JPH11122517A - 撮像装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

撮像装置及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体

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JPH11122517A
JPH11122517A JP9278594A JP27859497A JPH11122517A JP H11122517 A JPH11122517 A JP H11122517A JP 9278594 A JP9278594 A JP 9278594A JP 27859497 A JP27859497 A JP 27859497A JP H11122517 A JPH11122517 A JP H11122517A
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JP
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image
subject
distance
photoelectric conversion
imaging optical
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JP9278594A
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Ichiro Onuki
一朗 大貫
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被写体までの距離を測距を簡単な構成で高精
度に行うことができる撮像装置を得る。 【解決手段】 フォーカスレンズ102、ズームレンズ
103を有する撮像光学系を介して主撮像素子111上
には、第1の被写体像IM1が形成され、受光レンズ1
22を含む測距モジュール121を介して副撮像素子1
24上には、第2の被写体像IM2が形成されている。
この状態で撮影準備スイッチ141がオンされると、上
記2つの像を取得して像倍率補正を行い、2つの画像の
大きさを揃えた後、2つの像の相対間隔を演算して被写
体OBJまでの距離を計算する。この計算値に基づいて
フォーカシングレンズ102を駆動し、合焦動作が行わ
れる。この動作を繰り返し実行することにより、連続的
な焦点調節が行われる。 【効果】 撮像光学系とその撮像素子を利用して三角測
量による測距を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体までの距離
を検知する測距機能を有する撮像装置及びこの撮像装置
に用いられるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、撮像光学系により形成された被写
体像を静止画像として撮像素子で光電変換し、メモリ等
に記録するいわゆるディジタルスチルカメラが実用化さ
れている。このディジタルスチルカメラに用いられる自
動焦点調節用の焦点検出装置或いは測距装置として、 (1)撮像光学系の異なる瞳領域を通過して結像した光
学像を、2次結像光学系によって焦点検出センサ上に1
対の2次像として再結像させ、この1対の2次像の相対
間隔に基づいて撮像光学系の焦点状態を検出する、いわ
ゆるTTL(Through The Taking Lens )2次結像位相
差検出方式。 (2)所定の基線長だけ隔たった1対の光学系により、
焦点検出センサ上に形成された1対の被写体像の相対間
隔に基づいて被写体までの絶対距離を検出する、いわゆ
るパッシブ三角測量方式。 (3)投光系により形成された被写体上の測距用パター
ンを、所定の基線長だけ隔たった受光系で受光し、この
受光系の受光出力に基づいて被写体までの絶対距離を検
出する。いわゆるパッシブ三角測量方式。 (4)撮像光学系の一部或いは撮像素子を光軸方向に微
小振動させ、この振動に同期して撮像素子上の被写体像
の高周波成分の変動具合に基づいて撮像光学系の焦点状
態を検出する、いわゆる山登り鮮鋭度検出方式。 等が実用化されている。
【0003】一方、前記ディジタルスチルカメラの撮影
領域確認用モニタ、すなわちファインダとしては、 (a)撮像光学系で形成された被写体像を撮影者に観察
させる光学式TTLファインダ (b)撮像光学系とは異なるファインダ光学系で形成さ
れた像を撮影者に観察させる光学式レンジファインダ (c)被写体像の光電変換出力を液晶モニタ等に表示す
る光電式ファインダが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記焦点
検出装置或いは測距装置では以下のような欠点があっ
た。(1)のTTL2次結像位相検出方式では、撮影画
像取得用の撮像素子の他に焦点検出用の光電センサを用
いなければならず、焦点検出機構のコストアップや撮像
装置の大型化を招いていた。(2)のパッシブ三角測量
方式では、測距光学系の焦点距離や基線長をあまり大き
くできないため、測距精度を確保するためには各部品の
寸法精度を非常に高くする必要があった。(3)のアク
ティブ三角測量方式では、上記(2)と同様の欠点を有
するとともに、投射光を受光するための専用の受光素子
が必要で、焦点検出機構のコストアップを招いていた。
(4)の山登り方式では、ピントずれ量の大きい、すな
わち大デフォーカス時には瞬時に合焦位置を検出するこ
とができず、ムービーカメラには大きな障害とはならな
いが、ディジタルスチルカメラにおいては、シャッター
チャンスを逃す等、使い勝手が悪いものとなっていた。
【0005】また、前記従来のファインダでは以下のよ
うな欠点があった。(a)の光学式TTLファインダで
は、撮影光束とファインダ光束の分離・切り換えを行う
クイックリターンミラー或いはハーフミラー等の機構が
必要で装置の大型化を招いていた。(b)の光学式レン
ジファインダでは、焦点調節状態を表示するために二重
像合致機構が用いられるが、構造が複雑で高価であっ
た。(c)の光電式ファインダでは画像の表示解像度が
粗く、正確な焦点調節状態の確認が困難であった。
【0006】本発明は上記のような問題を解決するため
になされたもので、被写体までの距離の測距を簡単な構
成で高精度に行うと共に、良好なファインダを得ること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による撮像装置に
おいては、被写体からの光束を取り込み、第1の被写体
像を形成するための第1の結像光学手段と、上記第1の
被写体像を光電変換する第1の光電変換手段と、上記第
1の結像光学手段に対して所定の基線長だけ隔たって配
置され、第2の被写体像を形成する第2の結像光学手段
と、上記第2の被写体像を光電変換する第2の光電変換
手段と、上記第1及び第2の光電変換手段の出力から上
記第1の結像光学手段と被写体間の距離を検知する測距
手段とを設けている。
【0008】また、本発明による撮像装置においては、
被写体に対して測距用の光束を投射して上記被写体上に
測距用パターンを形成する投光手段と、上記投光手段に
対して所定の基線長だけ隔たって配置され、上記測距用
パターンの像及び上記被写体の像を選択的に形成するた
めの結像光学手段と、上記測距用パターンの像及び被写
体の像を光電変換する光電変換手段と、上記測距用パタ
ーンの像を受光したときの上記光電変換手段の出力から
上記結像光学手段と上記被写体間の距離を検知する測距
手段とを設けている。
【0009】さらに、本発明による撮像装置において
は、被写体からの光束を取り込み、被写体像を形成する
ための結像光学手段と、上記被写体像を光電変換する光
電変換手段と、上記結像光学手段と被写体間の距離を検
知する測距手段と、上記測距手段の出力に基づいて上記
結像光学手段の焦点調節を行う焦点調節手段と、上記光
電変換手段からの被写体像を表示する表示手段と、上記
測距手段と焦点調節手段の各出力から被写体像の焦点状
態を判定する焦点ずれ判定手段と、上記焦点ずれ判定手
段の出力に基づいて上記表示手段の被写体像の表示形態
を変化させる表示制御手段とを設けている。
【0010】本発明によるコンピュータ読み取り可能な
記憶媒体においては、被写体からの光束を第1の結像光
学手段を介して取り込み、第1の被写体像を形成する手
順と、上記第1の被写体像を第1の光電変換手段を用い
て光電変換する手順と、上記第1の結像光学手段に対し
て所定の基線長だけ隔たって配置された第2の結像光学
手段を介して第2の被写体像を形成する手順と、上記第
2の被写体像を第2の光電変換手段を用いて光電変換す
る手順と、上記第1及び第2の光電変換手段の出力から
上記第1の結像光学手段と被写体間の距離を測距する手
順とを実行するためのプログラムを記憶している。
【0011】本発明によるコンピュータ読み取り可能な
記憶媒体においては、被写体に対して投光手段を用いて
測距用の光束を投射して上記被写体上に測距用パターン
を形成する手順と、上記投光手段に対して所定の基線長
だけ隔たって配置された結像光学手段を介して上記測距
用パターンの像及び上記被写体の像を選択的に形成する
ための手順と、上記測距用パターンの像及び被写体の像
を光電変換手段を用いて光電変換する手順と、上記測距
用パターンの像を受光したときの上記光電変換手段の出
力から上記結像光学手段と上記被写体間の距離を測距す
る手順とを実行するためのプログラムを記憶している。
【0012】本発明によるコンピュータ読み取り可能な
記憶媒体においては、被写体からの光束を結像光学手段
を介して取り込み、被写体像を形成するための手順と、
上記被写体像を光電変換手段を用いて光電変換する手順
と、上記結像光学手段と被写体間の距離を測距する手順
と、上記測距した距離に基づいて上記結像光学手段の焦
点調節を行う手順と、上記光電変換手段からの被写体像
を表示する手順と、上記測距した距離と上記焦点調節の
出力とから被写体像の焦点ずれを判定する手順と、上記
焦点ずれに基づいて上記表示の形態を変化させる手順と
を実行するためのプログラムを記憶している。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。 (第1実施の形態)図1〜図5は本発明の第1の実施の
形態に関する図である。図1は本発明の第1の実施の形
態による撮像装置の構成図である。101はカメラボデ
ィで、被写体像の結像、焦点検出及び撮像のための各種
機能部を有する。OBJは被写体を示す。102は光軸
方向の進退によりフォーカシングを行うフォーカシング
レンズ群、103は同じく光軸方向の進退によりズーミ
ングを行うズーミングレンズ群、104は上記レンズ群
102及び103と共に所定の結像作用をなすリレーレ
ンズ群である。105は撮像光学系の入射光束を規制す
る絞りである。106は赤外カットフィルタで、被写体
OBJからの赤外光をカットし、可視光のみを通過させ
る。これらレンズ群102、103、104、絞り10
5及び赤外カットフィルタ106を合わせて撮像光学系
が構成され、被写体OBJの第1の被写体像IM1が後
述する主撮像素子111上に形成される。111はCC
D等の撮像素子で、上記第1の被写体像IM1を光電変
換する2次元の光電センサである。
【0014】121は測距モジュールで、以下に述べる
各要素を含む。122は受光レンズで、測距すべき被写
体OBJの像を形成する。123は赤外カットフィルタ
で、受光レンズ122を通過した光束の赤外光をカット
し、可視光のみを通過させる。以上のレンズ122及び
赤外カットフィルタ123を合わせて上記撮像光学系と
は異なる結像パワーを有する測距光学系が構成され、被
写体OBJの第2の被写体像IM2が後述する副撮像素
子124上に形成される。124はCCD等の副撮像素
子で、上記第2の被写体像IM2を光電変換する2次元
の光電センサである。そして上記各要素を含むモジュー
ル121は上記撮像光学系の光軸に対し、基線長BLだ
け隔たって配置されている。
【0015】131はマイクロコンピュータ(以下マイ
コンと略す)で、ROM、RAM、A/D、D/A変換
機能を有する1チップマイコンである。マイコン131
はROMに格納されたカメラのシーケンスプログラムに
従って、自動露出制御(AE)、自動焦点調節(A
F)、撮像等のカメラの一連の動作を行う。そのために
マイコン131は、カメラボディ101内の周辺回路や
アクチュエータの動作を制御する。なお、上記ROM
は、本発明による記憶媒体であり、半導体メモリ、光デ
ィスク、光磁気ディスク、磁気媒体等が用いられる。
【0016】132は電源で、カメラ内各回路やアクチ
ュエータへ電源を供給する。133は上記主撮像素子1
11を駆動制御するドライバで、撮像素子の電荷蓄積、
電荷転送、CDS(相関二重サンプリング)、AGC
(オートゲインコントロール)、A/D変換、γ補正、
AWB(オートホワイトバランス)等の制御を行う。1
34は上記副撮像素子124を駆動制御するドライバ
で、主撮像素子ドライバ133と同じく撮像素子の電荷
蓄積、電荷転送、CDS、AGC、A/D変換、γ補
正、AWB等の制御を行う。135は主撮像素子111
で撮影した画像の画像信号データを記録・保存するため
のメモリで、半導体メモリ、光ディスク、光磁気ディス
ク、磁気媒体等が用いられる。136は記録画像を外部
に出力する端子で、パーソナルコンピュータやプリンタ
に接続される。137はカメラボディ101の撮影条件
の表示機能や、撮影画像のモニタ機能を有するファイン
ダとして用いられる表示器で、液晶表示パネル等で構成
される。
【0017】140はメインスイッチで、このスイッチ
がオンされるとマイコン131は撮影準備に関する所定
のプログラム、すなわち測光や焦点検出等の実行を許可
する。141、142はカメラのレリーズボタンに連動
したスイッチで、それぞれレリーズボタンの第1ストロ
ーク、第2ストロークの押下でオンとなる。すなわちス
イッチ141は撮影準備スイッチであり、このスイッチ
がオンされると測光、焦点検出、焦点調節等の撮影準備
動作が実行される。スイッチ142は撮影スイッチで、
このスイッチがオンされると撮像素子111に形成され
た撮影画像が取得され、画像メモリ135に記録され
る。143はAFモードスイッチで、自動焦点調節モー
ドの選択を行うスイッチである。144は表示スイッチ
で、撮影画像のモニタ表示を指示するスイッチである。
【0018】151はフォーカシングレンズ102の進
退駆動を行うフォーカスアクチュエータ、152はフォ
ーカシングレンズ102の位置情報、すなわち被写体距
離情報を検知するフォーカスエンコーダである。153
はズーミングレンズ103の進退駆動を行うフォーカス
アクチュエータ、154はズーミングレンズ103の位
置情報、すなわち被写体距離情報を検知するズームエン
コーダである。155は絞りアクチュエータで、上記絞
り105の絞り込み及び開放復帰の駆動制御を行う。以
上の構成によりカメラボディ101は、被写体OBJの
第1の被写体像IM1及び第2の被写体像IM2を取得
し、後述する方法で測距、焦点調節及び撮像を行う。
【0019】次に撮影準備前の測距時の被写体OBJの
結像状態について説明する。被写体OBJからの光束は
結像光学系を通過し、主撮像素子111上に第1の被写
体像IM1として結像されるとともに、測距モジュール
121内の副撮像素子124上に第2の被写体像IM2
が結像される。
【0020】図2は上記2つの撮像素子111、124
及びこれらの撮像素子上に形成された2つの像の配置を
示す図である。112は主撮像素子111上の受光部
で、m1 ×n1 個の受光ピクセル及びこのピクセルに蓄
積された電荷を転送する電荷転送部(垂直転送CCD)
からなる。113は水平転送CCDで、受光部112内
の垂直転送CCDにより矢印TRV方向に転送された電
荷を格納し、矢印TRH方向に転送して信号出力部11
4から撮像信号を撮像素子ドライバ113に出力する。
IM1T は撮像光学系がテレ端時の被写体OBJの像、
IM1W は撮像光学系がワイド端時の像である。すなわ
ち第1の被写体像IM1は撮像光学系の状態に応じて像
の大きさが変わる。
【0021】125は副撮像素子124上の受光部で、
2 ×n2 個の受光ピクセル及びこのピクセルに蓄積さ
れた電荷を転送する電荷転送部(垂直転送CCD)から
なる。126は水平転送CCDで、受光部125内の垂
直転送CCDにより矢印TRV方向に転送された電荷を
格納し、矢印TRH方向に転送して信号出力部127か
ら撮像信号を撮像素子ドライバ134に出力する。IM
INF は被写体OBJが無限遠に位置する時の像、IM
DEF は被写体OBJが有限距離に位置する時の像であ
る。すなわち第2の被写体像IM2は被写体OBJの距
離に応じて像の位置が変わる。
【0022】図3は、上記第1の被写体像IM1及び第
2の被写体像IM2から被写体距離を検出するための像
倍率の補正原理を説明する図である。三角測量方式の測
距原理は、所定の基線長だけ隔たった2組の結像系に形
成された2像の相対位置から被写体の視差を検出し、被
写体距離を求めるものである。この場合、上記2像の大
きさが揃っている必要がある。しかしながら図2で説明
したように、第1の被写体像IM1は撮像光学系のズー
ム状態に応じてその大きさが変化する。また仮に2像の
光学的な大きさが等しくても、2つの撮像素子111、
124の受光部112と受光部125の画素数(或いは
画素サイズ)が異なるため、画像信号をディジタル的に
処理する場合は、その画素数の違いによる像の大きさ補
正を施す必要がある。
【0023】本実施の形態においては、カメラボディ1
01内のフォーカスエンコーダ152及びズームエンコ
ーダ154の検出結果から撮像光学系の結像特性を認識
し、その認識結果に基づいて第1の被写体像IM1の大
きさを第2の被写体像IM2の大きさに揃えるようにし
ている。図3は上述の大きさ補正を施した後のそれぞれ
の像を示す図である。図2では撮像素子上の光学像の大
きさを示していたが、図3はマイコン131内の画像演
算メモリ上の像信号を概念的に示している。IM2DEF
は第2の演算メモリRAM2上における副撮像素子12
4から読み出した像信号、IM10 は第1の演算メモリ
RAM1上における主撮像素子111から読み出して上
記大きさ補正を施した像信号である。この大きさ補正に
よって、IM2DEF とIM10 は大きさが揃い、相対位
置のみが異なっている。
【0024】図4は上記2つの演算メモリRAM1、R
AM2上の像信号の相対間隔を示す概念図である。公知
の相関演算アルゴリズムに従って像IM10 に対するI
M2 DEF の相対間隔VDEF を求め、基準間隔V0 、受光
レンズ122の焦点距離f、測距モジュール121の基
線長BLを用い、被写体OBJまでの距離DSTを以下
の式、 DST=(f*BL)/ΔV ………(1) ただし、 ΔV=VDEF −V0 ………(2) により検出できる。ここで、理想的には被写体が無限遠
の時に基準間隔V0 がゼロになるが、一般にカメラの製
造過程において各光学系や撮像素子の位置ずれが生じる
ため、本実施の形態では、フォーカシングレンズ102
及びズーミングレンズ103の位置に応じた基準間隔V
0 の情報をマイコン131内のROMに記憶している。
【0025】図5は第1の実施の形態によるカメラボデ
ィ101において、焦点検出、焦点調節及び撮影操作を
行う場合のマイコン131の制御フローを示すフローチ
ャートである。次に前述の図1〜図4を参照しながら図
5の制御フローを説明する。カメラボディ101のメイ
ンスイッチ140がオンされると、マイコン131はス
リープ状態から脱し、ステップ(101)からステップ
(102)へ進む。ステップ(102)においては、カ
メラボディ101内の各スイッチ141〜144の状態
検知を行う。ステップ(103)では、レリーズボタン
の第1段階押下によりオンとなる撮影準備スイッチ14
1(SW1)の状態検知を行い、このスイッチ141が
オフの時にはステップ(102)へ戻る。スイッチ14
1がオンになったらステップ(104)へ進み、以下の
撮影準備動作を行う。
【0026】ステップ(104)では主撮像素子111
を駆動し、画像信号を取得する。ステップ(105)で
は上記ステップ(104)で取得した画像信号の処理を
行う。具体的には、画像信号のA/D変換、ホワイトバ
ランス、γ補正等の処理を行う。ステップ(106)で
は上記ステップ(106)で演算処理した画像信号から
被写体輝度情報を演算し、所定の露出制御プログラム線
図に従って、絞り155の絞り込み制御値と主撮像素子
111の露光時間(電荷蓄積時間)の演算を行う。ステ
ップ(107)では上記ステップ(104)及びステッ
プ(105)で得た主撮像素子111による画像信号、
すなわち図2のIM1W 或いはIM1T の画像信号を表
示器137に表示する。ステップ(108)ではAFモ
ードスイッチ143の設定を判別し、自動合焦(AF)
モードか否かの判定を行う。AFモードでなければステ
ップ(120)へジャンプし、AFモードであればステ
ップ(111)へ進んで以下のAF動作を実行する。
【0027】ステップ(111)ではマイコン131は
フォーカスエンコーダ152の状態検知を行い、続いて
ステップ(112)でズームエンコーダ154の状態検
知を行い、レンズが現在どのような光学状態にあるのか
を判断する。ステップ(113)では図3で説明したよ
うに、第1の被写体像IM1の大きさを第2の被写体像
の大きさに揃えるための係数、すなわち像倍率補正係数
をマイコン131のROMから読み出す。これは上記フ
ォーカスエンコーダ152及びズームエンコーダ154
の状態に対応したマトリクスデータとして、ROMに格
納されている。ステップ(114)では上記像倍率補正
係数と同様にROMより像の位置ずれ補正量V0 を読み
出す。
【0028】ステップ(115)では副撮像素子124
を駆動し、画像信号を取得する。ステップ(116)で
は上記ステップ(115)で取得した画像信号の処理を
行う。具体的には、画像信号のA/D変換、ホワイトバ
ランス、γ補正等の処理を行う。ステップ(117)で
は上記ステップ(105)で取得した第1の被写体像I
M1の画像信号をステップ(113)で読み出した像倍
率補正係数を乗じて像の大きさ補正を行う。ステップ
(118)では前述の式(1)(2)に従い、上記ステ
ップ(117)で得た像倍率補正後の第1の被写体像I
M1、上記ステップ(116)で得た第2の被写体像I
M2及びステップ(114)で得た位置ずれ補正量V0
を用いて、被写体距離演算を行う。ステップ(119)
では上記演算結果に基づいて、フォーカシングレンズ1
02を駆動し、撮像用の第1の被写体像IM1を合焦さ
せる。
【0029】ステップ(120)では撮影スイッチ14
2(SW2)の状態判別を行い、このスイッチ142が
オフならステップ(102)へ戻り、ステップ(10
2)〜ステップ(119)の動作、すなわち自動焦点調
節動作を繰り返し実行する。ステップ(120)におい
て撮影スイッチ142がオンと判別されると、レリーズ
操作されたと判断して、ステップ(121)へ移行す
る。ステップ(121)ではステップ(106)で演算
した絞り制御値に従って、絞りアクチュエータ155を
駆動する。ステップ(122)では撮影のための主撮像
素子111の電荷蓄積・電荷転送等の制御を行う。
【0030】ステップ(123)では前述のステップ
(105)と同様、上記ステップ(122)で取得した
画像信号の処理を行う。具体的には、画像信号のA/D
変換、ホワイトバランス、γ補正及び圧縮等の処理を行
う。ステップ(124)では上記ステップで演算処理し
た信号を画像メモリ135に記録保存する。ステップ
(125)ではステップ(124)で記録した画像を表
示器137に表示し、撮影者に対して撮影済み画像を確
認させる。ステップ(126)では絞りアクチュエータ
155を復帰駆動させ、絞り105を開放復帰する。以
上で撮影動作が終了し、ステップ(102)へ戻る。
【0031】以上のフローによるカメラの動作を改めて
概説する。撮影準備段階では図1或いは図2のように、
撮像光学系を介して主撮像素子111上に第1の被写体
像IM1が、受光レンズ122を介して副撮像素子12
4上に第2の被写体像IM2が形成されている。ここで
撮影者によってメインスイッチ140及び撮影準備スイ
ッチ141がオンされると、カメラは上記2つの像を取
得して図3のように像倍率補正を行い、続いて図4のよ
うに2像の相対間隔を演算して被写体OBJまでの距離
を計算する。そこでこの計算値に基づいてフォーカシン
グレンズ102を駆動し、合焦動作がなされる。この動
作を繰り返し実行することにより、連続的な焦点調節が
なされる。一方、第1の被写体像IM1を表示器137
に表示し、撮影者に撮影構図と焦点調節状態を知らせ
る。続いて撮影スイッチ142がオン操作されると、主
撮像素子111上に投影された被写体像を取得し、画像
メモリ135に記録保存するとともに、撮影済み画像を
表示器137に表示する。
【0032】上記第1の実施の形態によれば、 測距モジュールを簡素化できるため、小型・安価の自
動合焦カメラを実現できる。 撮像光学系が測距光学系を兼ねるため、例えばより高
精度な測距が必要な望遠撮影時には測距用被写体像も大
きく投影されるため、撮像光学系の状態に応じた測距精
度が確保できる。 撮像光学系の状態に応じた測距用パラメータを用いて
測距演算時のパラメータ補正、例えば像倍率補正を行う
ため、撮像光学系の状態が変化しても常に正確な被写体
距離検出が可能である。 撮影準備段階で自動合焦動作を繰り返し実行するた
め、撮影開始命令が発せられてから撮像が行われるまで
のレリーズタイムラグを短くできる。 上記自動合焦された被写体像を液晶モニタ等の表示器
137に表示するため、被写体像の焦点状態をリアルタ
イムで正確に視認可能である。 という効果が得られる。
【0033】(第2の実施の形態)上記第1の実施の形
態は、1組の撮像系と1組の測距モジュールとで構成し
た、いわゆるパッシブ三角測量方式の測距装置であっ
た。以下に示す第2の実施の形態は、1組の撮像系と1
組の投光系からなるアクティブ三角測量方式の測距装置
を提供するものである。図6〜図12は第2の実施の形
態の構成及び作用を説明する図であり、図6は測距時の
撮像装置の配置を示している。これらの図においては第
1の実施の形態と同一の作用をする部材は同一番号で示
して有り、同一部材の詳細な説明は省略する。
【0034】201はカメラボディで、被写体像の結
像、焦点検出及び撮像のための各種機能部を有する。1
02〜105は第1の実施の形態と同様の撮像光学系で
ある。206は赤外カットフィルタで、被写体OBJか
らの赤外光をカットし、可視光のみを通過させる。この
フィルタ206は図6に示す測距時は撮像光束外に退避
している。207は赤外透過フィルタ207で、被写体
OBJからの可視光をカットし、赤外光のみを通過させ
る。このフィルタ207は測距時は撮像光束内に挿入さ
れている。これらレンズ群102、103、104、絞
り105及びフィルタ106、107を合わせて撮像光
学系が構成される。211はCCD等の撮像素子で、撮
像用の被写体像或いは後述する測距用の赤外スポット像
を光電変換する2次元の光電センサであり、可視光から
赤外光までの波長の光に対して感度を有している。
【0035】221は投光モジュールで、以下に述べる
各要素を含む。222は投光レンズで、発光素子224
上の発光部223から発せられた赤外光を被写体OBJ
に投光する。上記各要素を含むモジュール221は撮像
光学系の光軸に対し、基線長BLだけ隔たって配置され
ている。これにより被写体OBJ上には、発光部223
の投影像に当たる測距用のパターン、すなわち赤外スポ
ットSPTが形成される。この赤外スポットSPTは撮
像光学系を介して主撮像素子211上の中心から所定距
離だけ隔たった位置に、赤外スポット受光像SPT1と
して形成される。この時、撮像光束内には赤外透過フィ
ルタ207が挿入されているため、被写体OBJ自身の
光束は通過せず、赤外スポットSPTからの光束のみが
主撮像素子211に到達する。
【0036】234は発光素子224を駆動するドライ
バで、後述するマイコン231の命令に従い、測距時に
発光素子224から測距用の赤外光を投射する。231
はマイコンで、ROM、RAM、A/D、D/A変換機
能を有する1チップマイコンである。マイコン231は
本発明による記憶媒体としてのROMに格納されたカメ
ラのシーケンスプログラムに従って、第1の実施の形態
と同様に自動露出制御(AE)、自動焦点調節(A
F)、撮像等のカメラの一連の動作を行う。そのために
マイコン231は、カメラボディ201内の周辺回路や
アクチュエータの動作を制御する。電源132、ドライ
バ133、メモリ135、端子136、表示器137、
スイッチ140〜144、151〜155は第1の実施
の形態と同様である。
【0037】261は光学ファインダで、前群レンズ2
62、変倍レンズ263、ポロプリズム等からなる正立
プリズム264、視野マスク265及び接眼レンズ26
6で構成される。また267は前述のズーミングレンズ
103と変倍レンズ263とをメカニカルに連結するズ
ーム連動部材である。この部材267により、撮像光学
系のズーミングに連動して光学ファインダ261の倍率
が自動的に調節される。268は光学ファインダ261
近傍に配置された測光素子で、光学ファインダ261内
の光束を不図示のビームスプリッタで分離し、撮影に先
立って被写体の輝度を測定する。上記構成による光学フ
ァインダ261により、被写体OBJの正立実像がIM
2が視野マスク265内に投影され、撮影者は接眼レン
ズ266を介してファインダ像IM2を観察することに
より、撮影範囲の確認ができる。
【0038】次に撮影準備段階である測距時における赤
外スポット受光像SPT1の結像状態について説明す
る。図7は測距時に主撮像素子上に形成された赤外スポ
ット受光像SPT1の配置を示す図である。212は主
撮像素子211上の受光部で、m1 ×n1 個の受光ピク
セル及びこのピクセルに蓄積された電荷を転送する電荷
転送部(垂直転送CCD)からなる。213は水平転送
CCDで、受光部212内の垂直転送CCDにより矢印
TRV方向に転送された電荷を格納し、矢印TRH方向
に転送して信号出力部214から撮像信号を撮像素子ド
ライバ133に出力する。SPT1T は撮像光学系がテ
レ端時の赤外スポットSPTの受光像、SPT1 W は撮
像光学系がワイド端時の受光像である。すなわちこの受
光像は撮像光学系の状態に応じて像の大きさ及び投影位
置が変わる。
【0039】図8は、上記受光像SPT1T 或いはSP
T1W を第1の実施の形態と同様の演算を施して大きさ
及び位置を正規化したもので、正規化された像信号がS
PT10 で示されている。この信号SPT10 の重心位
置と所定の基準位置Cとの相対間隔VDEF を求め、基準
間隔V0 、撮像光学系の正規化された焦点距離f0 、焦
点検出モジュール121の基線長BLを用い、被写体O
BJまでの距離DSTを第1の実施の形態と同様に前記
式(1)(2)により検出できる。なお、第1の実施の
形態と同様に、フォーカシングレンズ102及びズーミ
ングレンズ103の位置に応じた基準間隔V0 の情報を
マイコン231内のROMに記憶している。またf0
上記受光像の大きさ及び位置の正規化演算によって正規
化された撮像光学系の焦点距離で、ズーム状態が変化し
ても常に図8の正規化された像信号SPT10 を得るた
めの、仮想的な焦点距離である。上記式(1)(2)に
より計算した被写体OBJまでの距離DSTに基づいて
フォーカシングレンズ102を駆動すれば、被写体OB
Jが自動的に合焦される。
【0040】図9は、上記自動焦点調節動作が完了した
後にカメラボディ201の撮影スイッチ142がオン操
作され、撮像状態になった時のカメラの構成図である。
撮影スイッチ142がオン操作されると、発光素子22
4は赤外光の投射を停止する。その後、フィルタアクチ
ュエータ208を駆動して赤外透過フィルタ207を撮
影光束外に退避させるとともに、赤外カットフィルタ2
06を撮影光束内に挿入する。すると撮像光学系を介し
て被写体OBJの像IM1が主撮像素子211上に形成
される。
【0041】図10は上記撮影時における主撮像素子2
11における被写体像の結像状態を示す図である。被写
体OBJの1次像IM1が受光部212上に投影されて
いる。従って、この状態で像信号を取り込み、カメラボ
ディ201の画像メモリ135に記録することで、撮像
が行われる。
【0042】図11は撮像後の表示器137の表示状態
を示す図である。図10で取得された像IM1が、表示
器137の表示画面上に撮影済み像IM1Lとして表示
され、撮影者に正しい撮影がなされたか否かを知らせ
る。
【0043】図12は第2の実施の形態によるカメラボ
ディ201において、焦点検出、焦点調節及び撮影操作
を行う場合のマイコン231の制御フローを示すフロー
チャートである。次に前述の図6〜図11を参照しなが
ら図12の制御フローを説明する。カメラボディ201
のメインスイッチ140がオンされると、マイコン23
1はスリープ状態から脱し、ステップ(201)からス
テップ(202)へ進む。ステップ(202)において
は、カメラボディ201内の各スイッチ141〜144
の状態検知を行う。
【0044】ステップ(203)では、レリーズボタン
の第1段階押下によりオンとなる撮影準備スイッチ14
1(SW1)の状態検知を行い、このスイッチ141が
オフの時にはステップ(202)へ戻る。スイッチ14
1がオンになったらステップ(204)へ進む。ステッ
プ(204)では測光素子268の出力を読み出して被
写体輝度情報を演算し、所定の露出制御プログラム線図
に従って、絞り105の絞り込み制御値と撮像素子21
1の撮像時の露光時間(電荷蓄積時間)の演算を行う。
ステップ(205)ではAFモードスイッチ143の設
定を判別し、自動合焦(AF)モードか否かの判定を行
なう。そしてAFモードでなければステップ(219)
へジャンプし、AFモードであればステップ(211)
へ進む。
【0045】ステップ(211)ではマイコン231は
ズームエンコーダ154の状態検知を行い、レンズが現
在どのような光学状態にあるかを判断する。なお本実施
の形態では、測距時はフォーカシングレンズ102は常
に無限端に相当する初期位置状態にあるので、フォーカ
スエンコーダ152の状態検知は行わない。ステップ
(212)では図8で説明したように、赤外スポット受
光像SPT1の大きさを基準値に揃えるための係数、す
なわち像倍率補正係数をマイコン231のROMから読
み出す。これは上記ズームエンコーダ154の状態に対
応したマトリクスデータとして、ROMに格納されてい
る。
【0046】ステップ(213)では前記像倍率補正係
数と同様にROMより像の位置ずれ補正量V0 を読み出
す。ステップ(214)では発光素子224を駆動し、
被写体OBJに向かって測距用の赤外光を投影する。ス
テップ(215)では主撮像素子211を駆動し、赤外
スポット受光像SPT1の信号を取得する。ステップ
(216)では上記ステップで取得した受光信号の処理
を行う。具体的には、像信号のA/D変換を行う。ステ
ップ(217)では上記ステップ(216)で取得した
赤外スポット受光像SPT1の画像信号をステップ(2
12)で読み出し像倍率補正係数を乗じて像の大きさ補
正を行い、図8のように正規化された信号SPT10
変換する。ステップ(218)では前述の式(1)
(2)に従って、上記ステップ(217)で取得た正規
化信号SPT10 、上記ステップ(213)で得た位置
ずれ補正量V0 を用いてVDEF を演算し、被写体距離D
EFを計算する。
【0047】ステップ(219)では撮影スイッチ14
2の状態判別を行い、このスイッチ142がオフならス
テップ(202)へ戻り、ステップ(202)〜ステッ
プ(218)の動作、すなわち測距動作を繰り返し実行
する。ステップ(219)において撮影スイッチ142
がオンと判別されると、レリーズ操作されたと判断し
て、ステップ(221)へ移行する。ステップ(22
1)では上記ステップ(218)の演算結果に基づい
て、フォーカシングレンズ102を駆動し、被写体像I
M1を合焦させる。ステップ(222)ではフィルタア
クチュエータ208を駆動して赤外透過フィルタ207
を撮影光束外に退避させ、代わりに赤外カットフィルタ
206を撮影光束内に挿入する。ステップ(223)で
はステップ(204)で演算した絞り制御値に従って、
絞りアクチュエータ155を駆動する。
【0048】ステップ(224)では撮影のための主撮
像素子の電荷蓄積・電荷転送等の制御を行う。ステップ
(225)では上記ステップで取得した画像信号の処理
を行う。具体的には、画像信号のA/D変換、ホワイト
バランス、γ補正、及び圧縮等の処理を行う。ステップ
(226)では上記ステップで演算処理した信号を画像
メモリ135に記録保存する。ステップ(227)では
ステップ(226)で記録した画像を表示器137に表
示し、撮影者に対して撮影済み画像を確認させる。ステ
ップ(228)では絞りアクチュエータ155を復帰駆
動させ、絞り105を開放復帰する。ステップ(22
9)では赤外カットフィルタ206と赤外透過フィルタ
207位置を測距時の位置に反転復帰させる。ステップ
(230)ではフォーカシングレンズ102を初期位置
に復帰させる。以上で撮影動作が終了し、ステップ(2
02)へ戻る。
【0049】以上のフローによるカメラの動作を改めて
概説する。撮影者によって撮影準備のスイッチ操作がな
されると、図6のように投光モジュール221から赤外
光が被写体OBJに向けて投射され、被写体上に赤外ス
ポットSPTが形成される。すると撮像光学系は赤外ス
ポットSPTの像を赤外透過フィルタ207を介して主
撮像素子211上に結像し、スポット像の基準位置から
のずれ量に基づいて被写体OBJまでの距離を検出す
る。続いて撮影操作がなされると、赤外光の投射を停止
するとともに上記測距結果に基づいてフォーカスレンズ
駆動を行う。そして図9のように主撮像素子211前面
のフィルタを被写体撮影用の赤外カットすなわち可視光
透過フィルタ206に切り換えて撮像を行い、取得画像
を画像メモリ135に記録保存するとともに、撮影済み
画像を表示器137に表示する。
【0050】上記第2の実施の形態によれば、前記第1
の実施の形態による効果〜の他に、 赤外光を投射するアクティブ三角測量方式の測距装置
を提供できるため、被写界が暗い場合でも正確な距離検
知が可能である。 大口径の撮像光学系で赤外スポット像を取得するた
め、遠い被写体に対しても測距可能である。 測距時と撮像時とで赤外光を透過するフィルタと遮断
するフィルタとを切り換えるため、被写界が明るい場合
にも外光の影響を受けることなく測距できると共に、撮
像時には赤外光による撮影画像の低下を防止でき、高品
位の画像を得ることができる。 光学ファインダを有するため、測距等の撮影準備時に
液晶モニタ等による画像表示を行なう必要がなく、省電
化が図れる。 という効果が得られる。
【0051】(第3の実施の形態)前記第1の実施の形
態では、測距時には液晶モニタ等の表示器137に主撮
像素子111の像をそのまま表示していた。しかし液晶
モニタは表示の解像度が粗く、合焦状態の大雑把な把握
は可能だが、正確な確認は困難である。そこで以下に示
す第3の実施の形態は、第1の被写体画像に対して第2
の被写体画像をピントずれ量に比例した量だけずらして
重ねて表示する。いわゆる二重像合致式のファインダを
提供するものである。
【0052】図13〜図16は第3の実施の形態に関す
る図である。図13は第3の実施の形態に用いられるカ
メラボディ301の構造を示す図で、その構成は第1の
実施の形態のものと同一であり、測距時の制御形態と画
像の表示形態のみが異なる。そこで図13のカメラボデ
ィ301においては、マイコン331と表示器337が
第1の実施の形態と異なる番号で示してある他は、すべ
て同一構成・同一作用をなすため、詳しい説明は省略す
る。
【0053】図14は第1の実施の形態の図4に対応す
るもので、演算メモリ上に形成された撮像用の第1の被
写体像IM310 と測距モジュール121内に第2の被
写体像IM32DEF を示している。ただし第1の実施の
形態では第1の被写体像IM1の大きさを第2の被写体
像に揃えて演算していたが、本第3の実施の形態ではこ
れらの像を表示用に用いるため、第2の被写体像を撮影
用の第1の被写体像に揃え、表示器337に表示される
画像の大きさ及び範囲が、撮像領域に一致するようにし
ている。
【0054】図15は上記図14の像信号を表示する表
示器337の表示形態を示す図である。表示領域の全面
には主撮像素子111の像IM31Lが表示される。一
方、表示領域の中央の矩形部ARは二重像表示エリア
で、このエリア内には副撮像素子124の像のうち、一
部が切り出された像IM32Lが上記像IM31Lに重
ねて表示されている。そしてこの像IM31Lと像IM
32Lは次式、 DELTA=K*(VDEF −DFOCUS ) ………(3) で計算された量DELTAだけずらして表示される。こ
こでVDEF は被写体OBJまでの距離に関する量、D
FOCUS はフォーカシングレンズ102の繰り出し量に関
する量、Kは表示のずらし量を拡大して視認性を上げる
ための係数である。
【0055】例えば被写体OBJの距離が無限大で、こ
れを合焦させるためのフォーカシングレンズ102の繰
り出し量がゼロとすると、 DELTA=K*(VDEF −DFOCUS )=K*(0−0)=0 ………(4) となる。また被写体距離が有限ならそれに応じたVDEF
とDFOCUS の値が用いられるが、フォーカシングレンズ
102の繰り出しによって被写体が合焦状態にあれば、
この時もDELTA=0となる。すなわち、ずれ量DE
LTAは被写体OBJに対する撮像系の焦点ずれ量に相
当し、被写体像IM1が合焦状態にあれば常にDELT
A=0となる。従って以上の構成により二重像合致式フ
ァインダが実現できる。
【0056】図16は第3の実施の形態のカメラボディ
301において、焦点検出、焦点調節及び撮影操作を行
う場合のマイコン331の制御フローを示すフローチャ
ートである。次に前述の図13及び図15を参照しなが
ら図15の制御フローを説明する。カメラボディ301
のメインスイッチ140がオンされると、マイコン33
1はスリープ状態から脱し、ステップ(301)からス
テップ(302)へ進む。ステップ(302)において
は、カメラボディ301内の各スイッチ141〜144
の状態検知を行う。ステップ(303)では、レリーズ
ボタンの第1段階押下によりオンとなる撮影準備スイッ
チ141(SW1)の状態検知を行い、このスイッチ1
41がオフの時にはステップ(302)へ戻る。スイッ
チ141がオンになったらステップ(304)へ進む。
【0057】ステップ(304)では主撮像素子111
を駆動し、画像信号を取得し、ステップ(305)では
上記ステップで取得した画像信号の処理を行う。具体的
には、画像信号のA/D変換、ホワイトバランス、γ補
正等の処理を行う。ステップ(306)では上記ステッ
プ(304)で演算処理した画像信号から被写体輝度情
報を演算し、所定の露出制御プログラム線図に従って、
絞り155の絞り込み制御値と主撮像素子111の露光
時間(電荷蓄積時間)の演算を行う。ステップ(30
7)ではAFモードスイッチ143の設定を判別し、自
動合焦(AF)モードか否かの判定を行う。そしてAF
モードでなければステップ(322)へジャンプし、A
Fモードであればステップ(311)へ進む。
【0058】ステップ(311)ではマイコン331は
フォーカスエンコーダ152の状態検知を行い、続いて
ステップ(312)でズームエンコーダ154の状態検
知を行い、レンズが現在どのような光学状態にあるのか
を判断する。ステップ(313)では図3における説明
と同様に、第1の被写体像IM1の大きさと第2の被写
体像の大きさに揃えるための係数、すなわち像倍率補正
係数をマイコン331のROMから読み出す。これは上
記フォーカスエンコーダ152及びズームエンコーダ1
54の状態に基づいたマトリクスデータとして、ROM
に格納されている。ステップ(314)では上記像倍率
補正係数と同様にROMより位置ずれ補正量V0 を読み
出す。
【0059】ステップ(315)では副撮像素子124
を駆動し、画像信号を取得する。ステップ(316)で
は上記ステップ(315)で取得した画像信号の処理を
行う。具体的には、画像信号のA/D変換、ホワイトバ
ランス、γ補正等の処理を行う。ステップ(317)で
は上記ステップ(315)で取得した第2の被写体像I
M2の画像信号をステップ(313)で読み出した像倍
率補正係数の逆数を乗じて像の大きさ補正を行う。ステ
ップ(318)では前述の式(1)(2)に従い、上記
ステップ(317)で得た像倍率補正後の第2の被写体
像IM2、上記ステップ(305)で得た第1被写体像
IM1及びステップ(114)で得た位置ずれ補正量V
0 を用いて、被写体距離演算を行う。
【0060】ステップ(319)では上記演算結果に基
づいて、フォーカシングレンズ102を駆動し、第1の
被写体像IM1を合焦させる。ステップ(320)では
前述の式(3)に従い、図15に示した表示用の2像の
ずれ量DELTAの計算と上記2像の重ね合わせ処理を
行う。ステップ(321)では前記ステップ(320)
で得た画像信号、すなわち二重像合致式の画像信号を表
示器337に表示する。ステップ(322)では撮影ス
イッチ142の状態判別を行い、このスイッチ142が
オフならステップ(302)へ戻り、ステップ(30
2)〜ステップ(321)の動作、すなわち自動焦点調
節動作と表示器の画像表示動作を繰り返し実行する。ス
テップ(322)において撮影スイッチ142がオンと
判別されると、レリーズ操作されたと判断して、ステッ
プ(331)へ移行する。ステップ(331)〜ステッ
プ(336)では、第1の実施の形態による図5のステ
ップ(121)〜ステップ(126)と同一の撮像動作
を実行し、ステップ(302)へ戻る。
【0061】以上のフローによるカメラの動作を改めて
概説する。撮影者によってメインスイッチ140及び撮
影準備スイッチ141がオンされると、カメラは第1の
実施の形態と同様の測距演算及びフォーカシングレンズ
の駆動による自動合焦動作を行う。そして上記測距演算
結果とフォーカシングレンズ駆動結果から、被写体の焦
点調節状態を二重像合致式表示装置において2像のずれ
量として表示する。この動作を繰り返し実行することに
より連続的な焦点調節がなされ、この調節結果を二重像
のずれ量として撮影者に知らせる。続いて撮影スイッチ
142がオン操作されると主撮像素子上に投影された被
写体像を取得し画像メモリに記録保存するとともに、撮
影済み画像を表示器337に表示する。
【0062】上記第3の実施の形態によれば、第1の実
施の形態による〜の効果の他に、 10.液晶モニタ等の電子式ビューファインダに、焦点
調節状態を二重像合致式のファインダ画像として表示す
るため、被写体像の焦点状態が一層明瞭に視認可能であ
る。という効果が得られる。
【0063】(第4の実施の形態)上記第3の実施の形
態では第1の実施の形態による測距装置を用いた光電式
の二重像合致式ファインダを実現していた。以下に示す
第4の実施の形態は、従来のパッシブ或いはアクティブ
タイプの測距装置を用いて光電式二重像合致式ファイン
ダを実現する場合を示す。図17〜図20は第4の実施
の形態に関する図である。図17は第4の実施の形態に
よるカメラボディ401の構成図であり、以下に説明す
る部分以外は図1の第1の実施の形態と同様の作用をな
すため、変更部分のみ説明する。カメラボディ401
は、被写体像の結像、焦点検出及び撮像のための各種機
能部を有する。
【0064】421は測距モジュールで、以下に述べる
各要素を含む。422は所定の基線長BLだけ隔てて配
置され、同一のパワーを有した受光レンズで、各レンズ
は測距すべき被写体OBJの像IM2、IM3を形成す
る。423は赤外カットフィルタで、受光レンズ422
を通過した光束の赤外光をカットし、可視光のみを通過
させる。以上のレンズ422及び赤外カットフィルタ4
23を合わせて測距光学系が構成され、被写体OBJの
第2の被写体像IM2及び第3の被写体像IM3が後述
する副撮像素子424上に形成される。424はCCD
等の副撮像素子で、上記第2の被写体像IM2及び第3
の被写体像IM3を光電変換する2次元の光電センサで
ある。そして上記像IM2及びIM3の相対間隔と上記
基線長BLから所定の演算式を用いて被写体OBJまで
の距離が検知できる。431はマイコンで、後述するフ
ローに従い、測距及び二重像合致式ファインダの表示を
行う。
【0065】図18は上記副撮像素子424及びこの副
撮像素子上に形成された2つの像の配置を示す図であ
る。425は副撮像素子424上の受光部で、m2 ×n
2 個の受光ピクセル及びこのピクセルに蓄積された電荷
を転送する電荷転送部(垂直転送CCD)からなる。4
26は水平転送CCDで、受光部425内の垂直転送C
CDにより矢印TRV方向に転送された電荷を格納し、
矢印TRH方向に転送して信号出力部427から撮像信
号を撮像素子ドライバ134に出力する。
【0066】IM2及びIM3は図17で説明した第2
及び第3の被写体像で、両像の相対間隔VDEF は被写体
OBJまでの距離によって変化する。そこで、公知の相
関演算アルゴリズムに従って像IM2に対するIM3の
相対間隔VDEF を求め、受光レンズ422の焦点距離f
と基線長BLを用い、被写体OBJまでの距離DSTを
以下の式、 DST=(f*VDEF )/(VDEF −BL) ………(5) により検出できる。
【0067】図19は表示器437の表示形態を示す図
である。表示領域の全面には主撮像素子111の像IM
1L0 が表示される。一方、表示領域の中央の矩形部A
Rは二重像表示エリアである。このエリア内には主撮像
素子111で得た像IM1L 0 のコピー画像の中央部が
切り出された像IM1LDEF が上記像IM1L0 に重ね
て表示されている。そしてこの像IM1L0 と像IM1
DEF は次式、 DELTA=K*(VDEF −DFOCUS ) ………(6) で計算された量DELTAだけずらして表示される。こ
こでVDEF は被写体OBJまでの距離に関する量、D
FOCUS はフォーカシングレンズ102の繰り出し量に関
する量、Kは表示のずらし量を拡大して視認性を上げる
ための係数である。
【0068】例えば被写体OBJの距離が無限大で、こ
れを合焦させるためのフォーカシングレンズ102の繰
り出し量がゼロとすると、表示画像のずれ量DELTA
は、第3の実施の形態における式(4)と同様の以下の
式、 DELTA=K*(VDEF −DFOCUS )=K*(0−0)=0 ………(7) で表わされる。また被写体距離が有限ならばそれに応じ
たVDEF とDFOCUS の値が用いられるが、フォーカシン
グレンズ102の繰り出しによって被写体が合焦状態に
あれば、この時もDELTA=0となる。
【0069】すなわち第4の実施の形態では、測距モジ
ュール421の構成と、表示器437の二重像表示エリ
ア内で重ね合わされる像の基となる像が第3の実施の形
態と異なるが、表示画像のずれ量DELTAは第3の実
施の形態と同様に、被写体OBJに対する撮像系の焦点
ずれ量に相当し、第3の実施の形態と同様の二重像合致
式ファインダが実現できる。
【0070】図20は第4の実施の形態によるカメラボ
ディ401において、焦点検出、焦点調節及び撮影操作
を行う場合のマイコン431の制御フローを示すフロー
チャートである。次に前述の図17〜図19を参照しな
がら図20の制御フローを説明する。ステップ(40
1)でカメラボディ401のメインスイッチ140がオ
ンされると、マイコン431はスリープ状態から脱し、
ステップ(402)へ進む。ステップ(402)におい
ては、カメラボディ401内の各スイッチ141〜14
4の状態検知を行う。ステップ(403)では、レリー
ズボタンの第1段階押下によりオンとなる撮影準備スイ
ッチ141(SW1)の状態検知を行い、このスイッチ
141がオフの時にはステップ(402)へ戻る。スイ
ッチ141がオンになったらステップ(404)へ進
む。
【0071】ステップ(404)では主撮像素子111
を駆動し、画像信号を取得し、ステップ(405)では
上記ステップで取得した画像信号の処理を行う。具体的
には、画像信号のA/D変換、ホワイトバランス、γ補
正等の処理を行う。ステップ(406)では上記ステッ
プで演算処理した画像信号から被写体輝度情報を演算
し、所定の露出制御プログラム線図に従って、絞り15
5の絞り込み制御値と主撮像素子111の露光時間(電
荷蓄積時間)の演算を行う。ステップ(407)ではA
Fモードスイッチ143の設定を判別し、自動合焦(A
F)モードか否かの判定を行う。そしてAFモードでな
ければステップ(420)へジャンプし、AFモードで
あればステップ(411)へ進む。
【0072】ステップ(411)ではマイコン431は
フォーカスエンコーダ152の状態検知を行い、続いて
ステップ(412)でズームエンコーダ154の状態検
知を行い、レンズが現在どのような光学状態にあるのか
を判断する。ステップ(413)では副撮像素子424
を駆動し、測距用の画像信号を取得する。ステップ(4
14)では上記ステップで取得した画像信号のA/D変
換等の処理を行う。ステップ(415)では上記ステッ
プ(414)で得た被写体像IM2及びIM3のディジ
タル画像信号の相対的な位置ずれ量を計算し、被写体距
離演算を行う。ステップ(416)では上記演算結果に
基づいて、フォーカシングレンズ102を駆動し、第1
の被写体像IM1を合焦させる。
【0073】ステップ(417)では前述の式(6)に
従い、図19に示した表示用の2像のずれ量DELTA
の計算を行う。ステップ(418)では図19に示すよ
うに、2像の重ね合わせ処理を行う。ステップ(41
9)では上記ステップ(418)で得た画像信号、すな
わち二重像合致式の画像信号を表示器437に表示す
る。ステップ(420)では撮影スイッチ142の状態
判別を行ない、このスイッチ142がオフならステップ
(402)へ戻り、ステップ(402)〜ステップ(4
19)の動作、すなわち自動焦点調節動作と表示器の画
像表示動作を繰り返し実行する。ステップ(420)に
おいて撮影スイッチ142がオンと判別されると、レリ
ーズ操作されたと判断して、ステップ(431)へ移行
する。ステップ(431)〜ステップ(436)では、
第3の実施の形態による図16のステップ(331)〜
ステップ(336)と同一の撮像動作を実行し、ステッ
プ(402)へ戻る。
【0074】以上のフローによるカメラの動作を改めて
概説する。撮影者によってメインスイッチ140及び撮
影準備スイッチ141がオンされると、カメラは測距モ
ジュール421より得た像信号を用いて測距演算を行
い、その結果に基づいてフォーカシングレンズ102を
駆動し、自動合焦動作を行う。続いてこの測距演算結果
とフォーカシングレンズ駆動結果から、主撮像素子11
1上の被写体像の焦点ずれ状態を演算する。そして主撮
像素子111から得た被写体像と、そのコピー画像の中
央切り出し部を上記焦点ずれ量に応じて相対的にずらし
て重ね合わせ、表示器437に表示する。この動作を繰
り返し実行することにより連続的な焦点調節がなされ、
この調節結果を二重像のずれ量として撮影者に知らせ
る。続いて撮影スイッチ142がオン操作されると、主
撮像素子上に投影された被写体像を取得し画像メモリに
記録保存すると共に、撮影済み画像を表示器437に表
示する。
【0075】上記第4の実施の形態によれば、第1の実
施の形態による〜の効果及び第3の実施の形態によ
る10.の効果の他に、 11.従来の測距装置と液晶モニタ等の電子式ビューフ
ァインダを有した撮像装置においても、焦点調節状態を
二重像合致式のファインダ画像として表示するため、簡
単・安価な構成で被写体像の焦点状態が一層明瞭に視認
可能である。という効果が得られる。
【0076】なお、上記第4の実施の形態における測距
装置は、従来のパッシブ三角測量方式の測距装置を用い
ていたが、従来のアクティブ三角測量方式の測距装置、
或いは被写体に向けて投射した超音波の反射波受信まで
の時間から測距する。いわゆるソナー式測距装置を用い
ても構わない。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、撮像用の結像光学系及びその光電変換手段を有効に
利用してTTL2次結像位相差検出方式やパッシブ三角
測量方式による測距を行うことができるので、焦点検出
用に高価な光電変換手段を新たに用いる必要がなく、簡
単な構成で高精度に測距を行うことのできる小型・安価
な撮像装置を提供することができる。
【0078】また、第2、15の発明によれば、パッシ
ブ三角測量方式による測距を行うことができる。また、
第3の発明によれば、撮像用の結像光学系及びその光電
変換手段から得られる画像を記録保存することができ
る。また、第4の発明によれば、撮像用結像光学手段を
測距に用いる場合、ズーミング等でパワー変動を生じて
も、このパワー変動に応じたパラメータ補正を行って測
距演算するため、常に正確な測距を行うことができる。
また、第5の発明によれば、撮像用の被写体像をモニタ
として表示するため、被写体の焦点状態を確認すること
ができ、焦点のずれた写真が撮られてしまうのを防止す
ることができる。また、第6、16の発明によれば、1
組の撮像系でアクティブ三角測量方式の測距用投光パタ
ーンと被写体像の両方を取得できるため、装置の小型化
と低価格を図ることができる。
【0079】また、第7の発明によれば、結像光学手段
を測距用に用いる場合、ズーミング等でパワー変動を生
じても、このパワー変動に応じたパラメータ補正を行っ
て測距演算するため、常に正確な測距を行うことができ
る。また、第8の発明によれば、結像光学系及び光電変
換手段から得られる画像を記録保存することができる。
また、第9の発明によれば、測距時は測距用パターン像
の取得に適した波長選択を、撮像時は被写体像の取得に
適した波長選択を行うため、高精度な測距を行うことが
できると共に、不要光線の混入しない高精度な画像を取
得することができる。また、第10の発明によれば、合
成表示された画像により被写体像の焦点ずれ量を明確に
視認できるため、焦点のずれた写真が撮られてしまうの
を防止することができる。
【0080】また、第11の発明によれば、重ね合わせ
表示された2つの画像の相対ずれ量から被写体像の焦点
ずれ量を明確に視認できるため、焦点のずれた写真が撮
られてしまうのを防止することができる。また、第1
2、17の発明によれば、合成表示された画像により被
写体像の焦点ずれ量を明確に視認できるため、焦点のず
れた写真が撮られてしまうのを防止することができる。
また、第13の発明によれば、重ね合わせ表示された2
つの画像の相対ずれ量から被写体像の焦点ずれ量を明確
に視認できるため、焦点のずれた写真が撮られてしまう
のを防止することができる。また、第14の発明によれ
ば、検出された焦点ずれ量の情報を用いて、ファインダ
表示等を行うことができるため、焦点のずれた写真が撮
られてしまうのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による撮像装置の構
成図である。
【図2】第1の実施の形態における測距時の像形成状態
を説明する構成図である。
【図3】第1の実施の形態における像倍率補正原理を説
明する構成図である。
【図4】第1の実施の形態における測距演算時の像信号
の概念を示す構成図である。
【図5】第1の実施の形態における撮像装置の制御フロ
ー図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態による撮像装置の測
距時の構成図である。
【図7】第2の実施の形態における測距用スポット像の
形成状態を説明する構成図である。
【図8】第2の実施の形態における測距演算時の像信号
の概念を示す構成図である。
【図9】第2の実施の形態による撮像装置の撮像時の構
成図である。
【図10】第2の実施の形態における撮像時の像形成状
態を説明する構成図である。
【図11】第2の実施の形態における撮像後の画像表示
状態を説明する構成図である。
【図12】第2の実施の形態における撮像装置の制御フ
ロー図である。
【図13】本発明の第3の実施の形態による撮像装置の
構成図である。
【図14】第3の実施の形態における測距演算時の像信
号の概念を示す構成図である。
【図15】第3の実施の形態における測距時の画像表示
状態を説明する構成図である。
【図16】第3の実施の形態における撮像装置の制御フ
ロー図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態による撮像装置の
構成図である。
【図18】第4の実施の形態における測距時の像形成状
態を説明する構成図である。
【図19】第4の実施の形態における測距時の画像表示
状態を説明する構成図である。
【図20】第4の実施の形態における撮像装置の制御フ
ロー図である。
【符号の説明】
101、201、301、401 カメラボディ 102 フォーカシングレンズ 103 ズーミングレンズ 111、211 主撮像素子 124、424 副撮像素子 131、231、331、431 マイコン 106、123、203、423 赤外カットフィルタ 207 赤外透過フィルタ 121、421 測距モジュール 221 投光モジュール 137、337、437 表示器 141 撮影準備スイッチ 142 撮影スイッチ IM1、IM2、IM3 被写体像 SPT1 測距用スポット像

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体からの光束を取り込み、第1の被
    写体像を形成するための第1の結像光学手段と、 上記第1の被写体像を光電変換する第1の光電変換手段
    と、 上記第1の結像光学手段に対して所定の基線長だけ隔た
    って配置され、第2の被写体像を形成する第2の結像光
    学手段と、 上記第2の被写体像を光電変換する第2の光電変換手段
    と、 上記第1及び第2の光電変換手段の出力から上記第1の
    結像光学手段と被写体間の距離を検知する測距手段とを
    備えた撮像装置。
  2. 【請求項2】 上記第2の結像光学手段は、上記第1の
    結像光学手段とは異なる結像パワーを有することを特徴
    とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 【請求項3】 上記第1の光電変換手段の出力を記録保
    存する像信号記録手段を設けたことを特徴とする請求項
    1記載の撮像装置。
  4. 【請求項4】 上記第1の結像光学手段は、ズームレン
    ズを含むと共に、上記測距手段は上記ズームレンズのズ
    ーム操作に伴う像倍率の変動を補正する像倍率補正手段
    を有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  5. 【請求項5】 上記第1の被写体像を表示する表示手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  6. 【請求項6】 被写体に対して測距用の光束を投射して
    上記被写体上に測距用パターンを形成する投光手段と、 上記投光手段に対して所定の基線長だけ隔たって配置さ
    れ、上記測距用パターンの像及び上記被写体の像を選択
    的に形成するための結像光学手段と、 上記測距用パターンの像及び被写体の像を光電変換する
    光電変換手段と、 上記測距用パターンの像を受光したときの上記光電変換
    手段の出力から上記結像光学手段と上記被写体間の距離
    を検知する測距手段とを備えた撮像装置。
  7. 【請求項7】 上記結像光学手段は、ズームレンズを含
    むと共に、上記測距手段は上記ズームレンズのズーム操
    作に伴う像倍率の変動を補正する像倍率補正手段を有す
    ることを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  8. 【請求項8】 上記被写体の像を受光したときの上記光
    電変換手段の出力を記録保存する像信号記録手段を設け
    たことを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  9. 【請求項9】 上記結像光学手段と光電変換手段との間
    に介在され、上記測距用パターンの像を光電変換する際
    は第1の波長域を通過させ、上記被写体の像を光電変換
    する際は第2の波長域を通過させる波長域選択手段を設
    けたことを特徴とする請求項6記載の撮像装置。
  10. 【請求項10】 上記測距手段の出力に基づいて上記第
    1の結像光学手段の焦点調節を行う焦点調節手段と、 上記測距手段と焦点調節手段の各出力から被写体像の焦
    点状態を判定する焦点ずれ判定手段と、 上記第1及び第2の光電変換手段の出力を合成する画像
    信号合成手段と、 上記画像信号合成手段の出力画像を表示する表示手段
    と、 上記焦点ずれ判定手段の出力に基づいて上記画像信号合
    成手段の動作を異ならせる合成制御手段とを設けたこと
    を特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  11. 【請求項11】 上記合成制御手段は、上記焦点ずれ判
    定手段が出力する焦点ずれ信号に応じて上記第1及び第
    2の光電変換手段の各出力の、上記表示手段上における
    各表示位置の相対的なずれ量を変化させることを特徴と
    する請求項10記載の撮像装置。
  12. 【請求項12】 被写体からの光束を取り込み、被写体
    像を形成するための結像光学手段と、 上記被写体像を光電変換する光電変換手段と、 上記結像光学手段と被写体間の距離を検知する測距手段
    と、 上記測距手段の出力に基づいて上記結像光学手段の焦点
    調節を行う焦点調節手段と、 上記光電変換手段からの被写体像を表示する表示手段
    と、 上記測距手段と焦点調節手段の各出力から被写体像の焦
    点状態を判定する焦点ずれ判定手段と、 上記焦点ずれ判定手段の出力に基づいて上記表示手段の
    被写体像の表示形態を変化させる表示制御手段とを備え
    た撮像装置。
  13. 【請求項13】 上記表示手段は、第1の表示領域と第
    2の表示領域とを有し、上記表示制御手段は上記焦点ず
    れ判定手段が出力する焦点ずれ信号に応じて上記第1の
    表示領域の表示画像に対して第2の表示領域の表示画像
    の相対位置を変化させることを特徴とする請求項12記
    載の撮像装置。
  14. 【請求項14】 上記焦点ずれ判定手段は、上記測距手
    段と焦点調節手段の各出力から焦点ずれ量を検出するこ
    とを特徴とする請求項12記載の撮像装置。
  15. 【請求項15】 被写体からの光束を第1の結像光学手
    段を介して取り込み、第1の被写体像を形成する手順
    と、 上記第1の被写体像を第1の光電変換手段を用いて光電
    変換する手順と、 上記第1の結像光学手段に対して所定の基線長だけ隔た
    って配置された第2の結像光学手段を介して第2の被写
    体像を形成する手順と、 上記第2の被写体像を第2の光電変換手段を用いて光電
    変換する手順と、 上記第1及び第2の光電変換手段の出力から上記第1の
    結像光学手段と被写体間の距離を測距する手順とを実行
    するためのプログラムを記憶したコンピュータ読み取り
    可能な記憶媒体。
  16. 【請求項16】 被写体に対して投光手段を用いて測距
    用の光束を投射して上記被写体上に測距用パターンを形
    成する手順と、 上記投光手段に対して所定の基線長だけ隔たって配置さ
    れた結像光学手段を介して上記測距用パターンの像及び
    上記被写体の像を選択的に形成するための手順と、 上記測距用パターンの像及び被写体の像を光電変換手段
    を用いて光電変換する手順と、 上記測距用パターンの像を受光したときの上記光電変換
    手段の出力から上記結像光学手段と上記被写体間の距離
    を測距する手順とを実行するためのプログラムを記憶し
    たコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
  17. 【請求項17】 被写体からの光束を結像光学手段を介
    して取り込み、被写体像を形成するための手順と、 上記被写体像を光電変換手段を用いて光電変換する手順
    と、 上記結像光学手段と被写体間の距離を測距する手順と、 上記測距した距離に基づいて上記結像光学手段の焦点調
    節を行う手順と、 上記光電変換手段からの被写体像を表示する手順と、 上記測距した距離と上記焦点調節の出力とから被写体像
    の焦点ずれを判定する手順と、 上記焦点ずれに基づいて上記表示の形態を変化させる手
    順とを実行するためのプログラムを記憶したコンピュー
    タ読み取り可能な記憶媒体。
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