JPH10296937A - 化粧板または化粧シート用ポリエステルフイルム - Google Patents

化粧板または化粧シート用ポリエステルフイルム

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JPH10296937A
JPH10296937A JP9120166A JP12016697A JPH10296937A JP H10296937 A JPH10296937 A JP H10296937A JP 9120166 A JP9120166 A JP 9120166A JP 12016697 A JP12016697 A JP 12016697A JP H10296937 A JPH10296937 A JP H10296937A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】焼却の際に環境問題を生じることがなく、フイ
ルム表面の色調管理が容易であり、絵柄印刷装置内のロ
ール表面への色の転着が抑えられ且つ生産性が阻害され
ない化粧板または化粧シート用フイルムを提供する。 【解決手段】基材の表面に少なくともフイルム層と絵柄
印刷層とを順次に配置して成る化粧板の前記フイルム層
に使用されるポリエステルフイルムであって、少なくと
も前記フイルム層の絵柄印刷層に接する面のマイグレー
ション値が0〜30の範囲である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧板または化粧
シート用ポリエステルフイルムに関する。ここに、化粧
板とは、基材の表面に少なくともフイルム層と絵柄印刷
層とを順次に配置して成り、通常、単独商品として取り
扱われる建築材料(表面材料)を言い、化粧シートと
は、各種の家具、建材、住宅機器などの各種商品の基材
の表面に貼合され且つその表面に絵柄印刷層を配置して
使用される装飾材料(表面材料)を言う。従って、化粧
板の基板表面に配置されるフイルム層と絵柄印刷層と
は、化粧シートを構成する要素である。
【0002】
【従来の技術】化粧板の基材と絵柄印刷層との間に使用
されるシート及び化粧シートに使用されるシート(フイ
ルム)としては、塩化ビニル樹脂シートが最も一般的で
ある。しかしながら、塩化ビニル樹脂シートを使用した
場合、焼却の際に塩素を発生し、また、酸性雨およびダ
イオキシン発生の要因になるとも言われており、環境保
護の観点からも塩化ビニル樹脂シートを使用しない化粧
板および化粧シートの要望が強まっている。
【0003】一方、化粧板および化粧シートは、表面材
として使用されるため、通常、表面には高意匠の絵柄模
様が施される。それ故、絵柄のコントラスト及び陰影の
微妙なコントラストを出すために色調管理が極めて重要
である。
【0004】ところで、絵柄印刷装置には、フイルムの
張力を調整するロールの他にフイルム上の印刷絵柄など
を乾燥炉に接触させないためのロールが配置されている
が、当該ロール表面にフイルム表面の色が転着される場
合、フイルム表面の色調が変化して色調管理が困難とな
り、また、前記のロール清掃のため、生産性が阻害され
る。従って、絵柄印刷装置を使用した生産において、フ
イルム表面の色調管理が容易であり、当該絵柄印刷装置
内のロール表面への色の転着が抑えられ且つ生産性が阻
害されない化粧板または化粧シート用フイルムが切望さ
れている。
【0005】ところで、ポリエチレンテレフタレートに
代表される二軸配向ポリエステルフイルムは、その優れ
た特性のため多くの分野で使用されている。しかしなが
ら、特開平7−17005号公報に例示されている様に
化粧板の表面部材としての提案および特開平5−116
251号公報に例示されている様に化粧シートの着色不
透明樹脂シートとしての提案はあるものの、上記の絵柄
印刷装置内のロール表面への色の転着が抑制された二軸
配向ポリエステルフイルムを基材と絵柄印刷層との間に
使用するとの提案は未だなされていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記実情に
鑑みなされたものであり、その目的は、焼却の際に環境
問題を生じることがなく、フイルム表面の色調管理が容
易であり、絵柄印刷装置内のロール表面への色の転着が
抑えられ且つ生産性が阻害されない化粧板または化粧シ
ート用フイルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の要旨は、基材の表面に少なくともフイルム層と絵柄印
刷層とを順次に配置して成る化粧板の前記フイルム層に
使用されるポリエステルフイルムであって、少なくとも
前記フイルム層の絵柄印刷層に接する面のマイグレーシ
ョン値が0〜30の範囲であることを特徴とする化粧板
用ポリエステルフイルムに存し、第2の要旨は基材の表
面に貼合され且つその表面に絵柄印刷層を配置して使用
される化粧シートのポリエステルフイルムであって、少
なくとも前記フイルム層の絵柄印刷層に接する面のマイ
グレーション値が0〜30の範囲であることを特徴とす
る化粧シート用ポリエステルフイルムに存する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で言うポリエステルとは、ジカルボン酸とジオー
ル又はヒドロキシカルボン酸から重縮合によって得られ
るエステル基を含むポリエステルを指す。
【0009】上記のジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−シク
ロヘキサンジカルボン酸などが挙げられ、上記のジオー
ルとしては、エチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、
ヒドロキシカルボン酸としては、p−ヒドロキシ安息香
酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸などが挙げられ
る。
【0010】代表的なポリエステルとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンー2、6ナフタレー
ト等が例示される。本発明で使用するポリエステルは、
ホモポリマーであってもよく、また、第3成分を共重合
させたコポリマーであってもよい。
【0011】本発明におけるポリエステルフイルムは、
絵柄印刷装置内のロール表面への色の転着の難易性を表
すパラメーターであるマイグレーション値が小さいこと
が重要である。そこで、本発明においては、ポリエステ
ルフイルムのマイグレーション値を0〜30と規定して
いる。上記 のマイグレーション値は、好ましくは0〜
20の範囲である。
【0012】上記のマイグレーション値は、以下の様な
マイグレーションテストで測定される値である。すなわ
ち、可塑剤50〜60部含有の白色塩化ビニルフイルム
とマイグレーションを測定するポリエステルフイルムと
を平行に重ね合わせて180℃、5kg/cm2の圧力
にて1分間熱プレスする。その後、60℃、90%RH
に設定された恒温恒湿槽で前記のプレスしたシートを5
日間養生する。そして、養生したポリエステルフイルム
と白色塩ビフイルムとを引き剥がし、その剥離面のポリ
エステルフイルムの色相(L、a、b)を色差計にて測
定する。下記式(1)〜(3)にて各数値の色差を求
め、その2乗和の平方根を求める。得られた値をマイグ
レーション値とする。
【0013】
【数1】 △L=L−L0 (1) △a=a−a0 (2) △b=b−b0 (3) △E=(△L2+△a2+△b21/2 (4) マイグレーション値=△E (5)
【0014】式中、L、a、bは、熱プレスと養生を行
った後のポリエステルフイルム剥離面の色相である。L
0、a0、b0は、熱プレスと養生を行う前のポリエステ
ルフイルム表面の色相である。
【0015】上記のマイグレーション値が0の場合は、
ポリエステルフイルム表面の色は絵柄印刷装置内のロー
ル表面へ転着しない。マイグレーション値が30を超え
る場合は、ポリエステルフイルム表面の色のロール表面
への転着が激しく、フイルム表面の色調が不規則に変化
し易く、化粧シートの色調管理が困難となり、また、絵
柄印刷装置内のロール汚染清掃のため、生産性が阻害さ
れる。
【0016】本発明においては、少なくともフイルム層
の絵柄印刷層に接する面のマイグレーション値が0〜3
0の範囲を満足すればよく、残る他面のマイグレーショ
ン値は特に規定されないが、前記マイグレーション値0
〜30の範囲であってもよい。フイルムの構成としても
1層のみからなるポリエステルフイルムであってもよ
く、2層以上のポリエステルフイルムであってもよい。
両面とも同じマイグレーション値を持つ単層および2種
3層が、加工の際、印刷を施す面を注意しなくて済むの
で好ましい。
【0017】本発明における化粧シートは、様々な色調
を有する基材に広く適用される。従って、本発明におけ
るポリエステルフイルムは、基材の色調によって化粧シ
ートの色調が変化してその高度の意匠性が損なわれない
様に隠蔽性を有することが好ましい。そこで、本発明に
おけるポリエステルフイルムの隠蔽性を表す透過濃度
は、通常0.1〜5.0、好ましくは0.2〜4.0、
より好ましくは0.5〜3.0の範囲とされる。
【0018】上記の隠蔽性は、一般的には、フイルム中
に無機または有機の粒子を含有させることによって得ら
れる。粒子としては、例えば、二酸化チタン、炭酸カル
シウム、硫酸バリウム、酸化アルミニウム、二酸化珪
素、カーボンブラック、酸化鉄、酸化クロム等が挙げら
れるが、本願発明で規定する透過濃度を満足する限り、
使用される粒子の種類は上記の例に限定されない。
【0019】また、隠蔽性を付与する方法としては、ポ
リエステルフイルム中に独立小気泡を含有させる方法も
好ましく採用し得る。具体的には、ポリエステルと非相
溶性であるポリオレフィンをポリエステルに少量添加し
て延伸および熱固定を行う方法、ポリエステルフイルム
に不活性ガスを含有させる方法などが例示される。
【0020】ポリエステルフイルムの透過濃度が0.1
未満の場合は、基材の色調が化粧シート表面の絵柄模様
の色調に影響を与え、色調の調整が困難になる傾向にあ
る。ポリエステルフイルムの透過濃度が5.0を超える
場合は、フイルム製造の際にフイルム破断が多発し、ポ
リエステルフイルムの機械的強度が低下する傾向にあ
る。
【0021】本発明におけるポリエステルフイルムによ
り、フイルムの色が絵柄印刷装置内のロール表面へ転着
し難く、基材の色調の影響を受けることなく、高意匠の
表面絵柄を化粧シートに現出することが出来る。従っ
て、本発明におけるポリエステルフイルムに絵柄模様が
印刷された化粧シートを基材表面に貼着することによ
り、いわゆる単層表刷りを達成することが可能となる。
また、上記の化粧シートは、建材、家具、住宅機器など
に好適である。更に、単層表刷りにおいては、ポリエス
テルフイルムの上に隠蔽化印刷を施した後、その上に絵
柄印刷を行ってもよいし、絵柄印刷の後にエンボス加工
を行ってトップコートを施してもよい。
【0022】本発明におけるポリエステルフイルムは、
隠蔽性に優れるため、前述の通り、一層のみからなるポ
リエステルフイルムで単層表刷りを構成することも可能
であるが、二層以上のポリエステルフイルムを使用して
もよい。例えば、本発明におけるポリエステルフイルム
は、合板などの基材に複数枚貼着してもよい。この様な
多層構成により、表面のエンボス加工が容易となる。
【0023】ところで、家具、建材、住宅機器などに
は、木質系の材料が好まれる。すなわち、和風住居が醸
し出す木肌の色調で囲まれた空間から精神的な安らぎが
得られるため、木質系の色調が好まれる。この様な場
合、ポリエステルフイルムの色の非転着性および隠蔽性
に加え、ポリエステルフイルム自身の色調を合わせるの
が好ましい。
【0024】そこで、本発明の好ましい実施態様におい
ては、ポリエステルフイルムの色度b値を通常−5.0
以上、好ましくは−4.0以上、より好ましくは−3.
0以上と規定する。色度b値が−5.0未満の場合は、
白色度が増大して青味がかった色調となる傾向にある。
特に、通常の木質系材料が有する色調を現出する必要が
ある場合は、色度b値を−5.0〜50.0の範囲とす
ることにより、表面材の色調の影響が少なくなって化粧
シート表面の色調調整が容易となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施
例に限定されない。なお、実施例および比較例中、
「部」は「重量部」、「%」は「重量%」を意味する。
【0026】(1)透過濃度:マクベス濃度計(「TD
−904型」)を使用し、Gフィルター下の透過濃度を
測定した。この値が大きいほど隠蔽力が高いことを示
す。
【0027】(2)色調:カラーアナライザー(東京電
色(株)製「TCー1800MKII型」)を使用し、J
IS Z 8722の方法に準拠して色調をL、a、b
の値として測定した。
【0028】(3)マイグレーション値:前述したマイ
グレーションテストより求めた。
【0029】(4)化粧板特性: <木目柄判別>表面が黒色の平面基材である合板に化粧
シートを貼着して化粧板とし、化粧シートの表面に印刷
された木目柄模様の色調変化を観察し、意匠性が保たれ
ている場合を○、色調の変化が著しくて意匠性が低下し
た場合を×、その中間を△とした。そして、意匠性が非
常によく保たれている場合を◎とした。
【0030】<ロール汚れ>化粧シートを印刷加工する
際、ロール汚れの程度がわかりやすい様に、乾燥工程中
にゴム硬度60の白色テフロンゴムロールを絵柄印刷層
の反対側に設置し、テフロンゴムロールへのフイルム層
からの色の転着の程度を調べて、ロールの汚れが少ない
場合を○、ロールの汚れが非常に目立つ場合を×、その
中間を△とした。そして、ロールの汚れが全くない場合
を◎とした。
【0031】<色調変化>印刷加工後のフイルム層の絵
柄印刷層の反対側面の色調を印刷前のサンプルと比較、
観察し、色調が変化しない場合を○、色調が著しく変化
した場合を×、その中間を△とした。
【0032】<昜エンボス性>150℃で表面に突起物
のついたロールで化粧シート面にエンボス加工を施し、
エンボス加工の容易性を評価した。エンボス加工が容易
である場合を○、エンボス加工が困難な場合を×、エン
ボス加工が特に容易な場合を◎とした。
【0033】(5)総合判定:総合判定は、上記測定項
目の結果を勘案して◎、○、×の3段階で示した。
【0034】以下の実施例および比較例で使用されたポ
リエステル原料の製造方法は以下の通りである。
【0035】〈ポリエステルAの製造方法〉ジメチルテ
レフタレート100部、エチレングリコール70部、酢
酸カルシウムー水塩0.07部を反応器に採り、加熱昇
温すると共にメタノールを留去させてエステル交換反応
を行ない、反応開始後、約4時間半で230℃に昇温し
て実質的にエステル交換反応を終了した。次に、燐酸
0.04部および三酸化アンチモン0.035部を添加
し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々
に昇温して最終的に280℃とし、一方、圧力を徐々に
減圧して最終的に0.05mmHgとした。4時間後に
反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル
(A)を得た。
【0036】〈ポリエステルBの製造方法〉上記の製造
方法により得られたポリエステル(A)40部とルチル
型二酸化チタン60部とを常法に従い二軸押出機中で溶
融混合した後にチップ化してマスターバッチポリエステ
ルチップ(B)を得た。
【0037】〈ポリエステルCの製造方法〉ポリエステ
ル(A)34.4部、ルチル型二酸化チタン60部、黄
色顔料としてのアンスラキノン3.5部、カーボンブラ
ック0.1部、酸化鉄2.0部を使用し、常法に従い二
軸押出機中で溶融混合した後にチップ化してマスターバ
ッチポリエステルチップ(C)を得た。
【0038】〈ポリエステルDの製造方法〉ポリエステ
ル(A)51.9部、ルチル型二酸化チタン26部、黄
色顔料としてチタンイエロー12部、黄茶色酸化鉄10
部、カーボンブラック0.1部を使用し、常法に従い二
軸押出機中で溶融混合した後にチップ化してマスターバ
ッチポリエステルチップ(D)を得た。
【0039】〈ポリエステルEの製造方法〉ポリエステ
ル(A)39.92部、ルチル型二酸化チタン50部、
黄色顔料としてアンスラキノン8.3部、カーボンブラ
ック0.08部、酸化鉄1.7部を使用し、常法に従い
二軸押出機中で溶融混合した後にチップ化してマスター
バッチポリエステルチップ(E)を得た。
【0040】〈ポリエステルFの製造方法〉ポリエステ
ル(A)42.62部、ルチル型二酸化チタン50部、
黄色顔料としてアンスラキノン5.6部、カーボンブラ
ック0.08部、酸化鉄1.7部を使用し、常法に従い
二軸押出機中で溶融混合した後にチップ化してマスター
バッチポリエステルチップ(F)を得た。
【0041】〈ポリエステルGの製造方法〉ポリエステ
ル(A)39.9部、ルチル型二酸化チタン60部、青
色顔料としてフタロシアニンブルー0.1部を使用し、
常法に従い二軸押出機中で溶融混合した後にチップ化し
てマスターバッチポリエステルチップ(G)を得た。
【0042】〈ポリエステルHの製造方法〉ポリエステ
ル(A)の製造において、エステル交換終了後に平均粒
径が2.31μmのシリカ粒子0.1重量部を加えた以
外は、ポリエステル(A)と同様の方法でポリエステル
(H)を得た。
【0043】実施例1 上記ポリエステルチップ(A)88部、ポリエステルチ
ップ(B)12部を別々に180℃で5時間乾燥した
後、混合し、常法に従い溶融押出した後、急冷固化し、
縦、横にそれぞれ83℃で2.9倍、125℃で3.2
倍、逐次二軸延伸した後、210℃で熱処理して50μ
mの二軸配向ポリエステルフイルムを得た。得られたポ
リエステルフイルムの特性を表1に示す。化粧板適性は
非常に良好であった。
【0044】実施例2 実施例1において、ポリエステルチップ(B)の代わり
にポリエステルチップ(C)を使用した以外は、実施例
1と同様にして二軸配向ポリエステルフイルムを得た。
得られたポリエステルフイルムの特性を表1に示す。化
粧板適性は非常に良好であった。
【0045】実施例3 実施例1において、ポリエステルチップ(B)4部、ポ
リオレフィン13部、ポリエステルチップ(A)83部
からなる組成に変更した以外は、実施例1と同様にして
二軸配向ポリエステルフイルムを得た。得られたポリエ
ステルフイルムの特性を表1に示す。化粧板適性は非常
に良好であった。
【0046】実施例4 実施例1において、ポリエステルチップ(A)76部、
ポリエステルチップ(D)24部からなる組成に変更し
た以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエステル
フイルムを得た。得られたポリエステルフイルムの特性
を表1に示す。化粧板適性は非常に良好であった。
【0047】実施例5 上記ポリエステルチップ(A)85.5部、ポリエステ
ルチップ(E)14.5部を別々に180℃で5時間乾
燥した後、混合し、285℃に設定したメインの押出機
に移送した。ポリエステル(H)を180℃で5時間乾
燥した後、285℃に設定したサブの押出機に移送し
た。サブの押出機のポリエステル(H)をフイルムの表
裏2層(最外層)に分岐した後、ギヤポンプ、フィルタ
ーを介してメイン押出機からのポリエステルとフィード
ブロックで合流させシート状に押し出した後、急冷固化
し、縦、横にそれぞれ83℃で2.9倍、125℃で
3.2倍、逐次二軸延伸した後、210℃で熱処理して
2.0μm/46.0μm/2.0μmの厚さ構成の二
軸配向ポリエステルフイルムを得た。得られたポリエス
テルフイルムの特性を表1に示す。化粧板適性は非常に
良好であった。
【0048】実施例6 実施例5において、ポリエステル(H)の代りにポリエ
ステルチップ(A)76部、ポリエステルチップ(D)
24部からなる組成をサブ押出機に移送した以外は、実
施例5と同様にして二軸配向ポリエステルフイルムを得
た。得られたポリエステルフイルムの特性を表1に示
す。化粧板適性は非常に良好であった。
【0049】実施例7 実施例1において、ポリエステルチップ(A)85.5
部、ポリエステルチップ(F)14.5部からなる組成
に変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリ
エステルフイルムを得た。得られたポリエステルフイル
ムの特性を表1に示す。化粧板適性は非常に良好であっ
た。
【0050】実施例8 実施例1において、ポリエステルチップ(B)の代わり
にポリエステルチップ(G)を使用した以外は、実施例
1と同様にして二軸配向ポリエステルフイルムを得た。
得られたポリエステルフイルムの特性を表1に示す。得
られたポリエステルフイルムはb値が低く青みが強く、
木目印刷の絵柄が自然でなかったが、化粧板適性として
は良好であった。
【0051】実施例9 実施例1において、ポリエステルチップ(A)99.3
部、ポリエステルチップ(B)0.7部からなる組成に
変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリエ
ステルフイルムを得た。得られたポリエステルフイルム
の特性を表1に示す。得られたポリエステルフイルムを
使用した化粧シートは、化粧板とした場合に平面基材で
ある合板の黒色に影響され色調変化があり、意匠性が低
下したが、それ以外では化粧板適性として良好であっ
た。
【0052】比較例1 実施例1において、ポリエステルチップ(A)85.5
部、ポリエステルチップ(E)14.5部からなる組成
に変更した以外は、実施例1と同様にして二軸配向ポリ
エステルフイルムを得た。得られたポリエステルフイル
ムの特性を表1に示す。得られたポリエステルフイルム
を使用した化粧シートは、フイルム表面の色のテフロン
ゴムロールへの転着が激しく、化粧板適性が悪かった。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】以上、説明した本発明によれば、焼却の
際に環境問題を生じることが無く、色調管理が容易で色
調が転着し難く、生産性が阻害されず且つ隠蔽性に優れ
た化粧板または化粧シート用ポリエステルフイルが提供
され、本発明の工業的価値は非常に大きい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の表面に少なくともフイルム層と絵
    柄印刷層とを順次に配置して成る化粧板の前記フイルム
    層に使用されるポリエステルフイルムであって、少なく
    とも前記フイルム層の絵柄印刷層に接する面のマイグレ
    ーション値が0〜30の範囲であることを特徴とする化
    粧板用ポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 透過濃度が0.1〜5.0の範囲であり
    且つ色度b値が−5.0以上である請求項1に記載の化
    粧板用ポリエステルフイルム。
  3. 【請求項3】 基材の表面に貼合され且つその表面に絵
    柄印刷層を配置して使用される化粧シートのポリエステ
    ルフイルムであって、少なくとも前記フイルム層の絵柄
    印刷層に接する面のマイグレーション値が0〜30の範
    囲であることを特徴とする化粧シート用ポリエステルフ
    イルム。
  4. 【請求項4】 透過濃度が0.1〜5.0の範囲であり
    且つ色度b値が−5.0以上である請求項3に記載の化
    粧シート用ポリエステルフイルム。
JP12016697A 1997-04-23 1997-04-23 化粧板または化粧シート用ポリエステルフイルム Expired - Lifetime JP3815847B2 (ja)

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