JPH10296217A - 有機廃棄物処理装置及びその方法 - Google Patents

有機廃棄物処理装置及びその方法

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JPH10296217A
JPH10296217A JP10571097A JP10571097A JPH10296217A JP H10296217 A JPH10296217 A JP H10296217A JP 10571097 A JP10571097 A JP 10571097A JP 10571097 A JP10571097 A JP 10571097A JP H10296217 A JPH10296217 A JP H10296217A
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JP
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organic waste
fermenter
adjuster
adjusting agent
treatment apparatus
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JP10571097A
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Masako Ueda
昌子 上田
Masahiko Ishida
昌彦 石田
Takeshi Takemoto
剛 武本
Setsuo Saito
節雄 斎藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/40Bio-organic fraction processing; Production of fertilisers from the organic fraction of waste or refuse

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Abstract

(57)【要約】 【課題】発酵槽内発酵物のpHを発酵に好適な範囲に維
持することにより、分解率が高く、品質の高いコンポス
トが得られる有機廃棄物処理装置を提供する。 【解決手段】発酵槽1の内部を複数の区画に仕切って、
発酵槽1の一方の区画に投入された有機廃棄物を他方の
区画にオーバーフローによって順次移送させるように
し、発酵槽1に撹拌手段と加熱手段を設けて、有機廃棄
物を加熱下で撹拌しつつ好気性微生物によって発酵させ
コンポスト化する有機廃棄物処理装置で、発酵槽1内に
粉末あるいは顆粒状のpH調整剤を供給する手段を設
け、発酵物のpHを発酵に適した範囲内に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭,レストラン
などで発生する生ごみ等の有機廃棄物を好気性発酵によ
ってコンポスト化(堆肥化)する有機廃棄物処理装置及
び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、生ごみ,食器加工廃棄物,農畜産
廃棄物,下水汚泥等の有機廃棄物を、コンポスト(堆
肥)に変換して有機肥料として再利用しようとする動き
が活発化している。そのためには生成物であるコンポス
トの品質の維持が重要である。未熟なコンポストは植物
の発芽や生育を抑制するため、分解率を高めて、熟成度
の高いコンポストを得ることが必要である。
【0003】撹拌しながら発酵させる方式の生ごみ処理
機で、発酵物の水分とpHを制御することによって、発
酵効率を向上させるものとして、特開平3−80175号公報
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】発酵が進むにつれて、
発酵物のpHの値が低下する。これはコンポスト化の過
程において、酢酸等の有機酸が生成されるためである。
pHが5以下になると、好気性微生物の活性が低下し、
コンポスト化反応がほとんど進行しなくなることが知ら
れている。
【0005】特開平3−80175号公報は、発酵槽内のpH
の変化をpHセンサによって検知し、pH調整液槽から
pH調整液を管を経て発酵槽内に送ることによって、発
酵槽内のpHを6.5〜10 の範囲、より好ましくはp
H約7.5 に調整するものである。しかし、何のpHを
測定するか、pH調整液として何を用いるかなどについ
て、具体的な記載はない。また、pHを調整するのに、
pH調整液を添加しているので、発酵物のpHだけでな
く、含水率も変化する。発酵物の含水率が高い状態でさ
らにpH調整液を添加すると、発酵物が泥状になって、
空気が通りにくくなり、好気性微生物の活性が低下する
恐れがある。
【0006】本発明の目的は、生ごみ、食品加工廃棄
物,農畜産廃棄物等の有機廃棄物の分解率を高めて、熟
成度の高い良質のコンポストを生成できる有機廃棄物処
理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の有機廃棄物処理装置では、発酵槽の内部を
複数の区画に仕切って、前記発酵槽の一方の区画に投入
された有機廃棄物を他方の区画にオーバーフローによっ
て順次移送させるようにし、前記発酵槽に撹拌手段と加
熱手段を設けて、有機廃棄物を加熱下で撹拌しつつ好気
性微生物によって発酵させコンポスト化するようにした
有機廃棄物処理装置において、前記発酵槽内にpH調整
剤を供給する手段を設けた。
【0008】また、廃棄物が投入される区画から発生す
る水蒸気を含む気体を取り込んで、前記気体中の水蒸気
を凝縮して凝縮水を生成し、前記凝縮水を排出する手段
と、水分を除去した後の気体を前記発酵槽に循環させる
手段とを設け、水分を除いた後の気体の雰囲気下でpH
調整剤を発酵槽内に供給するようにした。なお、発酵を
効率的に進行させるには、有機廃棄物が投入される区画
に、より好ましくは前記区画の50%よりも後段にpH
調整剤が供給されるように設定するのが望ましい。
【0009】上記目的を達成するために、本発明の装置
では、さらに以下の手段を設けた。 (1)pH調整剤の供給量及び供給時間を制御する手段、
(2)生ごみの投入を検知する手段、及び前記生ごみの投
入を検知する手段からの信号を受けてpH調整剤の投入
時間を制御する手段、(3)前記凝縮水のpHを計測する
pH計測手段と、前記発酵槽内の発酵物の重量を計測す
る手段と、前記pH計測手段及び前記重量計測手段から
の信号に基づいて、pH調整剤の供給量を判断する手
段、及び、(4)有機廃棄物の投入量を計測する手段と、
前記投入量計測手段からの信号に基づいて、pH調整剤
の投入量を判断する手段。
【0010】上記目的を達成するために、本発明の装置
では、発酵槽の内部を複数の区画に仕切って、前記発酵
槽の一方の区画に投入された有機廃棄物を他方の区画に
オーバーフローによって順次移送させるようにし、前記
発酵槽に撹拌手段と加熱手段を設けて、有機廃棄物を加
熱下で撹拌しつつ好気性微生物によって発酵させコンポ
スト化するようにし、廃棄物が投入される区画から発生
する水蒸気を含む気体を取り込んで、前記気体中の水蒸
気を凝縮して凝縮水を生成し、前記凝縮水を排出する手
段を設けた有機廃棄物処理装置において、凝縮水のpH
を計測する手段、前記pH計測手段からの信号を受けて
pH調整剤の投入の必要性,pH調整剤の投入量を判断
し、表示する手段を設けた。また、発酵槽内の発酵物の
重量を計測する手段を設け、前記pH計測手段と前記発
酵物重量計測手段からの信号を受けて、pH調整剤の投
入の必要性,pH調整剤の投入量を判断し、前記表示手
段に表示するように設定した。pH調整剤は、顆粒状あ
るいは粉末状のアルカリ性物質、例えば、消石灰,炭酸
水素ナトリウム,炭酸カルシウム等を用いることができ
る。pH調整剤の発酵槽内への供給に際しては、pH調
整剤をそのまま発酵槽内に投入してもよいし、生分解性
フィルムあるいはシートで分包した状態で発酵槽内に供
給してもよい。
【0011】上記目的を達成するために、本発明の有機
廃棄物処理方法では、発酵槽内に供給された有機廃棄物
を、撹拌しつつ好気性微生物によって発酵させコンポス
ト化するようにした有機廃棄物処理方法において、固体
状のpH調整剤を発酵槽内に供給し、発酵物のpHを6
以上に維持するようにした。また、有機廃棄物の投入を
検知し、有機廃棄物投入の0.5〜3 時間後にpH調整
剤を投入するようにした。さらに、水蒸気を凝縮して得
られた凝縮水のpHを計測し、pHが6未満ならば、p
H調整剤を生ごみが投入される区画に供給するようにし
た。
【0012】有機廃棄物のコンポスト化処理装置におい
て、分解率を向上させて、熟成度の高いコンポストを得
るには、発酵床を好気性微生物の増殖に適した条件に維
持する必要がある。
【0013】図1に、発酵物のpHと酸素消費速度(微
生物の発酵活性の指標となる値)との関係を示す(含水
率一定)。発酵物のpHが8〜9のときに発酵活性が最
も高い。発酵物のpHが低下するにつれて発酵活性が低
くなり、pH5以下では急激に低下する。図2に、発酵
物のpHの経時変化を示す。生ごみのpH6.0 に対
し、生ごみ投入1時間後の発酵物のpHは5.6 、生ご
み投入24時間後の発酵物のpHは5.2 であり、時間
の経過に伴い、発酵物のpHは低下する。発酵物のpH
が低下するのは、発酵の過程で、酢酸等の有機酸が生成
されるためである。図1に示すように、発酵活性はpH
が8〜9のときに最も高いので、有機物の分解率を向上
させるには、発酵物のpHを計測して、pH調整剤(ア
ルカリ)を供給し、発酵床のpHを6以上、より好まし
くは7以上に維持するのが望ましい。
【0014】pH調整剤としては、固体,溶液が考えら
れるが、発酵床の含水率を発酵に適した範囲内に維持し
てコンポスト化反応の速度を高めるには、発酵床含水率
に及ぼす影響が小さい、固体の方が望ましい。形状は発
酵物と混合しやすい、粉末状あるいは顆粒状のものが好
ましい。発酵物の含水率が高い状態でさらにpH調整溶
液を添加した場合や、発酵物のpHが酸性で、大量のp
H調整溶液を供給しなければならない場合には、発酵物
が泥状になって、空気が通りにくくなり、好気性微生物
の発酵活性が低下する恐れがある。また、生成物として
乾燥状態のコンポストを得られない恐れがある。
【0015】pH調整剤は、安全性,取り扱い易さを考
慮すると、消石灰,炭酸水素カルシウム,炭酸カルシウ
ムが適している。コンホスト化の過程においては、発酵
及び加熱により水蒸気が発生する。そのため、pH調整
剤を発酵槽内に導入する配管内で湿気によって固まり、
配管が詰まる恐れがある。pH調整剤を乾燥気体の雰囲
気下で発酵槽内に供給することにより、配管等でのpH
調整剤の詰まりを防止し、発酵反応を円滑に進行させる
ことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
【0017】(実施例1)図3に、本発明の有機廃棄物
処理装置の一実施例の構成を示す。発酵槽1は、仕切り
板2によって二つの区画1a及び1bに分けられてい
る。仕切り板2は発酵槽1の底部から垂直に立ち上がっ
ており、区画1aと1bは発酵槽の上部でつながってい
る。区画1aの上方部分には、有機廃棄物投入口3及び
有機廃棄物投入口3を開閉する蓋4が取り付けられてい
る。また、区画1aの底部には、櫛歯状の固定刃5が設
けられている。区画1bの仕切り板2と対向する側壁6
に、生成コンポストを排出するための排出口7が設けら
れている。側壁6に隣接して生成コンポストを収納する
ためのストッカ8が設けられている。さらに、ストッカ
8を取り出すための排出扉9が、枠体10の壁面に設け
られている。
【0018】発酵槽1の中心部には、区画1a及び1b
を貫通して回転軸11が配設されている。回転軸11に
は、撹拌腕12が取り付けられている。回転軸11は、
一端が駆動手段13に接続されている。発酵槽1の底部
外壁には、ヒータ(図示せず)が配設されており、発酵槽
1内は有機廃棄物が発酵するのに適した50〜70℃に
保持される。また、発酵槽1底部には発酵槽全体の重量
を計測するために、重量センサ14が設置されている。
【0019】発酵槽1の区画1aには、気体取り入れ管
15,熱交換器16,連結管17,気体循環器18及び
気体戻し管19を循環系として、循環する構造になって
いる。発酵及び加熱によって生じた発酵ガス中の水蒸気
は、熱交換器16を通過する過程で冷却されて水(凝縮
水)になる。凝縮水はドレイン管22を通って系外に排
出される。熱交換器16の下流側にはpHセンサ等から
成る凝縮水のpHを計測するpH計測手段21が設けら
れている。水分除去後の気体(除湿気体)は、連結管1
7,気体循環器18及び気体戻し管19を通って、発酵
槽1の区画1bに導入される。
【0020】連結管17の経路上に分岐管23が設けら
れている。分岐管23は、ポンプ24,脱臭部連絡管2
5を経て、脱臭部26に接続している。ポンプ24を作
動させることによって、臭気を含んだ除湿後の気体の一
部は脱臭部26に導かれ、脱臭部26にて脱臭処理され
た後、系外に排気される。
【0021】図中27はpH調整剤貯留容器であり、あ
らかじめpH調整剤28を入れておく。
【0022】ポンプ,スクリューフィーダー等から成る
pH調整剤供給手段29により、pH調整剤28をpH
調整剤導入管30を介して、所定量発酵槽1の区画1a
内に投入する。pH調整剤は、顆粒状あるいは粉末状の
消石灰,炭酸水素ナトリウム,炭酸カルシウムを単独あ
るいは複数を混合して用いることができる。アルカリの
強さ,溶解度,粒径の異なるものを組み合わせて使用す
ることにより、pH調整剤の効果を持続でき、pH調整
剤の投入頻度を少なくできる。pH調整剤導入管30と
発酵槽1との間に開閉扉を設け、pH調整剤供給時以外
は開閉扉が閉じるようにしてもよい。
【0023】気体戻し管19の経路上に分岐管31を設
けて、除湿気体の雰囲気下でpH調整剤が投入されるよ
うにする。これにより、pH調整剤のpH調整剤導入管
30等での詰まりを防止できる。なお、気体戻し管19
及び分岐管31の経路上に流量調整器及び32及び33
を設け、発酵槽1内に供給される除湿気体の量を調節し
てもよい。
【0024】本発明では、発酵ガスが熱交換器16を通
過する過程で生じる凝縮水のpHを測定しているが、発
酵槽1の上部空間にpHセンサを設け、pHセンサに付
着した凝縮水のpHを測定してもよい。
【0025】図3中34は制御手段であり、pH計測手
段21及び重量センサ14からの信号を受けて、pH調
整剤の投入量及び投入時間を判断し、pH調整剤供給手
段29に信号を送り、適量のpH調整剤を発酵槽1内に
供給するようにする。なお、発酵物のpHと凝縮水のp
Hとの関係,発酵物のpH,重量とpH調整剤の供給
量,pH調整剤供給後のpHとの関係をあらかじめ実験
により求めて、そのデータを制御手段34にあらかじめ
入力しておく。pH調整剤の投入時間は適宜設定できる
が、発酵槽内に投入された有機廃棄物が破砕されて細か
くなり、かつ発酵物の含水率が高い(有機廃棄物から水
分が浸出)、有機廃棄物投入0.5〜3時間後が好まし
い。pH調整剤と発酵物とが混合しやすく、両者の反応
が円滑に進行する。
【0026】次に、上記のように構成してなる有機廃棄
物処理装置の動作機構を説明する。有機廃棄物を処理す
る場合、投入口の蓋4を開け、被処理物Aを投入する。
発酵槽1には、堆肥から採取した好気性菌種から成る種
菌を最初の運転時のみ予め所定量いれておく。発酵槽1
の区画1aで、被処理物Aは、撹拌腕12と固定刃5と
の間にはさまれて細かく破砕されながら、撹拌混合さ
れ、好気性菌によって分解される。発酵槽1内で進行す
る発酵反応は、酢酸等の有機酸の発生を伴う反応である
ため、図2に示すように発酵が進むにつれて、発酵物の
pHは低下する。図1に示すように、発酵物のpHが低
下すると、発酵活性が低下する。
【0027】発酵物のpHを凝縮水のpHでモニタし、
凝縮水のpHが6.0 未満に低下したときに、発酵物の
pHが6.0〜9.0、好ましくは7.0〜8.0の範囲内
に入るようにpH調整剤を供給する。pH調整剤の投入
量に関しては、上述したように、制御手段34にて、発
酵物の重量測定結果及び凝縮水のpH測定結果に基づい
て、判断する。なお、pH調整剤は、一度に発酵槽1内
に投入してもよいし、数回に分けて投入してもよい。
【0028】本発明では、発酵物のpHを発酵に適した
範囲内に維持することができるので、発酵活性の低下を
抑制することができ、分解率の高いコンポストを得るこ
とができる。pH調整剤として、固体状のアルカリ性物
質を用いており、溶液を用いた場合に比べると、発酵物
の含水率に与える影響が小さいので、発酵物の状態を発
酵に適した条件にコントロールしやすい。なお、pH調
整剤の効果を持続させるには、アルカリの強さ,溶解
度,粒径の異なるものを組み合わせるのが効果的であ
る。
【0029】(実施例2)図4に本発明の他の実施例を
有機廃棄物処理装置の構成を示す。この装置での有機廃
棄物の処理方法は実質的には実施例1の装置(図3)と
同一である。
【0030】実施例1では、凝縮水のpHと発酵物の重
量を計測し、そのデータに基づいて、発酵槽内へのpH
調整剤の供給量を制御していたのに対し、本実施例で
は、生ごみ等の有機廃棄物の投入量を検出して、pH調
整剤の投入量を制御する点が異なる。投入する生ごみの
組成の変動が小さい場合、単一成分生ごみを投入する場
合には、本実施例に示すような制御が適している。
【0031】図4中35は、廃棄物投入口の蓋4の開閉
を検知する開閉センサである。開閉センサ35及び重量
センサ14により、有機廃棄物の投入とその量(重量変
化より算出)を検出し、その信号を制御手段34に送
る。制御手段34では、有機廃棄物の投入量からpH調
整剤の投入量を判断して、その信号をpH調整剤供給手
段29に送り、発酵槽1内に消石灰等のpH調整剤を投
入するようにする。pH調整剤の投入時間は適宜設定で
きるが、pH調整剤と発酵物との混合や反応が効率的に
進行する、有機廃棄物投入後0.5〜3 時間後が好まし
い。本発明によれば、発酵物のpHを発酵に適した範囲
内に維持することができるので、分解率の高いコンポス
トを得ることができる。
【0032】本実施例では、廃棄物投入口の開閉,発酵
物の重量変化より投入量を判断しているが、投入口と発
酵槽との間に、廃棄物を一時貯留する貯留室を設けて、
貯留室内に投入された発酵物の重量を測定してもよい。
【0033】(実施例3)図5に本発明の他の実施例の
有機廃棄物処理装置の構成を示す。この装置での有機廃
棄物の処理方法は実質的には実施例1の装置(図3)と
同一である。
【0034】実施例1では、凝縮水のpHと発酵物の重
量を計測し、そのデータに基づいて、発酵槽内へのpH
調整剤を自動供給していたのに対し、本実施例では、凝
縮水のpHと発酵物の重量より、発酵槽内へのpH調整
剤の投入量を算出し、表示手段36に表示し、使用者に
手動でpH調整剤を槽内に供給するように警告を出す。
使用者は、有機廃棄物を投入する際に、警告ランプがつ
いていなければ有機廃棄物だけを、警告ランプがついて
いれば有機廃棄物の投入の前後に指示された量のpH調
整剤を発酵槽内に投入するようにすればよい。pH調整
剤は、粉末状あるいは顆粒状のアルカリ性物質,消石
灰,炭酸カルシウム,炭酸水素ナトリウム等を用いるこ
とができる。なお、粉末あるいは顆粒状の消石灰等のア
ルカリ性物質を生分解性プラスチックあるいは天然材料
のフィルムあるいはシートで分包した状態で投入する
と、消石灰が直接手指に触れないので、作業性及び安全
性が高い。なお、生分解性プラスチックあるいは天然材
料のフィルムあるいはシートは、発酵槽内でのコンポス
ト化の過程、あるいは施肥後の土壌中で分解するので、
肥料効果や環境に悪影響を与えることがない。
【0035】本実施例では、発酵物の重量を発酵槽の底
部に設置した重量センサにより測定しているが、発酵槽
内にコンポスト体積面の高さ方向を測定できるように設
けた光あるいは超音波を利用した位置検出機器を用いて
もよい。
【0036】本発明によれば、従来の装置の簡単な改造
(pH計測手段及び制御・表示手段の追加)により、分
解率の高いコンポストを得ることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明では、槽内発酵物の重量,凝縮水
のpHを計測して、粉末あるいは顆粒状態のpH調整剤
を投入しているので、発酵が好適に進行する条件に維持
でき、分解率の高いコンポストを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】発酵物のpHと槽内酸素消費速度との関係を示
す特性図。
【図2】槽内発酵物pHの経時変化を示す特性図。
【図3】本発明の有機廃棄物処理装置の一実施例の構成
を示す系統図。
【図4】本発明の有機廃棄物処理装置の第二の実施例を
示す系統図。
【図5】本発明の有機廃棄物処理装置の第三の実施例の
構成を示す系統図。
【符号の説明】 1…発酵槽、2…仕切り板、3…廃棄物投入口、4…廃
棄物投入口の蓋、5…固定刃、6,20…側壁、7…排
出口、8…ストッカ、9…排出扉、10…枠体、11…
回転軸、12…撹拌腕、13…駆動手段、14…重量セ
ンサ、15…気体取り入れ管、16…熱交換器、17…
連結管、18…気体循環器、19…気体戻し管、21…
pH計測手段、22…ドレイン管、23,31…分岐
管、24…ポンプ、25…脱臭部連絡管、26…脱臭
部、27…pH調整剤貯留容器、28…pH調整剤、2
9…pH調整剤供給手段、30…pH調整剤導入管、3
2,33…流量調整器、34…制御手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 節雄 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発酵槽の内部を複数の区画に仕切って、前
    記発酵槽の一方の区画に投入された有機廃棄物を他方の
    区画にオーバーフローによって順次移送させるように
    し、前記発酵槽に撹拌手段と加熱手段を設けて、有機廃
    棄物を加熱下で撹拌しつつ好気性微生物によって発酵さ
    せコンポスト化するようにした有機廃棄物処理装置にお
    いて、前記発酵槽内に固体状のpH調整剤を供給する手
    段を設けたことを特徴とする有機廃棄物処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記有機廃棄物が投入
    される区画から発生する水蒸気を含む気体を取り込ん
    で、前記気体中の水蒸気を凝縮して凝縮水を生成し、前
    記凝縮水を排出する手段と、水分を除去した後の気体を
    前記発酵槽に循環させる手段とを設け、水分を除いた後
    の気体の雰囲気下でpH調整剤を発酵槽内に供給する有
    機廃棄物処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2において、前記有機廃棄
    物が投入される区画にpH調整剤が供給されるように設
    定した有機廃棄物処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3において、前記pH
    調整剤を供給する手段を、前記有機廃棄物が投入される
    区画の50%よりも後段にpH調整剤が投入されるよう
    に配置した有機廃棄物処理装置。
  5. 【請求項5】請求項1,2,3または4において、前記
    pH調整剤の供給量及び供給時間を制御する制御手段を
    設けた有機廃棄物処理装置。
  6. 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、
    前記有機廃棄物の投入を検知する手段を設け、前記有機
    廃棄物の投入を検知する手段からの信号を受けて、前記
    pH調整剤の投入時間を制御する有機廃棄物処理装置。
  7. 【請求項7】請求項1,2,3,4または5において、
    前記凝縮水のpHを計測するpH計測手段と、前記発酵
    槽内の発酵物の重量を計測する手段と、前記pH計測手
    段及び前記重量計測手段からの信号に基づいて、pH調
    整剤の供給量を判断する手段を設けた有機廃棄物処理装
    置。
  8. 【請求項8】請求項1,2,3,4または5において、
    前記有機廃棄物の投入量を計測する手段と、前記投入量
    計測手段からの信号に基づいて、pH調整剤の投入量を
    判断する手段を設けた有機廃棄物処理装置。
  9. 【請求項9】発酵槽の内部を複数の区画に仕切って、前
    記発酵槽の一方の区画に投入された有機廃棄物を他方の
    区画にオーバーフローによって順次移送させるように
    し、前記発酵槽に撹拌手段と加熱手段を設けて、有機廃
    棄物を加熱下で撹拌しつつ好気性微生物によって発酵さ
    せコンポスト化するようにし、廃棄物が投入される区画
    から発生する水蒸気を含む気体を取り込んで、前記気体
    中の水蒸気を凝縮して凝縮水を生成し、前記凝縮水を排
    出する手段を設けた有機廃棄物処理装置において、凝縮
    水のpHを計測する手段と、前記pH計測手段からの信
    号を受けてpH調整剤の投入の必要性,pH調整剤の投
    入量を判断し、表示する手段を設けたことを特徴とする
    有機廃棄物の処理装置。
  10. 【請求項10】請求項9において、前記発酵槽内の発酵
    物の重量を計測する手段を設け、前記pH計測手段と前
    記発酵物重量計測手段からの信号を受けて、前記pH調
    整剤の投入の必要性、前記pH調整剤の投入量を判断
    し、前記表示手段に表示するように設定した有機廃棄物
    処理装置。
  11. 【請求項11】請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記pH調整剤は顆粒状あるいは粉末状の1種以上のア
    ルカリ性物質から成る有機廃棄物の処理装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、前記pH調整剤は
    消石灰,炭酸水素ナトリウム,炭酸カルシウムから選ば
    れた一種以上である有機廃棄物の処理装置。
  13. 【請求項13】請求項1乃至10のいずれかにおいて、
    前記pH調整剤を生分解性材料から成るフィルムあるい
    はシートで分包した状態で発酵槽内に供給する有機廃棄
    物の処理装置。
  14. 【請求項14】発酵槽内に投入された有機廃棄物を、加
    熱下で撹拌しつつ好気性微生物によって発酵させコンポ
    スト化するようにした有機廃棄物処理方法において、固
    体状のpH調整剤を発酵槽内に供給し、発酵物のpHを
    6以上に維持する有機廃棄物処理方法。
  15. 【請求項15】請求項14において、前記有機廃棄物の
    投入を検知し、前記有機廃棄物投入の0.5〜3 時間後
    にpH調整剤を供給する有機廃棄物の処理方法。
  16. 【請求項16】請求項14において、水蒸気を凝縮して
    得られた凝縮水のpHを計測し、pHが6未満ならば、
    pH調整剤を供給する有機廃棄物の処理方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002083601A1 (en) * 2001-04-10 2002-10-24 Saastamoinen, Matti Method and apparatus for composting organic material
KR101507951B1 (ko) * 2013-06-11 2015-04-08 최석주 음식물쓰레기 처리장치
JP2015520100A (ja) * 2012-04-26 2015-07-16 ザ プロクター アンド ギャンブルカンパニー 家庭内の堆肥化物品及び堆肥化方法

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