JPH10302488A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents

不揮発性半導体記憶装置

Info

Publication number
JPH10302488A
JPH10302488A JP4836598A JP4836598A JPH10302488A JP H10302488 A JPH10302488 A JP H10302488A JP 4836598 A JP4836598 A JP 4836598A JP 4836598 A JP4836598 A JP 4836598A JP H10302488 A JPH10302488 A JP H10302488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
memory cell
potential
control gate
gate electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4836598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Ito
寧夫 伊藤
Yasushi Sakui
康司 作井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP4836598A priority Critical patent/JPH10302488A/ja
Publication of JPH10302488A publication Critical patent/JPH10302488A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択的自己昇圧方式を採用するNAND型E
EPROMにおいて、非選択NAND型メモリセル列で
の書き込み禁止の信頼性を高め、且つ選択されたNAN
D型メモリセル列では、複数のメモリセルに対してラン
ダムに書き込むことを可能にすること。更に、従来より
も低い消去電圧を用いたNAND型EEPROMのデー
タ消去を可能にし、素子の微細化、信頼性の向上および
歩留まりの向上を可能にすること。 【解決手段】 選択的自己昇圧において、選択されたメ
モリセルの隣接セルの制御ゲートに対しても、該セルが
ONする程度の中間電圧を印加することにより、隣接セ
ルがノーマリOFF状態であってもビット線電位が伝わ
るようにする。また、消去時においても自己昇圧を利用
して、制御ゲートに印加する消去電圧の絶対値を低下さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電荷蓄積用の浮遊
ゲート電極と制御ゲート電極とが積層された構造を有す
る記憶素子をメモリセルに用いた、電気的に書き替え可
能な不揮発性半導体記憶装置に関し、特に、複数のメモ
リセルを直列に接続したNAND型EEPROM(elec
trically erasable programmable ROM)に関する。
【0002】
【従来の技術】図1(A)は、NAND型EEPROM
の一つのメモリセル列を抜き出して示す平面図であり、
図1(B)はその等価回路図である。図2は、図1
(A)のII-II線に沿う断面図である。図3は、図1
(A)のIII-III線に沿う断面図である。
【0003】このメモリセル列は、p型半導体基板に形
成された二重拡散型Pウエル11の中に形成されてい
る。各メモリセルは、ソースおよびドレイン領域の間の
チャネル領域上に絶縁膜13,15を介して積層され
た、電荷蓄積のための浮遊ゲート電極14および制御ゲ
ート電極16を有している。但し、以下の説明において
は、メモリセルを単にセルと呼ぶこともある。図示のよ
うに、メモリセル列は制御ゲートCG1〜CG8で制御
される積層型メモリセルM1〜M8が複数個直列に列接
続され、この直列接続されたメモリセル列の両端部、即
ち、ドレインD側とソースS側にそれぞれ選択トランジ
スタS1、S2が設けられている。これら選択トランジ
スタS1、S2の選択ゲートSG1、SG2によって、
メモリセル列のビット線18および共通ソース線との接
続を制御する構成となっている。なお、図3中の17は
層間絶縁膜である。また、図2における149と169
および1410と1610は、それぞれ図示しない領域で互
いに電気的に接続されて、選択ゲートSG1,SG2に
加工されている。
【0004】図4は上記メモリセルにおける消去、書き
込みおよび読み出しの動作時に、各部に印加される電圧
の例を示す図である。以下、これらの動作について説明
すると共に、それに伴う問題点を説明する。
【0005】<データの消去>データの消去は、ビット
線BLおよびソースSをオープンとし、制御ゲートCG
および選択ゲートSGを全部0Vにバイアスし、基板W
(Pウェル層)11に消去電圧VEE(例えば20V)を
印加することにより、酸化膜のトンネル現象を利用し
て、すべての浮遊ゲート電極内の電子を引き抜く。これ
により、すべてのメモリセルのしきい値は0V以下とな
り、ノーマリON化(デプレッション型化)される。こ
のノーマリONの状態を、ここではデータ「1」と定義
する。これに対して、ノーマリOFF化(エンハンス型
化)された状態をデータ「0」と定義する。
【0006】上記のように、従来のNAND型EEPR
OMにおいてデータを一括消去する場合、Pウェル層に
20V程度の高い消去電圧(VEE)を印加する必要があ
った。このため、従来のNAND型EEPROMでは、
このような高電圧で動作できるように、高耐圧トランジ
スタ(例えばゲート酸化膜の膜厚を400オングストロ
ーム程度に大きくしたもの)を用いる必要があり、また
配線間距離の設計ルールについても、低電圧用のものに
比較してスペースを広くする必要があった。このため、
素子の微細化および高密度化が妨げられるという問題が
あった。
【0007】更に、高電圧を使うため、信頼性を確保す
るためには素子設計上の困難が伴うという問題があっ
た。
【0008】<データの書き込みおよび読み出し>デー
タの書き込みでは、制御ゲートCGのうち、選択された
セルの制御ゲートには書き込み電圧Vpp(例えば20
V)を印加し、非選択セルの制御ゲートにはVppと0V
の中間電位Vm(例えば10V)を印加する。この状態
で、データ「0」を書き込むセルのビット線BLには0
Vを印加する一方、データ「1」のままにしておくセル
のビット線BLには電位Vmが印加される。
【0009】選択されたメモリセル(制御ゲート=Vpp
=20V、ビット線=0V)では、制御ゲート電極16
と基板11との間に印加される電圧(Vpp=20V)
が、浮遊ゲート電極14と半導体基板間の静電容量(C
s1)と、浮遊ゲート電極14と制御ゲート電極16間の
静電容量(Cs2)との比(Cs2/(Cs1+Cs2))(以下カッ
プリング比と呼ぶ)に従って分割される。例えば、Cs2/
(Cs1+Cs2)=0.5 の場合、浮遊ゲート電極14と半導体基
板間11との間の電位差は10Vとなる。このとき、浮
遊ゲート電極14と半導体基板11との間のゲート酸化
膜(以下トンネル酸化膜と呼ぶ)に加わる電界は、トン
ネル酸化膜の膜厚が10nmであれば10MV/cmと
なり、Fowler-Nordheim電流(以下トンネル電流と呼
ぶ)がトンネル酸化膜を介して流れ、電子が浮遊ゲート
電極14に注入される。その結果、この選択されたメモ
リセルのしきい値は正となり、ノーマリOFFの状態に
なってデータ「0」が書き込まれる。なお、書き込みセ
ルのしきい値は0V以上かつVcc(例えば5V)以下に
なるようにする。
【0010】一方、データ「1」が保持される非選択メ
モリセル列(NAND型セル列)については、多少の電
界はかかるが、ビット線からの電圧(Vm=10V)が
チャネル側に印加されるので、制御ゲート電極16に高
電圧(Vpp)が印加されても、基板11と制御ゲート電
極16の間に加わる電圧は選択セルよりも小さくなる
(Vpp−Vm=20−10V=10V)。従って、トン
ネル酸化膜に加わる電界も緩和される(約5MV/c
m)ため、トンネル電流は流れず、データ「0」の書き
込みは行われない。
【0011】データの読み出しに際しては、選択された
セルの属するセル列に接続されたビット線が、例えば1
Vにプリチャージされ、他のビット線は0Vにされる。
そして、選択されたセルの制御ゲートには0V、それ以
外の非選択セルの制御ゲートにはVcc(=5V)を印加
する。これによって、選択されたセルは書き込まれてい
るデータが「1」または「0」の何れであるかに応じ
て、ONまたはOFFとなるが、非選択セルは書き込ま
れたデータが「1」または「0」の何れであっても全て
ON状態になる。その結果、選択ゲートSG1およびS
G2を開くと、選択されたセルのデータが「1」で、ノ
ーマリON化(デプレッション化)していればソース側
に電流が流れるが、選択されたセルのデータが「0」で
ノーマリOFF化(エンハンス化)されていれば電流は
流れない。従って、ビット線から選択されたセル列に電
流が流れ込むか否かによって、選択されたセルのデータ
が「0」または「1」の何れであるかを判定することが
できる。しきい値Vthが0Vより大きい(すなわちエン
ハンス化している)セルと、しきい値Vthが0Vよりも
小さい(すなわちデプレッション化している)セルの静
特性を図5に示す。なお、VCGは制御ゲートへの電圧、
Idはドレイン電流である。
【0012】以上述べた固定電位書き込み方式を改良し
た技術として、K.D.Suh et al.がIEEE Journal of Soli
d-State Circuits, vol.30, No.11 (1995)に発表した自
己昇圧(self-boosting)方式がある。この自己昇圧方式
では、非選択NAND型セル列での書き込み禁止機構が
改良された結果、選択されたビット線と非選択ビット線
との間の電位振幅を、従来の0V→VM(例えば10
V)から、0V→Vcc(例えば3.3V)に低減できる
結果、種々のトランジスタの耐圧を下げ、素子の微細化
を達成できるなどの効果が得られている。
【0013】更に、上記K.D.Suh et al.による自己昇圧
方式を更に改良した方法として、T.S.Jungらは、選択的
に自己昇圧させて書き込みを行う選択的自己昇圧(loca
l self-boosting (LSB))方式を考案している(T.S.Jun
g et al., ISSCC Tech-Dig.,p32, 1996)。この方式に
よれば、非選択NAND型セル列における書き込み電圧
Vpgmによるストレスを低減させることができ、特に多
値セルのしきい値ばらつきに対して大きな改善効果を得
ることができる。
【0014】しかしながら、上記選択的自己昇圧方式で
は、非選択NAND型セル列での書き込み禁止の信頼性
が十分とは言えず、選択されたNAND型セル列におい
て複数のセルに対するランダムな書き込みができないと
いう問題があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたもので、その第一の目的は、NAND型E
EPROMにおいて選択的自己昇圧方式を適用するにあ
たり、非選択NAND型セル列での書き込み禁止の信頼
性を高めると共に、選択されたNAND型セル列におい
ては、複数のセルに対してランダムに書き込むことを可
能とする不揮発性半導体記憶装置を提供することにあ
る。
【0016】本発明の第二の目的は、従来よりも低い消
去電圧を用いて、NAND型EEPROMのデータ消去
を可能とし、素子の微細化、信頼性の向上および歩留ま
りの向上を可能とする不揮発性半導体記憶装置を提供す
ることにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の一観点による不
揮発性半導体記憶装置は、直列に接続された電気的に書
き替え可能な複数のメモリセルと、前記複数のメモリセ
ルのビット線側の一端に設けられた第一の選択ゲートト
ランジスタと、前記複数のメモリセルのソース線側の他
端に設けられた第二の選択ゲートトランジスタとで構成
されたNAND型メモリセル列を具備した不揮発性半導
体記憶装置であって、選択されたNAND型メモリセル
列の選択されたメモリセルに書き込みを行うに際し、前
記選択されたNAND型メモリセル列にはビット線から
低電圧が印加される一方、この選択されたNAND型メ
モリセル列との間で制御ゲート電極を共有する非選択N
AND型メモリセル列には、ビット線から高電圧が印加
されると共に、そのチャネル領域の電位が浮遊状態にさ
れ、前記選択されたメモリセルの制御ゲート電極に、前
記選択されたNAND型メモリセル列におけるチャネル
領域との間の電位差がデータの書き込みに十分であるよ
うな第1の電圧が印加され、前記選択されたメモリセル
に隣接するメモリセルのうち、少なくとも一方のメモリ
セルの制御ゲート電極に、ノーマリOFFの状態にある
場合の該メモリセルをONさせるのに十分であり、且つ
非選択NAND型メモリセル列では、選択されたメモリ
セルと前記制御ゲート電極を共有したメモリセルにおけ
るチャネル電位の選択的自己昇圧を可能とする第2の電
圧が印加されることを特徴とする。
【0018】本発明の他の観点による不揮発性半導体記
憶装置は、直列に接続された電気的に書き替え可能な複
数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのビット線側
の一端に設けられた第一の選択ゲートトランジスタと、
前記複数のメモリセルのソース線側の他端に設けられた
第二の選択ゲートトランジスタとで構成されたNAND
型メモリセル列を具備した不揮発性半導体記憶装置であ
って、選択されたNAND型メモリセル列の選択された
メモリセルに書き込みを行うに際し、前記選択されたN
AND型メモリセル列および前記NAND型メモリセル
列との間で前記制御ゲート電極を共有する非選択NAN
D型メモリセル列に対して、ビット線から少なくとも前
記選択されたメモリセルおよび選択されたメモリセルと
前記制御ゲート電極を共有する非選択NAND型メモリ
セル列のメモリセルのチャネル領域まで実質的にビット
線電位が伝えられ、且つ前記非選択NAND型メモリセ
ル列のチャネル領域が浮遊状態にされ、前記選択された
NAND型メモリセル列における制御ゲート電極の電位
が所定レベルにまで上昇され、容量結合によって前記非
選択NAND型メモリセル列におけるチャネル領域の電
位が自己昇圧され、前記チャネル領域の自己昇圧電位と
前記選択されたメモリセルに隣接したメモリセルの制御
ゲート電極電位との間の電位差を利用して、前記非選択
NAND型メモリセル列における該隣接メモリセルと前
記制御ゲート電極を共有するメモリセルがOFF状態に
され、前記メモリセルがOFF状態になった後に、前記
選択されたメモリセルと前記制御ゲート電極を共有する
非選択NAND型メモリセル列のメモリセルのチャネル
電位が最終電位にまで昇圧されることを特徴とする。
【0019】本発明の更なる他の観点による不揮発性半
導体記憶装置は、直列に接続された電気的に書き替え可
能な複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのビッ
ト線側の一端に設けられた第一の選択ゲートトランジス
タと、前記複数のメモリセルのソース線側の他端に設け
られた第二の選択ゲートトランジスタとで構成されたN
AND型メモリセル列を具備した不揮発性半導体記憶装
置であって、前記NAND型メモリセル列における選択
されたメモリセルのデータ消去を行う際に、前記NAN
D型メモリセル列について、少なくとも選択されたメモ
リセルと前記第二の選択ゲートトランジスタの間のメモ
リセルのチャネル領域にビット線からの第1の電圧が伝
えられてそのチャネル領域の電位が浮遊状態にされつ
つ、前記選択されたメモリセルの制御ゲート電極に第2
の電圧が、非選択メモリセルの制御ゲート電極に第3の
電圧が夫々印加され、この場合の前記第2の電圧の極性
と、前記第1および第3の電圧の極性とが逆極性である
ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0021】まず、本発明の実施の形態を具体的に説明
する前に、本発明を理解しやすくする観点から、そのベ
ースとなる既存の技術について説明する。
【0022】本発明は、K.D.Suh et al.の自己昇圧方式
およびT.S.Jung et al.の選択的自己昇圧(local self-b
oosting)方式を改良したものであり、これらは本発明の
一部を構成している。従って、本発明を理解するために
は、これらの従来技術についての理解が不可欠であるの
で、先ずこれら二つの自己昇圧方式について説明する。
【0023】図6は、K.D.Suh et al.の自己昇圧方式に
おける書き込み方法を示す説明図である。図7は、書き
込み時に各部に印加される電圧のタイミングを示す図で
ある。
【0024】図6(A)に示すように、選択されたビッ
ト線BL1には0Vを印加し、非選択のビット線BL2
には3.3Vを印加する。図7のタイミングt1におい
て、ドレイン側の選択トランジスタの選択ゲートSG1
を0Vから3.3Vに昇圧させてトランジスタをONさ
せ、メモリセル列をビット線BL1,BL2に夫々接続
する。一方、ソース側の選択ゲートSG2には0Vを印
加し、この選択トランジスタをOFFさせて、メモリセ
ル列と共通ソース線CSLとの接続を切っておく。その
結果、2つの選択トランジスタSG1、SG2の間のセ
ル列のチャネル電位Vchは、ビット線BL1に接続され
た選択されたセル列では一様に0Vとなる。一方、非選
択セル列には、ビット線BL2から3.3Vが供給され
る。
【0025】なお、このような書き込み動作に関して、
「非選択のビット線」および「非選択セル列」等の用語
における「非選択」とは、セルのしきい値が正にシフト
される「0」書き込みの禁止と同義であって、以下の説
明においても全て同様とする。
【0026】図6(A)に戻って、選択されたセル列で
の書き込みについて説明すると、選択されたセルの制御
ゲート電極16にのみ、書き込み用の高電圧Vpgm(例
えば18V)を印加する。この選択されたセルの状態
(状態A)は、図6(B)に示すように、制御ゲート電
極が18V、チャネル電位は0Vとなる。ここでセルの
カップリング比が0.6の場合、浮遊ゲート電極14と
半導体基板11との電位差は11Vとなり、トンネル酸
化膜を介して電子が浮遊ゲート電極14に注入されてセ
ルのしきい値が正となり、選択セルに「0」の書き込み
が行われる。選択されたセル列の非選択セルに対して
は、制御ゲート電極16に中間電位(Vpass、例えば1
0V)を印加する。上述のようにカップリング比が0.
6であるため、浮遊ゲート電極14と半導体基板11と
の電位差は6Vとなる。この電位では、通常の書き込み
時間内に、トンネル電流の注入による書き込みは行われ
ない。従って、選択された状態A以外のセルには書き込
みがなされない。
【0027】一方、非選択のビット線BL2に接続され
たNAND型セル列に対しては、次のようにして書き込
み動作が禁止される。既述のように、非選択のビット線
BL2には3.3V(電源電圧Vcc)を印加する。図7
の時刻t1において、SG1が0VからVcc=3.3V
に向けて上昇すると、選択トランジスタがONし、ビッ
ト線BL2に接続されたセル列には、該ビット線から
3.3Vの電位が供給される。このNAND型セル列の
全てのデータが「1」、即ちノーマリONであれば、該
セル列の全てのセルのチャネル電位Vchは、選択ゲート
SG1のしきい値をVthsとしてVch=Vcc−Vthsとな
り、その後に選択ゲートSG1がOFFする。即ち、V
cc=3.3V、Vths=1.3Vとすれば、非選択セル
列の全てのセルのチャネル電位は、Vch=3.3−1.
3=2Vとなる。こうして、図7の一番下に示すよう
に、チャネル電位(例えば、図6(A)のN2,N2’
の電位)は、時刻t2からt3の間に2Vまで充電され
る。一方、図6(A)および図7に示したように選択ゲ
ートSG2はOFFしている(SG2の電圧は0)か
ら、この時点で、非選択NAND型セル列のチャネル電
位Vch(ソース・ドレイン領域およびセル間拡散層の電
位)は浮遊状態となる。こうしてチャネル電位が浮遊状
態になった後、t3からt4の間に、制御ゲートの電圧
は、書き込み電圧(Vpgm=18V)または中間電位
(Vp=10V)まで上昇する。このとき、チャネル電
位が浮遊状態であるため、これら制御ゲートに加わる電
圧によって、図7の最下行に示したN2,N2’の電位
から明らかなように、チャネル電位は初期値の2Vから
8Vへとブートストラップされる(図6(C)の状態
B)。この自己昇圧の大きさは、Vpgm=18Vではな
く、Vpass=10Vによって決定される。何故なら、例
えば16個のメモリセルを直列接続してNAND型セル
列を構成したとすると、Vpgm=18Vが印加されるの
は一つの制御ゲートだけに過ぎず、その他の15個の制
御ゲートには全てVpass=10Vが印加されるため、V
pass=10Vの影響の方が圧倒的に大きいからである。
【0028】上記の自己昇圧の結果、図6(C)の状態
Bに示したように、非選択NAND型セル列では、制御
ゲート電極16に加わる書き込み電圧Vpgm=18V
で、浮遊ゲート電極14の電位は約11V(18V×
0.6)であっても、基板と浮遊ゲート電極14との間
のトンネル酸化膜に加わる電圧は僅か3Vに過ぎない。
その結果、トンネル電流は流れず、非選択NAND型セ
ル列での書き込みが防止される。
【0029】更に、非選択NAND型セル列の状態B以
外のセルでは、制御ゲート電極16の電圧はVpass=1
0V、浮遊ゲート電極14の電圧は6V(10V×0.
6)、チャネル電位は約8Vであるため、トンネル酸化
膜に加わる電位差は2Vとなり、書き込みは起こらな
い。
【0030】以上の説明から明らかなように、K.D.Suh
et al.の自己昇圧方式によれば、次のような利点を得る
ことができる。
【0031】 従来は0V→VM(例えば10V)で
あったビット線電位の振幅を、0V→Vcc(3.3V)
に低減できる。従って、ビット線を駆動するための種々
のトランジスタの耐圧を下げることができ、更にトラン
ジスタの微細化が可能となる。加えて、センスアンプ部
等の面積や、チップサイズの削減をすることができる。
【0032】 ビット線電圧用の中間電位発生回路を
省くことができ、チップサイズの削減につながる。
【0033】しかしながら、上記K.D.Suh et al.による
自己昇圧方式の書き込み方法には、以下に述べるような
欠点があった。
【0034】予め全てのNAND型セルが消去された後
に書き込む場合は、図7のt3〜t4の期間における制
御ゲート電圧の上昇時に、チャネル電位は十分昇圧す
る。しかし、セルが予め書き込まれてセルトランジスタ
のしきい値が正の値に上昇している状態での自己昇圧の
場合には、t3〜t4において、VpassとVpgmがセル
の書き込み後のしきい値(例えば+1V)を越え、同じ
NAND型セル列の全てのセルトランジスタがONした
時点で初めてチャネル部が浮遊状態となり、ブートスト
ラップが起動することになる。そのため、チャネル昇圧
後のVchは、消去後のVchに比べて低下することにな
る。これについて説明すれば次の通りである。
【0035】電源電圧をVcc、メモリセルのしきい値を
Vth、選択ゲートのしきい値をVths、書き込み電圧を
Vpgm、中間電位(書き込み禁止電圧)をVpassとす
る。VpgmとVpassを0Vからそれぞれ上昇させた後の
チャネル部の電位Vchは、 Vch=Vchφ+(β/16)[(Vpgm-Vth-Vchφ) +15(Vpass-Vth-Vchφ)] …(1) ただし、Vchφ=Vcc−Vths …(2) で与えられる。
【0036】ここで、βは制御ゲートの電位に対するチ
ャネル電位の比を表す量であり、K.D.Suh et al.の文献
(IEEE Journal of Solid-State Circuits, vol.30, N
o.11(1995))に示されている通り、 Vch=[Cins/(Cins+Cchannel)]Vwl …(3) β =[Cins/(Cins+Cchannel)] …(4) となる。
【0037】通常、βの値は0.8程度である。ここ
で、Cinsは制御ゲートとチャネル間の全容量であり、 1/Cins=1/Cono+1/Ctunnel …(5) ただし、Cono:浮遊ゲートと制御ゲートとの間のイン
ター絶縁膜の容量, Ctunnel:トンネル酸化膜間の容量 で与えられる(図8参照)。また、Cchannelは、チャ
ネルと基板間の容量、Vwlは制御ゲートの電位である。
【0038】上記(1)式を使用して、セルのしきい値
が−1Vの場合と、+1Vの場合の夫々についてVchを
計算すると、 Vch=9.7V (Vth=−1V) …(6a) Vch=8.1V (Vth=+1V) …(6b) となる。ただし、この計算では、Vcc=3.3V、Vth
s=1V、β=0.8、Vpgm=18V、Vpass=10
V、Vth=−1/+1Vとした。この条件においては、
Vchφ=3.3−1=2.3Vである。
【0039】上記の結果に基づいて、16個すべてのセ
ルが消去され、しきい値が−1Vになった時と、16個
すべてのセルにデータが書かれ、しきい値が+1Vにな
った時とを比較すれば次の通りである。
【0040】図9に示すように、全セルのしきい値が−
1Vの場合は、非選択ビット線に接続するNAND型セ
ル列のチャネルの電位Vchは9.7Vとなる。一方、全
セルのしきい値が+1Vの場合は、非選択ビット線に接
続するNAND型セル列のチャネルの電位Vchは8.1
Vとなる。両者の差は1.6V(=9.7V−8.1
V)となり、図9に示すように、Vth=+1Vの場合の
方がVchとVpgmとの差が大きく、Vth=−1Vの場合
に比較して、状態Aのセルのストレスは大きくなること
がわかる。つまり、全セルのしきい値が−1Vの時、V
pgmストレスは8.3Vであるが全セルのしきい値が+
1Vの時Vpgmストレスは9.9Vと大きくなる。これ
は、セルのしきい値によって、チャネル電位Vchのブー
ストされる大きさが異なるためである。その結果、選択
されたNAND型セル列の選択されたセルにデータを書
き込むとき、非選択NAND型セル列においてはVpgm
によるストレスがばらつき、書き込み禁止の信頼性が低
下することを意味する。
【0041】以上述べた、自己昇圧の書き込み方式の欠
点を改良した方法として、T.S.Jungらが選択的に自己昇
圧させて書き込みを行うLocal Self-Boosting (LSB)方
式を考案し、Vpgmストレスを低減させ、特に多値セル
のしきい値ばらつきに大きな効果を得ている(T.S.Jung
et al., ISSCC Tech. Dig., p.32, 1996)。
【0042】このLSB方式においては、図10に示す
ように、選択されたセルの制御ゲートにはVpgm(例え
ば20V)を与えるが、選択されたセルの制御ゲートに
隣接する2つの制御ゲートにはVdcp(0V)を与え
る。それ以外の制御ゲートには中間電位Vpass(例えば
11V)を与える。これにより、Vdcpが入力する2つ
のセルトランジスタQd1およびQd2がOFFし、NAN
D型セル列は3つのチャネル領域1,2,3(それぞれ
電位Vch1,Vch2,Vch3で示される領域)に分かれ
る。非選択NAND型セル列におけるチャネル領域1,
3では、そのセルトランジスタの制御ゲートに印加され
る中間電位Vpass(例えば11V)により、そのチャネ
ル部の電位Vch1,Vch3は、既述したメカニズムに従っ
て7Vまで自己昇圧される。一方、選択されたセルと同
じ制御ゲートを共有する非選択NAND型セル列のセ
ル、即ち「1」保持セルQsにおけるチャネル領域2の
電位Vch2も、選択セルのゲートにかかる電圧Vpgm(2
0V)によって自己昇圧を受ける。しかし、この場合は
隣接するセルトランジスタQd1およびQd2はOFFして
いるから、既述したK.D.Suh et al.の場合とは異なり、
チャネル領域1,3における自己昇圧の影響を受けな
い。このため、チャネル領域2の電位Vch2は、Vpass
よりも高い電圧Vpgm(20V)によって他のチャネル
領域1,3の電圧(Vch1、Vch3)よりも更に大きく自
己昇圧され、約10Vまで上昇する(図11)。つま
り、「1」保持セルのチャネル電位のみが、他のチャネ
ル電位よりも高くなる選択的自己昇圧(local self-boos
ting)が起きる。その理由は、先に述べたように、
「1」保持セルQsの両隣のセルトランジスタがOFF
しているため、「1」保持セルQsはVpassによる影響
を受けず、Vpgmによる自己昇圧のみを受けるからであ
る。
【0043】これに関して、従前の自己昇圧方式の場合
と比較して更に説明すれば次の通りである。即ち、図1
2に示すように、従前の自己昇圧方式ではチャネル部は
一様に自己昇圧され、そのチャネル電位は7Vになる。
それに対して、選択的自己昇圧方式では、図11に示し
たように「1」保持セルのチャネル部は10Vになる。
その結果、従前の自己昇圧方式では、セルにかかるスト
レスはVpgm−Vch1=20−7=13Vであるのに対
し、選択的自己昇圧方式では、Vpgm−Vch2=20−1
0=10Vとなる。従って、選択的自己昇圧方式の方が
ストレスは3Vも緩和されるので、非選択NAND型セ
ル列でのVpgmによる書き込みを禁止する上で、信頼性
に優れた方式であるといえる。
【0044】ところが、この選択的自己昇圧方式におい
ては、選択されたNAND型セル列での書き込みに際
し、次のような問題がある。選択されたNAND型セル
列では、既述したようにビット線は0Vであり、且つ書
き込みを行うべき選択されたメモリセルにこの0Vを伝
えなければならない。即ち、図10において丸印で囲ん
だ選択セルに書き込みを行う場合、この選択セルとビッ
ト線BL1との間にあるセルは全てON状態でなけれ
ば、選択セルに書き込みを行うことができない。一方、
上記の選択的自己昇圧方式では、選択セルの両隣のセル
に対してVdcp=0Vが印加される。従って、この隣接
セルがディプレッション化されたノーマリONの状態
(しきい値がマイナス)であれば、選択セルにまでビッ
ト線BL1の0Vが伝わって書き込みが行われる。しか
し、隣接セルがエンハンス化されたノーマリOFFの状
態(しきい値がプラス)であれば、ビット線BL1の0
Vが選択セルまで伝わらず、書き込みは行われない。そ
のため、上記の選択的自己昇圧方式では、選択されたN
AND型セル列で複数のセルに順次書き込みを行う場
合、その書き込みの順番は、セルのソース側(ビットコ
ンタクトから遠いほう)からビット線に近い方のセルに
向かって順番に書き込まなければならないという制約が
ある。
【0045】以上述べたことをベースにして、以下、本
発明の実施の形態を説明する。
【0046】[本発明の第一観点に基づく実施形態]最
初に、本発明の第一観点に基づく第1〜第5実施形態を
説明する。ここでは、NAND型EEPROMにおける
書き込み処理の技術を中心に説明する。
【0047】図13は、本発明の第1実施形態によるN
AND型EEPROMの電圧制御を示す図である。な
お、この実施形態の平面図、等価回路図、縦断面図およ
び横断面図は、それぞれ従来技術の説明で参照した図1
(A)、図1(B)、図2および図3と同一であるの
で、これらの図面を参照されたい。
【0048】図13に示すように、丸印を付して示す選
択されたメモリセルの制御ゲートにはVpgm(例えば2
0V)を印加し、選択されたメモリセルに隣接するメモ
リセルの制御ゲートには、次に述べるVpassよりも更に
低い電圧Vdcp(例えば4.5V)を与える。そして、
それ以外の制御ゲート電極には、Vpass(例えば11
V)を印加する。ここで重要なことは、T.S.Jung et a
l.の選択的自己昇圧方式ではVdcp=0であったのに対
し、この実施形態では正の電圧Vdcp=4.5Vを印加
することである。
【0049】上記のように電圧制御することによって、
非選択NAND型セル列においては、T.S.Jung et al.
の選択的自己昇圧方式と同様の書き込み禁止動作が得ら
れる。即ち、ビット線からVcc(3.3V)−Vthが供
給された後、選択トランジスタSG1がOFFし、K.D.
Suh et al.の場合と同様に自己昇圧が生じる。同時に、
Vdcp=4.5Vを印加されているセルが、制御ゲート
電極の電位がチャネル電位よりも低くなるためOFFす
る。その結果、チャネル部分は、T.S.Jung etal.の場合
と同じく3つのチャネル領域1,2,3(それぞれ電位
Vch1,Vch2,Vch3で示される領域)に分かれる(図
13、図14参照)。「1」保持するメモリセルのチャ
ネル領域Vch2は、隣接するセルがOFF状態であるた
め、Vpgmが0Vから20Vまで上昇するのに応じて自
己昇圧し、0Vから10Vとなる。この昇圧の様子を、
図21にタイミング図で示す。これに対して、Vch1お
よびVch3は、Vpass(11V)の電位が0Vから11
Vに上昇するのに応じて、7Vにまで昇圧する。従っ
て、「1」保持セルのチャネル部電圧Vch2の方が、Vc
h1およびVch3よりも高くなる。その結果、Vpgm−Vch
2の電位差もK.D.Suhet al.の自己昇圧方式に比べて小さ
くなり、このセルにかかるストレスは軽減される。
【0050】一方、選択されたNAND型セル列におい
ては、次に述べるように、当該セル列に既に書き込まれ
たセルが存在していても、問題なく選択的に書き込みを
行うことができる。
【0051】図13において丸印で囲んだセルに書き込
みを行う場合、選択ゲートSG1を開いてビット線BL
1に接続すると、このNAND型セル列のチャネル部の
電位は、図14に破線で示すように一様に0Vとなる。
この場合、T.S.Jung et al.の選択的自己昇圧方式で問
題になったのは、図11で説明したように、Vdcp=0
Vであるため、隣接する非選択セル1がノーマリOFF
の状態に書き込まれているときには、この隣接セル1が
OFFし、ビット線BL1の電圧が選択セルにまで伝わ
らないことであった。これに対して、この実施形態で
は、図14に示すように隣接する非選択セル1,2に
も、ノーマリOFFの状態に書き込まれたセルのしきい
値より高いVdcp=4.5Vが印加されている。従っ
て、隣接セル1は、たとえノーマリOFFの状態に書き
込まれていてもON状態となり、ビット線BL1の0V
を選択されたセルのチャネル領域に伝えることができ
る。その結果、選択されたセルでは、制御ゲート電位V
pgm=20Vとチャネル電位Vch=0Vとの間の電位差
(20V)によって所望の書き込みを行うことができ
る。なお、それ以外のセルの制御ゲートについては、V
pass=11Vが印加されているから、たとえノーマリO
FFの状態に書き込まれていてもONし、選択セルでの
書き込みに何等障害にならないことは言うまでもない。
【0052】ところで、上記の例では、選択セルの両隣
のセルのゲート電位Vdcpが4.5Vである場合を説明
したが、望ましいVdcpの値はこの数値に限定されず、
後で説明するように所定の範囲内であればよい。以下
に、望ましいVdcpの範囲の下限値Vdcpminおよび上限
値Vdcpmaxについて説明する。
【0053】まず、下限値Vdcpminに関して説明する。
【0054】書き込み時、ビット線上の“H”側の電位
Vchφ(2.3V)がしきい値落ちせずに伝播するため
には、Vdcpは、 Vdcp>Vchφ+Vths …(7) ただし、Vchφ=2.3V、Vths=1V …(8) でなければならない。これより、下限値Vdcpmin=3.
3Vを得ることができる。なお、多少しきい値落ちを許
容するとすれば、下限値Vdcpmin=2Vとしても構わな
い。
【0055】次に、上限値Vdcpmaxについて説明する。
【0056】なお、ここでは16個のセルを直列接続し
たNAND型セル構造の場合を考える。また、前述のと
おり、電源電圧をVcc、メモリセルのしきい値をVth、
選択ゲートのしきい値をVths、書き込み電圧をVpgm、
中間電位(書き込み禁止電圧)をVpassとして説明す
る。
【0057】まず、VpgmとVpassとを0Vからそれぞ
れ上昇させた後のチャネル領域の電位Vchを以下、算出
する。以下の計算では、簡単化のため、Vdcpは時間に
依存しない一定値であるものと仮定する(実際には、V
dcpは、本第1実施形態のほかに後述する第2〜第4実
施形態のような変形例に応じて多少変化するが、以下の
計算でもおおよその傾向は判断できる)。
【0058】VpgmとVpassの初期値をゼロとする(時
刻t=0)。なお、VpgmとVpassが最終値の書き込み
電圧に到達した時をt=1とする。したがって、0<t
<1は、途中の状態を表す。
【0059】時刻tにおけるNAND型セル内のチャネ
ルの電圧Vch(t)は、 Vch(t)=Vchφ+(β/14)[(tVpgm−Vth−Vchφ) +13(tVpass−Vth−Vchφ)] …(9) ただし、Vchφ=Vcc−Vths …(10) となる。
【0060】なお、上記の(9)式では、16個あるメ
モリセルのうち、Vdcpが印加される2個のセルはブー
トには寄与せず、残りの14個のセルがブートに寄与す
るものと仮定している。
【0061】例えば、Vpgm=18V、Vpass=10
V、β=0.8、Vchφ=2.3(V)=3.3(V)
−1(V)とすると、(9)式より、 Vch(t)=8.457t−0.8Vth+0.46(V) …(11) が得られる。tが小さい間は、Vdcpがゲートに印加さ
れる2つのセル(選択セルの両隣のセル)もON状態で
ある。従って、チャネルの電位Vch(t)は、Vpgmや
Vpassの上昇に従って上昇し、チャネル全面で同一の値
を取る。しかし、このチャネルの電位Vch(t)がVdc
p−Vthx(Vthxは隣接制御ゲートのVth)になった瞬
間、選択セルの両隣のセルがOFF状態となり、選択セ
ルのチャネルとその他のセル(非選択セル)のチャネル
がOFFされて、チャネル全面での自己昇圧が終わる。
この後、選択されたセルのチャネルは選択的自己昇圧さ
れてその電位は高くなる。非選択セルのチャネルは自己
昇圧されるが、選択的自己昇圧されたチャネルの電位よ
りも低い電位になる。
【0062】ここで、Vch(t)=Vdcp−Vthxの条件
を(11)式に代入すると、 Vdcp−Vth=8.457t−0.8Vth+0.46 …(12) となる。
【0063】実際には、非選択セルのしきい値Vthは種
々な値を取ることが考えられ、全ての状態について計算
すると膨大な量となる。以下、簡単化のため、非選択セ
ルのVthが−1V(消去状態)と+1V(書き込み状
態)の2つの場合についてのみ考える。
【0064】上記(12)式からtを導出すると、 t=(Vdcp−0.2Vth−0.46)/8.457 …(13) が得られる。ただし、Vth=Vthx=±1Vとする。
【0065】上記の(13)式において、Vth=+1
(V)の時、 t=(Vdcp−0.66)/8.457 …(14a) 一方、Vth=−1(V)の時、 t=(Vdcp−0.26)/8.457 …(14b) となる。
【0066】上記の(14a)式において、例えばVdc
p=4.5Vの時、 t=tc=0.45(Vth=+1V) …(15) となり、この時刻tcにおけるVchは、 Vch(tc)=3.47V …(16) となる。
【0067】一方、上記の(14b)式において、例え
ばVdcp=4.5Vの時、 t=tc=0.50(Vth=−1V) …(17) となり、この時刻tcにおけるVchは、 Vch(tc)=5.49V …(18) となる。
【0068】このように上記時刻tc、すなわち時刻t
の最終値1の約半分(0.45〜0.5)の時点で、自
己昇圧から選択的自己昇圧に変化することがわかる。言
い換えると、0<t<tcの時は自己昇圧状態となり、
選択セルのチャネルと非選択セルのチャネルとは接続さ
れ、同電位の状態で自己昇圧される。一方、tc<t<
1の時は選択セルのチャネルと非選択セルのチャネルと
は切り離され、選択セルのチャネルは選択的自己昇圧状
態、非選択セルは自己昇圧状態となる。また、上記の各
式から、Vdcpが大きい程tcは大きくなり、Vdcpが小
さい程tcは小さくなることがわかる。
【0069】このように、tc<t<1の時刻において
は、選択セルのチャネル領域と非選択セルのチャネル領
域とではその後の昇圧の仕方が異なってくる。非選択セ
ルのチャネルの昇圧の様子は下記の(19)式で表され
る。また、選択セルのチャネルの昇圧の様子は下記の
(20)式で表される。
【0070】 Vchn=Vch(1)=Vch(tc)+(1−tc)βVpass …(19) Vchs=Vch(1)=Vch(tc)+(1−tc)βVpgm …(20) 例えば、Vdcp=4.5Vの場合、 Vchn=7.5V (Vth=+1V) …(21a) Vchn=9.5V (Vth=−1V) …(21b) Vchs=10.7V (Vth=+1V) …(22a) Vchs=12.7V (Vth=−1V) …(22b) となる。
【0071】Vdcpが取り得る理論上の上限値(最大
値)は、tc=1の直前で選択的自己昇圧が起こる条件
となる。従って、(14a)式、(14b)式において
tc=1を代入すると、 Vdcpmax=9.1V (Vth=+1V) …(23a) Vdcpmax=8.7V (Vth=−1V) …(23a) となる。言い換えれば、VpgmやVpassが最終値に達し
た時点で自己昇圧と選択的自己昇圧とが切り替わる時
(tc=1)が、Vdcpの上限値(最大値)Vdcpmaxに
相当する。Vdcpmaxは、上記の(23a)式、(23
b)式のうち、低い方の値を採用すると、8.7Vとな
る。Vpassが10Vであることを考慮すると、Vdcpmax
が電圧値Vpassよりも低い値となっていることが分か
る。
【0072】以上の結果、Vdcpの取り得る理論上の範
囲は、 2.0V<Vdcp<8.7V …(24) となる。
【0073】以下、Vdcpが3.5V、4.5V、6
V、8Vの4通りの場合について、tが0から1の範囲
でNAND型メモリセル内のチャネルの電位を計算した
結果の表を図15に示す。また、それをグラフ化したも
のを、それぞれ図16〜図19に示す。
【0074】なお、図16〜図19中におけるグラフの
横軸はtを示し、縦軸はVpgm、Vpass、Vch(Vchsや
Vchn)を示す。Vchs(+1)は、Vth=1Vの時の選
択セルのチャネルの電位を示し、Vchs(−1)は、Vt
h=−1Vの時の選択セルのチャネルの電位を示す。ま
た、Vchn(+1)は、Vth=1Vの時の非選択セルの
チャネルの電位を示し、Vchn(−1)は、Vth=−1
Vの時の非選択セルのチャネルの電位を示す。tc(−
1)は、Vth=−1Vの時の自己昇圧と選択的自己昇圧
との切り替わる時刻を示し、tc(+1)は、Vth=+
1Vの時の自己昇圧と選択的自己昇圧との切り替わる時
刻を示す。
【0075】図16〜図19から分かるように、Vdcp
=3.5Vの場合(図16)およびVdcp=4.5Vの
場合(図17)においては、Vthが−1Vと+1Vのい
ずれの場合も、選択的自己昇圧電位Vchsが非選択セル
の自己昇圧電位よりも高くなり、本発明の効果が明白に
現れている。ただし、Vdcpが大きくなればなるほど選
択セルの選択的自己昇圧電位と非選択セルの自己昇圧電
位との差は狭まり、本発明の効果が現れなくなる。特
に、Vdcp=8Vになると殆ど自己自己昇圧のみしか起
こらないことが分かる。
【0076】従って、本発明の効果が発揮される実用的
な範囲は、3V≦Vdcp≦6Vであると言える。
【0077】上記の説明から明らかなように、この実施
形態によれば、選択セルの両隣のセルのゲートに対して
上述したような適切な値のVdcpを印加することによ
り、選択されたNAND型セル列内のセルにランダムに
データを書き込んだ後、たとえ、次に書くべきセルがす
でに書いたセルよりもソース側に位置している場合であ
っても、ビット線BL1の電位0Vを選択されたセルの
チャネル部に伝えることができ、制御ゲートの電位Vpg
mによる書き込みを行うことができる。
【0078】なお、上記の説明から明らかなように、第
1実施形態の効果を得るためには、「0」書き込みする
ために選択されたセルに隣接する二つの非選択セルのう
ち、ビット線側のセルのみが導通すればよい。即ち、ソ
ース側の隣接セルは導通しなくても、選択されたセルへ
の書き込みは達成される。従って、第1実施形態の変形
例として、図20に示すように、ビット線側に隣接する
非選択セル1にのみVdcpを印加し、ソース側に隣接す
る非選択セル2には0Vを印加するように構成してもよ
い。また、ソース側の非選択セル2に、Vdcp未満の正
の電圧を印加するように構成してもよい。
【0079】次に、図22を参照して、本発明の第2実
施形態を説明する。この実施形態は電圧の制御タイミン
グが上記第1実施形態と異なるが、基本的な動作原理は
第1実施形態と同じである。
【0080】先ず、t0〜t1の期間において選択トラ
ンジスタSG1のゲート電圧を3.3Vにする。これに
よって、非選択NAND型セル列のチャネル部の電位
(Vch1、Vch2、Vch3)は約2Vにまで充電される。
t1〜t2の期間において、Vpgm、Vpass、Vdcpの電
位を0Vから4.5Vにまで上昇させる。これにより、
8個のメモリセルの制御ゲート全てに4.5Vが印加さ
れる。また、チャネル部の電位は約3Vまで上昇され
る。t2以降においては、Vpassを4.5Vから11V
へ、Vpgmを4.5Vから20Vへ上昇させる。これに
より、「1」保持セルのチャネルVch2は10Vにな
る。これはt2以後のタイミングにおいて、「1」保持
セルに隣接するメモリセルは、制御ゲートに加わる電圧
(Vdcp=4.5V)よりも自己昇圧したチャネル電位
の方が高くなり、OFF状態となるからである。その他
のチャネル部の電位(Vch1、Vch3)も7Vまで上昇す
る。この最終的な電位関係は、第1実施形態における図
20の電位関係と同じである。その結果、第1実施形態
と同様にして、非選択NAND型セル列での書き込み禁
止が達成される。
【0081】また、選択されたNAND型セル列での書
き込みについても、第1実施形態で説明したのと同様
に、ランダムに行うことができる。
【0082】次に、第3実施形態を図23を参照して説
明する。この実施形態も、電圧の制御タイミングが上記
第1実施形態とは異なるが、基本的な動作原理は第1実
施形態と同じである。
【0083】t1〜t2の期間でVpgm、Vpass、Vdcp
を11Vに上昇させる。このとき、チャネル部の電位V
ch1、Vch2、Vch3は7Vまで上昇する。t2の時点に
おいて、Vdcpのみを7Vから4.5Vに下げ、「1」
保持セルに隣接するセルトランジスタをOFFさせる。
また、t2においてVpgmを11Vから20Vに上昇さ
せる。これにより、「1」保持セルのチャネル電位Vch
2のみが10Vに昇圧される。
【0084】この場合も、最終的な電位関係は第1実施
形態と同じであるから、非選択NAND型セル列におけ
る書き込み禁止、選択NAND型セル列における書き込
みは、第1実施形態と同様に行われる。
【0085】次に、図24を参照して第4実施形態を説
明する。この実施形態も、電圧の制御タイミングが上記
第1実施形態とは異なるが、基本的な動作原理は第1実
施形態と同じである。
【0086】t0〜t1の期間において、選択ゲートS
G1の電位をVccよりも高い電位(Vcc+Vths以上、
例えば4.5V)にする。この場合は選択ゲートSG1
によるしきい値落ちがなく、ビット線BL1の電位がV
ccなので、このNAND型セル列のチャネル部にはVcc
(例えば3.3V)が伝わる。
【0087】t1〜t2の期間において、Vpgmを0V
から高電圧(例えば20V)に上げ、Vpassを0Vから
11Vに上げ、Vdcpを0Vから4.5Vに上げる。こ
れにより、Vch1とVch3は7V、またVch2は10Vを
越える高い値にまで上昇する。このように、選択ゲート
トランジスタによるしきい値落ち(例えば1.0V)を
なくし、Vch1、Vch2、Vch3の電圧をより高くするこ
とができるので、誤書き込みが起こる可能性を更に低減
することができる。
【0088】t2〜t3の期間において、この実施形態
では選択ゲートSG1の電位を4.5Vから3.3Vに
下げるようにしている。これは次の理由による。即ち、
この期間において、メモリセルのチャネル部Vch1、Vc
h2、Vch3の電位は第1〜第3実施形態の場合よりも高
く自己昇圧しているので、ノイズ等によりビット線の電
位が少しでも下がると、浮遊状態であるチャネル部から
ビット線へとリーク電流が流れ、チャネル部の電位が下
がって誤書き込みを起こす可能性がある。これを防止す
るために、SG1の電位を下げてリーク電流が流れ難く
している。
【0089】図25は、本発明の第5実施形態における
電圧制御タイミングを示している。この実施形態におい
ても、第4実施形態と同じく、t0〜t1の期間におい
て、選択ゲートSG1の電位をVccよりも高い電位(V
cc+Vths以上、例えば4.5V)にする。従って、選
択ゲートSG1によるしきい値落ちがなく、ビット線B
L1の電位がVccなので、このNAND型セル列のチャ
ネル部にはVcc(例えば3.3V)が伝わる。
【0090】t1〜t2の期間においては、SG1の電
位を4.5V〜3.3Vに下げる。その理由は、第4実
施形態の場合と同じである。
【0091】t2〜t3の期間において、Vpgmを0V
から高電圧(例えば20V)に上げ、Vpassを0Vから
11Vに上げ、Vdcpを0Vから4.5Vに上げる。こ
れにより、Vch1とVch3は7Vに上昇し、またVch2は
10Vを越える高い値にまで上昇する。その結果、選択
されたメモリセルには電子が注入されて書き込みがなさ
れ、非選択セルは書き込み禁止状態となる。
【0092】なお、以上の実施形態では、選択されたメ
モリセルと隣接する二つのメモリセルの何れに対して
も、それらの制御ゲート電極にVpassよりも低いVdcp
を印加してOFF状態とする場合について説明したが、
本発明はこれに限定されない。即ち、本発明では、メモ
リセル列のチャネル領域を部分的に自己昇圧する選択的
自己昇圧方式が利用可能となるような電圧が、隣接する
二つのメモリセルの制御ゲート電極に与えられればよい
から、例えば、一方にはVdcpを印加し、他方にはVpas
sを印加してもよい。但し、Vpgmが制御ゲート電極に印
加された「1」保持セルのチャネルのみを他のチャネル
領域よりも高く自己昇圧させる観点から、二つの隣接セ
ルの何れに対しても、それらのゲート電極にVdcpを印
加してOFF状態とするのが好ましい。
【0093】なお、上述した本発明の第一観点に基づく
実施形態に関しては、以下説明するような変形例も考え
られる。
【0094】読み出し時においては、上記電圧Vdcp
を、選択されたNAND型メモリセル列の選択されたメ
モリセル以外のメモリセルの制御ゲート電極に印加され
る電圧と同じ電圧にしてもよい。このときの電圧は、ノ
ーマリONのメモリセルとノーマリOFFのメモリセル
のいずれに対しても導通状態にさせる電圧であり、ま
た、書き込み時において選択されたビット線の0V電位
が選択メモリセルのチャネル領域に適切に送られるよう
にする電圧である。
【0095】また、上記電圧Vdcpを電源電圧と同じ電
圧にしてもよい。この場合、電圧Vdcpとして新たな電
圧を生成する必要がないという利点がある。
【0096】また、選択セルの両隣にある隣接セルの一
方が選択トランジスタS1である場合は、もう一方の隣
接セルのゲート電圧は、0Vでも4.5V(=Vdcp)
でもよく、またVdcp未満の正の電圧であってもよい。
選択NANDセル列側で0Vを隣接セルを通じて選択セ
ルに供給する必要がないからである。選択セルの両隣に
ある隣接セルの一方が選択トランジスタS2である場合
は、もう一方の隣接セルをオンさせるため、この隣接セ
ルのゲート電圧はVdcpであることが望ましい。
【0097】[本発明の第二観点に基づく実施形態]次
に、本発明の第二観点に基づく第6〜第7実施形態を説
明する。ここでは、NAND型EEPROMにおける消
去処理の技術を中心に説明する。
【0098】図26、図27および図28は、本発明の
第6実施形態によるNAND型EEPROMの電圧制御
を示す図である。なお、この実施形態の平面図、等価回
路図、縦断面図および横断面図は、それぞれ従来技術の
説明で参照した図1(A)、図1(B)、図2および図
3と同一であるので、これらの図面を参照されたい。
【0099】図26に示すように、データを消去すべき
選択セルを含む選択されたNAND型セル列に接続した
ビット線BL1には3.3Vを印加し、それ以外の非選
択ビット線BL2には0Vを印加する。
【0100】先ず、ビット線BL1に接続されたNAN
D型セル列における、選択されたセルでのデータ消去
と、非選択セルでのデータ保持について説明する。図2
7のt1の期間において、図27に示すように、選択ゲ
ートSG1及び制御ゲートCG1〜CG8をVcc(例え
ば3.3V)にプリチャージする。一方、選択ゲートS
G2には0Vを印加して、選択トランジスタSG2をO
FFさせておく。この時、図27に示すように、チャネ
ル部の電位VCHNはVcc−Vths(Vthsは選択トランジ
スタのしきい値で1V程度)、即ち、3.3−1=2.
3Vとなり、選択ゲートSG2がOFFしているので、
チャネル部は浮遊状態になる。
【0101】次いで、t2の期間において、図26に示
すように、選択セルの制御ゲートCG6には−10Vを
印加し、非選択セルの制御ゲートG1〜G5、G7〜G
8には+10Vを印加する。この時、消去電圧−10V
が制御ゲートに印加された選択セルはOFFするが、こ
の選択セルよりもソース側およびドレイン側におけるチ
ャネル部はいずれも浮遊状態であるため、非選択セルの
制御ゲートに加わる10Vの電圧によって、2つのチャ
ネル部は9V程度にまで自己昇圧する。この自己昇圧に
ついては既に詳細に説明してあるので、ここでは説明を
省略する。なお、選択セルよりもドレイン側のチャネル
部は必ずしも浮遊状態でなくてもよく、選択ゲートSG
1に印加する電圧は例えば4.5Vであってもよい。
【0102】これにより、選択されたセルの制御ゲート
が−10Vで、ソース・ドレインの少なくとも一方が9
Vとなるから、ゲートとソース・ドレインとの間には、
浮遊ゲート電極とソース・ドレインとの間にトンネル電
流を生じさせるのに十分な、19Vの電圧が印加され
る。従って、浮遊ゲート電極に蓄積されている電子は、
トンネル電流として浮遊ゲート電極から放出される。そ
の結果、選択されたメモリセルのしきい値は負(例え
ば、−2V)になり、ノーマリONの状態に変わってデ
ータが消去される。
【0103】一方、非選択セルでは、制御ゲートの電位
が+10Vで、チャネルの電位は+9Vであるため、ゲ
ートと基板との間には電位差が+1Vしか加わらない。
従って、トンネル電流は流れず、メモリセルのしきい値
は初期状態を保つ。
【0104】次に、このNAND型セル列との間で、そ
の制御ゲート電極を共有する他のNAND型セル列にお
けるデータの保持について説明する。
【0105】図26に示したように、ビット線BL2を
0Vとし、選択ゲートSG1の電位をVcc=3.3V、
全ての制御ゲートを3.3Vにした場合、図28のt1
の期間に、チャネル部の電位はすべて0Vになる。図2
8のt2の期間においては、図26に示したように、制
御ゲートCG6に消去電圧−10Vを印加すると共に、
その他の制御ゲートCG1〜CG5、CG7〜CG8に
は+10Vを与える。これにより、選択されたNAND
型セル列と同様、消去電圧が制御ゲート電極に印加され
たセルトランジスタはOFFするから、図26に示した
ように、チャネル領域はこの制御ゲートCG6と選択ゲ
ートSG1の間のチャネル領域1(電位VCHN1で示され
る領域)と、制御ゲートCG6と選択ゲートSG2の間
のチャネル領域2(電位VCHN2で示される領域)とに分
割される。選択ゲートSG1がONしているから、ドレ
イン側のチャネル領域1はビット線BL2に接続されて
おり、図28に示したように、その電位VCHN1は常に0
Vを保つ。一方、ソース側のチャネル領域2は、図26
の選択ゲートSG2がOFFしているから、その電位V
CHN2は浮遊状態となる。そのため、非選択セルの制御ゲ
ート電極の電位が+10Vになった時点で、図28に示
したように、チャネル領域2の電位VCHN2は0〜5V
(例えば、3V)にまで自己昇圧する。その結果、この
NAND型セル列では、CG1〜CG5の制御ゲートと
チャネル間の電位差は10V、CG7〜CG8の制御ゲ
ートとチャネル間の電位差は7Vになる。このような電
位差では、通常の消去時間を採用する限り、電荷蓄積層
と基板の間でトンネル電流は流れない。一方、チャネル
がOFFしたセルトランジスタについては、トンネル電
流が流れるとすれば、浮遊ゲートとソースまたはドレイ
ン領域との間の経路を通って流れることになる。しか
し、この経路での電位差は、10Vまたは13Vである
から、通常の消去時間を用いる限り、トンネル電流は流
れない。従って、このNAND型セル列では、データの
消去が行われることはない。
【0106】上記のように、この実施形態では、データ
消去のために選択されたセルの制御ゲートに−10Vの
電圧を印加し、且つK.D.Suh et al.の自己昇圧方式を利
用してソース・ドレインを9Vに昇圧させることによ
り、選択されたセルの制御ゲート電極とソース・ドレイ
ンとの間に、データを消去するために十分な電圧を加え
ている。即ち、制御ゲート電極とNAND型セル列のチ
ャネル領域には逆極性の電圧を印加しているので、夫々
の電圧の絶対値は、片方の電圧を0Vとする場合に比較
して略半分の値にすることができる。例えば、従来技術
で説明したフラッシュ消去の場合には、制御ゲートを0
Vにしているため、Pウェル層には20Vの高電圧を印
加する必要があったことと比較されたい。こうして、消
去電圧の絶対値を低下させ得るため、この実施形態で
は、NAND型EEPROMを構成するトランジスタと
して、従来のような高耐圧トランジスタを必要としな
い。また、配線間の設計ルールも通常の低電圧が使用さ
れる場合と同様にすることができるので、素子の高密度
化およびチップサイズの縮小を達成することができる。
更に、高電圧を使用しなくて済むので、信頼性も向上す
る。
【0107】なお、以上の説明では、選択された一つの
セル毎にデータを消去するビット消去について説明した
が、制御ゲート電極を共有する所定の数のNAND型セ
ル列についてのビット線BLを全て3.3Vにすれば、
これらのNAND型セル列の全てにおいて、選択された
制御ゲートに接続されたセルを一括消去すること、即
ち、ページ分一括して消去する「ページ消去」が可能と
なる。
【0108】次に、図29を参照して第7実施形態を説
明する。この実施形態では、Nウェル層およびPウェル
層が形成されておらず、メモリセル部はp型基板上に直
接形成されている。消去時の電圧制御のタイミングは、
上記第6実施形態と同じである。
【0109】この実施形態によれば、p型基板の電位を
0Vにすることができるため、周辺CMOS回路のNチ
ャネルトランジスタと同様に、NAND型メモリセルア
レイをもこのp型基板領域に形成できる。従って、図2
に示されるNAND型EEPROMのように、メモリセ
ル部を形成するためのNウェル層およびPウェル層を形
成する必要がなくなり、プロセス工程を簡略化すること
ができる。
【0110】なお、本発明は上述の各実施の形態に限定
されるものではなく、その要旨の範囲で種々変形して実
施することが可能である。
【0111】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の第一観点
によれば、非選択ビット線に接続するNAND型セル列
において、制御ゲート電極に書き込み高電圧が印加され
るメモリセル部はチャネル電位が十分に自己昇圧するた
め、書き込み時にかかるストレスが軽減される。一方、
NAND型セル列内の任意のメモリセルにデータを書き
込んだ後も、問題なくランダムにデータを書き込むこと
ができる。更に、従来のデバイス性能を劣化させること
なく、信頼性を向上させることができる。
【0112】また、本発明の第二観点によれば、消去時
に従来のような高電圧を用いる必要がないため、昇圧回
路の段数を低減することが可能となる。更に、トランジ
スタを高耐圧にする必要がないため、周辺回路の占める
面積を削減することができる。加えて、低電圧で消去動
作が可能であるため、素子の信頼性を向上させることが
でき、歩留まりの向上も期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】NAND型EEPROMのメモリセル列を示す
平面図及びその等価回路図。
【図2】図1(A)のII−II線に沿う断面図。
【図3】図1(A)のIII−III線に沿う断面図。
【図4】従来のNAND型EEPROMにおける読み出
し、消去および書き込みにおける電圧制御の例を示す
図。
【図5】メモリセルの情報が「1」又は「0」のとき
の、セルトランジスタのしきい値を示す図。
【図6】自己昇圧方式における書き込み方法を示す説明
図。
【図7】自己昇圧方式での書き込みにおける電圧制御の
タイミングを説明する図。
【図8】メモリセルトランジスタの電極電位および電極
間の容量を解析して示す図。
【図9】図6(C)の状態Bにおいて各電極にかかる電
位を示す図。
【図10】選択的自己昇圧方式における書き込み方法に
ついて説明する図。
【図11】選択的自己昇圧方式において、書き込み時の
各電極にかかる電位とチャネル電位との間の関係を示す
図。
【図12】自己昇圧方式において、書き込み時の各電極
に印加される電位とチャネル電位との間の関係を示す
図。
【図13】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、書き込み時の電圧制御を示す図。
【図14】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、書き込み時の動作を説明するための電位関係図。
【図15】NAND型メモリセル内のチャネルの電位上
昇と時間との関係を示す図。
【図16】図15の表に示されるデータの一部をグラフ
化した図。
【図17】図15の表に示されるデータの一部をグラフ
化した図。
【図18】図15の表に示されるデータの一部をグラフ
化した図。
【図19】図15の表に示されるデータの一部をグラフ
化した図。
【図20】本発明の第1実施形態の変形例における、図
14と同様の説明図。
【図21】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、電圧制御タイミングの第1実施形態を示す図。
【図22】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、電圧制御タイミングの第2実施形態を示す図。
【図23】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、電圧制御タイミングの第3実施形態を示す図。
【図24】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、電圧制御タイミングの第4実施形態を示す図。
【図25】本発明の改良された選択的書き込み方式にお
ける、電圧制御タイミングの第5実施形態を示す図。
【図26】本発明の第6実施形態における、消去時の電
圧制御を示す図。
【図27】本発明の第6実施形態における、選択された
NAND型セル列での選択されたセルでの消去動作、並
びに非選択セル列での消去禁止動作を説明するための
図。
【図28】本発明の第6実施形態における、他のNAN
D型セル列での消去禁止動作を説明するための図。
【図29】本発明の第7実施形態におけるNAND型E
EPROMのメモリセル列を示す断面図。
【符号の説明】
11…P型基板、 12…素子分離領域、 13…トンネル酸化膜、 14…電荷蓄積層、 15…インター絶縁膜、 16…制御ゲート、 17…層間絶縁膜、 18…ビット線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 29/792

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直列に接続された電気的に書き替え可能
    な複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのビット
    線側の一端に設けられた第一の選択ゲートトランジスタ
    と、前記複数のメモリセルのソース線側の他端に設けら
    れた第二の選択ゲートトランジスタとで構成されたNA
    ND型メモリセル列を具備した不揮発性半導体記憶装置
    であって、 選択されたNAND型メモリセル列の選択されたメモリ
    セルに書き込みを行うに際し、前記選択されたNAND
    型メモリセル列にはビット線から低電圧が印加される一
    方、この選択されたNAND型メモリセル列との間で制
    御ゲート電極を共有する非選択NAND型メモリセル列
    には、ビット線から高電圧が印加されると共に、そのチ
    ャネル領域の電位が浮遊状態にされ、 前記選択されたメモリセルの制御ゲート電極に、前記選
    択されたNAND型メモリセル列におけるチャネル領域
    との間の電位差がデータの書き込みに十分であるような
    第1の電圧が印加され、 前記選択されたメモリセルに隣接するメモリセルのう
    ち、少なくとも一方のメモリセルの制御ゲート電極に、
    ノーマリOFFの状態にある場合の該メモリセルをON
    させるのに十分であり、且つ非選択NAND型メモリセ
    ル列では、選択されたメモリセルと前記制御ゲート電極
    を共有したメモリセルにおけるチャネル電位の選択的自
    己昇圧を可能とする第2の電圧が印加されることを特徴
    とする不揮発性半導体記憶装置。
  2. 【請求項2】 前記第1と第2の電圧を与えたメモリセ
    ル以外の選択NAND型メモリセル列内のメモリセルの
    制御ゲート電極に、これらのメモリセルにおける書き込
    みを禁止でき、且つ非選択NAND型メモリセル列のチ
    ャネル電位の自己昇圧を可能とする第3の電圧が印加さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導体
    記憶装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の電圧、第2の電圧および第3
    の電圧の関係は、第1の電圧>第3の電圧>第2の電圧
    >0であることを特徴とする請求項2に記載の不揮発性
    半導体記憶装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の電圧は、前記選択されたメモ
    リセルに隣接するメモリセルのうち、前記ビット線に近
    い方のメモリセルの制御ゲート電極に印加されることを
    特徴とする請求項2に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  5. 【請求項5】 前記選択されたメモリセルに隣接するメ
    モリセルのうち、前記ソース線に近い方のメモリセルの
    制御ゲート電極に、前記選択されたメモリセルと当該制
    御ゲート電極を共有する非選択NAND型メモリセル列
    のメモリセル1個におけるチャネル電位の選択的自己昇
    圧を可能とする第4の電圧が印加されることを特徴とす
    る請求項4に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の電圧、第2の電圧、第3の電
    圧および第4の電圧の関係は、第1の電圧>第3の電圧
    >第2の電圧>第4の電圧≧0であることを特徴とする
    請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の電圧、第2の電圧、第3の電
    圧および第4の電圧の関係は、第1の電圧>第3の電圧
    >第2の電圧≧第4の電圧>0であることを特徴とする
    請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の電圧は、読み出し時に、選択
    されたNAND型メモリセル列の選択されたメモリセル
    以外のメモリセルの制御ゲート電極に印加される電圧と
    同じ電圧であることを特徴とする請求項1に記載の不揮
    発性半導体記憶装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の電圧は、電源電圧と同じ電圧
    であることを特徴とする請求項1に記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
  10. 【請求項10】 前記第一の選択ゲートトランジスタの
    ゲート電圧は電源電圧に設定され、 前記各制御ゲート電極の電位は、前記電源電圧より低い
    電位にされた後に、それぞれ最終設定電圧として前記の
    第1の電圧、第2の電圧、第3の電圧および第4の電圧
    に設定されることを特徴とする請求項5に記載の不揮発
    性半導体記憶装置。
  11. 【請求項11】 前記第一の選択ゲートトランジスタの
    ゲート電圧は電源電圧に設定され、 前記各制御ゲート電極の電位は、第1の期間で前記電源
    電圧より低い電位にされ、第2の期間で一時的に前記第
    2の電圧と略同一の電圧にまで上昇され、その後にそれ
    ぞれ最終設定電圧として前記の第1の電圧、第2の電
    圧、第3の電圧および第4電圧に設定されることを特徴
    とする請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  12. 【請求項12】 前記第一の選択ゲートトランジスタの
    ゲート電圧は電源電圧に設定され、 前記各制御ゲート電極の電位は、第1の期間で前記電源
    電圧より低い電位にされ、第2の期間で一時的に前記第
    3の電圧と略同一の電圧にまで上昇され、その後にそれ
    ぞれ最終設定電圧として前記の第1の電圧、第2の電
    圧、第3の電圧および第4電圧に設定されることを特徴
    とする請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  13. 【請求項13】 前記第一の選択ゲートトランジスタの
    ゲート電圧は、第1の期間および第2の期間の間は電源
    電圧よりも高い電圧とされ、第3の期間では前記電源電
    位とされ、 前記各制御ゲート電極の電位は、前記第1の期間で前記
    電源電圧より低い電位にされ、前記第2の期間でそれぞ
    れ最終設定電圧として前記の第1の電圧、第2の電圧、
    第3の電圧および第4電圧に設定されることを特徴とす
    る請求項5に記載の不揮発性半導体記憶装置。
  14. 【請求項14】 前記第一の選択ゲートトランジスタの
    ゲート電圧は、第1の期間の間は電源電圧よりも高い電
    圧とされ、第2の期間および第3の期間では前記電源電
    位にされ、 前記各制御ゲート電極の電位は、前記第1の期間および
    第2の期間で前記電源電圧より低い電位にされ、前記第
    3の期間でそれぞれ最終設定電圧として前記の第1の電
    圧、第2の電圧、第3の電圧および第4電圧に設定され
    ることを特徴とする請求項5に記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  15. 【請求項15】 前記選択されたメモリセルが前記第一
    及び第二の選択ゲートトランジスタのいずれかに隣接し
    ている場合、前記選択されたメモリセルの他方の隣のメ
    モリセルの制御ゲート電極に前記第2の電圧または第4
    の電圧が印加されることを特徴とする請求項5に記載の
    不揮発性半導体記憶装置。
  16. 【請求項16】 直列に接続された電気的に書き替え可
    能な複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのビッ
    ト線側の一端に設けられた第一の選択ゲートトランジス
    タと、前記複数のメモリセルのソース線側の他端に設け
    られた第二の選択ゲートトランジスタとで構成されたN
    AND型メモリセル列を具備した不揮発性半導体記憶装
    置であって、 選択されたNAND型メモリセル列の選択されたメモリ
    セルに書き込みを行うに際し、前記選択されたNAND
    型メモリセル列および前記NAND型メモリセル列との
    間で前記制御ゲート電極を共有する非選択NAND型メ
    モリセル列に対して、ビット線から少なくとも前記選択
    されたメモリセルおよび選択されたメモリセルと前記制
    御ゲート電極を共有する非選択NAND型メモリセル列
    のメモリセルのチャネル領域まで実質的にビット線電位
    が伝えられ、且つ前記非選択NAND型メモリセル列の
    チャネル領域が浮遊状態にされ、 前記選択されたNAND型メモリセル列における制御ゲ
    ート電極の電位が所定レベルにまで上昇され、容量結合
    によって前記非選択NAND型メモリセル列におけるチ
    ャネル領域の電位が自己昇圧され、 前記チャネル領域の自己昇圧電位と前記選択されたメモ
    リセルに隣接したメモリセルの制御ゲート電極電位との
    間の電位差を利用して、前記非選択NAND型メモリセ
    ル列における該隣接メモリセルと前記制御ゲート電極を
    共有するメモリセルがOFF状態にされ、 前記メモリセルがOFF状態になった後に、前記選択さ
    れたメモリセルと前記制御ゲート電極を共有する非選択
    NAND型メモリセル列のメモリセルのチャネル電位が
    最終電位にまで昇圧されることを特徴とする不揮発性半
    導体記憶装置。
  17. 【請求項17】 直列に接続された電気的に書き替え可
    能な複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルのビッ
    ト線側の一端に設けられた第一の選択ゲートトランジス
    タと、前記複数のメモリセルのソース線側の他端に設け
    られた第二の選択ゲートトランジスタとで構成されたN
    AND型メモリセル列を具備した不揮発性半導体記憶装
    置であって、 前記NAND型メモリセル列における選択されたメモリ
    セルのデータ消去を行う際に、前記NAND型メモリセ
    ル列について、少なくとも選択されたメモリセルと前記
    第二の選択ゲートトランジスタの間のメモリセルのチャ
    ネル領域にビット線からの第1の電圧が伝えられてその
    チャネル領域の電位が浮遊状態にされつつ、前記選択さ
    れたメモリセルの制御ゲート電極に第2の電圧が、非選
    択メモリセルの制御ゲート電極に第3の電圧が夫々印加
    され、この場合の前記第2の電圧の極性と、前記第1お
    よび第3の電圧の極性とが逆極性であることを特徴とす
    る不揮発性半導体記憶装置。
  18. 【請求項18】 前記選択されたメモリセルの制御ゲー
    ト電極には負の電位が与えられ、非選択メモリセルの制
    御ゲート電極には正の電圧が与えられ、ビット線には正
    の電圧が与えられることを特徴とする請求項17に記載
    の不揮発性半導体記憶装置。
  19. 【請求項19】 前記NAND型メモリセル列と制御ゲ
    ート電極を共有する他のNAND型メモリセル列につい
    て、ビット線に0Vが与えられ、該他のNAND型メモ
    リセル列における全メモリセルが非消去の状態にされる
    ことを特徴とする請求項17に記載の不揮発性半導体記
    憶装置。
  20. 【請求項20】 前記NAND型メモリセル列は、半導
    体基板上にウェル拡散層を形成することなく直接形成さ
    れることを特徴とする請求項17に記載の不揮発性半導
    体記憶装置。
JP4836598A 1997-02-27 1998-02-27 不揮発性半導体記憶装置 Pending JPH10302488A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4836598A JPH10302488A (ja) 1997-02-27 1998-02-27 不揮発性半導体記憶装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-44007 1997-02-27
JP4400797 1997-02-27
JP4836598A JPH10302488A (ja) 1997-02-27 1998-02-27 不揮発性半導体記憶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10302488A true JPH10302488A (ja) 1998-11-13

Family

ID=26383851

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4836598A Pending JPH10302488A (ja) 1997-02-27 1998-02-27 不揮発性半導体記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10302488A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6967894B2 (en) 2003-12-17 2005-11-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Non-volatile semiconductor memory device and electric device with the same
JP2007506221A (ja) * 2003-09-17 2007-03-15 サンディスク コーポレイション ビットライン間の結合補償のある不揮発性メモリおよび方法
KR100764053B1 (ko) 2006-08-10 2007-10-08 삼성전자주식회사 플래시 메모리 장치 및 그것의 프로그램 방법
JP2008047278A (ja) * 2006-08-10 2008-02-28 Samsung Electronics Co Ltd 選択的にセルフブーストプログラム動作を利用するメモリ装置及びそのプログラム方法
US7369439B2 (en) 2005-04-20 2008-05-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor integrated circuit device having nonvolatile semiconductor memory and programming method thereof
KR100894097B1 (ko) * 2006-12-29 2009-04-20 주식회사 하이닉스반도체 셀프-부스팅을 이용한 낸드 플래시 메모리소자의 프로그램방법
JP2009533795A (ja) * 2006-04-12 2009-09-17 サンディスク コーポレイション 読み出し中におけるプログラム外乱による影響の軽減
JP2010511264A (ja) * 2006-11-30 2010-04-08 モサイド・テクノロジーズ・インコーポレーテッド フラッシュメモリプログラム禁止方式
JP2010518538A (ja) * 2007-02-07 2010-05-27 モサイド・テクノロジーズ・インコーポレーテッド ソース側非対称プリチャージプログラム方式
JP2011054234A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
US8755228B2 (en) 2012-08-09 2014-06-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Writing method of nonvolatile semiconductor memory device

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506221A (ja) * 2003-09-17 2007-03-15 サンディスク コーポレイション ビットライン間の結合補償のある不揮発性メモリおよび方法
US6967894B2 (en) 2003-12-17 2005-11-22 Kabushiki Kaisha Toshiba Non-volatile semiconductor memory device and electric device with the same
US7369439B2 (en) 2005-04-20 2008-05-06 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor integrated circuit device having nonvolatile semiconductor memory and programming method thereof
JP2009533795A (ja) * 2006-04-12 2009-09-17 サンディスク コーポレイション 読み出し中におけるプログラム外乱による影響の軽減
KR100764053B1 (ko) 2006-08-10 2007-10-08 삼성전자주식회사 플래시 메모리 장치 및 그것의 프로그램 방법
JP2008047278A (ja) * 2006-08-10 2008-02-28 Samsung Electronics Co Ltd 選択的にセルフブーストプログラム動作を利用するメモリ装置及びそのプログラム方法
US7800950B2 (en) 2006-08-10 2010-09-21 Samsung Electronics Co., Ltd. Memory devices and methods using selective self-boost programming operations
US8300468B2 (en) 2006-11-30 2012-10-30 Mosaid Technologies Incorporated Flash memory program inhibit scheme
JP2010511264A (ja) * 2006-11-30 2010-04-08 モサイド・テクノロジーズ・インコーポレーテッド フラッシュメモリプログラム禁止方式
KR101371983B1 (ko) * 2006-11-30 2014-03-07 모사이드 테크놀로지스 인코퍼레이티드 플래시 메모리 프로그램 금지 스킴
JP2011044233A (ja) * 2006-11-30 2011-03-03 Mosaid Technologies Inc フラッシュメモリプログラム禁止方式
JP2013239234A (ja) * 2006-11-30 2013-11-28 Mosaid Technologies Inc フラッシュメモリプログラム禁止方式
KR100894097B1 (ko) * 2006-12-29 2009-04-20 주식회사 하이닉스반도체 셀프-부스팅을 이용한 낸드 플래시 메모리소자의 프로그램방법
JP2011076715A (ja) * 2007-02-07 2011-04-14 Mosaid Technologies Inc ソース側非対称プリチャージプログラム方式
US8537617B2 (en) 2007-02-07 2013-09-17 Mosaid Technologies Incorporated Source side asymmetrical precharge programming scheme
JP2010518538A (ja) * 2007-02-07 2010-05-27 モサイド・テクノロジーズ・インコーポレーテッド ソース側非対称プリチャージプログラム方式
US8320182B2 (en) 2009-09-01 2012-11-27 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonvolatile semiconductor memory device
JP2011054234A (ja) * 2009-09-01 2011-03-17 Toshiba Corp 不揮発性半導体記憶装置
USRE45972E1 (en) 2009-09-01 2016-04-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Nonvolatile semiconductor memory device
USRE46809E1 (en) 2009-09-01 2018-04-24 Toshiba Memory Corporation Nonvolatile semiconductor memory device
USRE47815E1 (en) 2009-09-01 2020-01-14 Toshiba Memory Corporation Nonvolatile semiconductor memory device
US8755228B2 (en) 2012-08-09 2014-06-17 Kabushiki Kaisha Toshiba Writing method of nonvolatile semiconductor memory device

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100272037B1 (ko) 불휘발성 반도체 기억 장치
US8045386B2 (en) Methods and apparatus for programming a memory cell using one or more blocking memory cells
US8711635B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory device
US6240022B1 (en) Non-volatile semiconductor memory device with block erase function
US7924619B2 (en) Programming method to reduce word line to word line breakdown for NAND flash
US8238153B2 (en) Program method of flash memory device
US7751243B2 (en) Semiconductor memory device provided with MOS transistor having charge accumulation layer and control gate and data write method of NAND flash memory
US6243292B1 (en) Nonvolatile semiconductor memory device capable of reducing memory array area
JP3425340B2 (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2005510889A (ja) バイト消去可能なeepromメモリを有する半導体デバイス
JP2002150782A (ja) 半導体記憶装置およびその動作方法
JPH11177071A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2009245556A (ja) 半導体記憶装置
JPH1187658A (ja) メモリセルおよびそれを備える不揮発性半導体記憶装置
US7924620B2 (en) Nonvolatile semiconductor memory including charge accumulation layer and control gate
US20080130367A1 (en) Byte-Erasable Nonvolatile Memory Devices
US20110075489A1 (en) Non-volatile semiconductor memory device
JPH10302488A (ja) 不揮発性半導体記憶装置
JP2009205728A (ja) Nand型不揮発性半導体メモリ
WO2006059375A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の制御方法
US20070091682A1 (en) Byte-Erasable Nonvolatile Memory Devices
JP2000353391A (ja) 不揮発性半導体記憶装置の消去方式
JP2009048697A (ja) Nand型不揮発性半導体メモリ
KR100204804B1 (ko) 플래시 메모리 장치의 구동방법
JP2003086720A (ja) 不揮発性半導体メモリ