JPH10293393A - フォトマスク欠陥解析装置および欠陥解析方法 - Google Patents

フォトマスク欠陥解析装置および欠陥解析方法

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JPH10293393A
JPH10293393A JP10369097A JP10369097A JPH10293393A JP H10293393 A JPH10293393 A JP H10293393A JP 10369097 A JP10369097 A JP 10369097A JP 10369097 A JP10369097 A JP 10369097A JP H10293393 A JPH10293393 A JP H10293393A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実際のマスク欠陥の形状・大きさ・光学濃度
等の情報を精度良く取り込み、かつ、系統的な欠陥解析
を迅速・容易に行うことができるマスク欠陥解析装置お
よび欠陥解析方法を提供すること。 【解決手段】 欠陥観察ユニット1においてフォトマス
ク3上の欠陥情報を欠陥観察部5に取り込み、画像情報
記録部7へ記憶すると共に、画像情報出力部8からこの
情報を欠陥解析ユニット9へ受け渡す。そして画像情報
を画像変換部11にて適宜データ変換した後、パターン
データ合成部12にてフォトマスクパターンと欠陥画像
データとを合成し、光強度シミュレーション部14にて
シミュレーションを行う。これを解析することにより、
実際のフォトマスク欠陥の画像情報を元にした高精度な
欠陥情報をもって解析することができ、かつシミュレー
ションの利用によって迅速・容易に欠陥解析が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程中
のフォトリソグラフィ工程において、ウェハー上の露光
パターンに対するフォトマスク上の欠陥の影響を解析す
るためのフォトマスク欠陥解析装置および欠陥解析方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォトマスク上の欠陥解析は、実
際に欠陥をウェハーパターン上に転写することによって
行われていた。欠陥解析の目的は、フォトマスクパター
ンをウェハーに転写する際に、フォトマスク上の欠陥が
ウェハーパターンにどのような影響を及ぼすかについて
評価することである。そしてその結果から、パターンの
良否判定および欠陥の大きさ・形状等の許容範囲の設定
を行うこと、さらにフォトマスク製造プロセスにおける
欠陥生成原因の究明を行うことができる。
【0003】そのための欠陥解析の一般的手順として、
第一の従来方法を次に説明する。図2は、第一の従来方
法の手順を示したフローチャートである。まず、ステッ
プSA1において欠陥部分のあるフォトマスクを準備
し、ステップSA2においてフォトマスク欠陥検査機あ
るいは光学顕微鏡等の光学的観察装置を用いて上記フォ
トマスク内の欠陥部分を検出・観察する。そしてステッ
プSA3においてこの欠陥部分の位置,形状,大きさ等
の情報を記録しておく。次にステップSA4においてこ
のフォトマスクを露光転写装置に取り付け、実際にウェ
ハー上に露光転写する。そしてステップSA5において
所定のリソグラフィ工程を行い、ウェハー上のレジスト
パターンを得る。このレジストパターンには、上記フォ
トマスク上の欠陥も転写されていることが期待される。
【0004】次に、ステップSA6において得られたウ
ェハーパターンのフォトマスク欠陥のあった位置に対応
するパターン部分を観察し、ステップSA7においてこ
れと上記フォトマスク欠陥の情報とを比較評価すること
によって、ウェハーパターンに対してフォトマスク欠陥
がどのような影響を与えたかを評価する。ここで説明し
た手順は、特に装置を限定するものでなく、一般的な欠
陥検査装置や光学顕微鏡などを使用すればよい。
【0005】しかしながら、上述した従来のマスク欠陥
解析方法に関する第一の方法を実施するためには次の条
件が必要であった。まず第一に、フォトマスク上に欠陥
が存在していなければならないこと、つまり欠陥のある
フォトマスクを見い出して、しかもその欠陥が転写評価
の目的に沿うような形状・大きさである必要がある。第
二に、露光転写装置を含むウェハー用リソグラフィプロ
セスの設備一式が必要であり、実際に露光転写とリソグ
ラフィプロセスを行う必要がある。第三にフォトマスク
欠陥検査装置およびウェハー欠陥検査装置あるいは同等
の光学的欠陥観察装置が必要である。すなわち、フォト
マスク上の欠陥を、実際にウェハー上に露光転写して評
価しなければならなかった。
【0006】そして、前述した手順に従って欠陥の影響
の解析評価を行ったとしても、次に述べる欠陥解析上の
困難があった。それは、フォトマスク欠陥は、その製造
プロセス上で「偶然に」生成されるものであり、本来意
図的にその欠陥の生成を再現できるものではないという
ことである。したがって、フォトマスク欠陥を任意の形
状や大きさに制御することが困難であるため、解析を行
うために必要な欠陥形状や大きさを自由に得られない。
このため、上述した第一の方法では系統的に欠陥の影響
を評価することはできなかった。また、この方法では実
際に露光転写実験を行うので高価な設備を用い、時間を
かけて行わねばならず、コストの点で非常に不利であっ
た。
【0007】但し、上述した欠陥形状を問題とした場
合、第二の方法として、任意のフォトマスク欠陥をある
程度疑似的に作り出すことは可能である。すなわち、欠
陥の形状や大きさを模擬したパターンデータを作成し、
このデータを用いてフォトマスクを製造することで、任
意の大きさの擬似的欠陥が存在するフォトマスクを作る
ことができる。そして、これを欠陥評価用マスクとして
露光転写実験に利用することが一般的に行われている。
【0008】しかし、この第二の方法を用いて意図的に
作り込まれたマスク欠陥は、やはりパターンの一種であ
って、マスクパターンとしての制限を逃れられない。す
なわち、一般的な実際のフォトマスク欠陥は、マスク製
造プロセス中での様々な原因、たとえば異物やコンタミ
ネーション、汚染、クラック、露光むら、洗浄むら等の
不特定な原因から生成されるものである。そのため、欠
陥の形状は例えば図3(イ)〜(ハ)に示したように、
不定形や円形等の曲線部を含むことがほとんどであり、
大きさも肉眼で観察可能なものからサブミクロン以下の
ものまで多様で、欠陥の存在する密度も同様に多様であ
る。
【0009】また、パターンとして作り込まれた欠陥
は、CADによるパターンデータ設計の制限のために、
例えば図4(イ)〜(ハ)に示したように、形状として
は矩形、あるいは矩形の組み合わせしかできず、図3
(イ)〜(ハ)に示したような実際の欠陥が曲線部を多
く含むのに比べ、本質的に異なっている。また、大きさ
はある程度制御可能であるが、サブミクロン以下の微小
サイズの欠陥は、マスクプロセス上、製造が困難であ
り、意図した形状や大きさに制御することが非常に難し
い。
【0010】さらに、コンタミネーションに起因する欠
陥の中には、光学濃度が通常のマスタパターンと異なる
ことがあり、半透明のものや、濃度分布が中央と周辺で
異なっているなど光学濃度が不均一なものがありうる。
このような欠陥はもはや、マスクパターンとして意図的
に制御して作り込むことは不可能である。従って、上記
第二の方法では、マスク欠陥の解析はごく限られた形状
の範囲でしかできなかった。またコストの点でも、露光
転写実験を行う必要があるのに加え、欠陥評価用フォト
マスクを製造する必要があるため、更に不利であった。
【0011】そこで、第三の従来方法として行われてい
るのが、コンピュータシミュレーションによる欠陥解析
である。ここでコンピュータシミュレーションとは、フ
ォトリソグラフィ工程の露光工程をシミュレーションす
る光強度シミュレーションのことを指す。光強度シミュ
レーションは、フォトマスクパターンデータをもとに、
露光転写条件をパラメータとしてウェハー上の露光分布
をシミュレーションするものである。
【0012】第三の方法は以下の手順に従う。図5にこ
の手順を示す。まず、図5のステップSB1において、
マスク欠陥のみを模擬した疑似欠陥パターンデータ(以
下、欠陥データという)を作る。但し、この欠陥データ
は、光強度シミュレーション用データとして作る。その
ために、矩形あるいは矩形の組み合わせからなるパター
ンとして設計しなければならないが、矩形自体の大きさ
(これをインクリメントという)には制限がないので、
コンピュータの計算能力の許す限り微細な矩形で構成す
ることができ、実際の欠陥形状にある程度近似させるこ
とができる。また、この欠陥データは、コンピュータ上
のデータであって実際のフォトマスクを作る必要がない
ため、前述した第二の方法のような製造上の困難もな
い。
【0013】次にステップSB2において、通常のマス
クパターンを模擬したマスクパターンデータを用意し、
これを光強度シミュレーション用にデータ変換する。さ
らにステップSB3において、上記データ変換したマス
クパターンデータを、ステップSB1で作成した欠陥デ
ータと合成する。ここで、マスクパターンデータと欠陥
データは、最初から同じレイヤーで作成してもよく、そ
の場合は合成することが不要となる。また別のレイヤー
で作成した場合には、欠陥とパターンとを別々に何種類
か作成しておき、合成する時に様々な組み合わせをする
ことができる。どちらの方法を採用するかについては適
宜選択すればよい。
【0014】そしてステップSB4において、この合成
したデータに対して所定の露光転写条件をパラメータと
して光強度シミュレーションを行う。次にステップSB
5において、ステップSB4で行った光強度シミュレー
ションにより得られたシミュレーション結果を解析、評
価することにより、欠陥がフォトマスクパターンの露光
転写時に与える影響が評価できる。この方法によれば、
実際にマスク及び欠陥を製造することなく、コンピュー
タ上のみで欠陥解析が可能になるので、非常に迅速かつ
安価なコストで実施できるという利点を有している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、コンピ
ュータシミュレーションを用いたこの第三の従来方法
も、実際の欠陥を解析する点では精度に問題がある。す
なわち、前述のように実際のマスク欠陥の形状は不定形
が多く、かつ光学濃度分布が一定でないこともあるた
め、それらの欠陥を正確に欠陥データとして設計するこ
とが困難であった。欠陥データ及びパターンデータは、
CAD(Computer Aided Design)等の設計ツールを用
いて作られるが、通常の設計ツールでは複雑な曲線形状
を持つ欠陥を正確に設計することができない。すなわ
ち、この種の設計ツールは、回路パターン設計用である
ため、直線のみで構成されたパターンがほとんどであっ
て、曲線があったとしても円形等の単純な形のパターン
しか設計することができない。そのため、欠陥形状を模
擬するといっても結局は矩形に近い形状になり、実際の
欠陥とはかなり異なってしまう。
【0016】また、データのインクリメントを細かくす
ることで、原理的には不定形でも模擬することは可能で
あるが、手動でそのようなことを行うには大変な負荷が
かかり、さらにそのためにデータ容量が飛躍的に増大し
てしまい、シミュレーション計算において膨大な時間を
費やすことになるという問題があった。従って、実際の
フォトマスク欠陥の解析を精度良く行う目的には不適当
であった。
【0017】そこで本発明は上記のような問題点を鑑
み、実際のマスク欠陥の形状・大きさ・光学濃度等の情
報を精度良く取り込むことができ、かつ系統的なフォト
マスク欠陥解析を迅速・容易に行うことができるマスク
欠陥解析装置および欠陥解析方法を提供することを目的
とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、フォトリソグラフィ工程
におけるフォトマスク上の欠陥の影響を解析するための
フォトマスク欠陥解析装置において、前記フォトマスク
上の欠陥の画像情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手
段により抽出された欠陥の画像情報と、予め記憶してい
たフォトマスクパターンデータとに基づいて光強度シミ
ュレーションを行った後、そのシミュレーション結果を
解析する解析手段とを具備することを特徴とする。
【0019】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のフォトマスク欠陥解析装置において、前記解析
手段が、前記抽出された欠陥の画像情報により表される
欠陥の形状が所望する形状となるように、前記欠陥の画
像情報を変換する画像変換手段と、複数種類のフォトマ
スクパターンデータを予め記憶した記憶手段と、前記記
憶手段からフォトマスクパターンデータを読み出し、前
記画像変換手段によって抽出された欠陥の画像情報と合
成するデータ合成手段と、前記データ合成手段によって
合成されたデータに基づいて光強度シミュレーションを
行うシミュレーション手段と、前記シミュレーション手
段によるシミュレーションの結果得られたデータの解析
処理を行うデータ解析処理手段とを具備することを特徴
とする。
【0020】これらの装置構成により、フォトマスク欠
陥を観察して得られた欠陥画像情報を取り込み、これを
適宜画像変換して解析目的の欠陥情報とした後、フォト
マスクパターンと合成し、光強度シミュレーションによ
って所望の欠陥解析を行うことを可能にした。
【0021】また、請求項3に記載の発明は、フォトリ
ソグラフィ工程におけるフォトマスク上の欠陥の影響を
解析するためのフォトマスク欠陥解析方法において、フ
ォトマスク上の欠陥を光学的に観察し、欠陥を画像情報
として抽出し、この画像情報あるいはこれに対して所定
の画像変換処理を行った画像情報を任意のフォトマスク
パターンデータと合成し、合成したパターンデータに対
して光強度シミュレーションを行ってその結果を解析す
ることにより、フォトマスク上の欠陥の影響を解析する
ことを特徴とする。
【0022】上記のフォトマスク欠陥解析方法により、
実際のフォトマスク欠陥の形状、大きさ、光学濃度等の
情報を精度良く取り込むことができ、適宜欠陥画像の画
像変換を行った後マスクパターンと合成して光強度シミ
ュレーションを行うことによって、欠陥形状や大きさ等
に関して様々に変化させた上での系統的な欠陥解析を、
迅速かつ容易にできるようにした。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
に係るフォトマスク欠陥解析装置の一実施形態について
詳述する。図1は本実施形態のフォトマスク欠陥解析装
置の構成を示すブロック図である。以下、その各部位の
役割および動作内容を説明する。
【0024】まず、欠陥観察ユニット1では、予め用意
された欠陥を有するフォトマスク3に、可視波長域の光
源2からの光が照射され、その透過光が光センサー4に
入射する。この光センサー4は、光学レンズ系及びCC
D(Charge Coupled Device) 等の光量感知部からな
り、微小な欠陥部分も高倍率で感知可能なものとする。
そして、フォトマスク上の欠陥部分は、光センサー4を
通して透過光の情報として欠陥情報処理部5に入り、こ
こで第一表示部6を通してフォトマスク上の欠陥部分を
観察,確認することができる。
【0025】上記欠陥観察部5は、通常、光センサー4
からの情報を表示装置および情報記録装置に画像情報を
受け渡すための情報処理システムからなる。また、CR
Tディスプレーからなる第一表示部6は欠陥観察部5と
接続され、欠陥の外形を観察できるようになっている。
そして、光センサ4の倍率を調整して第一表示部6の画
面内に欠陥部分のみの画像を表示させることで、欠陥部
分の画像情報、すなわち、欠陥部分の画像の光量分布
(多数の画素からなるいわゆるビットマップデータ)が
抽出される。また、抽出された欠陥画像情報とその観察
倍率情報とを、フォトマスク3の欠陥情報、すなわち、
欠陥の形状と大きさの情報として出力する。
【0026】欠陥観察部5からの欠陥情報は観察画像情
報記録部7に渡される。観察画像情報記録部7では、欠
陥観察部5で観察されたフォトマスク欠陥の画像情報と
その観察倍率情報とが記録保存され、これを通じて欠陥
情報が観察画像情報出力部8を経て欠陥解析ユニット9
へ渡される。なお、観察画像情報記録部7および観察画
像情報出力部8は、第一表示部6と接続されており、こ
れにより、記録する欠陥情報、および、欠陥解析ユニッ
ト9へ出力される欠陥情報をオペレータがモニタするこ
とができる。
【0027】このように、欠陥観察ユニット1は、フォ
トマスク欠陥の光学観察機構を含み、フォトマスクから
欠陥部分の画像情報を抽出し、その画像情報と観察倍率
情報とを記録・出力する役割を持つ処理系となってい
る。
【0028】次に、欠陥観察ユニット1から出力された
フォトマスク3の欠陥情報は、欠陥解析ユニット9の画
像取込部10に取り込まれる。この欠陥解析ユニット9
は、情報処理システムとして構成されており、ハードウ
ェアとしては、コンピュータ本体とデータ記録・保管装
置、表示装置、印刷出力装置等を持つ一般的なコンピュ
ータシステムからなる。また、欠陥解析ユニット9にお
いて用いられるソフトウェアとしては、フォトマスクの
欠陥情報およびフォトマスクパターン情報の処理や、光
強度シミュレーション、および、データ解析等を行うた
めのソフトウェアからなる。
【0029】画像取り込み部10に取り込まれた欠陥情
報は、画像変換部11に渡され、そこで解析目的に対応
した所定の画像処理アルゴリズムによるデータ変換が行
われる。例えば、図4(ハ)に示したような欠陥部分の
画像に対し、欠陥の長径方向(図中、Y軸方向)を長く
した欠陥を解析したいといった場合、コンピュータ上で
その欠陥部分の画像情報(ビットマップデータ)をもと
に画像変換処理を行うことによりごく簡単に実現でき
る。すなわち、欠陥部分の大きさや形状が段階的に変化
するように、その欠陥部分のビットマップデータを変換
し、それをシミュレーションすることで、欠陥の形状や
大きさに対する系統的な欠陥解析を行うことが可能とな
る。このような画像処理のアルゴリズムは、既にコンピ
ュータ画像工学の分野で一般的に認知されたアルゴリズ
ムを用いればよい。
【0030】次に、パターンデータ合成部12にデータ
変換された欠陥画像情報が渡され、ここでフォトマスク
パターンデータと、フォトマスク欠陥データとが合成さ
れる。これは、フォトマスクパターンと欠陥との組み合
わせによって解析結果が異なるためである。すなわち、
欠陥の影響はパターンデザインや、パターンと欠陥との
位置関係によっても異なるため、最終的にはこれらを合
成したパターンで解析する必要があるからである。
【0031】例えばパターン密度が密な場合には、欠陥
がパターンに密着するかあるいは近接する場合がある。
この場合、露光転写によってパターンは欠陥による光近
接効果を受け、パターン自身の変形を生じることがあ
る。このような場合は欠陥とパターンの相対的な位置関
係を解析のパラメータとして考慮しなければならない。
【0032】また、上述したフォトマスクパターンデー
タは、パターン情報データベース部13から適宜選択し
て取り出される。これにより、実際のフォトマスクがな
くても自由にパターンを選択し、取り出して欠陥データ
と合成することができ、前記の欠陥データの変換と同様
に、大きさや形状あるいはパターンテザインを自由に組
み合わせることができるため、フォトマスクパターンの
上でも系統的な解析が可能となる。このパターン情報デ
ータベースは、実際のフォトマスクパターンを原情報と
して蓄積されたデータベースであって、パターン種類や
パターン寸法等をパラメータとして解析目的に応じた最
適なパターンを適宜選択し、抽出できる構成となってい
る。
【0033】次に光強度シミュレーション部14におい
て、前述した合成データを取り込み、光強度シミュレー
ションを実行する。この際、欠陥解析の目的に応じて適
宜露光波長や開口数、可干渉度、焦点誤差などの露光条
件パラメータを入力することができる。そして、これら
のパラメータの値を変更しながら繰り返しシミュレーシ
ョンを行うことにより、露光条件に対する欠陥の影響の
変化を解析することが可能となる。
【0034】さらに、このシミュレーション結果の情報
をデータ解析部15に送り出し、総合的に解析すること
ができる。例えば前記画像変換部でフォトマスク欠陥の
形状あるいは大きさ等を少しずつ変化させ、さらにそれ
ぞれについて光強度シミュレーション部で露光条件を変
化させてシミュレーションを行うことができる。そし
て、それらの結果を統合的に処理することで欠陥形状と
露光条件との関係を求めるような解析ができる。もちろ
ん、よりパラメータの数を増やした複雑な解析も同様の
手順により可能である。
【0035】次に、データ出力部16においてデータ解
析の結果を処理する。解析結果をグラフィック表示した
り、外部記憶装置にデータを出力したり、データを印刷
したりするような処理を行う。また、部分的なデータを
取り出してX,Y平面に露光強度軸を加えた3次元のイ
メージで視覚化し、これを基に3次元等高線グラフや、
指定した断面の分布による波形解析または微分解析等の
データ解析手法を用いて、欠陥のピークの大きさやその
座標位置の計測、パターンとの比較、または、回折現象
による光近接効果の計測等を行い、マスクパターンの露
光時における欠陥による影響を解析する。なお、上記欠
陥解析ユニット9の各々の処理操作は、CRTディスプ
レー装置からなる第二表示部17で表示され、種々のオ
ペレーションを行える。
【0036】以上の装置構成により、欠陥観察ユニット
においてフォトマスク欠陥の観察画像情報が得られ、さ
らに欠陥解析ユニットにおいて、画像変換処理およびフ
ォトマスクパターンデータとの合成を行うことができ、
これによって、実際の欠陥情報をもとにして、フォトマ
スクパターンを限定せず自由度に富んだパターンで光強
度シミュレーションによる欠陥解析が可能となる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明のように、この発明によれ
ば、半導体ウェハーのフォトリソグラフィ工程において
フォトマスク欠陥がウェハーパターンに与える影響を解
析するために、実際のフォトマスク欠陥の画像情報を取
り込んで光強度シミュレーションを行うことで、従来は
精度良く解析することが困難であった不定形の欠陥や、
光学濃度の不均一な欠陥に対しても高精度な解析・評価
を行うことができる。そして実際にウェハーでの露光転
写実験を行う必要がなく、迅速・容易かつ極めて安価に
解析・評価ができる。
【0038】また、欠陥の画像情報を画像処理により適
宜変換することにより、欠陥の形状や大きさ、濃度等を
変化させ、系統的かつ定性的な解析を行うことも可能と
なる。さらに別に準備された任意のフォトマスクパター
ンデータと欠陥画像データとを合成することにより、任
意のパターンに対して欠陥が与える影響を迅速かつ容易
に解析評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のフォトマスク欠陥解析装置の一構成
を示すブロック図である。
【図2】 従来のフォトマスク欠陥解析の第一の方法を
示すブロック図である。
【図3】 実際のフォトマスク欠陥の形状の例を示す図
である。
【図4】 設計ツールを用いて作成した擬似的フォトマ
スク欠陥の形状の例を示す図である。
【図5】 従来のフォトマスク欠陥解析の第三の方法を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 欠陥観察ユニット 2 光源 3 フォトマスク 4 光セ
ンサー 5 欠陥観察部 6 第一
表示部 7 観察画像情報記録部 8 観察
画像情報出力部 9 欠陥解析ユニット 10 画像
取込部 11 画像変換部 12 パ
ターンデータ合成部 13 パターン情報データベース部 14 光
強度シミュレーション部 15 データ解析部 16 デ
ータ出力部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フォトリソグラフィ工程におけるフォト
    マスク上の欠陥の影響を解析するためのフォトマスク欠
    陥解析装置において、 前記フォトマスク上の欠陥の画像情報を抽出する抽出手
    段と、 前記抽出手段により抽出された欠陥の画像情報と、予め
    記憶していたフォトマスクパターンデータとに基づいて
    光強度シミュレーションを行った後、そのシミュレーシ
    ョン結果を解析する解析手段とを具備することを特徴と
    するフォトマスク欠陥解析装置。
  2. 【請求項2】 前記解析手段は、 前記抽出された欠陥の画像情報により表される欠陥の形
    状が所望する形状となるように、前記欠陥の画像情報を
    変換する画像変換手段と、 複数種類のフォトマスクパターンデータを予め記憶した
    記憶手段と、 前記記憶手段からフォトマスクパターンデータを読み出
    し、前記画像変換手段によって抽出された欠陥の画像情
    報と合成するデータ合成手段と、 前記データ合成手段によって合成されたデータに基づい
    て光強度シミュレーションを行うシミュレーション手段
    と、 前記シミュレーション手段によるシミュレーションの結
    果得られたデータの解析処理を行うデータ解析処理手段
    とを具備することを特徴とする請求項1に記載のフォト
    マスク欠陥解析装置。
  3. 【請求項3】 フォトリソグラフィ工程におけるフォト
    マスク上の欠陥の影響を解析するためのフォトマスク欠
    陥解析方法において、 フォトマスク上の欠陥を光学的に観察し、欠陥を画像情
    報として抽出し、この画像情報あるいはこれに対して所
    定の画像変換処理を行った画像情報を任意のフォトマス
    クパターンデータと合成し、合成したパターンデータに
    対して光強度シミュレーションを行ってその結果を解析
    することにより、フォトマスク上の欠陥の影響を解析す
    ることを特徴とするフォトマスク欠陥解析方法。
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