JPH10296279A - 厨房排水用処理剤供給装置 - Google Patents

厨房排水用処理剤供給装置

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JPH10296279A
JPH10296279A JP11277997A JP11277997A JPH10296279A JP H10296279 A JPH10296279 A JP H10296279A JP 11277997 A JP11277997 A JP 11277997A JP 11277997 A JP11277997 A JP 11277997A JP H10296279 A JPH10296279 A JP H10296279A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油脂分解性の汚水処理剤を用いる厨房排水用
処理剤供給装置として、汚水処理剤の一回当たりの消費
量及び供給頻度が少なくても、厨房排水中の油脂成分を
著しく低減でき、厨房排水の浄化処理コストを大幅に低
減できるものを提供する。 【解決手段】 油脂分解性の酵素及びバクテリアを含む
粉末状の汚水処理剤Pを収蔵する貯蔵タンク12と、汚
水処理剤Pの計量供給装置13と、計量供給装置13よ
り放出された汚水処理剤Pと水との混合液Lを貯留する
蓄液タンク15と、蓄液タンク15へ水を供給する水供
給装置24と、混合液Lの蓄液タンク15から厨房排水
系への流出と停止の切換えを行う切換え手段27と、計
量供給装置13及び水供給装置24の間欠的作動と切換
え手段27の切換作動を司る制御装置20と、を具備し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、厨房排水、特に
食品工場、ホテル、レストランなどの比較的規模の大き
い業務用厨房より発生する排水の浄化のために、該排水
に汚水処理剤を自動的に供給する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】厨房から下水道に廃棄される汚水は、下
水道管の閉塞や、メタンのような爆発性ガスの発生、悪
臭の発生などを防止し、さらには下水処理場における活
性汚泥の浄化作用を損なうことのないように、汚水に含
まれる液状の油脂成分やこれによって生ずるスカム、ス
ラッジ状の固形の油脂成分、食材残渣などを予め除去す
る必要がある。
【0003】このため、従来より一般的に、房排水を厨
房床面に設けた排水溝よりグリーストラップに導入し、
このグリーストラップ内において汚水に含まれる油脂成
分や食材残渣などを分離除去した上で下水道に排出する
方法が採用されているが、グリーストラップ内に集まる
油脂成分とりわけ固形の油脂成分が多いことから、その
分離除去に多大な労力と時間を費やし、作業能率が悪い
上に処理コストも高く付き、また排水溝でも固形化した
油脂成分が壁面に付着して流れを阻害するという難点が
あった。
【0004】そこで、本出願人は先に、特開平9−10
757号として、厨房床排水溝の最上流位置に汚水処理
剤供給用の定量供給装置を、最下流位置にグリーストラ
ップをそれぞれ設置し、定量供給装置から厨房床の排水
溝内に粉末状の汚水処理剤またはこれを水に混合した液
を間欠的に供給するようにした厨房床排水浄化装置を提
案している。ここで使用される汚水処理剤は、数種類の
酵素とある種のバクテリアを濃縮固定化した粉末状の酵
素・生物学的製剤であり、油脂成分を含む汚水中に添加
した際に酵素とバクテリアによって油脂成分を分解消費
し、もって汚水中の油脂成分を低減する働きを有するも
のとして知られている。したがって、この汚水処理剤を
上記の定量供給装置から厨房排水中に添加することによ
り、排水系内で油脂成分を分解して除去ないしは低減
し、もってグリーストラップ及び排水溝における固形の
油脂成分の発生を防止ないし抑制できる。
【0005】このような厨房床排水用浄化装置におい
て、汚水処理剤を水との混合液として排水溝に放出する
方式では、粉末状のままで放出する方式に比較し、厨房
排水中に酵素及びバクテリアが均等に行き渡り易いた
め、汚水処理剤の有効利用率は高くなる。この場合、定
量供給装置の貯蔵タンクに粉末状の汚水処理剤を収容し
ておき、該貯蔵タンクの下方開口部に臨む計量供給部の
計量排出機構と水供給装置とを同期して間欠的に作動さ
せ、計量された汚水処理剤と水とを計量供給部の下位に
配置する混合室内で接触させることにより、混合液の状
態で排水溝に放出するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
先行提案に係る浄化装置では、実用下において今一つ期
待されるほどに十分な効果が得られず、その原因究明の
ために更なる研究を重ねた結果、次のような事項を知見
し得た。即ち、汚水処理剤中のバクテリアは、粉末状の
製剤形態では休眠状態にあるため、前記のように汚水処
理剤を水との混合液として排水溝に放出する方式を採用
した場合でも、厨房排水中に加えてから十分に賦活化す
るまでに時間がかかり、厨房の排水系内に棲息する他の
雑多な微生物の餌食になって数を減じ易い上、ようやく
賦活化して油脂成分を分解消費して盛んに増殖する段階
に至ったときには排水と共に下水道管へ流出してしまう
ことが多く、厨房の排水系内で本来の処理能力を充分に
発揮できなかった。
【0007】したがって、前記提案の浄化装置では、厨
房排水中の油脂成分を排水系内で充分に低減し、グリー
ストラップ及び排水溝における固形の油脂成分の発生を
確実に抑えるためには、汚水処理剤の一回当たりの供給
量を多くし、かつ頻繁に供給する必要があり、このため
に高価な汚水処理剤の消費量が多くなり、処理コストが
嵩むという難点があった。
【0008】この発明は、上述の事情に鑑みて、油脂分
解性の汚水処理剤を用いる厨房排水用処理剤供給装置と
して、汚水処理剤の一回当たりの消費量及び供給頻度が
少なくても、厨房排水中の油脂成分を高能率で分解消費
させて著しく低減でき、もって厨房排水の浄化処理コス
トを大幅に低減できるものを提供することを目的として
いる。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第1の発明に係る厨房排水用処理剤供給装置は、油
脂分解性の酵素及びバクテリアを含む粉末状の汚水処理
剤を収蔵する貯蔵タンクと、この貯蔵タンクの下方開口
部に臨み、汚水処理剤の所定量を計量して放出する計量
供給装置と、この計量供給装置の下方に配置し、前記計
量供給装置より放出された汚水処理剤と水との混合液を
貯留する蓄液タンクと、この蓄液タンクへ水を供給する
水供給装置と、前記混合液の蓄液タンクから厨房排水系
への流出と停止の切換えを行う切換え手段と、前記計量
供給装置及び水供給装置の間欠的作動と前記切換え手段
の切換作動を司る制御装置と、を具備してなる構成を採
用したものである。
【0010】上記構成の処理剤供給装置では、計量供給
装置より放出された所定量の汚水処理剤は水供給装置か
ら供給される水と混合されるが、この混合液は前記切換
え手段を流出停止状態として蓄液タンク内で一定時間保
持させ、もって汚水処理剤中のバクテリアを十分に賦活
化させたのち、該切換え手段を流出可能状態として厨房
排水系へ供給できる。従って、前記混合液が厨房排水中
に加えられた直後から、汚水処理剤のバクテリアが油脂
成分を活発に分解消費して急速に増殖し、油脂成分の除
去効率が著しく向上する。
【0011】第2の発明では、上記第1の発明に係る厨
房排水用処理剤供給装置において、蓄液タンクに混合液
の攪拌手段が設けられているから、該攪拌手段による混
合液の攪拌により、汚水処理剤成分が液中に均一に分散
すると共に、汚水処理剤のバクテリアの賦活化が速ま
る。
【0012】第3の発明では、上記第2の発明に係る厨
房排水用処理剤供給装置において、蓄液タンクの攪拌手
段は、該蓄液タンクの液出口に嵌合配置して回転駆動に
より混合液を液出口から送り戻す機能を有するプロペラ
からなり、このプロペラが回転駆動時に液出口からの混
合液の流出を停止させると共に回転停止時に液出口から
の混合液の流出を可能にすることにより、前記切換え手
段を兼用する構成としている。従って、前記切換え手段
として通常使用される電磁弁の如き開閉弁を設ける必要
がなく、装置構成が大幅に簡素化する。
【0013】第4の発明では、上記第1〜第3のいずれ
かの発明に係る厨房排水用処理剤供給装置において、蓄
液タンクに、混合液の液面レベルを一定高さ以下に規制
する溢流口が設けられた構成としている。従って、誤操
作や装置異常等によって許容量を越える水が蓄液タンク
に流入しても、溢流口からの流出によって液面レベルは
一定に保たれる。
【0014】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明に係る厨房排水
用処理剤供給装置の一実施例について、図面を参照して
具体的に説明する。
【0015】図1は、厨房の全体を概念的に示した平面
図である。(1)は厨房であり、その中央に複数の調理
台(2a)が、周囲には流し台(2b)、食器洗浄機(2
c)、食器収納棚(2e)などが配置されている。
【0016】(3)は厨房(1)の床(1a)に設けられ
た本流の排水溝であり、該厨房(1)内の一方から他方
に傾斜しており、汚水発生源から流れ出る汚水を直接流
入又は一旦床(1a)面に流し出してのち流入させて下流
へ流す。(3a)は本流の排水溝(3)に合流する支流の
排水溝であり、この上に前記調理台(2a)が設置されて
いる。排水溝(3)及び(3b)は、清掃時以外は通常グ
レイティングで覆われている。
【0017】(4)は排水溝(3)の最上流近傍の床
(1a)面上方に設置された処理剤供給装置であり、油脂
分解性の酵素及びバクテリアを含む粉末状の汚水処理剤
を水に混合した状態で間欠的に排水溝(3)へ放出する
機能を持つ。
【0018】(5)は汚水に含まれる液状ないし固形状
の油脂成分を分離するためのグリーストラップであり、
排水溝(3)の最下流位置に設置されている。(6)は
雑排水槽であり、グリーストラップ(5)から流出する
汚水を下水道管(7)に廃棄する前に一時的に溜めるこ
とにより、該汚水中の沈殿物を降下分離するようになっ
ている。
【0019】図2は処理剤供給装置(4)の内部構造を
示す縦断正面図、図3は同縦断側面図、図4は同横断平
面図である。これら図において、(10)は匡体(11) に
収納された供給装置本体であり、粉末状の汚水処理剤
(P)を蓄えるホッパー状の貯蔵タンク(12)と、その
下端開口部(12a)に臨む計量供給装置(13)と、この
計量供給装置(13)の下方に連設された放出室(14)と
からなっている。また、匡体(11) の底部には、放出室
(14)の下部に形成されたスカート状の排出口(14a)
に臨む蓄液タンク(15)と、その液出口(15a)に連通
する排出管路(16)とが形成されている。
【0020】貯蔵タンク(12)には、粉末状の汚水処理
剤(P)の貯蔵量不足を検知するレベラー(17)が設け
られている。このレベラー(17)は、基端部を貯蔵タン
ク(12)の上端開口部(12b)に嵌合する蓋板(18)に
枢支した上下回動自在な竿状体(17a)と、貯蔵タンク
(12)の側壁外側に取り付けられて該竿状体(17a)の
遊端部に固着した磁石(19)の磁力を検出する磁気セン
サー(17b)とで構成されている。そして、竿状体(17
a)は、遊端部を汚水処理剤(P)の上に載置すること
により、該汚水処理剤(P)の消費による収蔵量の減少
に伴って下方へ回動し、ついに遊端部が図2の仮想線に
示すように貯蔵タンク(12)の側壁内面に接触したと
き、磁気センサー(17b)より信号が出力され、この信
号に基づいて貯蔵タンク(12)の側方に配置したコント
ロールユニット(20)の警告ランプ(20a)が点灯し、
汚水処理剤(P)の貯蔵量不足を知らせる。
【0021】計量供給装置(13)は、貯蔵タンク(12)
内の汚水処理剤(P)の落下を阻むように配置した回転
式の粉体排出計量ドラム(21)より構成されている。こ
の粉体排出計量ドラム(21)は、周面に凹陥状の計量ポ
ケット(21a)を有しており、その水平支軸(13a)の
一端側に固着されたギヤ(13b)がモーター(22)の駆
動ギヤ(22a)に噛合され、該モーター(22)の駆動に
よって回転した際に、その周面と周接壁(23)との摺接
によって計量ポケット(21a)内に入った汚水処理剤
(P)が摺り切り計量され、次いで該計量ポケット(21
a)が下方側に来た際に、該計量ポケット(21a)から
汚水処理剤(P)が放出室(14)へ自然落下するように
なっている。
【0022】前記のモーター(21)は、間欠的に作動す
ると共に、作動時には粉体排出計量ドラム(19)を整数
回転させるように設定されており、該ドラム(19)の回
転数によっての汚水処理剤(P)の供給量が決定され
る。
【0023】また貯蔵タンク(12)内には、下端開口部
(12a)の上位に、回転式の攪拌翼(23)が配置してい
る。この攪拌翼(23)は、水平支軸(23a)に長手方向
中間部で固着した帯板状をなし、該水平支軸(23a)の
一端側に固着されたギヤ(23b)がモーター(22)の駆
動ギヤ(22a)に噛合され、該モーター(22)の駆動に
より、計量供給装置(13)の粉体排出計量ドラム(21)
と同期して逆方向に回転するようになっている。
【0024】放出室(14)は、側壁部に、供給装置本体
(10)の側方下部に設置された水供給装置(24)から供
給される水の取入れ口(14b)を有している。しかし
て、水供給装置(24)は、粉体排出計量ドラム(21)が
回転する際に、これと同調して電磁弁(24a)が開放
し、導入ホース(25b)より導入した水を接続ホース
(25a)を介して水取り入れ口(14a)へ送るようにな
っている。従って、放出室(14)には一定量の汚水処理
剤(P)と水とが同時に放出され、両者は排出口(14
a)より蓄液タンク(15)内へ入って混合液(L)とな
る。
【0025】蓄液タンク(15)は、底面が垂直円管状の
液出口(15a)に向けて低くなるように傾斜しており、
その液出口(15a)にはモーター(26)にて回転駆動す
るプロペラ(27)が同心状に嵌合配置している。このプ
ロペラ(27)は回転駆動により混合液(L)を上方へ送
るように機能し、この回転中においては、液出口(15
a)に流入しようとする混合液(L)が送り戻されるこ
とから、蓄液タンク(15)内で混合液(L)が攪拌され
ると共に、液出口(15a)から排出管路(16)への該混
合液(L)の流出が阻止される一方、該プロペラ(27)
が停止した際には混合液(L)が液出口(15a)より排
出管路(16)へ流出する。
【0026】排出管路(16)は、液出口(15a)に臨む
水平管部(16a)と、上下端が開放した垂直管部(16
b)とに分岐構成され、混合液(L)を垂直管部(16
b)の下端より直接に、もしくは該下端に接続した適当
な配管を通して、排水溝(3)へ放出する。そして、垂
直管部(16b)の上端は、蓄液タンク(15)内に開口
し、混合液(L)の液面レベルを一定高さ以下に規制す
る溢流口(15b)を形成している。(28)は水平管部
(16a)の開口端を閉塞する栓体である。また、図4の
仮想線で示す(11a)(11b)は匡体(11) の底壁部に
開設された導水用孔と配線用孔である。
【0027】コントロールユニット(20)は、マイクロ
コンピュターを内蔵しており、汚水処理剤(P)及び水
の一回当たりの供給量、ならびに混合液(L)の供給時
間間隔を予め設定して入力することにより、これら設定
値に応じてモーター(22)及び(26)と水供給装置(2
4)の電磁弁(24a)の各々の作動の時期と継続時間を
自動的に制御するようになっている。しかして、モータ
ー(22)の作動と電磁弁(24a)の開作動は、モーター
(26)の作動中、つまりプロペラ(27)の回転によって
蓄液タンク(15)の液出口(15a)が閉止状態にある間
に行われるように予め設定されている。
【0028】貯蔵タンク(12)に収蔵する粉末状の汚水
処理剤(P)としては、従来より固形化し易い油脂成分
を含む汚水の処理用として知られる、いわゆる酵素・生
物学的製剤を使用できる。この製剤は、数種類の酵素と
ある種の人畜無害のバクテリアを濃縮固定化した、吸湿
性及び生分解性を有する粉末であり、汚水中の油脂成分
を分解すると共に、その分解物とタンパク質及び糖質を
も消化分解する働きを有しており、またガスや悪臭の発
生も防止する作用も示す。なお、このような汚水処理剤
(P)の市販品としては、例えば、商品名「プロリバッ
クG(HEBECO社製)」等の液水溶性のものが挙げ
られる。
【0029】図5はグリーストラップ(5)を示す縦断
面図である。(5a)は排水溝(3)から流れ込む汚水を
受けて、汚水中に含まれる食材残渣やその他の夾雑物を
濾過するストレーナ、(5b)は浮遊する油脂成分をせき
止める堰板、(5c)は沈降する沈殿物の流出を防ぐ仕切
り板、(5d)は胴部に水位を規定する排水口(5e)が設
けられたトラップ管である。
【0030】厨房(1)においては、調理台(2a)、流
し台(2b)、食器洗浄機(2c)等から発生する汚水と、
この汚水に含まれる油脂成分、小片の食材残渣、残飯等
は、排水溝(3)へ直接に流入するか、いったん床(1
a)面に流し出されて排水溝(3)へ流入し、該排水溝
(3)を下流へ流れてグリーストラップ(5)へ入る。
しかして、床(1a)面は、多量の清掃水にて汚れを除去
して常に清潔に保つ必要があり、この清掃水も排水に加
わることになる。従って、この排水の量に応じて、処理
剤供給装置(4)から排水溝(3)へ供給する汚水処理
剤(P)の一回当たりの量と、例えば1日当たり数回な
いし十数回といった供給頻度とを設定し、これをコント
ロールユニット(20)に入力しておく。
【0031】モーター(22)が作動すると、粉体排出計
量ドラム(21)と攪拌翼(23)が回転し、同時に水供給
装置(24)の電磁弁(24a)が開放する。そして、貯蔵
タンク(12)内の汚水処理剤(P)は、粉体排出計量ド
ラム(21)の一回転毎に、計量ポケット(21a)に入っ
て計量されて放出室(14)へ放出され、この放出室(1
4)の水取り入れ口(14b)から流入する水と一緒に蓄
液タンク(15)へ供給される。このとき、蓄液タンク
(15)の液出口(15a)に配置しているプロペラ(27)
が回転していることにより、供給された汚水処理剤
(P)と水とは混合液(L)として蓄液タンク(15)内
に貯留される。
【0032】なお、攪拌翼(23)の回転によって粉体排
出計量ドラム(21)の上位で粉末状の汚水処理剤(P)
が攪拌されるため、そのほぐし作用により塊状化が防止
され、計量ポケット(21a)への汚水処理剤(P)の流
入が円滑になり、正確な計量が行われ、また貯蔵タンク
(12)内における汚水処理剤(P)の消費減量に伴う下
降も均等になされる。なお、水の供給は、計量供給され
る粉末状の汚水処理剤(P)が溶け込むに充分な量であ
ればよいが、放出室(14)の内壁面に粉末状の汚水処理
剤(P)が付着して残るのを避けるために、モーター
(22)の停止後、つまり粉体排出計量ドラム(21)及び
攪拌翼(23)の停止後になお一定時間引き続くように設
定するのがよい。
【0033】蓄液タンク(15)における混合液(L)の
貯留時間は、汚水処理剤(P)のバクテリアが十分に賦
活化されるように設定され、この貯留中にプロペラ(2
7)による攪拌作用が継続し、汚水処理剤(P)の成分
は水中に均一分散した状態を維持する。そして、所要の
貯留時間が経過すれば、モーター(26)が停止し、プロ
ペラ(27)が止まることにより、混合液(L)が液出口
(15a)より流出し、排水溝(3)へ供給される。
【0034】かくして排水溝(3)の厨房排水に前記混
合液が供給されると、その供給位置からグリーストラッ
プ(5)へ流下する過程で、汚水処理剤(P)の酵素と
バクテリアによって排水中の油脂成分が分解消費される
と共に、タンパク質や糖質も消化分解される。またグリ
ーストラップ(5)内においても引き続いて上記消化分
解が進行する。
【0035】この場合、混合液(L)のバクテリアは、
蓄液タンク(15)内で十分に賦活化され、かつ水中に均
一分散した状態にあるため、排水溝(3)への流入直後
から活発に油脂成分を分解消費して急速に増殖し、厨房
の排水系内に棲息する他の雑多な微生物の餌食になって
数を減じる懸念はないから、油脂成分の分解消費効率は
極めて高くなる。従って、排水中の油脂成分は著しく減
少し、グリーストラップ(5)内での固形化した油脂成
分の発生は殆どなく、油脂成分や食材残渣などを分離除
去する際の労力が大幅に軽減される。また、排水溝
(3)の壁に付着する油脂成分も殆どなくなり、排水の
流れが円滑になると共に、該排水溝(3)及びグリース
トラップ(5)でのガスや悪臭の発生も防止される。
【0036】一方、混合液(L)の放出が終わった処理
剤供給装置(4)においては、モーター(26)が駆動
し、プロペラ(27)の回転が再開して蓄液タンク(15)
の液出口(15a)を閉止し、この状態で蓄液タンク(1
5)への次の汚水処理剤(P)と水の供給が行われる。
なお、蓄液タンク(15)内に貯留した混合液(L)は、
必ずしも全量を一回で放出しなくてもよく、複数回に分
けて放出するように設定してもよいし、また一部が残留
する状態で次の汚水処理剤(P)及び水の受け入れを行
うようにしてもよい。
【0037】貯蔵タンク(12)内の汚水処理剤(P)は
排水溝(3)への供給によって次第に減少してゆくが、
その収蔵量がある程度まで減った段階で、レベラー(1
7)が検出して警告ランプ(20a)が点灯するから、こ
れに基づいて適当量の汚水処理剤(P)を貯蔵タンク
(12)内に補充すればよい。また、誤操作や装置異常等
によって許容量を越える水がの蓄液タンク(15)に流入
しても、溢流口(15b)からの流出によって混合液
(L)の液面レベルは一定に保たれるから、周辺装置が
溢れた混合液(L)で濡れて作動不良や故障に繋がる懸
念はなく、貯蔵タンク(12)内の粉末状の汚水処理剤
(P)が濡れて変質したり供給不能に陥る恐れもない。
【0038】上記実施例では処理剤供給装置(4)を排
水溝(3)の最上流位置に設置しているが、この発明の
処理剤供給装置(4)は、前記のように混合液(L)を
バクテリアが十分に賦活化させた状態で供給できるた
め、該排水溝(3)の中流部や下流部、更にはグリース
トラップ(5)に設置しても、油脂成分の高い除去率を
達成できる。また、厨房(1)の規模や発生する排水量
によっては複数基の処理剤供給装置(4)を設置した
り、一基の処理剤供給装置(4)から混合液(L)を厨
房排水系の複数箇所に分配供給する構成も採用可能であ
る。
【0039】一方、上記実施例では計量供給装置(13)
における汚水処理剤(P)の計量供給手段として回転ド
ラム方式を採用しているが、スクリュー方式その他の定
量排出機能を持つ種々の方式も採用可能である。また、
混合液(L)の蓄液タンク(15)から厨房排水系への流
出と停止の切換えを行う切換え手段は、上記実施例では
プロペラ(27)つまり蓄液タンク(15)における混合液
(L)の攪拌手段にて兼用しているが、第1の発明に係
る処理剤供給装置にあっては、混合液(L)の攪拌手段
とは別途に、上記切換え手段、例えば電磁弁の如き開閉
弁を設けてもよい。
【0040】更に、この発明においては、貯蔵タンク
(12)内における粉末状の汚水処理剤(P)の攪拌手段
やレベラー(17)を省略してもよいし、該攪拌手段の構
造、レベラー(17)の構造と感知方式、これに基づく汚
水処理剤(P)の収蔵量不足の報知方式、水供給装置
(24)の作動機構、貯蔵タンク(12)及び蓄液タンク
(15)の形状等、細部構成については実施例以外に種々
設計変更可能である。
【0041】
【発明の効果】第1の発明によれば、油脂分解性の汚水
処理剤を用いる厨房排水用処理剤供給装置として、粉末
状の汚水処理剤と水との混合液を、蓄液タンク内で貯留
して汚水処理剤のバクテリアが十分に賦活化された状態
で厨房排水系に供給できるため、汚水処理剤の一回当た
りの消費量及び供給頻度が少なくても、厨房排水中の油
脂成分を高能率で分解消費させて著しく低減でき、もっ
て厨房排水の浄化処理コストを大幅に低減できると共
に、グリーストラップでの油脂成分の分離除去に要する
労力を大きく軽減し得るものが提供される。
【0042】第2の発明によれば、上記の厨房排水用処
理剤供給装置として、蓄液タンク内での貯留中に前記混
合液を攪拌して、汚水処理剤成分を液中に均一分散でき
ると共に、汚水処理剤のバクテリアの賦活化を速めるこ
とができ、もって厨房排水中の油脂成分をより効率よく
分解消費させて除去率を高めることが可能となる。
【0043】第3の発明によれば、上記の厨房排水用処
理剤供給装置において、蓄液タンクの攪拌手段が、該蓄
液タンクの液出口からの混合液の流出・停止を切り換え
る切換え手段を兼用するため、この切換え手段として通
常使用される電磁弁の如き開閉弁を設ける必要がなく、
装置構成が大幅に簡素化し、その製造コストが低減され
るという利点がある。
【0044】第4の発明によれば、上記の厨房排水用処
理剤供給装置において、蓄液タンクにおける混合液の液
面レベルが溢流口によって一定高さ以下に規制されるた
め、誤操作や装置異常等によって許容量を越える水が蓄
液タンクに流入しても、周辺装置が溢れた混合液で濡れ
て作動不良や故障に繋がる懸念はなく、貯蔵タンク内の
粉末状の汚水処理剤が濡れて変質したり供給不能に陥る
恐れもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る厨房排水用処理剤供給装置を設
置した厨房を例示する平面図である。
【図2】同処理剤供給装置の一実施例を示す縦断側面図
である。
【図3】図2のIII −III 線の断面矢視図である。
【図4】図2のIV−IV線の断面矢視図である。
【図5】上記厨房におけるグリーストラップを例示する
縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ・・・厨房 1a ・・・床 2a ・・・調理台 2b ・・・流し台 3 ・・・排水溝 4 ・・・処理剤供給装置 5 ・・・グリーストラップ 6 ・・・雑排水槽 7 ・・・下水道管 10 ・・・供給装置本体 11 ・・・匡体 12 ・・・貯蔵タンク 12a・・・下端開口部 13 ・・・計量供給装置 13a・・・水平支軸 14 ・・・放出室 14b・・・水の取入れ口 15 ・・・蓄液タンク 15a・・・液出口 15b・・・溢流口 16 ・・・排出管路 17 ・・・レベラー 20 ・・・コントロールユニット(制御装置) 21 ・・・粉体排出計量ドラム 21a・・・計量ポケット 22 ・・・モーター 23 ・・・攪拌翼 24 ・・・水供給装置 24a・・・電磁弁 26 ・・・モーター 27 ・・・プロペラ(攪拌手段,切換え手段) P ・・・汚水処理剤 L ・・・混合液

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油脂分解性の酵素及びバクテリアを含む
    粉末状の汚水処理剤を収蔵する貯蔵タンクと、この貯蔵
    タンクの下方開口部に臨み、汚水処理剤の所定量を計量
    して放出する計量供給装置と、この計量供給装置の下方
    に配置し、前記計量供給装置より放出された汚水処理剤
    と水との混合液を貯留する蓄液タンクと、この蓄液タン
    クへ水を供給する水供給装置と、前記混合液の蓄液タン
    クから厨房排水系への流出と停止の切換えを行う切換え
    手段と、前記計量供給装置及び水供給装置の間欠的作動
    と前記切換え手段の切換作動を司る制御装置と、を具備
    してなる厨房排水用処理剤供給装置。
  2. 【請求項2】 蓄液タンクに混合液の攪拌手段が設けら
    れてなる請求項1記載の厨房排水用処理剤供給装置。
  3. 【請求項3】 蓄液タンクの攪拌手段は、該蓄液タンク
    の液出口に嵌合配置して回転駆動により混合液を液出口
    から送り戻す機能を有するプロペラからなり、このプロ
    ペラが回転駆動時に液出口からの混合液の流出を停止さ
    せると共に回転停止時に液出口からの混合液の流出を可
    能にすることにより、前記切換え手段を兼用する請求項
    2記載の厨房排水用処理剤供給装置。
  4. 【請求項4】 蓄液タンクに、混合液の液面レベルを一
    定高さ以下に規制する溢流口が設けられてなる請求項1
    〜3のいずれかに記載の厨房排水用処理剤供給装置。
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