JPH09263863A - インジウムを含む銅−鉛系合金軸受ならびにその製造方法 - Google Patents
インジウムを含む銅−鉛系合金軸受ならびにその製造方法Info
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Abstract
その製造方法であって、鋼板裏金に被着された銅−鉛合
金の合金軸受層の表面に、実質的にインジウムから成る
上部ならびに下部オ−バレイ層によって鉛ならびにすず
を含む鉛−すずオ−バレイ層をはさんで形成し、耐荷重
性にすぐれ、長期にわたる使用に耐える銅−鉛系合金軸
受とその製造方法を提案する。 【解決手段】 実質的にインジウムからなる上部ならび
に下部オ−バレイ層3、5の間にはさんで、鉛ならびに
すずを含む鉛−すずオ−バレイ層4を形成して成る。
Description
系合金軸受ならびにその製造方法に係り、詳しくは、鋼
板裏金に被着された銅−鉛合金の合金軸受層の表面に、
実質的にインジウムから成る上部ならびに下部オ−バレ
イ層により鉛ならびにすずを含む鉛−すずオ−バレイ層
がはさまれて形成され、耐荷重性にすぐれるとともに長
期にわたる使用に耐える銅−鉛系合金軸受ならびにその
製造方法に係る。
走行用内燃機関には、高荷重用として、平軸受などの軸
受が開発、使用されている。この軸受は、例えば、半割
状若しくは円筒状に形成された鋼板を裏金とし、この鋼
板裏金の上に銅系の合金などから成る合金軸受層が被着
され複層化して構成されている。
の合金から成ることもあって、耐荷重性にすぐれてい
る。しかし、最近は、自動車、車輌などの走行や駆動に
要求される条件は、きわめて苛酷になり、その条件に適
合するのには、耐荷重性のほかに、軸受として必要な種
々の特性、すなわち、耐焼付性・異物の埋収性・なじみ
性等が要求されている。
る問題を解決するために、鋼板裏金上の合金軸受層を強
化するほかに、なじみ性や、埋収性を備えた金属や合金
を合金軸受層の上にオ−バレイ層としてめっき等によっ
て形成することが行なわれている。
受の一部を示す断面図である。この軸受20は、図4に
示すように、鋼板裏金1の上には、鉛や所望に応じてす
ずなどを含んで主成分が銅から成る合金軸受層2が焼結
または鋳造によって被着形成されている。
れてオ−バレイ層4が形成されている。
を与える鉛ならびにすずを含む鉛−すず合金のめっき層
として構成され、この組成のオ−バレイ層4と合金軸受
層2との間には、約1〜2ミクロンメ−トル厚のニッケ
ルめっき層7が設けられ、ニッケルめっき層7によって
合金軸受層2とオ−バレイ層4との間の密着性を高めて
いる。
ンジンは、相当期間使用されて表面のオ−バレイ層4が
摩耗消失したのちにも、その後、更に長時間使用される
ことが要求される。すなわち、表面のオ−バレイ層が消
失された状態でも使用されることが要求される。
軸受層2とオ−バレイ層4との間には硬いニッケルめっ
き層7が介在するため、相当期間の使用によりオ−バレ
イ層4が摩耗消失すると、介在させた硬いニッケルめっ
き層が表面に露出し、焼付きを生じる。要するに、従来
例の合金軸受では、表面のオ−バレイ層が存在するうち
は、高荷重用としての要請に応えるものであるが、オ−
バレイ層の消失後には高荷重用としての使用にも耐える
ことができない。
ケルめっき層7がなくなり、その下の合金軸受層2が表
面に露出する。このときには、合金軸受層2中から鉛な
どの軸受成分が溶け出し、耐食性や耐焼付性が大巾に低
下する。
場合には、オ−バレイ層4の合金軸受層2に対する密着
性が高められないほか、軸受製造時の熱処理過程や、内
燃機関の運転中などに、オ−バレイ層4の中に含まれる
すずなどの成分が合金軸受層2中に拡散する。このた
め、合金軸受層2の上にオ−バレイ層4を形成しても、
オ−バレイ層4中のすずなどの成分が減少し、耐食性や
耐疲労性等がそれほど高められない。
イ層を形成しても、オ−バレイ層そのものの寿命が短か
く、オ−バレイ層が摩耗消失して、合金軸受層が露出す
る。また、表面に露出する合金軸受層においてはその中
の鉛相へのすずなどの溶け込みが充分でないこともあっ
て、急速に腐食され焼付きが生じ、このところが大きな
問題になっている。
や課題を解決ないし改善することを目的とし、具体的に
は、鋼板裏金上に被着形成した銅−鉛系合金軸受層の上
に、ニッケルめっき層等を介在させることなく、鉛なら
びにすずを含む鉛−すずオ−バレイ層を形成し、この鉛
−すずオ−バレイ層の上部ならびに下部に、実質的にイ
ンジウムから成る上部ならびに下部オ−バレイ層と鉛−
すずオ−バレイ層とによって銅−鉛系合金軸受のオ−バ
レイ層を形成する。
は硬いニッケルめっき層が介在しないため、熱処理時や
運転時には、下部オ−バレイ層中のインジウムなどは軸
受合金層の鉛相中に良好に分散し、製造中の熱処理の間
や、運転中であっても、下部オ−バレイ層中のインジウ
ムなどは合金軸受層中に拡散して深く侵入し、合金軸受
層そのものによって耐荷重性、耐焼付性、埋収性、なじ
み性が十分に保持できる。
合金軸受は、マトリックス中に鉛相が分散している銅−
鉛系合金軸受層の上に、実質的にインジウムからなる下
部オ−バレイ層を形成すると共に、この下部オ−バレイ
層の上に、鉛ならびにすずを含む鉛−すずオ−バレイ層
を形成し、この鉛−すずオ−バレイ層の上に、実質的に
インジウムからなる上部オ−バレイ層を形成して成るこ
とを特徴とする。
は、マトリックス中に鉛相が分散している銅−鉛系合金
軸受層の上に、実質的にインジウムからなる下部オ−バ
レイ層をめっき層として形成してから、連続して、この
下部オ−バレイ層の上に、鉛ならびにすずを含む鉛−す
ずオ−バレイ層をめっき層として形成し、その後、この
鉛−すずオ−バレイ層の上に、実質的にインジウムから
なる上部オ−バレイ層をめっき層として形成してから、
150℃±5℃の条件で熱処理することを特徴とする。
いて具体的に説明すると、次の通りである。
詳しく示す通り、図1に示す通りに構成され、鋼板裏金
1上に銅−鉛系の合金軸受層2が設けられ、上部オ−バ
レイ層5、下部オ−バレイ層3ならびに鉛−すずオ−バ
レイ層4が積層されて形成されている。
すると、各オ−バレイ層の一部若しくは全部が摩耗消失
し、この状態で使用される。
により摩耗消失した状態とについて、耐焼付性の面から
検討したところ、次の通りであり、このようにオ−バレ
イ層が積層されて成るオ−バレイ層の寿命は長くでき、
たとえ、各オ−バレイ層が摩耗消失して合金軸受層2が
表面に露出してもより優れた焼付特性が与えられる。
係る合金軸受の一部を断面で示す説明図である。図1に
おいて符号10で代表して示される軸受10は、図4に
示す従来例に係る合金軸受20と同様に、鋼板裏金1の
表面に合金軸受層2が被着形成される。
マトリックス中において主成分の銅から分離して鉛粒子
相が分散されている。なお、すずなどの成分も含ませる
ことができるが、すずを配合すると、銅と合金化してマ
トリックスは強化される。
こともできるし、焼結合金として構成することもでき
る。
成する場合に較べると、鋳造合金として構成すると、耐
荷重性などは高められる。
記の実施例にも示す通り、合金軸受層2は焼結合金また
は鋳造合金で構成しても、ほとんど同等の耐荷重性を示
す。この理由は、合金軸受層2の表面にニッケルめっき
層が介在することなく鉛−すずオ−バレイ層4が存在
し、鉛−すずオ−バレイ層4と合金軸受層2との間に下
部オ−バレイ層3が介在するため、下部オ−バレイ層中
のインジウムや鉛−すずオ−バレイ層中のすずなどが焼
結合金から成る合金軸受層中に深く侵入するからと思わ
れる。
には、鉛ならびにすずを含有する鉛−すず系オ−バレイ
層4を形成し、鉛−すず系オ−バレイ層4と合金軸受層
2との間に下部オ−バレイ層3を介在させる。
部オ−バレイ層5を形成し、合金軸受層2上において、
鉛−すず系オ−バレイ層4は上部オ−バレイ層5と下部
オ−バレイ層3とによってはさみ、これらオ−バレイ層
によって一体としてオ−バレイ層を形成し、これによっ
て耐荷重性、なじみ性、埋収性、耐食性など耐高荷重性
に必要な諸性質が与えられる。
によって構成し、この中で、鉛−すず系オ−バレイ層4
は鉛のめっき層として構成し、これら軸受成分によって
軸受性能を向上させる。
いずれも同じ組成のものから構成し、実質的にインジウ
ムから成って、他の成分として不可避的な不純物を含む
程度である。
から成る上部ならびに下部オ−バレイ層5、3を介在さ
せて鉛−すず系オ−バレイ層4を設けると、製造時の熱
処理や使用時には、下部オ−バレイ中や鉛−すずオ−バ
レイ層中などからインジウムやすずなど成分が合金軸受
層2に向けて拡散移動でき、合金軸受層2の耐食性など
を大巾に向上させる。
ンジウムから成っているため、合金軸受層2中に移行し
たインジウムならびにすずの不足分は上部オ−バレイ層
5からのインジウムなどの移行によって補なわれる。こ
のため、これら各オ−バレイ層によって軸受としてなじ
み性、埋収性などが与えられ、これらオ−バレイ層が摩
耗消失したときでも、インジウムやすずなどの成分が合
金軸受層2中に十分な量保持されているため、高荷重用
としてそのまま使用できる。
層2上に積層構造を成すオ−バレイ層を設けて成るもの
であるが、この軸受は、次の通り、製造できる。
1の上に、鋳造合金又は焼結合金として銅−鉛合金から
なる合金軸受層2を被着形成する。
ンジウムから成るめっき浴を用いてめっき層として下部
オ−バレイ層3を形成する。
いて鉛−すず系オ−バレイ層4を形成する。
るめっき浴を用いて、めっき層として上部オ−バレイ層
5を形成する。
を順次に積層し、その後、例えば130〜160℃、好
ましくは150℃±5℃で熱処理する。このように熱処
理すると、各オ−バレイ層3、4、5中のすず、インジ
ウムなどは合金軸受層2中の鉛相中に拡散固溶し耐食性
などの性質が大巾に高められる。
ると、その後、熱処理することによって、各オ−バレイ
層中のインジウムやすずなどの合金軸受層2中の鉛相に
拡散する。この拡散し、主として合金軸受層直上の下部
オ−バレイ層中のインジウムなどによって行なわれる
が、この拡散によってオ−バレイ層中のインジウムなど
が不足する。しかし、この不足分は十分に上部オ−バレ
イ層中のインジウムなどによって補なわれるため、オ−
バレイ層全体としてみると、すず、インジウムなどの残
存率が高くなり、また、インジウムは、従来のものより
も、銅−鉛系合金軸受層中の鉛粒子により深く拡散侵入
する。
オ−バレイ層が摩耗消失して合金軸受層が露出して、そ
の中の鉛粒子中にはすでにすずやインジウムの溶け込み
が進んでいる。このため、合金軸受層のみによっても耐
焼付性が向上し、長期的に使用できる耐久性の優れた銅
−鉛系合金軸受とすることができる。
は、図1に示すように、構成し、これら合金軸受の裏金
1の上には、表1に示す組成の合金軸受層2を形成し
た。
24%Pb、2%Sn、残部銅及び不可避の不純物から
成る鋳造法により得られる鋳造合金(図1や図2では合
金種別でAとして示す。)と17%Pb、5%Sn、残
部銅及び不可避の不純物から成る焼結法により得られた
焼結合金(図1や図2の合金種別ではBとして示す。)
とから成っている。
っき層から成る下部オ−バレイ層3を電気めっきで形成
し、さらに、連続してこの下部オ−バレイ層3の表面に
Pb−Snめっき層から成る鉛−すずオ−バレイ層4を
形成し、この鉛−すずオ−バレイ層4の表面にはインジ
ウムめっき層から成る上部オ−バレイ層5を電気めっき
により形成する。
さは20ミクロンメ−トルである。下部オ−バレイ層3
と上部オ−バレイ層5は同量の積算電流量でそれぞれめ
っきを施したが、必ずしも同量でなくてもよい。
を形成したのち、温度150℃で熱処理した。
〜5は熱処理工程後の3つのオ−バレイ層から成るオ−
バレイ層の成分はそれぞれ表2に示した通りであった。
付試験片として後の試験に用いた。
のインジウム分の侵入深さは6ミクロンメ−トルであっ
た。
が元の位置から熱処理により合金軸受中のPb粒子内に
拡散存在しているところまでの深さである。
を構成した。この軸受でも、2種の合金軸受層2を使用
し、合金軸受層2の表面には、直接Pb−Snめっき層
としての鉛−すずオ−バレイ層4を形成し、この鉛−す
ずオ−バレイ層4の表面には、インジウムめっき層から
成る上部オ−バレイ層5が電気めっきで形成されてい
る。この2つのオ−バレイ層の厚さは20ミクロンメ−
トルである。
例No.6〜9とした。熱処理工程後のオ−バレイ層の
成分はそれぞれ表2に示す通りである。比較例では熱処
理工程後の合金軸受中へのインジウムの侵入深さは浅く
0〜1ミクロンメ−トルである。
して実施例No.1〜5及び比較例No.6〜9のオ−
バレイ付試験片を温度170℃で1000時間拡散処理
を行なった。拡散処理100時間後でのオ−バレイ成分
を表2に示し、合金軸受中の鉛相中へのインジウムの侵
入深さは図3に示す。
ンジウムの侵入深さは55ミクロンメ−トルであり、比
較例よりも約2倍の侵入深さとなっている。
め、拡散処理した実施例及び比較例の各々の試験片につ
いてオ−バレイ層を除去し、それぞれ実施例No.1′
〜5′、比較例No.6′〜9′とし、これらについて
拡散処理後、それぞれをオ−バレイ層除去試験片とし
た。
式摩擦摩耗試験機による焼付試験を行なった。
kgf以上 試験片形状 :35mm角の平板、中心穴径4mm付
No.6〜9のオ−バレイ付試験片及び実施例1′〜
5′、比較例6′〜9′の拡散処理後オ−バレイ除去試
験片について行なった。
−バレイ層を形成しない合金軸受層のみの試験片)2種
についても行なった。
も焼付限界荷重が高くなっているのがわかる。
っき層の上下部オ−バレイ層を上下につけたサンドイッ
チ構造としたため、オ−バレイ層中のすず、インジウム
の減少量が少なく、これによって、オ−バレイ層の寿命
が延びたものと推察される。また、オ−バレイ層が摩耗
消失後の評価として拡散処理後のオ−バレイ除去試験片
の焼付試験においても表3で示すように実施例は比較例
及び基材の合金軸受層のみに比べて耐焼付性が向上して
いる。これは図3で示すように合金軸受層中の鉛相への
インジウムの侵入深さが実施例は比較例よりもより深く
拡散侵入しており、これが結果に反映されているものと
推察される。
侵入深さは、好ましくは熱処理後5ミクロンメ−トル以
上、温度170℃で100時間拡散処理後では40ミク
ロンメ−トル以上の拡散層深さが特にその効果を発揮す
る。
トリックス中に鉛相が分散している銅−鉛系合金軸受層
の上に、実質的にインジウムからなる下部オ−バレイ層
を形成すると共に、この下部オ−バレイ層の上に鉛なら
びにすずを含む鉛−すずオ−バレイ層を形成し、この鉛
−すずオ−バレイ層の上に、実質的にインジウムからな
る上部オ−バレイ層を形成して成ることを特徴とする。
なかでも、鉛−すずオ−バレイ層中のすず、インジウム
などの減少量が少なく、このオ−バレイ層の寿命が延び
るとともに、たとえ、オ−バレイ層が摩耗消失して合金
軸受層が露出しても合金軸受層中の鉛相内にインジウム
が深く拡散しているので耐焼付性に優れている。したが
って、長期使用に当りより有利な銅鉛系合金軸受とする
ことができる。
である。
間と関連してインジウムの侵入深さを示すグラフであ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 マトリックス中に鉛相が分散している銅
−鉛系合金軸受層の上に、実質的にインジウムからなる
下部オ−バレイ層を形成すると共に、この下部オ−バレ
イ層の上に、鉛ならびにすずを含む鉛−すずオ−バレイ
層を形成し、この鉛−すずオ−バレイ層の上に、実質的
にインジウムからなる上部オ−バレイ層を形成して成る
ことを特徴とするインジウムを含む銅−鉛系合金軸受。 - 【請求項2】 前記銅−鉛系合金軸受層を、主成分とし
て銅ならびに鉛を含む銅−鉛系鋳造合金とすることを特
徴とする請求項1記載のインジウムを含む銅−鉛系合金
軸受。 - 【請求項3】 前記銅−鉛系合金軸受層を、主成分とし
て銅ならびに鉛を含む銅−鉛系焼結合金とすることを特
徴とする請求項1記載のインジウムを含む銅−鉛系合金
軸受。 - 【請求項4】 前記銅−鉛系合金軸受層中の鉛相に前記
インジウムの少なくとも一部が拡散して成ることを特徴
とする請求項1、2または3記載のインジウムを含む銅
−鉛系合金軸受。 - 【請求項5】 前記鋼−鉛系合金軸受層中の鉛相に前記
インジウムが熱処理工程後、すでに軸受合金表面から約
5ミクロンメ−トル以上の深さで拡散している層を持つ
ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載のイン
ジウムを含む銅−鉛系合金軸受。 - 【請求項6】 マトリックス中に鉛相が分散している銅
−鉛系合金軸受層の上に、実質的にインジウムからなる
下部オ−バレイ層をめっき層として形成してから、連続
して、この下部オ−バレイ層の上に、鉛ならびにすずを
含む鉛−すずオ−バレイ層をめっき層として形成し、そ
の後、この鉛−すずオ−バレイ層の上に、実質的にイン
ジウムからなる上部オ−バレイ層をめっき層として形成
してから、150℃±5℃の条件で熱処理することを特
徴とするインジウムを含む銅−鉛系合金軸受の製造方
法。 - 【請求項7】 前記銅−鉛系合金軸受層を、主成分とし
て銅ならびに鉛を含む銅−鉛系鋳造合金として鋳造する
ことを特徴とする請求項6記載のインジウムを含む銅−
鉛系合金軸受の製造方法。 - 【請求項8】 前記銅−鉛系合金軸受層を、主成分とし
て銅ならびに鉛を含む銅−鉛系焼結合金として焼結によ
り製造することを特徴とする請求項6記載のインジウム
を含む銅−鉛系合金軸受の製造方法。
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