JPH10297521A - 自動操舵装置 - Google Patents

自動操舵装置

Info

Publication number
JPH10297521A
JPH10297521A JP9111274A JP11127497A JPH10297521A JP H10297521 A JPH10297521 A JP H10297521A JP 9111274 A JP9111274 A JP 9111274A JP 11127497 A JP11127497 A JP 11127497A JP H10297521 A JPH10297521 A JP H10297521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering angle
vehicle
equilibrium point
target
observer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9111274A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3740785B2 (ja
Inventor
Hiroshi Mori
宏 毛利
Hiroyuki Kosho
裕之 古性
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP11127497A priority Critical patent/JP3740785B2/ja
Publication of JPH10297521A publication Critical patent/JPH10297521A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3740785B2 publication Critical patent/JP3740785B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】カルマンフィルタを利用した従来の自動操舵装
置では、曲線路を的確に走行することができない。 【解決手段】車両1の操舵角δf を制御するコントロー
ラ20を、直進走行状態をモデルとして構成されたカル
マンフィルタKFと、レギュレータゲインKrとを含ん
で構成する。さらに、コントローラ20に、車両1の目
標操舵角δf に基づいて目標走行ラインの曲率に応じて
車両1に発生すべき平衡点操舵角δf0を推定する平衡点
操舵角推定器23と、平衡点操舵角δf0及び補正操舵角
Δδf を加算して目標操舵角δf を演算する加算器24
と、を設ける。平衡点操舵角推定器23は、目標操舵角
δf の過去n個分の平均値(時間移動平均値)を演算し
それを平衡点操舵角δf0として出力する演算器である。
補正操舵角Δδf は、平衡点操舵角δf0周りの微小なず
れを補正するための操舵角である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両の転舵輪の
舵角を自動的に制御する自動操舵装置に関し、特に、走
行路の曲率を予め記憶しておかなくても、良好な曲線路
走行が行えるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の技術としては、例えば
「計測自動制御学会論文集,vol.12,No.4,(1976),394」
の『カルマンフィルタを用いた自動操舵系の最適設計』
(坪井、原島、稲葉)に記載されたものがある。即ち、
この論文に記載された従来の技術は、誘導ケーブル方式
と称される自動運転装置に関するものであって、走行ラ
インに沿って配設されたケーブルに数kHzの交流を流し
て磁界を発生させる一方、その磁界を検知するセンサを
車両に搭載しておき、かかるセンサの出力に基づきケー
ブルに対する車両の位置を認識し、それを目標走行ライ
ンに対する車両の横方向の相対位置として取り込み、そ
の取り込まれた相対位置に基づいて、車両が目標走行ラ
インに沿って走行するように転舵輪に舵角を発生させる
ようになっている。
【0003】そして、上記論文に記載された従来の技術
では、目標走行ラインに対する車両の横方向の相対位置
に応じて目標操舵角を演算するために、直進走行状態を
モデルとしたカルマンフィルタを用いている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記論文に記
載された従来の技術にあっては、直進走行状態をモデル
としたカルマンフィルタを用いているため、直進走行は
特に問題なく行えるが、曲線路を走行する際には問題が
生じてしまう。
【0005】例えば、車速72km/hで、200Rの
コーナーを走行する際に車両に発生する横加速度は2m
/s2 (約0.2G)であり、そのとき必要な操舵角
(ハンドル角)を20degと仮定する。そして、上記
カルマンフィルタを用いた自動操舵装置を搭載した車両
が、車速72km/hで、直進走行状態から200Rの
コーナーに差し掛かったとし、車両に発生している横加
速度が1m/s2 であるとカルマンフィルタが推定する
と、本来ならば横加速度が2m/s2 になる方向の制御
(つまり、ハンドル角を大きくする制御)が実行されな
ければならないのに対し、横加速度を零にしようとする
制御(ハンドル角を戻そうとする制御)が実行されてし
まい、結果として曲線路を走行することができないので
ある。
【0006】このような不具合は、カルマンフィルタが
直線走行状態をモデルとしている(つまり、カルマンフ
ィルタKFの平衡点が直線を仮定している)ために生じ
るものであるから、カルマンフィルタの平衡点を走行路
の曲率を前提として設定すれば解決されるはずである。
しかし、実際には、走行路の曲率が事前に判っていなけ
ればカルマンフィルタの平衡点の設定ができないため、
現実には極めて困難である。
【0007】なお、これから走行する路面の曲率を事前
に知るためには、例えば特開平7−81603号公報に
開示されるようなカメラを用いて車両前方の道路形状を
推定する技術が有効であるようにも思えるが、カメラで
走行路面の曲率を正確に知るためには、車両前方のかな
り長い距離を撮影しなければならず、天候状態が悪くて
視程が短い場合等にはやはり走行することができない。
【0008】本発明は、以上のような従来の技術が有す
る未解決の課題に着目してなされたものであって、曲線
路の走行も良好に行える自動操舵装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、目標走行ラインに対する車
両の横方向の相対位置を検出する相対位置検出手段と、
この相対位置検出手段の検出結果に応じて目標操舵角を
演算する目標操舵角演算手段と、前記目標操舵角に基づ
いて車両の転舵輪に舵角を発生させる舵角発生手段と、
を備えた自動操舵装置において、前記目標操舵角演算手
段は、前記目標走行ラインの曲率に応じて発生すべき平
衡点操舵角を推定する平衡点操舵角推定手段と、前記相
対位置検出手段の検出結果に基づき前記目標走行ライン
に対する実際の走行ラインの偏差を補正するための補正
操舵角を演算する補正操舵角演算手段と、前記平衡点操
舵角及び前記補正操舵角を加算して前記目標操舵角を求
める加算手段と、を有するようにした。
【0010】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1に係る発明である自動操舵装置において、前記平衡点
操舵角推定手段は、前記目標操舵角の移動平均値に基づ
いて前記平衡点操舵角を推定するようにした。
【0011】そして、請求項3に係る発明は、上記請求
項1又は2に係る発明である自動操舵装置において、前
記補正操舵角演算手段は、直進走行状態をモデルとして
構成され且つ従前の前記補正操舵角が入力されて平衡点
周りの状態量を予測するオブザーバーを有し、そのオブ
ザーバーが予測した状態量にレギュレータゲインを乗じ
て新たな補正操舵角を演算するようにした。
【0012】さらに、請求項4に係る発明は、この請求
項3に係る発明である自動操舵装置において、前記オブ
ザーバーを、カルマンフィルタとした。そして、請求項
5に係る発明は、上記請求項1に係る発明である自動操
舵装置において、直進走行状態をモデルとして構成され
且つ前記補正操舵角が入力されて前記目標走行ラインに
対する車両の横方向の相対位置を予測するオブザーバー
を有し、前記平衡点操舵角推定手段は、前記オブザーバ
ーが予測した前記目標走行ラインに対する車両の横方向
の相対位置の予測値と、前記相対位置検出手段が検出し
た前記目標走行ラインに対する車両の横方向の相対位置
の検出値との偏差が零になるような操舵角を、前記平衡
点操舵角として推定するようにした。
【0013】さらに、請求項6に係る発明は、上記請求
項5に係る発明である自動操舵装置において、前記オブ
ザーバーを、カルマンフィルタとした。一方、請求項7
に係る発明は、上記請求項1に係る発明である自動操舵
装置において、直進走行状態をモデルとして構成され且
つ前記補正操舵角が入力されて平衡点周りの状態量を予
測する第1のオブザーバーと、直進走行状態をモデルと
して構成され且つ前記車両の操舵角が入力されて前記目
標走行ラインに対する車両の横方向の相対位置を予測す
る第2のオブザーバーと、を設けるとともに、前記平衡
点操舵角推定手段は、前記相対位置検出手段の検出値と
前記第2のオブザーバーの予測値との偏差が零になるよ
うな操舵角を、前記平衡点操舵角として推定するように
なっており、前記補正操舵角演算手段は、前記第1のオ
ブザーバーが予測した前記状態量に基づいて前記補正操
舵角を演算するようにした。
【0014】そして、請求項8に係る発明は、上記請求
項7に係る発明である自動操舵装置において、前記第1
のオブザーバー及び前記第2のオブザーバーを、カルマ
ンフィルタとした。
【0015】さらに、請求項9に係る発明は、上記請求
項5〜8に係る発明である自動操舵装置において、前記
平衡点操舵角推定手段は、前記予測値と前記検出値との
偏差に対する積分演算又は比例演算の少なくとも一方を
行うことにより、前記平衡点操舵角を推定するようにし
た。
【0016】ここで、請求項1に係る発明にあっては、
平衡点操舵角を推定する平衡点操舵角推定手段と、補正
操舵角を演算する補正操舵角演算手段と、それら両手段
の結果を加算して目標操舵角を求める加算手段と、を設
けているが、これは、旋回に必要な大操舵角は平衡点操
舵角推定手段で推定し、その大操舵角に対する微小なず
れを補正操舵角として演算し、両者を合わせることによ
り目標走行ラインに沿ったスムーズな走行が可能となる
目標操舵角を求める、という思想に基づいたものであ
る。
【0017】平衡点操舵角の推定は、車両の実際の操舵
角に基づいて行うことができるし、或いは、目標走行ラ
インに対する車両の横方向の相対位置(横変位)に基づ
いて行うこともできる。
【0018】つまり、直線路から曲線路に移行する場合
を考えると、直進走行中の車両を中心に考えれば、曲線
路における目標走行ラインが車両から徐々に離れていく
ように見えるが、逆に、その目標走行ラインを中心に考
えれば、目標走行ラインから車両が徐々に外れていくよ
うに見える。すると、車両が直進走行を継続するための
制御を実行していたとしても、直線路から曲線路に移行
する時点では、車両が目標走行ラインから外れていくこ
とを防止するために、車両の操舵角は、恰も曲線路に進
入するために適切な操舵角を追従するように変化するこ
とになる。従って、直線路から曲線路に移行する際の操
舵角には、曲線路における目標走行ラインの曲率に応じ
て発生すべき平衡点操舵角を推定するのに役立つ情報が
含まれていることになる。同様に、直線路から曲線路に
移行する際の車両の横方向位置にも、平衡点操舵角を推
定するのに役立つ情報が含まれていることになる。
【0019】具体的には、例えば請求項2に係る発明の
ように、平衡点操舵角推定手段が、目標操舵角(車両の
実際の操舵角に等しい)の移動平均値(時間移動平均
値)を求めると、その移動平均値は、平衡点操舵角の推
定値として適した値になる。
【0020】即ち、相対位置検出手段の検出結果に応じ
て、補正操舵角演算手段が補正操舵角を演算するため、
その演算された補正操舵角は、目標走行ラインに対する
車両の横方向の相対位置のずれを小さくするような値に
なり、その補正操舵角が加算手段によって目標操舵角に
含まれるようになる。すると、直線路から曲線路に移行
したような場合や曲線路で停車中の車両が発進したよう
な場合のように、曲線路での走行が始まった時点におけ
る目標操舵角は、平衡点操舵角そのもの又は平衡点操舵
角に極めて近いものとなる。
【0021】そして、零でない平衡点操舵角が推定され
れば、目標操舵角は、平衡点操舵角と補正操舵角とを合
わせた値になり、そのような目標操舵角の移動平均値に
基づいて次々と平衡点操舵角が推定されるようになる。
その結果、良好な曲線路の走行が可能になるのである。
なお、平衡点操舵角は目標操舵角の移動平均値に基づい
て設定されるため、曲線路から直線路に移行すれば平衡
点操舵角は零に戻るようになるから、直線路の走行には
支障はない。
【0022】これに対し、補正操舵角の演算には、直進
走行状態をモデルとして構成されたオブザーバー等の推
定器を利用することができる。具体的には、請求項3に
係る発明のように、補正操舵角演算手段が有するオブザ
ーバー(推定器)に従前の補正操舵角(例えば、直前に
演算されている補正操舵角)を入力して求められた状態
量と、レギュレータゲインとを乗算することにより、補
正操舵角を演算することができる。つまり、補正操舵角
演算手段は、平衡点周りの修正舵角である補正操舵角を
演算するための手段であるから、直進走行状態をモデル
としたオブザーバーの出力に基づいても充分に演算でき
るのである。
【0023】また、請求項4に係る発明のように、オブ
ザーバーとしてカルマンフィルタを用いれば、より好適
な演算が実行される。この場合、カルマンフィルタに相
対変位検出手段が検出した相対位置(横変位)を供給
し、その供給された実際の横変位とカルマンフィルタ内
で推定される横変位との偏差に所定のゲインを乗じた値
を、カルマンフィルタ内においてフィードバックするよ
うにしてもよい。
【0024】一方、請求項5に係る発明にあっては、直
進走行状態をモデルとして構成されたオブザーバー(推
定器)によって、目標走行ラインに対する車両の横方向
の相対位置(図13の横変位yc 参照)が予測される。
そして、平衡点操舵角推定手段によって、その予測値y
c ^(^は推定の意である。以下、同様)と、相対位置
検出手段が検出した相対位置(図13のΔyc 参照)と
の偏差η(=Δyc −yc ^)が零になるような操舵角
が、平衡点操舵角として推定される。
【0025】かかる構成であっても、直進走行時には、
オブザーバーが直進走行状態をモデルとしているため、
オブザーバーの推定が正しく行われていれば、偏差ηは
零になる。よって、平衡点操舵角は、直進走行状態を維
持する操舵角(つまり、零)であると推定される。
【0026】これに対し、直線路から曲線路に移行する
と、偏差ηは徐々に大きくなり、推定される平衡点操舵
角も徐々に大きくなる。つまり、直線路から曲線路に移
行した直後は、直進走行状態をモデルとしたオブザーバ
ーはそのまま直進走行が継続されることを前提として横
変位yc を推定するが、実際の目標走行ラインは曲線路
に沿って直線路の延長線から外れていくため、偏差ηは
大きくなるのである。なお、偏差ηの極性は、車両の左
右方向のいずれを正方向とするかで決まってくる。
【0027】例えば、直線路から曲線路に移行した直後
にη=Δyc −yc ^>0になったとすると、その偏差
ηを零にするように平衡点操舵角が推定される。つま
り、偏差ηに見合っただけの平衡点操舵角が求められ、
それが旋回に必要な大舵角として加算手段が演算する目
標操舵角に含まれるようになる。偏差η<0の場合には
それとは反対方向の平衡点操舵角が演算される。
【0028】そして、そのような平衡点操舵角が求めら
れれば、車両の進路方向自体が曲線路に沿った方向を追
従するようになる。よって、平衡点操舵角が極短い時間
間隔で実質的に連続的に求められると、オブザーバーが
基準とする直進走行ラインと実際の走行路に沿っている
目標走行ラインとが一致するようになり、その結果、良
好な曲線路の走行が可能になるのである。なお、曲線路
から直線路に移行するような場合にも、直線路から曲線
路に移行する場合とは逆に平衡点操舵角が徐々に小さく
なるから、直線路の走行には支障はない。
【0029】また、請求項6に係る発明では、この請求
項5に係る発明におけるオブザーバーとしてカルマンフ
ィルタを用いているため、より好適な制御が実行され
る。一方、請求項7に係る発明にあっては、第2のオブ
ザーバーが上記請求項3記載の発明におけるオブザーバ
ーと同じ機能を有するから、平衡点操舵角推定手段が、
相対位置検出手段の検出値と第2のオブザーバーの予測
値との偏差が零になるような操舵角を平衡点操舵角とし
て推定すれば、上記請求項3に係る発明と同様の作用が
発揮される。また、第2のオブザーバーとは別に第1の
オブザーバーを設け、その第1のオブザーバーの推定量
に基づいて、補正操舵角演算手段が補正操舵角を演算す
る。
【0030】つまり、補正操舵角を演算するための第1
のオブザーバーと、平衡点操舵角を推定するための第2
のオブザーバーとが互いに独立になるから、それぞれの
オブザーバーに求められる要求に応じて各オブザーバー
の行列式やゲイン等を個別に設定することができる。
【0031】また、請求項8に係る発明では、この請求
項7に係る発明における第1及び第2のオブザーバーと
してカルマンフィルタを用いているため、より好適な制
御が実行される。
【0032】そして、請求項9に係る発明にあっては、
請求項5に係る発明におけるオブザーバー(請求項6に
係る発明におけるカルマンフィルタ、請求項7に係る発
明における第2のオブザーバー、請求項8に係る発明に
おける第2のカルマンフィルタ)の予測値と、相対位置
検出手段の検出値との偏差について積分演算又は比例演
算の少なくとも一方が行われて平衡点操舵角が推定され
るから、特に複雑な演算を行わなくても適切な平衡点操
舵角の推定が可能になる。なお、応答性を重視して微分
制御を加えてもよいが、微分制御は平衡点操舵角のノイ
ズを強調するため、あまり望ましくはない。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
操舵装置によれば、旋回に必要な大操舵角は平衡点操舵
角推定手段で推定する一方、その大操舵角に対する微小
なずれを補正操舵角として演算し、両者を合わせること
により目標走行ラインに沿ったスムーズな走行が可能と
なる目標操舵角を求めるような構成としたため、良好な
曲線路走行が行えるという効果がある。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1乃至図6は本発明の第1の実
施の形態を示す図であって、図1は自動操舵装置が搭載
された車両1の概略構成を示す平面図である。
【0035】先ず、構成を説明すると、この車両1にあ
っても、基本的には通常の車両と同様に運転者がステア
リングホイール2を操舵することにより転舵輪としての
前輪3L,3Rに舵角が発生するようになっている。つ
まり、図2に拡大図示するように、ステアリングホイー
ル2には、回転方向に一体にアッパステアリングシャフ
ト4Uの上端部が連結され、そのアッパステアリングシ
ャフト4Uの下端にはユニバーサルジョイント5を介し
てロアステアリングシャフト4Lが連結され、そのロア
ステアリングシャフト4Lのステアリングギアボックス
6内に挿入された図示しない下端部にはピニオン軸が一
体に形成され、そのピニオン軸がステアリングギアボッ
クス6内で車両横方向に進退するラック軸7に噛み合っ
ている。なお、図2には図示しないが、この操舵機構に
は、例えばアッパステアリングシャフト4Uの下端部に
配設され操舵系に発生するトルクを検出するトルクセン
サや、そのトルクセンサが検出した操舵トルクが軽減す
るように操舵補助トルクをラック軸7に付与する油圧ア
クチュエータ等から構成される公知の油圧式パワーステ
アリング装置が設けられている。
【0036】そして、ラック軸7の図示しない両端部に
はタイロッドが連結され、それらタイロッドの外端側
は、前輪3L,3Rを回転自在に支持するナックルに結
合されている。従って、ステアリングホイール2を運転
者が操舵すると、その操舵力はアッパステアリングシャ
フト4U及びユニバーサルジョイント5を介してロアス
テアリングシャフト4Lに伝達され、そのロアステアリ
ングシャフト4Lの回転力がステアリングギアボックス
6内でラック軸の7の進退力に変換されるから、両タイ
ロッドに転舵力が入力されて前輪3L,3Rに舵角が発
生する。また、操舵系に発生した操舵トルクを軽減する
ように油圧式パワーステアリング装置によって操舵補助
トルクが発生するようになっているから、運転者の負担
が軽減されるようになっている。
【0037】さらに、アッパステアリングシャフト4U
には、自動的に前輪3L,3Rに舵角を発生させること
ができる自動操舵機構10が設けられている。即ち、こ
の自動操舵機構10は、電動モータ11と、この電動モ
ータ11の回転力を減速しつつアッパステアリングシャ
フト4Uに伝達する伝達機構12とから構成されてい
て、この実施の形態では、伝達機構12を、電動モータ
11の出力軸と一体に回転する入力ギア12aと、アッ
パステアリングシャフト4Uと同軸に回転する出力ギア
12bと、これら入力ギア12a及び出力ギア12b間
に掛け渡された無端ベルト12cと、出力ギア12b及
びアッパステアリングシャフト4U間を断続可能な電磁
クラッチ12dと、で構成している。電磁クラッチ12
dは運転者が手動操舵を選択した場合には非接続状態と
なって、電動モータ11が操舵系の負荷にならないよう
になっている。
【0038】つまり、自動操舵が選択された場合には、
電磁クラッチ12dが接続状態となり、電動モータ11
の回転力が伝達機構12を介してアッパステアリングシ
ャフト4Uに伝達されるようになるから、手動操舵時と
同様に前輪3L,3Rに舵角が発生するようになってい
る。なお、この実施の形態では、アッパステアリングシ
ャフト4Uの伝達機構12の連結位置よりもラック軸7
に近い側に、油圧式パワーステアリング装置のトルクセ
ンサを配設しているため、電動モータ11の回転力が小
さくても、前輪3L,3Rに舵角を発生させることがで
きるようになっている。
【0039】そして、自動操舵機構10には、車両1に
搭載されたコントローラ20から舵角制御信号δc が供
給されるようになっていて、その舵角制御信号δc に応
じた方向及び大きさの回転力が電動モータ11に発生
し、これにより自動的に前輪3L,3Rが転舵されるよ
うになっている。
【0040】また、アッパステアリングシャフト4Uに
は、その回転変位を計測して前輪3L,3Rの実際の操
舵角を検出する舵角センサ14が配設されている。舵角
センサ14は、ロータリエンコーダ15と、アッパステ
アリングシャフト4Uの回転をそのロータリエンコーダ
15の回転軸に伝達する伝達機構16と、から構成され
ていて、この実施の形態では、伝達機構16を、アッパ
ステアリングシャフト4Uと同軸に回転する入力ギア1
6aと、ロータリエンコーダ15の回転軸と一体に回転
する出力ギア16bと、これら入力ギア16a及び出力
ギア16b間に掛け渡された無端ベルト16cと、で構
成している。そして、舵角センサ14のロータリエンコ
ーダ15の出力が、舵角検出信号δd としてコントロー
ラ20に供給されるようになっている。
【0041】さらに、この車両1には、車両1前方の走
行路を撮影するCCDカメラ17が搭載されている。即
ち、CCDカメラ17は、車両1前方の数m先の路面を
撮影するカメラであり、その撮影された画像がコントロ
ーラ20に供給されるようになっている。そして、コン
トローラ20は、CCDカメラ17が撮影した画像に基
づいて、走行路に沿った目標走行ラインに対する車両1
の横方向の相対位置を検出するようになっている。具体
的には、コントローラ20は、CCDカメラが撮影した
画像から、目標走行ラインとして適用できる情報(例え
ば、路面に描かれたセンターラインやサイドライン、或
いはガイドレール等)を抽出し、その抽出された情報に
基づいて目標走行ラインyc0を想定(例えば、サイドラ
インを抽出した場合であれば、そのサイドラインを右側
に走行路幅の半分だけ平行にずらした線が目標走行ライ
ンとして好適である。)し、その目標走行ラインと、車
両1の重心を通って車両前後方向に延びる基準線の所定
位置(例えば、車両前方1mの位置)との間隔を、目標
走行ラインに対する車両1の横方向の相対位置(横変位
Δyc )として検出するようになっている。
【0042】また、車両1には、例えば変速機の出力側
の回転数を検出することにより車速を検出する車速セン
サ19が配設されていて、その車速センサ19が検出し
た車速検出信号Vもコントローラ20に供給されるよう
になっている。
【0043】コントローラ20は、図示はしないがA/
D変換器,D/A変換器等のインタフェース回路、RO
M,RAM等のメモリ装置、マイクロコンピュータ等を
含んで構成されていて、供給される各検出信号δd 及び
V並びにCCDカメラ17が撮影した画像に基づき、所
定の演算を実行して車両1が走行路面の目標走行ライン
に沿って走行するための目標操舵角δf を求め、その目
標操舵角δf が前輪3L,3Rに発生するような舵角制
御信号δc を自動操舵機構10に供給するようになって
いる。
【0044】ここで、本実施の形態の理解を容易にする
ために、直進走行状態をモデルとするカルマンフィルタ
を用いた自動操舵系について説明する。即ち、かかる自
動操舵系の制御系の構成は、例えば図10に示すように
なる。つまり、車両1の操舵角δf が、カルマンフィル
タKF及びレギュレータゲインKrを含むコントローラ
20によって制御されるようになっており、そのカルマ
ンフィルタKFには、操舵角δf と、目標走行ラインに
対する車両1の横方向の相対位置である横変位yc とが
供給されていて、カルマンフィルタKFは、それら操舵
角δf 及び横変位yc に基づいて、状態量x^を推定す
る。ここでの状態量xは、ヨーレートφ' 、ヨー角φ、
横変位速度yc ' 、横変位yc である。
【0045】カルマンフィルタKFに含まれる行列A、
B及びCは、車両1のモデルから決まる行列であり、先
ず、車両モデルを図11に示すように一般的な2輪モデ
ルで表す。なお、図11中の各記号の意味は、下記の通
りである。
【0046】φ' …ヨーレート y' …横速度 β
…横すべり角(β=y' /V) Cf …前輪のコーナリングパワー Cr …後輪のコー
ナリングパワー m…車両質量 I…車両ヨー慣性モーメント δf
…前輪の舵角 V…車速 a…前輪及び重心点間距離 b…後輪
及び重心点間距離 Ff …前輪のコーナリングフォース Fr …後輪のコー
ナリングフォース このモデルの運動方程式は、下記のようになる。
【0047】
【数1】
【0048】……(1)
【0049】
【数2】
【0050】……(2) 車両の横方向への移動速度yc ' は、 yc ' =V(φ+β) ……(3) であるから、これら(1)〜(3)式を行列表現する
と、
【0051】
【数3】
【0052】……(4) となる。但し、 D1 =(aCf −bCr )/I D2 =(a2 f +b2 r )/IV D3 =(bCr −aCf )/IV D4 =(bCr −aCf )/mV D5 =(Cf +Cr )/m D6 =−(Cf +Cr )/mV である。
【0053】そして、ベクトルA、B及びxのそれぞれ
を、
【0054】
【数4】
【0055】……(5)
【0056】
【数5】
【0057】……(6)
【0058】
【数6】
【0059】……(7) とすれば、上記(4)式は、 x' =Ax+Bδf ……(8) となり、カルマンフィルタKFの行列A及びBが求まっ
たことになる。
【0060】また、目標走行ラインに対する車両1の横
方向の相対位置を上記のようなセンサで検出しているも
のとすると、
【0061】
【数7】
【0062】となるから、センサの特性に関連する行列
Cは、 C=[0 0 0 1] ……(9) として求まる。
【0063】ここで、カルマンフィルタKFの出力であ
る状態量x^と、実際の状態量xとの偏差をεとする
と、上記(8)式より、 ε' =x' ^−x' =Ax^+Bδf +Ke(yc −yc ^)−(Ax+Bδf ) =(A−KeC)(x^−x) =(A−KeC)ε ……(10) となるから、 ε(t)=e(A-KeC)tε(0) ……(11) となり、時間tの経過に伴ってε(t)→0となること
が判る。つまり、上記のようなカルマンフィルタKFを
用いれば、偏差のない状態量x^の推定が可能になるの
である。
【0064】しかし、そのような偏差のない推定が可能
なのは、走行路が直線である場合に限ってのことであ
り、曲線路を走行する際には次のような不具合があるこ
とが判った。
【0065】つまり、図10に示した構成は直線路を走
行する場合のものであって、車両1が曲線路を走行する
場合には、図12のような構成となる。即ち、コントロ
ーラ20の構成は変わらないものの、センサの出力は曲
線路に沿って配設された目標走行ラインの横変位yc0
が差し引かれた値Δyc (=yc −yc0)となる。その
結果、図13に示すように、カルマンフィルタKFが推
定した横変位yc ^とセンサ出力Δyc とが大きく相違
してしまうのである。
【0066】かかる問題点を数式で表現する。図13に
示すような曲線路における真の目標走行ラインL1 に沿
って走行するために必要な前輪の操舵角をδf0、目標走
行ラインL1 に沿って走行した時の状態量(平衡点状態
量)をx0 、それぞれの偏差をΔx(=x−x0 )、Δ
δf (=δf −δf0)とすると、 ε' =x' ^−x' =Ax^+Bδf +Ke(Δyc −yc ^)−(AΔx+BΔδf ) =(A−KeC)(x^−Δx)+Bδf0 =(A−KeC)ε+Bδf0 となって、 ε(t)=e(A-KeC)tε(0)−(A−KeC)-1Bδf0(A-KeC)t +(−A+KeC)-1Bδf0 ……(12) となる。この(12)式において、右辺第1項及び第2項
は、時間tの経過と共に小さくなって消滅するが、第3
項は、定常推定誤差として残ってしまう。その結果、偏
差εが零になることはないのである。そして、このよう
に曲線路における推定が正しく行われないから、曲線路
における走行自体が現実的には不可能になってしまうの
である。
【0067】これに対し、本実施の形態におけるコント
ローラ20の機能構成を含む系全体をブロック図で表す
と、図3に示すようになる。即ち、コントローラ20
は、図10に示した装置と同様に、直進走行状態をモデ
ルとして構成されたカルマンフィルタKFと、レギュレ
ータゲインKrとを含んでおり、カルマンフィルタKF
は、公知の手法で決定される行列A、B、C及びゲイン
Keを有するとともに、加算器21及び22を含んで構
成されている。なお、Sはラプラス演算子であり、x^
は状態量の推定値、yc ^は横変位の推定値である。
【0068】また、コントローラ20は、車両1の目標
操舵角δf に基づいて目標走行ラインの曲率に応じて車
両1に発生すべき平衡点操舵角δf0を推定する平衡点操
舵角推定器23を有している。この平衡点操舵角推定器
23は、具体的には図4に示すように、目標操舵角δf
の過去n個分の平均値(時間移動平均値)を演算しそれ
を平衡点操舵角δf0として出力する演算器である。な
お、平衡点操舵角推定器23が演算に用いる目標操舵角
δf の個数nは、小さくすると平衡点操舵角δf0の追従
性は高くなるが、補正操舵角Δδf の影響が大きくな
り、その補正操舵角Δδf の変化を目標走行ラインの曲
率変化と認識して平衡点操舵角δf0が細かく変化してし
まう可能性がある。これに対し、個数nを大きくする
と、平衡点操舵角δf0が細かく変化してしまうことは防
止できるが、追従性は低くなるから、平衡点操舵角δf0
の精度が落ちてしまう。従って、個数nは、車両1に対
して自動操舵制御を実行した状態での動特性を実験やシ
ミュレーションで充分に確認し、その動特性を考慮しつ
つ適宜選定する必要がある。
【0069】一方、カルマンフィルタKFが推定する状
態量x^の内容は図10に示したカルマンフィルタKF
と同様であり、その状態量x^にレギュレータゲインK
rが乗じられることにより、平衡点操舵角δf0周りの微
小なずれを補正するための補正操舵角Δδf が演算され
るようになっている。
【0070】そして、コントローラ20は、平衡点操舵
角δf0と補正操舵角Δδf とを加算して目標操舵角δf
を演算する加算器24を有している。次に、本実施の形
態の動作を説明する。
【0071】図5は、コントローラ20内で実行される
処理の概要を示したフローチャートであり、コントロー
ラ20における処理は所定のサンプリング・クロックに
同期して実行されるようになっている。
【0072】即ち、自動操舵制御が実行されると、先
ず、そのステップ101において、舵角センサ14から
供給される舵角検出信号δd 、車速センサ19から供給
される車速検出信号V及びCCDカメラ17から供給さ
れる画像を読み込む。なお、車速検出信号Vは、カルマ
ンフィルタKFの行列Aの要素を決定するのに必要な情
報であるため、車速Vとして行列Aに取り込まれること
になる。
【0073】次いで、ステップ102に移行し、ステッ
プ101で読み込んだ画像に基づいて目標走行ラインに
対する車両1の横方向の相対位置としての横変位yc
検出する。
【0074】そして、ステップ103に移行し、目標操
舵角δf の過去n個分の平均値を求めることにより、平
衡点操舵角δf0を演算する。この処理は、平衡点操舵角
推定器23の機能に相当する。なお、目標操舵角δf
代わりに、舵角検出信号δdを用いてもよい。
【0075】次いで、ステップ104に移行し、カルマ
ンフィルタKF及びレギュレータゲインKeに基づいた
演算を実行することにより、補正操舵角Δδf を演算す
る。なお、演算された補正操舵角Δδf は、次回以降の
処理にて補正操舵角Δδf を演算するためにカルマンフ
ィルタKFに入力されることになる。
【0076】ステップ103及びステップ104におい
て、平衡点操舵角δf0と補正操舵角Δδf とが演算され
たら、ステップ105に移行し、それら平衡点操舵角δ
f0と補正操舵角Δδf と加算することにより、目標操舵
角δf を演算する。この処理は、加算器24の機能に相
当する。
【0077】このステップ105で目標操舵角δf が求
まったら、ステップ106に移行して、目標操舵角δf
と実際の操舵角を表す舵角検出信号δd との差が零とな
るような舵角制御信号δc を演算し、その舵角制御信号
δc を自動操舵機構10に出力する。このステップ10
6の処理を終えたら、今回の処理が終了する。その後
は、所定サンプリング・クロックが経過するまで待機し
た後に、ステップ101に戻って上述した処理が繰り返
し実行される。
【0078】今、車両1が直線路を直進走行しているも
のとすると、コントローラ20内のカルマンフィルタK
Fは、そもそも直進走行状態をモデルとしているため、
推定される状態量x^は車両が直進走行状態を継続する
という前提で推定される。すると、車両1が直進走行状
態を維持するために必要な舵角が、補正操舵角Δδf
して求められることになる。
【0079】求められた補正操舵角Δδf は、加算器2
4に供給され、目標操舵角δf に取り込まれて車両1の
操舵角となる。この場合、車両1が直進走行状態を継続
している状況であるから、目標操舵角δf の時間移動平
均値は実質的に零である。よって、加算器24の出力で
ある目標操舵角δf は、補正操舵角Δδf そのものであ
る。このため、平衡点操舵角δf0が零の状態が継続する
から、車両1は直進走行状態を継続するのである。
【0080】このような直線路を直進走行している状態
で曲線路に差し掛かったとすると、カルマンフィルタK
Fの基準となっている直線に対して目標走行ラインがず
れることになるから、実際の横変位Δyc が徐々に大き
くなる。すると、カルマンフィルタKF内のゲインKe
を含むフィードバックループがモデルに与える影響が大
きくなり、カルマンフィルタKFは、直進走行状態から
外れてしまったような車両1の状態量x^を推定するよ
うになる。その結果、新たな補正操舵角Δδfは、車両
1を直進走行状態に戻そうとする操舵角になるが、かか
る操舵角は、実際には車両1の進行方向を、曲線路に沿
った目標走行ラインに向けるような操舵角となる。
【0081】つまり、平衡点操舵角推定器23を仮に有
さなかったとしても、直線路から曲線路に移行した直後
の極短い時間の間は、車両1は目標走行ラインに沿って
走行しようとするのであるが、それ以降は上記(12)式
を用いて説明したように的確な走行は行えなくなる。
【0082】しかし、本実施の形態にあっては、直線路
から曲線路に移行した際に上記のような補正操舵角Δδ
f が演算され、それが目標操舵角δf として車両1の操
舵角となる結果、曲線路に進入した直後には、補正操舵
角Δδf の平均値が平衡点操舵角δf0として加算器24
に供給されるようになる。そして、平衡点操舵角δf0
有限の値になった後には、その平衡点操舵角δf0と補正
操舵角Δδf とを加算した値の時間移動平均値が、平衡
点操舵角δf0となる。
【0083】よって、時間移動平均値を演算する際の個
数nを適切に設定することにより、車両1を曲線路に沿
って滑らかに走行させることができるのである。以上の
挙動を定性的に示すと、図6のようになる。即ち、本実
施の形態であれば、図6に線aで示すように、直線路か
ら曲線路に移行する際だけではなく、完全に曲線路に移
行した後にも的確な目標操舵角δf を車両1に発生させ
ることができる。これに対し、平衡点操舵角推定器23
や加算器24を有しない構成では、図6に線bで示すよ
うに、直線路から曲線路に移行する際には本実施の形態
と同様の操舵角が発生するが、それ以降は充分な操舵角
を発生させることができず、従って曲線路の走行が実質
的に不可能になってしまうのである。
【0084】ここで、本実施の形態にあっては、CCD
カメラ17及びステップ102の処理が相対位置検出手
段に対応し、カルマンフィルタKF,平衡点操舵角推定
器23,加算器24及びステップ103〜105の処理
が目標操舵角演算手段に対応し、自動操舵機構10及び
アッパステアリングシャフト4U,ユニバーサルジョイ
ント5,ロアステアリングシャフト4L,図示しないピ
ニオン軸,ラック軸7及び図示しないタイロッド,ナッ
クルが舵角発生手段に対応し、平衡点操舵角推定器23
及びステップ103の処理が平衡点操舵角推定手段に対
応し、カルマンフィルタKF,レギュレータゲインKe
及びステップ104の処理が補正操舵角演算手段に対応
し、加算器24及びステップ105の処理が加算手段に
対応し、カルマンフィルタKFがオブザーバーに対応す
る。
【0085】図7及び図8は本発明の第2の実施の形態
を示す図であり、図7は、上記第1の実施の形態におけ
る図3と同様に、コントローラ20の機能構成を含む系
全体のブロック図であり、図8は、平衡点操舵角23の
構成を示す図である。なお、その他の構成は、上記第1
の実施の形態と同様であるため、その図示及び説明は省
略するとともに、上記第1の実施の形態と同様の構成に
は同じ符号を付し、その重複する説明も省略する。
【0086】即ち、本実施の形態にあっては、平衡点操
舵角推定器23には、カルマンフィルタKF内の加算器
22の出力である偏差η(=Δyc −yc ^)を供給し
ていて、平衡点操舵角推定器23は、その偏差ηに対し
てPI(比例+積分)演算を実行することにより、平衡
点操舵角δf0を推定するようになっている。
【0087】加算器22の出力である偏差ηは、カルマ
ンフィルタKF内ではゲインKeが乗じられてから加算
器21にフィードバックされる値であり、この偏差ηが
実質的に零であるということは、行列A〜Cで構成され
る車両1のモデルが、正確な推定を行っているというこ
とになる。
【0088】そして、直線路から曲線路に移行するよう
な場合に偏差ηがある程度の大きさになると、カルマン
フィルタKFは車両1が直進走行状態から外れているよ
うな状態量x^を推定するから、そのような状態量x^
に応じた補正操舵角Δδf が発生するため、車両1の進
行方向は曲線路に沿った方向を向こうとするが、それだ
けでは従来の装置と同様に、曲線路を的確に走行するこ
とはできない。
【0089】しかし、本実施の形態では、偏差ηが平衡
点操舵角推定器23に供給され、その偏差ηがPI演算
されて平衡点操舵角δf0が推定されるため、その平衡点
操舵角δf0は、偏差ηを零にするような値になる。つま
り、平衡点操舵角δf0が加算器24によって目標操舵角
δf に含まれる結果、車両1の進行方向が、曲線路に沿
った目標走行ラインの接線方向に一致するように変化す
るのである。よって、本実施の形態の構成であっても、
上記第1の実施の形態と同様に、車両1を曲線路に沿っ
て滑らかに走行させることができるのである。
【0090】また、平衡点操舵角推定器23において
は、比例演算及び積分演算は行われるが、微分演算は行
わないようにしたため、平衡点操舵角δf0に含まれるノ
イズ成分が強調されずに済むという利点もある。なお、
場合によっては、平衡点操舵角推定器23では、比例演
算及び積分演算の一方のみを行うようにしてもよい。
【0091】図9は、本発明の第3の実施の形態を示す
図であり、上記第1の実施の形態における図3と同様
に、コントローラ20の機能構成を含む系全体のブロッ
ク図である。なお、全体的な構成は上記第1の実施の形
態と同様であり、平衡点操舵角推定器23の構成は上記
第2の実施の形態と同様であるため、その図示及び説明
は省略するとともに、上記第1,2の実施の形態と同様
の構成には同じ符号を付し、その重複する説明も省略す
る。
【0092】即ち、本実施の形態にあっては、二つのカ
ルマンフィルタKF1及びKF2を設けていて、一方の
カルマンフィルタKF1は、上記第1,2の実施の形態
におけるカルマンフィルタKFと同様に、補正操舵角Δ
δf を演算するために設けたものである。これに対し、
他方のカルマンフィルタKF2は、平衡点操舵角推定器
23に供給される偏差ηを求めるためのものである。な
お、カルマンフィルタKF2の入力には、目標操舵角δ
f を供給している。
【0093】つまり、上記第2の実施の形態におけるカ
ルマンフィルタKFを、補正操舵角Δδf の演算用と、
平衡点操舵角δf0の推定用とに分けて設けたものであ
る。このような構成であれば、上記第2の実施の形態と
同様の作用効果が得られるとともに、補正操舵角Δδf
に応じた平衡点周りの制御特性と、平衡点操舵角δf0
真の平衡点への収束性とを独立に設定することができる
から、きめ細かなカルマンフィルタKF1,KF2の設
計が可能となって、制御特性や演算特性がより向上する
という利点がある。
【0094】ここで、本実施の形態では、カルマンフィ
ルタKF1が第1のオブザーバーに相当し、カルマンフ
ィルタKF2が第2のオブザーバーに相当する。なお、
上記各実施の形態では、オブザーバーとしてカルマンフ
ィルタKF,KF1,KF2を用いた場合を示している
が、これに限定されるものではなく、カルマンフィルタ
以外のオブザーバーであってもよい。
【0095】また、上記実施の形態では、目標操舵角δ
f や偏差ηに基づいて平衡点操舵角δf0を推定するよう
にしているが、これに限定されるものではなく、それ以
外の状態量、例えばヨーレートやヨー角等に基づいて平
衡点操舵角δf0を推定するようにしてもよい。
【0096】さらに、上記実施の形態では、CCDカメ
ラ17が撮影した画像に基づいて、車両1の目標走行ラ
インに対する相対位置(横変位)を検出するようにして
いるが、これに限定されるものではなく、上記論文に開
示されるような誘導ケーブル方式や、公知の磁気マーカ
方式によって横変位を検出するようにしてもよいし、或
いは、本出願人が先に提案した特開平3−293411
号公報に開示されるように走行路に沿って設置されたガ
ードレールと車両との間の距離を超音波を利用して測定
しその距離から目標走行ラインに対する車両の横方向位
置を検出してもよいし、或いは、複数の方式を組み合わ
せてもよい。
【0097】そして、上記実施の形態では、前輪3L,
3Rを操舵するようにしているが、後輪を操舵するよう
にしてもよいし、或いは、前輪及び後輪の両方を操舵す
るようにしてもよい。
【0098】また、上記実施の形態では、操舵角のみが
自動制御できるようになっているが、例えば、ブレーキ
の状態やアクセルの状態を制御するアクチュエータを設
け、そのアクチュエータの状態をコントローラ20から
供給する制御信号によって制御可能とすることにより、
車速をも自動制御できるような車両としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における車両の平面
図である。
【図2】操舵系の一部を拡大した斜視図である。
【図3】コントローラの機能構成を含む系全体のブロッ
ク図である。
【図4】平衡点操舵角推定器の構成を示す図である。
【図5】コントローラ内で実行される処理の概要を示す
フローチャートである。
【図6】実施の形態の動作を説明する波形図である。
【図7】第2の実施の形態におけるコントローラの機能
構成を含む系全体のブロック図である。
【図8】第2の実施の形態における平衡点操舵角推定器
の構成を示す図である。
【図9】第3の実施の形態におけるコントローラの機能
構成を含む系全体のブロック図である。
【図10】直進走行状態をモデルとするカルマンフィル
タを用いた自動操舵系の制御系の構成を示すブロック図
である。
【図11】車両の2輪モデル図である。
【図12】直進走行状態をモデルとするカルマンフィル
タを用いた自動操舵系が曲線路を操向する場合の制御系
の構成を示すブロック図である。
【図13】直進走行状態をモデルとするカルマンフィル
タを用いた自動操舵系の問題点の説明図である。
【符号の説明】
1 車両 2 ステアリングホイール 3L,3R 前輪(操舵輪) 10 自動操舵機構 14 舵角センサ 17 CCDカメラ 19 車速センサ 20 コントローラ 23 平衡点操舵角推定器 24 加算器 KF カルマンフィルタ(オブザーバー) KF1 カルマンフィルタ(第1のオブザーバー) KF2 カルマンフィルタ(第2のオブザーバー)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目標走行ラインに対する車両の横方向の
    相対位置を検出する相対位置検出手段と、この相対位置
    検出手段の検出結果に応じて目標操舵角を演算する目標
    操舵角演算手段と、前記目標操舵角に基づいて車両の転
    舵輪に舵角を発生させる舵角発生手段と、を備えた自動
    操舵装置において、 前記目標操舵角演算手段は、前記目標走行ラインの曲率
    に応じて発生すべき平衡点操舵角を推定する平衡点操舵
    角推定手段と、前記相対位置検出手段の検出結果に基づ
    き前記目標走行ラインに対する実際の走行ラインの偏差
    を補正するための補正操舵角を演算する補正操舵角演算
    手段と、前記平衡点操舵角及び前記補正操舵角を加算し
    て前記目標操舵角を求める加算手段と、を有することを
    特徴とする自動操舵装置。
  2. 【請求項2】 前記平衡点操舵角推定手段は、前記目標
    操舵角の移動平均値に基づいて前記平衡点操舵角を推定
    するようになっている請求項1記載の自動操舵装置。
  3. 【請求項3】 前記補正操舵角演算手段は、直進走行状
    態をモデルとして構成され且つ従前の前記補正操舵角が
    入力されて平衡点周りの状態量を予測するオブザーバー
    を有し、そのオブザーバーが予測した状態量にレギュレ
    ータゲインを乗じて新たな補正操舵角を演算するように
    なっている請求項1又は請求項2記載の自動操舵装置。
  4. 【請求項4】 前記オブザーバーは、カルマンフィルタ
    である請求項3記載の自動操舵装置。
  5. 【請求項5】 直進走行状態をモデルとして構成され且
    つ前記補正操舵角が入力されて前記目標走行ラインに対
    する車両の横方向の相対位置を予測するオブザーバーを
    有し、前記平衡点操舵角推定手段は、前記オブザーバー
    が予測した前記目標走行ラインに対する車両の横方向の
    相対位置の予測値と、前記相対位置検出手段が検出した
    前記目標走行ラインに対する車両の横方向の相対位置の
    検出値との偏差が零になるような操舵角を、前記平衡点
    操舵角として推定するようになっている請求項1記載の
    自動操舵装置。
  6. 【請求項6】 前記オブザーバーは、カルマンフィルタ
    である請求項5記載の自動操舵装置。
  7. 【請求項7】 直進走行状態をモデルとして構成され且
    つ前記補正操舵角が入力されて平衡点周りの状態量を予
    測する第1のオブザーバーと、直進走行状態をモデルと
    して構成され且つ前記車両の操舵角が入力されて前記目
    標走行ラインに対する車両の横方向の相対位置を予測す
    る第2のオブザーバーと、を設けるとともに、 前記平衡点操舵角推定手段は、前記相対位置検出手段の
    検出値と前記第2のオブザーバーの予測値との偏差が零
    になるような操舵角を、前記平衡点操舵角として推定す
    るようになっており、 前記補正操舵角演算手段は、前記第1のオブザーバーが
    予測した前記状態量に基づいて前記補正操舵角を演算す
    るようになっている請求項1記載の自動操舵装置。
  8. 【請求項8】 前記第1のオブザーバー及び前記第2の
    オブザーバーは、カルマンフィルタである請求項7記載
    の自動操舵装置。
  9. 【請求項9】 前記平衡点操舵角推定手段は、前記予測
    値と前記検出値との偏差に対する積分演算又は比例演算
    の少なくとも一方を行うことにより、前記平衡点操舵角
    を推定するようになっている請求項5乃至請求項8のい
    ずれかに記載の自動操舵装置。
JP11127497A 1997-04-28 1997-04-28 自動操舵装置 Expired - Fee Related JP3740785B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11127497A JP3740785B2 (ja) 1997-04-28 1997-04-28 自動操舵装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11127497A JP3740785B2 (ja) 1997-04-28 1997-04-28 自動操舵装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10297521A true JPH10297521A (ja) 1998-11-10
JP3740785B2 JP3740785B2 (ja) 2006-02-01

Family

ID=14557075

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11127497A Expired - Fee Related JP3740785B2 (ja) 1997-04-28 1997-04-28 自動操舵装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3740785B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1193661B2 (en) 2000-10-02 2007-11-07 Nissan Motor Company, Limited Lane recognition apparatus for vehicle
CN105083373A (zh) * 2015-06-15 2015-11-25 南京航空航天大学 一种基于参数估计的线控转向路感装置及其控制方法
JP2017187394A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社クボタ 測位検出装置及び測位検出装置を備えた作業機
JP2018088289A (ja) * 2013-03-01 2018-06-07 フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド プロセス制御システムにおける改善されたカルマンフィルタ
CN109415058A (zh) * 2016-05-24 2019-03-01 雷诺股份公司 用于控制车辆路径的装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04273301A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Toyota Motor Corp 車両用自動運転装置
JPH05216535A (ja) * 1992-02-05 1993-08-27 Toyota Motor Corp 車両用自動操縦制御装置
JPH0781603A (ja) * 1993-09-16 1995-03-28 Mitsubishi Motors Corp 車両用自動操舵装置
JPH07156818A (ja) * 1993-12-08 1995-06-20 Mitsubishi Motors Corp 車両用自動操舵装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04273301A (ja) * 1991-02-28 1992-09-29 Toyota Motor Corp 車両用自動運転装置
JPH05216535A (ja) * 1992-02-05 1993-08-27 Toyota Motor Corp 車両用自動操縦制御装置
JPH0781603A (ja) * 1993-09-16 1995-03-28 Mitsubishi Motors Corp 車両用自動操舵装置
JPH07156818A (ja) * 1993-12-08 1995-06-20 Mitsubishi Motors Corp 車両用自動操舵装置

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1193661B2 (en) 2000-10-02 2007-11-07 Nissan Motor Company, Limited Lane recognition apparatus for vehicle
JP2018088289A (ja) * 2013-03-01 2018-06-07 フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド プロセス制御システムにおける改善されたカルマンフィルタ
JP2020013622A (ja) * 2013-03-01 2020-01-23 フィッシャー−ローズマウント システムズ,インコーポレイテッド プロセス制御システムにおける改善されたカルマンフィルタ
CN105083373A (zh) * 2015-06-15 2015-11-25 南京航空航天大学 一种基于参数估计的线控转向路感装置及其控制方法
JP2017187394A (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社クボタ 測位検出装置及び測位検出装置を備えた作業機
WO2017175628A1 (ja) * 2016-04-06 2017-10-12 株式会社クボタ 測位検出装置及び測位検出装置を備えた作業機
US10884429B2 (en) 2016-04-06 2021-01-05 Kubota Corporation Positioning detection device and working machine having positioning detection device
US11650599B2 (en) 2016-04-06 2023-05-16 Kubota Corporation Positioning detection device and working machine having positioning detection device
CN109415058A (zh) * 2016-05-24 2019-03-01 雷诺股份公司 用于控制车辆路径的装置
JP2019518648A (ja) * 2016-05-24 2019-07-04 ルノー エス.ア.エス.Renault S.A.S. 車両の経路を制御するためのデバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JP3740785B2 (ja) 2006-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3210856B1 (en) Steering control device
JP7116888B2 (ja) モータ制御装置
JP6076394B2 (ja) 車両用操舵装置および車両操舵制御方法
JP6299415B2 (ja) ステアリング装置
JP7093504B2 (ja) ドライバトルク推定装置およびそれを備えた操舵装置
JP7129004B2 (ja) モータ制御装置
JP4984602B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
US11267506B2 (en) Driver torque estimation apparatus and steering system including the same
EP2772412B1 (en) Electric power steering apparatus
CN112154092B (zh) 马达控制装置
EP2546122A1 (en) Steering support device
JP2001270455A (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH0958506A (ja) 操舵装置の電動機制御装置
CN103625543A (zh) 电动动力转向装置
JPH11198844A (ja) 操舵力制御装置
JP7256958B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3525698B2 (ja) 状態推定装置及び車両走行制御装置
JPH10297521A (ja) 自動操舵装置
JP5141059B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP3740786B2 (ja) 操舵補助装置
JP4134683B2 (ja) 自動操舵装置
JP2022024274A (ja) 操舵装置
JP6303762B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JPH09244743A (ja) 自動運転装置
JP5034764B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050930

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051018

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051031

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees