JPH10293245A - 電子カメラ - Google Patents

電子カメラ

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JPH10293245A
JPH10293245A JP9104509A JP10450997A JPH10293245A JP H10293245 A JPH10293245 A JP H10293245A JP 9104509 A JP9104509 A JP 9104509A JP 10450997 A JP10450997 A JP 10450997A JP H10293245 A JPH10293245 A JP H10293245A
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focus control
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、焦点制御の方式を複数備えた電子
カメラに関し、合焦時間を効率的に短縮し、かつ外光測
距のパララックスを減らすことを目的とする。 【解決手段】 撮影光学系Zによる光像を撮像し画像信
号を生成する撮像手段1と、その画像信号を取り込んで
コントラスト量を検出するコントラスト検出手段2と、
コントラスト量が最大値をとる位置まで撮影光学系Zを
焦点移動するコントラスト焦点制御手段3と、被写体距
離を測定する外光式測距手段4と、外光式測距手段4の
測距値に基づく合焦位置まで撮影光学系Zの焦点移動を
行う外光式焦点制御手段5と、切り換え操作に応じてマ
クロモードと非マクロモードとを切り換えるマクロ設定
手段6と、非マクロモードのときは、外光式焦点制御手
段5による焦点制御を実行し、マクロモードのときは、
コントラスト焦点制御手段3による焦点制御を実行する
制御手段7とを備えたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焦点制御の方式を
複数備えた電子カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子カメラにおいて、コントラス
トAF(オートフォーカス)方式の焦点制御機構を備え
たものが知られている。この種の電子カメラでは、内部
の固体撮像素子において、被写体像の画像信号を逐次に
撮像する。電子カメラは、この画像信号から焦点検出エ
リア内の信号を選抜した後、空間周波数のバンドパスフ
ィルタなどを通して、画像信号の高域成分を抽出する。
【0003】次に、電子カメラは、この高域成分に検波
処理や積分処理などを施して、高域成分のピーク値もし
くは振幅平均値などを検出する。これらのピーク値や振
幅平均値は、いずれも被写体像のコントラストに応じて
変化する量(以下、このような量を「コントラスト量」
という)である。
【0004】電子カメラは、このコントラスト量が大き
くなる方向へ撮影光学系を少しずつ繰り出しことによ
り、合焦位置を山登り式に探る。このような焦点移動を
繰り返し行うことにより、電子カメラの撮影光学系は、
合焦位置に到達する。一方、レンジファインダ式の銀塩
カメラなどでは、公知のパッシブ測距やアクティブ測距
などの外光式測距を用いて、被写体までの距離を計るも
のが知られている。
【0005】この種の銀塩カメラでは、この被写体距離
の値に基づいて撮影光学系の合焦位置を直に算出し、撮
影光学系をその合焦位置まで一直線に移動させることが
できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
コントラストAF方式の電子カメラでは、山登り式に合
焦位置を探るため、撮影光学系を間欠的に何度も動かす
必要があった。そのため、合焦状態に到達するまでの時
間(以下、「合焦時間」という)が一般的に長いという
問題点があった。
【0007】また、被写体ごとにコントラスト量の個体
差が大きいため、コントラスト量がどこで最大値をとる
かを一概に予想することは困難であった。そのため、た
とえコントラスト量が低くても撮影光学系を大きく繰り
出すことはできなかった。このような理由から、合焦位
置までの移動距離に比例して、合焦時間が長くなるとい
う問題点があった。
【0008】特に最近では、通常撮影域からマクロ域ま
での広い範囲を1つの撮影光学系でカバーする電子カメ
ラが増えている。このような電子カメラでは、撮影光学
系の繰り出し長が長くなるため、合焦位置までの平均的
な移動距離も長い。そのため、このような電子カメラに
おいては、平均的な合焦時間が非常に長くなってしまう
という問題点があった。
【0009】また最近では、焦点制御の高精度化を望む
声に応えるため、撮影光学系の焦点調節の段数を細かく
制御する電子カメラが増えている。このような電子カメ
ラでは、コントラスト量を細かな段数ごとに実測しなけ
ればならず、合焦時間が余計に長くかかるという問題点
があった。上述したような理由により、電子カメラの合
焦時間が長くなると、レリーズタイムラグ(レリーズを
押してから撮影開始までのタイムラグ)が無視できなく
なり、貴重なシャッタチャンスを逃すなどの不具合が頻
繁に生じてしまう。
【0010】一方、上述した不具合を解決するために、
銀塩カメラなどで実用化されている外光式測距を用い
て、電子カメラの焦点制御を高速に行うことも考えられ
る。しかしながら、外光式測距では、身近な被写体に対
して、測距域と被写体との位置ずれ(以下、「パララッ
クス」という)が大きく生じる。特に、電子カメラで
は、メモ代わりに身近な小物(書類や時刻表など)を撮
影する機会が一般的に多くなる。そのため、パララック
スの大きな状態で撮影される頻度が高く、ピンボケの画
像を撮影してしまうなどの不具合を頻繁に生じてしま
う。
【0011】また、このようなパララックスを機構的に
解消するためには、測距域を被写体距離に応じて移動す
るなどの機構を電子カメラに搭載しなければならず、電
子カメラが大型化するなどの問題点があった。そこで、
請求項1に記載の電子カメラでは、上述の問題点を解決
するために、合焦時間を効率的に短縮しつつ、外光式測
距におけるパララックスの影響も軽減できる電子カメラ
を提供することを目的とする。
【0012】請求項2,3に記載の電子カメラでは、被
写体距離の特定範囲において、撮影者が焦点調節の方式
を自由選択することができる電子カメラを提供すること
を目的とする。請求項4,5に記載の電子カメラでは、
請求項1の目的と併せて、合焦精度をより高めることが
できる電子カメラを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】図1は、請求項1〜3に
記載の発明に対応する原理ブロック図である。請求項1
に記載の発明は、撮影光学系Zを介して結像される光像
を撮像して、画像信号を生成する撮像手段1と、撮像手
段1により生成された画像信号を取り込み、該画像信号
のコントラスト量を検出するコントラスト検出手段2
と、コントラスト検出手段2により検出されたコントラ
スト量が極大値をとる位置まで、撮影光学系Zの焦点移
動を行うコントラスト焦点制御手段3と、撮影光学系Z
とは別の光学系を介して、被写体までの距離を測定する
外光式測距手段4と、外光式測距手段4により測定され
た被写体までの距離に基づいて、撮影光学系Zの合焦位
置を求め、該合焦位置まで撮影光学系Zの焦点移動を行
う外光式焦点制御手段5と、外部からの切り換え操作に
応じて撮影光学系Zの繰り出し範囲を変更して、接写用
のマクロモードと非マクロモードとを切り換えるマクロ
設定手段6と、マクロ設定手段6により非マクロモード
が設定された状態では、外光式焦点制御手段5による焦
点制御を実行し、マクロモードが設定された状態では、
コントラスト焦点制御手段3による焦点制御を実行する
制御手段7とを備えたことを特徴とする。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の電子カメラにおいて、撮影光学系Zの繰り出し範囲
は、マクロモードと非マクロモードとにおいて重複範囲
を有することを特徴とする。請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の電子カメラにおいて、マクロモードに
おける繰り出し範囲は、被写体距離50cm以下に合焦す
る繰り出し範囲であり、非マクロモードにおける繰り出
し範囲は、被写体距離30cm以上に合焦する繰り出し範
囲であることを特徴とする。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1ないし
請求項3のいずれか1項に記載の電子カメラにおいて、
制御手段7は、外光式焦点制御手段5による焦点制御の
後に、コントラスト焦点制御手段3による焦点制御を補
足的に実行することを特徴とする。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
の電子カメラにおいて、コントラスト焦点制御手段3に
おいて補足的な焦点制御を行った際の焦点移動量に応じ
て、焦点移動の補正値を記憶する補正値記憶手段を備え
てなり、外光式焦点制御手段5は、前記補正値記憶手段
に過去記憶された補正値に基づいて、前記合焦位置を補
正することを特徴とする。
【0017】(作用)請求項1にかかわる電子カメラで
は、マクロ設定手段6が、外部からの切り換え操作を受
け付けて、接写用のマクロモードと非マクロモードとを
切り換える。制御手段7は、この非マクロモードの状態
では、外光式焦点制御手段5を駆動することにより、外
光式測距に基づく焦点制御を実施する。一方、マクロモ
ードの状態では、コントラスト焦点制御手段3を駆動す
ることにより、コントラストAF式の焦点制御を実施す
る。
【0018】このような作用により、非マクロモードで
は、外光式測距に基づく合焦位置まで迅速に焦点移動す
ることが可能となり、電子カメラの合焦時間が格段に短
縮する。一方、マクロモードでは、コントラストAF式
の焦点制御を行うため、測距域と被写体との間にパララ
ックスを生じることがなく、パララックスに起因するピ
ンボケなどの不具合が解消する。
【0019】さらに、コントラストAF式の焦点制御を
行う範囲が、従来の全域からマクロ域に狭く限定される
ため、コントラストAF式の焦点制御に要する平均的な
合焦時間も短縮される。請求項2,3にかかわる電子カ
メラでは、撮影光学系Zの繰り出し範囲が、マクロモー
ドと非マクロモードとにおいて重複する。
【0020】したがって、この重複範囲内において合焦
する被写体については、撮影者がマクロモードか否かを
切り替えることにより、「コントラストAF式の焦点制
御」と「外光式測距の焦点制御」とを自由に選択するこ
とが可能となる。請求項4にかかわる電子カメラでは、
制御手段7が、外光式焦点制御手段5による焦点制御に
後続して、コントラスト焦点制御手段3による焦点制御
を補足的に実行する。
【0021】請求項5にかかわる電子カメラでは、コン
トラスト焦点制御手段3による補足的な焦点制御が行わ
れた際に、補正値記憶手段が、このときの焦点移動量に
対応した補正値を記憶する。外光式焦点制御手段5は、
このようにして過去記憶された補正値を用いて、測距値
から算出する合焦位置を補正する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明にお
ける実施の形態を説明する。図2は、請求項1〜3に対
応する実施形態を示す図である。図2において、電子カ
メラ11の前面に撮影レンズ12が取り付けられ、撮影
レンズ12の像空間側には、撮像素子13が配置され
る。
【0023】この撮像素子13は、CCD駆動回路14
を介して制御CPU15に接続されて、電子シャッタな
どのタイミングが制御される。一方、撮像素子13の画
像出力は、γ補正,色信号処理およびA/D変換を行う
信号処理部16に入力され、信号処理部16のディジタ
ル出力は、公知の画像圧縮処理を行うJPEG処理部1
7に入力される。これらの信号処理部16およびJPE
G処理部17は、制御CPU15との間で画像信号のや
り取りを行う。
【0024】また、制御CPU15のPWM(パルス幅
変調)出力は、レンズ駆動回路18を介して、正逆の両
方向に回転可能なモータ19に供給される。このモータ
19の回転力は、フォーカルレンズ(撮影レンズ12内
に設けられた焦点調節用の移動光学系)を前後に駆動す
るレンズ駆動機構20に伝達される。
【0025】さらに、モータ19の回転軸には、エンコ
ーダ21が配置され、エンコーダ21の出力端子は、制
御CPU15に接続される。一方、電子カメラ11の前
面には、パッシブ測距部22およびAF補助光照射部2
3が配置され、これらは制御CPU15にそれぞれ接続
される。また、電子カメラ11の筐体には、次のような
スイッチ群25〜30がそれぞれ配置される。
【0026】まず、クローズアップスイッチ(CUS)
25は、オン操作により接写用のマクロモードが設定さ
れ、オフ操作により通常撮影用の非マクロモードが設定
されるスイッチである。半押しスイッチ(S1)26
は、レリーズ半押しにより導通するスイッチである。
【0027】全押しスイッチ(S2)27は、レリーズ
全押しにより導通するスイッチである。電源スイッチ
(MSW)28は、電子カメラ11の主電源スイッチで
ある。フォーカスロック選択スイッチ(AFC)29
は、合焦時にフォーカスロックを行うか(シングルAF
モード)、撮影時まで断続的に焦点制御を継続するか
(コンティニアスAFモード)を選択するためのスイッ
チである。
【0028】フォーカスモード選択スイッチ(AFM)
30は、常時に焦点制御を行うか(常時AFモード)、
レリーズの半押し時のみ焦点制御を行うか(半押しAF
モード)を選択するためのスイッチである。その他、電
子カメラ11には、画像信号などを記録するためのメモ
リカード31、レンズ絞りを開閉するための絞り駆動部
32、スピードライト34に駆動電圧を供給するための
閃光部33などが配置され、それぞれ制御CPU15に
接続される。
【0029】なお、本実施形態と請求項1〜3に記載の
発明との対応関係については、撮像手段1は撮像素子1
3に対応し、コントラスト検出手段2は制御CPU15
の「信号処理部16の画像信号からコントラスト量を検
出する機能」に対応し、コントラスト焦点制御手段3
は、レンズ駆動回路18,モータ19,レンズ駆動機構
20および制御CPU15の「コントラスト量に応じて
焦点制御を行う機能」に対応し、外光式測距手段4はパ
ッシブ測距部22および制御CPU15の「一対の光像
の位相差に基づいて被写体距離を算出する機能」に対応
し、外光式焦点制御手段5は、レンズ駆動回路18,モ
ータ19,レンズ駆動機構20,エンコーダ21および
制御CPU15の「被写体距離に応じて焦点制御を行う
機能」に対応し、マクロ設定手段6は、クローズアップ
スイッチ25に対応し、制御手段7は制御CPU15の
「クローズアップスイッチ25のスイッチ状態に応じ
て、焦点制御方式を切り換える機能」に対応する。
【0030】図3〜6は、本実施形態の動作を説明する
流れ図である。図7は、本実施形態における合焦範囲の
一例を示す図である。以下、図3に示す流れ図に沿っ
て、常時AFモード時における電子カメラ11の動作を
説明する。 (常時AFモード時の動作)まず、電源スイッチ28を
介して電子カメラ11に主電源が供給される。この状態
で半押しスイッチ26が押されると(図3S1)、制御
CPU15は、フォーカスモード選択スイッチ30にお
けるモード選択を判断する(図3S2)。
【0031】ここで、半押しAFモードが選択されてい
る場合、制御CPU15は、図4に示すステップS20
に動作を移行する。一方、ステップS2において、常時
AFモードが選択されている場合、制御CPU15は、
引き続きクローズアップスイッチ25におけるモード選
択を判断する(図3S4)。
【0032】ここで、非マクロモード(30cm以上離れ
た被写体を撮影するモード)が選択されている場合、制
御CPU15は、後述するパッシブAFを完了した後に
(図3S5)、ステップS10に動作を移行する。一
方、ステップS4において、マクロモード(被写体距離
が20cmから50cmまでの身近な被写体を撮影モード)
が選択されている場合、制御CPU15は、被写体距離
50cmに相当する合焦位置に、撮影レンズ12内のフォ
ーカルレンズをとりあえず移動する(図3S6)。
【0033】このようなレンズの移動後に、制御CPU
15は、フォーカスロック選択スイッチ29におけるモ
ード選択を判断する(図3S7)。ここで、コンティニ
アスAFモードが選択されていると、制御CPU15
は、全押しスイッチ27が押されていないことを確認し
た後に(図3S8のNO側)、ステップS9に動作を移
行する。また、この時点において全押しスイッチ27が
押されていれば(図3S8のYES側)、シャッタ操作
を優先するためにステップS16へ動作を移行して撮影
処理を即座に実行する。
【0034】一方、ステップS7において、シングルA
Fモードが選択されていると、制御CPU15は、後述
するコントラストAF動作を実行する(図3S9)。こ
のようにして、ステップS5もしくはS9において焦点
制御を実行した後に、制御CPU15は、焦点制御後の
経過時間を計るため、第2タイマーをスタートさせる
(図3S10)。この第2タイマーは、制御CPU15
のタイマー割り込みルーチンによって計時結果が逐次に
更新されるタイマーである。
【0035】ここで、半押しスイッチ26が既に離され
ている場合(図3S11のNO側)、制御CPU15
は、ステップS15に動作を移行する。一方、半押しス
イッチ26が継続して押されている場合(図3S11の
YES側)、制御CPU15は、ファインダ内に焦点状
態などを表示する(図3S12)。このようなファイン
ダ表示を行った後、制御CPU15は、全押しスイッチ
27のスイッチ状態を判断する(図3S13)。
【0036】ここで、全押しスイッチ27がまだ押され
ていない場合(図13S13のNO側)、制御CPU1
5は、フォーカスロック選択スイッチ29によるモード
選択を再び判断する(図3S14)。この時点において
シングルAFモードが選択されていると、制御CPU1
5は、第2タイマーの計時結果にかかわらずに、ステッ
プS11に動作を戻し、全押し動作が行われるまでステ
ップS11〜14のループを繰り返す。
【0037】また、ステップS14においてコンティニ
アスAFモードが選択されていると、制御CPU15
は、第2タイマーの計時結果が、焦点制御の繰り返し周
期に達したか否かを判定する(図3S15)。繰り返し
周期に達していない場合(図3S15のNO側)、制御
CPU15は、ステップS11に動作を戻す。その結
果、全押し動作が行われるか、もしくは繰り返し周期に
達するまで、ステップS11〜15の動作が繰り返され
る。このような繰り返し期間中に、第2タイマーの計時
結果が、焦点制御の繰り返し周期に達すると(図3S1
5のYES側)、制御CPU15は、ステップS18に
動作を移行した後、ステップS2に戻って、焦点制御を
再実行する。
【0038】一方、ステップS13において、全押しス
イッチ27が押されている場合、制御CPU15は、絞
り駆動部32を介して絞り値を適正露出まで絞るなどの
動作を行った後、CCD駆動回路14を介して撮像素子
13を駆動することにより撮影処理を実行する(図3S
16)。なお、後述するAPTフラグ(アパーチャフラ
グ)がセットされているときは、焦点制御が正確に実行
されていないケースなので、絞りを極力閉じることによ
り、被写界深度をできるだけ深くして撮影処理を行う。
【0039】このように撮影された画像信号には、信号
処理部16およびJPEG処理部17を介して、公知の
画像圧縮処理などが施され、制御CPU15を介してメ
モリカード31に記録される。
【0040】これら一連の撮影処理が終了すると、制御
CPU15は、次回の撮影に備えて、絞りを開放状態に
戻し、撮影レンズ12内のフォーカルレンズを無限端な
どの待機位置まで移動する(図3S17)。次に、AP
Tフラグ(焦点制御が不正確なときにセットされるフラ
グ)をリセットする(図3S18)。このような撮影の
後処理を完了した後、制御CPU15は、ステップS2
に動作を戻す。
【0041】以上述べた動作により、常時AFモードに
おける焦点制御および撮影動作が行われる。次に、図4
に示す流れ図に沿って、半押しAFモード時における電
子カメラ11の動作について説明する。 (半押しAFモード時の動作)まず、ステップS20に
おいて、制御CPU15は、半押しスイッチ26が既に
離されている場合(図4S20のNO側)、制御CPU
15は、動作を一旦終了して半押しスイッチ26の押圧
を再び待機する。
【0042】一方、ステップS20において、半押しス
イッチ26の押圧が継続している場合(図4S20のY
ES側)、制御CPU15は、クローズアップスイッチ
25におけるモード選択を判断する(図4S21)。こ
こで、非マクロモードが選択されている場合、制御CP
U15は、後述するパッシブAFを完了した後に(図4
S22)、ステップS26に動作を移行する。
【0043】一方、ステップS21において、マクロモ
ードが選択されている場合、制御CPU15は、被写体
距離50cmに相当する合焦位置に、撮影レンズ12内の
フォーカルレンズをとりあえず移動する(図4S2
3)。このようなレンズの移動後に、制御CPU15
は、半押しスイッチ26が継続して押されていることを
確認した上で(図4S24のYES側)、後述するコン
トラストAFの動作を実行する(図4S25)。なお、
この時点で、半押しスイッチ26が既に離されていると
(図4S24のNO側)、制御CPU15は、動作を一
旦終了して半押しスイッチ26の押圧を再び待機する。
【0044】このようにして、ステップS22もしくは
S25において焦点制御を実行した後に、制御CPU1
5は、焦点制御後の経過時間を計るために第2タイマー
をスタートさせる(図4S26)。次に、制御CPU1
5は、この時点で、半押しスイッチ26が既に離されて
いると(図4S27のNO側)、制御CPU15は、ス
テップS35に動作を移行する。
【0045】一方、ステップS27において、半押しス
イッチ26が継続して押されていると、ファインダ内に
焦点状態などを表示する(図4S28)。このようなフ
ァインダ表示を行った後、制御CPU15は、全押しス
イッチ27のスイッチ状態を判断する(図4S29)。
ここで、全押しスイッチ27がまだ押されていない場合
(図4S29のNO側)、制御CPU15は、フォーカ
スロック選択スイッチ29におけるモード選択を判断す
る(図4S30)。この時点でシングルAFモードが選
択されていると、制御CPU15は、第2タイマーの計
時結果にかかわらずに、ステップS27に動作を戻し、
全押し動作が行われるまでステップS27〜30のルー
プを繰り返す。
【0046】また、ステップS30においてコンティニ
アスAFモードが選択されていると、制御CPU15
は、第2タイマーの計時結果が、焦点制御の繰り返し周
期に達したか否かを判定する(図4S31)。制御CP
U15は、計時結果が繰り返し周期にまだ達していない
場合(図4S31のNO側)、ステップS11に動作を
戻す。その結果、全押し動作が行われるか、もしくは繰
り返し周期に達するまで、ステップS27〜31の動作
が繰り返される。このような繰り返し期間中に、第2タ
イマーの計時結果が、焦点制御の繰り返し周期に達する
と(図4S31のYES側)、制御CPU15は、半押
しスイッチ26が継続して押されていることを確認した
上で(図4S32のYES側)、再びステップS2に戻
って、焦点制御を繰り返す。なお、半押しスイッチ26
が離されている場合(図4S32のNO側)、制御CP
U15はステップS35に動作を移行する。
【0047】一方、ステップS29において、全押しス
イッチ27が押されている場合、制御CPU15は、絞
り駆動部32を介して絞り値を適正に絞るなどの動作を
行った後、CCD駆動回路14を介して撮像素子13を
駆動して撮影処理を実行する(図4S33)。このよう
に撮影された画像信号には、信号処理部16およびJP
EG処理部17を介して、公知の画像圧縮処理などが施
され、制御CPU15を介してメモリカード31に記録
される。
【0048】これら一連の撮影処理が終了すると、制御
CPU15は、次回の撮影に備えて、絞りを開放状態に
戻し(図4S34)、撮影レンズ12内のフォーカルレ
ンズを無限端などの待機位置まで移動する(図4S3
5)。次に、APTフラグをリセットした後に(図4S
36)、動作を終了する。以上述べた動作により、半押
しAFモードにおける焦点制御および撮影動作が実行さ
れる。
【0049】次に、図5に示す流れ図に沿って、上述し
たパッシブAFの動作について詳説する。 (パッシブAFの動作)まず、制御CPU15は、パッ
シブ測距部22を駆動して、一対の光像パターンを撮像
する(図5S41)。
【0050】このように撮像された一対の光像につい
て、制御CPU15はパターン間の位相差を検出する。
制御CPU15は、三角測距の原理を用いて、この位相
差から被写体距離Rを算出する(図5S42)。ここ
で、距離検出が可能であった場合には(図5S43のY
ES側)、制御CPU15は、被写体距離Rが30cm以
下か否かを判断する。もしも、30cm以下の場合には、
被写体距離Rの値を「非マクロモードにおける最短撮影
距離30cm」に一律置き換える(図5S44)。
【0051】次に、制御CPU15は、この被写体距離
Rの値を内部のデータ領域Dに格納する(図5S4
5)。このようにデータ領域Dに格納された被写体距離
Rに基づいて、制御CPU15は、対応する合焦位置ま
でフォーカルレンズを移動する(図5S46)。一方、
ステップS43において、被写体のコントラスト不足な
どのために距離検出が不可能であった場合には(図5S
43のNO側)、制御CPU15は、フォーカスロック
選択スイッチ29におけるモード選択を判断する(図5
S47)。
【0052】ここで、コンティニアスAFモードの場
合、制御CPU15は、測距繰り返し回数を多くして被
写体に対する焦点追従性を高めるために、下記のピカピ
ン動作を省略してステップS50に直行する。一方、シ
ングルAFモードの場合、制御CPU15は、AF補助
光照射部23からAF補助光を照射した状態でパッシブ
測距(いわゆる「ピカピン動作」)を実行する(図5S
48)。
【0053】このようなピカピン動作によって距離検出
がなされた場合(図5S49のYES側)、制御CPU
15は、ステップS44に動作を移行する。また、ピカ
ピン動作を行ったにもかかわらず距離検出ができなかっ
た場合(図5S49のNO側)、制御CPU15は、距
離検出を断念して撮影レンズ12の焦点距離fから想定
される標準的な被写体距離Aを、下式に基づいて算出す
る。
【0054】 標準的な被写体距離A=40・α・f ・・・(1) なお、(1)式において、αは、撮像素子13の画面サ
イズと135タイプ銀塩カメラの画面サイズとの比であ
り、fは、撮影レンズ12の焦点距離である。このよう
に算出された被写体距離Aを、制御CPU15は、実測
値の代わりにデータ領域Dに格納する(図5S50)。
さらに、制御CPU15は、APTフラグをセットする
(図5S51)。
【0055】次に、制御CPU15は、ステップS46
において、被写体距離Aに基づく合焦位置までフォーカ
ルレンズを移動する。以上のような動作により、パッシ
ブAFが完了する。次に、図6に示す流れ図に沿って、
上述したコントラストAFの動作について詳説する。
【0056】(コントラストAFの動作)まず、制御C
PU15は、コントラストAFを打ち切るまでの時間を
計時するために、第1タイマーをスタートさせる(図6
S61)。続いて、制御CPU15は、モータ19を介
してフォーカルレンズを前後に微動させる(図6S6
2)。
【0057】この状態で、制御CPU15は、CCD駆
動回路14を介して撮像素子13を駆動し、画像信号を
取得する。制御CPU15は、トランスバーサルフィル
タなどのディジタルフィルタ(演算)を用いて、この画
像信号から空間周波数の高域成分を抽出する。この高域
成分のピーク値をコントラスト量として検出する(図6
S63)。
【0058】制御CPU15は、コントラスト量が大き
くなる方向に向けて、フォーカルレンズを一段移動する
(図6S64)。ここで、エンコーダ21の監視結果に
よってフォーカルレンズが駆動端に到達したことが検出
された場合(図6S65のYES側)、制御CPU15
は、ステップS73に動作を移行する。
【0059】一方、フォーカルレンズが駆動端に到達し
ていない場合(図6S65のNO側)、制御CPU15
は、前後のコントラスト量の値からコントラスト量が極
大点に到達したか否かを判別する(図6S66)。
【0060】ここで、コントラスト量が極大点に到達し
た場合(図6S66のYES側)、制御CPU15は、
フォーカルレンズが合焦位置に到達したと判断して、レ
ンズ駆動を停止し(図6S67)、コントラストAFを
完了する。一方、コントラスト量が単調変化している場
合(図6S66のNO側)、制御CPU15は、フォー
カスロック選択スイッチ29におけるモード選択を判断
する(図6S68)。
【0061】ここで、コンティニアスAFモードが選択
されている場合、制御CPU15は、シャッタ操作を優
先するために全押しスイッチ27が押されているか否か
を判断する(図6S69)。この時点で、全押しスイッ
チ27が押されている場合は(図6S69のYES
側)、フォーカスモード選択スイッチ30におけるモー
ド選択に応じて、各モードの撮影処理を実行する(図6
S70)。また、全押しスイッチ27がまだ押されてい
ない場合(図6S69のNO側)、制御CPU15はコ
ントラストAFを継続するためにステップS71に動作
を移行する。
【0062】一方、ステップS68において、シングル
AFモードが選択されていた場合、制御CPU15は、
第1タイマーの計時結果がコントラストAFの打ち切り
時間を超えたか否かを判定する(図6S71)。ここ
で、第1タイマーの計時結果が打ち切り時間に到達して
いない場合(図6S71のNO側)、制御CPU15
は、ステップS62に動作を戻して、コントラストAF
の動作を継続する。
【0063】一方、第1タイマーの計時結果が打ち切り
時間を超えた場合(図6S71のYES側)、制御CP
U15は、コントラストAFによる焦点調節を断念し
て、被写体距離30cm相当の合焦位置までフォーカルレ
ンズを移動させる(図6S72)。このフォーカルレン
ズの移動が完了した後、制御CPU15は、レンズ駆動
を停止する(図6S73)。続いて、制御CPU15
は、APTフラグをセットした後(図6S74)、コン
トラストAFの動作を打ち切る。
【0064】以上の動作により、コントラストAFが完
了する。 (本実施形態の効果など)上述した動作により、本実施
形態では、ステップS4もしくはS21においてマクロ
モードか否かが判断され、その判断結果に応じて焦点制
御の方式が切り換えられる。
【0065】その結果、非マクロモードでは、パッシブ
測距に基づく合焦位置まで一直線に焦点移動を行い、合
焦時間を従来よりも短縮することができる。一方、マク
ロモードでは、コントラストAF式の焦点制御を行うの
で、測距域と被写体との間にパララックスが生じること
がなく、パララックスに起因するマクロ撮影時のピンボ
ケなどを的確に解消することができる。
【0066】さらに、コントラストAF式の焦点制御を
行う範囲は、従来の全域からマクロ域に狭く限定されて
いるので、コントラストAF式の焦点制御に所要する平
均的な合焦時間を短縮することもできる。また、マクロ
モードと非マクロモードとにおいて、図7に示すよう
に、被写体距離30〜50cmの範囲が重複して設定され
ている。
【0067】したがって、この重複範囲内で合焦する被
写体については、撮影者がマクロモードの設定を自在に
切り替えることにより、「コントラストAF式の焦点制
御」と「パッシブ測距の焦点制御」とを自由に選択する
ことが可能となる。なお、上述した実施形態では、パッ
シブ測距の例を説明したが、これに限定されるものでは
ない。一般的には、撮影光学系以外の光学系を介して被
写体距離を測距するものであればよい。例えば、上述し
たパッシブ測距の代わりに、公知のアクティブ測距など
を採用してもよい。
【0068】また、上述した実施形態では、合焦範囲の
一例として図7を挙げているが、図7中に示した数値に
限定されるものではない。一般的には、電子カメラの光
学設計の仕様などに合わせて、マクロモードの繰り出し
範囲が決定される。例えば、マクロモードの繰り出し範
囲を被写体距離1〜30cmに合焦する範囲にし、非マク
ロモードの繰り出し範囲を被写体距離20〜∞cmに合焦
する範囲にするなどしてもよい。
【0069】次に、別の実施形態について説明する。 (別の実施形態)図8は、別の実施形態におけるパッシ
ブAF動作を示す流れ図である。この実施形態は、請求
項4,5に記載の発明に対応する。なお、本実施形態の
構成は、制御CPU15に格納される動作ルーチンを除
いて、上述の図2に示した構成と同一であり、ここでの
説明を省略する。
【0070】また、本実施形態の動作は、パッシブAF
ルーチンを除いて、上述の図3,図4,図6に示した動
作と同一である。以下、図8に基づいて本実施形態にお
ける動作上の特徴点を説明する。まず、非マクロモード
において、被写体距離が測定される(図8S81〜S9
1)。
【0071】制御CPU15は、この被写体距離に対応
する合焦位置を算出し、その合焦位置が示すレンズ位置
Xoを求める(図8S92)。もしも過去に補正値が記
録されていた場合、制御CPU15は、ここで合焦位置
のキャリブレーション補正を行う。次に、制御CPU1
5は、モータ19を介してフォーカルレンズを合焦位置
まで移動させる(図8S93)。
【0072】以上の動作により、パッシブAFによる焦
点制御の動作が一旦完了する。その直後、制御CPU1
5は、モータ19を介してフォーカルレンズを前後に微
動させる。この状態で、制御CPU15は、撮像素子1
3から画像信号を取得し、画像信号のコントラスト量を
検出する。制御CPU15は、このコントラスト量が極
大点にあるか否かを判定する(図8S94)。
【0073】この判定の結果、コントラスト量が極大点
にある場合(図8S94のYES側)、制御CPU15
は、正確な合焦位置に到達したと判断して、焦点制御の
動作をすべて完了する。一方、コントラスト量が極大点
にない場合(図8S94のNO側)、コントラスト量が
極大となるレンズ位置Xmまで、コントラストAF式に
フォーカルレンズを移動する(図8S95)。
【0074】次に、制御CPU15は、レンズ位置差
(Xm−Xo)を補正値として、制御CPU内の不揮発
性メモリ領域などに記録し(図8S96)、焦点制御の
動作をすべて完了する。なお、この補正値は、次回以降
の図8S93において、合焦位置のキャリブレーション
補正に使用される。以上説明したように、本実施形態の
電子カメラでは、パッシブAFに後続してコントラスト
AFによる微調整が行われる。したがって、測距結果と
合焦位置との対応ずれにかかわらず、高い合焦精度を得
ることができる。
【0075】また、コントラストAFによる微調整は、
合焦位置の近傍から常に開始されるので、微調整に要す
る時間は極めて短い。また、上述した実施形態では、焦
点制御の微調整量を補正値として記録し、合焦位置のキ
ャリブレーション補正に使用する。したがって、次回以
降については、より正確な合焦位置から微調整を開始す
るので、焦点制御の微調整に要する時間をさらに削減す
ることができる。
【0076】なお、上述したような「コントラストAF
による微調整」と「レンズ位置差の初期記録」とを工場
出荷時に行ってもよい。このような場合には、実使用時
においてキャリブレーション補正のみを行えばよくな
り、合焦時間の短縮効果を一切損なうことがない。ま
た、「コントラストAFによる微調整」と「レンズ位置
差の更新」とを、毎回もしくは定期的に繰り返してもよ
い。このような場合、毎回もくしは定期的に補正値が更
新されるので、外光式焦点制御における合焦精度の低下
を長期間にわたって防止することができる。
【0077】さらに、上述した実施形態では、パッシブ
測距の例を説明したが、これに限定されるものではな
い。一般的には、撮影光学系以外の光学系を介して被写
体距離を測距するものであればよい。例えば、上述した
パッシブ測距の代わりに、公知のアクティブ測距などを
採用してもよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明では、非マクロモードの状態では、外光式測距に基
づく焦点制御を実施する。また、マクロモードの状態で
は、コントラストAF式の焦点制御を実施する。
【0079】したがって、非マクロモードでは、外光式
測距に基づく合焦位置まで高速に焦点制御を実行するこ
とが可能となり、合焦時間を格段に短縮することができ
る。一方、マクロモードでは、コントラストAF式の焦
点制御を行うので、測距域と被写体との間にパララック
スが生じることがなく、パララックスに起因するマクロ
撮影時のピンボケなどを的確に解消することができる。
【0080】さらに、コントラストAF式の焦点制御を
行う範囲は、従来の全域からマクロ域に狭く限定される
ので、コントラストAF式の焦点制御における平均的な
合焦時間を格段に短縮することもできる。請求項2,3
に記載の発明では、マクロモードと非マクロモードとに
おいて、撮影光学系Zの繰り出し範囲が重複して設定さ
れる。
【0081】したがって、この重複範囲内で合焦する被
写体については、撮影者がマクロモードか否かの設定を
意図的に切り替えることにより、「コントラストAF式
の焦点制御」と「外光式測距の焦点制御」とを自由に選
択することが可能となる。
【0082】請求項4に記載の発明では、外光式焦点制
御手段による焦点制御に後続して、コントラスト焦点制
御手段による焦点制御が補足的に実行される。通常、外
光式焦点制御において合焦精度を高めるためには、測距
系とレンズ駆動系とが、厳密に1対1対応していなけれ
ばならない。しかし、温度変化により被写体距離の測距
値がばらついたり、レンズと撮像面との設置間隔がずれ
た場合には、上記の1対1対応がずれることになる。
【0083】しかしながら、請求項4の電子カメラで
は、外光式焦点制御手段により合焦位置まで高速に移動
した後、コントラスト焦点制御手段による微調整が行わ
れる。したがって、測距系とレンズ駆動系との1対1対
応が万一ずれていても、高い合焦精度を得ることができ
る。また、合焦位置の近傍からコントラスト焦点制御手
段による微調整が開始するので、合焦時間の短縮効果を
大きく損ねることはない。
【0084】請求項5に記載の発明では、コントラスト
焦点制御手段3による補足的な焦点移動量に対応して補
正値を記憶し、次回以降の合焦位置の補正に使用する。
そのため、コントラスト焦点制御手段による微調整を毎
回最初から行う必要がなくなる。したがって、微調整に
要する時間をさらに削減しつつ、高い合焦精度を得るこ
とが可能となる。以上の効果により、本発明を採用した
電子カメラでは、合焦時間およびパララックスなどの焦
点制御にかかわる問題点を、適正かつ合理的に解決する
ことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜3に記載の発明に対応する原理ブロ
ック図である。
【図2】請求項1〜3に対応する実施形態を示す図であ
る。
【図3】本実施形態の動作を説明する流れ図(1/4)
である。
【図4】本実施形態の動作を説明する流れ図(2/4)
である。
【図5】本実施形態の動作を説明する流れ図(3/4)
である。
【図6】本実施形態の動作を説明する流れ図(4/4)
である。
【図7】合焦範囲の一例を示す図である。
【図8】別の実施形態におけるパッシブAF動作を示す
流れ図である。
【符号の説明】
1 撮像手段 2 コントラスト検出手段 3 コントラスト焦点制御手段 4 外光式測距手段 5 外光式焦点制御手段 6 マクロ設定手段 7 制御手段 11 電子カメラ 12 撮影レンズ 13 撮像素子 14 CCD駆動回路 15 制御CPU 16 信号処理部 17 JPEG処理部 18 レンズ駆動回路 19 モータ 20 レンズ駆動機構 21 エンコーダ 22 パッシブ測距部 23 AF補助光照射部 25 クローズアップスイッチ 26 半押しスイッチ 27 全押しスイッチ 28 電源スイッチ 29 フォーカスロック選択スイッチ 30 フォーカスモード選択スイッチ 31 メモリカード 32 絞り駆動部 33 閃光部 34 スピードライト

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系を介して結像される光像を撮
    像して、画像信号を生成する撮像手段と、 前記撮像手段により生成された画像信号を取り込み、該
    画像信号のコントラスト量を検出するコントラスト検出
    手段と、 前記コントラスト検出手段により検出されたコントラス
    ト量が極大値をとる位置まで、前記撮影光学系の焦点移
    動を行うコントラスト焦点制御手段と、 前記撮影光学系とは別の光学系を介して、被写体までの
    距離を測定する外光式測距手段と、 前記外光式測距手段により測定された被写体までの距離
    に基づいて、前記撮影光学系の合焦位置を求め、該合焦
    位置まで前記撮影光学系の焦点移動を行う外光式焦点制
    御手段と、 外部からの切り換え操作に応じて前記撮影光学系の繰り
    出し範囲を変更して、接写用のマクロモードと非マクロ
    モードとを切り換えるマクロ設定手段と、 前記マクロ設定手段により非マクロモードが設定された
    状態では、前記外光式焦点制御手段による焦点制御を実
    行し、マクロモードが設定された状態では、前記コント
    ラスト焦点制御手段による焦点制御を実行する制御手段
    と、 を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子カメラにおいて、 前記撮影光学系の繰り出し範囲は、マクロモードと非マ
    クロモードとにおいて重複範囲を有することを特徴とす
    る電子カメラ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子カメラにおいて、 マクロモードにおける繰り出し範囲は、被写体距離50
    cm以下に合焦する繰り出し範囲であり、非マクロモード
    における繰り出し範囲は、被写体距離30cm以上に合焦
    する繰り出し範囲であることを特徴とする電子カメラ。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1項
    に記載の電子カメラにおいて、 前記制御手段は、 前記外光式焦点制御手段による焦点制御の後に、前記コ
    ントラスト焦点制御手段による焦点制御を補足的に実行
    することを特徴とする電子カメラ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子カメラにおいて、 前記コントラスト焦点制御手段において補足的な焦点制
    御を行った際の焦点移動量に応じて、焦点移動の補正値
    を記憶する補正値記憶手段を備えてなり、 前記外光式焦点制御手段は、 前記補正値記憶手段に過去記憶された前記補正値に基づ
    いて、前記合焦位置を補正することを特徴とする電子カ
    メラ。
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