JPH10298339A - 発泡性スチレン系樹脂粒子及び発泡成形品 - Google Patents

発泡性スチレン系樹脂粒子及び発泡成形品

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JPH10298339A
JPH10298339A JP11238597A JP11238597A JPH10298339A JP H10298339 A JPH10298339 A JP H10298339A JP 11238597 A JP11238597 A JP 11238597A JP 11238597 A JP11238597 A JP 11238597A JP H10298339 A JPH10298339 A JP H10298339A
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resin particles
styrene resin
carbon atoms
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JP11238597A
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English (en)
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Tetsuya Kato
哲也 加藤
Tomiji Chitani
東洋士 千谷
Mitsuo Tateishi
光生 舘石
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容器等に使用した場合に収納される内容物が
容器外壁または成形品内部へ浸透することが少なく、か
つ短時間で成形可能な発泡性スチレン系樹脂粒子及び発
泡成形品を提供する。 【解決手段】 発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面
に、所定の含フッ素ビニル系単量体95〜30重量%
と、所定のビニル系単量体(I)5〜70重量%とを重
合させて得られる含フッ素ビニル系共重合体によって被
覆された発泡性スチレン系樹脂粒子及びこれを用いて得
られる発泡成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は発泡性スチレン系樹
脂粒子及び発泡成形品に関する。さらに詳しくは、この
粒子を発泡成形することにより得られる成形品を主に容
器として使用するに適した発泡性スチレン系樹脂粒子及
び発泡成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に発泡性スチレン系樹脂粒子は、ス
チーム等によって予め予備発泡させて予備発泡粒子とな
し、この予備発泡粒子を小孔を有する金型に充填し再度
加熱し成形する。こうして得られた成形品は経済性,軽
量性,衛生性などに優れた特性を示し包装材料,断熱材
料,容器等として多くの分野で使用されている。
【0003】発泡性スチレン系樹脂粒子は、発泡剤(一
般に常温で液体または気体の脂肪族炭化水素,例えばプ
ロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等)をスチレン系
樹脂粒子と共に水性媒体中に分散させて、粒子に発泡剤
を含浸させる方法、またはスチレン系樹脂粒子に対して
溶解性を有するトルエン、シクロヘキサン等の溶剤を少
量含有する水性懸濁液中で発泡剤を含浸させる方法等に
より製造される。
【0004】こうして得られた発泡性スチレン系樹脂粒
子は前述の工程を経て成形される。しかし、得られた成
形品は発泡性スチレン系樹脂粒子を石垣上に積み重ね、
これを発泡圧と熱によって融着させたものであるため、
この粒子は一体化されていない場合がある。その結果、
容器として使用するとき、収納される内容物によっては
内容物が容器外壁、または成形品内部に浸透しやすくな
る場合がある。このような浸透性を防止するためには浸
透する際、道となる成形品内部の空隙を最小限とする方
法,およびこの粒子表面の表面エネルギー小さくするこ
とにより浸透する内容物に対し成形品表面の接触角を大
きくする方法がある。
【0005】前者の方法として一般に行なわれているの
は成形時の加熱を強くすることであり、より欠陥の少な
い成形品とするためには成形温度を低めに設定し長時間
加熱する方法がとられている。しかし、この方法は、工
業的には生産性を著しく低下させるため有用な方法とは
言い難い。
【0006】後者の方法としては予備発泡において集塊
化防止のため一般に使用されている金属石鹸を集塊化防
止のためよりも多くの量を用いることが行なわれてい
る。しかし、この方法もまた金属石鹸の融着阻害の性質
を発現させないために成形加熱時間を長くせざるを得
ず、いずれにしても工業的に有用な方法とはいい難い。
【0007】そこで、より短い成形時間で内容物の浸透
性の少ない発泡性スチレン系樹脂粒子が種々提案されて
いる。例えば特公昭56−34172号公報では蔗糖エ
ステルでの表面被覆,特開平2−88652号公報では
特定されたパーフルオロアルキル基含有共重合体による
表面被覆、特開平2−115242号公報ではリシノー
ル酸亜鉛による表面被覆,および特開平3−19094
1号公報では特定された含フッ素ビニル系単量体と親油
性単量体の共重合体による表面被覆などが提案されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらは浸透
防止性能と成形時間に代表される生産性との兼ね合いに
おいて必ずしも満足のいくものではなかった。すなわ
ち、発泡性スチレン系樹脂粒子によって成形された容器
はその経済性,保温性等により、例えば機械部品の通い
箱、即席ラ−メン類、フライドチキン等の油性食品容器
等の幅広い用途を持つがそれぞれ浸透性が問題となるこ
とがある。機械部品の通い箱では部品を機械油につけて
通い箱にいれられるため油が通い箱外壁へ浸透してくる
ことがある。また即席ラーメン容器等においては流通在
庫中に収納物が温度や湿度の影響をうけ油脂分やスープ
がカップ外壁へにじみでることもある。これらはすべて
この粒子の融着界面現象に起因している。この対策とし
て前述の提案がなされているが、これらの提案は特定さ
れた水、油及びこれらの混合物に対し高い遮蔽性を有す
るものの、汎用性に問題があるばかりでなく、短い成形
時間では成形ができないという問題があった。
【0009】本発明は上述の問題に鑑みなされたのであ
り、容器等に使用した場合に収納される内容物が容器外
壁または成形品内部へ浸透することが少なく、かつ短時
間で成形可能な発泡性スチレン系樹脂粒子及び発泡成形
品を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、 [1]発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面に、後述す
る含フッ素ビニル系単量体95〜30重量%と、後述す
るビニル系単量体(I)5〜70重量%とを重合させて
得られる含フッ素ビニル系共重合体を被覆してなる発泡
性スチレン系樹脂粒子。 [2]発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面に、後述す
る含フッ素ビニル系単量体95〜40重量%と、後述す
るビニル系単量体(II)5〜50重量%と、後述する
ビニル系単量体(III)0〜10重量%とを重合させ
て得られる含フッ素ビニル系共重合体を被覆してなる発
泡性スチレン系樹脂粒子。 [3]含フッ素ビニル系共重合体の被覆量が、発泡性ス
チレン系樹脂粒子本体100重量部に対して0.005
〜0.3重量部である[1]または[2]記載の発泡性
スチレン系樹脂粒子及び、 [4][1]〜[3]のいずれかに記載の発泡性スチレ
ン系樹脂粒子を発泡成形して得られる発泡成形品に関す
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。 1.発泡性スチレン系樹脂粒子 本発明の発泡性スチレン系樹脂粒子は、発泡性樹脂粒子
本体の表面に所定の含フッ素ビニル系重合体を被覆する
ことにより得られるものである。 (1)発泡性スチレン系樹脂粒子本体 発泡性スチレン系樹脂粒子本体は、上述のように、スチ
レン系樹脂粒子に、発泡剤を含浸させることにより調製
することができる。
【0012】スチレン系樹脂粒子 スチレン系樹脂粒子としては、特に制限はないが、例え
ばスチレンホモポリマー、またはスチレンモノマーと共
重合可能な成分,例えばアクリロニトリル,メタクリル
酸メチル,メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸エステ
ル類、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル
酸ブチル等のアクリル酸エステル類、α−メチルスチレ
ン,クロルスチレン,ビニルトルエン等のスチレン誘導
体のモノマーなどとスチレンモノマーとの一種または二
種以上の共重合体を挙げることができる。
【0013】発泡剤 発泡剤としては、特に制限はないが、例えばプロパン,
ブタン,ペンタン,ヘキサン等の脂肪族炭化水素,また
はフレオン11,フレオン12等のフロン系化合物など
の常温で液体または気体状の化合物を挙げることができ
る。
【0014】発泡剤の含浸 発泡剤の含浸方法としては、特に制限はない。発泡剤の
含浸量は1〜10重量%が好ましい。 (2)含フッ素ビニル系共重合体 本発明に用いられる含フッ素ビニル系共重合体は、下記
式(1)で示される含フッ素ビニル系単量体と、下記式
(2)で示されるビニル系単量体(I)とを重合して得
られる。また、下記式(1)で示される含フッ素ビニル
系単量体と、下記式(3)で示されるビニル系単量体
(II)と、下記式(4)で示されるビニル系単量体
(III)とを重合して得られるものを用いてもよい。 含フッ素ビニル系単量体 含フッ素ビニル系単量体は、下記式(1)で示される化
合物が用いられる。
【0015】
【化6】
【0016】式(1)中、RfはCa 2a+1(但しaは
1〜16の整数) R1 は水素または炭素数1〜18のアルキル基 R2 は炭素数1〜10のアルキレン基 R3 は水素又はメチル基をそれぞれ示す。
【0017】このような化合物の例としては以下のもの
が挙げられる。 C817SO2−N(CH3)−CH2CH2OCOCH=
CH2817SO2−N(CH3)−CH2CH2OCOC(C
3)H=CH2817SO2−N(C25)−CH2CH2OCOCH=
CH2817SO2−N(C25)−CH2CH2OCOC(C
3)H=CH2 ビニル系単量体(I) ビニル系単量体(I)は、下記式(2)で示される化合
物が用いられる。
【0018】
【化7】
【0019】式(2)中、R4 は炭素数4〜22のアル
キル基 R5 は水素又はメチル基をそれぞれ示す。
【0020】このような化合物としては、ステアリルメ
タクリレート,ラウリルメタクリレート,ステアリルア
クリレート,ラウリルアクリレート等の高級アルコール
とアクリル酸またはメタクリル酸とのエステルを挙げる
ことができる。
【0021】ビニル系単量体(II) ビニル系単量体(II)は、下記式(3)で示される化
合物が用いられる。
【0022】
【化8】
【0023】式(3)中、R4 は水素又はメチル基 R5 は炭素数1〜4のアルキレン基 R6 は炭素数1〜4アルキル基をそれぞれ示す。
【0024】このような化合物としては、以下のものを
挙げることができる。 CH2=CH−COOC24OCH3 CH2=C(CH3)−COOC24OCH3 CH2=CH−COOC24OC25 CH2=C(CH3)−COOC24OC25
【0025】ビニル系単量体(III) ビニル系単量体(III)は、下記式(4)で示される
化合物が用いられる。
【0026】
【化9】
【0027】式(4)中、R7 は水素又はメチル基 R8 は炭素数1〜4のアルキレン基 R9およびR10は炭素数1〜4アルキル基をそれぞれ示
す。
【0028】このような化合物としては以下に示すもの
を挙げることができる。 CH2=CH−COOC24N(CH32 CH2=C(CH3)−COOC24N(CH32
【0029】重合割合 式(1)で示される含フッ素ビニル系単量体と、式
(2)で示されるビニル系単量体(I)との重合割合
は、含フッ素ビニル系単量体95〜30重量%,ビニル
系単量体(I)5〜70重量%である。含フッ素ビニル
系単量体が95重量%を越えると、熱融着を阻害するこ
とより好ましくなく、30重量%未満では、十分な撥油
性を得ることは困難である。また、式(1)で示される
含フッ素ビニル系単量体と式(3)で示されるビニル系
単量体(II)と、必要に応じて用いられる式(4)で
示されるビニル系単量体(III)との重合割合は、含
フッ素ビニル系単量体95〜40重量%,ビニル系単量
体(II)5〜50重量%,ビニル系単量体(III)
0〜10重量%である。含フッ素ビニル系単量体の重合
割合が95重量%を越えると、成形における熱融着を阻
害することより好ましくなく、40重量%未満であると
十分な撥油性と界面活性剤溶液に対する遮蔽能力を付与
することは困難となる。ビニル系単量体(II)の重合
割合が、5重量%未満では界面活性剤溶液の遮蔽性が乏
しく、50重量%を越えると含フッ素ビニル単量体成分
量が少なくなるため、油脂分,界面活性剤の遮蔽性が劣
るものとなる。ビニル単量体(III)は発泡性スチレ
ン系樹脂粒子本体へ共重合体を被覆するとき、共重合体
の分散性の向上に効果があるが、10重量%を越える必
要がない。
【0030】重合方法 本発明における含フッ素ビニル系共重合体の重合方法と
しては、特に制限はないが、例えば溶液重合、乳化重合
等を挙げることができる。重合に用いられる重合開始剤
としては、溶液重合においては過酸化ラウロイル、過酸
化ベンゾイル,t−ブチルパーオキシイソブチレート、
t−ブチルパ−オキシピバレート等を挙げることができ
る。また、乳化重合に於いては、過硫酸カリウム,過硫
酸アンモニウム等を挙げることができる。
【0031】(10)含フッ素ビニル系共重合体の使用量 含フッ素ビニル系共重合体の使用量は、発泡性スチレン
系樹脂粒子本体100重量部に対して0.005〜0.
3重量部であり、さらに好ましくは0.01〜0.2重
量部である。0.005重量部未満では十分な撥油性が
得られず、0.3重量部を超えて添加しても特性が大き
く向上しない。
【0032】(11)他の被覆剤の併用 発泡性スチレン系樹脂粒子本体の被覆においては、前述
の共重合体のほかに従来公知の被覆剤を併用することが
できる。例えば、一次発泡における集塊化防止のため使
用されるステアリン酸亜鉛,ステアリン酸カルシュウム
などの金属石鹸、エチレンビスアミド,ステアリン酸ア
ミドのような高級脂肪酸アミドを挙げることができる。
これらの集塊化防止剤は発泡性スチレン系樹脂粒子本体
100重量部に対し0.05〜0.5重量部使用され
る。中でも特にステアリン酸亜鉛が好ましい。
【0033】(12)その他の添加剤 また成形工程においてこの発泡性スチレン系樹脂粒子本
体の融着促進効果のある添加剤も使用可能である。かか
る物質としては従来公知のものが使用できる。例えばス
テアリン酸グリセライド,オレイン酸グリセライドなど
の高級脂肪酸のトリエステル,ジエステル,モノエステ
ル類,蔗糖エステル類等が使用できる。さらに、一次発
泡性スチレン系樹脂粒子本体の静電防止剤として使用さ
れるグリセリン,ソルビトール,ポリエチレングリコー
ル,ポリプロピレングリコール等の多価アルコール類,
ソルビタンエステル,高級脂肪酸のエチレングリコール
付加物等のノニオン系界面活性剤も併用可能である。こ
れら静電防止剤は発泡性スチレン系樹脂粒子本体100
重量部に対し0.005〜0.2重量部使用されること
が好ましい。
【0034】(3)被覆の形成 本発明における発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面へ
の含フッ素ビニル系共重合体の被覆の形成は、特に制限
はなく従来既知の手段で行なうことができる。例えば、
リボブレンダー,V形ブレンダー,ヘンシェルミキサ
ー,レディゲミキサー等の混合機を用いて発泡性スチレ
ン系樹脂粒子本体及び前述の被覆剤各成分等を混合する
ことによって被覆を形成することができる。
【0035】II.発泡成形品 本発明の発泡成形品は、前述の発泡性スチレン系樹脂を
成形することによって得ることができる。前述の発泡性
スチレン系樹脂粒子を使用すると短い成形加熱時間でも
発泡粒子同士の融着のよい,かつその粒子界面が撥油の
性質を持つ成形品を得ることができる。従って、本発明
の発泡成形品,例えば成形品容器は、これにラ−ド、即
席ラ−メン類、カレ−ルウ、マヨネ−ズ、マ−ガリン等
の油性及び脂肪性の食品を直接包装しても発泡性スチレ
ン系樹脂粒子間から容器外への油脂の浸透を防止し、製
品寿命を長くすることが可能となる。
【0036】
【実施例1】以下実施例によって本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに制限されるものではない。
【0037】[実施例1]発泡剤として5.5重量%の
ペンタン(iso/n=30/70)を含む直径0.35〜
0.60mmの発泡性ポリスチレン粒子(日立化成工業
社製ハイビーズ5SG)2000gをヘンシェルミキサ
ーに入れ、攪拌しながらステアリン酸亜鉛6g,シュガ
ーエステル(第一工業製薬社製A−10E)0.4g,
グリセリン0.4g及びC817SO2−N(C25)−
CH2CH2OCOCH=CH280重量%とステアリル
アクリレート20重量%とを重合させて得た共重合体エ
マルジョン1.0g(固形分0.4g)を順次加え、被
覆された発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。これをバッ
チ式一次発泡装置で熱風とスチームの混合気を熱媒とし
て嵩密度10ml/gになるよう発泡させ、一次発泡樹
脂粒子を得た。常温常圧下で16時間熟成したのち内容
積500cc,肉厚2.0mmの成形品を得るための金
型に充填し表1に示す加熱時間で加熱成形した。このと
き加熱時間以外に原料充填,冷却,その他で8秒を要し
た。得られたカップに、カレールウ200gを入れたの
ち、サランラップで包装し、60℃雰囲気下で浸出テス
トを行った。その結果を表1に示す。
【0038】[実施例2]発泡剤として5.5重量%の
ペンタン(iso/n=30/70)を含む直径0.35〜
0.60mmの発泡性ポリスチレン粒子(日立化成工業
社製ハイビーズ5SG)2000gをヘンシェルミキサ
ーに入れ、攪拌しながらステアリン酸亜鉛6g,シュガ
ーエステル(第一工業製薬社製A−10E)0.4g,
グリセリン0.4g及びC817SO2−N(C25)−
CH2CH2OCOCH=CH280重量%とステアリル
アクリレート20重量%とを重合させた共重合体エマル
ジョンを2.5g(固形分1.0g)を順次加え被覆さ
れた発泡性スチレン系樹脂粒子を得た。これをバッチ式
一次発泡装置で熱風とスチームの混合気を熱媒として嵩
密度10ml/gになるよう発泡させ、一次発泡樹脂粒
子を得た。常温常圧下で16時間熟成したのち内容積5
00cc,肉厚2.0mmの成形品を得るための金型に
充填し表1に示す加熱時間で加熱成形した。このとき加
熱時間以外に原料充填,冷却,その他で8秒を要した。
得られたカップに、カレールウ 200gを入れたの
ち、サランラップで包装し、60℃雰囲気下で浸出テス
トを行った。その結果を表1に示す。
【0039】[比較例1]実施例1において、含フッ素
ビニル系共重合体のみを除いて発泡性スチレン系樹脂粒
子としたこと以外は実施例1と同様にしてカップ状成形
品を得た。評価結果を表1に示す。
【0040】[比較例2]実施例1において用いた発泡
性スチレン系樹脂粒子2000gをヘンシェルミキサー
に入れ、これにステアリン酸亜鉛8.0gを入れ混合し
発泡性スチレン系樹脂粒子としたこと以外は比較例1と
同様にしてカップ状成形品を得た。評価結果を表1に示
す。
【0041】
【表1】
【0042】[実施例3]発泡剤として5.5重量%の
ペンタン(iso/n=30/70重量比)を含む直径0.
35〜0.60mmの発泡性ポリスチレン粒子(日立化
成工業社製ハイビーズ5SG)2000gをヘンシェル
ミキサーに入れ、攪拌しながらステアリン酸亜鉛6g,
シュガーエステル(第一工業製薬社製A−10E)0.
4g,グリセリン0.4g及び含フッ素ビニル系共重合
体であって重合割合が、 C817SO2−N(CH3)−CH2CH2OCOCH=CH2 65重量% CH2=C(CH3)−COOC24OC25 30重量% CH2=CH−COOC24N(CH32 5重量% である共重合体エマルジョン1.21g(固形分換算
0.4g)を順次加え被覆された発泡性スチレン系樹脂
粒子を得た。これをバッチ式一次発泡装置で熱風とスチ
ームの混合気を熱媒として嵩密度10ml/gになるよ
う発泡させ、一次発泡樹脂粒子を得た。常温常圧下で1
6時間熟成したのち内容積500cc,肉厚2.0mm
の成形品を得るための金型に充填し表2に示す加熱時間
で加熱成形した。このとき加熱時間以外に原料充填,冷
却,その他で8秒を要した。得られたカップに、界面活
性剤水溶液(花王社製スコアロール700コンク0.1
重量%)を約300g入れ、カップ外壁に浸透を開始す
る時間を測定した。結果を表2に示した。
【0043】[実施例4]発泡剤として5.5重量%の
ペンタン(iso/n=30/70重量比)を含む直径0.
35〜0.60mmの発泡性ポリスチレン粒子(日立化
成工業社製ハイビーズ5SG)2000gをヘンシェル
ミキサーに入れ、攪拌しながらステアリン酸亜鉛6g,
シュガーエステル(第一工業製薬社製A−10E)0.
4g,グリセリン0.4g及び含フッ素ビニル系共重合
体であって重合割合が、 C817SO2−N(CH3)−CH2CH2OCOCH=CH2 65重量% CH2=C(CH3)−COOC24OC25 30重量% CH2=CH−COOC24N(CH32 5重量% である共重合体エマルジョン6.06g(固形分換算
2.0g)を順次加え被覆された発泡性スチレン系樹脂
粒子を得た。これをバッチ式一次発泡装置で熱風とスチ
ームの混合気を熱媒として嵩密度10ml/gになるよ
う発泡させ、一次発泡樹脂粒子を得た。常温常圧下で1
6時間熟成したのち内容積500cc,肉厚2.0mm
の成形品を得るための金型に充填し表2に示す加熱時間
で加熱成形した。このとき加熱時間以外に原料充填,冷
却,その他で8秒を要した。得られたカップに、界面活
性剤水溶液(花王社製スコアロール700コンク0.1
重量%)を約300g入れ、カップ外壁に浸透を開始す
る時間を測定した。結果を表2に示した。
【0044】[比較例3]実施例3において、含フッ素
共重合体のみを除いて発泡性スチレン系樹脂粒子とした
こと以外は実施例1と同様にしてカップ状成形品を得
た。評価結果を表2に示した。
【0045】[比較例4]比較例3において用いた発泡
性スチレン系樹脂粒子2000gをヘンシェルミキサー
に入れ、これにステアリン酸亜鉛8.0gを入れ混合し
発泡性スチレン系樹脂粒子としたこと以外は比較例3と
同様にしてカップ状成形品を得た。評価結果を表2に示
した。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明の発泡性スチ
レン系樹脂粒子は、容器として成形したとき、収納され
る内容物が容器の外壁から浸透しにくく、しかも短時間
で成形が可能である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08F 220:28 220:34)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面
    に、下記式(1)で示される含フッ素ビニル系単量体9
    5〜30重量%と、下記式(2)で示されるビニル系単
    量体(I)5〜70重量%とを重合させて得られる含フ
    ッ素ビニル系共重合体を被覆してなる発泡性スチレン系
    樹脂粒子。 【化1】 式(1)中、RfはCa 2a+1(但しaは1〜16の整
    数) R1 は水素または炭素数1〜18のアルキル基 R2 は炭素数1〜10のアルキレン基 R3 は水素又はメチル基をそれぞれ示す。 【化2】 式(2)中、R4 は炭素数4〜22のアルキル基 R5 は水素又はメチル基をそれぞれ示す。
  2. 【請求項2】 発泡性スチレン系樹脂粒子本体の表面
    に、下記式(1)で示される含フッ素ビニル系単量体9
    5〜40重量%と、下記式(3)で示されるビニル系単
    量体(II)5〜50重量%と、下記式(4)で示され
    るビニル系単量体(III)0〜10重量%とを重合さ
    せて得られる含フッ素ビニル系共重合体を被覆してなる
    発泡性スチレン系樹脂粒子。 【化3】 式(1)中、RfはCa 2a+1(但しaは1〜16の整
    数) R1 は水素または炭素数1〜18のアルキル基 R2 は炭素数1〜10のアルキレン基 R3 は水素又はメチル基をそれぞれ示す。 【化4】 式(3)中、R4 は水素又はメチル基 R5 は炭素数1〜4のアルキレン基 R6 は炭素数1〜4アルキル基をそれぞれ示す。 【化5】 式(4)中、R7 は水素又はメチル基 R8 は炭素数1〜4のアルキレン基 R9およびR10は炭素数1〜4アルキル基をそれぞれ示
    す。
  3. 【請求項3】 含フッ素ビニル系共重合体の被覆量が、
    発泡性スチレン系樹脂粒子本体100重量部に対して
    0.005〜0.3重量部である請求項1または2記載
    の発泡性スチレン系樹脂粒子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発
    泡性スチレン系樹脂粒子を発泡成形して得られる発泡成
    形品。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003510439A (ja) * 1999-09-24 2003-03-18 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー フルオロケミカルオリゴマーを含有するポリマー組成物

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