JP2875525B1 - クレーンの走行制御方法および走行制御装置 - Google Patents

クレーンの走行制御方法および走行制御装置

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JP2875525B1
JP2875525B1 JP9249598A JP9249598A JP2875525B1 JP 2875525 B1 JP2875525 B1 JP 2875525B1 JP 9249598 A JP9249598 A JP 9249598A JP 9249598 A JP9249598 A JP 9249598A JP 2875525 B1 JP2875525 B1 JP 2875525B1
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行伸 河野
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Abstract

【要約】 【課題】 外乱に強くしかも短時間で吊荷を目標位置ま
で移送できるクレーンの走行制御方法および走行制御装
置を提供する。 【解決手段】 スケジュール制御とフィードバック制御
とを併用してクレーンの走行制御するものであって、逐
次算出されたダンピング係数ζが所定範囲内のときはフ
ィードバック制御手段6によりクレーンの走行を制御
し、前記ダンピング係数ζが所定範囲外のときはスケジ
ュール制御手段5によりクレーンの走行を制御するもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクレーンの走行制御
方法および走行制御装置に関する。さらに詳しくは、ロ
ープ懸垂式クレーンの走行制御の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、物流の効率化が強く要求されるよ
うになってきており、それに伴いコンテナヤードでのコ
ンテナ荷役に要する時間、すなわち荷役時間の短縮も強
く求められている。この荷役時間には、クレーンによる
荷の吊り上げ、すなわちコンテナの吊り上げ、吊り上げ
たコンテナの目標位置までの移送、および目標位置にお
けるコンテナの巻き下げに要する時間が含まれる。そし
て、この荷役時間の短縮には、荷役時間の大部分を占め
る吊り上げたコンテナの目標位置までの移送に要する時
間(以下、単に移送時間という)を短縮することが重要
となる。
【0003】そのため、従来よりこの移送時間を短縮す
るための提案が種々なされている。例えば、特開平6ー
211489号公報には、クレーンによりコンテナの移
送中の振れ止め制御を目的として、トロリー位置x,ス
プレッダー位置x´,トロリー速度vI,スプレッダー
速度vI´をそれぞれ検出し、トロリー(スプレッダ
ー)の目標位置x0を含む下記トロリー加速度指令値u
を時々刻々求めるとともに、 u=a(x−x0)+b(x´−x0)+cvI+dvI´ (a,b,c,dは適宜定数) トロリー加速度uを積分して時々刻々求めたその速度指
令値vを、トロリー駆動部にフィードバックすることを
特徴とするクレーンの振れ止め制御方法が提案されてい
る。
【0004】また、特開平6ー144777号公報に
は、プリセット制御方式によるクレーンの吊荷の振れを
防止する方法において、定速走行中の外乱による振れを
簡単な演算を行うのみで止めることのできる制御方法を
提供することを目的として、定速走行中のロープ懸垂式
クレーンにおける吊荷の振れ止め制御方法であって、振
れの最下点に吊荷がある時点をはさんで、吊荷の振れ周
期の約1/6の時間の間、吊荷の振れ方向にクレーン台
車を加速又は減速することを特徴とするクレーンの振れ
止め制御方法が提案されている。
【0005】しかしながら、前記提案に係るクレーンの
制御方法は、いずれもクレーンによる吊荷の移送中にお
ける局部的な問題を解決しているにすぎないため、移送
時間を大幅に短縮することはできない。
【0006】なお、クレーンの移送時間の短縮に関する
従来よりの提案は、フィードフォワード方式(スケジュ
ール制御方式)とフィードバック方式との二方式に大別
される。しかし、前者のフィードフォワード式は、短時
間に振れも少なく移送が可能である反面、初期振れ、風
外乱やロープ長変化などの外乱に弱いという問題を有し
ている。一方、後者のフィードバック方式は、外乱には
強いが、位置と振れとを同時に制御する関係上、位置の
行き過ぎを抑えるために安全サイドの調整値になり、そ
の結果振れの収束に余分な時間がかかるという問題を有
している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる従来技
術の課題に鑑みなされたものであって、外乱に強くしか
も短時間で吊荷を目標位置まで移送できるクレーンの走
行制御方法および走行制御装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のクレーンの走行
制御方法は、スケジュール制御とフィードバック制御と
を併用するクレーンの走行制御方法であって、逐次算出
されたダンピング係数または制御ゲインが所定範囲内の
ときはフィードバック制御によりクレーンの走行を制御
し、前記ダンピング係数または制御ゲインが所定範囲外
のときはスケジュール制御によりクレーンの走行を制御
することを特徴とする。
【0009】本発明のクレーンの走行制御方法は、スケ
ジュール制御とフィードバック制御とを併用するクレー
ンの走行制御方法であって、具体的には、クレーンの走
行中のダンピング係数または制御ゲインを逐次算出する
手順と、前記算出されたダンピング係数または制御ゲイ
ンが所定範囲内にあるか否か判定する手順と、前記判定
によりダンピング係数または制御ゲインが所定範囲内と
された場合、フィードバック制御によりクレーンを走行
させ、所定範囲外にあるとされた場合、スケジュール制
御によりクレーンを走行させる手順とを含んでなること
を特徴とする。
【0010】一方、本発明のクレーンの走行制御装置
は、スケジュール制御手段とフィードバック制御手段と
を備えてなるクレーンの走行制御装置であって、逐次算
出されたダンピング係数または制御ゲインが所定範囲内
のときはフィードバック制御手段によりクレーンの走行
を制御し、前記ダンピング係数または制御ゲインが所定
範囲外のときはスケジュール制御手段によりクレーンの
走行を制御することを特徴とする。
【0011】本発明のクレーンの走行制御装置は、具体
的には、ダンピング係数または制御ゲイン算出手段と、
判定手段と、切換手段と、スケジュール制御手段と、フ
ィードバック制御手段とを備え、前記ダンピング係数ま
たは制御ゲイン算出手段によりクレーンの走行中のダン
ピング係数または制御ゲインが逐次算出され、前記判定
手段により算出されたダンピング係数または制御ゲイン
が所定範囲内にあるか否かが判定され、前記ダンピング
係数または制御ゲインが所定範囲内にあると判定される
と、前記切換手段によりフィードバック制御手段に切り
換えられ、フィードバック制御によりクレーンの走行が
制御され、ダンピング係数が所定範囲外にあると判定さ
れると、前記切換手段によりスケジュール制御手段に切
り換えられ、スケジュール制御によりクレーンの走行が
制御されることを特徴とする。
【0012】ここで、前記所定範囲は、例えば0.7〜
1.5、好ましくは0.7〜1.2とされる。
【0013】また、制御ゲインは、例えば下記式により
算出される。
【0014】
【数3】 ここに、 k:制御ゲイン xT:停止目標位置 v:トリーの速度 α:設計パラメータ a:ロープの長さ g:重力の加速度 θ:ロープの振れ角
【0015】
【作用】本発明においてはスケジュール制御とフィード
バック制御とを併用し、しかも逐次算出されたダンピン
グ係数または制御ゲインにより両者の切り換えをなして
いるので、外乱に強く、かつ短時間で荷を目標位置に移
送でき、しかも目標位置に到達した時点においては荷の
振れが収束される。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら本
発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明はかか
る実施の形態のみに限定されるものではない。
【0017】本発明のクレーンの走行制御方法の原理
は、スケジュール制御とフィードバック制御とを併用し
たものであって、振れの減衰度に適当な範囲を定め、振
れの減衰度がその範囲に入るまではクレーンの走行をス
ケジュール制御により制御し、ついでクレーンの走行を
フィードバック制御により制御してクレーンを目標位置
まで走行させるものである。
【0018】以下、この原理について図1に示す単振子
モデルを用いて詳述する。
【0019】図1に示す単振子モデルの運動方程式は下
記式1により表される。
【0020】 ad2θ/dt2+gθ+dv/dt=0 (1) ここに、 a:単振子の長さ(ロープの長さ) θ:単振子モデルの振れ角(ロープの振れ角) g:重力の加速度 v:支点速度(トロリーの速度)
【0021】そして、現在の支点位置から停止目標位置
までの距離をxTとし、下記式2により表される制御則
を用いる。
【0022】 dv/dt=kdθ/dt−α(v−kθ) (2) ここに、 k:制御ゲイン α:設計パラメータ なお、制御ゲインkは下記式3により表される。
【0023】
【数4】
【0024】前記式2による制御則および前記式3によ
る制御ゲインkを用いると、振れが止まった時の支点
(トロリー)の移動距離xは目標位置xTに一致してい
る。この場合、設計パラメータαの値は大きいほどよい
が、大きくしすぎると速度の変化率が多くなりすぎるの
で、適用される系に応じて適宜選定される。
【0025】前述したように、前記制御則および制御ゲ
インkを用いれば支点を目標位置xTで停止させること
ができるが、この制御則および制御ゲインkを支点の移
動開始前あるいは移動開始直後から適用すると、支点の
目標位置xTまでの移動に極めて長い時間を要するもの
となる。その逆に、目標位置に近づきすぎてから前記制
御則および制御ゲインkを用いた制御により支点を移動
させると振れの収束に長時間を要するものとなる。
【0026】そこで、本発明においては、支点の移動を
支点の移動開始後からある程度目標位置xTに近づくま
での間をスケジュール制御によりなし、しかる後前記制
御則および制御ゲインkを用いたフィードバック制御に
よりなすものとする。
【0027】その場合、スケジュール制御からフィード
バック制御に切り換えるための判断基準が必要となる
が、本発明においてはその切換を移動途中の振れ角のダ
ンピング係数ζの値の範囲により行うものとする。すな
わち、ダンピング係数ζが、A≦ζ≦B(A,Bは判定
基準値であって、下限判定判定基準値Aは、例えば0.
7とされ、また上限判定判定基準値Bは、1.2〜1.
5、つまり1.3程度とされる。)を満足するときは、
フィードバック制御により支点の移動を制御するもので
ある。このダンピング係数ζは、目標位置xTが遠くに
あるときは大きいが、目標位置xTに近づくにつれて小
さくなるという特性を有している。ここに、ζは下記式
4により定義されるものである。
【0028】 ζ=k/2(ga)0.5 (4)
【0029】このダンピング係数ζを用いたスケジュー
ル制御からフィードバック制御に切換は、具体的には、
制御ゲインkを前記式3によりオンラインで逐次算出
し、ついでその制御ゲインkによりダンピング係数ζを
算出し、その算出されたダンピング係数ζがA以上、つ
まり0.7以上になるとスケジュール制御からフィード
バック制御に切り換える。そして、支点の移動の途中に
おいてダンピング係数ζがB以上、つまり1.3程度以
上になるとフィードバック制御からスケジュール制御に
切り換えて支点を一定速度あるいは加速させて迅速に移
動させて移動距離をかせぐものとする。このようにする
のは、ダンピング係数ζがB以上となると、ダンピング
が強すぎて目標位置xTに到達するまでに長時間を要す
るようになり、移動に要する時間を短縮するという目的
に反するからである。なお、前記4式から明らかなよう
に、この場合ダンピング係数ζに代えて制御ゲインkを
用いて切り換えてもよい。
【0030】このように、本発明においてはダンピング
係数ζまたは制御ゲインkに応じてスケジュール制御と
フィードバック制御との切換をしながら支点を移動させ
ているので、支点の移動中に振れの収束が促進され、そ
の結果目標位置xTに到達した時点で振れが停止するこ
とになる。したがって、目標位置xTに到達する時間を
著しく短縮できるとともに、目標位置xTに到達後、た
だちに荷の巻き下げがなし得る。
【0031】図2に、かかるクレーンの走行制御方法に
適用されるクレーンの走行制御装置Cの概略図が示され
ている。図2に示すクレーンの走行制御装置Cは、入力
手段1と、ダンピング係数算出手段2と、判定手段3
と、切換手段4と、スケジュール制御手段5と、フィー
ドバック制御手段6と、出力手段7とを備えてなるもの
とされる。
【0032】入力手段1から入力されるものには、スケ
ジュール制御のためのクレーンの走行スケジュール、例
えばトロリーの加速度スケジュールや速度スケジュー
ル、設計パラメータα,判定基準値A,B、目標位置x
T、ロープ長さa、ロープの振れ角θ、トロリーの速度
v、トロリーの位置xなどがある。
【0033】ダンピング係数算出手段2は、入力手段1
から入力された設計パラメータα、ロープ長さa、ロー
プの振れ角θ、目標位置xTを用いて前記式3により制
御ゲインkを算出し、ついで算出された制御ゲインkを
用いて前記式4によりダンピング係数ζを算出するもの
である。この算出されたダンピング係数ζは判定手段3
に送給される。
【0034】判定手段3は、ダンピング係数算出手段2
により算出されたダンピング係数ζが判定基準値A,B
間にあるか否か判定するものである。この判定結果は切
換手段4に送給される。
【0035】切換手段4は、判定結果によりダンピング
係数ζが下限判定基準値A未満あるいは上限判定基準値
Bを超えている判定されると、スケジュール制御手段5
による制御に切り換え、その逆にダンピング係数ζが下
限判定基準値Aと上限判定基準値Bとの間にあると判定
されると、フィードバック制御手段6による制御に切り
換えるものである。
【0036】スケジュール制御手段5は、切換手段4か
らの切換指示に応答して入力手段1から入力されるロー
プ長さa、ロープの振れ角θ、トロリーの速度v、トロ
リーの位置x、目標位置xTなどを用いて予め設定され
ている加速度スケジュールや速度スケジュールにより、
トロリーの加速度指令値や速度指令値を生成する。この
生成されたトロリーの加速度指令値や速度指令値は出力
手段7に送給される。フィードバック制御手段6は、切
換手段4からの切換指示に応答して入力手段1から入力
されるロープ長さa、ロープの振れ角θ、トロリーの速
度v、トロリーの位置x、目標位置xTなどを用いて、
前記式2に示される制御則よるフィードバック制御によ
り、トロリーの加速度指令値や速度指令値を生成する。
この生成されたトロリーの加速度指令値や速度指令値は
出力手段7に送給される。
【0037】出力手段7は、スケジュール制御手段5お
よびフィードバック制御手段6からのトロリーの加速度
指令値や速度指令値をトロリーに送給する。
【0038】しかして、トロリーはこの加速度指令値や
速度指令値により駆動されて、速やかに目標位置xT
到達する。また、トロリーがこの目標位置xTに到達し
た時点においてはロープの振れも収束しているので、ロ
ープの振れ角θはゼロとなる。図3は、かかる機能を有
するクレーンの走行制御装置Cをコンピュータにより構
成したものの一例であって、CPUを中心として入出力
インターフェース、A/D変換器、D/A変換機、RO
M、RAM、クロックなどを備えてなるものとされる。
【0039】なお、前記実施の形態においては制御則は
前記式2によるものとされたが、適用されたる制御則は
前記式2に限定されるものではなく、下記式5のように
一般化できる。
【0040】 v(t)=kθ(t)+f(t) (5) ただし、 f(0)=v(0)−k・θ(0) f(∞)=0 とする。
【0041】そして、f(t)を適宜選定することによ
り、制御ゲインkの算出式もそれに応じて決定される。
【0042】例えば、f(t)を下記式6のように設定
すると、制御ゲインkは下記式7により算出される。
【0043】 f(t)=(v(0)-kθ(0))(cosωt+1)/2 0≦t≦(π/ω) (6) f(t)=0 (π/ω)<t
【0044】
【数5】
【0045】また、f(t)を下記式8のように設定す
ると、制御ゲインkは下記式9により算出される。
【0046】 f(t)=(v(0)-kθ(0))(1-βt) 0≦t≦(1/β) (8) f(t)=0 (1/β)<t
【0047】
【数6】
【0048】なお、図2において、ダンピング係数算出
手段2に代えて制御ゲイン算出手段を用いてもよい。そ
の場合、判定は前記式4を考慮した算出された判定基準
値が用いられる。
【0049】
【実施例】次に、より具体的な実施例により本発明をよ
り具体的に説明する。
【0050】図4に、実施例のクレーンの走行制御装置
C1のブロック図を示す。図4において符号11は制御
ゲイン算出部、符号12はダンピング係数算出部、符号
13は判定部、符号14は切換部をそれぞれ示す。
【0051】実施例1 図4に示すクレーンの走行制御装置C1を用いて、ロー
プ長さを20mとし、設計パラメータαを一定とし、ス
ケジュール制御におけるトロリーの加速度を0.5m/
2とし、加速時間を8秒間とし、それ以後4m/sの
等速運動するものとしてトロリーを60m先の目標位置
Tまでの走行シミュレーションを行った。トロリーの
走行中は、制御ゲインkを制御ゲイン算出部11によ
り、トロリーの目標位置xTとトロリーの現在位置xと
の差、振れの角速度、振れ角θ、トロリーの速度vおよ
び設計パラメータαを用いて前記式3により算出し、こ
の算出された制御ゲインkをダンピング係数算出部12
に送給してダンピング係数ζを算出し、ついでこの算出
されたダンピング係数ζを判定部13に送給した。判定
部13ではダンピング係数ζが0.7を超えた時点で切
換部14による切り換えを行い、スケジュール制御から
ブロック図により構成された前記式2によるフィードバ
ック制御に移行させた。その結果を図5に示す。図5よ
り、トロリーの走行開始から約14秒後にフィードバッ
ク制御に移行しているのが認められる。また、トロリー
の移動も円滑にさなれ、そして目標位置xTに到達した
時点で振れ角θもゼロに収束しているのが認められる。
【0052】実施例2 目標位置xTを30mとした他は、実施例1と同様とし
てトロリーの走行シミュレーションを行った。その結果
を図6に示す。図6より、トロリーの走行開始から約6
秒後にフィードバック制御に移行しているのが認められ
る。また、トロリーの移動も円滑にさなれ、そして目標
位置xTに到達した時点で振れ角θもゼロに収束してい
るのが認められる。
【0053】実施例3 ダンピング係数ζが1.3を超えた時点で切換部による
切り換えを行った他は実施例1と同様としてトロリーの
走行シミュレーションを行った。その結果を図7に示
す。図7より、トロリーの走行開始から約14秒後にフ
ィードバック制御に移行しているのが認められる。ま
た、トロリーの移動も円滑にさなれ、そして目標位置x
Tに到達した時点で振れ角θもゼロに収束しているのが
認められる。ただし、ダンピング係数ζを0.7から
1.3に変更したため振れの収束時間が長くなっている
のが認められる。
【0054】以上、本発明を実施の形態および実施例に
基づいて説明してきたが、本発明はかかる実施の形態お
よび実施例に限定されるものではなく、種々改変が可能
である。例えば、実施の形態および実施例においては設
計パラメータαは固定されているが、設計パラメータα
は固定される必要はなく、トロリーの移動開始直後は小
さくしておき、トロリーの移動時間が経過するにつれて
大きくするようにしてもよい。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明においては
スケジュール制御とフィードバック制御とを併用し、し
かもダンピング係数または制御ゲインにより両者の切り
換えをなしているので、外乱に強く、かつ短時間で荷を
目標位置に移送でき、しかも目標位置に到達した時点に
おいては荷の振れが収束されているいう優れた効果が得
られる。したがって、クレーンによりコンテナ荷役に要
する時間を著しく短縮できるという優れた効果も得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するために用いた単振子の
モデル図である。
【図2】本発明のクレーンの走行制御装置の概略図であ
る。
【図3】図2に示すクレーンの走行制御装置をコンピュ
ータにより構成した場合の概略図である。
【図4】本発明のクレーンの走行制御装置の一実施例の
ブロック図である。
【図5】実施例1の走行シミュレーション結果のグラフ
である。
【図6】実施例2の走行シミュレーション結果のグラフ
である。
【図7】実施例3の走行シミュレーション結果のグラフ
である。
【符号の説明】
1 入力手段 2 ダンピング係数算出手段 3 判定手段 4 切換手段 5 スケジュール制御手段 6 フィードバック制御手段 7 出力手段 11 制御ゲイン算出部 12 ダンピング係数算出部 13 判定部 14 切換部 C クレーンの走行制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−2877(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66C 13/00 - 15/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スケジュール制御とフィードバック制御
    とを併用するクレーンの走行制御方法であって、逐次算
    出されたダンピング係数または制御ゲインが所定範囲内
    のときはフィードバック制御によりクレーンの走行を制
    御し、前記ダンピング係数または制御ゲインが所定範囲
    外のときはスケジュール制御によりクレーンの走行を制
    御することを特徴とするクレーンの走行制御方法。
  2. 【請求項2】 スケジュール制御とフィードバック制御
    とを併用するクレーンの走行制御方法であって、 クレーンの走行中のダンピング係数または制御ゲインを
    逐次算出する手順と、 前記算出されたダンピング係数または制御ゲインが所定
    範囲内にあるか否か判定する手順と、 前記判定によりダンピング係数または制御ゲインが、所
    定範囲内とされた場合、フィードバック制御によりクレ
    ーンを走行させ、所定範囲外にあるとされた場合、スケ
    ジュール制御によりクレーンを走行させる手順とを含ん
    でなることを特徴とするクレーンの走行制御方法。
  3. 【請求項3】 前記所定範囲が0.7〜1.5とされて
    なることを特徴とする請求項1または2記載のクレーン
    の走行制御方法。
  4. 【請求項4】 前記所定範囲が0.7〜1.2とされて
    なることを特徴とする請求項3記載のクレーンの走行制
    御方法。
  5. 【請求項5】 制御ゲインが下記式により算出されるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のクレーンの走行
    制御方法。 【数1】 ここに、 k:制御ゲイン xT:停止目標位置 v:トリーの速度 α:設計パラメータ a:ロープの長さ g:重力の加速度 θ:ロープの振れ角
  6. 【請求項6】 スケジュール制御手段とフィードバック
    制御手段とを備えてなるクレーンの走行制御装置であっ
    て、 逐次算出されたダンピング係数または制御ゲインが所定
    範囲内のときはフィードバック制御手段によりクレーン
    の走行を制御し、前記ダンピング係数または制御ゲイン
    が所定範囲外のときはスケジュール制御手段によりクレ
    ーンの走行を制御することを特徴とするクレーンの走行
    制御装置。
  7. 【請求項7】 ダンピング係数または制御ゲイン算出手
    段と、判定手段と、切換手段と、スケジュール制御手段
    と、フィードバック制御手段とを備え、 前記ダンピング係数または制御ゲイン算出手段によりク
    レーンの走行中のダンピング係数または制御ゲインが逐
    次算出され、 前記判定手段により算出されたダンピング係数または制
    御ゲインが所定範囲内にあるか否かが判定され、 前記ダンピング係数または制御ゲインが所定範囲内にあ
    ると判定されると、前記切換手段によりフィードバック
    制御手段に切り換えられ、フィードバック制御によりク
    レーンの走行が制御され、ダンピング係数または制御ゲ
    インが所定範囲外にあると判定されると、前記切換手段
    によりスケジュール制御手段に切り換えられ、スケジュ
    ール制御によりクレーンの走行が制御されることを特徴
    とするクレーンの走行制御装置。
  8. 【請求項8】 前記所定範囲が0.7〜1.5とされて
    なることを特徴とする請求項6または7記載のクレーン
    の走行制御装置。
  9. 【請求項9】 前記所定範囲が0.7〜1.2とされて
    なることを特徴とする請求項8記載のクレーンの走行制
    御装置。
  10. 【請求項10】 制御ゲインが下記式により算出される
    ことを特徴とする請求項6または7記載のクレーンの走
    行制御装置。 【数2】 ここに、 k:制御ゲイン xT:停止目標位置 v:トリーの速度 α:設計パラメータ a:ロープの長さ g:重力の加速度 θ:ロープの振れ角
  11. 【請求項11】 請求項6ないし請求項10記載のクレ
    ーンの走行制御装置を備えてなることを特徴とするクレ
    ーン。
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