JP2011248106A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの撮像系が配列された方向と同じ方向にコントラストを有していない被写体に対しても焦点検出を可能にする。
【解決手段】撮像装置は、第1結像光学系を介して被写体の像を撮像する第1撮像素子21と、第1結像光学系に並置された第2結像光学系31と、第2結像光学系31の背後に二次元状に配列された複数のマイクロレンズ321と、第2結像光学系およびマイクロレンズを介して被写体からの光束を受光して画像信号を出力する複数の光電変換素子を含む複数の素子群が、マイクロレンズにそれぞれ対応して二次元状に配置された第2撮像素子33と、画像信号に基づいて、撮影画面上に設けられた焦点検出領域に対応した被写体に対する焦点検出演算を行う演算手段41と、演算手段41による焦点検出演算の結果に基づいて、第1結像光学系の焦点調節を行う調節手段42とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置に関する。
従来から、2つの異なる撮像系を併設し、それぞれの撮像系から取得された画像を用いて三角測量の要領を用いて被写体までの距離を検出するカメラが知られている(たとえば特許文献1)。
特開2009−217112号公報
しかしながら、2つの撮像系が配列された方向と同じ方向にコントラストを有さない被写体に対しては焦点検出ができない。また、両撮像系の画角や撮像素子の数等の相違を充分に補正できず焦点検出誤差が発生するという問題があった。
請求項1に記載の発明による撮像装置は、第1結像光学系を介して被写体の像を撮像する第1撮像素子と、第1結像光学系に並置された第2結像光学系と、第2結像光学系の背後に二次元状に配列された複数のマイクロレンズと、第2結像光学系およびマイクロレンズを介して被写体からの光束を受光して画像信号を出力する複数の光電変換素子を含む複数の素子群が、マイクロレンズにそれぞれ対応して二次元状に配置された第2撮像素子と、画像信号に基づいて、撮影画面上に設けられた焦点検出領域に対応した被写体に対する焦点検出演算を行う演算手段と、演算手段による焦点検出演算の結果に基づいて、第1結像光学系の焦点調節を行う調節手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、第1結像光学系と第2結像光学系との間に視差がある場合であっても、第2撮像素子から出力された画像信号に基づいて、焦点検出領域に対応した被写体に対する焦点検出演算を精度よく行うことができる。
本発明の実施の形態によるデジタルカメラの要部構成を示す図 実施の形態のデジタルカメラの制御系の構成を示すブロック図 マイクロレンズアレイと焦点検出用撮像素子との位置関係を説明する図 マイクロレンズアレイと焦点検出用撮像素子との位置関係を説明する図 実施の形態によるデジタルカメラの焦点検出方法の概念を説明する図 変形例によるデジタルカメラの焦点検出方法の概念を説明する図 液晶ディスプレイに表示されるスルー画の一例を示す図 マイクロレンズアレイと焦点検出エリアとの対応関係を説明する図 xz平面上における、焦点検出エリアと、焦点検出用撮像素子におけるサンプリング範囲との関係を示す図 焦点検出用撮像素子上における焦点検出エリアに対応する領域とその近傍を示す図 ルックアップテーブルの一例を示す図
図面を用いて、本発明の実施の形態によるデジタルカメラについて詳細に説明する。図1はデジタルカメラの要部構成を説明する断面図である。図1に示すように、デジタルカメラ1のカメラボディ11には、撮影レンズ群22を有する撮影光学系2と、焦点検出を行うためのAFユニット3と、液晶ディスプレイ15と、撮影用撮像素子21とが設けられている。AFユニット3は、焦点検出用対物レンズ31と、マイクロレンズアレイ32と、焦点検出用撮像素子33とによって構成される。なお、図1では、撮影光学系2の光軸方向をz軸、z軸と直交する平面を形成するようにx軸およびy軸が設定されて、図1はxz平面におけるデジタルカメラ1の断面を示している。
図2は実施の形態のデジタルカメラ1の回路構成を示すブロック図である。なお、図1の構成と同一のものについては、同一の符号を付与する。デジタルカメラ1は、撮影用撮像素子21、撮影用レンズ群22、絞り23、レンズ駆動装置24、絞り駆動装置25、第1映像回路26、バッファメモリ27、撮影用撮像素子21を駆動する第1撮像素子制御回路28、焦点検出用対物レンズ31、マイクロレンズアレイ32、焦点検出用撮像素子33、焦点検出用撮像素子33を駆動する第2撮像素子制御回路34、第2映像回路35、CPU40、操作部44、メモリカードリーダ・ライタ45aおよび液晶ディスプレイ15を備える。また、CPU40は、測距部41と制御部42とを機能的に備える。
撮影用レンズ群22は、被写体光L1(図1)を撮影用撮像素子21へ導く。撮影用撮像素子21は、撮影用レンズ群22の光軸上であって予定焦点面となる位置に設けられ、撮影用レンズ群22を介して入射した被写体光L1が撮像面上に結像される。撮影用撮像素子21は、複数の光電変換素子を備えたCCDやCMOSイメージセンサによって構成される。撮影用撮像素子21は、後述するCPU40の制御部42からの指示に応じて第1撮像素子制御回路28により駆動が制御され、撮像面上に結像されている被写体像を撮像し、被写体像に応じた光電変換信号(画像信号)を第1映像回路26へ出力する。なお、本実施の形態においては、撮影用レンズ群22の焦点距離を、たとえば8mmとし、撮影用撮像素子21の有効画素範囲を、たとえば横7.7mm、縦5.1mmとする。
図1に示すように、AFユニット3の焦点検出用対物レンズ31は、撮影レンズ群22に対してx軸方向に所定距離だけオフセットされた位置に並置され、焦点検出用対物レンズ31の背後に配置されたマイクロレンズアレイ32へ被写体光L2を導く。そのため、撮影用レンズ群22と焦点検出用対物レンズ31との間には同一の被写体に対して視差が生じている。マイクロレンズアレイ32は、二次元状に配列された複数のマイクロレンズを有し、焦点検出用対物レンズ31を介して入射した被写体光L2を焦点検出用撮像素子33へ導く。焦点検出用撮像素子33は、複数の光電変換素子を備えたCCDやCMOSイメージセンサによって構成される。焦点検出用撮像素子33は、後述するCPU40の制御部42からの指示に応じて第2撮像素子制御回路34により駆動が制御され、被写体光に応じた光電変換信号(画像信号)を第2映像回路35へ出力する。
図1に示すように、マイクロレンズアレイ32および焦点検出用撮像素子33の中心Cは、撮影用レンズ22と焦点検出用対物レンズ31とのパララックスを考慮して、焦点検出用対物レンズ31の光軸に対してx軸方向に所定距離だけオフセットされた位置に設けられる。本実施の形態においては、撮影用レンズ群22の焦点距離を、たとえば6mmとし、マイクロレンズアレイ32の有効画素範囲を、たとえば横7.5mm、縦4.1mmとする。換言すると、マイクロレンズアレイ32の範囲を画面範囲と見なした場合の画角は、撮影光学系2の画角よりも広い。なお、AFユニット3の詳細については説明を後述する。
第1映像回路26は、撮影用撮像素子21から入力した画像信号をデジタル画像信号に変換し、デジタル画像信号に対して種々の画像処理を施して撮像画像データを生成する。制御部42は生成された画像データに対してJPEG圧縮処理を施し、EXIFなどの形式でメモリカードリーダ・ライタ45aに装着されたメモリカードへ記録する。また、制御部42は、生成された画像データ用いて表示用画像データを生成し、対応する表示用画像を液晶ディスプレイ15に表示させる。第2映像回路35は、焦点検出用撮像素子33から入力した画像信号をデジタル画像信号に変換し、CPU40の測距部41へ出力する。
CPU40は、図示しないROMやRAM等の周辺回路を有し、デジタルカメラ1の各構成要素を制御する。制御部42は、制御プログラムに基づいて、デジタルカメラ1を構成する各部から入力される信号を用いて所定の演算を行い、デジタルカメラ1の各部に対する制御信号を送出して、撮影動作を制御する。測距部41は、第2映像回路35から入力した画像信号を用いて焦点検出処理を行う。なお、測距部41による処理の詳細については、説明を後述する。
レンズ駆動装置24は、制御部42からの制御によって、撮影用レンズ群22を構成する焦点調節レンズを光軸方向に駆動させる。絞り駆動装置25は、制御部42からの制御によって、絞り23を駆動する。バッファメモリ27は、画像処理、画像圧縮処理および表示用画像データ作成処理の途中や処理後のデータを一時的に格納するために使用される揮発性の記録媒体である。
操作部44は、ユーザの操作を受け付けるユーザインタフェースである。操作部44には、電源スイッチ、レリーズスイッチ、後述する焦点検出エリアを選択、決定するためのスイッチなどが含まれる。
次に、図3、図4を用いて、AFユニット3の構成について説明する。なお、図3および図4では、説明の都合上、マイクロレンズアレイ32および焦点検出用撮像素子33の一部を代表して図示する。
図3は、マイクロレンズアレイ32と焦点検出用撮像素子33とを示す斜視図である。図3に示すように、焦点検出用撮像素子33は二次元状に配列された複数の画素アレイ37を備える。画素アレイ37のそれぞれは、二次元状に配列された複数の光電変換素子36を有する。そして、マイクロレンズアレイ32を構成する各マイクロレンズ321は、各画素アレイ37に対応して配置されている。換言すると、1つのマイクロレンズ321は、複数の光電変換素子36に対応して設けられている。なお、図3においては、マイクロレンズアレイ32と焦点検出用撮像素子33とのz軸方向の距離は、説明の都合上、実際よりも離間させて示しているが、通常はマイクロレンズアレイ32を構成するマイクロレンズの焦点距離fの程度である。
マイクロレンズアレイ32の被写体に対向する面Zにおける各マイクロレンズ321の輪郭近傍およびマイクロレンズ321間と、側面Xとには、迷光防止のための遮光性の薄膜が設けられている。図3では、薄膜が設けられる領域に斜線を付して示す。
図4は、マイクロレンズアレイ32と焦点検出用撮像素子33とのz軸方向の位置関係を説明する概念図である。図4に示す符号3aは、後述する焦点ズレ量を算出する際の原点となる基準焦点検出平面である。焦点検出用対物レンズ31から入射した被写体光L2の像が基準焦点検出面3aで結像するときに、焦点ズレ量を0とする。そして、被写体光L2の像が基準焦点検出面3aよりも焦点検出用対物レンズ31側、すなわち被写体側に結像するときをプラス、焦点検出用撮像素子33側に結像するときをマイナスとして、焦点ズレ量に符号を付与する。本実施の形態においては、被写体光L2の結像位置と基準焦点検出面3aとの間の距離に上記の符号を付与したものをデフォーカス量と呼ぶ。なお、本実施の形態においては、基準焦点検出面3aがマイクロレンズアレイ32の各マイクロレンズ321の前側(被写体側)の主面にほぼ一致するように、焦点検出用対物レンズ31とマイクロレンズアレイ32とのz軸方向の位置が決定されている。
続いて、図5を参照して、本実施の形態によるデジタルカメラ1の焦点検出方法について説明する。図5は、xz平面において、図3に示すマイクロレンズアレイ32と焦点検出用撮像素子33との位置関係を示す概念図である。なお、以下の説明においては、1つのマイクロレンズ321と、そのマイクロレンズ321に対応して設けられた画素アレイ37とを1つの画素PIと呼ぶ。図5においては、1つの画素PIは1つのマイクロレンズ321と5つの光電変換素子36とによって構成される。ここで、それぞれの光電変換素子36は、オンチップレンズ等の集光用のマイクロレンズを備えるものであってもよい。
画素アレイ37の各光電変換素子36は、マイクロレンズ321によって、マイクロレンズ321よりも僅かに被写体側の受光部像結像面3bに結像するように、マイクロレンズ321と焦点検出用撮像素子33とのz軸方向の位置が決定されている。原理的には、焦点検出用撮像素子33と焦点検出用対物レンズ31の射出瞳とが共役であるのが良いが、この共役関係が多少崩れても、マイクロレンズ321のレンズ径が小さいので、深度が深く影響は小さい。そして、本実施の形態のデジタルカメラ1の測距部42は、焦点検出用対物レンズ31の瞳の異なる領域を通過した被写体光による像同士の位置ズレによりデフォーカス量を算出する位相差方式を用いた、特開2007−316521号公報等で公知のマイクロレンズ式の焦点検出を行う。
測距部42は、位相差方式として、たとえば連続する各画素PIの端からn番目の光電変換素子36からの画像信号により形成される像と、n+m番目の光電変換素子36からの画像信号により形成される像とのズレに基づいてデフォーカス量を算出する。すなわち、測距部42は、図5に示すように、たとえば、各画素アレイ37のx軸方向に原点から2番目の光電変換素子36aから出力された画像信号を1つの信号列Aとして扱う。さらに、測距部42は、各画素アレイ37のx軸方向に原点から4番目の光電変換素子36bから出力された画像信号を1つの信号列Bとして扱う。この場合、信号列Aの像は受光部像結像面3b上の被写体像A’に相当し、信号列Bの像は受光部像結像面3b上の被写体像B’に相当する。これら被写体像A’とB’とは焦点検出用対物レンズ31の瞳の互いに異なる領域を透過した光束による像なので、測距部42は、この信号列Aと信号列Bとの像ズレを算出することによりデフォーカス量を得る。
なお、測距部42は、特開2008−116616号公報等で公知の方式を用いてデフォーカス量を算出するものとして、たとえば隣接した複数の光電変換素子36から出力された画像信号を合成して、1つの画像信号として扱うようにしてもよい。この場合、たとえば、図6に示すように、測距部42は、各画素アレイ37のx軸方向に原点から1番目および2番目の光電変換素子36aおよび36bから出力された画像信号を1つの信号列Aとして扱う。そして、測距部42は、各画素アレイ37のx軸方向に原点から4番目および5番目の光電変換素子36cおよび36dから出力された画像信号を1つの信号列Bとして扱う。そして、測距部42は、信号列Aと信号列Bとの像ズレ量を算出すればよい。なお、上記の説明では、xz平面における信号列A、Bの抽出(サンプリング)を示したが、焦点検出用撮像素子33はxy平面上に二次元配列されているので、測距部41はyz平面についても同様にして信号列の抽出を行う。
以下、デフォーカス量の算出処理について詳細に説明する。
上述のようにして光電変換素子36から出力された画像信号は、第2映像回路35によりA/D変換されて図示しないメモリに格納される。そして、測距部42は、メモリに格納された画像信号を読み出して、第1信号列A={a(i)}=a(1),a(2),a(3),・・・と、第2信号列B={b(i)}=b(1),b(2),b(3),・・・とを生成する。上述した通り、第1信号列{a(i)}および第2信号列{b(i)}は連続した画素PIから抽出した光電変換素子36からの画像信号を連ねたものである。
測距部42は、第1信号列{a(i)}と第2信号列{b(i)}とに対して、公知の方法を用いて像ズレ演算を行う。すなわち、測距部42は、第1信号列{a(i)}と第2信号列{b(i)}(なお、i=1,2,・・・)とから、一対の像(信号列)の相関量C(N)を以下の式(1)を用いて算出する。
;j−i=N …(1)
ここで、j−i=Nで示すNはシフト数を示す。Σはiに関する所定範囲pLからqLまでの総和を示す。なお、pLとqLについては後述する。
測距部42は、上記の式(1)により離散的な値として算出された相関量C(N)からシフト量を算出する。そのため、測距部42は、相関量C(N)のうち、シフト量N=N0のときに極小値を与える相関量をC0とし、シフト量N=(N0−1)のときの相関量をCr、シフト量N=(N0+1)のときの相関量をCfとする。そして、測距部42は、3つの相関量Cr、C0、Cfから精密なシフト量Naを以下の式(2)を用いて算出する。
DL=0.5×(Cr−Cf)
E=MAX{Cf−C0,Cr−C0}
Na=N0+DL/E …(2)
測距部42は、上記の式(2)で算出されたシフト量Naに、焦点検出面の位置に応じた補正量(定数const)を加えて、式(3)に示す焦点検出面上での像ズレ量Δnを算出する。
Δn=Na+const …(3)
そして、測距部42は、検出開角に依存した定数Kfを用いて、以下の式(4)により焦点検出のデフォーカス量Dfを算出する。
Df=Kf×Δn …(4)
測距部42は、上述のようにして算出したシフト量Naが信頼性のある値であるか否かを、公知の方法を用いて判定し、信頼性が低いと判定した場合には検出不能とする結果を制御部41へ出力する。測距部42は、たとえば上記の式(2)で得られる値Eが所定値よりも低い場合、またはCex/Eの値が所定値より大きい場合に信頼性が低いと判定する。なお、Cexは以下の式(5)により算出される値である。以後の説明においては、値EとCex/Eとを信頼性パラメータと呼ぶ。
Cex=C0−|DL| …(5)
次に、上記の式(1)にて用いたpL、qLについて説明する。
図5に示すように、x軸方向に一列に並んで配列された複数の光電変換素子36のうち、所定のサンプリング範囲の両端に対応して配列された光電変換素子36からの出力を、a(pL0),a(qL0)ならびにb(pL0),b(qL0)とする。すなわちpL0、qL0はサンプリング範囲に応じて決定される。このとき、N=0の場合には、pL=pL0,qL=qL0となる。
また、Nが0ではない場合も含め、公知の方式を用いて、以下の式(6)によりpL、qLが決定される。
pL=pL0−Floor(N/2)
qL=qL0−Floor(N/2) …(6)
ただし、関数Floorはいわゆる床関数であり、Floor(x)はx以下の最大の整数を表す。
なお、信号列Aを固定する方式(A列固定方式)を用いる場合には、pLおよびqLは、pL=pL0,qL=qL0に固定される。
また、上述したサンプリング範囲は、焦点検出の対象となる被写体の像が結像する範囲に基づいて決定される。換言すると、焦点検出用対物レンズ31によってマイクロレンズアレイ32の前側(被写体側)主面に形成される被写体の像またはボケた像の芯がサンプリング範囲内の光電変換素子36に位置する場合に、この被写体のデフォーカス量が上記の式(4)により算出される。なお、マイクロレンズアレイ32の前側主面とは、各マイクロレンズ321の曲面の頂点を含む面を示す。
続いて、本実施の形態によるデジタルカメラ1の全体動作について説明する。本実施の形態のデジタルカメラ1は、撮影レンズ22の光軸と焦点検出用対物レンズ32の光軸との間に視差があるため、この視差の影響を除去して正確な焦点検出結果を得るための処理を行う。そのため、デジタルカメラ1が行う焦点検出のための処理を中心に説明する。
図7は、液晶ディスプレイ15に表示されたスルー画を示す。なお、スルー画は、撮影用撮像素子21から出力された画像信号を用いて、第1映像回路26により生成された画像データに対応する画像である。図7に示すように、スルー画上に焦点検出エリアを示す枠90が制御部42によって重畳して表示される。なお、本実施の形態においては、撮影用レンズ群22により形成される撮影画面上に設定された複数(たとえば54個)の焦点検出エリアに対応して54個の枠90_1〜90_54が液晶ディスプレイ15に表示される。ユーザは、液晶ディスプレイ15に表示されたスルー画を観察しながら、操作部44を操作して枠90_1〜90_54の何れかを選択することにより、予め設定されている複数の焦点検出エリアのうち所望の焦点検出エリアを選択する。
ユーザにより所望の焦点検出エリアに対応する枠90の選択操作に応じて、操作部44から操作信号が出力されると、制御部42はユーザにより選択された枠90に対応する焦点検出エリアの情報を図示しないメモリに一時的に格納する。なお、メモリに格納される検出エリアの情報として、選択された焦点検出エリアが撮影用撮像素子21で占有する位置等がある。
ユーザによるレリーズボタンの半押し操作に応じて、操作部44から操作信号が出力されると、制御部42は、撮影準備処理を開始する。すなわち制御部42は、メモリに格納された焦点検出エリアに対して、焦点検出処理を開始する。この場合、制御部42は、焦点検出用撮像画素33のうち、メモリに格納された焦点検出エリアと対応した位置に配置された光電変換素子36からの画像信号を用いて焦点検出演算を行うように測距部41へ指令する。
図8は、マイクロレンズアレイ32をz軸方向被写体側から見た平面図である。図8において示す十字形の指標は、図7に示す各枠90_01〜90_54のそれぞれに対応する位置の中心である基準中心位置60_01〜60_54(代表して示す場合は、符号60を付与する)を表している。ただし、図8に示す各基準中心位置60は、各焦点検出エリアの被写体が仮に無限遠に存在する場合に、その被写体の像が結像する位置として定義する。
上述したように、デジタルカメラ1は、撮影レンズ22の光軸と焦点検出用対物レンズ32の光軸との間に視差がある。図9は、xz平面上において、焦点検出エリアと、焦点検出用撮像素子33におけるサンプリング範囲との関係を示している。図9では、ユーザにより焦点検出エリアReが選択された場合、被写体距離Ln(焦点検出範囲の近距離側の限界)に対応するサンプリング範囲をRs2で示している。さらに、ユーザにより焦点検出エリアReが選択された場合に、被写体距離Lkに対応するサンプリング範囲をRs1で示している。すなわち、被写体が距離Ln〜Lkの範囲に存在する場合、焦点検出用撮像素子33上でのサンプリング範囲Rs3がユーザにより選択された焦点検出エリアReに対応することになる。
以下の説明においては、図7に示す枠90のうち、符号90_12で示す枠に対応する焦点検出エリアがユーザによって選択されたものとする。また、図8においては、上記の枠90_12に対応する焦点検出エリアの被写体が無限遠に存在する場合に、その被写体が焦点検出用撮像素子33上で結像する範囲を太線の矩形512−0で示す。そして、図10に、この矩形512−0とその近傍を拡大して示す。
図10においては、図9に示す被写体距離Ln、すなわち焦点検出範囲の近距離側の限界に存在する被写体が焦点検出用撮像素子33上で結像する範囲を矩形512−27で示す。また、矩形512−kは、矩形512−0の位置からx軸方向にマイクロレンズ321でk個分ずれた位置を示す。換言すると、被写体が距離Ln〜Lkの範囲に存在する場合、その被写体は矩形512−kのいずれかの範囲に結像する。したがって、枠90_12に対応する焦点検出エリアがユーザにより選択されると、制御部42は測距部41に指令して、上記の矩形512−kのうち、たとえばk=1からk=27までの27個の範囲のそれぞれについて、順次デフォーカス量を算出させる。図10に示すように、k=1〜27までの矩形512−kで規定される範囲を、選択された焦点検出エリアに対応した基準範囲500とする。図10に示すように、基準範囲500には、マイクロレンズ321がy軸方向に12個、x軸方向に39個含まれる。なお、図10においては、説明の都合上、それぞれの矩形512−kの形状(大きさ)を異ならせて描いているが、実際には同一の大きさである。
図10に示すように、矩形512−kの範囲には、x軸方向に配列された12行の画素行と、y軸方向に配列された12列の画素列とが含まれる。すなわち、1つの画素行は12個の画素PIにより構成され、1つの画素列は12個の画素PIにより構成される。換言すると、x軸方向のサンプリング範囲は、x軸方向に配列された12個の画素PIにより規定され、y軸方向のサンプリング範囲は、y軸方向に配列された12個の画素PIにより規定される。なお、図10に示す矩形512−kの範囲に含まれる画素行および画素列の数は一例であり、12行または12列に限定されるものではない。
まず、測距部41は、矩形512−kの範囲のうち、12行の画素行のそれぞれについて、各画素行を構成する画素PIから出力された画像信号を用いて、上述したデフォーカス量を算出する。なお、上記の式(1)のNの値を−2から+2までとすると、測距部41はサンプリング範囲に含まれる画素PIからの画像信号に加えて、演算方向(すなわち、x軸方向)に沿ってサンプリング範囲の両端に配置される2つの画素PIから出力される画像信号をも用いてデフォーカス量を算出する。その結果、測距部41は、矩形512−kの範囲内で、x軸方向の位相差について12個のデフォーカス量を算出する。
さらに、測距部41は、y軸方向の位相差についても同様にして12列の画素列の各画素列についてデフォーカス量を算出する。なお、上記の式(1)のNの値を−2から+2までとすると、測距部41はサンプリング範囲に含まれる画素PIからの画像信号に加えて、演算方向(すなわち、y軸方向)に沿ってサンプリング範囲の両端に配置される2つの画素PIから出力される画像信号をも用いてデフォーカス量を算出する。その結果、測距部41は、矩形512−kの範囲内で、y軸方向について12個のデフォーカス量を算出する。
測距部41は、上述したようにx軸方向について12個、y軸方向について12個の計144個のデフォーカス量を算出すると、上述した信頼性パラメータを用いて各デフォーカス量の信頼性の有無を判定する。そして、測距部41は、144個のデフォーカス量のうち信頼性が有ると判定したデフォーカス量を所定のアルゴリズム(たとえば単純平均値を算出)に従って合成平均し、その値を矩形512−kに対応するデフォーカス量とする。なお、上記の所定のアルゴリズムとして、たとえば信頼性に重み付けをして平均値を算出してもよいし、最小のデフォーカス量を算出してもよい。
測距部41は、矩形512−1〜512−27のそれぞれについてデフォーカス量を算出すると、それぞれのデフォーカス量が、被写体の像が結像すると想定される範囲に対応する値であるか否かを判定する。このとき、測距部41は、kの値と、被写体距離と、デフォーカス量とを関連付けたルックアップテーブルを用いる。このルックアップテーブルは予め所定の記憶領域に記録されており、このルックアップテーブルが示すデフォーカス量は、kの値に応じて、撮影用レンズ群22と焦点検出用対物レンズ31との視差に基づいて被写体距離を換算した値である。
図11にルックアップテーブルの一例を示す。なお、図11において、デフォーカス量の下限に対応する被写体距離は、焦点検出用対物レンズ31より130mm前方(被写体側)を原点とした距離である。また、k=1の時のデフォーカス量の上限は約0.29mmであり、このデフォーカス量に対応する被写体距離は無限遠となる。このルックアップテーブルにおいては、たとえば以下の各種の数値を前提としている。
(1)撮影レンズ22の光軸と焦点検出用対物レンズ31の光軸との間隔:30mm
(2)焦点検出用対物レンズ31の焦点距離:6mm
(3)焦点検出用対物レンズ31の後側(観察側)主面と焦点検出用撮像素子33の受光面との光学的間隔:6.3mm
(4)AFユニット2の有効最短距離:焦点検出用対物レンズ31から前側約130mm
(5)マイクロレンズ321の配列ピッチ:x軸およびy軸方向にそれぞれ0.054mm
たとえば枠512−2、すなわちk=2に対応するデフォーカス量が0.276と算出されたとする。この場合、測距部41は、算出したデフォーカス量がルックアップテーブルのk=2に対応するデフォーカス量の下限(0.270)とk=1に対応するデフォーカス量の下限(0.280)との間に含まれるか否かを判定する。上記のようにk=2に対応するデフォーカス量が0.276なので、算出されたk=2の場合のデフォーカス量は、k=2に対応するデフォーカス量の下限とk=1に対応するデフォーカス量の下限との間に含まれる。この場合、測距部41は、算出されたk=2の場合のデフォーカス量は、被写体の像が結像すると想定される範囲に対応する値であると判定する。そして、測距部41は、このときのデフォーカス量を採用して、選択された焦点検出エリアに対応する検出デフォーカス量とする。27個のデフォーカス量のうち採用可能なデフォーカス量が複数存在する場合には、測距部41は、たとえば最小のデフォーカス量を選択(至近優先)して、検出デフォーカス量とする。なお、至近優先を用いるものに代えて、測距部41は所定のアルゴリズムを用いて採用可能なデフォーカス量を選択もしくは合成して、検出デフォーカス量としてもよい。
また、たとえばk=2に対応するデフォーカス量が0.265と算出されたとする。このとき、算出されたk=2の場合のデフォーカス量は、k=2に対応するデフォーカス量の下限とk=1に対応するデフォーカス量の下限との間に含まれない。この場合は、測距部41は、算出されたk=2の場合のデフォーカス量は、被写体の像が結像すると想定される範囲に対応する値ではないと判定する。そして、測距部41は、このときのデフォーカス量を不採用とする。k=1〜27の全てのデフォーカス量が不採用の場合、測距部41は焦点検出不能と判定する。
たとえば、図9に示すように、ユーザが選択した焦点検出エリアとは異なる場所に位置する被写体Qの像は、焦点検出用撮像素子33のサンプリング範囲Rs1に結像する。しかし、被写体Qに対応して測距部41により算出されたデフォーカス量は、ルックアップテーブルに記録されたデフォーカス量の範囲に含まれない。そのため、測距部41は、被写体Qに対して算出したデフォーカス量を検出デフォーカス量として採用しないので、ユーザが所望しない被写体に対して焦点検出を行うことを防ぐことができる。
上述のようにして、ユーザにより選択された焦点検出エリアに応じた検出デフォーカス量が選択されると、制御部42は焦点調節のための撮影レンズ群22の駆動量を算出する。そして、制御部42は、レンズ駆動装置24に指令して、撮影レンズ群22を算出した駆動量に応じて光軸方向に駆動させて焦点調節を行う。ユーザによるレリーズボタンの全押し操作に応じて、操作部44から操作信号が出力されると、制御部42は、撮影処理を開始する。すなわち制御部42は、撮影用撮像素子21から画像信号を出力させ、第1映像回路26に画像データを生成させる。そして、制御部42は、記録/表示装置45に生成された画像データに対してJPEG圧縮処理を施させて、EXIFなどの形式でメモリカード45aへ記録させる。
以上で説明した実施の形態のデジタルカメラ1によれば、以下の作用効果が得られる。
(1)撮影用撮像素子21は、撮影用レンズ群22を介して被写体の像を撮像する。AFユニット3は、焦点検出用対物レンズ31と、マイクロレンズ321と、焦点検出用撮像素子33とを有する。焦点検出用対物レンズ31は、撮影用レンズ群22の光軸と交わるxy平面上で、撮影用レンズ群22の光軸からx軸方向にずらした位置に配置(並置)される。複数のマイクロレンズ321は、焦点検出用対物レンズ31の背後に二次元状に配列される。焦点検出用撮像素子33には、焦点検出用対物レンズ31の射出瞳の複数の異なる部分領域を通過した被写体からの光束のそれぞれを、マイクロレンズ321を介して受光して画像信号を出力する複数の光電変換素子36を含む複数の画素アレイ37が、マイクロレンズ321にそれぞれ対応して二次元状に配置されている。そして、測距部41は、焦点検出用撮像素子33から出力された画像信号に基づいて、撮影画面上に設けられた焦点検出エリアに対応した被写体に対する焦点検出演算を行い、焦点検出演算の結果に基づいて、撮影用レンズ群22の焦点調節を行うようにした。したがって、撮影用撮像素子21と焦点検出用撮像素子33との画角や画素数の相違をソフト的に補正する際に生じる補正誤差等により焦点検出精度が低下することを防ぐことができる。
(2)測距部41は、焦点検出用撮像素子33が射出瞳のある部分領域を通過した光束を受光して出力した信号列Aと、射出瞳の異なる部分領域を通過した光束を受光して出力した信号列Bとを比較して焦点検出演算を行う。この場合、測距部41は、射出瞳のある部分領域と異なる部分領域とが配列された方向がx軸方向とは異なる、すなわちy軸方向についても焦点検出演算を行うようにした。したがって、x軸方向にコントラストを有していない被写体に対しても焦点検出を行うことができる。
(3)測距部41は、焦点検出エリアに対応して焦点検出用撮像素子33上に設定された基準範囲500の中で、複数の演算範囲である矩形512−kのそれぞれを所定の変位量kずつずれた位置に設定する。測距部41は、複数の矩形512−kに含まれる複数の光電変換素子36から出力された画像信号を用いて、複数の矩形512−kのそれぞれに対して焦点検出演算を行う。そして、測距部41は、複数の演算結果のうち所定値の範囲内に含まれていない演算結果を無効と判定するようにした。この所定値の範囲は、変位量kに応じて予め決定された上限値と、下限値との間に含まれる値であり、上限値および下限値は、変位量kに応じて算出された、撮影用レンズ群22と焦点検出用対物レンズ31とのx軸方向への視差に基づいて決定されている。したがって、撮影用レンズ群22と焦点検出用対物レンズ31との間に視差がある場合であっても、ユーザが所望する被写体に対して焦点検出を行うことができる。
上述した実施の形態のデジタルカメラ1を、以下のように変形できる。
(1)測距部41は、全ての矩形512−kについてデフォーカス量が算出されてから採用可能か否かを判定するものに代えて、各矩形512−kについてデフォーカス量が算出されるごとに、そのデフォーカス量が採用可能か否かを判定するようにしてもよい。この場合、測距部41は、採用可能なデフォーカス量が算出された時点でそのデフォーカス量を検出デフォーカス量として採用し、まだデフォーカス量を算出していない矩形512−kについては、デフォーカス量の算出を行わないようにする。その結果、検出デフォーカス量の演算によるする処理を軽減し、演算にようする時間を短縮できる。
上記の場合に、近距離被写体を優先して焦点検出を行う場合には、測距部41は、まず、kの値が最大の矩形512−kのデフォーカス量を算出し、順次、kの値が小さくなる枠512−kのデフォーカス量を算出すればよい。また、遠距離被写体を優先して焦点検出を行う場合には、測距部41は、kの値が最小(k=1)の矩形512−kのデフォーカス量を算出し、順次、kの値が大きくなる矩形512−kのデフォーカス量を算出すればよい。図11にも示すように、kの値が大きいほど焦点検出が可能となる被写体のデジタルカメラ1からの距離範囲が狭くなるので、kの値が小さい値に対応する矩形512−kからデフォーカス量を算出した場合には、測距部41による演算時間を短縮できる可能性が高い。
(2)測距部41は、焦点検出用撮像素子33から出力された画像信号に加えて、撮影用撮像素子21から出力された画像信号を用いるようにしてもよい。この場合、まず、測距部41は、焦点検出用撮像素子33から出力された画像信号を用いて、1つの画像データを生成する。すなわち、測距部41は、各マイクロレンズ321の光軸に対応して配置された1つの光電変換素子36(または相対的位置関係が共通な特定の光電変換素子)のそれぞれから出力された画像信号を用いて画像データを生成する。このときに測距部41により生成された画像データは、焦点検出用撮像素子33を構成する全ての光電変換素子36から出力された画像信号を用いて画像データを生成する場合に比べて、焦点深度が深い縮小画像データとなる。以後、AF系縮小画像データを呼ぶ。測距部41は、ユーザにより選択された焦点検出エリアに対応した焦点検出用撮像素子33上の範囲、すなわち図10に示す基準範囲500に対応するAF系縮小画像データを生成する。
次に、測距部41は、撮影用撮像素子21から出力された画像信号を用いて、倍率や濃度等を補正した縮小画像データ(以後、撮像系縮小画像データ)を生成する。この場合、測距部41は、ユーザにより選択された焦点検出エリアに対応して撮影用撮像素子21上に配置された光電変換素子から出力された画像信号を用いて、撮像系縮小画像データを生成する。このとき生成された撮像系縮小画像データは、図10の矩形512−kで規定される範囲に対応することになる。
測距部41は、公知の相関演算を用いて、生成したAF系縮小画像データと撮像系縮小画像データとの比較を行い、両者の画像データの一致度が最も高い場合のkの値を検出する。そして、測距部41は、検出したkの値と、その近傍のkの値(たとえば±2)に対応する矩形512−kに対して、実施の形態と同様にしてデフォーカス量を算出し、検出デフォーカス量を採用する。
(3)測距部41は、式(1)を用いて相関量C(N)を算出する場合のNの範囲について、kの値に応じて採用する検出デフォーカス量から像ズレ量を逆算し、その像ズレ量に相当するNaに最も近い整数Nsを中心とした範囲としてもよい。たとえば、像ズレ量に相当する画素数に対するデフォーカス量の比率を450μm/画素とすると、図11より、k=8〜27の場合は、N=0を中心とした−2から+2の範囲とすればよく、k=1〜7の場合は、N=1を中心とした−1から+3までの範囲とすればよい。この結果、デフォーカス量の演算効率を向上させることができる。
(4)測距部41は、上記の説明で用いた画素PIを、たとえば特開2009−175680で公知の方法を応用して仮想画素に置き換えるなど、各種ソフトウェアによる公知の方法による補正で精度を向上させるとよい。
(5)マイクロレンズ321はx軸方向y軸方向に格子状に配列されるものに限定されない。たとえば、x軸方向に一列に配列されたマイクロレンズ321の中心位置が、y軸方向に1列ずれてx軸方向に一列に配列された隣り合うマイクロレンズ321の中心同士の中点に位置するように配列された、いわゆる千鳥状配列としてもよい。この場合、測距部41は、y軸方向に隣り合うマイクロレンズ321に対応して配列された光電変換素子からの画像信号を補間して、仮想画像信号を生成すればよい。この結果、実施の形態のマイクロレンズ321と同一の径を有するマイクロレンズ321を用いたとしても、より密な画素ピッチを得ることができる。
(6)デジタルカメラ1と被写体とが極端に接近している場合には、測距部41は、撮影用撮像素子21から出力された画像信号を用いて、公知のコントラスト方式により焦点検出を行うようにしてもよい。これは、デジタルカメラ1と被写体との距離が接近している場合には、視差によりAFユニット3によって所望の被写体像を捉えることができず、測距部41による焦点検出ができなくなるためである。また、上記の場合以外に、たとえば被写体の輝度パターン等に応じて、測距部41はコントラスト方式を用いるようにしてもよい。
(7)測距部41は、コントラスト方式を用いて検出した焦点検出結果を用いて、焦点検出用撮像素子33から出力された画像信号を用いて算出したデフォーカス量の精度を判定したり、補正パラメータを算出し所定の記録領域に記録してもよい。この結果、以後の焦点検出精度を向上させることができる。
(8)撮影光学系2は、ズームレンズ等の焦点距離が可変に構成されていてもよい。この場合、焦点検出用対物レンズ31は、距離測定が可能な焦点距離範囲のうち最短の焦点距離に対応した画像範囲を、焦点検出用撮像素子33によって検出可能となるように設定すればよい。
(9)第2映像回路35は、焦点検出用撮像素子31から出力された画像信号を用いて、撮像画像データを生成してもよい。すなわち、焦点検出用撮像素子31の光電変換素子36がxy平面に二次元配列されているので、焦点検出用撮像素子31から出力された画像信号を焦点検出にのみ用いるものでなくてもよい。この場合、記録/表示装置45は、撮影用撮像素子21からの出力を用いて生成された撮像画像データと、焦点検出用撮像素子31からの出力を用いて生成された撮像画像データとにより、撮影レンズ群22と焦点検出用対物レンズ31との視差に応じた、いわゆるステレオ画像を生成することができる。
また、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。説明に用いた実施の形態および変形例は、それぞれを適宜組合わせて構成しても構わない。
3 AFユニット、 21 撮影用撮像素子、
31 焦点検出用対物レンズ、 32 マイクロレンズアレイ、
33 焦点検出用撮像素子、 36 光電変換素子、
41 測距部、 42 制御部、
321 マイクロレンズ

Claims (6)

  1. 第1結像光学系を介して被写体の像を撮像する第1撮像素子と、
    前記第1結像光学系に並置された第2結像光学系と、
    前記第2結像光学系の背後に二次元状に配列された複数のマイクロレンズと、
    前記第2結像光学系および前記マイクロレンズを介して前記被写体からの光束を受光して画像信号を出力する複数の光電変換素子を含む複数の素子群が、前記マイクロレンズにそれぞれ対応して二次元状に配置された第2撮像素子と、
    前記画像信号に基づいて、撮影画面上に設けられた焦点検出領域に対応した前記被写体に対する焦点検出演算を行う演算手段と、
    前記演算手段による前記焦点検出演算の結果に基づいて、前記第1結像光学系の焦点調節を行う調節手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 請求項1に記載の撮像装置において、
    前記第2撮像素子は、前記第2結像光学系の射出瞳の複数の異なる部分領域のうち第1部分領域を通過した光束を受光して第1画像信号を出力し、前記第1部分領域とは異なる第2部分領域を通過した光束を受光して第2画像信号を出力し、
    前記演算手段は、前記第1画像信号と、前記第2画像信号とを比較して前記焦点検出演算を行い、
    前記第1部分領域と前記第2部分領域とが配列された方向が、前記第2結像光学系が前記第1結像光学系に対して並置された方向とは異なることを特徴とする撮像装置。
  3. 請求項1または2に記載の撮像装置において、
    前記演算手段は、前記焦点検出領域に対応して前記第2撮像素子上に基準範囲を設定し、前記設定した基準範囲の中で、複数の演算範囲のそれぞれを所定の変位量ずつずれた位置に設定し、前記複数の演算範囲に含まれる前記複数の光電変換素子から出力された前記画像信号を用いて、前記複数の演算範囲のそれぞれに対応して焦点検出演算を行い、複数の演算結果のうち所定値の範囲内に含まれていない演算結果を無効と判定することを特徴とする撮像装置。
  4. 請求項3に記載の撮像装置において、
    前記所定値の範囲は、前記変位量に応じて予め決定された上限値と、下限値との間に含まれる値であることを特徴とする撮像装置。
  5. 請求項4に記載の撮像装置において、
    前記上限値および下限値は、前記変位量に応じて算出された、前記第1結像光学系と前記第2結像光学系との間の視差に基づいて決定されることを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載された撮像装置において、
    前記撮影画面上に設けられた複数の前記焦点検出領域のうち少なくとも一つの焦点検出領域を選択するための選択操作を受け付ける受付手段を備え、
    前記演算手段は、前記選択操作により選択された前記焦点検出領域に対応した前記被写体に対して前記焦点検出演算を行うことを特徴とする撮像装置。
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