JPH081216B2 - 高負荷運転下で使用できる平軸受 - Google Patents
高負荷運転下で使用できる平軸受Info
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- JPH081216B2 JPH081216B2 JP60159718A JP15971885A JPH081216B2 JP H081216 B2 JPH081216 B2 JP H081216B2 JP 60159718 A JP60159718 A JP 60159718A JP 15971885 A JP15971885 A JP 15971885A JP H081216 B2 JPH081216 B2 JP H081216B2
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- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <発明の目的> 産業上の利用分野 本発明は高負荷運転下で使用できる平軸受に係り、詳
しくは、近年の内燃機関の出力増大にもとずく高負荷化
ならびに潤滑油の温度上昇、更に、高温における潤滑油
の酸化等によって生成する有機酸の増大等の条件下で十
分に軸受性能を発揮する高負荷運転下で使用できる平軸
受に係る。
しくは、近年の内燃機関の出力増大にもとずく高負荷化
ならびに潤滑油の温度上昇、更に、高温における潤滑油
の酸化等によって生成する有機酸の増大等の条件下で十
分に軸受性能を発揮する高負荷運転下で使用できる平軸
受に係る。
従来の技術 従来、内燃機関に使用されている軸受メタルは半割状
若しくは円筒状の鋼を裏金とし、これに鋼系若しくはア
ルミニウム系の軸受合金を複層化したものである。これ
ら高荷重用軸受として開発された銅−鉛軸受合金、ブロ
ンズ軸受合金もよびアルミニウム軸受合金等は耐荷重性
は優れているが、軸受合金に必要なその他の特性、すな
わち、耐焼付性、埋収性、なじみ性等においては問題が
あり、この解決のために埋収性、なじみ性を備えた金属
成分を軸受合金にオーバレイする必要がある。例えば、
従来の自動車用軸受では裏金上に中間層として銅または
アルミニウム合金を焼結、鋳造または圧接等の方法によ
って密着させ、更に、その上に厚さ10〜30μのオーバレ
イ層を施した3層軸受が使用されている。このオーバレ
イ層は軸受の耐摩耗性、なじみ性および異物の埋収性向
上の効果があり、オーバレイの組成としては、従来か
ら、Pb−Sn系、Pb−Sn−Sb系、Pb−Sn−Cu系、Pb−Sn−
In系等が知られている。なかでも、米国特許2605149号
明細書には鉛85〜90%、錫8〜12%、銅2〜3%から成
るPb−Sn−Cu系オーバレイ層が記載され、特開昭56−84
435号公報には、錫5〜20%、インジウム又はタリウム
0.05〜10%ならびに0.05〜5%銅、マンガン又なニッケ
ルを含んで、残余が鉛から成るオーバレイ層が記載され
ている。
若しくは円筒状の鋼を裏金とし、これに鋼系若しくはア
ルミニウム系の軸受合金を複層化したものである。これ
ら高荷重用軸受として開発された銅−鉛軸受合金、ブロ
ンズ軸受合金もよびアルミニウム軸受合金等は耐荷重性
は優れているが、軸受合金に必要なその他の特性、すな
わち、耐焼付性、埋収性、なじみ性等においては問題が
あり、この解決のために埋収性、なじみ性を備えた金属
成分を軸受合金にオーバレイする必要がある。例えば、
従来の自動車用軸受では裏金上に中間層として銅または
アルミニウム合金を焼結、鋳造または圧接等の方法によ
って密着させ、更に、その上に厚さ10〜30μのオーバレ
イ層を施した3層軸受が使用されている。このオーバレ
イ層は軸受の耐摩耗性、なじみ性および異物の埋収性向
上の効果があり、オーバレイの組成としては、従来か
ら、Pb−Sn系、Pb−Sn−Sb系、Pb−Sn−Cu系、Pb−Sn−
In系等が知られている。なかでも、米国特許2605149号
明細書には鉛85〜90%、錫8〜12%、銅2〜3%から成
るPb−Sn−Cu系オーバレイ層が記載され、特開昭56−84
435号公報には、錫5〜20%、インジウム又はタリウム
0.05〜10%ならびに0.05〜5%銅、マンガン又なニッケ
ルを含んで、残余が鉛から成るオーバレイ層が記載され
ている。
これらオーバレイ層で、鉛は軸受とジャーナルとのな
じみ性および潤滑油中の異物を埋収する埋収性を向上さ
せる一方、錫は耐食性ならびに耐摩耗性を向上させ、イ
ンジウムやタリウムは耐食性を大巾に向上させ、更に、
銅は耐疲労性を向上させる等の役割を果している。
じみ性および潤滑油中の異物を埋収する埋収性を向上さ
せる一方、錫は耐食性ならびに耐摩耗性を向上させ、イ
ンジウムやタリウムは耐食性を大巾に向上させ、更に、
銅は耐疲労性を向上させる等の役割を果している。
しかしながら、近年、内燃機関の出力が大きくなり、
高負荷化とともに、潤滑油の温度が上昇するにつれ、オ
ーバレイ層が軟化して耐摩耗性が悪化し、オーバレイ層
が激しく摩耗する傾向にある。しかし、これらオーバレ
イ層の成分元素の含有量が厚さ方向に沿って相当に異な
り、とくに、表面とは軸受合金の中間層に接近するにし
たがって大巾に相違し、オーバレイ層の摩減が進行する
と、オーバレイ層としての所定の効果が発揮できない。
高負荷化とともに、潤滑油の温度が上昇するにつれ、オ
ーバレイ層が軟化して耐摩耗性が悪化し、オーバレイ層
が激しく摩耗する傾向にある。しかし、これらオーバレ
イ層の成分元素の含有量が厚さ方向に沿って相当に異な
り、とくに、表面とは軸受合金の中間層に接近するにし
たがって大巾に相違し、オーバレイ層の摩減が進行する
と、オーバレイ層としての所定の効果が発揮できない。
発明が解決しようとする問題点 本発明はこれらの問題点を解決することを目的とし、
具体的には、Pb−Sn−In系やPb−Sn−In−Cu系のオーバ
レイ層において、その中に含まれる錫含有量を大巾に増
すことにより、オーバレイ層厚さ方向にわたって全体と
して耐食性および耐摩耗性を向上させる一方、オーバレ
イ層と軸受合金の中間層との間に介在させたニッケルメ
ッキ層によって錫との間で金属間化合物が形成され、こ
れによってオーバレイ層から錫が軸受合金の中間層に拡
散されても、ニッケルメッキ層附近の錫含有量が稀釈す
ることのないオーバレイ層を提供する。
具体的には、Pb−Sn−In系やPb−Sn−In−Cu系のオーバ
レイ層において、その中に含まれる錫含有量を大巾に増
すことにより、オーバレイ層厚さ方向にわたって全体と
して耐食性および耐摩耗性を向上させる一方、オーバレ
イ層と軸受合金の中間層との間に介在させたニッケルメ
ッキ層によって錫との間で金属間化合物が形成され、こ
れによってオーバレイ層から錫が軸受合金の中間層に拡
散されても、ニッケルメッキ層附近の錫含有量が稀釈す
ることのないオーバレイ層を提供する。
<発明の構成> 問題点を解決するための手段ならびにその作用 すなわち、本発明は、平軸受基体の表面にニッケルメ
ッキ層を介してオーバレイ層を形成して成る平軸受であ
って、このオーバレイ層が、錫20%をこえて30%とイジ
ウム0.1〜10.0%とを含有し、残余が実質的に鉛からな
ることを特徴とする。
ッキ層を介してオーバレイ層を形成して成る平軸受であ
って、このオーバレイ層が、錫20%をこえて30%とイジ
ウム0.1〜10.0%とを含有し、残余が実質的に鉛からな
ることを特徴とする。
以下、図面により本発明に係る平軸受について詳しく
説明する。
説明する。
なお、第1図(a)および(b)は本発明の平軸受の
一例を示す斜視図および矢視A−A方向の断面図であ
る。
一例を示す斜視図および矢視A−A方向の断面図であ
る。
まず、第1図(a)ならびに(b)に示す如く、本発
明に係る平軸受は、符号1で示す裏金上に、銅またはア
ルミニウム合金層から成る中間層2が被着形成され、こ
の中間層2の表面にはニッケルメッキ層3を形成し、更
に、その上にオーバレイ層4を設ける。このオーバレイ
層4は錫20%をこえて30%と、インジウム1.0〜10.0%
と、所望に応じて1.0〜7.0%銅とを含んで、残余が実質
的に鉛から成るものである。なお、以下でオーバレイ層
をオーバレイするとも略称する。
明に係る平軸受は、符号1で示す裏金上に、銅またはア
ルミニウム合金層から成る中間層2が被着形成され、こ
の中間層2の表面にはニッケルメッキ層3を形成し、更
に、その上にオーバレイ層4を設ける。このオーバレイ
層4は錫20%をこえて30%と、インジウム1.0〜10.0%
と、所望に応じて1.0〜7.0%銅とを含んで、残余が実質
的に鉛から成るものである。なお、以下でオーバレイ層
をオーバレイするとも略称する。
すなわち、オーバレイ層4中の錫は、鉛との共存下で
は、その一部が鉛と固溶体となってマトリックスを形成
し、銅が含まれる場合には、一部はマトリックス層中で
銅−錫の金属間化合物を形成し、残りの錫がマトリック
ス中で微細な錫の結晶となって点在する。とくに、耐摩
耗性や耐疲労性向上の上から銅を添加したときには、内
燃機関運転中にこの微細な錫結晶やマトリックス中の固
溶錫は銅と結合し、錫の含有量が多い銅−錫金属間化合
物に次第に変化し、銅を添加しない場合でも、これらの
錫は中間層側に拡散して移行し、錫の含有量が経時的に
稀釈される。この結果、マトリックス中に固溶している
錫およびマトリックス中に点在している錫の量が減少
し、オーバレイ層の耐食性および耐摩耗性が経時的に低
下する。この点、中間層との間でニッケルメッキ層を介
在させると、錫の中間層側への移行がある程度防止でき
る。しかし、このようにニッケルメッキ層を介在させる
と、ニッケルメッキ層の近くに存在するオーバレイ層中
の錫は、かえって、ニッケルメッキ層中のニッケルと反
応し、錫−ニッケルの金属間化合物を形成して、この金
属間化合物を媒介として錫は次第にニッケル層側に移行
する。内燃機関の運転中も同様であって、次第に錫含有
量の多い錫−ニッケル金属間化合物が形成されて錫はニ
ッケルメッキ層側に移行される。このため、ニッケルメ
ッキ層付近のオーバレイ層中の錫の含有量が著しく減少
し、この付近での耐摩耗性および耐食性は非常に低下す
る。
は、その一部が鉛と固溶体となってマトリックスを形成
し、銅が含まれる場合には、一部はマトリックス層中で
銅−錫の金属間化合物を形成し、残りの錫がマトリック
ス中で微細な錫の結晶となって点在する。とくに、耐摩
耗性や耐疲労性向上の上から銅を添加したときには、内
燃機関運転中にこの微細な錫結晶やマトリックス中の固
溶錫は銅と結合し、錫の含有量が多い銅−錫金属間化合
物に次第に変化し、銅を添加しない場合でも、これらの
錫は中間層側に拡散して移行し、錫の含有量が経時的に
稀釈される。この結果、マトリックス中に固溶している
錫およびマトリックス中に点在している錫の量が減少
し、オーバレイ層の耐食性および耐摩耗性が経時的に低
下する。この点、中間層との間でニッケルメッキ層を介
在させると、錫の中間層側への移行がある程度防止でき
る。しかし、このようにニッケルメッキ層を介在させる
と、ニッケルメッキ層の近くに存在するオーバレイ層中
の錫は、かえって、ニッケルメッキ層中のニッケルと反
応し、錫−ニッケルの金属間化合物を形成して、この金
属間化合物を媒介として錫は次第にニッケル層側に移行
する。内燃機関の運転中も同様であって、次第に錫含有
量の多い錫−ニッケル金属間化合物が形成されて錫はニ
ッケルメッキ層側に移行される。このため、ニッケルメ
ッキ層付近のオーバレイ層中の錫の含有量が著しく減少
し、この付近での耐摩耗性および耐食性は非常に低下す
る。
このため、本発明では、オーバレイ層と中間層との間
にニッケル層を介在させた平軸受において、オーバレイ
層中の錫含有量を20%をこえて30%に増加させて、多量
に添加した錫によって、ニッケルメッキ層に近接すると
ころから表面までにわたってオーバレイ層中の錫含有量
を希釈することなく、オーバレイ層の厚さ方向全長にわ
たって耐摩耗性および耐食性の向上の効果を発揮させ
る。
にニッケル層を介在させた平軸受において、オーバレイ
層中の錫含有量を20%をこえて30%に増加させて、多量
に添加した錫によって、ニッケルメッキ層に近接すると
ころから表面までにわたってオーバレイ層中の錫含有量
を希釈することなく、オーバレイ層の厚さ方向全長にわ
たって耐摩耗性および耐食性の向上の効果を発揮させ
る。
そこで、オーバレイ層中の各元素について説明する
と、次の通りである。
と、次の通りである。
錫は耐食性および耐摩耗性を向上させる。しかし、現
在のように内燃機関の出力が増加し高負荷、潤滑油の温
度上昇になると、銅と共存するときには銅−錫の金属間
化合物を形成し、一方で、ニッケルメッキ層との近接部
分では、上記のように、錫はニッケルメッキ層側に移行
する。このため、錫の含有量20%以下ではマトリックス
中に点在する錫の量が減少し、オーバレイの耐食性およ
び耐摩耗性が経時的に急激に減少する。これに反し、錫
の含有量が30%以上になると、オーバレイが軟化し、耐
疲労性および耐摩耗性が悪くなる。従って、錫の含有量
が20%をこえて30%が最適である。
在のように内燃機関の出力が増加し高負荷、潤滑油の温
度上昇になると、銅と共存するときには銅−錫の金属間
化合物を形成し、一方で、ニッケルメッキ層との近接部
分では、上記のように、錫はニッケルメッキ層側に移行
する。このため、錫の含有量20%以下ではマトリックス
中に点在する錫の量が減少し、オーバレイの耐食性およ
び耐摩耗性が経時的に急激に減少する。これに反し、錫
の含有量が30%以上になると、オーバレイが軟化し、耐
疲労性および耐摩耗性が悪くなる。従って、錫の含有量
が20%をこえて30%が最適である。
インジウムは鉛−錫マトリックス中に分散して存在
し、耐食性向上の面では錫よりも数倍の効果があり、オ
ーバレイ層の摩耗を減少させる。すなわち、最近の内燃
機関は効率を良くするため、軸受とジャーナルの隙間を
減少し、回転数を早める傾向にある。このため、軸寿の
オーバレイはジャーナルと金属接触し、摩耗することが
多くなっている。オーバレイ層中のインジウムはこのよ
うな場合に潤滑油膜を強く保持し、金属接触に起因する
オーバレイの摩耗を減少する効果があり、この面からは
0.1〜10%が好ましい。
し、耐食性向上の面では錫よりも数倍の効果があり、オ
ーバレイ層の摩耗を減少させる。すなわち、最近の内燃
機関は効率を良くするため、軸受とジャーナルの隙間を
減少し、回転数を早める傾向にある。このため、軸寿の
オーバレイはジャーナルと金属接触し、摩耗することが
多くなっている。オーバレイ層中のインジウムはこのよ
うな場合に潤滑油膜を強く保持し、金属接触に起因する
オーバレイの摩耗を減少する効果があり、この面からは
0.1〜10%が好ましい。
また、銅はオーバレイの耐疲労性と耐摩耗性を向上す
るために添加されるが、含有量が1.0〜7.0%程度が最も
良い性能を発揮し、この範囲外では耐疲労性が低下す
る。
るために添加されるが、含有量が1.0〜7.0%程度が最も
良い性能を発揮し、この範囲外では耐疲労性が低下す
る。
実 施 例 以下、実施例により更に説明する。
実施例1. まず、軸受合金を一般の電気メッキの場合と同様に脱
脂および酸洗を行なった後、1.0〜2.0μ厚のニッケルメ
ッキを行なう。このニッケルメッキの役割は銅系軸受合
金の場合、内燃機関の運転時にオーバレイ中の錫が中間
層の銅合金中に拡散し、オーバレイの耐食性が低下する
のを防止するためである。このニッケルメッキの上に下
記浴組成(A)のメッキ浴および電流密度どオーバレイ
を電気メッキする。
脂および酸洗を行なった後、1.0〜2.0μ厚のニッケルメ
ッキを行なう。このニッケルメッキの役割は銅系軸受合
金の場合、内燃機関の運転時にオーバレイ中の錫が中間
層の銅合金中に拡散し、オーバレイの耐食性が低下する
のを防止するためである。このニッケルメッキの上に下
記浴組成(A)のメッキ浴および電流密度どオーバレイ
を電気メッキする。
浴 組 成(A) 硼弗化鉛(金属鉛として) 60〜 120g/ 硼弗化錫(金属錫として) 15〜 40g/ 硼弗化銅(金属銅として) 1.0〜10.0g/ 硼弗化水素酸 40〜 50g/ レゾルシン 1.0〜 5.0g/ ゼラチン 0.1〜 0.5g/ 電流密度 1.0〜3.0A/dm2 次に、このオーバレイメッキの上に下記浴組成(B)
及び電流密度でインジウムメッキを行なう。
及び電流密度でインジウムメッキを行なう。
浴 組 成(B) 硼弗化インジウム 90〜 110g/ 硼酸 20〜 30g/ 硼弗化アンモニウム 40〜 60g/ pH 1.5〜2.0 電流密度 1.0〜3.0A/dm2 インジウムメッキ後の平軸受は裏金−銅合金−ニッケ
ルメッキ層−オーバレイメッキ層−インジウムメッキ層
の5層からなり、この5層からな平軸受を100〜150℃で
2時間加熱すると、インジウムのメッキ層が下のオーバ
レイ層と相互に拡散し、以下の組成の新オーバレイ層が
得られる。
ルメッキ層−オーバレイメッキ層−インジウムメッキ層
の5層からなり、この5層からな平軸受を100〜150℃で
2時間加熱すると、インジウムのメッキ層が下のオーバ
レイ層と相互に拡散し、以下の組成の新オーバレイ層が
得られる。
鉛 53〜78.9% 錫 20%をこえて30% 銅 1.0〜 7.0% インジウム 0.1〜10.0% なお、このオーバレイ層の成分組成は、電流密度とメ
ッキ時間を調節することにより自由に調節することがで
きる。
ッキ時間を調節することにより自由に調節することがで
きる。
実施例2. 実施例1と同様に軸受合金にニッケルメッキを行な
う。次に、このメッキ層上に、下記浴組成(C)及び電
流密度で第1図(b)の4で示すオーバレイ層を得るた
めに、オーバレイメッキを行なう。
う。次に、このメッキ層上に、下記浴組成(C)及び電
流密度で第1図(b)の4で示すオーバレイ層を得るた
めに、オーバレイメッキを行なう。
浴 組 成(C) 硼弗化鉛(金属鉛として) 60〜 120g/ 硼弗化錫(金属錫として) 15〜 40g/ 硼弗化水素酸 40〜 50g/ レゾルシン 1.0〜 5.0g/ ゼラチン 0.1〜 0.5g/ 電流密度 1.0〜3.0A/dm2 次に、このオーバレイメッキ層の上に実施例1の浴組成
(B)及び電流密度での4上にインジウムメッキを行な
い、100〜150℃で2時間加熱し、下地のオーバレイ層と
相互に拡散すると以下の組成の新オーバレイ層が得られ
る。
(B)及び電流密度での4上にインジウムメッキを行な
い、100〜150℃で2時間加熱し、下地のオーバレイ層と
相互に拡散すると以下の組成の新オーバレイ層が得られ
る。
鉛 60〜79.9% 錫 20%をこえて30% インジウム 0.1〜10.0% この新オーバレイの成分組成は実施例1と同様に電流
密度とメッキ時間を調節することにより、その範囲内で
自由に変更することができる。
密度とメッキ時間を調節することにより、その範囲内で
自由に変更することができる。
以上詳しく説明した新オーバレイの耐食性を測定する
ため、抑制剤を含まないSAE 10エンジン油に腐食剤とし
てオレイン酸を1%添加し、その中に121℃で50時間浸
漬しその腐食減量を測定した。その結果は第1表に示す
通りであって、本発明に係る新オーバレイの耐食性は従
来のオーバレイのそれに較べる、第1表の腐食減量から
わかる通り、約5倍の効果が得られた。
ため、抑制剤を含まないSAE 10エンジン油に腐食剤とし
てオレイン酸を1%添加し、その中に121℃で50時間浸
漬しその腐食減量を測定した。その結果は第1表に示す
通りであって、本発明に係る新オーバレイの耐食性は従
来のオーバレイのそれに較べる、第1表の腐食減量から
わかる通り、約5倍の効果が得られた。
更に、本発明に係る新オーバレイの耐摩耗性を測定す
るため、アンダーウッド試験機でう荷重560kg/cm2、回
転数3500rpm、オーバレイ厚0.020mm、軸受背面温度175
℃、潤滑油SAE 20W−40、試験時間100時間で試験し、
その試験前後の軸受の重量減を測定した。その結果は第
2表に示す通りであって、本発明に係る新オーバレイの
重量減は従来品と比較して非常に少なかった。
るため、アンダーウッド試験機でう荷重560kg/cm2、回
転数3500rpm、オーバレイ厚0.020mm、軸受背面温度175
℃、潤滑油SAE 20W−40、試験時間100時間で試験し、
その試験前後の軸受の重量減を測定した。その結果は第
2表に示す通りであって、本発明に係る新オーバレイの
重量減は従来品と比較して非常に少なかった。
更に、耐疲労性については前述の耐摩耗性テストと同
様の条件でオーバレイが疲労破壊の生じるまで比較試験
を行なった結果、第3表に示す通り、同等または同等以
上であり、120〜160時間の耐久時間であった。
様の条件でオーバレイが疲労破壊の生じるまで比較試験
を行なった結果、第3表に示す通り、同等または同等以
上であり、120〜160時間の耐久時間であった。
<発明の効果> 以上詳しく説明したように、本発明に係る平軸受は、
鉛、錫、インジウム、銅から成るオーバレイ層におい
て、錫の含有量を増加させる一方、ニッケルメッキ層を
介在させて、耐食性、耐摩耗性および疲労強度を大巾に
改良する。なかでも、オーバレイ層は、近年の内燃機関
の出力増大、潤滑油の温度上昇ならびに高温における潤
滑油の酸化により生成する有機酸等の増大等に十分に対
応できる。
鉛、錫、インジウム、銅から成るオーバレイ層におい
て、錫の含有量を増加させる一方、ニッケルメッキ層を
介在させて、耐食性、耐摩耗性および疲労強度を大巾に
改良する。なかでも、オーバレイ層は、近年の内燃機関
の出力増大、潤滑油の温度上昇ならびに高温における潤
滑油の酸化により生成する有機酸等の増大等に十分に対
応できる。
第1図(a)および(b)は本発明平軸受の一例を示す
斜視図および矢視A−A方向を示す断面図である。 符号1……裏金 2……銅またはアルミニウム合金層 3……ニッケルメッキ層 4……オーバレイ層
斜視図および矢視A−A方向を示す断面図である。 符号1……裏金 2……銅またはアルミニウム合金層 3……ニッケルメッキ層 4……オーバレイ層
Claims (2)
- 【請求項1】平軸受基体の表面にニッケルメッキ層を介
してオーバレイ層を形成して成る高負荷運転下で使用で
きる平軸受において、 このオーバレイ層が、錫20%をこえて30%とインジウム
0.1〜10.0%とを含有し、残余が実質的に鉛からなるこ
とを特徴とする高負荷運転下で使用できる平軸受。 - 【請求項2】平軸受基体の表面にニッケルメッキ層を介
してオーバレイ層を形成して成る高負荷運転下で使用で
きる平軸受において、 このオーバレイ層が、錫20%をこえて30%、銅1.0〜7.0
%およびイジウム0.1〜10.0%を含有し、残余が実質的
に鉛からなることを特徴とする高負荷運転下で使用でき
る平軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60159718A JPH081216B2 (ja) | 1985-07-18 | 1985-07-18 | 高負荷運転下で使用できる平軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP60159718A JPH081216B2 (ja) | 1985-07-18 | 1985-07-18 | 高負荷運転下で使用できる平軸受 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6220915A JPS6220915A (ja) | 1987-01-29 |
JPH081216B2 true JPH081216B2 (ja) | 1996-01-10 |
Family
ID=15699760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP60159718A Expired - Fee Related JPH081216B2 (ja) | 1985-07-18 | 1985-07-18 | 高負荷運転下で使用できる平軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH081216B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2519557B2 (ja) * | 1990-01-19 | 1996-07-31 | 本田技研工業株式会社 | 摺動部材 |
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-
1985
- 1985-07-18 JP JP60159718A patent/JPH081216B2/ja not_active Expired - Fee Related
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