JPH10302357A - ディスク装置およびその製造方法 - Google Patents

ディスク装置およびその製造方法

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JPH10302357A
JPH10302357A JP11292897A JP11292897A JPH10302357A JP H10302357 A JPH10302357 A JP H10302357A JP 11292897 A JP11292897 A JP 11292897A JP 11292897 A JP11292897 A JP 11292897A JP H10302357 A JPH10302357 A JP H10302357A
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rotating
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フォーマット精度を向上させて高密度記録に
適し、分解を可能にしてバランス調整や部品交換などメ
ンテナンスやリサイクルを可能とする。 【解決手段】 スピンドルモータ5の固定部20と回転
部10とを別体で形成して、回転部10はディスク3と
共に回転体14を構成しておく。この回転体14の状態
で高精度のサーボライト装置30等により初期書き込み
等を行なう。その後、回転体14を固定部20に組み付
けてディスク装置1として完成する。回転体14は、サ
ーボライト時には他の高精度モータで回転させることが
でき、振動を低減させてフォーマット精度を向上でき、
高密度記録に適する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高記録密度を有す
るディスク装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置は、磁気ディスクをス
ピンドルモータ等の回転駆動手段により回転させると共
に、磁気ディスク上の任意の半径位置に位置決めされる
磁気ヘッドにより、同心円状に形成された複数のトラッ
クに情報を記録しまたは読み出すものである。近年のコ
ンピュータをはじめとする情報機器の性能向上に伴い、
このような磁気ディスク装置においては、磁気ディスク
の記録密度の高密度化と磁気ヘッドによる読取りに関す
る転送レートの高速化とがますます強く要求されてきて
いる。なお、ディスク装置は磁気ディスク装置に限定さ
れず、情報記録担体として回転ディスクを備える光ディ
スク装置や光磁気ディスク装置もディスク装置に含まれ
る。
【0003】従来の磁気ディスク装置は、情報記録担体
としての磁気ディスクと、この磁気ディスクを例えば磁
力等により締め付け固定して回転駆動する回転駆動手段
としてのモータと、モータにより回転駆動されている磁
気ディスクに対して所定の情報を記録再生する情報記録
再生手段としての磁気ヘッドと、これらのモータ・磁気
ディスク・磁気ヘッドを収容する筐体と、を備えてい
る。例えばスピンドルモータ等の回転駆動手段は、前記
筐体の内側底面に固定される基板としてのブラケット
と、このブラケットに取り付けられるコイル等の固定子
と、固定子の内側に設けられた軸受けと、を備えるモー
タ固定部を備えている。また、回転駆動手段は、前記軸
受けに回転自在に挿入される回転軸と、この回転軸の上
端に固定されると共にその外周縁部より前記回転軸方向
に延長される円筒部を備えるハブと、このハブの内側で
前記固定子に対向するように設けられたロータマグネッ
トと、を備えるモータ回転部を備えている。前記ハブの
上面はディスク支持部となっており、このディスク支持
部に前記ディスクを載置した後、例えばマグネット等の
ディスク押さえによりディスクをディスク支持部側に締
め付け固定している。
【0004】上記構成要素を備えるディスク装置を製造
するには、まず、前記回転駆動手段としてのモータ固定
部を製作し、次にモータ回転部を製作して、固定部の軸
受けに回転部の回転軸を挿入して回転軸先端を固定部側
に回転自在に係止してモータを製作する。次に、前記筐
体に完成したモータをはじめとして情報記録再生手段や
回路基板等を装着して固定する。次に、前記ディスクが
ディスク装置のモータ回転部のディスク支持部に載置さ
れた後、ディスク押さえによりディスク支持部に固定さ
れ、次に、ディスクの両面に前記磁気ヘッドが浮上可能
に当接される。最後に、蓋体が被せられて前記筐体との
間で固定されてディスク装置として完成する。
【0005】前記ディスクは情報を記録するために同心
円上に形成された記録トラックを備えており、この記録
トラックにはトラック位置決め情報を含むサーボ情報を
予め初期書込みしてから流通過程に提供されることにな
るので、ディスク装置として完成された後のディスクに
対して前記サーボ情報の初期書込みが行なわれる。この
ようにして、ディスク装置は出荷可能な状態となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のディスク装置およびその製造方法によれば、ディス
ク装置を組み立てた後にサーボライトするようにしてい
たので、高記録密度を実現するためには、モータやアク
チュエータの部品精度や組み立て精度を厳しくする必要
があり、これらの精度の向上のためには種々の制約があ
ることから精度の向上を図り難いという問題点があっ
た。
【0007】また、ディスクの高記録密度化は日進月歩
の速さで向上しているため、より高密度化されたディス
クが製造されたとしても、上記従来のディスク装置によ
れば一旦組み付けてしまったディスクを交換することは
実質的に困難であり、例えばヘッドとの間でクラッシュ
等を生じた場合にはディスク装置全体が使用不可能な状
態となってしまうという問題点があった。
【0008】また、上記とは逆にディスクそのものには
全く不具合がなくとも、回転駆動手段における例えば軸
受けや、情報記録再生手段としての磁気ヘッド等が衝撃
や寿命により故障した場合に、非常に重要な情報が格納
されていたとしてももはや再生したり他の情報記録装置
にコピーしたりできないという問題点もあった。
【0009】一方、例えば電話局の回線交換業務等に使
用されている記憶容量が大きいディスク装置において
は、20枚以上のディスクをスペーサを介して中空軸に
スタックして固定したディスク組立て体を構成してお
き、後から回転駆動手段の軸に前記中空軸を挿入して固
定し、ディスク装置として完成させるタイプのものも提
案されている。このタイプのディスク装置は、必要に応
じて記録再生装置とは別の装置にてにサーボライトする
ことも考えられるが、このタイプのディスク装置の最大
の目的は装着されるディスクの枚数が多いために記録再
生装置に直接組み込むと回転時のバランスをとることが
難しく、そのため複数枚のディスクを予めスタックした
ディスク組立て体を構成しておくものである。しかしな
がら、20枚以上の多数のディスクをスタックさせて予
めディスク組立て体を構成しておいた場合であっても、
組み替えの際に偏心を生じる、所要時間がかかるという
制約から、組み立て精度を向上させることができず、ま
た、ディスク組立て体を予め構成しておくコスト上のメ
リットが少ないという問題があった。
【0010】以上のように、従来のディスク装置におい
ては、精度補償のためには補正装置が大型化してしまっ
たり高コスト化してしまうという問題があり、さらに、
部品の許容誤差寸法が非常に厳しく制限されてしまうと
いった問題があり、より一層記録密度を向上させるため
には位置決め精度を上げることが必要であった。
【0011】そこで、本発明は、機械部品の精度要求に
偏重されず、ヘッド位置決め誤差すなわちトラックエラ
ー量を抑えることにより、高密度記録を実現できるディ
スク装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るディスク装置は、所定の情報を記録
可能なディスクを固定して回転させる回転駆動手段と、
前記ディスクに対して所定の方式により前記所定の情報
を記録再生する情報記録再生手段と、前記ディスクを支
持するディスク支持部、このディスク支持部に固定され
ると共に前記回転駆動手段の回転軸として機能する支持
軸、前記ディスク支持部に前記ディスクを締め付け固定
する締付固定手段と、この締付固定手段により前記ディ
スク支持部に固定された前記ディスクにより構成される
回転体と、前記回転駆動手段に設けられ前記回転体を構
成する前記支持軸が挿入固定される固定部を備えること
を特徴としている。
【0013】また、請求項2に係るディスク装置は、請
求項1に記載のものにおいて、前記回転駆動手段の前記
固定部が、装置の筐体の底面に固定される基板と、この
基板上に配置されたコイルよりなる固定子と、この固定
子に囲まれると共に前記支持軸が挿入固定される軸受
と、を備えていることを特徴としている。
【0014】また、請求項3に係るディスク装置は、請
求項1または請求項2に記載のディスク装置において、
前記回転体の支持軸が前記回転駆動手段とは異なる回転
駆動手段の軸受に挿入可能に形成されていると共に、前
記異なる回転駆動手段に設けられた固定子のコイルに駆
動電流を供給することにより前記異なる回転駆動手段に
より回転駆動可能に構成されていることを特徴としてい
る。
【0015】また、請求項4に係るディスク装置は、請
求項1に記載のディスク装置において、前記回転体が、
前記回転駆動手段とは異なる回転駆動手段および前記デ
ィスクの情報記録トラックに対してサーボ情報を書き込
むサーボ情報記録手段を備えるサーボライト装置の固定
部に挿入可能な支持軸を備え、前記サーボライト装置の
前記固定部に前記回転体の支持軸を挿入固定して回転さ
せられる前記ディスクに対して前記サーボ情報記録手段
により前記サーボ情報を記録することを特徴としてい
る。
【0016】また、請求項5に係るディスク装置は、請
求項1に記載のディスク装置において、前記回転体が、
前記支持軸を囲うように前記ディスク支持部より一体的
に突出すると共に前記固定部と組み合わせたときにこの
固定部の固定子の外周側に位置する回転子を備えている
ことを特徴としている。また、請求項6に係るディスク
装置は、請求項1に記載のディスク装置において、前記
回転体は、前記ディスク支持部上に積層固定される複数
枚のディスクと、これら複数枚のディスク間に介装され
た複数個のスペーサと、これら複数のディスクのうち前
記ディスク支持部より最も離隔したディスクをディスク
支持部方向に押圧することにより複数枚のディスクを回
転体に締め付け固定する締付固定手段と、を備えること
を特徴としている。
【0017】請求項7に係るディスク装置の製造方法
は、少なくとも固定子と回転軸用の軸受けとを備えると
共に情報を記録可能なディスクを保持しつつ回転させる
回転駆動手段の一部を構成する固定部を筐体の所定位置
に配置させる工程と、ヘッドを含み前記回転駆動手段に
より回転させられる前記ディスクに対して前記情報を記
録再生する情報記録再生手段を情報記録再生回路と共に
前記筐体の所定位置に取り付ける工程と、ディスク支持
部と、このディスク支持部のディスク受面と逆の面の中
心に一端が固定された回転軸と、この回転軸が固定され
た側の面の周縁部より回転軸と同一方向に略筒状に延長
して設けられた回転子とを組み立てて前記回転駆動手段
の一部を構成する回転部を構成する工程と、前記回転駆
動手段の回転部の前記ディスク支持部に前記ディスクを
載置した後、締付固定手段により前記ディスク支持部に
締め付け固定して、前記回転部と前記ディスクとが一体
となった回転体を構成する工程と、前記ディスクが一体
となった前記回転体を、サーボライト装置に取り付けて
前記ディスクの情報記録面にトラック位置決め情報を含
むサーボ情報を書き込む工程と、を備えることを特徴と
している。
【0018】請求項8に係るディスク装置の製造方法
は、請求項7に記載のディスク装置の製造方法におい
て、前記サーボ情報が書き込まれた前記ディスクを一体
に備える前記回転体の前記回転軸の他端を、前記固定部
の軸受に挿入して前記固定部と前記回転部とを一体に組
み付けて前記回転駆動手段を構成する工程をさらに含む
ことを特徴としている。
【0019】請求項9に係るディスク装置の製造方法
は、請求項8に記載のディスク装置の製造方法におい
て、前記回転駆動手段として構成されている前記回転体
を取り外し、別個の回転体の回転軸の他端を、前記回転
体の回転軸が抜き取られた前記軸受けに挿入することに
より、一部が交換された前記回転駆動手段を構成する工
程をさらに含むことを特徴としている。
【0020】請求項10に係るディスク装置の製造方法
は、請求項7に記載のディスク装置の製造方法におい
て、前記回転体を構成する工程は、前記ディスク受け部
に複数枚のディスクを複数個のスペーサを介して積層さ
せ、装着された全てのディスクを前記締付固定手段によ
り前記ディスク支持部に締め付け固定することを特徴と
している。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るディスク装置
およびその製造方法の好適な実施形態について、添付図
面を参照しながら詳細に説明する。まず、図1ないし図
6を参照しながら、本発明の第1実施形態に係るディス
ク装置について説明する。図1は第1実施形態に係るデ
ィスク装置の回転駆動手段としてのスピンドルモータの
回転部をディスクおよびディスク押さえと共に示す断面
図であり、図1に示された回転体を流通過程における単
一製品として取り扱う点が本願発明の要旨である。
【0022】第1実施形態に係るディスク装置の完成後
の全体を示す図4において、ディスク装置1は、筐体2
と、所定の情報を記録可能でかつ回転させられるディス
ク3に対して所定の方式により所定の情報を記録再生す
る情報記録再生手段4と、前記ディスク3を固定してか
ら回転させる回転駆動手段としてのスピンドルモータ5
と、を備えている。前記スピンドルモータ5は、図1に
示す回転部10と、図2に示される固定部20と、を備
えている。
【0023】回転部10は、図1に示すように、前記デ
ィスク3を支持するディスク支持部11と、このディス
ク支持部11に固定されると共に前記スピンドルモータ
5の回転軸して機能する支持軸12と、前記ディスク支
持部11に前記ディスク3を締め付け固定する締付固定
手段13と、を備えている。前記モータ5を構成する回
転部10は、締付固定手段13により前記ディスク支持
部11に固定された前記ディスクと、により互換可能な
回転体14を構成している。前記ディスク支持部11の
支持軸12が取り付けられている側には、支持軸12に
沿って外周縁より突出するハブ部16が設けられてお
り、このハブ部16の内周面にはマグネット17が取り
付けられて、ハブ部16とマグネット17とによりロー
タ15が構成されている。
【0024】前記回転駆動手段としてのスピンドルモー
タ5は、前記回転体14を構成する前記支持軸12が挿
入固定される固定部20を備えており、この固定部20
は、図2に示すように、前記筐体2の凹部2a内に突出
する筒部2bの外周に取り付けられる電磁コイル21
と、筒部2bの内周面に取り付けられる軸受ライナ22
と、筒部22の上端部に固定されたシール部材23と、
前記筒部22の底部開口を塞ぐと共に支持軸12の先端
部を回転自在に支持するスラスト受け24と、を備えて
いる。
【0025】上記構成を備えるディスク装置の製造方法
について説明する。まず、最初の工程としては、少なく
とも固定子21と回転軸12用の軸受け22とを備える
と共に前記回転駆動手段としてのモータ5の一部を構成
する固定部20を筐体2の所定位置2aに固定させて組
み込む。次の工程では、ヘッドを含む前記情報記録再生
手段4を情報記録再生回路(図示されず)と共に前記筐
体2の所定位置に取り付ける。第3の工程では、前記回
転駆動手段の一部を構成する回転部10を、ディスク支
持部11と、このディスク支持部11のディスク受面と
逆の面の中心に一端が固定された回転軸12と、この回
転軸が固定された面の周縁部より回転軸12と同一方向
に略筒状に延長して設けられたロータ(回転子)15と
を組み立てる。第4の工程としては、前記回転駆動手段
としてのモータ5の回転部10より前記ディスク支持部
11に締め付け固定して、前記回転部10と前記ディス
ク3とが一体となった回転体14を構成する。第4の工
程としては、前記ディスク3が一体となった前記回転体
14を、図5および図6に示すようなサーボライト装置
30に取り付けて前記ディスク3の情報記録面にトラッ
ク位置決め情報を含むサーボ情報を初期書き込みする。
【0026】この第4の工程においてサーボ情報の初期
書き込みに用いられるサーボライト装置30の詳細につ
いて、図5および図6を参照しながら説明する。図5
は、回転体14を装着してサーボ情報の初期書き込みを
行なう前のサーボライト装置を分解して示している。図
5において、サーボライト装置30は、固定子としての
コイル31と、このコイル31がその外周に装着される
下部静圧軸受け32と、この軸受け32がその中心孔に
取り付けられたステータベース33と、図1に示された
構成を有する回転体14を載置した後、回転体14を上
方より押さえる上部静圧軸受け34と、回転体14を装
置30にセットした後サーボ情報の書き込みおよび読み
出し等を行う情報記録再生ヘッド35と、前記ステータ
ベース33に連結されて前記ヘッド35をディスク3の
上下両面の所定位置に移動させるための可動部36およ
び固定部37よりなるヘッド移動機構38と、クロック
用のヘッド39と、を備えている。
【0027】上記構成を備えるサーボライト装置30に
回転体14をセットした後、圧縮空気が吹き出すように
なっている上部静圧軸受34を下降させて回転体14と
軸受34を所定の間隙に保ち回転体14の軸方向の変位
を抑制して安定支持する。さらに、ヘッド移動機構38
を操作して記録再生ヘッド35をシーク方向に調整して
サーボ情報の初期書き込みを行なう。ディスク3を装着
した回転体14は装置基台に設けられたステータユニッ
トに装着されて抜け止めのリングを装着してある。さら
に装置裏側からはスラスト受プレートが挿入されてい
る。
【0028】図6は本発明の第2実施形態に係るディス
ク装置におけるスピンドルモータの構成を示す分解断面
図である。この第2実施形態に係るディスク装置は、シ
ャフト12にヘリングボーン型軸受面を有する例を示し
ている。軸受面上部に磁性流体シール18を備え、ディ
スク回転空間へのゴミの侵入を抑制した。
【0029】回転体のスラスト方向の支持はスラスト受
け24とシャフト12で摺動あるいは動圧を発生させて
行う。ステータユニット2cを装置ベース板に挿入ある
いはネジ止め、接着などにより記録再生装置を構成す
る。この例では回転体の抜け防止のために、シャフトに
切り欠き溝12aを設けて、軸受内径より大きな外形を
有するリング(図示されず)を装着している。溝12a
は無くても構わない。この例では溝はモータ下部へ配し
てあるが、分解をしない前提では、中央に配置して上下
の軸受で挟むことも可能である。2つの軸受の間に第3
の間座を挿入しても、あるいは軸受に切り欠きを入れ
て、リングを固定あるいは回転自在に保つことができ
る。また間座に保油機能を持つ樹脂などを用いても構わ
ない。リングを回転自在に保持する場合は、隙間を数
[μm]の一定の狭さに管理することによりスラスト軸
受として作用させることも可能である。この場合は、溝
断面は例えば角型でもテーパ型あるいはR溝でも構わな
い。
【0030】また、図1に示す第1実施形態に係るディ
スク装置において、スピンドルモータの回転体の回転軸
の先端はR形状でも平面でも構わない。平面の場合には
その端面をR面もしくはC面に面取りしても良い。また
平面にグルーブを例えばスパイラル状に切り、平面のス
ラスト受けと対向させることにより動圧を発生させるて
軸剛性を持たせることも可能である。
【0031】図7は本発明の第3実施形態に係るディス
ク装置の回転体14Aを外部装置にてサーボライトする
場合の構成の一例を示している。装置の回転体14Aと
コイルステータを有する静圧軸受32および34を組み
合わせてエアスピンドルを構成する。さらに剛性を高め
る必要があるならば、例えば軸受を増やすことが好まし
い。ここでは、回転体をステータユニットに組み込んだ
後、上からロータ上面に軸受体を近接させて軸受を構成
する。ディスク押さえなどの平面で構成している回転体
の上面と圧縮空気を吹き出す多孔質体または自制絞り面
とを対向させることにより空気軸受を構成することによ
り、回転軸方向の剛性が向上する。モータ回転数を高く
設定する場合、加圧空気源が必要な静圧軸受に依らず、
動圧軸受を構成しても良い。
【0032】この場合、静止側もしくは回転側にヘリン
グボーン型軸受あるいはステップ軸受ないしは3円弧軸
受などの円弧軸受を備えれば良い。また、潤滑剤を介し
た滑り軸受を構成しても振動量が小さく、ごみの発生な
どが少なくサーボライト精度が確保されれば良い。な
お、図7において波線付きの斜線部は軸受けにおける静
圧発生面を示している。ロータ上面に限らず、ディスク
面に軸受体を近接させて軸受を構成することも可能であ
る。
【0033】なお、上述した第1または第3実施形態に
係るディスク装置においては、ディスク3は回転体14
に1枚設けるものとして説明したが、本発明はこれに限
定されず図8に示す第4実施形態に係るディスク装置の
ように複数枚、例えば第1から第5の5枚のディスク4
から8の4つのスペーサ25から28を介して装着する
ようにしてもよい。近年の高密度化はこのように1枚の
ディスクに対する記録密度の向上に加えて装着ディスク
の枚数を増加して相乗的に行なわれており、この第4実
施形態に係るディスク装置はこのような要請に合致させ
るためのものである。
【0034】本発明は、回転子と固定子を従来の玉軸受
モータのように接着せず着脱可能に構成したディスク回
転のためのディスク駆動手段を備えたディスク装置に適
用される。そして、上記目的を達成するために、本発明
のディスク装置においては、ディスク、ハブ、マグネッ
トなどからなるディスク回転体とステータ・コイルなど
からなる固定子、回転体を支持固定手段である軸受、デ
ィスクから位置情報、記録情報を読むための位置誤差検
出手段とその誤差信号をもとに駆動信号を生成する駆動
制御手段などから構成される。
【0035】上記の本発明のディスク装置によれば、例
えば図3のデスク回転体を図4のようにサーボライト装
置に組み込み、位置情報などの初期記録を行なった後、
図1のように記録再生装置へ組み込み、記録再生を行う
場合には装置モータにてディスク回転体の駆動を行なう
ことにより位置決め誤差量の少ない高密度記録に適した
ディスク装置を構成することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明した本発明に係るディスク装置
は、サーボライト時は回転体を装置モータでなく他の高
精度モータにて回転させることができ、サーボライト時
の振動を低減して、フォーマット精度を向上させ、高記
録密度に適したディスク装置を提供することができる。
また、分解が可能なため調整や部品交換などメンテナン
スやリサイクルにも適した構成となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るディスク装置のス
ピンドルモータを構成する回転部を示す断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係るディスク装置のス
ピンドルモータを構成する固定部を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係るディスク装置のス
ピンドルモータの完成状態をディスクと共に示す断面図
である。
【図4】本発明の第1実施形態に係るディスク装置を示
す断面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係るディスク装置の回
転体に初期書き込みする際の外部サーボライト装置およ
び回転体を示す断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係るディスク装置の構
成を示す分解断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るディスク装置の外
部サーボライト装置とこれに装着した回転体とを示す断
面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係るディスク装置を分
解して示す断面図である。
【符号の説明】
1 ディスク装置 2 筐体 3 ディスク 4 情報記録再生手段 5 回転駆動手段(スピンドルモータ) 10 回転部 11 ディスク支持部 12 支持軸(回転軸) 13 締付固定手段 14 回転体 15 ロータ 20 固定部 22 軸受

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を記録可能なディスクを固定して回転
    させる回転駆動手段と、 前記ディスクに対して所定の方式により前記所定の情報
    を記録再生する情報記録再生手段と、 前記ディスクを支持するディスク支持部、このディスク
    支持部に固定されると共に前記回転駆動手段の回転軸と
    して機能する支持軸、前記ディスク支持部に前記ディス
    クを締め付け固定する締付固定手段、この締付固定手段
    により前記ディスク支持部に固定された前記ディスク、
    より構成される回転体と、 前記回転駆動手段に設けられ前記回転体を構成する前記
    支持軸が挿入固定される固定部と、を備えることを特徴
    とするディスク装置。
  2. 【請求項2】前記回転駆動手段の前記固定部は、装置の
    筐体の底面に固定される基板と、この基板上に配置され
    たコイルよりなる固定子と、この固定子に囲まれると共
    に前記支持軸が挿入固定される軸受と、を備えているこ
    とを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  3. 【請求項3】前記回転体の前記支持軸は、前記回転駆動
    手段とは異なる回転駆動手段の軸受に挿入可能に形成さ
    れていると共に、前記異なる回転駆動手段に設けられた
    固定子のコイルに駆動電流を供給することにより、前記
    異なる回転駆動手段により回転駆動可能に構成されてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデ
    ィスク装置。
  4. 【請求項4】前記回転体は、前記回転駆動手段とは異な
    る回転駆動手段および前記ディスクの情報記録トラック
    に対してサーボ情報を書き込むサーボ情報記録手段を備
    えるサーボライト装置の固定部に挿入可能な支持軸を備
    え、前記サーボライト装置の前記固定部に前記回転体の
    支持軸を挿入固定して回転させられる前記ディスクに対
    して前記サーボ情報記録手段により前記サーボ情報を記
    録することを特徴とする請求項1に記載のディスク装
    置。
  5. 【請求項5】前記回転体は、前記支持軸を囲うように前
    記ディスク支持部より一体的に突出すると共に前記固定
    部と組み合わせたときにこの固定部の固定子の外周側に
    位置する回転子を備えていることを特徴とする請求項1
    に記載のディスク装置。
  6. 【請求項6】前記回転体は、前記ディスク支持部上に積
    層固定される複数枚のディスクと、これら複数枚のディ
    スク間に介装されたスペーサと、これら複数のディスク
    のうち前記ディスク支持部より最も離隔したディスクを
    ディスク支持部方向に押圧することにより複数枚のディ
    スクを回転体に締め付け固定する締付固定手段と、を備
    えることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
  7. 【請求項7】少なくとも固定子と回転軸用の軸受とを備
    えると共に情報を記録可能なディスクを保持しつつ回転
    させる回転駆動手段の一部を構成する固定部を筐体の所
    定位置に配置する工程と、 ヘッドを含みかつ前記回転駆動手段により回転させられ
    る前記ディスクに対して前記情報を記録再生する情報記
    録再生手段を情報記録再生回路と共に前記筐体の所定位
    置に取り付ける工程と、 ディスク支持部と、このディスク支持部のディスク受面
    と逆の面の中心に一端が固定された回転軸と、この回転
    軸が固定された側の面の周縁部より回転軸と同一方向に
    略筒状に延長して設けられた回転子とを組み立てて、前
    記回転駆動手段の一部を構成する回転部を構成する工程
    と、 前記回転駆動手段の回転部の前記ディスク支持部に前記
    ディスクを載置した後締付固定手段により前記ディスク
    支持部に締め付け固定して、前記回転部と前記ディスク
    とが一体となった回転体を構成する工程と、 前記ディスクが一体となった前記回転体を、サーボライ
    ト装置に取り付けて前記ディスクの情報記録面にトラッ
    ク位置決め情報を含むサーボ情報を書き込む工程と、 を備えることを特徴とするディスク装置の製造方法。
  8. 【請求項8】前記サーボ情報が書き込まれた前記ディス
    クを一体に備える前記回転体の前記回転軸の他端を、前
    記固定部の軸受に挿入して、前記固定部と前記回転部と
    を一体に組み付けて前記回転駆動手段を構成する工程を
    さらに含むことを特徴とする請求項7に記載のディスク
    装置の製造方法。
  9. 【請求項9】前記回転駆動手段として構成されている前
    記回転体を取り外し、別個の回転体の回転軸の他端を、
    前記回転体の回転軸が抜き取られた前記軸受けに挿入す
    ることにより、一部が交換された前記回転駆動手段を構
    成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項8に記
    載のディスク装置の製造方法。
  10. 【請求項10】前記回転体を構成する工程は、前記ディ
    スク受部に複数枚のディスクをスペーサを介して積層さ
    せ、装着された全てのディスクを前記締付固定手段によ
    り前記ディスク支持部に締め付け固定することを特徴と
    する請求項7に記載のディスク装置の製造方法。
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