JPH10303717A - マトリックス装置の検査装置 - Google Patents

マトリックス装置の検査装置

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JPH10303717A
JPH10303717A JP12330097A JP12330097A JPH10303717A JP H10303717 A JPH10303717 A JP H10303717A JP 12330097 A JP12330097 A JP 12330097A JP 12330097 A JP12330097 A JP 12330097A JP H10303717 A JPH10303717 A JP H10303717A
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寿生 西川
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真治 藤原
Hiroyasu Naito
博康 内藤
Ryuichi Yamamoto
隆一 山本
Hirotomo Ando
浩智 安藤
Masatake Harui
正剛 春井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 音声入力ラインを検査する。 【解決手段】 マトリックス装置1側のCPU15は、
非使用状態にある入力音源(マイクロホン)7と、非使
用状態にあるスピーカ8が接続された出力端子13(詳
しくはスイッチ回路19の入力側)とを、非使用状態に
あるバス14aによって接続する。そして、上記CPU
25は、入力音源7側のCPU75に対して検査開始信
号を送信し、これによって入力音源7から、音声入力ラ
イン71に、発振回路78の発振する検査信号が入力さ
れる。この検査信号は、入力音源7からバス14aを経
てスイッチ回路19の入力側までの経路が正常であれ
ば、レベル検出部21で検出される。もし、上記経路
に、断線等の不具合が生じている場合には、上記検査信
号は、レベル検出部21によって正常に検出されない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の入力機器と
複数の出力機器とが接続され、上記各入力機器の出力信
号をいずれの出力機器に出力させるかを制御するマトリ
ックス装置の検査装置に関し、特に上記各入力機器とマ
トリックス装置との間を結ぶ入力ラインを検査する検査
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のようなマトリックス装置は、例え
ばビルの構内放送設備等に用いられる。このマトリック
ス装置を用いた放送設備として、従来、例えば図6に示
すようなものがある。同図は、例えばショッピングセン
ター用の放送設備の一例を示すもので、同図において、
1が、マトリックス装置である。そして、このマトリッ
クス装置1の入力側(同図の左側)にそれぞれ接続され
ている2乃至7が、上記入力機器としての入力音源であ
り、一方、出力側にそれぞれPAアンプ10、10、・
・・を介して接続されている8、8、・・・が、上記出
力機器としてのスピーカである。なお、上記各入力音源
2乃至7のうち、2乃至5は、例えばカセットデッキや
音声ファイル装置等により構成されており、それぞれ予
め定めた時間(定期的)に放送を行なうように、プログ
ラムタイマ9によって制御されている。そして、他の入
力音源6及び7は、例えば卓上用のマイクロホンで、こ
のマイクロホン6及び7については、オペレータが例え
ばアナウンスを流すとき等に、任意に使用可能とされて
いる。
【0003】このようなマトリックス装置1において
は、各入力音源2乃至7の放送音(音声信号)をいずれ
のスピーカ8、8、・・・から出力させるかの所謂経路
(ルーティング)設定が予め成されている。即ち、マイ
クロホン装置1は、各入力音源2乃至7による放送が実
際に開始されたとき、各放送音をそれぞれ希望のスピー
カ8、8、・・・から出力するように、上記経路設定に
従って、各入力音源2乃至7及びスピーカ8、8、・・
・間を接続する。例えば、プログラムタイマ9によって
制御される入力音源2乃至5のうち、開店用コマーシャ
ル(CM)、閉店用コマーシャル及びBGM放送用の入
力機器2乃至4については、それぞれの放送音が、全て
のスピーカ8、8、・・・から出力されるように上記経
路設定が成されている。また、エスカレータ用アナウン
スを放送する入力音源5については、その放送音が、エ
スカレータ付近に設置された(同図の一番下方にある)
スピーカ8からのみ出力されるように上記経路設定が成
されている。更に、各マイクロホン6及び7について
も、それぞれの放送音が希望のスピーカ8、8、・・・
から出力されるように予め上記経路設定が成されてい
る。
【0004】なお、このマトリックス装置1では、個々
のスピーカ8、8、・・・に対して、同時に複数の異な
る入力音源2乃至7を接続するのを禁止している。これ
は、各スピーカ8、8、・・・から、同時に複数の異な
る音声が出力されると、このマトリックス装置1を用い
ている放送設備自体が、それ本来の機能を果たさなくな
るためである。そこで、このようなマトリックス装置1
では、予め各入力音源2乃至7相互間での優先順位を決
めておき、各スピーカ8、8、・・・に対して同時に複
数の入力音源2乃至7が接続される場合には、これら複
数の入力音源2乃至7のうち、上記優先順位の最も高い
ものを優先して上記スピーカ8、8、・・・に接続する
ように、各入出力間の接続を制御している。
【0005】ただし、これを実現するには、マトリック
ス装置1に対して、各入力音源2乃至7がそれぞれ使用
(放送)状態にあるか否かを認識させる必要がある。そ
こで、このようなマトリックス装置1において、その入
力機器として用いられる上記各入力音源2乃至7は、そ
れぞれが使用状態にあるときに、それぞれの音声信号を
出力するだけでなく、それ自体が使用状態にあることを
表わす制御信号を出力するよう構成されている。そし
て、この制御信号を、それぞれの音声信号を伝送させる
音声入力ラインとは別のライン、例えば制御入力ライン
を介して、マトリックス装置1に入力する。従って、マ
トリックス装置1は、この制御信号により、各入力音源
2乃至7が使用状態にあるか否かを認識することができ
る。
【0006】なお、マトリックス装置1は、例えば放送
室等に設置されるのが最も一般的であり、例えば、上記
放送室に設置された図示しない大型ラック(キャビネッ
トラック)内に収容されることが多い。そして、プログ
ラムタイマ9や、このプログラムタイマ9によって制御
される各入力音源2乃至5、更には上述したPAアンプ
10、10、・・・についても、マトリックス装置1と
同様に、上記大型ラックに収容されることが多い。一
方、マイクロホン6及び7については、そのうちの1台
(マイクロホン6)が、例えば放送室に設置され、他の
1台(マイクロホン7)が、放送室から離れた位置にあ
る案内所等に設置される。そして、各スピーカ8、8、
・・・は、マーケット内の適宜場所に設置される。
【0007】ところで、上記マイクロホン6及び7につ
いては、上述したように、例えばオペレータがアナウン
スを流すとき等に使用するものであって、それほど頻繁
に使用されるものではない。しかし、アナウンスには、
重要な内容のものが多いので、このような放送設備にお
いては、アナウンスを確実に放送することが大切であ
る。従って、もし、各マイクロホン6、7とマトリック
ス装置1との間を接続するケーブル、特に音声入力ライ
ンに、断線等の不具合が生じた場合には、直ちにこれを
検知して、早急に対処する必要がある。
【0008】ところが、従来、このようなマトリックス
装置1を用いた放送設備においては、各マイクロホン
6、7とマトリックス装置1との間の上記音声入力ライ
ンの断線等を検査する検査装置は、特に無かった。例え
ば、マイクロホン6、7を使用したときにスピーカ8、
8、・・・から出力される放送音を、実際に耳で聴取す
ることによって、上記断線等の不具合を検査していた。
この検査方法は、マイクロホン6、7に限らず、他の入
力機器2乃至5についても同様である。しかし、この方
法では、特に上記のようにあまり使用頻度の高くないマ
イクロホン6、7の音声入力ラインについては、その検
査が希にしか行われない。従って、上記ケーブルに断線
等の不具合が生じても、これを直ちに検知することがで
きなかった。これは、マトリックス装置1との距離が他
の入力機器2乃至5に比べて離れているために、他の入
力機器2乃至5の音声入力ラインに比べて、断線等の不
具合が生じ易いというマイクロホン6、7の音声入力ラ
インにとっては、非常に都合の悪いことである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明が解決し
ようとする問題点は、従来のマトリックス装置1におい
ては、各入力機器2乃至7、特にマイクロホン6、7
と、マトリックス装置1との間を接続する音声入力ライ
ンを検査する検査装置が無かったため、この音声入力ラ
インの断線等の不具合を直ちに検知できなかったという
点である。そのため、上記不具合に対して、事前に、何
等対処することができなかった。
【0010】そこで、本発明は、マトリックス装置1の
入力側に接続される上記音声入力ラインを検査する検査
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、非使
用状態にあるときに検査信号を出力する複数の入力機器
がそれぞれ別個の入力ラインを介してそれぞれ接続され
ている複数の入力端子と、複数の出力機器がそれぞれ接
続されている複数の出力端子と、上記各入出力端子間
を、制御信号に従って接続するマトリックス手段と、上
記各入力機器のうち使用状態にある入力機器が接続され
ている上記入力端子を、予め定めた上記各出力端子と接
続する状態に上記制御信号を生成する制御手段と、を備
えたマトリックス装置において、上記各入力機器のうち
非使用状態にある入力機器が接続されている上記入力端
子に入力される信号レベルを検出する検出手段と、を具
備するものである。
【0012】本請求項1に記載の発明によれば、各入力
機器のうち、非使用状態にある入力機器が接続された入
力ラインについて、これに入力機器から検査信号を入力
し、この検査信号がマトリックス装置の入力端子側で検
出されるか否かによって、入力ラインに断線等の不具合
が生じていないかの検査を行っている。即ち、入力端子
側で、上記検査信号が検出された入力ラインについて
は、正常であると見なされ、上記検査信号が検出されな
いラインについては、例えば断線や、接地レベルとの短
絡等の不具合が生じているものと見なされる。なお、使
用状態にある入力機器が接続されている入力ラインにつ
いては、上述した従来技術と同様に、各入力ラインに接
続された出力機器側の出力状態を監視することによっ
て、検査できる。
【0013】請求項2に記載の発明は、非使用状態にあ
るときに検査信号を出力する複数の入力機器がそれぞれ
別個の入力ラインを介してそれぞれ接続されている複数
の入力端子と、複数の出力機器がそれぞれ接続されてい
る複数の出力端子と、上記各入出力端子間を、制御信号
に従って接続するマトリックス手段と、上記各入力機器
のうち使用状態にある入力機器が接続されている上記入
力端子を、予め定めた上記各出力端子と接続する状態に
上記制御信号を生成する制御手段と、を備えたマトリッ
クス装置において、上記制御手段が、上記各入力機器の
うち非使用状態にある入力機器が接続されている上記入
力端子についても、これを上記各出力機器のうち非使用
状態にある出力機器が接続されている上記出力端子と、
1対1で接続する状態に上記制御信号を生成するよう構
成されており、上記非使用状態にある入力機器が接続さ
れている上記入力端子と接続された上記出力端子に到達
する信号のレベルを検出する検出手段と、を具備するも
のである。
【0014】本請求項2に記載の発明によれば、各入力
機器のうち非使用状態にある入力機器が接続された入力
ラインが、マトリックス手段を介して、各出力機器のう
ち非使用状態にある出力機器が接続された出力端子に、
1対1で接続される。そして、上記入力ラインに入力機
器から検査信号を入力し、この検査信号が上記出力端子
側で検出されるか否かによって、入力ラインからマトリ
ックス手段を経て出力端子までに至る経路に、断線等の
不具合が生じていないかの検査を行なっている。即ち、
出力端子側で、上記検査信号が検出された上記経路につ
いては、正常であると見なされ、上記検出信号が検出さ
れない経路については、例えば断線や、接地レベルとの
短絡等の不具合が生じているものと見なされる。なお、
使用状態にある入力機器が接続されている入力ライン
と、この入力ラインに接続されている各出力端子までの
間の経路については、上述した従来技術と同様に、各出
力端子に接続された出力機器側の出力状態を監視するこ
とによって、検査できる。
【0015】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明のマトリックス装置の検査装置において、上記マ
トリックス手段が、複数本のディジタルバスから成るデ
ィジタルバス形式のものであって、上記制御手段が、上
記各入力端子をそれぞれ1本の上記ディジタルバスを介
して上記各出力端子に接続すると共に、上記非使用状態
にある入力機器が接続されている上記入力端子と上記非
使用状態にある出力機器が接続されている上記出力端子
との接続については、上記複数のディジタルバスのう
ち、上記使用状態にある入力機器が接続されている上記
入力端子を上記各出力端子に接続するのに使用されてい
るディジタルバス以外の非使用状態にあるバスが存在す
る場合にのみ、この非使用状態にあるディジタルバスを
介して、それぞれ所定数ずつ、例えば1つずつ順次接続
する状態に上記制御信号を生成するよう構成されたこと
を特徴とするものである。
【0016】本請求項3に記載の発明によれば、各入力
端子は、それぞれ1本のディジタルバスを介して各出力
端子に接続される。従って、本請求項3に記載の発明の
検査装置においては、非使用状態にある入力機器が接続
された入力ラインから、ディジタルバスを経て、非使用
状態にある出力機器が接続された出力端子までの間の経
路が、検査の対象となる。
【0017】ところで、本請求項3に記載の発明におい
ては、各出力端子側に接続される入力端子数は、ディジ
タルバスの本数に依存する。即ち、同時に使用可能な入
力機器の台数は、ディジタルバスの本数により限られ
る。従って、上記検査のためにディジタルバスが占用さ
れることは、マトリックス装置の本来の動作(機能)に
とって、あまり好ましいことではない。そこで、本請求
項3に記載の発明によれば、上記ディジタルバスのう
ち、実際に使用状態にある入力機器を各出力機器側に接
続するのに使用されているディジタルバス以外の所謂非
使用状態にあるバスが存在する場合にのみ、この非使用
状態にあるディジタルバスを例えば1本だけ使用して、
上記検査を行なっている。即ち、上記検査よりも、飽く
までもマトリックス装置本来の動作を優先している。
【0018】また、上記のように、1本のディジタルバ
スにより上記非使用状態にある入出力端子間(入力ライ
ンと出力端子との間)を順次接続して上記検査を行なっ
ているので、この検査の対象となる各入出力端子の数が
それぞれ異なる場合には、様々な入力ラインと出力端子
との組み合わせ(経路パターン)についての検査が行わ
れる。従って、上記不具合が生じたときに、それが入力
ライン、ディジタルバス、及びディジタルバスから出力
端子までの間のいずれに生じているのかを、判別でき
る。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の発明のマトリックス装置の検査装置において、上記制
御手段が、上記非使用状態にある入力機器が接続されて
いる上記入力端子と上記非使用状態にある出力機器が接
続されている上記出力端子と上記非使用状態にあるバス
とをそれぞれ検索する検索手段と、この検索手段によっ
て検索された上記各入力端子と上記各出力端子と上記各
バスとをそれぞれ所定数ずつ順次接続する状態に上記制
御信号を生成する接続制御手段と、を備え、上記検出手
段による検出レベルが所定のレベルよりも低いときにこ
れを異常と判定するレベル判定手段と、上記レベル判定
手段によって異常と判定された上記非使用状態にある入
力機器が接続されている上記入力端子と上記非使用状態
にある出力機器が接続されている上記出力端子と上記非
使用状態にあるバスとの組み合わせ(パターン)を順次
記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された上記各
組み合わせから、上記非使用状態にある入力機器から上
記非使用状態にあるバスの入力側までの間の入力ライ
ン、上記非使用状態にあるバス、及び該非使用状態にあ
るバスの出力側から上記非使用状態にある出力機器が接
続されている上記出力端子までの間の出力ライン、のう
ちのいずれが異常であるのかを判断する判断手段と、を
設けたことを特徴とするものである。
【0020】本請求項4に記載の発明によれば、レベル
検出手段によって異常と判定された上記入力ラインとバ
スと出力ラインとの組み合わせ(パターン)は、順次、
記憶手段に記憶される。そして、判断手段が、上記記憶
手段に記憶された各組み合わせを基に、上記入力ライン
とバスと出力ラインとのうちのいずれに不具合が生じて
いるのかを判断する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係るマトリックス装置の
検査装置を、例えば上述した図6に示す放送設備に応用
する場合について、その一実施の形態を、図1乃至図5
を参照して説明する。図1は、上記図6を更に詳細に表
わした図である。なお、この図1においては、本実施の
形態の説明を簡明にするために、上記図6における入力
機器2乃至7のうち、例えば案内所に設置されたマイク
ロホン7のみを代表して記載し、また、出力側について
も、1台のスピーカ8(及びPAアンプ10)のみを代
表して記載している。なお、この図1においては、上記
マイクロホン7による放送が、スピーカ8から出力され
るように、上述した経路設定が成されているものとす
る。
【0022】図1に示すように、マトリックス装置1
は、入力側(同図の左側)に、上記マイクロホン7が接
続される音声入力端子11と制御入力端子12との2つ
の入力端子を備えている。このうち、音声入力端子11
に、音声入力ライン71の一端が接続されており、この
音声入力ライン71を介して、マイクロホン7からその
音声信号が音声入力端子11に入力される。一方、制御
入力端子11には、制御入力ライン72の一端が接続さ
れており、この制御入力ライン72を介して、マイクロ
ホン7がそれ自体使用状態にあるときに出力する制御信
号が制御入力端子12に入力される。そして、マトリッ
クス装置1の出力側には、出力端子13が設けられてお
り、この出力端子13に、PAアンプ10を介してスピ
ーカ8が接続されている。
【0023】そして、このマトリックス装置1は、内部
に、例えば複数のディジタルバス14a、14a、・・
・から成るディジタル・バス形式のマトリックス部14
を有している。このバス形式のマトリックス部14は、
CPU(中央演算処理装置)25からの命令に従って、
このマトリックス部14自体の入出力間を、上記各バス
14a、14a、・・を介して接続するもので、このマ
トリックス装置1の入力側には、上記音声入力端子11
が、入力側増幅器15及びA/D変換器16を介して接
続されている。一方、このマトリックス装置1の出力側
には、D/A変換器17、出力側増幅器18、及びCP
U25によってON/OFF制御されるスイッチ回路1
9を介して、上記出力端子13が接続されている。
【0024】即ち、上記CPU25は、マイクロホン7
が使用状態になったときに、このマイクロホン7が接続
された音声入力端子11と、上記経路設定によってこの
マイクロホン7の出力先として指定されているスピーカ
8が接続された出力端子13とを接続するように、上記
バス14a、14a、・・・を制御する。これと同時
に、CPU25は、上記スイッチ回路19をONして、
マイクロホン7からスピーカ8に至る経路を閉路状態と
し、これによって、マイクロホン7による放送をスピー
カ8から出力させる。なお、CPU25には、上述した
制御入力端子12が接続されており、CPU25は、こ
の制御入力端子12を介して上記マイクロホン7から上
述した制御信号を受信することによって、マイクロホン
7が使用状態になったことを認識して、上記バス14
a、14a、・・・及びスイッチ回路19を制御する。
このようなCPU25の一連の動作は、例えばROMや
RAM構成のメモリ20に記憶されているプログラムに
従って実行される。また、上記経路設定も、このプログ
ラムの一要素として、メモリ20に記憶されている。
【0025】なお、CPU25は、上記バス14a、1
4a、・・・を制御する際に、例えば上記マイクロホン
7という1台の入力機器につき、複数のバス14a、1
4a、・・・のうちのいずれか1本のみ使用して、これ
を上記スピーカ8と接続する。従って、同図ではスピー
カ8を1台しか記載していないが、1台のマイクロホン
7に対して複数のスピーカ8、8、・・・が接続される
場合にも、これら各スピーカ8、8、・・・と上記マイ
クロホン7との間を、バス14a1本のみで接続する。
即ち、このバス形式のマトリックス装置1によれば、例
えばこのマトリックス装置1の入力側に複数の入力機器
が接続されていても、これら各入力機器を同時に使用
(放送)できる台数は、上記バス14a、14aの本数
によって制限されることになる。従って、マトリックス
部14が、例えば16本のバス14a、14a、・・・
で構成されている場合には、同時に使用できる入力機器
の台数は、最大16台となる。
【0026】一方、上記マトリックス装置2の入力機器
として使用されるマイクロホン7は、図1に示すよう
に、アナウンス等の音声を収音マイク73によって収音
して得た音声信号を増幅する増幅回路74を有してお
り、この増幅回路74の出力側に、音声入力ライン71
の他端が接続されている。また、このマイクロホン7
は、これ専用のCPU75を内臓しており、このCPU
75に、上述した制御入力ライン72の他端が接続され
ている。即ち、このマイクロホン7側のCPU75は、
上記制御入力ライン72を介して、マトリックス装置1
側のCPU25と通信可能な状態に接続されている。
【0027】更に、上記CPU75には、トークスイッ
チ76が接続されており、CPU75は、このトークス
イッチ76のON/OFF操作に応じて、増幅回路74
から上記音声信号を出力させるか否かを制御する。即
ち、このマイクロホン7においては、トークスイッチ7
6の操作により、増幅回路74から上記音声信号を出力
させる状態とすることによって初めて、放送可能な状
態、即ち使用状態となる。そして、トークスイッチ76
の操作により、増幅回路74から上記音声信号を非出力
状態とした場合に、放送不可能な状態、即ち非使用状態
となる。なお、CPU75は、このマイクロホン7を上
記使用状態としたとき、上述した制御信号を生成し、こ
れを制御入力ライン72を介して、マトリックス装置1
側のCPU25に送信する。このCPU75の一連の動
作は、マイクロホン7内に設けられた例えばROMやR
AM構成のメモリ77に記憶されているプログラムに従
って実行される。
【0028】以上の説明は、例えばマイクロホン7が使
用状態にあるときに、このマイクロホン7の放送音をス
ピーカ8から出力させるというマトリックス装置1本来
の動作(機能)についての説明である。これに対して、
本実施の形態は、上記マイクロホン7を含む各入力音源
2乃至7と、各スピーカ8、8、・・・が接続された各
出力端子3、3、・・・と、各バス14a、14a、・
・・とのうち、それぞれ非使用状態にあるもの同志を接
続して、各入力音源(2乃至7のいずれか)から音声入
力ライン72及びバス14aを経てスピーカ8に至る一
本の経路を形成し、この経路に、入力音源(2乃至7の
いずれか)側から所定の検査信号を供給して、この検査
信号が出力端子3側で検出されるか否かによって、上記
経路に断線等の不具合が生じていないかを検査するもの
である。
【0029】これを実現するために、例えばマイクロホ
ン7は、内部に、上記検査信号として例えば200Hz
の交流信号を発生する発振回路78を有している。この
発振回路78は、マイクロホン7内のCPU75に、後
述する検査開始信号が供給されたときに上記検査信号を
発振し、これを増幅回路74を経て、音声入力ライン7
1に入力する。そして、この発振回路78は、CPU7
5に対して、後述する検査終了信号が供給されたとき
に、上記発振を停止する。なお、この発振信号を生成す
る構成については、他の入力音源2乃至6についても、
同様である。
【0030】一方、マトリックス装置1は、その出力端
子3、3、・・・側、詳しくは出力側増幅器18の出力
側(スイッチ回路19の入力側)において、上記検査信
号を検出するレベル検出部21を有している。なお、こ
のレベル検出部21による上記検査信号の検出結果は、
マトリックス装置1内のCPU25に供給される。
【0031】このように構成されたマトリックス装置
1、及びマイクロホン7を含む各入力音源2乃至7にお
いて、上述した検査は、それぞれに内蔵されたCPU2
5及び75が、それぞれ次のように動作することによっ
て実現される。
【0032】即ち、CPU25は、図2から図4に示す
フローチャートに従って動作する。なお、このフローチ
ャートに従ってCPU25を動作させるプログラムにつ
いても、マトリックス装置1内のメモリ20内に記憶さ
れている。
【0033】上記フローチャートに示すように、CPU
25は、まず、各入力音源2乃至7がそれぞれ接続され
た各音声入力ライン71、71、・・・のうち、非使用
状態にある入力音源(2乃至7のいずれか)が接続され
た所謂空き入力ライン71を検索する(ステップS
2)。なお、CPU25は、各入力音源2乃至7からそ
れぞれ制御信号が出力されているか否かによって、上記
各入力音源2乃至7が使用状態にあるか否かを認識し、
これによって上記空き入力ライン71を検索している。
そして、CPU25は、検索して得た空き入力ライン7
1のうちのいずれか1つ、例えば最もライン番号の小さ
い入力ライン71(各音声入力ライン71、71、・・
・には予めライン番号が付与されている)を選択する
(ステップS4)。
【0034】次に、CPU25は、マトリックス部14
を構成する各ディジタルバス14a、14a、・・・の
うち、非使用状態にある所謂空きバス14aを検索する
(ステップS6)。これら各バス14a、14a、・・
・については、上述したようにCPU25が制御してい
るので、CPU25は、これらバス14a、14a、・
・・についても、いずれが非使用状態にあるのかを検索
できる。そして、CPU25は、これら空きバス14a
のうちのいずれか1つ、例えば最もバス番号の小さいバ
ス14a(各バス14a、14a、・・・には予めバス
番号が付与されている)を選択する(ステップS8)。
【0035】更に、CPU25は、各スピーカ8、8、
・・・がそれぞれ接続された各出力端子13、13、・
・・のうち、非使用状態にあるスピーカ8が接続された
所謂空き出力端子13(詳しくはマトリックス部14の
出力側から出力端子13までの間の所謂出力ライン)を
検索する(ステップS10)。なお、CPU25は、各
入力音源2乃至7毎の(メモリ20内に記憶されてい
る)経路設定と、各入力音源2乃至7の使用状況との関
係から、上記非使用状態にあるスピーカ8を検索し、ひ
いては上記空き出力ラインを検索している。そして、C
PU25は、検索して得た空き出力ラインのうちのいず
れか1つ、例えば最もライン番号の小さい出力ライン
(各出力ラインには予め端子番号が付与されている)を
選択する(ステップS12)。
【0036】そして、CPU25は、上記ステップS
4、S8及びS12において、それぞれ選択した空き入
力ライン71(音声入力端子11)と空きバス14aと
空き出力ラインとを相互に接続して、1本の経路を形成
する(ステップS14)。なお、このとき、CPU25
は、上記空き出力ラインの途中に設けられたスイッチ回
路19をOFF(開放)して、上記経路からスピーカ8
(及びPAアンプ10)を切り離す。
【0037】更に、CPU25は、上記経路を形成する
空き入力ライン71に接続された入力音源(2乃至7の
いずれか)内のCPU75に対して、上述した検査開始
信号を送信する。これによって、この入力音源内の発振
回路78が検査信号を発振して、これを上記経路内に入
力する。そして、この検査信号は、上記経路を介して、
即ち音声入力ライン71、入力側増幅器15、A/D変
換器16、バス14a、D/A変換器17及び出力側増
幅器18を介して、レベル検出部21に入力される。そ
して、このレベル検出部21による上記検査信号の検出
結果は、上述したようにCPU25に供給される。
【0038】CPU25は、上記レベル検出部21によ
る検出レベルが、予め定めたしきい値(スレッショルド
レベル)よりも低いか否かを判定する(ステップS1
8)。ここで、この検出レベルが、上記しきい値よりも
低いと判定したとき(ステップS20においてYESの
とき)、上記経路に断線や接地レベルとの短絡等の不具
合が生じていると見なす。そして、この経路を形成する
(上記ステップS4、S6及びS8においてそれぞれ選
択した)音声入力ライン71、バス14a及び出力ライ
ンと、これらの組み合わせを一旦、例えばメモリ20内
に記憶した後(ステップS22)、上記検査信号を出力
している入力音源(2乃至7のいずれか)に対して、上
述した検査終了信号を送信する(ステップS24)。こ
の検査終了信号の送信により、上記経路に対する検査信
号の入力が停止される。
【0039】一方、上記(ステップS18において、上
記レベル検出部21による検出レベルが、上記しきい値
以上であると判定されたとき(ステップS20において
NOのとき)は、上記経路に異常がないものと見なし
て、上記ステップS24に進む。なお、このステップS
24において、上記検査終了信号を出力した時点で、一
つの経路(即ち入力音源(2乃至7のいずれか)とバス
14aと出力ラインとの組み合わせ)についての検査が
終了する。
【0040】そして、CPU25は、新たに検査の対象
とする経路を形成するために、再度、上述したステップ
S2と同様に、空き入力ライン71を検索する(ステッ
プS26)。なお、この時点では、まだ、前回の検査対
象である経路(入力ライン71とバス14aと出力ライ
ンとの組み合わせ)は、接続されたままの(解除されて
いない)状態にあるので、上記前回の検査対象である経
路の各構成要素については、上記検索の対象外とする。
【0041】そして、上記ステップS26において新た
に検索して得た空き入力ライン71の中に、前回の検索
対象である経路を構成する入力ライン(前回選択した入
力ライン)71よりも、ライン番号の大きいものがある
か否かを検索する(ステップS28)。ここで、上記新
たに検索された空き入力ライン71の中に、前回選択し
た入力ライン71よりも、ライン番号の大きいものがな
いと判断された場合(ステップS28においてYESの
場合)には、上記空き入力ライン71のうち、最もライ
ン番号の小さいものを選択する(ステップS30)。一
方、上記ステップS28において、空き入力ライン71
の中に、前回選択した入力ライン71よりも、ライン番
号の大きいものがあると判断された場合(ステップS2
8においてNOの場合)には、上記空き入力ライン71
のうち、前回選択した入力ライン71の次にライン番号
の小さいものを選択する(ステップS32)。
【0042】上記新たな空き入力ライン71を選択した
後は、次に、上述したステップS6と同様に、新たな空
きバス14aを検索する(ステップS34)。
【0043】そして、上記ステップS34において新た
に検索して得た空きバス14aの中に、前回の検索対象
である経路を構成するバス(前回選択したバス)14a
よりも、バス番号の大きいものがあるか否かを検索する
(ステップS36)。ここで、上記空きバス14aの中
に、前回選択したバス14aよりも、バス番号の大きい
ものがないと判断された場合(ステップS36において
YESの場合)は、上記空きバス14aのうち、最もバ
ス番号の小さいものを選択する(ステップS38)。一
方、上記ステップS36において、空きバス14aの中
に、前回選択したバス14aよりも、バス番号の大きい
ものがあると判断された場合(ステップS36において
NOの場合)には、上記空きバス14aのうち、前回選
択したバス14aの次にバス番号の小さいものを選択す
る(ステップS40)。
【0044】更に、上述したステップS10と同様に、
新たな空き出力ラインを検索する(ステップS42)。
【0045】そして、上記ステップS42において新た
に検索して得た空き出力ラインの中に、前回の検索対象
である経路を構成する出力ライン(前回選択した出力ラ
イン)よりも、ライン番号の大きいものがあるか否かを
検索する(ステップS44)。ここで、上記空き出力ラ
インの中に、前回選択した出力ラインよりも、ライン番
号の大きいものがないと判断された場合(ステップS4
4においてYESの場合)は、上記空き出力ラインのう
ち、最もライン番号の小さいものを選択する(ステップ
S46)。一方、上記ステップS44において、空き出
力ラインの中に、前回選択した出力ラインよりも、ライ
ン番号の大きいものがあると判断された場合(ステップ
S44においてNOの場合)には、上記空き出力ライン
のうち、前回選択した出力ラインの次にライン番号の小
さいものを選択する(ステップS48)。
【0046】ここで、CPU25は、前回の検査の対象
としていた経路(空き入力ライン71とバス14aと出
力ラインとの接続)を解除し(ステップS50)、その
上で、上記新たに選択した空き入力ライン71とバス1
4aと出力ラインとを相互に接続して、新たに検査の対
象とする経路を形成する(ステップS52)。これと同
時に、CPU25は、上記新たな空き出力ラインの途中
に設けられたスイッチ回路19をOFF(開放)して、
この新たに検査対象とする経路からスピーカ8(及びP
Aアンプ10)を切り離す。なお、前回の検査の対象と
していた経路(出力ライン)中に設けられているスイッ
チ回路19については、ON/OFFのいずれの状態と
してもよい(上記スイッチ回路19は、いずれにして
も、上記出力ラインが使用状態になるとONされ、上記
検査対象になるとOFFされる)。
【0047】そして、CPU25は、上述したステップ
S16と同様に、検査開始信号を出力する(ステップS
54)。これによって、上記新たな検査対象である経路
に検査信号が入力されて、上記新たな経路の検査が開始
される。
【0048】即ち、CPU25は、上述したステップS
18と同様に、レベル検出部21による上記検査信号の
検出レベルが、予め定めたしきい値よりも低いか否かを
判定する(ステップS56)。ここで、この検出レベル
が、上記しきい値以上であると判定された場合(ステッ
プS58においてNOの場合)は、上記経路に異常がな
いものと見なして、上記ステップS24に戻る。一方、
上記検出レベルが、しきい値よりも低いと判定された場
合(ステップS58においてYESの場合)は、上記経
路に断線や接地レベルとの短絡等の不具合が生じている
と見なす。そして、この経路を形成する音声入力ライン
71、バス14a及び出力ラインと、これらの組み合わ
せを一旦、例えばメモリ20内に記憶する(ステップS
60)。
【0049】ここで、CPU25は、上記経路の不具合
が、この経路を形成する入力ライン71(詳しくは入力
音源(2乃至7のいずれか)内の発振回路78からマト
リックス部14の入力側までの間のライン)、バス14
a及び出力ラインのうちのいずれの不具合が原因で生じ
ているものかを確認する。即ち、上記ステップS60に
おいて今回記憶された入力ライン71が、以前、不具合
を生じてると見なされた経路を形成する(即ち記憶され
たことのある)入力ライン71と同じものであって、か
つ、そのときの経路を形成するバス14a及び出力ライ
ンが、いずれも、今回記憶されたバス14a及び出力ラ
インと異なるものであるか否かを確認する(ステップS
62)。そして、このステップS62において、YES
の場合には、今回検査対象としている経路を形成する入
力ライン71に不具合が生じているものと判断し、この
場合、CPU25は、上記入力ライン71に異常が生じ
ている旨の警告を出力する(ステップS64)。なお、
この警告は、例えばCPU25に接続された表示部22
や、或いは外部出力端子23を介して外部の周辺機器
(例えばパーソナルコンピュータ)等に出力される。一
方、上記ステップS62において、NOの場合には、上
記入力ライン71が原因で上記不具合が生じているので
はないと判断され、上記ステップS64をパスして次の
ステップS66に進む。
【0050】ステップS66においては、上記経路の不
具合が、この経路を形成するバス14aが原因で生じて
いるものなのか否かを確認する。即ち、上記ステップS
60において今回記憶されたバス14aが、以前、不具
合を生じてると見なされた経路を形成する(即ち記憶さ
れたことのある)バス14aと同じものであって、か
つ、そのときの経路を形成する入力ライン71及び出力
ラインが、いずれも、今回記憶された入力ライン71及
び出力ラインと異なるものであるか否かを確認する。そ
して、このステップS66において、YESの場合に
は、今回検査対象としている経路を形成するバス14a
に不具合が生じているものと判断し、このバス14aに
異常が生じている旨の警告を出力する(ステップS6
8)。一方、上記ステップS66において、NOの場合
には、上記バス14aが原因で上記不具合が生じている
のではないと判断され、ステップS68をパスして次の
ステップS70に進む。
【0051】ステップS70においては、上記経路の不
具合が、この経路を形成する出力ラインが原因で生じて
いるものなのか否かを確認する。即ち、上記ステップS
60において今回記憶された出力ラインが、以前、不具
合を生じてると見なされた経路を形成する(即ち記憶さ
れたことのある)出力ラインと同じものであって、か
つ、そのときの経路を形成する入力ライン71及びバス
14aが、いずれも、今回記憶された入力ライン71及
びバス14aと異なるものであるか否かを確認する。そ
して、このステップS70において、YESの場合に
は、今回検査対象としている経路を形成する出力ライン
に不具合が生じているものと判断し、この出力ラインに
異常が生じている旨の警告を出力して(ステップS7
2)、ステップS24に戻る。一方、上記ステップS7
0において、NOの場合には、上記出力ラインが原因で
上記不具合が生じているのではないと判断され、ステッ
プS72をパスして、ステップS24に戻る。
【0052】このステップS24に戻ることによって、
CPU25は、上記経路についての検査を終了し、更に
新たな経路について、順次1本ずつ検査することにな
る。そして、この検査の対象となる経路は、入力ライン
71、71、・・・、バス14a、14a、・・・及び
出力ラインのうち、空き状態にあるものを、それぞれの
番号の小さいものから順に1つずつ組み合わせたものに
より形成される。なお、これら空き状態にある入力ライ
ン71、71、・・・、バス14a、14a、・・・及
び出力ラインは、それぞれ同数であるとは限らないの
で、結果的に、不規則に組み合わされることになる。よ
って、上述したステップS62乃至S72のような手順
により、経路を形成する入力ライン71、バス14a及
び出力ラインのうちのいずれに不具合が生じているのか
を割り出すことができる。
【0053】なお、上記図2から図4に示すフローチャ
ートにおいて、ステップS50(検査の対象とする経路
を解除するステップ)については、ステップS24(検
査終了信号を出力して1つの経路の検査を終了するステ
ップ)とステップS26(新たな空き入力ライン71を
検索するステップ)との間に設けてもよい。
【0054】ところで、各入力音源2乃至7側のCPU
75については、図5のフローチャートに従って動作す
る。なお、この図5のフローチャートに従ってCPU7
5を動作させるプログラムについても、各入力音源2乃
至7内のメモリ77内に記憶されている。
【0055】即ち、マトリックス装置1側のCPU25
から、上述した検査開始信号を受信することによって
(ステップS102)、検査信号を出力する(ステップ
S104)。そして、この検査信号を、マトリックス装
置1側のCPU25から、上述した検査終了信号を受信
するまで出力し続ける(ステップS106)。そして、
上記検査終了信号を受信した時点で、上記検査信号の発
振を停止する(ステップS108)。
【0056】以上のように、本実施の形態によれば、各
音声入力ライン71、71、・・・、バス14a、14
a、・・・及び出力ラインを、常に検査しているので、
これらに例えば断線や接地レベルとの短絡等の不具合が
生じた場合、これを直ちに検知できる。従って、上述し
た従来技術とは異なり、上記不具合に対して、事前に、
何等かの対処を施すことができる。
【0057】また、上記各音声入力ライン71、71、
・・・、バス14a、14a、・・・及び出力ラインの
うち、非使用状態にあるものを、検査の対象としている
ので、マトリックス装置1の本来の動作(機能)に影響
を与えることなく、上記検査を実現できる。
【0058】なお、本実施の形態においては、検査信号
を、例えば200Hzの交流信号としたが、これに限ら
ず、例えば、超可聴周波数の交流信号や、或いは直流信
号としてもよい。例えば、超可聴周波数を使用すれば、
上述したスイッチ回路19を省略できる。ただし、上記
200Hz程度の可聴周波数の交流信号を用いることに
よって、このマトリックス装置1が実際に取り扱う音声
信号と同様の条件で、上記検査を行うことができる。
【0059】また、各入力音源2乃至7において、マト
リックス装置1側のCPU25から送信される検査開始
信号を受信することによって初めて上記検査信号を出力
するように構成したが、各入力音源2乃至7が非使用状
態にあるときは、上記検査信号を常に出力する(たれ流
しとする)状態に構成してもよい。ただし、上記のよう
に、各入力音源2乃至7が、上記検査開始信号を受信し
て初めて上記検査信号を出力するよう構成することによ
って、各CPU25及び75間を接続する制御入力ライ
ン72についても、同時に検査することができる。
【0060】そして、各音声入力ライン71、71、・
・・、バス14a、14a、・・・及び出力ラインを、
それぞれ1本ずつ接続してこれを検査の対象としたが、
それぞれを複数本ずつ接続して検査してもよい。
【0061】更に、レベル検出部21を、例えばマトリ
ックス部14の入力側、より詳しくは、入力側増幅器1
5の入力側又は出力側に設け、これによって音声入力ラ
イン71、71、・・・のみを検査の対象としてもよ
い。
【0062】また、本実施の形態においては、構内放送
設備について説明したが、これ以外の用途にも、本発明
を適用できることは言うまでもない。
【0063】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
マトリックス装置の検査装置は、常に入力ラインを検査
しているので、各入力ラインに例えば断線や接地レベル
との短絡等の不具合が生じた場合、これを直ちに検知で
きるという効果がある。従って、上述した従来技術とは
異なり、上記不具合に対して、事前に、何等かの対処を
施すことができる。また、本請求項1に記載の発明によ
れば、各入力ラインのうち、非使用状態にある入力機器
が接続された入力ラインを、上記検査の対象としている
ので、マトリックス装置の本来の動作(機能)に影響を
与えることなく、上記検査を実現できる。
【0064】請求項2記載の発明のマトリックス装置の
検査装置は、入力ラインからマトリックス手段を経て出
力端子までの間の経路を、常に検査している。従って、
この経路に、例えば断線や接地レベルとの短絡等の不具
合が生じた場合、これを直ちに検知できるという効果が
ある。従って、上記請求項1に記載の発明と同様に、上
記不具合に対して、事前に、何等かの対処を施すことが
できる。また、本請求項2に記載の発明によれば、各入
力ラインのうち非使用状態にある入力機器が接続された
入力ラインから、各出力端子のうち非使用状態にある出
力機器が接続された出力端子までの間を、上記検査の対
象としているので、マトリックス装置の本来の動作(機
能)に影響を与えることなく、上記検査を実現できる。
【0065】請求項3に記載のマトリックス装置の検査
装置によれば、ディジタルバス形式のマトリックス手段
を用いたマトリックス装置についても、入力ラインから
ディジタルバスを経て出力端子までの間の経路を検査す
ることができる。そして、この検査では、非使用状態に
ある入出力機器が接続された入出力端子間を、非使用状
態にあるディジタルバスで接続することにより形成され
た経路のみを検査対象としているので、この検査が、マ
トリックス装置の本来の動作(機能)に影響を与えるこ
とはない。
【0066】請求項4に記載のマトリックス装置の検査
装置によれば、レベル検出手段によって異常と判定され
た上記入力ラインとバスと出力ラインとの組み合わせパ
ターンを順次記憶し、この記憶した各異常パターンか
ら、入力ラインとバスと出力ラインとのうちのいずれに
不具合が生じているのかを判断している。即ち、上記経
路の不具合内容を、より詳細に検査することができると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る検査装置の一実施の形態を示す概
略構成図である。
【図2】同実施の形態におけるマトリックス装置側のC
PUの動作の流れを示すフローチャートである。
【図3】上記図2に続くフローチャートである。
【図4】上記図1及び図3に続くフローチャートであ
る。
【図5】同実施の形態における入力音源側のCPUの動
作の流れを示すフローチャートである。
【図6】マトリックス装置を用いた構内放送設備の一例
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 マトリックス装置 2、3、4、5、6、7 入力音源(入力機器) 8 スピーカ(出力機器) 11 音声入力端子 13 出力端子 14 マトリックス部(マトリックス手段) 20 記憶手段 21 レベル検出部(検出手段) 25 CPU(制御手段、レベル判定手段、判断手段) 71 音声入力ライン 72 制御入力ライン 78 発振回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 隆一 兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番1 号 ティーオーエー株式会社内 (72)発明者 安藤 浩智 兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番1 号 ティーオーエー株式会社内 (72)発明者 春井 正剛 兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番1 号 ティーオーエー株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非使用状態にあるときに検査信号を出力
    する複数の入力機器がそれぞれ別個の入力ラインを介し
    てそれぞれ接続されている複数の入力端子と、 複数の出力機器がそれぞれ接続されている複数の出力端
    子と、 上記各入出力端子間を、制御信号に従って接続するマト
    リックス手段と、 上記各入力機器のうち使用状態にある入力機器が接続さ
    れている上記入力端子を、予め定めた上記各出力端子と
    接続する状態に上記制御信号を生成する制御手段と、を
    備えたマトリックス装置において、 上記各入力機器のうち非使用状態にある入力機器が接続
    されている上記入力端子に入力される信号レベルを検出
    する検出手段と、を具備するマトリックス装置の検査装
    置。
  2. 【請求項2】 非使用状態にあるときに検査信号を出力
    する複数の入力機器がそれぞれ別個の入力ラインを介し
    てそれぞれ接続されている複数の入力端子と、 複数の出力機器がそれぞれ接続されている複数の出力端
    子と、 上記各入出力端子間を、制御信号に従って接続するマト
    リックス手段と、 上記各入力機器のうち使用状態にある入力機器が接続さ
    れている上記入力端子を、予め定めた上記各出力端子と
    接続する状態に上記制御信号を生成する制御手段と、を
    備えたマトリックス装置において、 上記制御手段が、上記各入力機器のうち非使用状態にあ
    る入力機器が接続されている上記入力端子についても、
    これを上記各出力機器のうち非使用状態にある出力機器
    が接続されている上記出力端子と、1対1で接続する状
    態に上記制御信号を生成するよう構成されており、 上記非使用状態にある入力機器が接続されている上記入
    力端子と接続された上記出力端子に到達する信号のレベ
    ルを検出する検出手段と、を具備するマトリックス装置
    の検査装置。
  3. 【請求項3】 上記マトリックス手段が、複数本のディ
    ジタルバスから成るディジタルバス形式のものであっ
    て、 上記制御手段が、上記各入力端子をそれぞれ1本の上記
    ディジタルバスを介して上記各出力端子に接続すると共
    に、上記非使用状態にある入力機器が接続されている上
    記入力端子と上記非使用状態にある出力機器が接続され
    ている上記出力端子との接続については、上記複数のデ
    ィジタルバスのうち、上記使用状態にある入力機器が接
    続されている上記入力端子を上記各出力端子に接続する
    のに使用されているディジタルバス以外の非使用状態に
    あるバスが存在する場合にのみ、この非使用状態にある
    ディジタルバスを介して、それぞれ所定数ずつ順次接続
    する状態に上記制御信号を生成するよう構成されたこと
    を特徴とする請求項2に記載のマトリックス装置の検査
    装置。
  4. 【請求項4】 上記制御手段が、上記非使用状態にある
    入力機器が接続されている上記入力端子と上記非使用状
    態にある出力機器が接続されている上記出力端子と上記
    非使用状態にあるバスとをそれぞれ検索する検索手段
    と、この検索手段によって検索された上記各入力端子と
    上記各出力端子と上記各バスとをそれぞれ所定数ずつ順
    次接続する状態に上記制御信号を生成する接続制御手段
    と、を備え、 上記検出手段による検出レベルが所定のレベルよりも低
    いときにこれを異常と判定するレベル判定手段と、 上記レベル判定手段によって異常と判定された上記非使
    用状態にある入力機器が接続されている上記入力端子と
    上記非使用状態にある出力機器が接続されている上記出
    力端子と上記非使用状態にあるバスとの組み合わせを順
    次記憶する記憶手段と、 この記憶手段に記憶された上記各組み合わせから、上記
    非使用状態にある入力機器から上記非使用状態にあるバ
    スの入力側までの間の入力ライン、上記非使用状態にあ
    るバス、及び該非使用状態にあるバスの出力側から上記
    非使用状態にある出力機器が接続されている上記出力端
    子までの間の出力ライン、のうちのいずれが異常である
    のかを判断する判断手段と、を設けたことを特徴とする
    請求項3に記載のマトリックス装置の検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7558392B2 (en) 2002-10-03 2009-07-07 Yamaha Corporation Signal switching apparatus and program

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