JP4565549B2 - 撮像装置およびその合焦制御方法 - Google Patents

撮像装置およびその合焦制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディジタルカメラ等の撮像装置における自動合焦制御に係り、特に所定距離よりも近い距離範囲を撮影範囲とするマクロモードと前記所定距離よりも遠い範囲を撮影範囲とする通常撮影モードの2種類の撮影範囲を選択することが可能な撮像装置のマクロモードでの自動合焦動作を改善し得る撮像装置およびその合焦制御方法に関するものである。
ディジタルスティルカメラ等のような電子的な撮像装置には、一般に自動的に被写体に焦点を合わせる自動合焦システム、いわゆるオートフォーカスシステム(以下、「オートフォーカス」は単に「AF」とする)、が搭載されている。その自動合焦の方法として、例えば、特許文献1(特公昭39−5265号公報)に開示された合焦制御方法が、山登りAF制御等と称されて、広く用いられている。この山登りAF制御においては、1フィールドまたは1フレーム毎に得られた映像信号から高周波成分または近接画素の輝度差の積分値を求め、これを合焦度合いを示すAF評価値とする。合焦状態にあるときは被写体のエッジ部分がはっきりしているためAF評価値が大きくなり、非合焦状態のときはAF評価値が小さくなる。自動合焦動作実行時は、撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズ、いわゆるフォーカスレンズ、を移動させながらこのAF評価値を順次取得していって、AF評価値が最も大きくなったところ(極大点)を合焦点として、レンズを停止する。ディジタルスティルカメラ等のようにスティル画像を撮影する装置においては、一般にビデオカメラ等の動画を撮影する装置に比して厳密な合焦が要求されるため、撮影動作のたびに自動合焦動作を行うか、または記録モードにおいて常に合焦動作を繰り返し行うようにしている。
ところで、焦点距離を変化させてズーム倍率を変更し得るズームレンズを備えたディジタルスティルカメラ等の多くの撮像装置においては、所定距離よりも近い距離範囲を撮影範囲とするマクロモードと前記所定距離よりも遠い範囲を撮影範囲とする通常撮影モードの2種類の撮影範囲を選択することが可能となっている。しかしながら、撮影被写体との間の距離が非常に短いマクロモードでは、全測距範囲における合焦用レンズの移動量が大きくなるため、撮影毎に山登り制御による自動合焦動作を行うようにすると、操作者が撮影開始を要求する操作をしてから、実際に撮影が行われるまでに時間差、つまりレリーズタイムラグ、が発生してしまい、撮影チャンスを逃してしまうという問題がある。
さらに、撮影毎に常に全対象領域について、自動合焦スキャン動作としてモータによる合焦用レンズの移動を行うことになるので、多量の電力を消費し、電源として通常用いられる電池の寿命を低下させる。
また、例えば金網越しに物体を撮影した場合には、全対象領域を自動合焦スキャン動作すると金網においてAF評価値がピークとなり、撮影したい物体がボケてしまうという誤動作を起こしてしまうというような問題もある。このような問題の対策として、例えば特許文献2(特開昭54−113334号公報)等においては、合焦判定を行う範囲を限定することが提案されている。また、特許文献3(特開2003−230039号公報)および特許文献4(特開2003−262786号公報)等には、自動合焦スキャン範囲、すなわちモータによる合焦用レンズ移動範囲、を特定の範囲に限定することが開示されている。
すなわち、特許文献2には、合焦可能な全距離範囲のうち所望の距離範囲のみを選択して合焦検出を行うことが開示されているが、合焦用レンズの移動範囲を限定するわけではなく、対象範囲全域をスキャンして取得されるデータのうちの所望の範囲のデータのみを使用することによって、合焦判定を行い対象範囲を限定するようにしている。この方法は、誤判定の防止には有効であるが、自動合焦動作に要する時間の短縮や消費電力の削減には、あまり寄与しない。
また、特許文献3には、特定のボタンを操作しながらレリーズを操作した場合に、合焦範囲を限定して自動合焦スキャンを行うことが開示されている。この特許文献3の技術は、自動合焦スキャン範囲を、予め設定された範囲に限定するものである。特許文献4には、合焦範囲を分割し、指定した一方の合焦範囲に制限して自動合焦スキャンを行うことが開示されている。この特許文献4の技術は、合焦範囲を分割し、指定された一方の合焦範囲に限定して自動合焦スキャンを行い、合焦できない場合にのみ他方の範囲でAFスキャンを行うものである。
特公昭39−5265号公報 特開昭54−113334号公報 特開2003−230039号公報 特開2003−262786号公報
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、マクロモード選択時は、前回の合焦用レンズの位置に基づき、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲での自動合焦動作を実施することで、自動合焦動作の高速化および消費電力の削減を可能とし、さらには自動合焦結果の安定化にも寄与し得る撮像装置およびその合焦制御方法を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、前記マクロモードと前記通常撮影モードとを選択切替えすることが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を高速化することを可能とし、消費電力を削減することを可能とし、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦をも可能とし、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、AF評価値を用いた合焦機能を有し、マクロモードと通常撮影モードとの選択切替えが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を高速化することを可能とし、消費電力を削減することを可能とし、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦をも可能とし、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、前回の自動合焦動作から輝度分布の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、前回の自動合焦動作からAF評価値の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする
撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、前回の自動合焦動作以後のコントラスト値の分布の変化が所定量以下である場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効率的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮影装置を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、ズーム倍率が変化した場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を回避し、合焦失敗をさらに効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮像装置を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、至近距離の被写体を撮影するマクロモードと通常の撮影距離の被写体を撮影する通常撮影モードとを選択切替えすることが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を高速化することを可能とし、消費電力を削減することを可能とし、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦をも可能とし、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮像装置の合焦制御方法を提供することにある。
本発明の請求項の目的は、特に、AF評価値を用いた合焦機能を有し、マクロモードと通常撮影モードとの選択切替えが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を高速化することを可能とすると共に、消費電力を削減することを可能とし、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦をも可能とし、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成し、合焦失敗を効果的に防止することを可能として、より使い易く、失敗の少ない撮影を可能とする撮像装置の合焦制御方法を提供することにある。
請求項1に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
を具備し、
前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことを特徴としている。
請求項2に記載した本発明に係る撮像装置は、上述した目的を達成するために、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
を具備し、
前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことを特徴としている。
求項に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1または請求項の撮像装置であって、
前記撮像装置は、撮像画面内の輝度分布を測定する輝度分布測定手段をさらに含み、且つ
前記範囲制御手段は、
前記輝度分布測定手段による輝度分布の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記輝度分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項2または請求項の撮像装置であって、
前記範囲制御手段は、
前記合焦制御手段におけるAF評価値を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後のAF評価値の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項の撮像装置であって、
前記撮像装置は、撮像画面を複数のエリアに分割し、分割したエリアごとにコントラスト値を取得し、前記コントラスト値の分布を取得するコントラスト値分布取得手段をさらに含み、且つ
前記範囲制御手段は、
前記コントラスト値分布取得手段によるコントラスト値の分布の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記コントラスト値の分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことを特徴としている。
請求項に記載した本発明に係る撮像装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項の撮像装置であって、
前記撮像装置は、光学的にズーム倍率を変化させ得るズーム光学系を用いて撮像光学系を構成し、且つ
前記範囲制御手段は、
前記撮像光学系におけるズーム倍率の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づきズーム倍率が変化した場合には、前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係る撮像装置の合焦制御方法は、上述した目的を達成するために、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御ステップによる自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
を有し、
前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことを特徴としている。
請求項8に記載した本発明に係る撮像装置の合焦制御方法は、上述した目的を達成するために、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら、映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、前記合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して、前記合焦制御ステップにおける前記自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
を有し、
前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行い、該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行うことを特徴としている。
〔作用〕
すなわち、本発明の請求項1による撮像装置は、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
を具備し、
前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なう。
このような構成により、マクロモードと通常撮影モードとを選択切替えすることが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能となり、また、
前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、さらには、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができる。
また、本発明の請求項2による撮像装置は、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
を具備し、
前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なう。
このような構成により、AF評価値を用いた合焦機能を有し、マクロモードと通常撮影モードとの選択切替えが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能なり、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となると共に、特に、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができる。
本発明の請求項による撮像装置は、請求項1または請求項の撮像装置において、
前記撮像装置は、撮像画面内の輝度分布を測定する輝度分布測定手段をさらに含み、且つ
前記範囲制御手段は、
前記輝度分布測定手段による輝度分布の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記輝度分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含む。
このような構成により、特に、前回の自動合焦動作から輝度分布の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項による撮像装置は、請求項2または請求項の撮像装置において、
前記範囲制御手段は、
前記合焦制御手段におけるAF評価値を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後のAF評価値の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含む。
このような構成により、特に、前回の自動合焦動作からAF評価値の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項による撮像装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項の撮像装置において、
前記撮像装置は、撮像画面を複数のエリアに分割し、分割したエリアごとにコントラスト値を取得し、前記コントラスト値の分布を取得するコントラスト値分布取得手段をさらに含み、且つ
前記範囲制御手段は、
前記コントラスト値分布取得手段によるコントラスト値の分布の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記コントラスト値の分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含む。
このような構成により、特に、前回の自動合焦動作からコントラスト値の分布の変化が所定量以下の場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項による撮像装置は、請求項1〜請求項のいずれか1項の撮像装置において、
前記撮像装置が、光学的にズーム倍率を変化させ得るズーム光学系を用いて撮像光学系を構成し、且つ
前記範囲制御手段が、
前記撮像光学系におけるズーム倍率の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づきズーム倍率が変化した場合には、全合焦範囲で合焦動作を行わせる手段と
を含む。
このような構成により、特に、ズーム倍率が変化した場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を回避することができ、合焦失敗をさらに効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項7による撮像装置の合焦制御方法は、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御ステップによる自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
を有し、
前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なう。
このような構成により、特に、マクロモードと通常撮影モードとを選択切替えすることが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能となると共に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、さらには、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができる。
本発明の請求項8による撮像装置の合焦制御方法は、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら、映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、前記合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して、前記合焦制御ステップにおける前記自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
を有し、
前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行い、該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行う。
このような構成により、AF評価値を用いた合焦機能を有し、マクロモードと通常撮影モードとの選択切替えが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能となると共に、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、さらには、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができる。
本発明によれば、第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、マクロモード選択時は、前回の合焦用レンズの位置に基づき、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い範囲での自動合焦動作を実施することで、自動合焦動作の高速化および消費電力の削減を可能とし、さらには自動合焦結果の安定化にも寄与し得る撮像装置およびその合焦制御方法を提供することができる。
すなわち本発明の請求項1の撮像装置によれば、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、
前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
を具備し、
前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことにより、マクロモードと通常撮影モードとを選択切替えすることが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能となり、特に、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができると共に、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
また、本発明の請求項2の撮像装置によれば、
第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
を具備し、
前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことにより、AF評価値を用いた合焦機能を有し、マクロモードと通常撮影モードとの選択切替えが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能なり、特に、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、さらには、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
発明の請求項の撮像装置によれば、請求項1または請求項の撮像装置において、前記撮像装置は、撮像画面内の輝度分布を測定する輝度分布測定手段をさらに含み、且つ
前記範囲制御手段は、
前記輝度分布測定手段による輝度分布の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記輝度分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段とを含むことにより、特に、前回の自動合焦動作から輝度分布の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項の撮像装置によれば、請求項2または請求項の撮像装置において、前記範囲制御手段が、前記合焦制御手段におけるAF評価値を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後のAF評価値の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことにより、特に、前回の自動合焦動作からAF評価値の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項の撮像装置によれば、請求項1〜請求項のいずれか1項の撮像装置において、前記撮像装置は、撮像画面を複数のエリアに分割し、分割したエリアごとにコントラスト値を取得し、前記コントラスト値の分布を取得するコントラスト値分布取得手段をさらに含み、且つ
前記範囲制御手段は、
前記コントラスト値分布取得手段によるコントラスト値の分布の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記コントラスト値の分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことにより、特に、前回の自動合焦動作からコントラストの分布の変化が所定量以下の場合に、自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項の撮像装置によれば、請求項1〜請求項のいずれか1項の撮像装置において、前記撮像装置が、光学的にズーム倍率を変化させ得るズーム光学系を用いて撮像光学系を構成し、且つ
前記範囲制御手段は、
前記撮像光学系におけるズーム倍率の変化を監視する手段と、
この手段による監視に基づきズーム倍率が変化した場合には、前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体で自動合焦動作を行わせる手段と
を含むことにより、特に、ズーム倍率が変化した場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を回避することができ、合焦失敗をさらに効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
また、本発明の請求項7の撮像装置の合焦制御方法によれば、第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御ステップによる自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
を有し、
前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことにより、特に、マクロモードと通常撮影モードとを選択切替えすることが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能となり、特に、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができると共に、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
本発明の請求項8の撮像装置の合焦制御方法によれば、第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら、映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、前記合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して、前記合焦制御ステップにおける前記自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
を有し、
被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
を有し、
前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行い、該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行うことにより、特に、AF評価値を用いた合焦機能を有し、マクロモードと通常撮影モードとの選択切替えが可能な撮像装置のマクロモード選択時における自動合焦動作を、マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲で実施することで、高速化することが可能となり、消費電力を削減することが可能となり、さらには所望とする距離範囲の被写体への自動合焦も可能となり、特に、マクロモード設定直後の自動合焦動作における合焦失敗を効果的に防止することができ、しかもその後における自動合焦動作の時間短縮および省電力を効果的に達成することができると共に、特に、前回の自動合焦動作から被写体距離の変化が少ない場合に自動合焦動作における時間短縮および省電力を効果的に達成することができ、合焦失敗を効果的に防止することが可能となって、より使い易く、失敗の少ない撮影が可能となる。
以下、本発明の実施の形態に係る撮像装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1、図2、図3および図4は、本発明の一つの実施の形態に係る撮像装置を適用したディジタルスティルカメラの構成を示している。図1は、撮像システムであるディジタルスティルカメラの全体のシステム構成の概要を示すブロック図であり、そして図2、図3および図4は、図1のディジタルスティルカメラの外観構成を模式的に示す、それぞれ、平面図、正面図および背面図である。
図1に示すディジタルカメラは、撮影レンズ系1、メカニカルシャッタ2、CCD(電荷結合素子)固体撮像素子3、CDS(相関2重サンプリング)回路4、AGC(自動利得制御)回路5、A/D(アナログ−ディジタル)変換器6、タイミング発生器(TG)7、CCDインタフェース(CCD−I/F)8、メモリコントローラ9、表示出力制御部10、圧縮処理部11、YUV変換部12、リサイズ処理部13、メディアインタフェース(メディアI/F)14、CPU(中央制御部)15、ROM(リードオンリメモリ)16、フレームメモリ(SDRAM)17、液晶(LCD)ディスプレイ18、モータドライバ19、操作部20、音声出力装置21、メモリカード22および測距センサ23を具備している。
CDS回路4、AGC回路5、A/D変換器6およびタイミング発生器7は、フロントエンド(F/E)の信号処理部31を構成し、ディジタル信号処理IC(集積回路)32には、CCDインタフェース8、メモリコントローラ9、表示出力制御部10、圧縮処理部11、YUV変換部12、リサイズ処理部13、メディアインタフェース14およびCPU15が搭載される。
撮影レンズ系1は、被写体光学像をCCD固体撮像素子3の受光面上に結像させるための光学系であり、その少なくとも一部が合焦用レンズ、すなわちフォーカスレンズ、として機能する。メカニカルシャッタ2は、撮影レンズ系1とCCD固体撮像素子3との間の光路上に介挿されて、光路を開閉し、CCD固体撮像素子3の露光を制限する。CCD固体撮像素子3は、露光状態で受光面に入射される光学像を電気信号に変換して一時保持し、画像データを転送出力する。
CDS回路4、AGC回路5、A/D変換器6およびタイミング発生器7は、CCD固体撮像素子3からの出力信号をフロントエンドにおいて処理する信号処理部31を構成する。CDS回路4は、CCD固体撮像素子3の出力画像信号を相関2重サンプリングする。AGC回路5は、CDS回路4の相関2重サンプリング出力を、自動利得制御して所用の信号レベルに調整する。A/D変換器6は、AGC回路5のアナログ出力をディジタルデータに変換する。タイミング発生器7は、ディジタル信号処理IC32のCCDインタフェース8から与えられる同期駆動信号であるVD信号(垂直同期駆動信号)およびHD信号(水平同期駆動信号)に応動し、且つCPU15と連携して、CCD固体撮像素子3、CDS回路4、AGC回路5およびA/D変換器6にタイミング信号を与え、これらを適正に同期させる。
信号処理IC32は、CPU15の制御に基づき、信号処理部31のA/D変換器6を介して与えられるディジタル画像データをフレームメモリ17へ格納するとともに、圧縮およびYUV変換等の所要の信号処理を行い、当該信号処理IC32内で処理されたデータのフレームメモリ17への格納、A/D変換器6から与えられまたはフレームメモリ17から取り出された画像データ等のLCDディスプレイ18への表示、A/D変換器6から与えられまたはフレームメモリ17から取り出されたディジタル画像データの圧縮処理、YUV変換およびリサイズ処理、並びにフレームメモリ17から取り出されたディジタル画像データのメディアインタフェース14を介してのメモリカード22への格納等の処理を行う。
CCDインタフェース8は、信号処理部31のA/D変換器6から与えられるディジタル画像データを受けて、メモリコントローラ9を介してフレームメモリ17に格納する。メモリコントローラ9は、CPU15の制御に基づき、CCDインタフェース8を介して与えられる原RGB(RAW−RGB)データ、YUV変換部12でYUV変換されたYUVデータ、圧縮処理部11で、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)方式にて圧縮されたJPEGデータおよびOSD(オンスクリーンディスプレイ)画像データ等のフレームメモリ17への書き込みおよびフレームメモリ17からの読み出しを制御する。表示出力制御部10は、フレームメモリ17から読み出された画像データをLCDディスプレイ18に表示させるとともに、外部のTV(テレビジョン)等に表示させるためのTV出力を出力する。圧縮処理部11は、A/D変換器6から与えられまたはフレームメモリ17から取り出された画像データ等を、例えばJPEG方式のような所定の圧縮方式にて圧縮する。YUV変換部12は、A/D変換器6から与えられまたはフレームメモリ17から取り出された画像データを、CPU15から与えられるオートホワイトバランス(AWB)制御値に従ってYUV変換する。リサイズ処理部13は、A/D変換器6から与えられまたはフレームメモリ17から取り出された画像データを、リサイズする。
メディアインタフェース14は、A/D変換器6から与えられまたはフレームメモリ17から取り出された画像データを、メモリコントローラ9およびCPU15の制御に従ってメモリカード22に書き込む。すなわち、メモリコントローラ9は、A/D変換器6から与えられた画像データを、フレームメモリ17へ格納し、且つフレームメモリ17から画像データを取り出して、表示出力制御部10を介してLCDディスプレイ18への表示に供するとともに、フレームメモリ17から画像データを取り出して、圧縮処理部11によるJPEG方式等の圧縮処理、YUV変換部12によるYUV変換、リサイズ処理部13によるリサイズ処理ならびにこれら圧縮、YUV変換およびリサイズの処理後のデータのフレームメモリ17への書き込みに供し、さらにはフレームメモリ17からデータを取り出してメモリカード22への書き込みに供する。
ROM16は、CPU15の動作プログラムおよびデータ等を格納しており、CPU15は、ROM16から読み出したプログラムおよびデータに従って撮影動作に係る各種の処理を実行する。フレームメモリ17は、例えばSDRAM(シンクロナス・ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ)等の半導体メモリであり、原RGBデータ、YUV変換されたYUVデータ、JPEG圧縮されたJPEGデータおよびOSD画像データ等をそれぞれ格納する。LCDディスプレイ18は、液晶表示装置等の画像表示可能な表示装置であり、A/D変換器6から供給され、またはフレームメモリ17から取り出され、表示出力制御部10を介して与えられる画像データ等を表示し、さらには、所要の情報をを表示する。モータドライバ19は、CPU15の制御に基づいて、フォーカシングおよびズーミング等のために撮影レンズ系1のレンズ駆動モータ(図示せず)を駆動し、且つシャッタ開閉動作のためにタイミング発生器7と連動してメカニカルシャッタ2のシャッタ駆動モータ(図示せず)を駆動する。操作部20は、撮影を指令するためのレリーズスイッチ、各モードを切換えるためのモードスイッチならびにその他のスイッチ、キー、レバーおよびダイヤル等の少なくとも一部の操作手段を含み、当該ディジタルカメラに対する動作指示、設定指示および選択指示等の情報をCPU15に与えるための操作を行う。
音声出力装置21は、警報および音声アナウンス等の音声を発する。メモリカード22は、いわゆるフラッシュメモリのような半導体不揮発性メモリを内蔵するスモールカードなどと称される小型のICメモリ式記録媒体であり、当該ディジタルスティルカメラに対して着脱可能な外部記録媒体として用いられ、例えばディジタルスティルカメラに設けられたスロットに脱離可能に装着されて用いられる。このメモリカード22は、例えば、CPU15の制御により、フレームメモリ17内のJPEG方式等で圧縮された画像データをメモリコントローラ9を介してフレームメモリ17から取り出して、撮影結果として保存する。測距センサ23は、後述する図3の測距ユニット105を用いた、いわゆる三角測量方式で定期的に被写体距離を計測する測距手段を構成する。CPU15は、この測距センサ23による被写体距離の計測値の変化を監視し、合焦状態が保持されているか否かを判定する。
また、図2〜図4において、ディジタルスティルカメラは、ボディの背面にLCDモニタ18Aが、そしてボディの上面にサブLCD18Bが配設されており、これらLCDモニタ18AおよびサブLCD18Bが図1におけるLCDディスプレイ18を構成する。LCDモニタ18Aは、主として画像を表示し、サブLCD18Bは、主としてフィルムカウンタ、日付/時間および動作状態を示す各種シンボル等を表示する。
また、ボディの上面には、シャッタレリーズ201およびモードダイアル202が配設され。ボディの背面には、広角側(WIDE)ズームスイッチ203、望遠側(TELE)ズームスイッチ204、セルフタイマ/削除スイッチ205、メニュースイッチ206、上/ストロボスイッチ207、右スイッチ208、ディスプレイスイッチ209、下/マクロスイッチ210、左/画像確認スイッチ211およびオーケー(OK)スイッチ212が配設されており、これら各スイッチが図1における操作部20を構成する。ボディ背面下部には、電源スイッチ101が配設されており、ボディの被写体に向かって右側面には、SDカード等のメモリカード22および電源としての電池の収納部をカバーするメモリカード/電池蓋102が配設されている。ボディ前面にはストロボ発光部103、光学ファインダ104の対物面、測距ユニット105、リモコン(リモートコントロール)受光部106および撮影レンズの鏡胴ユニット107等が配設されている。ボディの背面側には、さらに、光学ファインダ104の接眼部、AF表示LED(発光ダイオード)108およびストロボ表示LED109が配設されている。
なお、映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、フォーカスレンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記フォーカスレンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御手段、マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、直前の合焦点を基準として全合焦範囲よりも狭い範囲に、フォーカスレンズの移動範囲を制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段、マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記狭い範囲で合焦動作を行わせる手段、前記合焦制御手段における合焦状態を監視する手段、前回の前記自動合焦動作以後の合焦状態の維持を前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記狭い範囲で合焦動作を行わせる手段、測距手段による計測距離の変化を監視する手段、前回の前記自動合焦動作以後の前記計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記狭い範囲で合焦動作を行わせる手段、撮像画面内の輝度分布を測定する輝度分布測定手段、輝度分布測定手段による輝度分布の変化を監視する手段、前回の前記自動合焦動作以後の前記輝度分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記狭い範囲で合焦動作を行わせる手段、合焦制御手段におけるAF評価値を監視する手段、前回の前記自動合焦動作以後のAF評価値の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記狭い範囲で合焦動作を行わせる手段、撮像光学系におけるズーム倍率の変化を監視する手段およびズーム倍率が変化した場合には、全合焦範囲で合焦動作を行わせる手段は、上記各部がCPU15等により制御されることにより、実現される。
上述のような構成において、まず、従来のこの種のディジタルスティルカメラの動作概要を説明する。
図1の操作部20のうちの図2に示すモードダイアル202を操作して、動作モードを記録モードに設定することによって、このディジタルスティルカメラが記録モードで起動する。モードダイアル202の設定は、図1の操作部20に含まれるモードスイッチの状態が記録モードオンになったことをCPU15が検知し、モータドライバ19を制御して、鏡胴ユニット107の撮影レンズ系1を撮影可能位置に移動させる。さらに、CCD固体撮像素子3、信号処理部31およびLCDディスプレイ18等の各部に電源を投入して動作を開始させる。
各部の電源が投入されると、ファインダモードの動作が開始される。このファインダモードにおいては、撮影レンズ系1を通してCCD固体撮像素子3に入射した光は、電気信号に変換され、この場合、R(赤)、G(緑)およびB(青)のアナログ信号からなるアナログRGB信号として、CDS回路4およびAGC回路5を順次介してA/D変換器6に送られる。A/D変換器6でディジタルRGB信号に変換されたそれぞれの信号は、ディジタル信号処理IC32内のYUV変換部12でYUV信号に変換され、メモリコントローラ9によってフレームメモリ17に書き込まれる。このYUV信号は、メモリコントローラ9により読み出され、表示出力制御部10を介してTV出力として出力され、あるいはLCDディスプレイ18に送られてLCDモニタ18Aによる表示が行われる。この処理が、通常、1/30秒間隔で行われ、1/30秒ごとに更新される、いわゆる電子ファインダとしてのファインダモードの表示となる。
また、ディジタル信号処理IC32のCCDインタフェース8内に取り込まれたディジタルRGB信号より、画面の合焦度合いを示すAF評価値と、被写体輝度を検出したAE(自動露出)評価値と、そして被写体色を検出したAWB(自動ホワイトバランス)評価値が算出される。それらデータは、特徴データとしてCPU15に読み出されて、自動合焦(AF)、自動露出(AE)および自動ホワイトバランス(AWB)のそれぞれの処理に利用される。AF評価値は、例えば高周波成分抽出フィルタの出力積分値や、近接画素の輝度差の積分値によって作成される。合焦状態にあるときは、被写体のエッジ部分がはっきりとしているため、高周波成分が最も高くなる。これを利用して、自動合焦による合焦検出動作時には、種々のフォーカスレンズ位置におけるAF評価値を取得して、その極大になる点を合焦位置として自動合焦制御を実行する。AE評価値とAWB評価値は、R、GおよびB信号のそれぞれの積分値から作成される。例えば画面を192ブロックに等分割し、それぞれでRGB積算値、すなわち積分値、を算出する。CPU15は、RGB積分値を読み出し、自動露出では、それぞれのエリアの輝度を算出して、輝度分布から自動露出の制御値を決定する。自動ホワイトバランスでは、RGBの分布から光源の色に合わせた自動ホワイトバランスの制御値を決定する。この自動露出と自動ホワイトバランスの処理は、ファインダモード中は連続的に行われている。
図2のシャッタレリーズ(押しボタン)201が操作されると、合焦位置検出のための自動合焦動作と静止画記録処理が行われる。シャッタレリーズ201が押下されると、図1の操作部20から静止画撮影開始信号がCPU15に取り込まれ、CPU15がフレームレートに同期してモータドライバ19を介して撮影レンズ系1の少なくとも一部であるフォーカスレンズを駆動することにより山登りAFを実行する。合焦範囲が無限から至近までの全領域であった場合には、フォーカスレンズは至近から無限、または無限から至近までの間の各フォーカス位置に移動し、ディジタル信号処理IC32で作成された各フレーム(=各フォーカス位置)におけるAF評価値をCPU15が読み出す。各フォーカス位置のAF評価値が極大になる点を合焦位置として、フォーカスレンズを合焦位置に移動する。自動合焦完了後にCCD固体撮像素子3から取り出されたアナログRGB信号はディジタルRGB信号に変換され、ディジタル信号処理IC32を介してフレームメモリ17に格納される。ディジタルRGB信号は、再度ディジタル信号処理IC32に読み込まれ、YUVデータに変換されて、フレームメモリ17に書き戻される。
スティル画像撮像時は、YUV変換された画像データがディジタル信号処理IC32内の画像圧縮伸張回路等からなる圧縮処理部11に送られる。圧縮処理部11に送られたYUVデータは、圧縮されてフレームメモリ17に書き戻される。フレームメモリ17の圧縮データは、ディジタル信号処理IC32を介して読み出され、メモリカード22等のデータ記憶メモリに格納される。
次に、本発明のこの実施の形態に係るディジタルスティルカメラの特徴となる動作を具体的に説明する。
まず、マクロモードにおいて自動合焦スキャン範囲を限定する意義について簡単に説明する。
Figure 0004565549
表1は、1cm〜30cmの至近範囲をマクロモード、それより遠い範囲を通常撮影モード、すなわちノーマルモード、としたときのズーム位置に対する合焦検出位置、すなわちAF評価値を取得するフォーカスレンズ位置、の個数の一例である。表1において、ノーマルモードとマクロモードとの、AF評価値を取得するフォーカスレンズ位置の個数を比較すると、広角端では、ノーマルモードが10ポジションであるのに対して、マクロモードが120ポジションとなり、望遠端では、ノーマルモードが70ポジションであるのに対して、マクロモードが250ポジションとなり、マクロ領域を全領域スキャンする場合にAF評価値を取得するフォーカスレンズ位置の個数は、ノーマルモードと比較して、非常に多くなる。
ちなみに、このようなAF評価値を取得するフォーカスレンズ位置の個数が、ノーマル領域と比較してマクロ領域の方が多くなる理由は、レンズの主点と結像関係を表すニュートンの式(1)によって説明することができる。
ニュートンの式:
Z×Z′=−f×f … (1)
但し、
Z: 主点から被写体面までの距離(被写体距離)
Z′:主点から撮像面までの距離(撮像面距離)
f: 焦点距離
である。
主点から被写体の距離が変化した場合の、撮像面距離と被写体距離の変化の比を求めるために、このニュートンの式(1)を、主点から被写体までの距離Zで微分すると、式(2)を得る。
ニュートンの式を主点から被写体の距離Zで微分:
dZ/dZ′=f×f/Z×Z … (2)
マクロ領域では、主点から被写体までの距離が近いため、Zが小さくなり、式(2)より、分母であるZ×Zの値が小さくなると、被写体距離の変化に対して、撮像面距離の変化が大きくなる。すなわち、被写体距離が少し変化した場合でも、撮像面距離が大きく変化するようになるので、合焦させるためには、フォーカスレンズを大きく動かす必要がある。
また、被写体距離が同じ場合でも、レンズの焦点距離が変化すると、式(2)より、分子であるf×fの値が大きくなるため、被写体距離の変化に対して、撮像面距離の変化は大きくなる。
よって、焦点距離が大きくなるほど、被写体距離が少し変化した場合でも、撮像面距離が大きく変化するので、合焦させるためには、フォーカスレンズを大きく動かす必要がある。
図5は、表1に示した合焦距離の逆数とフォーカスレンズポジション数の関係をグラフで示したものである。図5において、合焦距離を逆数としている理由は、無限遠に合焦した場合が、フォーカスレンズの繰り出し量が最も少ないからである。なお、図5においては、無限遠に合焦したときのフォーカスレンズの繰り出しパルス数を0として記載している。
ここで、AF評価値は、上述したようにRGB信号から算出され、RGB信号は画面を更新するタイミングで取得するため、画面更新間隔を1/30秒としてRGB信号を取得する場合、120ポジションのAF評価値を取得するために要する時間は、120×1/30=4秒もかかってしまう。そのため、撮影したい被写体の状態が変化してしまうなど、撮影機会、いわゆるシャッターチャンス、を逃すという問題が発生する。
この問題の対策として、特定条件において、合焦範囲(スキャンエリア)を限定することによって、フォーカス時間を短縮することができ、撮影機会を逃すことなく撮影をすることが可能となる。例えばAF評価値を取得するフォーカスレンズ位置が、120ポジションの1/8の15ポジションになるように合焦範囲を限定して自動合焦スキャンを行うようにすれば、自動合焦スキャンに要する時間は、0.5秒で完了することができ、タイムラグを短縮させることができる。また、このようにすると、フォーカスレンズを駆動するモータの動作時間も短縮されるため、消費電力も削減することができる。
次に本発明に係る撮像装置を特徴付ける動作を詳細に説明する。
このファインダモード状態において、図4の下/マクロスイッチ210を押下すると、マクロモードに設定される。図6がマクロモードを設定したときのLCDモニタ18Aの表示画面の一例である。記録画素数は、例えば2048×1536に設定されている。画面下部にある全合焦範囲を示す横向きのバーB1における「○」の表示が現在のフォーカスレンズ位置に対応する合焦位置J1である。マクロモード設定直後は、被写体距離30cmのところに対応するフォーカスレンズ位置に設定された状態となっている(但し、この状態では、未だ自動合焦動作が行われていないので、位置J1は厳密には合焦位置ではない)。
図2に示すシャッタレリーズ201は、2段階のスイッチになっており、半押しで合焦動作を行い、さらに押し込むと撮影動作、すなわち記録動作、を実行する。図7は、撮影を行うか、シャッタレリーズ201を半押しするかして、少なくとも1回は自動合焦動作を行った後の表示画面である。10cmあたりで合焦したため、フォーカスレンズの合焦位置J1を示す「○」が10cm付近に移動している。この場合、「○」と共に表示されている左右の矢印R1は、合焦状態が維持されていることを示している。合焦状態が維持されている間は、常に、この左右の矢印R1が表示されており、次回の自動合焦動作時には、バーB1で示される全合焦範囲よりも狭いこの左右の矢印R1で示された範囲が合焦動作の対象となる。すなわち、左右の矢印R1は、合焦状態にあることを示すと同時に、その状態での次回の狭く制限された合焦動作範囲を示している。
図8は、カメラが合焦状態を維持していないと判断したときの表示画面を示している。これは、図3測距ユニット105を用いた図1の測距センサ23の出力を、前回の自動合焦実行以降、継続して監視し続けることによって実現している。前回の山登りAF実行時に、測距センサ23の出力をCPU15が、例えばCPU15に内蔵されたRAM(ランダムアクセスメモリ)に保持する。その後、例えば0.1秒毎など、定期的に測距センサ23によって被写体距離を計測して、RAMに保持された被写体距離情報と毎回比較して、被写体距離が、例えば5cm以上変化した場合には、既に前回撮影時の状態が保持されているとはみなすことができないため、合焦状態が保持されていないと判断する。この判定基準は、ズーム位置やフォーカスレンズ位置によって異なり、予めテーブルとしてROM16に保存されている。この図8のように、左右の矢印R1が示されていないときは、次回の自動合焦動作では、全合焦範囲スキャンを実施する。
なお、図7および図8に示すように、合焦位置が何センチのところにあたるかを表示するには、フォーカスレンズの位置から換算して距離を求める必要がある。その方法は、図5の合焦距離の逆数とフォーカスレンズ位置のポジション数の関係より計算式を用いて求めるか、合焦距離の逆数とフォーカスレンズ位置のポジション数との関係を、換算テーブルとしてROM16に格納しておくなど、様々な方法がある。
このような現在のフォーカスレンズ位置の検出を実現するには、いくつかの方法がある。例えば、パルスモータによってフォーカスレンズを駆動する場合、カメラ起動時のリセット動作として基準点の検出を行う。その後の移動パルス数から現在の位置を検出することができる。また、フォーカスレンズの位置によって異なる抵抗値を示す抵抗板を用い、この抵抗版の出力によって位置検出を行うこともできる。
表1にも示した通り、ズームレンズの場合、同じ距離範囲を自動合焦スキャンする場合でも、ズーム位置によって移動パルス数が大きく相違する。また多くのズームレンズでは、望遠側になればなるほどレンズの解像度が低くなるものが多い。そのため、ズーム位置が変更された場合には、図8のような表示になり、次回の自動合焦動作時には、合焦状態が維持されていないとして全範囲の自動合焦スキャンを実行する。このようにすることによって、失敗撮影を少なくすることができる。
図9は、自動合焦動作を行った直後の画面イメージであり、図10は、自動合焦動作を行った後に被写体までの距離が変化した状態の画面イメージを示している。この実施の形態においては、例えば、画像データは、8ビットのデータであり、0〜255の値を取ることができる。画像データは、R,G,Bの3原色で構成され、輝度データは、次式によって算出される。
輝度 Y=0.3R+0.6G+0.1B … (3)
この場合、画像データが8ビットであるため、輝度データも8ビットとなる。
この実施の形態においては、図9および図10に示すように、画面を縦12×横16のブロックに分割し、分割したブロック毎に、輝度データを取得する。輝度データの取得は、図1に示すディジタルスティルカメラの撮像システム概要図に示すCCDインタフェース8において、各ブロック毎にR,G,Bそれぞれの平均値を算出し、算出した平均値をCPU15が読み出し、式(3)により、輝度データに変換する。図11は、図9の画像における各ブロックを輝度データの値により3つのカテゴリに分類して示したものである。
同様に、図12は、図10の画面において、各ブロックを輝度データの値により3つのカテゴリに分類して示したものである。「A」として示されているカテゴリAの部分は、当該エリアの平均輝度値が184以上のブロックである。同様にして、「B」で示されているカテゴリBの部分は、平均輝度値が92以上で且つ184未満のブロック、「C」は平均輝度値が92未満(すなわち91以下)のブロックである。
このような輝度検出は、自動露出(AE)制御を行うタイミングに合わせて、例えば、200msec間隔で行われる。CPU15は、各ブロックの輝度カテゴリのデータをRAMに保存し、輝度検出する毎に、輝度カテゴリのデータを、前回の輝度カテゴリのデータと比較する。図13は、図9および図11から図10および図12に被写体が変化した場合の輝度カテゴリが変化したブロックを塗りつぶして示している。図13では、28個のブロックの輝度カテゴリが変化している。CPU15は、輝度カテゴリが変化したブロック数が、全体の10%を超えた場合には、撮影状態が変化し、合焦状態が保持されていないと判断する。
図14は、合焦状態が維持されているか否かによって、自動合焦スキャン範囲を変化させる動作を説明するフローチャートである。
まず、モニタリング動作を開始すると(ステップS11)、合焦動作を既に実行したか否かを判断する(ステップS12)。合焦動作が実行されたか否かは、RAMに記憶されている。合焦動作を実行すると、合焦動作実行を示すフラグ等の情報を記憶し、以後、撮影状態が変化したと判断されるまでこの情報が保持される。なお、電源投入時および再生など撮影以外の動作モードに切り替わったときには、合焦動作実行の記憶情報を消去することはいうまでもない。
ステップS12において、合焦動作が実行されていないと判定された場合には、モニタリング画面を更新し(ステップS13)、シャッタレリーズ201がオンとなるのを待ち(ステップS14)、シャッタレリーズ201がオンとならなければ、ステップS13に戻って、シャッタレリーズ201がオンとなるまで、モニタリング画面を繰り返し更新する。シャッタレリーズ201がオンとなると、新規な合焦動作であるので、全領域を自動合焦スキャンして自動合焦を行い(ステップS15)、先に述べた合焦動作実行を示す記憶情報をセットして(ステップS16)、静止画の撮影を行う(ステップS17)。撮影後は、ステップS11に戻り、モニタリングを続行する。
合焦動作が実施されていた場合には、モニタリング画面を更新するとともに(ステップS18)、撮影状態の変化を検出することで、合焦状態が維持されているかどうかを、定期的に監視する。すなわち、モニタリング画面の更新後、合焦状態が維持されているか否かを判定するためのデータを作成し(ステップS19)、合焦状態が維持されているか否かを判定する(ステップS20)。この撮影状態の変化による合焦状態の維持判断については、後に、図15を参照して詳細に説明する。
ステップS20において、合焦状態が維持されていると判定されたときに、シャッタレリーズ201がオンとされたことを検出すると(ステップS21)、通常よりも狭いスキャン範囲で自動合焦スキャンを実行する(ステップS22)。ステップS21においてシャッタレリーズ201がオンとされていないときは、ステップS18に戻り、モニタリング画面更新(ステップS18)、合焦状態維持判定データの作成(ステップS19)、そして合焦状態維持の判定(ステップS20)を繰り返す。ステップS20において、合焦状態が維持されていないと判定されたときは、合焦動作実行を示す記憶情報をクリアし(ステップS23)、ステップS13に移行して、通常の全領域を対象とする自動合焦スキャンによる撮影を行う。
図15は、輝度分布変化に基づいて、図14のステップS20における合焦維持の判定を行う動作を説明するフローチャートである。
モニタリングを開始すると、1/30秒間隔で画面の更新をするとともに、200msec間隔で、自動露出(AE)制御が行われる。自動露出制御においては、R,G,Bの平均をとったRGB平均値を取得するので(ステップS31)、この取得したRGB平均値を利用して、各ブロックの平均輝度を算出し(ステップS32)、算出した輝度より、画面を分割した各ブロックを3つのカテゴリに分類した輝度分布を示す輝度カテゴリマップを作成する(ステップS33)。3つのカテゴリに分類した輝度分布については、既に図9〜図12に関連して説明した通りである。
次に、前回の輝度分布と今回の輝度分布を比較して、輝度分布が変化したブロックを抽出する(ステップS34)。ここで、輝度カテゴリーが変化したブロック数が、全体の10%を超えたか否かを判別し(ステップS35)、10%を超えた場合は、撮影状態が変化したと判断し(ステップS36)、合焦状態維持を示す情報をクリアして(ステップS37)処理を終了し、次回の合焦動作では、自動合焦スキャン範囲全域を、スキャンして合焦位置を求める。
逆に、ステップS35において、輝度カテゴリが変化したブロック数が、全体の10%以下で合焦状態が維持されていると判定された場合には(ステップS38)、合焦状態維持を示す情報をセットして処理を終了し(ステップS39)、次回の自動合焦動作では、現在の合焦位置近傍の狭い範囲のみをスキャンして合焦位置を求めるようにする。
合焦位置近傍の狭い範囲は、この実施の形態では、例えば自動合焦スキャン範囲全域の20%としている。表1に示したように、ワイド端の場合は、自動合焦スキャンを行うポジションは、120ポジションあるので、合焦位置近傍の狭い範囲は24ポジションとなり、現在のフォーカスレンズの位置を中心に±12ポジションの範囲のみについて自動合焦スキャン動作を行う。
なお、RGB平均値の取得間隔、輝度分布のカテゴリ別けの閾値、輝度カテゴリ分布の変化ブロック数または変化ブロックの割合の合焦維持判定の閾値、合焦位置近傍の狭い範囲の割合等は、狭い範囲で書換え可能な不揮発性メモリ(ROM)に保存して、必要に応じて書換えができるように構成することが望ましい。
図3のカメラ正面の外観図に示したように、この実施の形態に係るディジタルスティルカメラには、測距ユニット105が搭載されている。この測距ユニット105は、2つの光学ユニットが並置されており、これら2つの光学ユニットの出力から三角測量の原理で被写体の距離を算出することができる。記録モードにおいては、この測距ユニット105を用いる測距センサ23による測距動作が繰り返し行われる。図16は、測距ユニット105を用いた測距センサ23が測距対象としている画面内の範囲を示したものである。測距センサ23により算出された距離は、フォーカスレンズ位置に変換される。測距センサ23により求めた距離とフォーカスレンズ位置との対応関係は、書換え可能な不揮発性メモリ(ROM)に記憶されており、CPU15は、この記憶データに基づいて、測距センサ23により算出した距離をフォーカスレンズ位置に変換する。
図17は、測距センサ23により算出される距離を、図14のステップS20における合焦状態が維持されているかどうかの判断に使用した場合の処理のフローチャートを示している。合焦状態維持判断後の、AFスキャン範囲の切り換えについては、図14のフローチャートで説明したとおりである。
モニタリングを開始すると、自動露出(AE)制御を行う間隔と同程度の200msec間隔程度の間隔で測距センサ23による測距動作を行う(ステップS51)。測距動作時間は、被写体の明るさによって多少の違いはあるが、略100msec程度で被写体までの距離を算出することができる。算出した被写体までの距離を読み出し(ステップS52)、書換え可能な不揮発性メモリ(ROM)に保存されているフォーカスレンズ位置の換算テーブルを用いて、被写体に合焦するフォーカスレンズ位置を求める(ステップS53)。
次に、CPU15は、現在のフォーカスレンズ位置と、測距センサ23を用いて算出した被写体までの距離から算出したフォーカスレンズ位置との比較を行う(ステップS54)。この実施の形態では、例えば、フォーカスレンズは、パルスモーターを使って制御しており、フォーカスレンズ位置は、起動時の基準位置から移動したパルス数をCPU15がカウントしておくことなどで把握することができる。また、パルスモータを使用しなくても、フォーカスレンズ位置に応じた抵抗値を出力する抵抗板を用いれば、抵抗板の抵抗値から、フォーカスレンズの位置を検出することも可能である。
ここで、現在のフォーカスレンズ位置と、測距センサ23を用いて算出した被写体までの距離から算出したフォーカスレンズ位置との差が、狭い範囲の自動合焦スキャン範囲よりも大きかった場合には(ステップS55)、合焦状態が維持されていないと判断し(ステップS56)、合焦状態維持を示す情報をクリアして(ステップS57)処理を終了し、次回の合焦動作では、自動合焦スキャン範囲全域を、スキャンして合焦位置を求める。
ここで、狭い範囲の自動合焦スキャン範囲とは、先に説明したとおり、合焦が維持されているときに実施するスキャン範囲で、全スキャン範囲の20%の位置範囲である。ワイド端では、全域が120ポジションなので、24ポジションが狭い範囲の自動合焦スキャン範囲であり、測距センサ23が出力した結果において、現在の位置から±12ポジション以上のずれが発生した場合に、合焦が維持されていないと判断する。
一方、ステップS55において、測距センサ23から得られた結果が、現在の位置から±12ポジションの範囲内であって、合焦状態が維持されていると判定された場合には(ステップS58)、合焦状態維持を示す情報をセットして処理を終了し(ステップS59)、次回の自動合焦動作では、現在の合焦位置近傍の狭い範囲のみをスキャンして合焦位置を求めるようにする。
図18は、自動合焦動作を行った直後の画面イメージであり、図19は、被写体までの距離が図18の状態から変化した状態の画面イメージを示している。この実施の形態では、画面を縦12×横16のブロックに分割し、分割したブロックごとに、ブロック内にあるG画素について、隣接した画素間で値の差分の平均値を求める。例えば、1ブロック内の画素数が150画素だとすると、R,G,Bにより画像が構成されているので、G画素の画素数は、1/3の50画素となる。この50画素に対して、隣接する画素間で差分を求め、求めた差分を全て加算し、加算した結果を画素数の50で割ることで、ブロック毎のG画素の差分平均値を求めることができる。この場合、G画素が、8ビットのデータであれば、求めたG画素の差分平均値も8ビットとなり、最大値は255である。このG画素の値は、図1に示す撮像システムの概要図に示されるCCDインタフェース8において取得する。
ここで、G画素の値が、画素間で大きく異なるということは、その画素間でG成分が大きく異なるということであり、言い換えればコントラストが高いということである。すなわち、ブロック毎のG画素の差分平均値を求めることは、ブロック毎のコントラストを求めているといえる。そこで、以下においては、ブロック毎のG画素の差分平均値をコントラストと称することにする。
図20は、図18においてコントラストが所定値以上の値であるブロックの分布を示しており、同様に図21は、図19においてコントラストが所定値以上の値であるブロックの分布を示している。この実施の形態では、コントラストが128以上の値であるブロックが移動したか否かによって、被写体の状態の変化を検出するようにしている。図20および図21において、「○」が付された部分がコントラストの値が128以上のブロックである。
この場合も、ブロック毎のコントラストの検出は、自動露出(AE)制御を行う間隔に合わせて、200msec間隔で行われる。CPU15はコントラストの値が128以上のブロックの位置を示す情報をRAMに保存し、コントラスト検出時に、前回のコントラストの値が128以上のブロックの位置との比較を行う。図22は、被写体が図18から図19に被写体の状態が変化した場合に、コントラストの値が128以上のブロックの位置が変化したブロックを塗りつぶして示したものである。この図22の場合には34ブロックが変化している。
CPU15は、コントラストの値が128以上のブロックの位置が変化したブロック数が、例えば全体の10%を越えた場合には、被写体が変化したと判断し、合焦状態が保持されていないと判断する。
図23は、コントラストの値が128以上のブロックの位置が変化したブロック数を検出することにより合焦状態が維持されているかどうかを判断するために使用する処理を示すフローチャートである。合焦状態維持判断後の、AFスキャン範囲の切り換えについては、図14のフローチャートで説明したとおりである。
モニタリングを開始すると、自動露出(AE)制御の200msec間隔と同程度の間隔で、ブロック毎の差分平均値、つまりブロック毎のコントラスト、を検出して(ステップS71)、コントラストの値が128以上のコントラストブロックを判定する(ステップS72)。この判定に基づきコントラストの値が128以上のブロックの分布を示すコントラストブロックマップを作成する(ステップS73)。
次に、前回のコントラストブロックマップと今回のコントラストブロックマップとを比較して、コントラストの値が128以上のブロックの位置が変化したブロック数を計数する(ステップS74)。ここで、コントラストの値が128以上のブロック位置が変化したブロック数が、全体の10%を超えたか否かを判別し(ステップS75)、10%を超えた場合は、合焦状態が維持されておらず、撮影状態が変化したと判断し(ステップS76)、合焦状態維持を示す情報をクリアして(ステップS77)処理を終了し、次回の合焦動作では、自動合焦スキャン範囲全域を、スキャンして合焦位置を求める。
一方、ステップS75において、輝度カテゴリが変化したブロック数が、全体の10%以下で合焦状態が維持されていると判定された場合には(ステップS78)、合焦状態維持を示す情報をセットして処理を終了し(ステップS79)、次回の自動合焦動作では、現在の合焦位置近傍の狭い範囲のみをスキャンして合焦位置を求めるようにする。
本発明の撮像装置の一つの実施の形態に係るディジタルスティルカメラの概略のシステム構成を模式的に示すブロック図である。 図1のディジタルスティルカメラの外観構成を模式的に示す平面図である。 図2のディジタルスティルカメラの外観構成を模式的に示す正面図である。 図2のディジタルスティルカメラの外観構成を模式的に示す背面図である。 図1のディジタルスティルカメラの動作を説明するため、表1に示した合焦距離の逆数とフォーカスレンズポジション数の関係を示すグラフである。 図1のディジタルスティルカメラの動作の具体例を説明するためのマクロモード設定直後におけるLCDモニタの表示画面を模式的に示す図である。 図1のディジタルスティルカメラの動作の具体例を説明するためのマクロモードにおける自動合焦実行後に合焦状態が維持されているときのLCDモニタの表示画面を模式的に示す図である。 図1のディジタルスティルカメラの動作の具体例を説明するためのマクロモードにおける自動合焦実行後に合焦状態が維持されていないときのLCDモニタの表示画面を模式的に示す図である。 図1のディジタルスティルカメラの動作の具体例を説明するためのマクロモードにおける自動合焦動作を行った直後の輝度分布測定に用いるLCDモニタの表示画面および画面分割イメージを模式的に示す図である。 図1のディジタルスティルカメラの動作の具体例を説明するためのマクロモードにおける自動合焦動作を行った後に被写体距離が変化した場合の輝度分布測定に用いるLCDモニタの表示画面および画面分割イメージを模式的に示す図である。 図9のLCDモニタの表示画面のカテゴリ分けによる輝度分布を模式的に示す図である。 図10のLCDモニタの表示画面のカテゴリ分けによる輝度分布を模式的に示す図である。 図11および図12のカテゴリ分けによる輝度分布におけるカテゴリ変化の分布を模式的に示す図である。 図1のディジタルスティルカメラの動作の具体例を説明するため、合焦状態が維持されているか否かによって、自動合焦スキャン範囲を変化させる動作を説明するためのフローチャートである。 図14の動作に用いられる、輝度分布変化に基づいて合焦維持の判定を行う動作を具体的に説明するフローチャートである。 合焦維持の判定を行うため、測距ユニットを用いた測距センサが測距対象とする範囲を画面上に示す図である。 測距センサの監視に基づいて合焦維持の判定を行う動作を具体的に説明するフローチャートである。 図1のディジタルスティルカメラの動作の他の具体例を説明するためのマクロモードにおける自動合焦動作を行った直後のコントラスト取得に用いるLCDモニタの表示画面および画面分割イメージを模式的に示す図である。 図18の具体例を説明するためのマクロモードにおける自動合焦動作を行った後に被写体距離が変化した場合のコントラスト取得に用いるLCDモニタの表示画面および画面分割イメージを模式的に示す図である。 図18のLCDモニタの表示画面のコントラストが所定値以上のブロックの分布を模式的に示す図である。 図10のLCDモニタの表示画面のコントラストが所定値以上のブロックの分布を模式的に示す図である。 図20および図21のコントラストが所定値以上のブロックの変化の分布を模式的に示す図である。 コントラストブロックによるエッジエリア監視に基づいて合焦維持の判定を行う動作を具体的に説明するフローチャートである。
符号の説明
1 撮影レンズ系
2 メカニカルシャッタ
3 CCD(電荷結合素子)固体撮像素子
4 CDS(相関2重サンプリング)回路
5 AGC(自動利得制御)回路
6 A/D(アナログ−ディジタル)変換器
7 タイミング発生器(TG)
8 CCDインタフェース(CCD−I/F)
9 メモリコントローラ
10 表示出力制御部
11 圧縮処理部
12 YUV変換部
13 リサイズ処理部
14 メディアインタフェース(メディアI/F)
15 CPU(中央制御部)
16 ROM(リードオンリメモリ)
17 フレームメモリ(SDRAM)
18 液晶(LCD)ディスプレイ
18A 液晶(LCD)モニタ
18B サブ液晶(LCD)
19 モータドライバ
20 操作部
21 音声出力装置
22 メモリカード
23 測距センサ
31 フロントエンド(F/E)信号処理部
32 ディジタル信号処理IC(集積回路)
101 電源スイッチ
102 カード/電池蓋
103 ストロボ発光部
104 光学ファインダ
105 測距ユニット
106 リモコン受光部
107 鏡胴ユニット
108 AF LED(自動合焦発光ダイオード)
109 ストロボLED(発光ダイオード)
201 シャッタレリーズ(ボタン)
202 モードダイアル
203 広角側(WIDE)ズームスイッチ
204 望遠側(TELE)ズームスイッチ
205 セルフタイマ/削除スイッチ
206 メニュースイッチ
207 上/ストロボスイッチ
208 右スイッチ
209 ディスプレイスイッチ
210 下/マクロスイッチ
211 左/画像確認スイッチ
212 オーケー(OK)スイッチ

Claims (8)

  1. 第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
    合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
    前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と、
    被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
    を具備し、
    前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
    該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことを特徴とする撮像装置。
  2. 第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置において、
    映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御手段と、
    前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御手段による自動合焦動作を行わせる範囲制御手段と
    被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距手段と、
    を具備し、
    前記範囲制御手段は、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距手段による計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
    該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことを特徴とする撮像装置。
  3. 前記撮像装置は、撮像画面内の輝度分布を測定する輝度分布測定手段をさらに含み、且つ
    前記範囲制御手段は、
    前記輝度分布測定手段による輝度分布の変化を監視する手段と、
    この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記輝度分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記範囲制御手段は、
    前記合焦制御手段におけるAF評価値を監視する手段と、
    この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後のAF評価値の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
    を含むことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像装置は、撮像画面を複数のエリアに分割し、分割したエリアごとにコントラスト値を取得し、前記コントラスト値の分布を取得するコントラスト値分布取得手段をさらに含み、且つ
    前記範囲制御手段は、
    前記コントラスト値分布取得手段によるコントラスト値の分布の変化を監視する手段と、
    この手段による監視に基づき前回の前記自動合焦動作以後の前記コントラスト値の分布の変化が所定量以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合に、前記設定した狭い合焦スキャン範囲で自動合焦動作を行わせる手段と
    を含むことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記撮像装置は、光学的にズーム倍率を変化させ得るズーム光学系を用いて撮像光学系を構成し、且つ
    前記範囲制御手段は、
    前記撮像光学系におけるズーム倍率の変化を監視する手段と、
    この手段による監視に基づきズーム倍率が変化した場合には、前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体で自動合焦動作を行わせる手段と
    を含むことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の撮像装置。
  7. 第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
    撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら逐次合焦点を検出して前記合焦用レンズを停止させる自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
    前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して前記合焦制御ステップによる自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
    被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
    を有し、
    前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行ない、
    該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行なうことを特徴とする撮像装置の合焦制御方法。
  8. 第1の距離から無限遠の範囲である通常撮影領域を撮影範囲とする通常撮影モードと、前記第1の距離よりも近い第2の距離から有限の距離までの範囲であるマクロ撮影領域を撮影範囲とするマクロモードとの2種類の撮影モードが選択可能な撮像装置における合焦制御方法において、
    撮像光学系の少なくとも一部を構成する合焦用レンズを移動させながら、映像信号から被写体像のエッジ部分の鮮鋭度に対応して求められるAF評価値を、前記合焦用レンズを移動させながら逐次取得し、AF評価値の極大点を合焦点として前記合焦用レンズを停止させて自動合焦動作を行う合焦制御ステップと、
    前記マクロモードで撮影されている場合に、所定の条件を満たすときは、前回の前記自動合焦動作にて検出された合焦点を基準として前記マクロ撮影領域における合焦スキャン範囲全体よりも狭い合焦スキャン範囲を設定し、前記合焦用レンズの移動範囲を前記設定した狭い合焦スキャン範囲に制限して、前記合焦制御ステップにおける前記自動合焦動作を行わせる範囲制御ステップと、
    を有し、
    被写体距離を三角測量方式を用いて計測する測距ステップと、
    前記範囲制御ステップは、前記マクロモード設定後に少なくとも1回の前記自動合焦動作が行われたことおよび前記測距ステップによる計測距離の変化が所定値以下であることを前記所定の条件として含み、該所定の条件を満たす場合は、合焦状態が維持されたと判定して、前記制限された狭い範囲で合焦動作を行い、該所定の条件を満たさない場合は、合焦状態が維持されていないと判定して、全領域を対象として合焦動作を行うことを特徴とする撮像装置の合焦制御方法。
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