JPH10299780A - すべり軸受 - Google Patents

すべり軸受

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JPH10299780A
JPH10299780A JP9126417A JP12641797A JPH10299780A JP H10299780 A JPH10299780 A JP H10299780A JP 9126417 A JP9126417 A JP 9126417A JP 12641797 A JP12641797 A JP 12641797A JP H10299780 A JPH10299780 A JP H10299780A
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bearing
overlay
load side
bearing metal
metal
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JP9126417A
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Akira Ono
晃 小野
Koichi Yamamoto
康一 山本
Takayuki Shibayama
隆之 柴山
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Daido Metal Co Ltd
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Daido Metal Co Ltd
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    • F16C2240/60—Thickness, e.g. thickness of coatings

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非焼付性、耐荷重性や耐疲労性に優れた低コ
ストの半割軸受とする。 【解決手段】 大きな荷重を受ける主荷重側の軸受メタ
ル１０ａには薄い均一厚さのオーバレイ１３ａを設け
る。一方、非荷重側の軸受メタル１０ｂには、主荷重側
の軸受メタル１０ａに比較して厚い均一厚さのオーバレ
イ１３ｂを設ける。この構成により、軸受メタル１０ａ
のオーバレイ１３ａは薄いため、優れた耐荷重性や耐疲
労性を発揮する。また非荷重側の軸受メタル１０ｂのオ
ーバレイ１３ｂは、厚いために、優れた異物埋収性やな
じみ性を発揮する。そして、両軸受メタル１０ａ、１０
ｂのオーバレイはそれぞれ均一の厚さのからなるため
に、低コストに製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、すべり軸受、特
に半円筒形の軸受メタルを二個組み合わせたすべり軸受
に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来から、裏金付きの軸受メタルの摺動
面を軟らかいオーバレイによって被覆した多層のすべり
軸受は、高荷重、高速回転の内燃機関のコネクティング
ロッド大端部軸受や主軸受用のすべり軸受として知られ
ている。オーバレイを設ける目的は、なじみ性を向上す
るばかりでなく、すべり軸受の摺動面と軸との間に入り
込む異物を埋収して、焼付きを防止するものである。こ
こで、オーバレイの厚さを厚くすると異物埋収性及びな
じみ性が向上するが、耐荷重性や耐疲労性が低下するこ
とが知られている。このため、オーバレイの厚さは例え
ば自動車用のエンジンでは１０〜３０μｍとされてい
る。
【０００３】ここで、半円筒形の軸受メタルを二個組み
合わせてハウジングに取付けるすべり軸受においては、
この二個の軸受メタルの内、一方が大きな荷重を受ける
主荷重側となり、他方の軸受メタルはこれよりも小さな
荷重を受ける非荷重側となる。この二個の軸受メタルに
作用する荷重の相違に着目したすべり軸受が従来から開
示されている。
【０００４】実開昭５８ー１４４１２３号公報（従来技
術１）には、主荷重側の軸受メタルにオーバレイを施
し、非荷重側の軸受メタルにはオーバレイを設けてない
ものが示されている。この構成により、コストの低いす
べり軸受とすることができるとしている。
【０００５】また、実開昭６２ー２８９２２号公報（従
来技術２）には、通常よりも厚いオーバレイをめっきに
よって形成した二個の軸受メタルに摺動面の全体に偏心
仕上げ加工を施して、中心軸線方向の厚さが等しく、か
つ円周方向の中央部と両端部とで厚さの異なるオーバー
レイとなるように形成したすべり軸受が開示されてい
る。この構成により、異物埋収性と耐荷重性及び耐疲労
性に優れたすべり軸受とすることができるとしている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術１で
は、非荷重側の軸受メタルにオーバレイが施されていな
いために、異物埋収性に劣り、焼付きやすい。
【０００７】また、従来技術２では、通常よりも厚いオ
ーバレイのめっき層を形成した上で、偏心仕上げ加工を
施すものであり、厚いめっき層を形成する必要があると
ともに、二個の軸受メタルを組み合わせてから偏心仕上
げ加工を施す必要があるために、極めてコストの高いも
のとならざるをえなかった。
【０００８】そこで、この発明では、非焼付性ばかりで
なく、耐荷重性や耐疲労性に優れた低コストのすべり軸
受とすることを目的としている。
【０００９】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明では、主
荷重側の軸受メタルには薄い均一厚さのオーバレイを設
け、非荷重側の軸受メタルには、主荷重側の軸受メタル
に比較して厚い均一厚さのオーバレイを設けている。こ
の構成により、大きな荷重を受ける主荷重側の軸受メタ
ルのオーバレイは薄いため、優れた耐荷重性や耐疲労性
を発揮する。また非荷重側の軸受メタルのオーバレイ
は、主荷重側の軸受メタルに比較して厚いために、優れ
た異物埋収性やなじみ性を発揮する。そして、両軸受メ
タルはそれぞれ均一の厚さのオーバレイからなるため
に、低コストに製造できる。
【００１０】請求項２の発明では、主荷重側の軸受メタ
ルの最大荷重位置で最も薄くし、円周方向両側に漸増す
るオーバレイを設け、一方非荷重側の軸受メタルには、
最大荷重位置の厚さよりも厚い均一厚さのオーバレイを
設けている。この構成により、大きな荷重を受ける主荷
重側の軸受メタルでは、最大荷重位置のオーバレイが最
も薄いために、耐荷重性と耐疲労性を大幅に向上させる
ことができる。また、オーバレイを円周方向両側に漸増
させることによって、異物埋収性やなじみ性および耐荷
重性と耐疲労性を向上させることができる。また、非荷
重側の軸受メタルのオーバレイは、厚い均一厚さとして
いるので、異物埋収性やなじみ性に優れており、全体と
して耐荷重性と耐疲労性および異物埋収性やなじみ性、
非焼付性に優れるとともに安価なすべり軸受とすること
ができる。
【００１１】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１の発明で
は、主荷重側の軸受メタルには薄い均一厚さのオーバレ
イを設け、非荷重側の軸受メタルには、主荷重側の軸受
メタルに比較して厚い均一厚さのオーバレイとしている
ために、耐荷重性や耐疲労性および異物埋収性、なじみ
性に優れており、かつ安価なすべり軸受とすることがで
きる。
【００１２】請求項２の発明では、主荷重側の軸受メタ
ルの最大荷重位置で最も薄くし、円周方向両側に漸増す
るオーバレイを設け、一方非荷重側の軸受メタルには、
最大荷重位置よりも厚い均一厚さのオーバレイとしてい
るために、耐荷重性や耐疲労性および非焼付性、異物埋
収性、なじみ性に優れており、かつ安価なすべり軸受と
することができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】以下、請求項１の発明の実施例１
と、請求項２の発明の実施例２を図１〜図７を参照して
説明する。
【００１４】（実施例１）図１は、実施例１のすべり軸
受１０が自動車用エンジンのコネクティングロッド２に
取付けられている状態を示し、すべり軸受１０の摺動面
にシャフト３が回転可能に支持されている。コネクティ
ングロッド２の大端部では、キャップ４がボルト５によ
って取付けられてハウジングを構成している。そして、
この実施例１では図１において矢線Ａに示すように、上
方に大きな軸受荷重、すなわち主荷重が加わえられる。
【００１５】すべり軸受１０は、半円筒形の軸受メタル
１０ａ，１０ｂのそれぞれの円周方向の端縁を組み合わ
せて円筒形とされている。そして、上側の軸受メタル１
０ａが主荷重側の軸受メタルとなる。図２に示すよう
に、軸受メタル１０ａは、厚さ１．７ｍｍの鋼製の裏金
１１ａに、厚さ０．３ｍｍの銅合金からなる軸受合金層
１２ａが接合され、さらに軸受合金層１２ａ上に、厚さ
１０μｍの均一厚さの鉛合金からなる軟らかいオーバレ
イ１３ａがめっきにより被覆されている。なお、軸受合
金層１２ａとオーバレイ１３ａとの間に、厚さ１μｍの
ニッケルの中間層１４ａが形成されている。なお、この
中間層１４ａは、オーバレイ１３ａと軸受合金層１２ａ
との間でオーバレイ成分が拡散することを防止するため
のものである。
【００１６】また、下側の軸受メタル１０ｂは、非荷重
側の軸受メタルであって、ほぼ上側の軸受メタル１０ａ
と同じ構成とされ、裏金１１ｂは軸受メタル１０ａと同
じく厚さ１．７ｍｍとされ、軸受合金層１２ｂの厚さが
０．２９ｍｍとされ、また、１μｍのニッケルの中間層
１４ｂを介して、軸受メタル１０ａの２倍の厚さとされ
た２０μｍの均一厚さのオーバレイ１３ｂによって被覆
されている。
【００１７】この実施例１のすべり軸受１０によれば、
主荷重側となる上側の軸受メタル１０ａのオーバレイ１
３ａは、薄いめっきにより形成されているために、厚い
めっきを施す場合より安価に製造することができ、ま
た、耐荷重性や耐疲労性に優れたものになる。一方、非
荷重側となる軸受メタル１０ｂでは、従来からの上下同
一の両軸受メタルを組み合わせていた非荷重側のオーバ
レイと同程度の厚さにオーバレイ１３ｂを構成して、異
物埋収性となじみ性が確保される。特に、非荷重側のオ
ーバレイ１３ｂについては、耐荷重性や耐疲労性にさほ
ど考慮する必要がなく、厚さ３０μｍとして、さらに異
物埋収性やなじみ性を高めたすべり軸受とすることもで
きる。これにより、すべり軸受１０は、耐荷重性や耐疲
労性および異物埋収性やなじみ性に優れるばかりでな
く、安価なものとすることができる。
【００１８】なお、この実施例１では、オーバレイ厚さ
を１０μｍと２０μｍとしたが、主荷重側のオーバレイ
厚さが２〜１５μｍで、非荷重側のオーバレイ厚さが主
荷重側のオーバレイ厚さに対してプラス３〜３０μｍの
相対的厚さで実施することができる。
【００１９】また、図３（Ａ）は、すべり軸受１０の縦
断面図であって、軸線方向にわたって同一構成とされて
いる。また、図３（Ｂ）、（Ｃ）は、軸線方向の両端部
に、いわゆるクラウニング加工を施して、さらになじみ
性を向上した構成を示し、図３（Ｂ）のすべり軸受で
は、両端部にほぼ直線的な逃がし加工部ａを形成してい
る。また、図３（Ｃ）のすべり軸受では、摺動面を軸線
方向に緩やかな曲面ｂとした例である。
【００２０】図４は、コネクティングロッドの大端部が
斜め４５度に傾斜して形成され、キャップ４がこれに対
応して設けられているハウジングに適用する場合を示
し、主荷重側が矢線Ｂに示すように上方とされている。
この大端部４５度割のコネクティングロッドに対応し
て、図１に示す場合に対して軸受メタル１０ａ、１０ｂ
が４５度傾いて組み付けられる。
【００２１】（実施例２）図５〜図７は、請求項２の発
明に対応した実施例２を示し、このすべり軸受２０は、
半円筒形の軸受メタル２０ａ，２０ｂのそれぞれの円周
方向の端縁を組み合わせて円筒形とされている。そし
て、図６に示すように、大きな荷重を受ける上側の主荷
重側の軸受メタル２０ａは、厚さ２．２ｍｍの鋼製の裏
金２１ａに、厚さ０．３０〜０．３２ｍｍの銅合金から
なる軸受合金層２２ａが接合され、さらに軸受合金層２
２ａ上に、厚さ１μｍのニッケルの中間層２４ａが形成
されている。この中間層２４ａには鉛合金からなる軟ら
かいオーバレイ２３ａがめっきにより被覆形成されてい
る。そして、オーバレイ２３ａは、ボーリング加工によ
って最も大きな荷重を受ける最大荷重位置で最も薄い１
０μｍとされ（図７参照）、またその円周方向の端縁に
向かって漸増し、両端縁で厚さ３０μｍとされている
（図６参照）。
【００２２】また、下側の軸受メタル２０ｂは、ほぼ上
側の軸受メタル２０ａと同じ構成とされ、裏金２１ｂは
軸受メタル２０ａと同じく厚さ２．２ｍｍとされ、軸受
合金層２２ｂの厚さが０．３ｍｍとされ、また１μｍの
中間層２４ｂを介して、厚さ３０μｍの均一厚さとされ
たオーバレイ２３ｂによって被覆されている。
【００２３】この実施例２のすべり軸受２０では、軸受
メタル２０ａの最大荷重位置で最も薄いオーバレイ２３
ａとされているために、耐荷重性や耐疲労性に優れたも
のになる。また主荷重側となる上側の軸受メタル２０ａ
について仕上げ加工せずにめっき工程のみでめっき厚さ
をコントロールすることができて、前述した従来技術２
のように二個の軸受メタルを組み合わせてから偏心仕上
げ加工する場合より安価に製造することができる。一
方、非荷重側となる軸受メタル２０ｂでは仕上げ加工を
必要とせず、オーバレイ２３ｂを均一厚さに構成してい
るために、異物埋収性となじみ性、非焼付性が確保さ
れ、かつ安価に製造することができる。
【００２４】なお、この実施例２では、最大荷重位置の
オーバレイ厚さを１０μｍ、非荷重側を３０μｍとした
例について説明したが、最大荷重位置のオーバレイ厚さ
を２〜１５μｍとし、非荷重側のオーバレイ厚さを最大
荷重位置のオーバレイ厚さに対してプラス３〜３０μｍ
の相対的厚さで実施することができる。
【００２５】また、実施例２においても、図３や図４に
示されるように、ハウジングの構成によって両軸受メタ
ル２０ａ、２０ｂを斜め位置で組み合わせたり、また、
クラウニング加工を施すなど、適宜変更して実施するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施例１のハウジングに組み込んだ状態の断面
図
【図２】図１のＭ部の一部拡大断面図
【図３】縦断面図
【図４】斜めに組み合わせた状態を示す断面図
【図５】実施例２の断面図
【図６】図５のＮ部の一部拡大断面図
【図７】図５のＯ部の一部拡大断面図
【符号の説明】
１０…すべり軸受 １０ａ…（主荷重側の）軸受メタル １０ｂ…（非荷重側の）軸受メタル １１ａ…（主荷重側の）裏金 １１ｂ…（非荷重側の）裏金 １２ａ…（主荷重側の）軸受合金層 １２ｂ…（非荷重側の）軸受合金層 １３ａ…（主荷重側の）オーバレイ １３ｂ…（非荷重側の）オーバレイ １４ａ…（主荷重側の）中間層 １４ｂ…（非荷重側の）中間層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】半円筒形の軸受メタルを二個組み合わせた
    すべり軸受において、主荷重側の軸受メタルには薄い均
    一厚さのオーバレイを設け、非荷重側の軸受メタルに
    は、前記主荷重側の軸受メタルに比較して厚い均一厚さ
    のオーバレイを設けていることを特徴とするすべり軸
    受。
  2. 【請求項２】半円筒形の軸受メタルを二個組み合わせた
    すべり軸受において、主荷重側の軸受メタルの最大荷重
    位置で最も薄く、該円周方向両側に漸増するオーバレイ
    を設け、一方非荷重側の軸受メタルには、最大荷重位置
    の厚さよりも厚い均一厚さのオーバレイを設けているこ
    とを特徴とするすべり軸受。
JP9126417A 1997-04-29 1997-04-29 すべり軸受 Pending JPH10299780A (ja)

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