JP3224085B2 - 耐摩耗性に優れた軸受 - Google Patents

耐摩耗性に優れた軸受

Info

Publication number
JP3224085B2
JP3224085B2 JP33726896A JP33726896A JP3224085B2 JP 3224085 B2 JP3224085 B2 JP 3224085B2 JP 33726896 A JP33726896 A JP 33726896A JP 33726896 A JP33726896 A JP 33726896A JP 3224085 B2 JP3224085 B2 JP 3224085B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alloy layer
bearing
overlay
alloy
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33726896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10176717A (ja
Inventor
柳 雅 之 小
川 広 衛 大
Original Assignee
エヌデーシー株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エヌデーシー株式会社 filed Critical エヌデーシー株式会社
Priority to JP33726896A priority Critical patent/JP3224085B2/ja
Publication of JPH10176717A publication Critical patent/JPH10176717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3224085B2 publication Critical patent/JP3224085B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)
  • Electroplating And Plating Baths Therefor (AREA)
  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐摩耗性に優れた
軸受に係わり、特に、高面圧化,高周速化,高温度化,
油膜厚さ減少等のより苛酷な条件下で使用しても十分に
良好な軸受性能を発揮する平軸受として好適な耐摩耗性
に優れた軸受に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、自動車、車輌その他の駆動・
走行用エンジンには、高荷重用として平軸受などの軸受
が使用されている。このような高荷重用軸受は、例え
ば、半割状若しくは円筒状に形成された鋼板を裏金と
し、この鋼板裏金の上に銅系の合金などから成る軸受合
金層を形成することにより複層化して構成されたもので
あることが多い。そして、このような高荷重用軸受は、
軸受合金層が銅系の合金からなるものとしていて、耐荷
重性に優れたものである。
【0003】しかし、最近は、自動車、車輌などの走行
や駆動に要求される条件はきわめて苛酷になり、その条
件に適合するには、耐荷重性のほかに、軸受として必要
な種々の特性、例えば、耐焼付性、異物の埋収性、なじ
み性等が要求されている。
【0004】これらの要請に適合するように、この要請
に由来する問題を解決するために、鋼板裏金上の軸受合
金層を強化するほかに、なじみ性や異物の埋収性を備え
た金属や合金を軸受合金層の上にオーバレイ合金層とし
てめっき等により形成することも行われている。
【0005】その構造は、裏金の上に、鉛や所望に応じ
て錫などを含みかつ主成分が銅よりなる銅−鉛合金の軸
受合金層を焼結または鋳造によって形成し、この軸受合
金層の上に、めっきが施されてオーバレイ合金層が形成
されたものとなっている。そして、通常の場合、オーバ
レイ合金層と軸受合金層との間には、中間層として約1
〜2μm厚さのニッケルめっき層が設けられている。
【0006】通常、オーバレイ合金層は、優れた軸受特
性を与える鉛ならびに錫を含む鉛−錫合金のめっき層と
して構成され、Pb−Sn系、Pb−Sn−Cu系、P
b−Sn−In系等のものが知られ、特に、米国特許第
2,605,149号明細書によって開示された鉛85
〜90%、錫8〜12%、銅2〜3%のPb−Sn−C
u系オーバレイ合金層が最も多く使用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近のエン
ジンでは、高性能化、高出力化により、これに適用され
る平軸受は、高面圧化、高温度化、油膜厚さの減少な
ど、より苛酷な条件を強いられるようになってきた。
【0008】これに対して従来のオーバレイ合金層で
は、軸受面圧の増加に伴ない、オーバレイ合金層のクラ
ック発生、摩耗消滅からの焼付発生などが心配されるこ
とから、より一層耐摩耗性の優れたオーバレイ合金層を
そなえた平軸受等の軸受の開発が求められているという
課題があった。
【0009】
【発明の目的】本発明は、上記した従来の課題にかんが
みてなされたものであって、従来のPb−Sn−Cu系
オーバーレイ合金層よりもさらに優れた耐摩耗性を有す
るオーバレイ合金層をそなえた平軸受などの軸受を提供
することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る耐摩耗性に
優れた平軸受等の軸受は、請求項1に記載しているよう
に、表面が、重量%で、Pb:62〜84%、Cu:7
〜13%、Sn:5〜10%、In:4〜15%よりな
るオーバレイ合金層で形成されているものとしたことを
特徴としている。
【0011】そして、本発明に係る耐摩耗性に優れた軸
受の実施態様においては、請求項2に記載しているよう
に、裏金に設けた軸受合金層に、直接、請求項1に記載
のオーバレイ合金層を形成したものとすることができ
る。
【0012】同じく、本発明に係る耐摩耗性に優れた軸
受の実施態様においては、請求項3に記載しているよう
に、裏金に設けた軸受合金層に、中間めっき層を介し
て、請求項1に記載のオーバレイ合金層を形成したもの
とすることができ、この場合に請求項4に記載している
ように、中間めっき層が、Ni,Ni合金,Cu,Cu
合金,Ag,Ag合金のうち少なくともいづれかの金属
で形成されているものとすることができる。
【0013】
【発明の作用】本発明による耐摩耗性に優れた平軸受等
の軸受は、上述した構成を有するものであり、軸受面の
高面圧化に対応するべくオーバレイ合金層の耐摩耗性を
さらに向上させるようにしたものであって、上記の構成
とした理由について各合金元素の作用と共に次に説明す
る。
【0014】本発明の軸受においてオーバレイ合金層の
組成上における最も大きな特徴は、Cuを多量に含有し
ているところにある。このCuは、Pb−Snオーバレ
イ合金層の耐摩耗性および疲労強度を高めるのに最も効
果的な成分である。
【0015】そして、このように有効なCuを多量に加
えることにより、オーバレイ合金層の耐摩耗性,疲労強
度は急激に増大する。この場合、含有量を7%以上とし
たことによるCuの効果は、めっき皮膜を微細化し、著
しく耐摩耗性を向上させる。ただし、本発明のごとく7
〜13%とCuを多く含有すると、Pb−Sn−Cuの
3元系では、なじみ性および疲労特性が低下するので、
Inを添加した4元系の成分とすることによって、バラ
ンスのとれたオーバレイ合金層の組成とした。そして、
Cu含有量が13%を超えるともろくなり、オーバレイ
特性としてのバランスがとれがたくなるので、13%以
下とした。
【0016】Snの効果は耐蝕性に関連しており、Sn
含有量が5%未満では耐蝕性が急激に低下する。一方、
Sn含有量が15%超過であるとCuSnの金属間化合
物を多く生成して脆くなる。従って、Sn含有量は好ま
しくは5〜10%である。
【0017】In添加量は4〜15%であり、このIn
添加量が4%未満であると耐食性が著しく低下し、耐焼
付性も劣化する。そして、InとSnの共存が耐食性に
大きく寄与するが、In添加量が15%を超えると柔ら
かくなり、耐摩耗性が低下する。そして、より好ましい
In添加量は9〜11%である。
【0018】Inは高含有銅のPb−Cu−Sn合金に
添加することにより、耐食性を大幅に向上させるほか
に、優れたなじみ性を発揮し、耐焼付性等の特性を高め
る。
【0019】このように、Cuを多く含有したPb−C
u−Sn−Inの組合せとすることにより、耐摩耗性を
大幅に向上させることが可能となり、Cuを多く含有さ
せたことによる耐食性,耐焼付性の劣化はInを添加し
たPb−Cu−Sn−In4元系の組合せとすることに
より解消される。
【0020】従って、なじみ性,耐焼付性等の諸性質も
良好で且つまた、耐摩耗性の向上したオーバレイ合金層
が形成でき、耐摩耗性に優れそしてまたなじみ性,耐焼
付性に優れた平軸受等の軸受とすることが可能となる。
【0021】本発明に係る耐摩耗性に優れた軸受は、上
述した理由により、表面が、重量%で、Pb:62〜8
4%、Cu:7〜13%、Sn:5〜10%、In:4
〜15%よりなるオーバレイ合金層で形成されるものと
しており、この場合、裏金に設けた軸受合金層に、直
接、あるいは中間めっき層を介して、上記成分組成のオ
ーバレイ合金層を形成しているものとしている。そし
て、後記する実施例では鋼裏金付鉛青銅合金(軸受合金
層)上に1〜2μm厚さのニッケルめっき中間層を形成
し、その上に本発明に係るオーバレイ合金層を形成する
最もポピュラーな構成としているが、本発明では、この
ようなニッケルめっき中間層は必須ではなく、中間層を
形成する場合であっても中間層の材質をニッケルに限定
するものでもない。
【0022】ニッケルめっき層は、下地合金(軸受合金
層)が鉛を含む銅基合金の場合に、従来のPb−Sn−
Cu系オーバレイ合金層中のSnが軸受使用中に下地合
金中の主にPb相に拡散して、Pb−Sn−Cu系オー
バレイ合金層中のSnが減少することで、耐食性が劣化
するのを防止する役目をはたす中間層である。
【0023】従って、最表面のオーバレイ合金層の耐食
性に不安がないIn含有の本発明品では、下地層とオー
バレイ合金層との間に拡散防止用のめっき中間層を介在
させる必要性は大きくなく、めっきによる中間層なし、
つまり、下地である軸受合金層上に直接本発明に係るオ
ーバレイ合金層を設ける構造であっても、性能上支障は
ない。
【0024】そして、中間層がない場合は、Sn,In
が下地合金層に拡散するものの、Inを伴なう4元系で
あるので耐食性はそれ程劣化しない。また、下地のPb
相に耐食性のあるSn,Inが拡散することで、万一、
オーバレイ合金層が部分的になくなり、下地合金層が露
出した場合でも、下地合金層の耐食性は元のままよりも
向上しており、長寿命の耐久性が得られる。
【0025】めっき中間層を介在させる場合の材質とし
ては、銅基下地合金と鉛基オーバレイ合金層との密着性
を少なくとも阻害せず、オーバレイ合金層中の成分が下
地合金中に拡散移動するのを防止できる機能を持つ必要
がある。これらの機能を果たす材質としては、Ni,N
i合金,Cu,Cu合金,Ag,Ag合金をあげること
ができ、いづれも使用可能であるが、最も普及している
のがNiである。
【0026】また、下地合金がAl合金である場合、前
述のような下地のPb相への拡散は耐食性を劣化させる
レベルでは起こらないので、めっき中間層の役割は下地
合金と鉛基オーバレイ合金層との密着性向上が主なもの
となる。そして、このような構造とすることで、一般的
には、オーバレイ合金層よりもなじみ性や異物埋収性等
の表面性能が劣るアルミニウム合金系軸受の表面性能を
一段と向上させることができる。
【0027】そして、裏金としては、鋼やその他適宜の
ものが使用される。
【0028】
【実施例】次に、本発明の実施例について比較例と共に
説明する。
【0029】鋼裏金付鉛青銅合金(裏金付軸受合金層)
上に1〜2μmの厚さでニッケルめっきを施して中間層
を形成し、このニッケルめっきよりなる中間層上に表1
に示す浴組成のめっき浴とめっき条件によってPb−C
u−Sn系合金の電気めっきを施した。
【0030】
【表1】
【0031】次に、Inめっきを電気めっきにより施し
たのち、温度150℃で熱処理した。このオーバレイ合
金層の厚さは、通常、15〜20μmである。
【0032】この実施例でのめっき表面は、なめらかで
緻密なものが得られ、また、組織もオーバレイ合金層中
で元素偏析は見られず均一なものであった。
【0033】表2に、本発明の実施例1,2、および比
較のために本実施例のInめっきを施す前の状態のもの
である比較例1、In添加量を3%にした比較例2、I
n添加量を増加して19%とした比較例3、Sn添加量
を1%とした比較例4、さらには従来のオーバレイ合金
層の代表的なものである従来例1,2について、オーバ
レイ合金層の組成およびオーバレイ合金層の表面硬さを
比較して表わした。このとき、硬さ試験は、マイクロビ
ッカース硬度計により試験荷重10gfで行った。
【0034】
【表2】
【0035】表2より明らかであるように、従来例1,
2に比べてCuを多く含有した本発明実施例1,2で
は、表面硬さが従来例1,2よりも増加しており、耐摩
耗性を向上させる効果が認められた。そしてとくに、本
発明実施例1の硬さは、従来例1,2の約3倍になって
いた。
【0036】図1に、本発明実施例1,2および従来例
1,2のオーバレイ合金層の温度による表面硬さの変化
を示す。先に述べた様に、近年のエンジンの高性能化に
伴なう軸受の影響の一つに高温度化を上げることができ
る。このとき、運転温度はオーバレイ合金層の寿命に著
しく影響し、温度の上昇はオーバレイ合金材料の物理的
性質を低下させる。そして、オーバレイ合金層は鉛を主
体とした材質となっているため、その硬さは温度にきわ
めて依存しやすいものとなり、高温になれば硬さが低下
し、オーバレイ合金層に要求される特性のひとつである
耐摩耗性を減じる。
【0037】図1に示すように、Cu含有量を多くした
本発明実施例1,2では、従来例1,2に比べて高温硬
さの低下防止に効果があり、従って、実際のエンジンで
の使用における耐摩耗性向上に著しい効果を発揮するも
のであった。
【0038】次に、鈴木式摩擦摩耗試験機による摩耗試
験を行った。このときの摩耗試験条件は表3に示す通り
である。この摩耗試験結果を表4および図2に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】表4および図2で明らかなように、本発明
実施例1,2の摩耗量は従来例1,2の摩耗量に比べて
かなり少なくなっており、本発明品の耐摩耗性は従来品
に比べて大幅に向上していることが認められた。
【0042】また、In添加量を19%に増加させた比
較例3では、柔らかくなりすぎるため摩耗量が多くな
り、従来品と同レベルの耐摩耗性となっていることが認
められた。
【0043】次に、鈴木式摩擦摩耗試験機による焼付試
験を行った。このときの焼付試験条件は表5に示す通り
である。この焼付試験結果を同じく表4および図2に示
す。
【0044】
【表5】
【0045】表4および図2で明らかなように、Inを
添加していない比較例1では焼付限界荷重が極端に低下
しているが、比較例1にInを10%添加した本発明実
施例1では、従来例1,2と同等の優れた耐焼付性を有
していることが認められた。
【0046】一方、In添加量を減らしたIn3%の比
較例2、およびSn添加量を減らしたSn1%の比較例
4では、焼付限界荷重の低下が認められた。
【0047】次に、腐食試験およびキャビテーション試
験を行った。このときの腐食試験条件は表6に示す通り
であり、キャビテーション試験条件は表7に示す通りで
ある。この腐食試験結果を同じく表4および図2に示
し、キャビテーション試験結果を表4に示す。
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】表4および図2で明らかなように、耐食性
に関して、銅はオイル中のいおう分のターゲットになり
うるので、Pb−Sn−Cu系の従来例1に比較してC
u含有量の多い比較例1では腐食量が多くなっている。
しかし、Inを添加して4元素系とすることで本発明実
施例1,2の腐食量は、従来例1よりも少なくなってい
ることが認められた。
【0051】そして、比較例1,2より明らかなよう
に、InあるいはSn添加量を減らすと腐食量は増加す
ることとなり、SnとInが同時に添加されているもの
とすることで相乗効果を生むことにより耐食性の向上に
大きく寄与することが確かめられた。
【0052】このように、本発明実施例1,2では、従
来例1,2と比較して、耐摩耗性に優れていると共に耐
焼付性,耐食性は同等以上である。そして、In添加量
を3%とした比較例2では耐焼付性,耐食性が低下して
おり、In添加量を19%とした比較例3では耐焼付
性,耐食性は良好であるものの耐摩耗性が低下したもの
となっていた。さらに、Sn添加量を1%とした比較例
4では耐摩耗性に優れているものの、耐焼付性,耐食性
が劣るものとなっていた。
【0053】次に、エンジン部品として適用するべく、
軸受に設けられた本発明実施例1および従来例1,2の
めっき皮膜について、アンダーウッド試験を行った。こ
のときのアンダーウッド試験条件は表8に示す通りであ
る。このアンダーウッド試験結果を表9に示す。
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】表9で明らかなように、本発明実施例1で
は従来例1,2のものに比べて肉厚減少量が少なく、耐
摩耗性に優れていることが認められた。
【0057】
【発明の効果】本発明による耐摩耗性に優れた軸受で
は、表面が、重量%で、Pb:62〜84%、Cu:7
〜13%、Sn:5〜10%、In:4〜15%よりな
るオーバレイ合金層で形成されているものであり、従来
のオーバレイ合金層の銅含有量を増加するとともにIn
を加えたPb−Cu−Sn−Inの4元系のオーバレイ
合金層を表面に形成した軸受としたから、なじみ性,耐
焼付性,耐食性等の諸特性を損なうことなしに耐摩耗性
が大幅に向上したオーバレイ合金層を表面に有する耐摩
耗性に優れた平軸受などの軸受とすることが可能であ
り、従って、近年のエンジンの高出力化、高性能化によ
り、軸受面における高面圧化,高温度化,油膜厚さの減
少など、より苛酷な条件で使用したとしても、十分に対
応できる耐摩耗性に優れたオーバレイ付(平)軸受を提
供することが可能であるという顕著な効果がもたらされ
る。
【0058】そして、請求項2に記載しているように、
裏金に設けた軸受合金層に、直接、上記Pb−Cu−S
n−In4元系のオーバレイ合金層を形成したものとし
ても、オーバレイ合金層中のInが下地合金層に拡散し
た場合にこのInは耐食性を大きく低下させないことか
ら、耐摩耗性をはじめとして耐食性等の良好な軸受を中
間層形成工程を経ることなく製造することが可能である
という顕著な効果がもたらされる。
【0059】また、請求項3に記載しているように、裏
金に設けた軸受合金層に、中間めっき層を介して、上記
Pb−Cu−Sn−In4元系のオーバレイ合金層を形
成したものとすることによって、オーバレイ合金層中の
Sn,Inが下地合金層中に拡散するのを防止すること
が可能であると共に、下地合金層とオーバレイ合金層と
の密着性をより一層向上したものにすることが可能であ
るという顕著な効果がもたらされ、請求項4に記載して
いるように、中間めっき層がNi,Ni合金,Cu,C
u合金,Ag,Ag合金のうち少なくともいづれかの金
属で形成されているものとすることによって、下地合金
層とオーバレイ合金層との密着性を向上させそしてまた
オーバレイ合金層中の成分が下地合金層に拡散移動する
のを阻止することが可能であるという顕著な効果がもた
らされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1,2および従来例1,2の
オーバレイ合金層の温度による表面硬さの変化を調べた
結果を示すグラフである。
【図2】 本発明の実施例1,2,比較例1〜4,従来
例1,2で測定した摩耗,焼付,腐食試験結果を示すグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−20915(JP,A) 特開 昭61−266544(JP,A) 特開 昭53−142318(JP,A) 特開 昭56−84435(JP,A) 特開 平8−20892(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 17/00 - 17/26 F16C 33/00 - 33/28 C25D 1/00 - 7/12 C22C 11/00 - 11/10

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面が、重量%で、Pb:62〜84
    %、Cu:7〜13%、Sn:5〜10%、In:4〜
    15%よりなるオーバレイ合金層で形成されていること
    を特徴とする耐摩耗性に優れた軸受。
  2. 【請求項2】 裏金に設けた軸受合金層に、直接、請求
    項1に記載のオーバレイ合金層を形成したことを特徴と
    する耐摩耗性に優れた軸受。
  3. 【請求項3】 裏金に設けた軸受合金層に、中間めっき
    層を介して、請求項1に記載のオーバレイ合金層を形成
    したことを特徴とする耐摩耗性に優れた軸受。
  4. 【請求項4】 中間めっき層が、Ni,Ni合金,C
    u,Cu合金,Ag,Ag合金のうち少なくともいづれ
    かの金属で形成されている請求項3に記載の耐摩耗性に
    優れた軸受。
JP33726896A 1996-12-17 1996-12-17 耐摩耗性に優れた軸受 Expired - Fee Related JP3224085B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33726896A JP3224085B2 (ja) 1996-12-17 1996-12-17 耐摩耗性に優れた軸受

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33726896A JP3224085B2 (ja) 1996-12-17 1996-12-17 耐摩耗性に優れた軸受

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10176717A JPH10176717A (ja) 1998-06-30
JP3224085B2 true JP3224085B2 (ja) 2001-10-29

Family

ID=18307020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33726896A Expired - Fee Related JP3224085B2 (ja) 1996-12-17 1996-12-17 耐摩耗性に優れた軸受

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3224085B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10176717A (ja) 1998-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2657143B2 (ja) Al−Sn系軸受合金摺動層を有する耐疲労性、なじみ性に優れた多層すべり軸受
EP2133580B1 (en) Slide bearing
US6746154B2 (en) Lead-free bearing
US4470184A (en) Bearing of an internal combustion engine and process for producing the same
US4189525A (en) Bearing metal for large engines
US5334460A (en) CU-PB system alloy composite bearing having overlay
US4978587A (en) Multilayer sliding material
JPH0819946B2 (ja) なじみ性及び耐疲労性に優れた多層アルミニウム基合金軸受
JPH04504595A (ja) 改善された滑り特性を有する高耐摩耗性オーバーレイおよびその製造方法
JP3570607B2 (ja) 摺動部材
JP2733736B2 (ja) 銅鉛系合金軸受
JP3754315B2 (ja) 複層摺動材料
JPS604918B2 (ja) 内燃機関の軸受およびその製造方法
WO2008003965A1 (en) Aluminium bearing alloy aluminiumlagerlegierung
JP3375085B2 (ja) 複合摺動接触軸受
JP5017521B2 (ja) 軸受材料
JP3224085B2 (ja) 耐摩耗性に優れた軸受
JP3108363B2 (ja) インジウムを含む銅−鉛系合金軸受ならびにその製造方法
JP2863900B2 (ja) 銅系複層軸受
JPS5844140B2 (ja) 複合摺動材料
JPS607035B2 (ja) 内燃機関の軸受およびその製造方法
JPH081216B2 (ja) 高負荷運転下で使用できる平軸受
US20030118862A1 (en) Sliding member with composite plating film
JPH11210754A (ja) すべり軸受用オーバレイおよびすべり軸受
JPH0239572B2 (ja) Oobareiyometsukigokin

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080824

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090824

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100824

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110824

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120824

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130824

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees