JPH10300148A - クリーンルーム、及び、清浄空気吹出ユニット - Google Patents

クリーンルーム、及び、清浄空気吹出ユニット

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Publication number
JPH10300148A
JPH10300148A JP10855397A JP10855397A JPH10300148A JP H10300148 A JPH10300148 A JP H10300148A JP 10855397 A JP10855397 A JP 10855397A JP 10855397 A JP10855397 A JP 10855397A JP H10300148 A JPH10300148 A JP H10300148A
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JP
Japan
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clean
room
unit
clean air
blow
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JP10855397A
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English (en)
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Toshiro Kuriki
敏郎 栗城
Mitsuo Nakamura
光男 中村
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Taikisha Ltd
Texas Instruments Japan Ltd
Original Assignee
Taikisha Ltd
Texas Instruments Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クリーンルームにおいて、室内における各領
域の清浄度を確保しながら、効果的な省エネを達成す
る。 【解決手段】 吹出用ファン1と吹出空気浄化用フィル
タ2とを備える清浄空気吹出ユニット3を、浄化対象室
4の天井部に並設するクリーンルームにおいて、清浄空
気吹出ユニット3の夫々を、吹出用ファン1として複数
のファン1a,1bを備え、これら複数の吹出用ファン
1a,1bにより、吹出用開口部を吹出空気浄化用フィ
ルタ2の装着部とするユニット内部形成の共通の吹出チ
ャンバ6に吹出用空気を取り入れる構造とし、浄化対象
室4の天井部に並設した清浄空気吹出ユニット3各々の
吹出用ファン1a,1bの運転台数を、浄化対象室4の
室内における浄化必要度に応じて自動的に変更する構成
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体部品に代表
される種々の電子部品の製造や薬品・食品の製造などに
用いるクリーンルームに関し、詳しくは、吹出用ファン
と吹出空気浄化用フィルタとを備える清浄空気吹出ユニ
ット(一般にファン・フィルタユニットと称される)
を、浄化対象室の天井部に並設するクリーンルーム、並
びに、このクリーンルームに用いる清浄空気吹出ユニッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のクリーンルームで使用す
る清浄空気吹出ユニットは、例えば、特開平4−103
937号公報や特開平4−306439号公報に見られ
るように、ユニット個々が1台ずつの吹出用ファンを備
え、この1台の吹出用ファンにより、ユニット内部の吹
出チャンバに吹出用空気を取り入れて、その取り入れ空
気を吹出チャンバの吹出用開口部から吹出空気浄化用フ
ィルタを介して吹き出させる構造であった。
【0003】そして、この清浄空気吹出ユニットを浄化
対象室の天井部に並設した状態において、室内の浄化必
要度に応じ、各清浄空気吹出ユニットからの清浄空気の
吹出風量を変更するには、吹出用ファンのファンモータ
に対するインバータ制御やタップ切換制御をもって吹出
用ファンの回転数を変更することで、各清浄空気吹出ユ
ニットの吹出風量を変更していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の如く吹
出用ファンの回転数制御で清浄空気吹出ユニットの吹出
風量を変更するのでは、ファンの回転数変更に伴い発生
音や発生振動の周波数が変化することで共振現象が生じ
て、運転騒音やビビリが発生するときがあり、特に、半
導体部品などの微細な電子部品の製造では、そのビビリ
が僅かであるにしても、製造に重大な悪影響を及ぼす虞
があった。
【0005】また、吹出用ファンの回転数制御では、イ
ンバータ制御やタップ切換制御、あるいは、その他の制
御方式によるにしても、制御機器が高く付いて、天井部
に並設した複数の清浄空気吹出ユニット夫々の吹出風量
を変更可能にするのに、クリーンルーム全体としての設
備コストが高く付く問題があった。
【0006】さらにまた、従来の清浄空気吹出ユニット
では、ユニットの吹出風量を1台で賄うに足りる大きさ
の吹出用ファンをユニットに装備するため、ユニットが
嵩高な構造となり、このため、浄化対象室の天井部にユ
ニット設置のためのスペース(具体的には天井裏スペー
ス)を大きく確保する必要が生じて浄化対象室の有効ス
ペースが制限される、また、スペースが限られた天井部
へのユニットの設置施工が難しくなるといった問題もあ
った。
【0007】以上の実情に対し、本発明の第1の課題
は、天井部に並設する清浄空気吹出ユニット夫々の吹出
風量変更に合理的な方式を採用することにより、上記問
題を効果的に解消した状態で、浄化対象室の室内におけ
る浄化必要度の変化に対し、省エネを図りながら適切に
対応できるようにする点にある。
【0008】また、本発明の第2の課題は、浄化対象室
の室内における浄化必要度の高低分布が変化することに
対し、浄化必要度の高い領域に対する浄化を充分にしな
がら、省エネをさらに効果的に達成する点にある。
【0009】また、本発明の第3の課題は、上記課題の
達成に好適な清浄空気吹出ユニットを提供する点にあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】
〔1〕請求項1記載の発明では、浄化対象室の天井部に
並設する清浄空気吹出ユニットの夫々を、吹出用ファン
として複数のファンを備え、これら複数の吹出用ファン
により、吹出用開口部を吹出空気浄化用フィルタの装着
部とするユニット内部形成の共通の吹出チャンバに吹出
用空気を取り入れる構造にしてあるから、各ユニットに
おける吹出用ファンの運転台数の変更により、上記吹出
チャンバへの吹出用空気の取り入れ風量を変更して、各
ユニットの清浄空気吹出風量を変更する風量調整形態を
採ることができる。
【0011】また、各ユニットは、吹出用開口部を吹出
空気浄化用フィルタの装着部とするユニット内部形成の
共通の吹出チャンバで、複数の吹出用ファンによる取り
入れ空気を受け入れるから、吹出用ファンの運転台数を
多くしてユニットの吹出風量を増大させた状態、及び、
吹出用ファンの運転台数を減らしてユニットの吹出風量
を減少させた状態のいずれにおいても、取り入れた吹出
用空気を、共通の吹出チャンバで均圧化して、共通吹出
チャンバの吹出用開口部から吹出空気浄化用フィルタを
介しムラ無く均一に吹き出すことができ、これにより、
ユニット下方領域に対する浄化機能を高く維持すること
ができる。
【0012】そして、クリーンルームとして、浄化対象
室の天井部に並設した上記清浄空気吹出ユニット各々の
吹出用ファンの運転台数を、浄化対象室の室内における
浄化必要度に応じて自動的に変更するから、浄化必要度
が高いときには、吹出用ファン運転台数の自動増加でユ
ニットからの清浄空気の吹出風量を自動的に増大させ
て、要求の高い浄化度に対し適切に対応でき、一方、浄
化必要度が低いときには、吹出用ファン運転台数の自動
減少でユニットからの清浄空気の吹出風量を自動的に減
少させて、要求の浄化度には対応しつつ、ファン消費動
力の低減による省エネを達成できる。
【0013】つまり、請求項1記載の発明によれば、清
浄空気吹出ユニットの夫々に装備した複数の吹出用ファ
ンの運転台数の変更により、各ユニットの吹出風量を変
更するから、ユニットに装備の1台の吹出用ファンに対
する回転数制御で各ユニットの吹出風量を変更する従来
形式での共振現象の問題、すなわち、ファンの回転数変
更に伴い発生音や発生振動の周波数が変化することで共
振現象が生じて、運転騒音やビビリが発生するといった
問題を解消でき、また、吹出用ファンを回転数制御する
に比べ、吹出風量変更のための制御機器が安価になり、
天井部に並設する清浄空気吹出ユニット夫々の吹出風量
を変更可能にするのに要する全体としての設備コストを
低減できる。
【0014】しかも、各ユニットにおける吹出用空気の
取り入れは複数の吹出用ファンにより行うから、ユニッ
トの吹出風量を1台で賄うに足りる大型の吹出用ファン
をユニットに装備する従来形式に比べ、複数の小型な吹
出用ファンを水平方向に分散させた状態でユニットに組
み付け装備する形態を採って、清浄空気吹出ユニットを
高さ寸法が小さなコンパクトなものにすることができ、
これにより、浄化対象室の天井部へのユニット設置にお
いて省スペース化を実現できるともに、スペースが限ら
れた天井部へのユニットの設置施工も容易にし得る。
【0015】そして、このように先述の従来形式におけ
る各問題は解消しながら、前記の如き浄化必要度に応じ
たファン運転台数の自動変更により、浄化対象室の室内
における浄化必要度の変化に対し、省エネを実現しなが
ら、また、清浄空気の均一吹出機能は良好に維持した状
態で、適切に対応できる。
【0016】なお、請求項1記載の発明では、クリーン
ルームの基本の設備構成として、吹出用ファンと吹出空
気浄化用フィルタとを備える清浄空気吹出ユニットを浄
化対象室の天井部に並設する形式(いわゆるファン・フ
ィルタユニット形式)を採るから、この形式の基本的な
利点、すなわち、種々の形状・規模のクリーンルームの
構築に対し、清浄空気吹出ユニットの並設数や配置形態
の選定だけで容易に対応できる利点は、そのまま維持で
きる。
【0017】〔2〕請求項2記載の発明では、浄化対象
室の室内における浄化必要度の高低分布が変化すること
に対し、その浄化必要度の高低分布を分布検出手段によ
り検出し、この検出情報に基づき、前記の請求項1記載
の発明における浄化必要度に応じた清浄空気吹出ユニッ
ト各々のファン運転台数の自動変更として、浄化対象室
の天井部に並設した清浄空気吹出ユニットのうち、浄化
必要度の高い位置に対応するユニットの吹出用ファン運
転台数を、そのユニットが浄化必要度の低い位置に対応
するときよりも自動的に増加させるから、室内各領域の
うち浄化必要度が高くなった領域への清浄空気吹出風量
を自動的に増大させて、その領域に対し要求に応じた充
分な浄化を適切に施すことができる。
【0018】そして、この吹出風量変更において、浄化
必要度の低い位置に対応する清浄空気吹出ユニットにつ
いては、吹出用ファンの運転台数の増加を実施せずに低
い浄化必要度に応じた少量の吹出風量に維持するから、
また、浄化必要度の高低分布変化で浄化必要度の高い位
置に対応する状態から浄化必要度の低い位置に対応する
状態に変わった清浄空気吹出ユニットについては、吹出
用ファンの運転台数を自動的に減少復帰させて吹出風量
を減少させるから、例えば、浄化対象室の室内に浄化必
要度の高い領域がいくつか存在することに対し、全ての
清浄空気吹出ユニットの吹出用ファンの運転台数を一律
に自動増加させる形態を採るに比べ、ファン消費動力の
低減による省エネを一層効果的に実現できる。
【0019】また、分布検出手段による浄化必要度の高
低分布検出に基づいて、上記の如く清浄空気吹出ユニッ
ト各々の吹出用ファンの運転台数を変更するから、室内
における浄化必要度の高低分布が予測不能な不規則な変
化パターンで変化する場合についても適切に対応でき
る。
【0020】〔3〕請求項3記載の発明では、前記の分
布検出手段として、浄化対象室の室内を移動する発塵源
又は清浄雰囲気必要物の存在位置を検出する移動位置検
出手段を設け、そして、この移動位置検出手段により検
出される発塵源又は清浄雰囲気必要物の存在位置を浄化
必要度の高い位置として、その存在位置に対応する清浄
空気吹出ユニットの吹出用ファン運転台数を自動的に増
加させるから、発塵源又は清浄雰囲気必要物の室内移動
に対し、室内各領域のうち、発塵源又は清浄雰囲気必要
物が存在する領域への清浄空気の吹出風量を自動的に増
大させて、この領域の清浄度を、発塵源からの発塵に抗
して所要の清浄度に保つ、ないしは、清浄雰囲気必要物
の要求清浄度に調整することができる。
【0021】〔4〕請求項4記載の発明では、前記の移
動位置検出手段として、浄化対象室における人の存在位
置を検出する人位置検出手段を設け、そして、この人位
置検出手段により検出される人の存在位置を浄化必要度
の高い位置として、その人存在位置に対応する清浄空気
吹出ユニットの吹出用ファン運転台数を自動的に増加さ
せるから、発塵源である人の室内移動(一般にクリーン
ルームにおいて人は最大の発塵源)に対し、室内各領域
のうち、人が存在する領域への清浄空気の吹出風量を自
動的に増大させて、この人存在領域の清浄度を人からの
発塵に抗し所要の清浄度に保つことができる。
【0022】〔5〕請求項5記載の発明では、前記の人
位置検出手段として、清浄空気吹出ユニットの夫々に、
各々のユニット下方領域における人の存否を検出する人
検出センサを組み付け装備してあるから、これら人検出
センサの検出情報に基づき、天井部に並設の清浄空気吹
出ユニットのうち、人の存在位置に対応する清浄空気吹
出ユニットの吹出用ファン運転台数を自動的に増加させ
て、その人の存在領域に対する清浄空気の吹出風量を自
動的に増大させ、これにより、人存在領域の清浄度を人
からの発塵に抗し所要の清浄度に保つことができる。
【0023】そして、この検出形態によれば、天井部に
並設する清浄空気吹出ユニットの各々が、ユニット下方
領域の人の存否を検出する人検出センサを備えることか
ら、人の存在位置に応じた清浄空気吹出ユニットのファ
ン運転台数制御において、人の存在位置に対応する清浄
空気吹出ユニットの割り出し(すなわち、吹出用ファン
の運転台数増加が必要なユニットの割り出し)が容易に
なり、また、浄化対象室の形状や室内設置物の影響を受
け難い状態で人の存在位置を的確に検出でき、これらの
ことから、全体としての制御構成及び検出構成を簡略に
して、設備コストを安価にすることができる。
【0024】また、清浄空気吹出ユニットを浄化対象室
の天井部に設置する以前の段階(例えば、ユニットの工
場製作段階)で人検出センサを予め清浄空気吹出ユニッ
トに組み付け装備した状態で、これら清浄空気吹出ユニ
ットを浄化対象室の天井部に設置するといった施工形態
を採ることも可能となり、この施工形態を採ることで、
設備施工を容易にして、施工能率を高めるとともに施工
経費を低減することができる。
【0025】なお、清浄空気吹出ユニットに対し、上記
の人検出センサとともに、その人検出センサの検出情報
に基づき、他の清浄空気吹出ユニットとは独立して、ユ
ニット下方領域に人が存在するとき吹出用ファンの運転
台数を自動的に増加させ、かつ、ユニット下方領域に人
が不存のとき吹出用ファンの運転台数を自動的に減少復
帰させるユニット個別制御器を組み付け装備する形態を
採れば、例えば、各清浄空気吹出ユニットに装備した人
検出センサの検出情報を一旦、別置の中央制御器に取り
入れて、この中央制御器からの指令で各清浄空気吹出ユ
ニットの吹出用ファン運転台数を変更する形態を採るに
比べ、全体としての制御構成を一層簡略にすることがで
きる。
【0026】さらにまた、清浄空気吹出ユニットを浄化
対象室の天井部に設置する以前の段階で人検出センサと
ともに上記のユニット個別制御器を清浄空気吹出ユニッ
トに予め組み付け装備した状態で、これら清浄空気吹出
ユニットを浄化対象室の天井部に設置する施工形態を採
れば、設備施工を一層容易にして、施工能率の向上、及
び、施工経費の低減を一層効果的に達成できる。
【0027】〔6〕請求項6記載の発明では、浄化対象
室において発塵源又は清浄雰囲気必要物を移動装置によ
り移動させるのに対し、前記の移動位置検出手段を、そ
の移動装置から受ける装置動作信号に基づき、浄化対象
室における発塵源又は清浄雰囲気必要物の存在位置を検
出する構成とするから、例えば、監視カメラなどで発塵
源又は清浄雰囲気必要物の室内存在位置を検出するに比
べ、浄化対象室の形状や室内設置物の影響を全く受ける
ことの無い状態で、発塵源又は清浄雰囲気必要物の存在
位置を的確に検出でき、室形状が複雑な場合や室内設置
物が多い場合に特に有利となる。
【0028】〔7〕請求項7記載の発明では、室内での
浄化必要度の高低分布を検出する前記の分布検出手段と
して、浮遊塵埃量の測定により浄化対象室における浮遊
塵埃の濃度分布を検出する塵埃検出手段を設け、そし
て、この塵埃検出手段により検出される塵埃濃度の高い
位置を浄化必要度の高い位置として、その塵埃濃度の高
い位置に対応する清浄空気吹出ユニットの吹出用ファン
運転台数を自動的に増加させるから、浄化対象室の室内
における浮遊塵埃の濃度分布が変化することに対し、室
内各領域のうち、浮遊塵埃濃度が高くなった領域への清
浄空気の吹出風量を自動的に増大させて、その領域に対
し、所要の清浄度を維持するのに要する浄化を適切に施
すことができる。
【0029】〔8〕請求項8記載の発明では、浄化対象
室の室内における浄化必要度の高低分布の経時的変化パ
ターンが既知である場合、この変化パターンを記憶させ
ておくパターン記憶手段を設け、このパターン記憶手段
の記憶パターンに基づき、浄化対象室の天井部に並設し
た清浄空気吹出ユニットのうち、浄化必要度の高い位置
に対応する清浄空気吹出ユニットの吹出用ファン運転台
数を、その清浄空気吹出ユニットが浄化必要度の低い位
置に対応するときよりも自動的に増加させるから、室内
各領域のうち浄化必要度が高くなった領域への清浄空気
の吹出風量を自動的に増大させて、その領域に対し要求
に応じた充分な浄化を適切に施すことができる。
【0030】そして、前記の請求項2記載の発明と同
様、この吹出風量変更において、浄化必要度の低い位置
に対応する清浄空気吹出ユニットについては、吹出用フ
ァンの運転台数の増加を実施せずに低い浄化必要度に応
じた少量の吹出風量に維持するから、また、浄化必要度
の高低分布変化で浄化必要度の高い位置に対応する状態
から浄化必要度の低い位置に対応する状態に変わった清
浄空気吹出ユニットについては、吹出用ファンの運転台
数を自動的に減少復帰させて吹出風量を減少させるか
ら、浄化対象室の室内に浄化必要度の高い領域がいくつ
か存在することに対し、全ての清浄空気吹出ユニットの
吹出用ファンの運転台数を一律に増加させる形態に比
べ、ファン消費動力の低減による省エネを一層効果的に
達成できる。
【0031】また、パターン記憶手段に記憶させた浄化
必要度高低分布の既知の変化パターンに基づいて、上記
の如く清浄空気吹出ユニット各々の吹出用ファンの運転
台数を変更するから、室内における浄化必要度の高低分
布を検出する検出手段の付加装備が不要となり、この点
で、設備構成を簡略にして、設備施工を容易にし得ると
ともに設備コストを安価にすることができる。
【0032】
〔9〕請求項9記載の発明では、清浄空気
吹出ユニットの単体について、吹出用開口部を吹出空気
浄化用フィルタの装着部とするユニット内部形成の共通
の吹出チャンバへ複数の吹出用ファンにより吹出用空気
を並列的に取り入れるユニット構造とするから、これら
複数の吹出用ファンの運転台数変更による吹出風量の変
更を可能にしながらも、例えば、直列接続した複数の吹
出用ファンの運転台数の変更で吹出風量を変更するのに
比べ、運転台数の減少側への変更で停止状態となったフ
ァンが風路抵抗となって運転側のファンで動力浪費が生
じるといったことを回避できる。
【0033】また、このユニット構造において、吹出用
ファンの運転台数の減少側への変更の際、運転停止させ
るファンの側の吹出チャンバへの空気取入路を自動的に
閉じるから、運転側のファンをもって共通吹出チャンバ
に取り入れた吹出用空気が運転停止ファンの側の空気取
入路から逆流漏出することを防止でき、これにより、上
記の如く運転停止のファンが風路抵抗となることを防止
できることと相まって運転側のファンの動力浪費を効果
的に防止した状態で、ファン運転台数の減少側への変更
によるファン消費動力の低減を効果的に達成できる。
【0034】そして、このように複数の吹出用ファンに
より吹出用空気を並列的に取り入れる構造としながら
も、これら吹出用ファンによる取り入れ空気は共通の吹
出チャンバに受け入れるから、吹出用ファンの運転台数
を多くしてユニットの吹出風量を増大させた状態、及
び、吹出用ファンの運転台数を減らしてユニットの吹出
風量を減少させた状態のいずれにおいても、取り入れた
吹出用空気は、共通の吹出チャンバで均圧化して、共通
吹出チャンバの吹出用開口部から吹出空気浄化用フィル
タを介しムラ無く均一に吹き出すことができ、これらの
ことから、前記の請求項1〜8のいずれか1項に記載の
発明の実施に極めて好適な清浄空気吹出ユニットとな
る。
【0035】〔10〕請求項10記載の発明では、清浄
空気吹出ユニットの単体について、吹出用開口部を吹出
空気浄化用フィルタの装着部とするチャンバ形成用のボ
ックス状体に、その内部へ吹出用空気を取り入れる吹出
用ファンとしてのファンを組み付けてファン・ボックス
組を形成し、そして、このファン・ボックス組の複数を
互いに近接させた状態で一体に連結するとともに、それ
らのボックス状体どうしを連通路により連通させて、こ
の連通路による複数ボックス状体の一連の内部空間を前
記の吹出チャンバにしてあるから、吹出チャンバを形成
する各ボックス状体が小型なものとなって、同容量の吹
出チャンバを一つの大型のボックス状体で形成するに比
べ、軽量・薄肉の安価な形成材を用いながらも、個々の
ボックス状体の強度を高く確保でき、高強度の吹出チャ
ンバ構造にすることができる。
【0036】また、これらチャンバ形成用のボックス状
体に吹出用ファンとしてのファンを各別に組み付けるか
ら、上記の如く各々を小型なものとして高い強度を確保
したボックス状体の夫々により複数の吹出用ファンの支
持を分担する形態で、吹出用ファンの夫々を高い支持強
度で支持でき、これらのことから、清浄空気吹出ユニッ
トの製作コストを安価にしながら、ユニット全体として
の強度を高く確保することができる。
【0037】そして、複数のボックス状体に対し各別の
吹出用ファンで吹出用空気を取り入れる形態としながら
も、上記連通路により連通させた複数ボックス状体の一
連の内部空間を複数の吹出用ファンに対する共通の吹出
チャンバにするから、吹出用ファンの運転台数を多くし
てユニットの吹出風量を増大させた状態、及び、吹出用
ファンの運転台数を減らしてユニットの吹出風量を減少
させた状態のいずれにおいても、取り入れた吹出用空気
は、一連のボックス状体内部空間で均圧化して、ボック
ス状体夫々の吹出用開口部から吹出空気浄化用フィルタ
を介しムラ無く均一に吹き出すことができ、以上のこと
から、ユニットにおける吹出用開口部の面積を大きくし
て、一つの清浄空気吹出ユニットの担当領域を面積的に
ある程度大きなものとする場合に極めて有利となる。
【0038】また、このユニット構造であれば、清浄空
気吹出ユニットの製作にあたり、他のボックス状体との
連結の前のボックス状体に吹出用ファンを組み付けたフ
ァン・ボックス組の複数を個別に製作して、これら製作
したファン・ボックス組どうしを連通路形成を伴いなが
ら一体に連結するといった分業形態を採ることもでき、
この製作形態を採ることにより、吹出チャンバを一つの
大型のボックス状体で形成する構成で、この一つの大型
のボックス状体に対し複数の吹出用ファンを順次に組み
付ける製作形態に比べ、手順良くユニットを製作でき
て、清浄空気吹出ユニットの製作能率を向上し得るとと
もに、その製作コストを安価にすることができる。
【0039】〔11〕請求項11記載の発明では、清浄
空気吹出ユニットの単体について、連通路によりボック
ス状体どうしを連通させる前記ファン・ボックス組の夫
々を、互いに同構造にしてあるから、一つの仕様の清浄
空気吹出ユニットを製作するにあたり、単一仕様のファ
ン・ボックス組を製作するだけで済み、これにより、清
浄空気吹出ユニットの製作能率を一層高めることがで
き、また、その製作コストも一層安価にすることができ
る。
【0040】
【発明の実施の形態】図1はクリーンルームの全体構成
を示し、吹出用ファン1と吹出空気浄化用フィルタ2と
を備える清浄空気吹出ユニット3を、図2に示す如き行
列配置で浄化対象室4の天井部に密に並設し、天井裏の
給気チャンバ5から各々の吹出用ファン1により清浄空
気吹出ユニット3夫々の吹出チャンバ6内に取り入れた
吹出用空気を吹出空気浄化用フィルタ2で浄化して、こ
の清浄空気を各清浄空気吹出ユニット3から下向きの層
流状態で浄化対象室4の室内に吹き出す。
【0041】7は床下の還気チャンバ、8は還気チャン
バへの室内空気の排出を許す多孔状の通気床、9は還気
チャンバ7に排出される室内空気を天井裏の給気チャン
バ5に戻す還気風路、10は給気チャンバ5に戻す空気
を冷却ないし加熱して、給気チャンバ5−浄化対象室4
−還気チャンバ7−還気風路9にわたる空気循環に伴い
浄化対象室4を所定の温度状態に調整する温調コイルで
あり、給気チャンバ5−浄化対象室4−還気チャンバ7
−還気風路9にわたる空気循環は、各清浄空気吹出ユニ
ット3に装備した吹出用ファン1の送風能力をもって行
う。
【0042】11は室内換気用の外気を取り入れる外気
風路、12は取り入れ外気に対し前処理的に除塵処理、
及び、温度や湿度の調整処理を加える外調機、13は浄
化対象室4の室内ないしは還気チャンバ7内のうち取り
入れ外気の導入部よりも上流側の部分から取り入れ外気
量に相当する量の空気を排気風路14を介して外部に排
出する排気ファンである。
【0043】清浄空気吹出ユニット3は、図3及び図4
に示すように、各々の下面開口部(すなわち吹出用開口
部)を吹出空気浄化用フィルタ2の装着部とする同一直
方体形状の2つのボックス状体15a,15bを互いに
近接させた状態で一体に連結するとともに、これらボッ
クス状体15a,15bの対向面間にわたらせた連通路
16により、これらボックス状体15a,15bの内部
空間どうしを連通させた構造としてあり、これにより、
これらボックス状体15a,15bを吹出チャンバ形成
体として、上記連通路16により連通させた一連のボッ
クス状体内部空間を各ユニット3の吹出チャンバ6にし
てある。
【0044】そして、この吹出チャンバ構造に対し、吹
出用ファン1として同仕様の2台のファン1a,1bを
各ボックス状体15a,15bの天板部に各別に組み付
け装備して、これらファン1a,1bのファン吐出口を
2つのボックス状体15a,15bに各別に風路接続し
てある。
【0045】すなわち、このユニット構造により、上記
一連のボックス状体内部空間を2台の吹出用ファン1
a,1bに対する共通の吹出チャンバ6として機能させ
て、2台の吹出用ファン1a,1bの両方の運転により
ユニットとしての清浄空気の吹出風量を増大させた状
態、及び、2台の吹出用ファン1a,1bのうち一台の
みを運転してユニットとしての清浄空気の吹出風量を減
少させた状態のいずれにおいても、これら吹出用ファン
1a,1bによる取り入れ空気を、上記共通の吹出チャ
ンバ6内で均圧化(静圧化)して、2つのボックス状体
15a,15b夫々の吹出用開口部から吹出空気浄化用
フィルタ2を介し均一に吹き出させるようにしてある。
【0046】一方、このクリーンルームでは、浄化対象
室4の室内における浄化必要度の高低分布を検出する分
布検出手段Kbを設け、この分布検出手段Kbの検出情
報に基づき、浄化対象室4の天井部に並設した清浄空気
吹出ユニット3のうち、浄化必要度の高い位置に対応す
る清浄空気吹出ユニット3の吹出用ファン運転台数を、
その清浄空気吹出ユニット3が浄化必要度の低い位置に
対応するときよりも自動的に増加させるようにしてあ
り、具体的には、上記の分布検出手段Kbとして、浄化
対象室4の室内を移動する発塵源の位置を検出する移動
位置検出手段Ki、さらに具体的には、発塵源である人
の室内存在位置を検出する人位置検出手段Kmを設け、
この人位置検出手段Kmにより検出される人の存在位置
を浄化必要度の高い位置として、その人存在位置に対応
する清浄空気吹出ユニット3の吹出用ファン運転台数
を、そのユニット3が人の存在位置に対し非対応のとき
よりも自動的に増加させるようにしてある。
【0047】上記の人位置検出手段Kmとしては、清浄
空気吹出ユニット3の夫々に、自身の下方領域における
人の存否を検出する人検出センサ17をユニット下面部
中央に配置して組み付け装備してあり、また、この人検
出に基づき各ユニット3の吹出用ファン運転台数を変更
する制御手段としては、各ユニット自身が備える人検出
センサ17の検出情報に基づき、他の清浄空気吹出ユニ
ット3とは独立して、自身のユニット下方領域に人が存
在するとき、ユニットに装備の2台の吹出用ファン1
a,1bをともに運転し、かつ、自身のユニット下方領
域に人が不存のとき、ユニットに装備の2台の吹出用フ
ァン1a,1bのうち一方の運転を停止するユニット個
別制御器18を、各ユニット3に組み付け装備してあ
る。
【0048】つまり、この清浄空気吹出ユニット3を浄
化対象室4の天井部に並設することにより、清浄空気吹
出ユニット3のうち人の存在位置に対応する清浄空気吹
出ユニット3(本実施形態では、自身の下方領域に人が
存在するユニット)の清浄空気吹出風量を、その清浄空
気吹出ユニット3が人の存在位置に対し非対応のとき
(すなわち、本実施形態では自身の下方領域に人が不存
のとき)よりも自動的に増大させるようにしてある。
【0049】そして、このことにより、下方領域に人が
不存の清浄空気吹出ユニット3については、人の発塵の
無い状態で所要の清浄度を維持するに足りるだけの小風
量の清浄空気を2つのボックス状体15a,15b夫々
の吹出用開口部から均一に吹き出させて、また、下方領
域に人が存在する清浄空気吹出ユニット3については、
人の発塵に対し所要の清浄度を維持するのに必要な大風
量の清浄空気を2つのボックス状体15a,15b夫々
の吹出用開口部から均一に吹き出させて、浄化対象室4
の室内における各ユニット下方領域の清浄度を常に所要
値に維持しながら、人が不存の領域に必要以上の風量の
清浄空気を無駄に吹き出すことを回避して、ファン消費
動力の低減による省エネを図ってある。
【0050】人検出センサ17には、人が発する赤外線
(換言すれば熱線)の検知によりユニット下方領域にお
ける人の存在を検出する赤外線センサを採用してあり、
また、吹出用ファン1a,1bには軸流ファンを採用し
てある。
【0051】各清浄空気吹出ユニット3において、19
は吹出用ファン1a,1bに対する防振架台、20は吹
出用ファン1a,1bの吐出側風路に介装した消音器、
21は防振継手、22は吹出用ファン1a,1bの吸入
側風路に介装した消音器、23は天井裏給気チャンバ5
からの空気取入口24に装備したチャッキダンパであ
り、このチャッキダンパ23は対応の吹出用ファン1
a,1bが運転状態にあるときには、その吸引圧力によ
り自動的に開いて空気取入口24からの空気取り入れを
許容し、これに対し、対応の吹出用ファン1b,1aが
運転停止状態にあるときには重力作用で自動的に閉じて
空気取入口24を閉塞し、これにより、2台の吹出用フ
ァン1a,1bのうち一方のみを運転する状態におい
て、運転停止側の吹出用ファン1a,1bに対応の空気
取入口24から空気が逆流吐出することを防止する。
【0052】また、25は2つのボックス状体15a,
15b夫々の吹出用開口部において8個ずつの吹出空気
浄化用フィルタ2(例えば、HEPAフィルタやULP
Aフィルタ)を保持するフィルタ保持枠、26はユニッ
ト下方領域を散水領域とするスプリンクラー、27は照
明器具であり、各清浄空気吹出ユニット3は、その工場
製作段階で吹出用ファン1a,1b、及び、それに対す
るチャッキダンパ23、消音器20,22などの接続器
具とともに、人検出センサ17、ユニット個別制御器1
8、フィルタ保持枠25、スプリンクラー26及びそれ
に対する端末接続管28などを、予めユニット本体(具
体的にはユニット基体としての連結ボックス状体15
a,15b)に組み付け装備した状態で工場出荷して、
浄化対象室4の天井部に設置施工するものとしてあり、
これにより、クリーンルーム設備の設備施工を容易にし
て、その施工能率を高めるとともに施工経費を低減する
ようにしてある。
【0053】〔別の実施形態〕次に別の実施形態を列記
する。清浄空気吹出ユニット3に装備する人検出センサ
17としては、赤外線センサに限らず、例えば、超音波
放射に対し人からの反射超音波を検知してユニット下方
領域の人を検出する超音波センサなど、種々の検出方式
のセンサを用いることができる。
【0054】前述の実施形態では、清浄空気吹出ユニッ
ト3の夫々にユニット個別制御器18を組み付け装備し
て、このユニット個別制御器18により各清浄空気吹出
ユニット3のファン運転台数を独立に自動変更する形式
としたが、これに代え、各清浄空気吹出ユニット3に装
備の人検出センサ17の検出情報を一旦、別置の中央制
御器に取り入れて、この中央制御器からの指令により各
清浄空気吹出ユニット3のファン運転台数を自動変更す
る形式を採用してもよい。
【0055】前述の実施形態では、各清浄空気吹出ユニ
ット3に装備した人検出センサ17を浄化対象室4にお
ける人の存在位置を検出する人位置検出手段Kmとした
が、これに代え、例えば、浄化対象室4の室内状態をカ
メラで監視して、このカメラの画像に対し解析処理を行
うことで室内における人の位置を検出する方式や、浄化
対象室4における室内温度分布を検出して、この検出温
度分布に対する解析処理により室内における人の位置を
検出する方式を採用するなど、人位置検出手段Kmとし
ては種々の検出方式のものを採用できる。
【0056】前述の実施形態では、人の存在位置を浄化
必要度の高い位置として、天井部に並設の清浄空気吹出
ユニット3のうち、その人存在位置に対応する清浄空気
吹出ユニット3のファン運転台数を自動的に増加させる
構成としたが、これに代え、浄化対象室4の室内におけ
る浄化必要度の高低分布を検出する分布検出手段Kbと
して、浄化対象室4の室内を移動する発塵源Wh(人以
外の発塵源を含む)の存在位置、あるいは、浄化対象室
4の室内を移動する搬送製品などの清浄雰囲気必要物W
cの存在位置を検出する移動位置検出手段Kiを設け、
そして、この移動位置検出手段Kiにより検出される発
塵源Wh又は清浄雰囲気必要物Wcの存在位置を浄化必
要度の高い位置として、天井部に並設の清浄空気吹出ユ
ニット3のうち、発塵源Wh又は清浄雰囲気必要物Wc
の存在位置に対応する清浄空気吹出ユニット3の吹出用
ファン運転台数を、その清浄空気吹出ユニット3が発塵
源Wh又は清浄雰囲気必要物Wcの存在位置に対し非対
応のときよりも自動的に増加させる(すなわち、このフ
ァン運転台数の自動増加により、発塵源Wh又は清浄雰
囲気必要物Wcの存在領域に対する清浄空気の吹出風量
を自動的に増大させる)ようにしてもよい。
【0057】また、この移動位置検出手段Kiの検出方
式としては、図5に示すように、発塵源Wh又は清浄雰
囲気必要物Wcを移動装置Fにより室内移動させるのに
対し、この移動装置Fから受ける装置動作信号に基づ
き、室内における発塵源Wh又は清浄雰囲気必要物Wc
の存在位置を検出する方式、あるいはまた、前記の人位
置検出手段Kmと同様、浄化対象室4の室内状態をカメ
ラで監視して、この監視により室内における発塵源Wh
又は清浄雰囲気必要物Wcの存在位置を検出する方式な
ど、種々の方式を採用できる。なお、図5に示す構成に
おいて、CCは移動位置検出手段Kiの検出情報に基づ
き前記のファン運転台数制御を実行する制御器である。
【0058】前記の分布検出手段Kbとして、上記の人
位置検出手段Kmや移動位置検出手段Kiに代え、図6
に示す如く、浮遊塵埃量の測定により浄化対象室4にお
ける浮遊塵埃の濃度分布を検出する塵埃検出手段Kjを
設け、そして、この塵埃検出手段Kjにより検出される
塵埃濃度の高い位置を浄化必要度の高い位置として、天
井部に並設の清浄空気吹出ユニット3のうち、その塵埃
濃度の高い位置に対応する清浄空気吹出ユニット3の吹
出用ファン運転台数を、その清浄空気吹出ユニット3が
塵埃濃度の低い位置に対応するときよりも自動的に増加
させる(すなわち、このファン運転台数の自動増加によ
り、塵埃濃度の高くなった領域に対する清浄空気の吹出
風量を自動的に増大させる)ようにしてもよい。なお、
この図6に示す構成において、CCは塵埃検出手段Kj
の検出情報に基づき上記のファン運転台数制御を実行す
る制御器である。
【0059】また、前記の分布検出手段Kbを設けるに
代え、浄化対象室4の室内における浄化必要度の高低分
布の経時的変化パターンが既知である場合、図7に示す
ように、この既知の変化パターンを記憶させておくパタ
ーン記憶手段Mを設け、そして、このパターン記憶手段
Mの記憶パターンに基づき、天井部に並設の清浄空気吹
出ユニット3のうち、浄化必要度の高い位置に対応する
清浄空気吹出ユニット3の吹出用ファン運転台数を、そ
の清浄空気吹出ユニット3が浄化必要度の低い位置に対
応するときよりも自動的に増加させる(すなわち、この
ファン運転台数の自動増加により、浄化必要度の高くな
った領域に対する清浄空気の吹出風量を自動的に増大さ
せる)ようにしてもよい。なお、この図7に示す構成に
おいて、CCはパターン記憶手段Mの記憶パターンに基
づき上記のファン運転台数制御を実行する制御器であ
る。
【0060】前述の実施形態では、天井部に並設する清
浄空気吹出ユニット3のうち、自身の下方領域に人が存
在する清浄空気吹出ユニット3についてのみ、その吹出
用ファン1の運転台数を増加させるようにしたが、自身
の下方領域に人や発塵源、あるいは清浄雰囲気必要物な
どが存在する状態となった、あるいはまた、自身の下方
領域の塵埃濃度が許容上限値以上となった清浄空気吹出
ユニット3と、そのユニットの極近傍に位置する清浄空
気吹出ユニット3とを、浄化必要度の高い位置に対応す
る清浄空気吹出ユニット3として、これらユニット3の
吹出用ファン運転台数を自動的に増加させるようにして
もよい。
【0061】また、浄化対象室4の室内における浄化必
要度の高低分布変化に応じ、天井部に並設の清浄空気吹
出ユニット3のうち、浄化必要度が高くなった室内位置
に対応する清浄空気吹出ユニット3の吹出用ファン運転
台数のみを選択的に自動増加させるに代え、請求項1記
載の発明の実施にあたっては、在室者数の検出や室内塵
埃濃度の検出などに基づき、あるいはまた、室内浄化必
要度の既知の経時的変化パターンに基づき、浄化対象室
4の全体としての浄化必要度の変化に応じて、各清浄空
気吹出ユニット3の吹出用ファン運転台数を一律に自動
変更するようにしてもよい。
【0062】前述の実施形態では、清浄空気吹出ユニッ
ト3における吹出チャンバ6を、互いに連通させた複数
のボックス状体15a,15b(2個に限らず、3個以
上であってもよい)により形成したが、これに代え、清
浄空気吹出ユニット3における吹出チャンバ6を一つの
ボックス状体で形成するなど、清浄空気吹出ユニット3
における吹出チャンバ6の具体的形成構造は種々の変更
が可能である。
【0063】吹出用ファン1は軸流ファンに限定される
ものではなく、例えば、多翼ファン、翼型ファン、後ろ
向きファン、あるいは、クロスラインファンを用いるな
ど、吹出用ファン1には種々の形式のファンを採用でき
る。
【0064】一つの清浄空気吹出ユニット3に装備する
複数の吹出用ファン1の装備台数は、2台に限定される
ものではなく、3台以上の複数であってもよい。また、
これら複数の吹出用ファン1をユニット内部形成の共通
の吹出チャンバ6に対し並列に接続するに代え、場合に
よっては、共通の吹出チャンバ6に対し直列に接続する
ユニット構造を採用してもよい。
【0065】本発明によるクリーンルームは電子部品の
製造や薬品・食品の製造に限らず、各種分野における種
々の用途に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリーンルームの側面図
【図2】クリーンルームの平面図
【図3】清浄空気吹出ユニットの一部を破断した部分側
面図
【図4】清浄空気吹出ユニットの一部を切り欠いた全体
斜視図
【図5】別実施形態を示すクリーンルームの設備構成図
【図6】他の別実施形態を示すクリーンルームの設備構
成図
【図7】他の別実施形態を示すクリーンルームの設備構
成図
【符号の説明】
1(1a,1b) 吹出用ファン 2 吹出空気浄化用フィルタ 3 清浄空気吹出ユニット 4 浄化対象室 6 吹出チャンバ Kb 分布検出手段 Wh 発塵源 Wc 清浄雰囲気必要物 Ki 移動位置検出手段 Km 人位置検出手段 17 人検出センサ F 移動装置 Kj 塵埃検出手段 M パターン記憶手段 24 空気取入路 15a,15b ボックス状体 16 連通路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吹出用ファンと吹出空気浄化用フィルタ
    とを備える清浄空気吹出ユニットを、浄化対象室の天井
    部に並設するクリーンルームであって、 前記清浄空気吹出ユニットの夫々を、前記吹出用ファン
    として複数のファンを備え、これら複数の吹出用ファン
    により、吹出用開口部を前記吹出空気浄化用フィルタの
    装着部とするユニット内部形成の共通の吹出チャンバに
    吹出用空気を取り入れる構造とし、 前記浄化対象室の天井部に並設した前記清浄空気吹出ユ
    ニット各々の前記吹出用ファンの運転台数を、前記浄化
    対象室の室内における浄化必要度に応じて自動的に変更
    する構成としてあるクリーンルーム。
  2. 【請求項2】 前記浄化対象室の室内における浄化必要
    度の高低分布を検出する分布検出手段を設け、 この分布検出手段の検出情報に基づき、前記浄化対象室
    の天井部に並設した前記清浄空気吹出ユニットのうち、
    浄化必要度の高い位置に対応する清浄空気吹出ユニット
    の吹出用ファン運転台数を、その清浄空気吹出ユニット
    が浄化必要度の低い位置に対応するときよりも自動的に
    増加させる構成としてある請求項1記載のクリーンルー
    ム。
  3. 【請求項3】 前記分布検出手段として、前記浄化対象
    室の室内を移動する発塵源又は清浄雰囲気必要物の存在
    位置を検出する移動位置検出手段を設け、 この移動位置検出手段により検出される発塵源又は清浄
    雰囲気必要物の存在位置を浄化必要度の高い位置とし
    て、その存在位置に対応する前記清浄空気吹出ユニット
    の吹出用ファン運転台数を自動的に増加させる構成とし
    てある請求項2記載のクリーンルーム。
  4. 【請求項4】 前記移動位置検出手段として、前記浄化
    対象室における人の存在位置を検出する人位置検出手段
    を設け、 この人位置検出手段により検出される人の存在位置を浄
    化必要度の高い位置として、その人存在位置に対応する
    前記清浄空気吹出ユニットの吹出用ファン運転台数を自
    動的に増加させる構成としてある請求項3記載のクリー
    ンルーム。
  5. 【請求項5】 前記人位置検出手段として、前記清浄空
    気吹出ユニットの夫々に、各々のユニット下方領域にお
    ける人の存否を検出する人検出センサを組み付け装備し
    てある請求項4記載のクリーンルーム。
  6. 【請求項6】 前記移動位置検出手段は、発塵源又は清
    浄雰囲気必要物を移動させる移動装置から受ける装置動
    作信号に基づき、前記浄化対象室における発塵源又は清
    浄雰囲気必要物の存在位置を検出する構成としてある請
    求項3記載のクリーンルーム。
  7. 【請求項7】 前記分布検出手段として、浮遊塵埃量の
    測定により前記浄化対象室における浮遊塵埃の濃度分布
    を検出する塵埃検出手段を設け、 この塵埃検出手段により検出される塵埃濃度の高い位置
    を浄化必要度の高い位置として、その塵埃濃度の高い位
    置に対応する前記清浄空気吹出ユニットの吹出用ファン
    運転台数を自動的に増加させる構成としてある請求項2
    記載のクリーンルーム。
  8. 【請求項8】 前記浄化対象室の室内における浄化必要
    度の高低分布の経時的変化パターンを記憶させておくパ
    ターン記憶手段を設け、 このパターン記憶手段の記憶パターンに基づき、前記浄
    化対象室の天井部に並設した前記清浄空気吹出ユニット
    のうち、浄化必要度の高い位置に対応する清浄空気吹出
    ユニットの吹出用ファン運転台数を、その清浄空気吹出
    ユニットが浄化必要度の低い位置に対応するときよりも
    自動的に増加させる構成としてある請求項1記載のクリ
    ーンルーム。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載のク
    リーンルームに用いる清浄空気吹出ユニットであって、 吹出用開口部を吹出空気浄化用フィルタの装着部とする
    ユニット内部形成の共通の吹出チャンバへ複数の吹出用
    ファンにより吹出用空気を並列的に取り入れる構造と
    し、 前記吹出用ファンの運転台数の減少側への変更の際、運
    転停止させるファンの側の前記吹出チャンバへの空気取
    入路を自動的に閉じる構成としてある清浄空気吹出ユニ
    ット。
  10. 【請求項10】 吹出用開口部を前記吹出空気浄化用フ
    ィルタの装着部とするチャンバ形成用のボックス状体
    に、その内部へ吹出用空気を取り入れる前記吹出用ファ
    ンとしてのファンを組み付けてファン・ボックス組を形
    成し、 このファン・ボックス組の複数を互いに近接させた状態
    で一体に連結するとともに、それらのボックス状体どう
    しを連通路により連通させて、この連通路による複数ボ
    ックス状体の一連の内部空間を前記吹出チャンバにして
    ある請求項9記載の清浄空気吹出ユニット。
  11. 【請求項11】 前記連通路により前記ボックス状体ど
    うしを連通させる前記ファン・ボックス組の夫々を、互
    いに同構造にしてある請求項10記載の清浄空気吹出ユ
    ニット。
JP10855397A 1997-04-25 1997-04-25 クリーンルーム、及び、清浄空気吹出ユニット Withdrawn JPH10300148A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008224146A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Takasago Thermal Eng Co Ltd 非層流方式のクリーンルーム装置
JP2013200062A (ja) * 2012-03-23 2013-10-03 Taisei Corp クリーンルームにおける省エネルギー空調制御システム
JP2013228160A (ja) * 2012-04-26 2013-11-07 Shimizu Corp 電力制御システム

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