JPH10301091A - 液晶表示素子とその駆動方法 - Google Patents

液晶表示素子とその駆動方法

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JPH10301091A
JPH10301091A JP12780697A JP12780697A JPH10301091A JP H10301091 A JPH10301091 A JP H10301091A JP 12780697 A JP12780697 A JP 12780697A JP 12780697 A JP12780697 A JP 12780697A JP H10301091 A JPH10301091 A JP H10301091A
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liquid crystal
phase
substrate
crystal layer
voltage
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JP12780697A
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Tomio Tanaka
富雄 田中
Tetsushi Yoshida
哲志 吉田
Manabu Takei
学 武居
Jun Ogura
潤 小倉
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Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した階調表示が可能な反強誘電性液晶を
用いた液晶表示素子を提供する。 【解決手段】 基板11,12の間に、バルクの状態で
反強誘電相を示し、基板11と12との間に封入され、
電界が印加された状態で、基板11,12の主面に対し
てチルトを持った液晶分子と他の相の液晶分子が混合す
る混合相を示す液晶層21が封入されている。印加電圧
に応じて、混合相を形成する各相の液晶分子の割合及び
中間相の液晶の配向状態が変化するため、液晶層21の
光軸が印加電圧に応じて連続的に変化する。従って、基
板11,12を挟んで偏光板23,24を配置すること
により、階調表示が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は反強誘電性液晶
(AFLC、Antiferroelectric Liquid Crystal)を用
いた液晶表示素子に関し、特に、階調表示が可能な反強
誘電性液晶表示素子及びその駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】強誘電性液晶を用いる強誘電性液晶表示
素子は、ネマティック液晶を用いるTNモードの液晶表
示素子と比較して、高速応答、広い視野角が得られる等
の点で注目されている。強誘電性液晶表示素子として
は、強誘電性液晶を用いた強誘電性液晶表示素子と反強
誘電性液晶を用いた反強誘電性液晶表示素子とが知られ
ている。反強誘電性液晶表示素子は、反強誘電性液晶が
備える配向状態の安定性を利用して画像を表示するもの
である。
【0003】より詳しく説明すると、反強誘電性液晶
は、液晶分子の配向に3つの安定状態を有し、(1)第1
のしきい値以上の電圧を該液晶に印加したとき、印加電
圧の極性に応じて液晶分子が第1の方向に配列する第1
の強誘電相または第2の方向に配列する第2の強誘電相
に配向し、(2)前記第1のしきい値より低い第2のしき
い値以下の電圧を印加したとき、第1と第2の強誘電相
とは異なる配列状態である反強誘電相に配向する。液晶
表示素子の両側に配置された一対の偏光板の透過軸の方
向を反強誘電相における光学軸を基準にして設定するこ
とにより、印加電圧により光の透過率を制御して画像を
表示することができる。
【0004】反強誘電性液晶は、印加電圧が変化して
も、上記第1と第2のしきい値の間の範囲であれば、第
1または第2の強誘電相または反強誘電相に配向した状
態を維持する。即ち、メモリ性を有している。従来の反
強誘電性液晶表示素子は、このメモリ性を利用して単純
マトリクス駆動されている。
【0005】反強誘電性液晶のメモリ性は、液晶が第1
または第2の強誘電相から反強誘電相に相転移する電圧
と、反強誘電相から第1または第2の強誘電相に相転移
する電圧との電圧差によって定まる。そして、この電圧
差が大きいほど、配向状態のメモリ性が高い。即ち、光
学特性のヒステリシスが大きい程メモリ性が高い。
【0006】このため、従来の単純マトリクス駆動され
る反強誘電性液晶表示素子では、反強誘電性液晶とし
て、上記電圧差が大きい液晶を用いている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、メモリ性の高
い反強誘電性液晶を用いる従来の反強誘電性液晶表示素
子は、光の透過率を任意に制御することができない。即
ち、表示階調の制御がほとんど不可能で、階調表示を実
現することはできなかった。
【0008】この発明は上記実状に鑑みてなされたもの
で、明確な階調表示を実現できる反強誘電性液晶表示素
子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明の第1の観点にかかる液晶表示素子は、画
素電極と画素電極に接続されたアクティブ素子がマトリ
クス状に複数配列された一方の基板と、前記画素電極に
対向する共通電極が形成された他方の基板と、前記基板
の間に封入され、バルクの状態でカイラルスメクティッ
クCA相を形成し、前記一方の基板と前記他方の基板間
において、前記基板の主面に対してチルトをもって配列
した液晶分子を有する混合相が厚さ方向の実質的な全体
に形成された液晶層と、から構成されることを特徴とす
る。
【0010】また、この発明の第2の観点にかかる液晶
表示素子は、電極が形成された一方の基板と、前記電極
に対向する電極が形成された他方の基板と、前記基板の
間に封入され、スメクティック相を形成する液晶分子が
自発分極を有し、バルクの状態で二重螺旋構造を描いて
配列する反強誘電相を形成し、前記一方の基板と前記他
方の基板との間において、前記一方と他方の基板の主面
に対しチルトを有して配向した中間相の液晶分子と他の
相の液晶分子を含む混合相が、全厚に渡って形成された
液晶層と、前記一方の基板の電極と前記他方の基板の電
極に接続され、前記電極間に電圧を印加することによ
り、前記液晶層中の液晶分子を、カイラルスメクティッ
クCA相の分子の描くコーンに沿って移動させることに
より、前記液晶層のダイレクタを制御して階調表示を行
う駆動手段と、から構成されることを特徴とする。
【0011】また、この発明の第3の観点にかかる液晶
表示素子の駆動方法は、一対の基板間に、バルクの状態
で液晶分子が二重螺旋構造を描いて配列する反強誘電相
の液晶の層を封入すると共に全厚にわたって混合相と
し、前記液晶層に電界を印加することにより、液晶分子
を、カイラルスメクティックCAの分子の描くコーンに
沿って移動させることにより、前記液晶のダイレクタを
制御して階調表示を行う、ことを特徴とする。
【0012】この液晶表示素子に使用される液晶は、バ
ルクの状態では、カイラルスメクテックCA相を形成す
るいわゆる反強誘電性液晶である。しかし、基板間に封
入されると、通常と異なり、基板主面に対してチルトを
持った状態で配向し、このチルトが印加電界に応じて変
化する。このため、液晶のダイレクタは印加電圧に応じ
て連続的に変化し、階調表示が可能となる。しかも、液
晶層がその全厚にわたって混合相となっているので、ダ
イレクタの動きが滑らかであり、その印加電圧に対する
光学特性は滑らかであり、明確なしきい値を有せず、ヒ
ステリシスも少ない。従って、任意の階調を安定して表
示することできる。
【0013】前記混合相の液晶層は、例えば、液晶分子
が前記一方及び他方の基板の主面に対しチルトを持って
配列した状態の中間相の液晶と他の相の液晶とが混合さ
れた状態の液晶から構成されている。
【0014】混合相は、配向膜と液晶との相互作用(界
面効果)により達成され、配向膜が前記液晶層をその全
厚にわたって液晶分子を混合相に配列させる配向規制力
を有する。また、前記液晶層を厚くしすぎると、配向膜
の配向規制力が液晶層の中央部に及ばなくなり、中央部
が混合相でなくなる。このため、液晶層は、その全厚に
わたって混合相に配列される厚さを有することが必要で
ある。
【0015】前記液晶層は、界面効果により、電圧が無
印加の状態で、その全厚にわたって混合相を形成するこ
とも可能である。また、電圧が無印加の状態では、混合
相を形成せず、電界を印加することにより、前記液晶層
にその全厚にわたって混合相を形成するようにしてもよ
い。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態に係
る中間調を表示することができる反強誘電性液晶表示素
子について図面を参照して説明する。
【0017】この反強誘電性液晶表示素子は、アクティ
ブマトリクス方式のものであり、一対の透明基板(例え
ば、ガラス基板)11、12を備える。図1において下
側の基板(以下、下基板)11には透明な画素電極13
と画素電極13に接続されたアクティブ素子14とがマ
トリクス状に配列形成されている。
【0018】アクティブ素子14は、例えば、薄膜トラ
ンジスタ(以下、TFT)から構成される。TFT14
は、基板11上に形成されたゲート電極と、ゲート電極
を覆うゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜の上に形成された
半導体層と、半導体層の上に形成されたソース電極及び
ドレイン電極と、から構成される。
【0019】さらに、下基板11には、図2に示すよう
に、画素電極13の行間にゲートライン(走査ライン)
15が配線されている。また、画素電極13の列間にデ
ータライン(階調信号ライン)16が配線されている。
各TFT14のゲート電極は対応するゲートライン15
に接続され、ドレイン電極は対応するデータライン16
に接続されている。
【0020】ゲートライン15は、端部15aを介して
行ドライバ(行駆動回路)31に接続されている。デー
タライン16は端部16aを介して列ドライバ(列駆動
回路)32に接続される。行ドライバ31は、後述する
ゲート信号を印加して、ゲートライン15をスキャンす
る。一方、列ドライバ32は、表示データ(階調デー
タ)を受け、データライン16に表示データに対応する
データ信号を印加する。
【0021】ゲートライン15は端子部15aを除いて
TFT14のゲート絶縁膜(透明膜)で覆われている。
データライン16はゲート絶縁膜の上に形成されてい
る。画素電極13は、ITO等からなり、ゲート絶縁膜
の上に形成されており、その一端部においてTFT14
のソース電極に接続されている。
【0022】図1において、上側の基板(以下、上基
板)12には、下基板11の各画素電極13と対向する
透明な共通電極17が形成されている。共通電極17
は、ITO等から構成され、表示領域全体にわたる面積
の1枚の電極から構成され、基準電圧V0が印加されて
いる。画素電極13と共通電極17は、その間の液晶層
21に電圧を印加することにより液晶分子の配向方向を
制御して、そのダイレクタ(液晶分子の長軸の平均的な
方向)を連続的に変化させ、これにより液晶層の光学軸
を連続的に制御させ、これにより表示階調を制御する。
【0023】下基板11と上基板12の電極形成面に
は、それぞれ配向膜18、19が設けられている。配向
膜18、19は水平配向膜であり、同一方向(後述する
図3の第3の方向21C)にラビングによる配向処理が
施されており、近傍の液晶分子を配向処理の方向21C
に配列させようとする配向規制力を有する。配向膜1
8、19は、例えば、厚さが25〜35nm程度のポリ
イミド等の有機高分子化合物からなり、ラビング等の配
向処理が施されており、分散力esdが30〜50,極
性力espが比較的弱く3〜20程度のものを使用でき
る。
【0024】下基板11と上基板12は、その外周縁部
において枠状のシール材20を介して接着されている。
基板11、12間のシール材20で囲まれた領域に液晶
層21が封入され、液晶セル25を形成している。液晶
層21の層の厚さは、液晶のナチュラルピッチと同等又
はそれ以下、例えば、1.5μm程度の厚さに設定され
ており、透明なスペーサ22により規制されている。ス
ペーサ22は液晶封入領域内に点在状態で配置されてい
る。
【0025】液晶層21は、(1)バルクの状態でカイ
ラルスメクティックCA*(SmCA*)相、(2)十分大
きい電圧が印加された状態では、印加電圧の極性に応じ
て、液晶分子が図3に示す第1の方向21A又は第2の
方向21Bをほぼ向いた強誘電相、(3)中間の電圧が
印加された状態で、基板11、12の主面に対してチル
トをもって配向した液晶分子を含む中間相の液晶分子が
混在する混合相をそれぞれ形成する液晶材料から構成さ
れる。液晶層21の詳細については後述する。
【0026】液晶表示素子の上下には、一対の偏光板2
3、24が配置されている。図3に示すように、下側の
偏光板23の光学軸(以下、透過軸とする)23Aは第
3の方向21Cにほぼ一致するスメクティック層の法線
方向とほぼ平行に設定されている。上偏光板24の光学
軸(以下、透過軸とする)24Aは下偏光板23の透過
軸23Aにほぼ直角に設定されている。
【0027】偏光板23、24の透過軸を図3に示すよ
うに設定した反強誘電性液晶表示素子は、液晶層21の
ダイレクタが第1又は第2の配向方向21A、21Bに
ほぼ配向した時に透過率がほぼ最大(表示が最も明る
く)になる。また、液晶層21のダイレクタが第3の方
向21Cに向くようにほぼ配向した時に透過率がほぼ最
小(表示が最も暗く)になる。
【0028】即ち、液晶分子が第1または第2の方向2
1A、21Bを向いた状態では、入射側の偏光板23の
透過軸23Aを通過した直線偏光状態の光は液晶層21
の複屈折作用により偏光状態が変化して出射側偏光板2
4に入射し、出射側偏光板24の透過軸24Aと平行な
成分の光が透過し、表示は明るくなる。ダイレクタが第
3の方向21Cを向いた状態では、入射側の偏光板23
の透過軸23Aを通った直線偏光は液晶層21の複屈折
作用をほとんど受けない。このため、入射側の偏光板2
3を通った直線偏光は、直線偏光のまま液晶層21を通
過し、出射側の偏光板14でほとんど吸収され、表示が
暗くなる。また、液晶層21が光学的中間状態の時は、
ダイレクタの方向に応じた階調が得られる。
【0029】次に、配向膜18、19と液晶層21につ
いてより詳細に説明する。液晶層21は、例えば、化学
式1に示す骨格構造を有する液晶組成物を主成分とする
液晶であり、表1に示すような物性を有する。
【0030】
【化1】
【0031】
【表1】 相系列 結晶−30℃−SmCA*−69℃−SmA−80℃−I
SO 自発分極 229nC/cm2 コーン角θ 32゜ 螺旋ピッチ 1.5ミクロン
【0032】ここで、コーン角とは、液晶が描くコーン
の軸とコーンのなす角度であり、第1の方向21Aと第
2の方向21Bとの交差角はコーン角θの2倍の2θに
相当する。
【0033】液晶層21の液晶材料は、バルクの状態で
は、図4に示すように、分子配列の層構造と螺旋構造を
有しており、隣接する液晶分子は層毎に仮想的なコーン
上でほぼ180゜シフトして螺旋を描いた二重螺旋構造
を有し、隣接するスメクティック層の液晶分子同士でそ
の自発分極をキャンセルする。
【0034】一方、このような構成及び物性を有する液
晶は、反強誘電相と強誘電相のポテンシャルエネルギー
の障壁が通常の反強誘電性液晶に比較して小さく、通常
の反強誘電性液晶に比較して、反強誘電相の秩序が乱れ
やすく、相転移前駆現象が大きいという特徴を有する。
相転移前駆現象は、反強誘電相を形成している液晶分子
に印加する電界強度を徐々に強くしたとき、反強誘電相
から強誘電相に相転移が起こる前に、図3に示した光学
配置の液晶素子の透過率が高くなる現象を指しており、
透過率の上昇は、液晶分子が相転移前に挙動することを
意味している。そして、この相転移前の液晶分子の挙動
は、反強誘電相と強誘電相のポテンシャルエネルギーの
障壁が小さいことを意味している。
【0035】このような液晶層21は、配向膜18,1
9との界面における相互作用(界面効果)、即ち、配向
処理による配向規制力の影響を受ける。このため、配向
規制力と液晶層21の分子間力の関係により、液晶層2
1は、(1)反強誘電相、(2)フェリ相、(3)混合相のいず
れかになる。
【0036】即ち、(1) 液晶層21を構成する分子
の分子間力が強く、反強誘電性的な分子配列を維持する
力が、配向規制力よりも十分に強い場合には、液晶層2
1は、バルクの状態と同様に反強誘電相となる。具体的
に説明すると、液晶層21の層厚(セルギャップ)は、
液晶材料の螺旋構造の1ピッチ(ナチュラルピッチ)と
ほぼ等しい(1.5ミクロン)。また、液晶分子は配向
膜18、19の配向処理による配向規制力を受けるが、
液晶の分子間力が配向処理による配向規制力よりも大き
い。このため、液晶分子は、基板11と12の間で、図
5及び図6(A)に模式的に示すように、二重螺旋構造
が消失した状態の反強誘電相を形成する。
【0037】そして、液晶層21は、電圧が無印加のと
き、液晶分子の二重螺旋構造が解け、隣接するスメクテ
ィック層の液晶分子が図3の第1の方向21Aと第2の
方向21Bとを交互に向き、ダイレクタ(液晶分子の長
軸の平均的な方向)がSmCA*相が形成する層(スメク
ティック層)の法線方向(又は第3の方向21C)にほ
ぼ揃った状態になる。このとき、隣接するスメクティッ
ク層の液晶分子の自発分極Psは、図5に示すように互
いに反対方向を向き、隣接するスメクティック層の自発
分極同士が互いにキャンセルする。また、空間的に平均
された液晶層21の光学軸は、スメクティック層の法線
方向(又は第3の方向21C)にほぼ一致する。
【0038】一方、液晶層21に、正極性で十分高い電
圧(飽和電圧以上の電圧)を印加することにより、図6
(B)に示すように、液晶分子が第1の方向21Aにほ
ぼ配列した状態に配向する。この状態では、液晶分子の
自発分極はほぼ同一方向を向き、液晶は第1の強誘電相
を示す。一方、液晶層21に、負極性で十分高い電圧
(飽和電圧以下の電圧)を印加することにより、図6
(C)に示すように、液晶分子が第2の方向21Bにほ
ぼ配列した状態に配向する。この状態では、液晶分子の
自発分極はほぼ同一方向を向き、液晶は第2の強誘電相
を示す。これらの状態では、液晶層21の光学軸は第1
の方向21A又は第2の方向21Bにほぼ一致する。
【0039】前述のように、液晶層21の液晶分子は、
配向膜18、19の配向規制力により液晶層21との界
面で分子配列の秩序が弱められ、図7に示すように、液
晶分子を仮想的なコーンに沿って動き易くなっている。
また、液晶層21の反強誘電相と強誘電相のポテンシャ
ルエネルギーの障壁が小さく、反強誘電相の分子配列の
秩序は配向膜18、19との界面の作用により比較的乱
れ易い。従って、液晶層21に中間の電圧が印加される
と、図7に示すように、液晶分子の一部は、カイラルス
メクティックCA*相の仮想的なコーンに沿って挙動し
(動き)、図7に示すように、基板11、12の主面に
対して傾いた状態(チルトを持った状態)になる。
【0040】このため、低電圧が印加された状態では、
液晶層21の全厚にわたって、反強誘電相の液晶分子
(図5に示す反強誘電相的な配列秩序を維持した液晶)
と、図8及び図6(D)及び(E)に示すように基板面
に対してチルトを持った液晶が混在する状態となる。し
かも、液晶層21の厚さが1.5μm程度で薄いため、
配向膜18、19による配向規制力が液晶層21の中央
部の液晶分子にも及ぶ。従って、この反強誘電相の液晶
とチルトを持った液晶が混在する状態は、液晶層21の
厚さ方向の全体にわたる。
【0041】さらに、印加電圧を上昇させると、反強誘
電相の液晶分子(図6(A)に示す反強誘電相的な配列
秩序を維持した液晶分子)が減少し、基板面に対してチ
ルトを持った液晶分子の数が増加し、さらに、一部の分
子は配向方向が反転して強誘電相(強誘電相的な配列秩
序を持った液晶分子)になる。このため、液晶層21の
全厚にわたって反強誘電相の液晶と強誘電相の液晶とチ
ルトを持って配向した中間相の液晶が混在する状態とな
る。
【0042】この状態では、図9に示すように、可視光
の波長サイズの領域に、反強誘電相の液晶と、強誘電相
の液晶と、中間相の液晶とが混在する。光学的にはこれ
らの微小領域の光学特性が平均化された特性が得られ
る。
【0043】この明細書では、基板主面に対してこのチ
ルトをもって配向した中間状態の液晶分子が存在する状
態を、他の相の液晶とチルトを持った中間状態の液晶と
が混在するという意味で混合相と呼ぶ。
【0044】この混合相における、反強誘電相の液晶分
子と強誘電相の液晶分子と中間状態の液晶分子の割合、
及び、中間状態の液晶分子の平均的な配向方向(基板主
面に投影した配向方向)は、印加電圧の極性及び値に応
じて連続的に変化する。このため、この液晶のダイレク
タ(液晶分子の平均的な配向方向)は、図6(A)〜
(E)に示すように、印加電圧に応じて第1の方向21
Aと第2の方向21Bとの間で連続的に変化する。
【0045】(2) 液晶層21を構成する分子の分子
間力が相対的に弱く、配向規制力が相対的に強い場合に
は、液晶層21の液晶分子は、配向規制力の影響を受け
て、反強誘電性の状態から乱れる。ここで、液晶の反強
誘電的分子配列のエネルギーと強誘電的分子配列のエネ
ルギーとの差が比較的小さく、しかも、そのしきい値が
明確な場合には、反強誘電的配向秩序が崩れ、液晶分子
の一部は、微小領域単位で二重螺旋構造が消失した状態
の液晶分子が同一方向に配向したフェリ相を形成して基
板11、12間に封止されている。
【0046】フェリ相では、図10に斜視図で、図11
に基板平面への投影図で示すように、液晶分子は、二重
螺旋構造が解け、第1の方向21A又は第2の方向21
Bのいずれかにその長軸を向けて配列しており、中間状
態の液晶分子は存在しない。しかし、反強誘電相と異な
り、第1の方向21Aに配列した液晶分子と第2の方向
21Bに配列した液晶分子が交互に配列することはな
く、液晶分子は微小領域(可視光の波長サイズより小さ
いサイズの領域)単位で同一方向に配列する。このた
め、液晶層21は、図12に示すように、液晶分子が第
1の方向を向いた第1の配向状態にある微小領域と、液
晶分子が第2の方向を向いた第2の配向状態にある微小
領域とが混在する状態となる。このとき、液晶分子の自
発分極Psは、図12に示すように隣接する領域同士で
キャンセルする。また、空間的に平均された液晶層21
の光学軸は、スメクティック層の法線方向(又は第3の
方向21C)にほぼ一致する。
【0047】図13(A)に示す分子配列を有するフェ
リ相の液晶層21に、正極性で十分高い電圧(飽和電圧
以上の電圧)を印加することにより、図13(B)に示
すように、液晶分子が第1の方向21Aにほぼ配列した
状態に配向する。この状態では、液晶分子の自発分極は
ほぼ同一方向を向き、液晶は第1の強誘電相を示す。一
方、液晶層21に、負極性で十分高い電圧(飽和電圧以
下の電圧)を印加することにより、図13(C)に示す
ように、液晶分子は第2の方向21Bにほぼ配列した状
態に配向する。この状態では、液晶分子の自発分極はほ
ぼ同一方向を向き、液晶は第2の強誘電相を示す。これ
らの状態では、液晶層21の光学軸は第1の方向21A
又は第2の方向21Bにほぼ一致する。
【0048】前述のように、液晶層21の液晶分子は、
配向膜18、19の配向規制力により液晶層21との界
面で分子配列の秩序が弱められており、仮想的なコーン
に沿って動き易くなっている。また、フェリ相の分子配
列の秩序は配向膜18、19との界面の作用により比較
的乱れ易い。従って、液晶層21に中間の電圧が印加さ
れると、図7に示すように、液晶分子の一部は、カイラ
ルスメクティックCA*相の仮想的なコーンに沿って挙動
し(動き)、一部の分子は、図7に示すように、基板1
1、12の主面に対して傾いた状態(チルトを持った状
態)になる。
【0049】このため、電圧が印加された状態では、図
13(D)及び(E)に示すように、隣接する液晶分子
が、第1の方向21A又は第2の方向21Bを共通に向
いた強誘電相(又はフェリ相)を示す微小領域と、基板
面に対してチルトを持った液晶分子が混在する混合相の
状態となる。しかも、液晶層21の厚さが1.5μm程
度と薄いため、配向膜18、19の配向規制力が液晶層
21の全厚にわたって液晶分子に及び、液晶層21はそ
の全厚にわたって混合相となる。さらに、印加電圧を上
昇させると、その極性に応じて、第1の方向21A又は
第2の方向21Bに配列した液晶分子の数が減少し、第
2の方向21B又は第1の方向21Aに配列した液晶分
子が増加する。また、基板面に対してチルトを持った液
晶分子の数も増加する。
【0050】この混合相において、第1の方向21Aに
配向した液晶分子と第2の方向21Bに配向した液晶分
子と、基板面に対してチルトを持った状態の液晶分子が
全層厚にわたって混在する状態を、図14に模式的に示
す。
【0051】この混合相における、第1と第2の強誘電
相の液晶分子と中間状態の液晶分子の割合、及び、中間
状態の液晶分子の平均的な配向方向(基板主面に投影し
た配向方向)は、印加電圧の極性及び値に応じて連続的
に変化する。このため、この液晶のダイレクタ(液晶分
子の平均的な配向方向)は、図13(A)〜(E)に示
すように、印加電圧に応じて第1の方向21Aと第2の
方向21Bとの間で連続的に変化する。
【0052】(3) 液晶層21を構成する分子の分子
間力が相対的に弱く、配向規制力が相対的に強く、液晶
分子が反強誘電的分子配列のエネルギーと強誘電的分子
配列のエネルギーとの中間値を取りやすい場合には、配
向規制力により液晶分子の一部は反転し、さらに、一部
は、スメクテッィクCA相の分子の描くコーンに従って
基板主面にチルトをもって配向した中間の状態になり、
混合相が形成される。しかも、液晶層21の厚さが1.
5μm程度で薄いため、配向膜18、19による配向規
制力が液晶層21の中央部の液晶分子にも及ぶ。従っ
て、液晶層21の厚さ方向の全体にわたって混合相が形
成される。
【0053】即ち、図15に示すように、液晶層21の
全厚にわたって、隣接する液晶分子が、第1の方向21
A又は第2の方向21Bを共通に向いた強誘電相を示す
微小領域と、隣接する液晶分子が、第1の方向21Aと
第2の方向21Bを交互に向いた反強誘電相を示す微小
領域と、基板面に対してチルトを持った液晶分子が混在
する混合相となる。これらの微小領域のサイズは、光の
波長よりも小さく、光学的には複数の領域の特性が平均
化される。
【0054】電圧を印加すると、その極性に応じて、第
1の方向21A又は第2の方向21Bに配列した液晶分
子の数が減少し、第2の方向21B又は第1の方向21
Aに配列した液晶分子が増加する。また、元々基板面に
対してチルトを持っていた液晶分子は第2の方向21B
又は第1の方向21Aに配列し、さらに、チルトを持っ
た液晶分子の数も増加する。
【0055】この混合相における、反強誘電相の液晶分
子と強誘電相の液晶分子と中間状態の液晶分子の割合、
及び、中間状態の液晶分子の平均的な配向方向(基板主
面に投影した配向方向)は、印加電圧の極性及び値に応
じて連続的に変化する。このため、この液晶のダイレク
タ(液晶分子の平均的な配向方向)は、図16(A)〜
(C)に示すように、印加電圧に応じて第1の方向21
Aと第2の方向21Bとの間で連続的に変化する。
【0056】図16(A)に示す分子配列を有する混合
相の液晶層21に、正極性で十分高い電圧(飽和電圧以
上の電圧)を印加することにより、図16(D)に示す
ように、液晶分子が第1の方向21Aにほぼ配列した状
態に配向する。この状態では、液晶分子の自発分極はほ
ぼ同一方向を向き、液晶は第1の強誘電相を示す。一
方、液晶層21に、負極性で十分高い電圧(飽和電圧以
下の電圧)を印加することにより、図16(E)に示す
ように、液晶分子が第2の方向21Bにほぼ配列した状
態に配向する。この状態では、液晶分子の自発分極はほ
ぼ同一方向を向き、液晶は第2の強誘電相を示す。これ
らの状態では、液晶層21の光学軸は第1の方向21A
又は第2の方向21Bにほぼ一致する。このため、この
液晶のダイレクタ(液晶分子の平均的な配向方向)は、
図16(A)〜(E)に示すように、印加電圧に応じて
第1の方向21Aと第2の方向21Bとの間で連続的に
変化する。
【0057】上記(1)〜(3)のいずれの配向特性の
場合でも、電極間に電圧を印加していない状態では、液
晶層21のダイレクタは第3の方向21Cにほぼ一致す
る。電圧を印加すると、ダイレクタは印加電圧に応じて
第1の方向21Aと第2の方向21Bとの間で連続的に
変化する。しかも、液晶層21の全厚にわたって混合相
が形成されるので、ダイレクタの動きは滑らかである。
従って、その光学特性は、印加電圧0V近傍において平
坦な部分がなく、印加電圧の絶対値の上昇に伴って光学
特性も連続的になめらかに変化するものとなる。さら
に、印加電圧の極性に対して透過率のカーブも対称とな
る。また、絶対値が飽和電圧以上の電圧が印加される
と、透過率は飽和する。さらに、ヒステリシスが非常に
小さい。
【0058】特に、(3)の電圧を印加していない状態
で、混合相が形成される場合には、低電圧印加時の液晶
層21のダイレクタの動きが滑らかであり、ヒステリシ
スが少なく、対称性の高いV字型の電気−光学特性が得
られ、多階調での階調表示に適す。
【0059】一例として、この実施の形態の液晶表示素
子(実施例1)の印加電圧に対する透過率の関係を図1
7(A)に示す。この液晶表示素子は、化学式1に示す
骨格構造を有する液晶を主成分とし、表1に示すような
物性を有する液晶組成物を調整し、この液晶組成物を液
晶層21として用い、セルギャップを1.5ミクロンと
して、液晶層21の分子の描く螺旋構造を解いた状態で
封入したものである。また、配向膜18、19を、厚さ
が25〜35nm程度のポリイミド等の有機高分子化合
物から構成し、ラビングを施し、分散力esdを38〜
41,極性力espを9〜14程度とした。
【0060】比較例として、セルギャップを5ミクロン
として、液晶分子の描く螺旋構造を維持した状態で液晶
を封入し、他を同一条件とした液晶表示素子(比較例
1)の印加電圧に対する透過率の関係を図17(B)に
示す。
【0061】図17(A)、(B)の特性は、対向する
電極18と19との間に三角波を印加して得られたもの
である。図17(A)に示すように、実施例1の液晶表
示素子では、液晶層21の全厚にわたって混合相が形成
されるため、その印加電圧−透過率特性は、明確なしき
い値を有さず、透過率が連続的に変化し、印加電圧の極
性に対して対象であり、ヒステリシスが非常に小さく、
コントラストが大きい。従って、印加電圧に対する透過
率がほぼ一義的に定まり、中間階調を安定的に表示で
き、しかも、コントラストの高い画像を安定的に表示す
ることができることが理解できる。
【0062】一方、比較例1では、液晶層21が5μm
程度と厚いため、配向膜18、19と液晶層21の層厚
方向の中間の液晶分子との相互作用が弱く、配向膜1
8、19の近傍のみ混合相が形成され、中央部は反強誘
電性の状態のままである。このため、中央部の液晶に関
しては、図17(C)に実線で示すようにヒステリシス
の大きな、3安定状態の光学特性が得られ、配向膜1
8、19の近傍の液晶のみ図17(C)に破線で示すV
字型の特性が得られる。このため、比較例1の液晶表示
素子全体では、図17(B)に示すように、印加電圧−
透過率特性がしきい値を持つと共にヒステリシスが大き
く、滑らかな印加電圧−透過率特性が得られない。
【0063】実施例1の液晶表示素子において、印加電
圧に応じて、液晶分子が上述のように挙動していること
は、例えば、図18に示すコノスコープ像及び図19
(A)〜19(C)に示す、表示面の拡大図から判別す
ることができる。
【0064】図18はバルクの状態の液晶材料のコノス
コープ像を示す。この図では、メラノープ(輝点)が、
電界Eにほぼ垂直な方向に2つ発生しており、さらに、
ほぼ左右対称である。このことは、液晶分子が二重螺旋
構造を有する反強誘電相であることを示している。
【0065】一方、液晶材料を基板間に封入した状態の
液晶層21では、無電界状態で、図19(A)に示すよ
うに、ほぼ全体が黒く表示される。次に、電圧を高くす
ると、図19(C)に示すように、ほぼ全体が白くな
り、液晶分子が第1又は第2の方向に揃っていることが
わかる。一方、中間の状態では、図19(B)に示すよ
うに、印加電圧に応じて全体的に暗くなったり又は明る
くなったりする。従って、中間の電圧で混合相が生成さ
れていることがわかる。
【0066】このように、この実施の形態の液晶層21
は、全層厚にわたって混合相を形成し、そのダイレクタ
が印加電圧に応じて、第1の方向21Aと第2の方向2
1Bとの間で連続的に滑らかに変化する。従って、任意
の階調を安定して表示することができる。
【0067】図3では、下偏光板23の透過軸23Aを
液晶層21のスメクティック層の法線方向とほぼ平行
に、上偏光板24の透過軸24Aを透過軸23Aに直角
に配置したが、下偏光板23の透過軸23A及び上偏光
板24の透過軸24Aは、要求される液晶表示素子の電
気光学特性に応じて種々の配置に決定される。
【0068】例えば、コーン角θが22.5°程度の液
晶材料を用いる場合は、図20(A)に示すように、下
偏光板23の透過軸23Aを第2の方向21Bに平行と
し、上偏光板24の透過軸24Aを下偏光板23の透過
軸23Aに直交するように配置してもよい。この構成で
は、液晶層21に負極性の十分大きい(しきい値以上
の)電圧を印加した時に、ダイレクタが第2の方向21
Bを向くため、表示が最も暗くなる。一方、正極性の十
分大きい(しきい値以上の)電圧を印加した時に、ダイ
レクタが第1の方向21Aを向くため、表示が最も明る
くなる。
【0069】また、コーン角が22.5°より大きい液
晶材料を用いる場合は、下偏光板23の透過軸23A及
び上偏光板24の透過軸24Aの一方を、液晶層21の
スメクティック層の法線に対してコーン角θより小さい
角度の範囲内に配置し、他方の光学軸を一方の光学軸と
ほぼ直交させて配置させてもよい。このような光学配置
を使用することにより、液晶を強誘電相に設定すること
なく、駆動することが可能となり、表示の焼き付き等を
防止し、フリッカを抑えることができる。
【0070】例えば、化学式1に示したようにコーン角
が32°の液晶材料を用いる場合は、図20(B)に示
したように、下偏光板23の透過軸23Aを、液晶層2
1のスメクティック層の法線方向(ほぼ21Cの方向)
に対して例えば22.5°で交差する方向に配置する。
また、上偏光板24の透過軸24Aを透過軸23Aにほ
ぼ直交させて配置する。
【0071】そして、この液晶材料により形成された液
晶層のダイレクタが、スメクティック層の法線方向(ほ
ぼ21Cの方向)に対してそれぞれ22.5°の角度範
囲(23A及び21Dの間の範囲の)で変化するよう
に、対向する電極間に前記液晶層が強誘電相を形成する
よりも低い電圧範囲の電圧を印加することにより、透過
光量を制御する。この構成とすれば、ダイレクタが透過
軸の方向23Aに一致した時に表示が最も暗くなり、ダ
イレクタが方向23Aに対して45°傾いた方向21D
を向いた時に最も明るくなる。従って、最小階調から最
大階調を得るためにダイレクタを第1の方向21Aと第
2の方向21Bに設定する必要がない。即ち、液晶を強
誘電相に設定することなく、駆動することができる。
【0072】この光学配置を採用した場合でも、印加電
圧に対する液晶層21内での分子の挙動及び相変化等は
上述の通りであり、液晶層21のダイレクタは第1の方
向21Aと第2の方向21Bとの間で、連続的に変化す
る。従って、任意の階調を表示することができる。ま
た、図3の光学配置に比較して、フリッカが少なくな
り、しかも液晶層21に強誘電相が形成されないので、
画面の焼き付きが抑制され、表示画面のコントラストを
高く且つ表示品質を高くすることができる。
【0073】上述の液晶セル(化学式1に示す骨格構造
を有する液晶を主成分とし、表1に示す物性を有する液
晶組成物を1.5ミクロンのセルギャップに封入したセ
ル)に図20(B)に示す光学配置を適用した液晶表示
素子(実施例2)の印加電圧に対する透過率の関係を図
21(A)に示す。比較例として、セルギャップを5ミ
クロンとした点以外は実施例2と同一構成の液晶表示素
子(比較例2)の印加電圧に対する透過率の関係を図2
1(B)に示す。
【0074】図21(A)、(B)の特性は、対向する
電極18と19との間に三角波を印加して得られたもの
である。図21(A)に示すように、実施例2の液晶表
示素子の印加電圧−透過率特性は、液晶層21が薄いた
め、全層厚にわたって混合相が形成され、明確なしきい
値を有さず、透過率が連続的に変化し、印加電圧の極性
に対して対称であり、ヒステリシスが小さく、コントラ
ストが大きい。これに対し、図21(B)に示すよう
に、比較例2では、液晶層21が厚いため、中央部は反
強誘電相のままであり、印加電圧−透過率特性がしきい
値を持つと共にヒステリシスが大きく、滑らかな印加電
圧−透過率特性が得られない。また、コントラストが小
さい。
【0075】図21からも、この実施の形態の液晶表示
素子が、液晶層21の全層厚にわたって混合相が形成さ
れるため、優れた階調表示能力を有することが確認でき
る。
【0076】次に、上記構成の表示素子の駆動方法を図
22を参照して説明する。図22(A)は行ドライバ3
1が任意の行のゲートライン15に印加するゲート信号
を、図22(B)は列ドライバ32がゲートパルスに同
期して各データライン16に印加するデータ信号を示
す。データ信号の電圧は液晶層21を強誘電相に配向さ
せない電圧、即ち、VTmaxとVTminとの間で、表示した
い透過率に対応する電圧に設定されている。図22
(C)は、図22(B)に示すデータパルスが印加され
た時の透過率の変化を示す。
【0077】各ゲート信号は、対応する行の選択期間に
ゲートパルスとしてオンする。このゲートパルスにより
選択された行のTFT14がオンする。TFT14がオ
ンしている期間、即ち、書き込み期間に、そのTFT1
4を介して表示階調に対応するデータ信号が画素電極1
3と対向電極17との間に印加される。ゲートパルスが
オフするとTFT14がオフし、それまで画素電極13
と対向電極17との間に印加されていた電圧が、画素電
極13と対向電極17とその間の液晶層21により形成
される画素容量に保持される。このため、図22(C)
に示すように、この保持電圧に対応する表示階調がこの
行の次の選択期間まで保持される。従って、この駆動方
法によれば、データパルスの電圧を制御することにより
任意の階調画像を表示することができる。
【0078】実施例2の液晶表示素子を図22(A)、
(B)に示す駆動方法で駆動し、データ信号の電圧を−
5Vから+5Vに順次増加し、さらに、+5Vから−5
Vに順次低下させたときの、透過率の変化を図23に示
す。図23から、図22の駆動方法を使用することによ
り、任意の階調を安定的に表示できることが理解でき
る。
【0079】次に、このような駆動を可能とする列ドラ
イバ32の構成例を図24を参照して説明する。列ドラ
イバ32は、図24に示すように、第1のサンプル・ホ
ールド回路41と、第2のサンプル・ホールド回路42
と、A/D(アナログ/ディジタル)変換器43と、タ
イミング回路44と、電圧変換回路45とから構成され
る。
【0080】第1のサンプル・ホールド回路41は、外
部から供給されるアナログ表示信号のうち対応する画素
用の信号成分(1つの画像データ)VD’をサンプル・
ホールドする。第2のサンプル・ホールド回路42は第
1のサンプル・ホールド回路41のホールド信号VD’
をサンプル・ホールドする。A/D変換器43は、第2
のサンプルホールド回路42のホールド信号をA/D変
換してディジタル階調データに変換する。タイミング回
路44は、各選択期間TSに、第1と第2のサンプルホ
ールド回路41、42にサンプリング及びホールディン
グを指示するタイミング制御信号を供給する。
【0081】電圧変換回路45は、A/D変換器43が
出力するディジタル階調データを対応する電圧(該ディ
ジタル階調データが指示する階調を表示するために必要
な駆動系の電圧)VDを有するデータパルスに変換し
て、対応するデータライン16に出力する。この電圧変
換回路45により、信号処理系の電源系統と駆動系の電
源系統とが分離されている。電圧変換回路45の出力電
圧VDは対応する行のTFT14がオンしている書き込
み期間に液晶層21に印加され、TFT14がオフして
いる間は対向する電極13と17の間に保持される。
【0082】第1のサンプル・ホールド回路41と、第
2のサンプル・ホールド回路42と、A/D変換器43
と、電圧変換回路45は、画素の列毎に配置され、タイ
ミング回路44は複数列に共通に配置される。
【0083】なお、列ドライバ32の構成は、図24の
構成に限定されるものではない。例えば、A/D変換器
43が内蔵するサンプルホールド回路を第2のサンプル
ホールド回路42として使用しても良い。さらに、A/
D変換器43の出力データに一定の処理を行った後、処
理後のデータを電圧変換回路45に供給して駆動系の電
圧に変換してもよい。また、処理後のデータを一旦信号
処理系の電圧を有する階調信号に変換した後、電圧変換
回路45で駆動系の電圧に変換してもよい。各種タイミ
ング信号を列ドライバ32の外部から供給してもよい。
また、画像データ自体をディジタルデータで構成しても
よい。
【0084】この発明は上記実施の形態に限定されず、
種々の変形及び応用が可能である。例えば、この発明の
反強誘電性液晶は、化学式1に示した骨格構造を有する
ものを主成分とするものに限定されず、他の混合相を形
成する任意の液晶を使用できる。その物性についても同
様である。また、配向膜の材質、厚さ等も適宜変更可能
である。液晶材料と配向膜の組合せは、電圧を印加した
状態で、チルトをもって配向した液晶分子を含む混合相
が形成できるならば、任意である。液晶層21の厚さ
も、混合相が全厚に渡って形成できる範囲ならば、任意
である。さらに、一部に混合相にならない領域が発生し
ても、表示に実質的に影響を与えない程度ならば、差し
支えない。
【0085】また、実施の形態では、偏光板23の透過
軸23Aと偏光板24の透過軸24Aを直角に配置した
が、これらが平行になるように偏光板23と24を配置
してもよい。また、偏光板の光学軸は吸収軸でもよい。
【0086】また、本発明はTFTをアクティブ素子と
する反強誘電性液晶表示素子に限らず、MIMをアクテ
ィブ素子とする反強誘電性液晶表示素子にも適用可能で
ある。さらに、この発明は、図25に示すように、対向
する基板11と12の対向面に走査電極71と、走査電
極71に直交する信号電極72を配置した単純マトリク
ス型(パッシブマトリクス型)の表示素子にも適用可能
である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、反強誘電性を示す液晶を用いた液晶表示素子であり
ながら、表示階調を連続的に変化させて、任意の階調で
画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態にかかる液晶表
示素子の構造を示す断面図である。
【図2】図1に示す液晶表示素子の下基板の構成を示す
平面図である。
【図3】偏光板の透過軸と液晶分子の配向方向の関係を
示す図である。
【図4】バルクの状態の液晶の液晶分子の描く二重螺旋
構造を説明するための図である。
【図5】基板間に封止された反強誘電相にある液晶の分
子の配向状態を説明するための図である。
【図6】(A)〜(E)は、電圧を印加していない状態
で反強誘電相を形成する液晶の印加電圧と分子の配向と
の関係を示す図である。
【図7】中間電圧を印加したときの液晶分子の挙動を説
明するための図である。
【図8】電圧を印加していない状態で反強誘電相を形成
する液晶に、中間電圧を印加したときの液晶分子の配向
状態を説明するための図である。
【図9】電圧を印加していない状態で反強誘電相を形成
する液晶に、中間電圧を印加したときの液晶の配向状態
を説明するための図である。
【図10】フェリ相の液晶分子の配列を示す図である。
【図11】フェリ相の液晶分子の配列を示す図である。
【図12】フェリ相の液晶分子の配列を示す図である。
【図13】電圧を印加していない状態でフェリ相を形成
する液晶に、電圧を印加したときの液晶分子の配向状態
を説明するための図である。
【図14】電圧を印加していない状態でフェリ相を形成
する液晶に、電圧を印加したときの液晶分子の配向状態
を説明するための図である。
【図15】電圧を印加していない状態で混合相を形成す
る液晶の配向状態を説明するための図である。
【図16】電圧を印加していない状態で混合相を形成す
る液晶の印加電圧に対する配向状態の変化を説明するた
めの図である。
【図17】(A)は、図3の光学配置を採用した実施例
1の反強誘電性液晶表示素子に低周波の三角波電圧を印
加した時の、印加電圧−透過率特性を示すグラフであ
り、(B)は、ギャップ長を5ミクロンとした比較例1
の印加電圧−透過率特性を示すグラフであり、(C)
は、比較例1の液晶の基板近傍部の光学特性と中央部の
光学特性を区分して示すグラフである。
【図18】バルクの状態の液晶のコノスコープ像であ
る。
【図19】(A)〜(C)は、液晶表示素子の顕微鏡写
真を示す図である。
【図20】(A)と(B)は、偏光板の透過軸と液晶分
子の配向方向の関係の他の例を示す図である。
【図21】(A)は、図20の光学配置を採用した実施
例2の反強誘電性液晶表示素子に低周波の三角波電圧を
印加した時の、印加電圧−透過率特性を示すグラフであ
り、(B)は、ギャップ長を5ミクロンとした比較例2
の印加電圧−透過率特性を示すグラフである。
【図22】(A)〜(C)は、この発明の反強誘電性液
晶表示素子の駆動方法を説明するためのタイミングチャ
ートである。
【図23】図22(A)〜(C)に示す駆動方法を用い
て実施例2の液晶表示素子を駆動した時の印加電圧−透
過率特性を示す図である。
【図24】図23(A)〜(C)に示す駆動方法を実現
するためのドライバ回路の構成例を示すブロック図であ
る。
【図25】単純マトリクスタイプの液晶表示素子の構成
を示す図である。
【符号の説明】
11・・・透明基板(下基板)、12・・・透明基板(上基
板)、13・・・画素電極、14・・・アクティブ素子(TF
T)、15・・・ゲートライン(走査ライン)、16・・・デ
ータライン(階調信号ライン)、17・・・共通電極、1
8・・・配向膜、19・・・配向膜、20・・・シール材、21・
・・液晶層、22・・・スペーサ、23・・・偏光板(下偏光
板)、24・・・偏光板(上偏光板)、25・・・液晶セル、
31・・・行ドライバ、32・・・列ドライバ、71・・・走査
電極、72・・・信号電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小倉 潤 東京都八王子市石川町2951番地の5 カシ オ計算機株式会社八王子研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素電極と画素電極に接続されたアクティ
    ブ素子がマトリクス状に複数配列された一方の基板と、 前記画素電極に対向する共通電極が形成された他方の基
    板と、 前記基板の間に封入され、バルクの状態でカイラルスメ
    クティックCA相を形成し、前記一方の基板と前記他方
    の基板間において、前記基板の主面に対してチルトをも
    って配列した液晶分子を有する混合相が厚さ方向の実質
    的な全体に形成された液晶層と、から構成されることを
    特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】電極が形成された一方の基板と、 前記電極に対向する電極が形成された他方の基板と、 前記基板の間に封入され、スメクティック相を形成する
    液晶分子が自発分極を有し、バルクの状態で二重螺旋構
    造を描いて配列する反強誘電相を形成し、前記一方の基
    板と前記他方の基板との間において、前記一方と他方の
    基板の主面に対しチルトを有して配向した中間相の液晶
    分子と他の相の液晶分子を含む混合相が、全厚に渡って
    形成された液晶層と、 前記一方の基板の電極と前記他方の基板の電極に接続さ
    れ、前記電極間に電圧を印加することにより、前記液晶
    層中の液晶分子を、カイラルスメクティックCA相の分
    子の描くコーンに沿って移動させることにより、前記液
    晶層のダイレクタを制御して階調表示を行う駆動手段
    と、 から構成されることを特徴とする液晶表示素子。
  3. 【請求項3】前記混合相の液晶層は、液晶分子が前記一
    方及び他方の基板の主面に対しチルトを持って配列した
    状態の中間相の液晶と他の相の液晶とが混合された状態
    の液晶から構成されている、ことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】前記一方の基板と前記他方の基板の各対向
    面には、配向膜が形成されており、 前記配向膜は、前記液晶層をその全厚にわたって液晶分
    子を混合相に配列させる配向規制力を有する、ことを特
    徴とする請求項1、2又は3に記載の液晶表示素子。
  5. 【請求項5】前記一方の基板と前記他方の基板の各対向
    面には、配向膜が形成されており、 前記液晶層は、前記配向膜の配向規制力により、前記液
    晶層をその全厚にわたって混合相に配列される厚さを有
    している、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    1項に記載の液晶表示素子。
  6. 【請求項6】前記液晶層は、電圧が無印加の状態で、そ
    の全厚にわたって混合相が形成されている、ことを特徴
    とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶表示
    素子。
  7. 【請求項7】前記液晶層は、電界が印加されることによ
    り、その全厚にわたって混合相が形成される、ことを特
    徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の液晶表
    示素子。
  8. 【請求項8】一対の基板間に、バルクの状態で液晶分子
    が二重螺旋構造を描いて配列する反強誘電相の液晶の層
    を封入すると共に全厚にわたって混合相とし、 前記液晶層に電界を印加することにより、液晶分子を、
    カイラルスメクティックCA相の分子の描くコーンに沿
    って移動させることにより、前記液晶のダイレクタを制
    御して階調表示を行う、 ことを特徴とする液晶表示素子の駆動方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7348953B1 (en) 1999-11-22 2008-03-25 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of driving liquid crystal display device
KR100878991B1 (ko) * 2001-07-31 2009-01-15 소니 가부시끼 가이샤 액정 셀 시스템 및 액정 시스템 개선 방법
US7535448B2 (en) 2001-02-08 2009-05-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Liquid crystal display device, and method of driving the same

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