散したガス及び微粒子を吸引するための流
    路と、 前記流路内に配置され、該流路内を流れるガス中の微粒
    子を捕捉するフィルタとを有するレーザ処理装置。
  2. 【請求項2】 前記フィルタが、大きさ0.45μm以
    上の微粒子を捕捉するフィルタである請求項1に記載の
    レーザ処理装置。
  3. 【請求項3】 処理対象物の表面におけるレーザ光のエ
    ネルギ密度を変化させることができるエネルギ密度可変
    光学系を用いて、表面に塗装膜が形成された処理対象物
    の該表面にレーザ光を照射し、該塗装膜の少なくとも上
    層部分をアブレーションにより除去する工程と、 前記塗装膜から飛散した微粒子を含むガスを吸引し、前
    記微粒子を捕捉回収する工程とを含む塗装除去方法。
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