JPH10297870A - クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置 - Google Patents
クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置Info
- Publication number
- JPH10297870A JPH10297870A JP10865197A JP10865197A JPH10297870A JP H10297870 A JPH10297870 A JP H10297870A JP 10865197 A JP10865197 A JP 10865197A JP 10865197 A JP10865197 A JP 10865197A JP H10297870 A JPH10297870 A JP H10297870A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crane
- time
- deceleration
- speed
- target position
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Control And Safety Of Cranes (AREA)
- Control Of Position Or Direction (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 目標位置に精度よく位置決めすることができ
るクレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置を提
供する。 【解決手段】 制御系のランプ入力に対する定常時での
時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、前記遅れ時間に基
づいてクレーン21の減速開始時間を決定すると共に、
前記遅れ時間先の時刻での目標位置までの距離を演算し
て推定し、この推定した目標位置までの距離に基づいて
速度指令を演算する。また減速領域1、減速領域2の何
れにおいても、目標位置までの距離に基づいて速度が定
速走行速度の1/2になる時間を演算し、この時間に基
づいて速度指令を演算する。また減速領域1から減速領
域2への運転モードの切り換えを、加速度の大きさに基
づいて行う。更にはクレーンの位置が目標位置を越えた
ときにはP制御に切り換える。
るクレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置を提
供する。 【解決手段】 制御系のランプ入力に対する定常時での
時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、前記遅れ時間に基
づいてクレーン21の減速開始時間を決定すると共に、
前記遅れ時間先の時刻での目標位置までの距離を演算し
て推定し、この推定した目標位置までの距離に基づいて
速度指令を演算する。また減速領域1、減速領域2の何
れにおいても、目標位置までの距離に基づいて速度が定
速走行速度の1/2になる時間を演算し、この時間に基
づいて速度指令を演算する。また減速領域1から減速領
域2への運転モードの切り換えを、加速度の大きさに基
づいて行う。更にはクレーンの位置が目標位置を越えた
ときにはP制御に切り換える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレーンの振れ防止
・位置決め制御方法及び装置に関し、詳しくは走行又は
横行して吊り荷を目標位置まで搬送するホイストクレー
ン等のクレーンの運転自動化に適するように、搬送中の
荷振れを抑え、また目標位置に正確に停止させることの
できるクレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置
に関する。
・位置決め制御方法及び装置に関し、詳しくは走行又は
横行して吊り荷を目標位置まで搬送するホイストクレー
ン等のクレーンの運転自動化に適するように、搬送中の
荷振れを抑え、また目標位置に正確に停止させることの
できるクレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】走行又は横行して吊り荷を目標位置まで
搬送するホイストクレーン等のクレーンの運転自動化を
実現するにあたって、解決しなければならない主なもの
の一つに吊り荷の振れ止め・位置決め制御技術がある。
図5はクレーンが移動するときの荷振れを表すクレーン
モデル図である。
搬送するホイストクレーン等のクレーンの運転自動化を
実現するにあたって、解決しなければならない主なもの
の一つに吊り荷の振れ止め・位置決め制御技術がある。
図5はクレーンが移動するときの荷振れを表すクレーン
モデル図である。
【0003】図5に示すようにクレーンのトロリ11を
駆動して所定の方向(X軸方向)に移動させるときに、
ワイヤ12によって吊り下げられた荷13が振れを起こ
すエネルギーは、駆動系(トロリ)の加速度の微分(加
速度変化率)に比例する。そこで、加速度変化率(ジャ
ーク)を指定し、このジャークに基づいてトロリ11に
対する速度指令を生成する。また、目標位置Bで滑らか
にトロリ11を停止させるために、速度指令の変化率を
一定に保った状態で目標位置Bにおいてトロリ11の駆
動速度Vが0になるような速度パターンを発生する。
駆動して所定の方向(X軸方向)に移動させるときに、
ワイヤ12によって吊り下げられた荷13が振れを起こ
すエネルギーは、駆動系(トロリ)の加速度の微分(加
速度変化率)に比例する。そこで、加速度変化率(ジャ
ーク)を指定し、このジャークに基づいてトロリ11に
対する速度指令を生成する。また、目標位置Bで滑らか
にトロリ11を停止させるために、速度指令の変化率を
一定に保った状態で目標位置Bにおいてトロリ11の駆
動速度Vが0になるような速度パターンを発生する。
【0004】このことを前提にして、従来は下記に詳述
するように各運転モード(加速領域1、加速領域2、定
速走行領域、減速領域1、減速領域2)においてそれぞ
れ速度指令を発生し位置制御を行うようにしていた。更
に、各運転モードで発生する速度指令に吊り荷3の振れ
角θをフィードバックすれば吊り荷3の振れを抑制する
ことができるが、吊り荷3の振れを吊り荷3の移動速度
vの変化と考えると、この吊り荷3の移動速度vに関し
て、移動速度vが振動的にならなければよいといえる、
即ち、吊り荷3の振れ(駆動系に対する吊り荷の相対的
な位置変化)があっても、吊り荷3の移動速度vが振動
的にならなければよいとする。
するように各運転モード(加速領域1、加速領域2、定
速走行領域、減速領域1、減速領域2)においてそれぞ
れ速度指令を発生し位置制御を行うようにしていた。更
に、各運転モードで発生する速度指令に吊り荷3の振れ
角θをフィードバックすれば吊り荷3の振れを抑制する
ことができるが、吊り荷3の振れを吊り荷3の移動速度
vの変化と考えると、この吊り荷3の移動速度vに関し
て、移動速度vが振動的にならなければよいといえる、
即ち、吊り荷3の振れ(駆動系に対する吊り荷の相対的
な位置変化)があっても、吊り荷3の移動速度vが振動
的にならなければよいとする。
【0005】<位置制御>目標位置にクレーンを停止す
るために、以下のように加速領域1、加速領域2、低速
走行領域、減速領域1、減速領域2の各運転モードにお
いてそれぞれ速度指令を発生する。
るために、以下のように加速領域1、加速領域2、低速
走行領域、減速領域1、減速領域2の各運転モードにお
いてそれぞれ速度指令を発生する。
【0006】 加速領域1:v<V/2 v:速度指
令、V:目標速度(定速走行速度) 加速領域1ではクレーンを停止状態から目標速度Vの1
/2になるまで、加速度変化率(ジャーク)Hを一定と
して加速する。即ち、次式(1)に基づいて速度指令v
を演算する。なお、制御装置では一定間隔Tごとに速度
指令vを発生する。そして速度指令vが目標速度Vの1
/2になったら運転モードを加速領域1から加速領域2
へ切り換える。また、この運転モードが切り換わった時
間T1 を記憶しておく。
令、V:目標速度(定速走行速度) 加速領域1ではクレーンを停止状態から目標速度Vの1
/2になるまで、加速度変化率(ジャーク)Hを一定と
して加速する。即ち、次式(1)に基づいて速度指令v
を演算する。なお、制御装置では一定間隔Tごとに速度
指令vを発生する。そして速度指令vが目標速度Vの1
/2になったら運転モードを加速領域1から加速領域2
へ切り換える。また、この運転モードが切り換わった時
間T1 を記憶しておく。
【0007】 v=0.5・H・t2 (1) t:クレーンが始動してからの時間
【0008】 加速領域2:V/2<v<V 加速領域2では、クレーンの駆動速度が目標速度Vにな
るまで、ジャークHを負で一定として加速し、二次曲線
でのピークで目標速度Vに達するようにする。即ち、次
式(2)に基づいて速度指令vを演算する。そして速度
指令vが目標速度Vになったら運転モードを加速領域2
から定速走行領域に切り換える。また、加速開始から目
標速度Vに達したときまでのクレーンの移動距離Ld を
記憶しておく。
るまで、ジャークHを負で一定として加速し、二次曲線
でのピークで目標速度Vに達するようにする。即ち、次
式(2)に基づいて速度指令vを演算する。そして速度
指令vが目標速度Vになったら運転モードを加速領域2
から定速走行領域に切り換える。また、加速開始から目
標速度Vに達したときまでのクレーンの移動距離Ld を
記憶しておく。
【0009】 v=−0.5・H・(t−2・T1 )2 +V (2) T1 :運転モードが加速領域1から加速領域2へ切り換
わった時間
わった時間
【0010】 定速走行領域:Ld <Lm Lm :ク
レーンの位置から目標位置までの距離 定速走行領域では、クレーンは目標位置のLd 手前まで
(Lm がLd に等しくなるまで)目標速度(定速走行速
度)Vで走行する。即ち、次式(3)に示すように速度
指令vを設定する。そして、Lm がLd に等しくなった
ら運転モードを定速走行領域から減速領域1に切り換え
る。また、この運転モードが切り換わった時間T2 を記
憶しておく。
レーンの位置から目標位置までの距離 定速走行領域では、クレーンは目標位置のLd 手前まで
(Lm がLd に等しくなるまで)目標速度(定速走行速
度)Vで走行する。即ち、次式(3)に示すように速度
指令vを設定する。そして、Lm がLd に等しくなった
ら運転モードを定速走行領域から減速領域1に切り換え
る。また、この運転モードが切り換わった時間T2 を記
憶しておく。
【0011】 v=V (3)
【0012】 減速領域1:V/2<v<V 減速領域1では、クレーンの駆動速度が目標速度Vの1
/2になるまで、ジャークHを一定として減速する。こ
の減速領域1では速度指令vのパターンが2次曲線を描
くようにする。即ち、次式(4)に基づいて速度指令v
を演算する。
/2になるまで、ジャークHを一定として減速する。こ
の減速領域1では速度指令vのパターンが2次曲線を描
くようにする。即ち、次式(4)に基づいて速度指令v
を演算する。
【0013】 v=−0.5・H・(t−T2 )2 +V (4) T2 :運転モードが定速走行領域から減速領域に切り換
わった時間
わった時間
【0014】更に、この減速領域1では、減速領域2に
おける式(6)と同じ演算を行い、この式(6)から求
められたジャークHと上式(4)におけるジャークH
(設定値)とを比較する。そして、式(6)から求めら
れたジャークHの絶対値が上式(4)におけるジャーク
Hの絶対値よりも大きくなったときに、運転モードを減
速領域1から減速領域2へ切り換える。
おける式(6)と同じ演算を行い、この式(6)から求
められたジャークHと上式(4)におけるジャークH
(設定値)とを比較する。そして、式(6)から求めら
れたジャークHの絶対値が上式(4)におけるジャーク
Hの絶対値よりも大きくなったときに、運転モードを減
速領域1から減速領域2へ切り換える。
【0015】 減速領域2 :0<v<V/2 減速領域2では、目標位置でクレーンの駆動速度が0と
なるように速度指令vを与える。この場合、目標位置
で、クレーンの駆動速度は2次曲線の最小値になるよう
にする。
なるように速度指令vを与える。この場合、目標位置
で、クレーンの駆動速度は2次曲線の最小値になるよう
にする。
【0016】そして、実際のシステムでは制御装置(シ
ーケンサ)からインバータへの速度指令の受け渡しにお
ける無駄時間を含めて制御系に速度応答の遅れがあり、
加速度の変化が大きい場合には、この遅れが位置精度に
悪影響を与えることになるため、この減速領域2では、
これに対する補償を行う。
ーケンサ)からインバータへの速度指令の受け渡しにお
ける無駄時間を含めて制御系に速度応答の遅れがあり、
加速度の変化が大きい場合には、この遅れが位置精度に
悪影響を与えることになるため、この減速領域2では、
これに対する補償を行う。
【0017】即ち、速度指令値がクレーンの実速度に反
映されるまでに無駄時間(n・Ts)があるとすると、
制御装置ではn・Ts時間先の速度指令値を演算するこ
とになるので、次式(5)からn・Ts時間先の残り距
離を予測演算し、この予測演算した残り距離に基づいて
次式(6)からジャークを演算し、この演算したジャー
クに基づいて次式(7)から速度指令を演算する。Te
は減速を開始してから停止するまでの時間である。
映されるまでに無駄時間(n・Ts)があるとすると、
制御装置ではn・Ts時間先の速度指令値を演算するこ
とになるので、次式(5)からn・Ts時間先の残り距
離を予測演算し、この予測演算した残り距離に基づいて
次式(6)からジャークを演算し、この演算したジャー
クに基づいて次式(7)から速度指令を演算する。Te
は減速を開始してから停止するまでの時間である。
【0018】
【数1】
【0019】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の制御装置では次のような問題点があった。
来の制御装置では次のような問題点があった。
【0020】 吊り荷の振れ止めを行いながらクレー
ンを減速すると、振れ止めを含めた吊り荷の伝達特性
(2次)より、位置制御速度指令に対するクレーンの速
度に遅れが生ずる。この遅れが存在すると、クレーンの
位置のフィードバックを行った場合に、停止精度が許容
値を上回ることになる。 減速領域1では一定のジャークに基づいて速度指令
を演算しているため、位置決め制御を減速領域2だけで
行うことになる。このため減速時間が短い場合などには
位置決めが精度よく行われないことがある。 減速領域1から減速領域2への運転モードの切り換
えをジャークの値に基づいて行うと、加速度が一致せず
に速度指令が不連続となる。
ンを減速すると、振れ止めを含めた吊り荷の伝達特性
(2次)より、位置制御速度指令に対するクレーンの速
度に遅れが生ずる。この遅れが存在すると、クレーンの
位置のフィードバックを行った場合に、停止精度が許容
値を上回ることになる。 減速領域1では一定のジャークに基づいて速度指令
を演算しているため、位置決め制御を減速領域2だけで
行うことになる。このため減速時間が短い場合などには
位置決めが精度よく行われないことがある。 減速領域1から減速領域2への運転モードの切り換
えをジャークの値に基づいて行うと、加速度が一致せず
に速度指令が不連続となる。
【0021】従って本発明は上記従来技術に鑑み、制御
系の遅れ時間を考慮してクレーンを目標位置に精度よく
位置決めすることができるクレーンの振れ防止・位置決
め制御方法及び装置を提供することを第1課題とする。
系の遅れ時間を考慮してクレーンを目標位置に精度よく
位置決めすることができるクレーンの振れ防止・位置決
め制御方法及び装置を提供することを第1課題とする。
【0022】また、減速時間が短くてもクレーンを目標
位置に精度よく位置決めすることができるクレーンの振
れ防止・位置決め制御方法及び装置を提供することを第
2課題とする。
位置に精度よく位置決めすることができるクレーンの振
れ防止・位置決め制御方法及び装置を提供することを第
2課題とする。
【0023】また、第1減速領域から第2減速領域へ運
転モードを切り換える際に速度指令が不連続にならない
クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置を提供
することを第3課題とする。
転モードを切り換える際に速度指令が不連続にならない
クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置を提供
することを第3課題とする。
【0024】更には、クレーンが目標位置を越えても最
終的にはクレーンを目標位置に精度よく位置決めするこ
とができるクレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び
装置を提供することを第4課題とする。
終的にはクレーンを目標位置に精度よく位置決めするこ
とができるクレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び
装置を提供することを第4課題とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記第1課題を解決する
第1のクレーンの振れ防止・位置決め制御方法は、制御
系のランプ入力に対する定常時での時間遅れを補償すべ
き遅れ時間とし、前記遅れ時間に基づいてクレーンの減
速開始時間を決定すると共に、前記遅れ時間先の時刻で
の目標位置までの距離を演算して推定し、この推定した
目標位置までの距離に基づいて速度指令を演算すること
により制御系の遅れ時間を補償することを特徴とする。
第1のクレーンの振れ防止・位置決め制御方法は、制御
系のランプ入力に対する定常時での時間遅れを補償すべ
き遅れ時間とし、前記遅れ時間に基づいてクレーンの減
速開始時間を決定すると共に、前記遅れ時間先の時刻で
の目標位置までの距離を演算して推定し、この推定した
目標位置までの距離に基づいて速度指令を演算すること
により制御系の遅れ時間を補償することを特徴とする。
【0026】また、上記第2課題を解決する第2のクレ
ーンの振れ防止・位置決め制御方法は、減速モードで
は、第1減速領域、第2減速領域の何れにおいても、目
標位置までの距離に基づいて速度が定速走行速度の1/
2になる時間を演算し、この時間に基づいて速度指令を
演算することを特徴とする。
ーンの振れ防止・位置決め制御方法は、減速モードで
は、第1減速領域、第2減速領域の何れにおいても、目
標位置までの距離に基づいて速度が定速走行速度の1/
2になる時間を演算し、この時間に基づいて速度指令を
演算することを特徴とする。
【0027】また、上記第3課題を解決する第3のクレ
ーンの振れ防止・位置決め制御方法は、第1減速領域か
ら第2減速領域への運転モードの切り換えを、加速度の
大きさに基づいて行うことを特徴とする。
ーンの振れ防止・位置決め制御方法は、第1減速領域か
ら第2減速領域への運転モードの切り換えを、加速度の
大きさに基づいて行うことを特徴とする。
【0028】また、上記第4課題を解決する第4のクレ
ーンの振れ防止・位置決め制御方法は、クレーンの位置
が目標位置を越えたときにはP制御に切り換えることを
特徴とする。
ーンの振れ防止・位置決め制御方法は、クレーンの位置
が目標位置を越えたときにはP制御に切り換えることを
特徴とする。
【0029】上記第1課題を解決する第1のクレーンの
振れ防止・位置決め制御装置は、制御系のランプ入力に
対する定常時での時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、
前記遅れ時間に基づいてクレーンの減速開始時間を決定
すると共に、前記遅れ時間先の時刻での目標位置までの
距離を演算して推定し、この推定した目標位置までの距
離に基づいて速度指令を演算する遅れ補償手段を備えた
ことを特徴とする。
振れ防止・位置決め制御装置は、制御系のランプ入力に
対する定常時での時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、
前記遅れ時間に基づいてクレーンの減速開始時間を決定
すると共に、前記遅れ時間先の時刻での目標位置までの
距離を演算して推定し、この推定した目標位置までの距
離に基づいて速度指令を演算する遅れ補償手段を備えた
ことを特徴とする。
【0030】また、上記第2課題を解決する第2のクレ
ーンの振れ防止・位置決め制御装置は、減速モードで
は、第1減速領域、第2減速領域の何れにおいても、目
標位置までの距離に基づいて速度が定速走行速度の1/
2になる時間を演算する時間演算手段と、減速モードで
は、第1減速領域、第2減速領域の何れにおいても、前
記時間演算手段によって演算された時間に基づいて速度
指令を演算する速度指令演算手段とを備えたことを特徴
とする。
ーンの振れ防止・位置決め制御装置は、減速モードで
は、第1減速領域、第2減速領域の何れにおいても、目
標位置までの距離に基づいて速度が定速走行速度の1/
2になる時間を演算する時間演算手段と、減速モードで
は、第1減速領域、第2減速領域の何れにおいても、前
記時間演算手段によって演算された時間に基づいて速度
指令を演算する速度指令演算手段とを備えたことを特徴
とする。
【0031】また、上記第3課題を解決する第3のクレ
ーンの振れ防止・位置決め制御装置は、第1減速領域か
ら第2減速領域への運転モードの切り換えを、加速度の
大きさに基づいて行う運転モード切り換え手段を備えた
ことを特徴とする。
ーンの振れ防止・位置決め制御装置は、第1減速領域か
ら第2減速領域への運転モードの切り換えを、加速度の
大きさに基づいて行う運転モード切り換え手段を備えた
ことを特徴とする。
【0032】また、上記第4課題を解決する第4のクレ
ーンの振れ防止・位置決め制御装置は、クレーンの位置
が目標位置を越えたときにはP制御に切り換える制御切
り換え手段を備えたことを特徴とする。
ーンの振れ防止・位置決め制御装置は、クレーンの位置
が目標位置を越えたときにはP制御に切り換える制御切
り換え手段を備えたことを特徴とする。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき詳細に説明する。
に基づき詳細に説明する。
【0034】図1は本発明の実施の形態に係るクレーン
の振れ防止・位置決め制御装置の構成を示すブロック図
である。
の振れ防止・位置決め制御装置の構成を示すブロック図
である。
【0035】図1に示すシステムは、駆動系(インバー
タやモータを含む)を備えたクレーン本体21と、この
クレーン本体21に速度指令を与える制御装置22とか
ら構成されている。クレーン本体21から制御装置22
へはクレーン位置、振れ角及びワイヤー長が出力され、
逆に、制御装置22からクレーン本体21へは速度指令
が出力される。
タやモータを含む)を備えたクレーン本体21と、この
クレーン本体21に速度指令を与える制御装置22とか
ら構成されている。クレーン本体21から制御装置22
へはクレーン位置、振れ角及びワイヤー長が出力され、
逆に、制御装置22からクレーン本体21へは速度指令
が出力される。
【0036】制御装置22の位置制御ブロック22aで
は、クレーン位置と位置指令(目標位置)とから目標位
置までの距離を求めると共に、各運転モード(加速領域
1、加速領域2、定速走行領域、減速領域1、減速領域
2)の切り換えを行い、それぞれの運転モードで位置制
御速度指令を求め(詳細後述)、この位置制御速度指令
を速度指令生成ブロック22bへ出力する。
は、クレーン位置と位置指令(目標位置)とから目標位
置までの距離を求めると共に、各運転モード(加速領域
1、加速領域2、定速走行領域、減速領域1、減速領域
2)の切り換えを行い、それぞれの運転モードで位置制
御速度指令を求め(詳細後述)、この位置制御速度指令
を速度指令生成ブロック22bへ出力する。
【0037】振れ止めブロック22cでは、吊り荷の重
心位置とワイヤー長とで吊り荷の重心までの長さ(図5
参照)を求め、この長さによって補正したゲインKと振
れ角とにより振れ角制御速度指令を求めて、この振れ角
制御速度指令を速度指令生成ブロック22bへ出力す
る。
心位置とワイヤー長とで吊り荷の重心までの長さ(図5
参照)を求め、この長さによって補正したゲインKと振
れ角とにより振れ角制御速度指令を求めて、この振れ角
制御速度指令を速度指令生成ブロック22bへ出力す
る。
【0038】そして速度指令生成ブロック22cでは、
位置制御速度指令と振れ角制御速度指令とを加え合わせ
て速度指令を生成し、この速度指令を駆動系のインバー
タへ出力する。このように各運転モードについてゲイン
Kの補正をした振れ角速度指令をフィードバックするこ
とにより、振れ角の抑制を行うことができる。
位置制御速度指令と振れ角制御速度指令とを加え合わせ
て速度指令を生成し、この速度指令を駆動系のインバー
タへ出力する。このように各運転モードについてゲイン
Kの補正をした振れ角速度指令をフィードバックするこ
とにより、振れ角の抑制を行うことができる。
【0039】ここで、前述の各運転モードにおける位置
制御速度指令の演算について詳述する。但し、各運転モ
ードのうち、加速モード(加速領域1、加速領域2)及
び定速モード(定速走行領域)については従来と同様で
あるため、ここでの説明は省略する。
制御速度指令の演算について詳述する。但し、各運転モ
ードのうち、加速モード(加速領域1、加速領域2)及
び定速モード(定速走行領域)については従来と同様で
あるため、ここでの説明は省略する。
【0040】本制御装置22では上記の課題を解決する
ために、減速モードにおいて次のことを行うようにし
た。
ために、減速モードにおいて次のことを行うようにし
た。
【0041】 減速モードでの速度指令の演算方法の
変更。 制御系の応答遅れを考慮した速度指令値演算。 減速領域1から減速領域2への切り換え方法の変
更。 クレーンが目標位置を越えたときの制御方法の変更
変更。 制御系の応答遅れを考慮した速度指令値演算。 減速領域1から減速領域2への切り換え方法の変
更。 クレーンが目標位置を越えたときの制御方法の変更
【0042】<減速モードでの速度指令の演算方法の変
更>図2に示すように、クレーン本体21が定速走行で
荷振れがない状態から減速を開始し、目標位置で停止す
るようにした位置制御に関するクレーンの速度指令は、
下式(8)、(9)となる。式(8)は時刻t(クレー
ンの減速開始からの時間)において想定している速度パ
ターンである。振れ止めのための速度指令を考えなけれ
ば、速度指令とクレーン本体21の速度とが等しくな
り、この速度パターンに沿って減速すればクレーン本体
21を目標位置に停止させることができる。
更>図2に示すように、クレーン本体21が定速走行で
荷振れがない状態から減速を開始し、目標位置で停止す
るようにした位置制御に関するクレーンの速度指令は、
下式(8)、(9)となる。式(8)は時刻t(クレー
ンの減速開始からの時間)において想定している速度パ
ターンである。振れ止めのための速度指令を考えなけれ
ば、速度指令とクレーン本体21の速度とが等しくな
り、この速度パターンに沿って減速すればクレーン本体
21を目標位置に停止させることができる。
【0043】しかし実際には振れ止め、外乱、速度制御
の遅れなどのために速度指令とクレーン本体21の速度
とは一致しないため、クレーン本体21の位置をフィー
ドバックして、制御演算毎に速度指令のパターンを変更
することにより、クレーン本体21が目標位置で停止で
きるようにしている。
の遅れなどのために速度指令とクレーン本体21の速度
とは一致しないため、クレーン本体21の位置をフィー
ドバックして、制御演算毎に速度指令のパターンを変更
することにより、クレーン本体21が目標位置で停止で
きるようにしている。
【0044】詳述すると、上記のようにクレーン本体2
1が定速走行で荷振れがない状態から減速を開始し、目
標位置で停止するようにした位置制御に関するクレーン
の速度指令は、次式(8)となる。なお、tは前述のよ
うに減速開始からの時間、Vm は定速走行速度、Te(t)
は速度が1/2 Vm になる時間、qは時刻tからの経過時
間である。
1が定速走行で荷振れがない状態から減速を開始し、目
標位置で停止するようにした位置制御に関するクレーン
の速度指令は、次式(8)となる。なお、tは前述のよ
うに減速開始からの時間、Vm は定速走行速度、Te(t)
は速度が1/2 Vm になる時間、qは時刻tからの経過時
間である。
【0045】
【数2】
【0046】この関係より、速度指令Vs(t,q)は次式
(9)となる。
(9)となる。
【0047】
【数3】
【0048】この式(9)から得られる速度パターンに
沿って減速した場合にクレーン本体21が停止するまで
に移動する距離(時刻tでの目標位置までの距離D(t)
)は、次式(10)から得られる。
沿って減速した場合にクレーン本体21が停止するまで
に移動する距離(時刻tでの目標位置までの距離D(t)
)は、次式(10)から得られる。
【0049】
【数4】
【0050】そして、上式(9)、(10)から次式
(11)が得られる。目標位置までの距離は検出できる
ため、次式(11)からTe(t)を求めることができる。
なお、Vs(t,0)は時刻tでの速度指令である。また、速
度指令Vs(t,q)は、上式(9)から次式(12)とな
る。なお、実際の制御装置では1サンプリング時間Ts
後のVs(t,Ts) を速度指令として出力する。
(11)が得られる。目標位置までの距離は検出できる
ため、次式(11)からTe(t)を求めることができる。
なお、Vs(t,0)は時刻tでの速度指令である。また、速
度指令Vs(t,q)は、上式(9)から次式(12)とな
る。なお、実際の制御装置では1サンプリング時間Ts
後のVs(t,Ts) を速度指令として出力する。
【0051】
【数5】
【0052】<制御系の応答遅れを考慮した速度指令値
演算>図3は減速開始時に想定した速度パターンとこの
速度パターンで振れ止めを行いながら減速したときの荷
速度である。同図に示すように、振れ止めを含めた吊り
荷の伝達特性(式(13))より、位置制御速度指令に
対するクレーン本体21の速度に遅れが生ずる。この遅
れが存在すると、クレーン本体21の位置のフィードバ
ックを行った場合に、停止精度が許容値を上回ることに
なる。そこで、この遅れを単純な時間遅れとして近似
し、この遅れ時間に基づいて速度応答の遅れ補償を行
う。
演算>図3は減速開始時に想定した速度パターンとこの
速度パターンで振れ止めを行いながら減速したときの荷
速度である。同図に示すように、振れ止めを含めた吊り
荷の伝達特性(式(13))より、位置制御速度指令に
対するクレーン本体21の速度に遅れが生ずる。この遅
れが存在すると、クレーン本体21の位置のフィードバ
ックを行った場合に、停止精度が許容値を上回ることに
なる。そこで、この遅れを単純な時間遅れとして近似
し、この遅れ時間に基づいて速度応答の遅れ補償を行
う。
【0053】詳述すると、上記のように振れ止めを含め
た吊り荷の伝達特性は次式(13)となる。
た吊り荷の伝達特性は次式(13)となる。
【0054】
【数6】
【0055】この式(13)の伝達関数で、ランプ入力
に対する定常時での時間遅れTm (式(14))を補償
すべき遅れ時間とし、この遅れ時間Tm に基づいて、減
速開始時間と減速パターンとを以下のように修正する。
に対する定常時での時間遅れTm (式(14))を補償
すべき遅れ時間とし、この遅れ時間Tm に基づいて、減
速開始時間と減速パターンとを以下のように修正する。
【0056】
【数7】
【0057】即ち、減速開始時間は、目標位置までの距
離が次式(15)によって求められる距離Ds になった
時間とする。
離が次式(15)によって求められる距離Ds になった
時間とする。
【0058】 Ds =Vm ・(Te +Tm ) (15)
【0059】次に、上式(11)のD(t) の値として、
検出した目標位置までの距離DR (t) に代わりに、次式
(16)から演算して推定した遅れ時間Tm 先の時刻で
の目標位置までの距離Ds(t+Tm) を用いて、上式(1
1)からTe(t)を求め、このTe(t)に基づいて上式(1
2)から速度指令Vs(t,q)を求める。
検出した目標位置までの距離DR (t) に代わりに、次式
(16)から演算して推定した遅れ時間Tm 先の時刻で
の目標位置までの距離Ds(t+Tm) を用いて、上式(1
1)からTe(t)を求め、このTe(t)に基づいて上式(1
2)から速度指令Vs(t,q)を求める。
【0060】
【数8】
【0061】<減速領域1から減速領域2への切り換え
方法の変更>減速領域1から減速領域2への運転モード
の切り換えを、加速度の大きさに基づいて行う。即ち、
減速領域1における加速度A1と減速領域2における加
速度A2とを次式(17)、(18)から求め、これら
の加速度A1とA2とを比較して、A1>A2となった
ときに減速領域1から減速領域2へ運転モードを切り換
える。
方法の変更>減速領域1から減速領域2への運転モード
の切り換えを、加速度の大きさに基づいて行う。即ち、
減速領域1における加速度A1と減速領域2における加
速度A2とを次式(17)、(18)から求め、これら
の加速度A1とA2とを比較して、A1>A2となった
ときに減速領域1から減速領域2へ運転モードを切り換
える。
【0062】
【数9】
【0063】<クレーンが目標位置を越えたときの制御
方法の変更>減速領域でクレーン本体21が目標位置を
越えたときには、位置制御を次式(19)のようにP制
御に切り換えて最終的な位置決めを行う。
方法の変更>減速領域でクレーン本体21が目標位置を
越えたときには、位置制御を次式(19)のようにP制
御に切り換えて最終的な位置決めを行う。
【0064】 Vs(t,0)=Kp ・DR (t) (19) Kp :定数
【0065】以上のように、本実施の形態に係るクレー
ンの振れ防止・位置決め制御装置によれば、減速モード
では、減速領域1、減速領域2の何れいおいても、目標
位置までの距離D(t) に基づいて式(11)から速度が
1/2 Vm になる時間Te(t)を求め、このTe(t)に基づい
て式(12)から速度指令Vs(t,q)を求めるため、減速
領域1でも位置の誤差を補正するようになり、減速時間
が短くてもクレーン本体21を目標位置に精度よく位置
決めする(停止させる)ことができる。
ンの振れ防止・位置決め制御装置によれば、減速モード
では、減速領域1、減速領域2の何れいおいても、目標
位置までの距離D(t) に基づいて式(11)から速度が
1/2 Vm になる時間Te(t)を求め、このTe(t)に基づい
て式(12)から速度指令Vs(t,q)を求めるため、減速
領域1でも位置の誤差を補正するようになり、減速時間
が短くてもクレーン本体21を目標位置に精度よく位置
決めする(停止させる)ことができる。
【0066】また、速度応答の遅れ補償を行うため、即
ち、制御系のランプ入力に対する定常時での時間遅れT
m (式(14))を補償すべき遅れ時間とし、この遅れ
時間Tm に基づき式(15)の条件でクレーン本体21
の減速を開始する(定速走行領域から減速領域に入る)
と共に、遅れ時間Tm 先の時刻での目標位置までの距離
Ds(t+Tm) を式(16)から求め、このDs(t+Tm) に基
づいて式(11)から速度が1/2 Vm になる時間Te(t)
を求め、このTe(t)に基づいて式(12)から速度指令
Vs(t,q)を求めるため、振れ止めを行いながら減速する
ときに、振れ止めを含めた吊り荷の伝達特性(2次)に
より、位置制御速度指令に対するクレーン本体21の速
度に遅れが生じても、位置制御特性を改善して、クレー
ン本体21を目標位置に精度よく位置決めすることがで
きる。
ち、制御系のランプ入力に対する定常時での時間遅れT
m (式(14))を補償すべき遅れ時間とし、この遅れ
時間Tm に基づき式(15)の条件でクレーン本体21
の減速を開始する(定速走行領域から減速領域に入る)
と共に、遅れ時間Tm 先の時刻での目標位置までの距離
Ds(t+Tm) を式(16)から求め、このDs(t+Tm) に基
づいて式(11)から速度が1/2 Vm になる時間Te(t)
を求め、このTe(t)に基づいて式(12)から速度指令
Vs(t,q)を求めるため、振れ止めを行いながら減速する
ときに、振れ止めを含めた吊り荷の伝達特性(2次)に
より、位置制御速度指令に対するクレーン本体21の速
度に遅れが生じても、位置制御特性を改善して、クレー
ン本体21を目標位置に精度よく位置決めすることがで
きる。
【0067】図4は位置制御を行ったときのシミュレー
ション結果である。図4(a)に示すように、遅れ補償
を行わなかった場合には、減速領域での減速パターンの
傾きが加速領域での加速パターンに比べて急になり、目
標位置をオーバーしている。一方、図4(b)に示すよ
うに、遅れ補償を行った場合には、目標位置に滑らかに
精度よく停止させることができている。
ション結果である。図4(a)に示すように、遅れ補償
を行わなかった場合には、減速領域での減速パターンの
傾きが加速領域での加速パターンに比べて急になり、目
標位置をオーバーしている。一方、図4(b)に示すよ
うに、遅れ補償を行った場合には、目標位置に滑らかに
精度よく停止させることができている。
【0068】また、加速度の大きさに基づいて減速領域
1から減速領域2へ運転モードを切り換えるため、即
ち、式(17)、(18)から得られる加速度A1、A
2を比較してA1>A2のときに減速領域1から減速領
域2へ運転モードを切り換えるため、減速領域での速度
指令が不連続にならず、荷振れの発生を防止することが
できる。
1から減速領域2へ運転モードを切り換えるため、即
ち、式(17)、(18)から得られる加速度A1、A
2を比較してA1>A2のときに減速領域1から減速領
域2へ運転モードを切り換えるため、減速領域での速度
指令が不連続にならず、荷振れの発生を防止することが
できる。
【0069】また、クレーン本体21の位置が目標位置
を越えても、P制御に切り換えることによって、最終的
にはクレーン本体21を目標位置に停止させることがで
きる。
を越えても、P制御に切り換えることによって、最終的
にはクレーン本体21を目標位置に停止させることがで
きる。
【0070】
【発明の効果】以上、発明の実施の形態と共に具体的に
説明したように、第1のクレーンの振れ防止・位置決め
制御方法又は装置によれば、制御系のランプ入力に対す
る定常時での時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、前記
遅れ時間に基づいてクレーンの減速開始時間を決定する
と共に、前記遅れ時間先の時刻での目標位置までの距離
を演算して推定し、この推定した目標位置までの距離に
基づいて速度指令を演算するため、振れ止めを行いなが
ら減速するときに、振れ止めを含めた吊り荷の伝達特性
(2次)により、位置制御速度指令に対するクレーンの
速度に遅れが生じても、位置制御特性を改善して、クレ
ーンを目標位置に精度よく位置決めすることができる。
説明したように、第1のクレーンの振れ防止・位置決め
制御方法又は装置によれば、制御系のランプ入力に対す
る定常時での時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、前記
遅れ時間に基づいてクレーンの減速開始時間を決定する
と共に、前記遅れ時間先の時刻での目標位置までの距離
を演算して推定し、この推定した目標位置までの距離に
基づいて速度指令を演算するため、振れ止めを行いなが
ら減速するときに、振れ止めを含めた吊り荷の伝達特性
(2次)により、位置制御速度指令に対するクレーンの
速度に遅れが生じても、位置制御特性を改善して、クレ
ーンを目標位置に精度よく位置決めすることができる。
【0071】また、第2のクレーンの振れ防止・位置決
め制御方法又は装置によれば、第1減速領域、第2減速
領域の何れにおいても、目標位置までの距離に基づいて
速度が定速走行速度の1/2になる時間を演算し、この
時間に基づいて速度指令を演算するため、第1減速領域
でも位置の誤差を補正するようになり、減速時間が短く
てもクレーンを精度よく目標位置に位置決めすることが
できる。
め制御方法又は装置によれば、第1減速領域、第2減速
領域の何れにおいても、目標位置までの距離に基づいて
速度が定速走行速度の1/2になる時間を演算し、この
時間に基づいて速度指令を演算するため、第1減速領域
でも位置の誤差を補正するようになり、減速時間が短く
てもクレーンを精度よく目標位置に位置決めすることが
できる。
【0072】また、第3のクレーンの振れ防止・位置決
め制御方法又は装置によれば、加速度の大きさに基づい
て第1減速領域から第2減速領域へ運転モードを切り換
えるため、減速領域での速度指令が不連続にならず、荷
振れの発生を防止することができる。
め制御方法又は装置によれば、加速度の大きさに基づい
て第1減速領域から第2減速領域へ運転モードを切り換
えるため、減速領域での速度指令が不連続にならず、荷
振れの発生を防止することができる。
【0073】また、第4のクレーンの振れ防止・位置決
め制御方法又は装置によれば、クレーンの位置が目標位
置を越えても、P制御に切り換えることによって、最終
的にはクレーンを目標位置に停止させることができる。
め制御方法又は装置によれば、クレーンの位置が目標位
置を越えても、P制御に切り換えることによって、最終
的にはクレーンを目標位置に停止させることができる。
【図1】本発明の実施の形態に係るクレーンの振れ防止
・位置決め制御装置の構成を示すブロック図である。
・位置決め制御装置の構成を示すブロック図である。
【図2】減速領域におけるクレーンの駆動速度の変化を
示すグラフである。
示すグラフである。
【図3】減速開始時に想定した速度パターンとこの速度
パターンで振れ止めを行いながら減速したときの荷速度
を示すグラフである。
パターンで振れ止めを行いながら減速したときの荷速度
を示すグラフである。
【図4】位置制御を行ったときのシミュレーション結果
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図5】クレーンが移動するときの荷振れを表すクレー
ンモデル図である。
ンモデル図である。
【符号の説明】 21 クレーン本体(トロリ) 22 制御装置 22a 位置制御ブロック 22b 速度指令生成ブロック 22c 振れ止めブロック
Claims (8)
- 【請求項1】 制御系のランプ入力に対する定常時での
時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、前記遅れ時間に基
づいてクレーンの減速開始時間を決定すると共に、前記
遅れ時間先の時刻での目標位置までの距離を演算して推
定し、この推定した目標位置までの距離に基づいて速度
指令を演算することにより制御系の遅れ時間を補償する
ことを特徴とするクレーンの振れ防止・位置決め制御方
法。 - 【請求項2】 減速モードでは、第1減速領域、第2減
速領域の何れにおいても、目標位置までの距離に基づい
て速度が定速走行速度の1/2になる時間を演算し、こ
の時間に基づいて速度指令を演算することを特徴とする
クレーンの振れ防止・位置決め制御方法。 - 【請求項3】 第1減速領域から第2減速領域への運転
モードの切り換えを、加速度の大きさに基づいて行うこ
とを特徴とするクレーンの振れ防止・位置決め制御方
法。 - 【請求項4】 クレーンの位置が目標位置を越えたとき
にはP制御に切り換えることを特徴とするクレーンの振
れ防止・位置決め制御方法。 - 【請求項5】 制御系のランプ入力に対する定常時での
時間遅れを補償すべき遅れ時間とし、前記遅れ時間に基
づいてクレーンの減速開始時間を決定すると共に、前記
遅れ時間先の時刻での目標位置までの距離を演算して推
定し、この推定した目標位置までの距離に基づいて速度
指令を演算する遅れ補償手段を備えたことを特徴とする
クレーンの振れ防止・位置決め制御装置。 - 【請求項6】 減速モードでは、第1減速領域、第2減
速領域の何れにおいても、目標位置までの距離に基づい
て速度が定速走行速度の1/2になる時間を演算する時
間演算手段と、 減速モードでは、第1減速領域、第2減速領域の何れに
おいても、前記時間演算手段によって演算された時間に
基づいて速度指令を演算する速度指令演算手段とを備え
たことを特徴とするクレーンの振れ防止・位置決め制御
装置。 - 【請求項7】 第1減速領域から第2減速領域への運転
モードの切り換えを、加速度の大きさに基づいて行う運
転モード切り換え手段を備えたことを特徴とするクレー
ンの振れ防止・位置決め制御装置。 - 【請求項8】 クレーンの位置が目標位置を越えたとき
にはP制御に切り換える制御切り換え手段を備えたこと
を特徴とするクレーンの振れ防止・位置決め制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10865197A JPH10297870A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10865197A JPH10297870A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10297870A true JPH10297870A (ja) | 1998-11-10 |
Family
ID=14490223
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10865197A Withdrawn JPH10297870A (ja) | 1997-04-25 | 1997-04-25 | クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10297870A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017206375A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | Jfe物流株式会社 | 移動体の速度制御方法及び装置 |
-
1997
- 1997-04-25 JP JP10865197A patent/JPH10297870A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017206375A (ja) * | 2016-05-20 | 2017-11-24 | Jfe物流株式会社 | 移動体の速度制御方法及び装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2001261282A (ja) | クレーンの位置決め・振れ止め制御方法及びその装置 | |
JPS6138118B2 (ja) | ||
JP3810506B2 (ja) | クレーンの制御方法 | |
JP2569446B2 (ja) | 吊り荷の振れ止め運転制御方法 | |
JPH10297870A (ja) | クレーンの振れ防止・位置決め制御方法及び装置 | |
JP3066424B2 (ja) | クレーン自動制御装置 | |
JP3376772B2 (ja) | クレーンの振れ止め・位置決め装置 | |
JPH0244757B2 (ja) | ||
JP3777713B2 (ja) | クレーンの制御装置 | |
JP2666959B2 (ja) | 懸垂式クレーンの振れ止め制御方法 | |
JP3132757B2 (ja) | クレーン制御方法 | |
JPH1121077A (ja) | クレーン制御装置 | |
JP2837314B2 (ja) | クレーンの振れ止め制御装置 | |
JP4183316B2 (ja) | 吊荷の振れ止め制御装置 | |
JP3019661B2 (ja) | クレーン運転制御方法 | |
JP2000219482A (ja) | クレーンの制御方法及び制御装置 | |
JP3243346B2 (ja) | クレーンの振れ止め制御の制御終了方法 | |
JPS5912085A (ja) | クレ−ン吊り荷の振れ止め制御方法 | |
JP2979824B2 (ja) | クレーンの振れ止め制御装置 | |
JPH08324716A (ja) | スタッカークレーンの速度制御方法 | |
JP2000313586A (ja) | 吊荷の振れ止め制御装置 | |
JP2837313B2 (ja) | クレーンの振れ止め・位置決め制御装置 | |
JP2000318973A (ja) | 吊荷の振れ止め制御装置 | |
JP4247697B2 (ja) | 振れ止め制御装置 | |
JP2875525B1 (ja) | クレーンの走行制御方法および走行制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040706 |