JPH10292316A - 道路橋の埋設ジョイント部材 - Google Patents

道路橋の埋設ジョイント部材

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JPH10292316A
JPH10292316A JP10357397A JP10357397A JPH10292316A JP H10292316 A JPH10292316 A JP H10292316A JP 10357397 A JP10357397 A JP 10357397A JP 10357397 A JP10357397 A JP 10357397A JP H10292316 A JPH10292316 A JP H10292316A
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bridge
joint member
elastic layer
road
buried joint
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Yasuharu Kawaguchi
安治 川口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 道路橋では、橋桁、床版同士の間の伸縮遊間
付近にスライディングシートを設けて、橋体上では舗装
部が滑動可能になっていて、舗装部の歪みがスライディ
ングシートが施された範囲に分散されるが、このシート
にも摩擦があり、この摩擦力により歪みが完全に分散さ
れず、伸縮遊間付近で、舗装部に作用する水平方向の応
力ばかりでなく、これと直角方向及び回転方向(捩れる
応力)の歪も発生する。これらの直角方向、回転方向の
変位にも追随して歪みを分散できる埋設ジョイント部材
を提供する。 【解決手段】 舗装部に埋設される埋設ジョイント部材
において、有機樹脂繊維コード又はスチールコードによ
って補強するが、このコードを道路橋の長さ方向ばかり
でなく、バイアス方向に配設した埋設ジョイント部材と
し、長さ方向にテンションボルト等で引張りをかける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、高速道路、一般
道路等の橋桁部分の橋体上に施設される舗装部に係り、
とくに橋体の伸縮遊間上に伸縮装置を設けることなく連
続して形成される橋面の舗装部に埋設されるジョイント
部材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年においては、橋梁の施工に際して、
一つの橋桁を複数本の橋脚にまたがって延在させる連続
桁形成が広く一般に採用されている。このような可能な
限り伸縮継手を取り除いた多径間連続桁では、その桁上
の車輌の走行性の向上の他、メンテナンスの工数及びコ
ストの低減、耐震性の向上等の多くの利点があり、これ
らのことは、橋桁の長さを長くするほど顕著である。と
ころが、橋桁には、(1)それの温度変化による伸縮、
(2)且つ荷重撓みに伴う主桁端部の回転変形の他、
(3)それがとくに、コンクリート桁若しくはプレスト
レスコンクリート桁である場合にはコンクリートの乾燥
による収縮、(4)クリープによる収縮などの変形が生
じ、これらの経時的な変形に起因する水平方向の力が橋
桁に作用すると共に、車輌の制動、地震等によって発生
する水平方向の力も橋脚に作用し、橋桁間に伸縮が発生
する。
【0003】この伸縮を分散、吸収するフィンガージョ
イント等の伸縮装置を伸縮遊間上の橋面上に設置して対
策することもあるが、このような伸縮装置は、車輌走行
上の快適性を著しく低下させる。又、近年の道路におけ
る交通量の急激な増加や車輌の重量化によって、伸縮装
置自身並びにその近傍の構造部分に破損を生じさせやす
く、その補修の頻度と共に騒音、振動の面からも維持管
理上の大きな問題となっている。このような問題点を解
決する方法として、橋面の舗装部を橋桁と橋台、橋桁と
橋桁との間も連続して形成される橋面の連続舗装工法が
提案されている。この橋面の連続舗装工法は、橋桁の伸
縮遊間の両側にわたって、アスファルト混合物からなる
舗装を連続して施設するものであり、桁又及び/又は床
版からなる橋体上にスライディングシートを布設し、そ
の上に網状の応力伝達部材を埋設したアスファルト混合
物を積層して舗装部を形成するものである。
【0004】このような方法によって、橋桁と橋台との
間又は橋桁と橋桁との間の伸縮遊間付近の舗装が施工さ
れていると、スライディングシートの表面が水平方向の
滑り面となり、これを境に橋体と舗装部とが滑動可能と
なる。従って桁が伸縮し遊間が変化したときに、この遊
間上の舗装部のみに大きな歪みが生じるのではなく、伸
縮遊間の両側の舗装部が橋体上で滑動可能に設けられた
範囲に歪みが分散される。つまり橋桁が収縮し、収縮遊
間が拡大されたときにも、舗装部は伸縮遊間上の部分の
みが変形するのではなく、スライディングシートが敷設
された範囲Lで滑動し、この範囲の変化量をこのスライ
ディングシートが敷設された範囲Lの全長の舗装部で吸
収することになる。従って舗装部には局部的な過大な変
形や応力が発生せず、伸縮遊間の両側にわたって連続し
て舗装部を形成しても平坦で耐久性のある走行面を維持
することができる。
【0005】尚、アスファルト混合物の中に埋設された
上記網状の応力伝達部材は桁が伸縮したときに舗装部に
作用する応力をスライディングシートが敷設された範囲
全体に伝達し、局部的に大きな応力が生じないように分
散させると共にアスファルト混合物からなる舗装部を補
強する役割を有するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来の橋面の舗装部では次ぎのような問題があ
る。伸縮遊間付近のスライディングシートが設けられた
範囲では橋体上では舗装部が滑動可能となっているの
で、橋体が伸縮したときに舗装部の歪みがスライディン
グシートが施された範囲に分散される。しかしスライデ
ィングシートにも摩擦があり、この摩擦力によって歪み
が完全に分散されず、伸縮遊間付近で舗装部に作用する
水平方向の応力度が最も大きくなる。又車輌が通過する
ことによる輪荷重によっても水平方向の応力が作用す
る。しかしながら水平方向について、長さ方向の応力ば
かりでなく、これと直角方向即ち道路横断方向、及び回
転方向に捩れる応力も発生する。これらの力が作用する
と、伸縮遊間付近では、他の部分に比べて、舗装部に微
細なひび割れを生じやすくなる。舗装部に微細なひび割
れを生じても直ちに支障が生じるものではないが、繰り
返し輪荷重が作用することによって、ひび割れが拡大す
る。
【0007】本出願人は先に特願平8−167970号
により、前記水平方向の長さ方向に作用する変位に弾性
体層を有する埋設ジョイント部材を提案した。しかし前
記のごとく、水平方向について長さ方向(道路方向)の
みの変位が起るわけではなく、これと直角方向、及び回
転方向(捩れ方向)に作用する変位も生じる。本発明の
目的は道路橋の長さ方向のみでなく、直角方向及び回転
方向の変位にも追随し得る埋設ジョイント部材を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明の道路橋の埋設ジョイント
部材は、橋梁の桁及び/又は床版からなる橋体の伸縮遊
間の両側上にわたって施設される舗装部の底部と橋体と
橋体又は橋体と陸上道路との間に設けられて前記舗装部
に埋設される埋設ジョイント部材において、前記埋設ジ
ョイント部材が、水平方向について長さ方向のみでな
く、直角方向及び回転方向(捩れ方向)に作用する変位
にも追随し得る弾性体である厚手シート状の弾性体層
と、該弾性体層の端部が該橋体と橋体又は橋体と陸上道
路に連結する連結部材と、該橋体の伸縮遊間部に跨がっ
て、さし渡されて該弾性体を支持する荷重支持部材とを
有してなる道路橋の埋設ジョイント部材である。
【0009】埋設ジョイント部材が、バイアス状に補強
されたスチールコード又は繊維コードよりなる芯体によ
って、補強されたゴムよりなる長さ方向のみでなく、直
角方向及び回転方向に作用する変位にも追随し得る弾性
体層を含んでなる前記道路橋の埋設ジョイント部材であ
る。
【0010】該シート状の弾性体層が1枚又は複数枚の
バイアス角度45°〜75°のバイアスコードからなる
補強部材を含んでなる厚さ30〜50mm、定尺長さ90
0〜4,500mm、定尺幅1,000〜1,500mmで
ある前記道路橋の埋設ジョイント部材である。
【0011】又該弾性体層の端部を橋体又は陸上道路に
連結する連結部材が水平部分と、これとほゞ直角で高さ
が厚手シート状弾性体層の厚さより低い垂直部分とで構
成されるアングルよりなり、水平部分はアンカーボルト
により、橋体又は陸上道路に固定し、垂直部分は弾性体
層の端部より離隔させ、他端を弾性体層内に埋設した金
具(テンションバー)を用いてテンションボルトで引張
りをかけ得るように構成してなる前記の道路橋の埋設ジ
ョイント部材である。そのテンションボルトによる引張
り張力による伸び量は0〜10%が好ましい。
【0012】弾性体層内に埋設したテンションバーと一
端を連結部材に結合したテンションボルトにより、弾性
体に張力を加えるが、該テンションバーがスチールコー
ド又は繊維コードにより補強したゴムの補強コードによ
り、タイヤにおけるビードワイヤーの様に巻いて折り返
す構造により、引張られている道路橋の埋設ジョイント
部材である。
【0013】荷重支持部材は、弾性体層の表面又は内部
に埋設した鋼材又は繊維強化樹脂によって内蔵するか、
弾性体層下面の橋体又は陸上道路の端部に相当する部分
に単に凹部を設け、現場で別途、鋼材又は繊維強化樹脂
により荷重支持部材を構成して該凹部に嵌めるか何れか
にしてなる道路橋の埋設ジョイント部材である。
【0014】弾性体層の下面に幅方向に1体又は複数本
の水流出用のトンネルを形成し、該トンネルとトンネル
間の弾性体層の下面に滑り層を固着させてなる道路橋の
埋設ジョイント部材である。
【0015】
【発明の実施の形態】前記弾性体層の上面には、アスフ
ァルトなどの舗装部に接着可能にした接着部材である接
着層を設ける。橋体の上には、温度による橋桁又は床版
の伸縮に対応して、上に載置される埋設ジョイント部材
の弾性体層が滑動できる様に滑り層を設ける。
【0016】上記の埋設ジョイント部材を構成する弾性
体層としては応力を伝達する一般の加硫ゴムであれば良
く、ゴム組成物のゴム材料としては、天然ゴム、SB
R、BR、IR、CR、IIR、NBR等の通常のゴム
を挙げることができる。ゴム組成物には、ゴム材料10
0重量部に対して、カーボンブラック10〜150重量
部が配合される。カーボンブラックは充填剤として用い
られるものであり、これによって諸物性の改良効果が大
きくなる。使用されるカーボンブラックとしては、FE
F、SRF、HAF、ISAF、SAF等のカーボンブ
ラックが挙げられる。又、ゴム組成物には、加硫剤が使
用され、加硫剤は、イオウが一般的であるがその他過酸
化物等特に制約はない。
【0017】更には、加硫促進剤が使用され、加硫促進
剤は、MBT(2−メルカプトベンゾチアゾール)、C
BS(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフ
ェンアミド)、MBTS(ジベンゾチアジルジスルフィ
ド)等のチアゾール系、TMTD(テトラメチルチウラ
ムジスルフィド)等チウラム系等特に制約はない。
【0018】前記の弾性体層が水平方向について、道路
橋の長さ方向のみでなく、これと直角方向及び回転方向
(捩れ方向)の作用に追随させるために弾性体層の内部
にバイアス方向に伸びる補強芯体を続ける。このバイア
ス芯体は合成繊維又はスチールコードからなる撚りコー
ドが好ましい。
【0019】又、連結部材は埋設ジョイント部材の両端
を橋体に固定する手段であるから、固定部は固定するア
ンカーボルトの抑え強度に耐え得る材料が望ましく、好
ましくは繊維強化樹脂ないしは鋼製であるものが良い。
【0020】荷重支持部材は滑り層を前記橋体の伸縮遊
間部との間に配設するので、輪荷重などによって滑り層
が遊間部に落ち込まないように支承可能とする剛性を備
えた硬質板が望ましく、鋼板などが好適である。
【0021】上記接着層はアスファルト混合物を主要材
料とする舗装部材に接着又は密着しやすいアスファルト
との親和性の高い加硫ゴムが望ましく、ゴム材料とし
て、CR、NBR、CSMが選ばれる。又、上記弾性体
層に使用したゴム材料に予めアスファルトを配合したゴ
ム組成物を加硫したものであっても良い。更には、樹脂
又は樹脂/ゴム組成物とのブレンド組成物であってもよ
く、この場合樹脂としてはEVA(エチレンビニルアセ
テート)、EEA(エチレンエチルアクリレート)など
が好適である。その他の材料としては、上記一般の加硫
ゴムの表面層を塩素処理を行い塩素化ゴムとなし、化学
的に活性化して舗装部材のアスファルトとの親和性を高
めても良い。これらの材料をシート又はフィルム状とし
たものを接着層として用いる。
【0022】上記の水平方向に滑動する滑り層の材料は
滑動に対して摩擦係数を小さくするものが望ましく、T
EF(一〜四フッ化エチレン)、UHMW−PE(超高
分子量ポリエチレン)、ポリアミド、ポリオレフィン、
ポリエステル等の樹脂フィルム又はシート、板状の特殊
ゴム、セラミックタイルなどが挙げられる。
【0023】弾性体層の下面に幅方向に延びる1本又は
複数本の水流出用のトンネルを形成し、該トンネルとト
ンネル間の弾性体層の下面に滑り層を固着させることも
好ましい。これによって床版上にたまった雨水等を高い
側から一方の低い側へ抜き去ることができる。滑り層は
トンネルとトンネル間の弾性体層の下面に固着させれば
よい。
【0024】以下に実施例によって、本発明を更に詳細
に説明するが、本発明はこの実施例によって、何等限定
されるものではない。
【実施例】図1は本発明の一実施形態である橋面上の埋
設ジョイント部材1を示す断面図である。コンクリート
からなる橋体である橋桁2は床版2Aをその上面に備
え、橋脚3の表面上に設置された免震装置4にそれぞれ
の基底部が固定されて支承されており、更にはそれぞれ
の端部が伸縮遊間5を形成する遊間部を設けて、遊間部
の上方には雨水等の漏水防止等のためのバックアップ材
6及び目地材7を介して対向している。この橋面の埋設
ジョイント部材1は橋桁2、2間の伸縮遊間5の両側に
わたって長さL範囲に設けられており、この範囲の両端
部で埋設ジョイント部材1が連結部材8を介して橋桁2
の床版2Aに固定されている。更には、埋設ジョイント
部材1を含めて橋桁2の床版上2Aには、アスファルト
混合物からなる舗装材を施設してアスファルト舗装部9
が形成される。この場合、埋設ジョイント部材1の上面
に舗装される舗装部9は改質アスファルトからなる舗装
材である舗装部9Aであることが望ましい。
【0025】図2は、上記橋桁面の埋設ジョイント部材
1の断面図であり、埋設ジョイント部材1は、合成繊維
又はスチールなどの繊維からなる撚りコード等の補強芯
体層20を有し、その上下には、シール状の加硫ゴムに
よる弾性体層21が形成されている。更に上側の弾性体
層21の表面には、アスファルト混合物を主要材料とす
る舗装部材24と容易に接着又は密着しやすいシート状
の接着層22を介して、舗装部材24が積層されてい
る。一方、下側の弾性体層11の表面には、水平方向に
滑動する滑り層23が積層されている。又、埋設ジョイ
ント部材1の両端部には、埋設ジョイント部材1を橋桁
2の床版2Aにそれぞれ固定するためのアンカー埋設端
12が下側弾性体層と一体に成形されている。連結部材
8には固定用アンカーボルト13の貫通孔が設けられて
いる。更に、埋設ジョイント部材1の中央部下面には、
伸縮遊間5の遊間部が跨ぎ埋設ジョイント部材1が遊間
部に落ち込むのを防止するための硬質板である荷重支持
部材11が設けられている。
【0026】埋設ジョイント部材を製作する場合は、図
2においてまず、平面成形台の上に滑り層23を構成す
る、UHMW−PE(超高分子量ポリエチレン、分子量
100〜600万)のフィルム又はシートを載置して、
その中央部上に荷重支持部材26を配設し、更にその両
端に2個の連結部材のテンションバー25を配設する。
荷重支持部材26、連結部材テンションバー25には後
述の弾性体層との接着をより強固にするためと、車輌の
振動を吸収するために、ゴム組成物で予め被覆してあ
る。次ぎにこれらの部材の上にシート状の汎用未加硫ゴ
ム組成物を弾性体層21として載置し、圧着ローラーで
仮接着する。更にこの上に合成繊維又はスチールなどの
繊維からなる図3に示したバイアス角度θ:45°〜7
5°の撚りコードの芯体補強層20、更に未加硫ゴム組
成物21及び接着層22を逐次圧着しながら積層して、
埋設ジョイント部材の中間体を予備成形する。次ぎに、
上下昇降可能なスチーム等の熱源供給装置を備えたブレ
スに、金型として上熱盤、下熱盤を取付ける。この上下
熱盤の間に上記の中間体を嵌挿し、上下熱盤により加圧
・加温(加硫)することによって、上記部材を一体に成
形した埋設ジョイント部材を得ることができる。この場
合、加硫温度は160℃以下が好ましい。
【0027】次ぎに本発明の実施の形態の作用について
説明する。このような橋桁の埋設ジョイント部材では、
埋設ジョイント部材に設けられた滑り層によって、埋設
ジョイント部材が連結部材の間では、橋桁に拘束される
ことなく滑動可能となっているので、温度変化等によっ
て橋桁が伸長又は収縮して、伸縮遊間が変化しても舗装
部の変形及び応力は、埋設ジョイントが設けられた範囲
Lに均等に分散され、舗装部に過度の変形ひび割れなど
を生じることなく車輌等の走行に適した状態が維持され
る。
【0028】又、滑り層によって分散され、埋設ジョイ
ント部材の底部に伝達された応力は、更に下側弾性体
層、補強芯体層、上側弾性体層、及び接着層と均一に接
着した舗装部9Aに伝達されるが、この時、舗装芯体層
は合成繊維又はスチールからなる撚りコードを用いてバ
イアス角度θ:45°〜75°の範囲にバイアスをもっ
て図3に示すようにコードがパンタグラフの如き構造で
埋設されているので、この埋設ジョイント部材を長手方
向に引張っても、幅方向には縮みにくく、しかも道路橋
の長手方向のみでなく、これと直角方向及び回転方向
(捩れ)に作用する変位を受けても、これに対応でき
て、シート状の弾性体層の変形を防ぐように働く。これ
らの柔軟な加硫ゴムからなる弾性体層、接着層とによっ
て歪みが分散吸収され、舗装部に伝達される応力度が低
減される。従って、舗装部のひびや亀裂等の局部的なリ
フレッションクラックを防止することができる。しか
も、可撓性が高いので、地震等による変形で破損するこ
とがなく、又車輌の走行振動を吸収し騒音を防止すると
共に舗装部を保護することができる。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る道路橋の埋設ジョイント部
材では、前記のような構成としたので、橋桁、床版に加
わる外力として、水平方向のみでなく直角方向及び回転
方向に作用する変位に追随して埋設テンション部材ひい
ては道路橋自体の変形を防ぐように働くので、車輌の走
行による変形、台風、地震等の自然力による変形、温度
変化による変形、などあらゆる変形要因に対して対応で
きる道路橋を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の道路橋の埋設ジョイント部材の側面断
面図である。
【図2】本発明の埋設ジョイント部材の弾性体層の芯材
を説明する側面断面図である。
【図3】本発明の埋設ジョイント部材の弾性体層の芯材
のバイアスコードの説明図である。
【図4】本発明の埋設ジョイント部材の弾性体層の水流
出用トンネルの断面説明図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 橋梁の桁及び/又は床版からなる橋体の
    伸縮遊間の両側上にわたって施設される舗装部の底部と
    橋体及び/又は陸上道路との間に設けられて、前記舗装
    部に埋設される埋設ジョイント部材において、 該埋設ジョイント部材が、水平の長さ方向のみでなく、
    直角方向及び回転方向(捩れ方向)に作用する変位に追
    随し得る弾性体である厚手シート状の弾性体層と、 該弾性体層の端部が該橋体及び/又は陸上道路に連結さ
    れる連結部材と、 該橋体の伸縮遊間部に跨がって、さし渡されて該弾性体
    を支持する荷重支持部材とを有してなる道路橋の埋設ジ
    ョイント部材。
  2. 【請求項2】 埋設ジョイント部材が、バイアス状に補
    強されたスチールコード又は繊維コードよりなる芯体に
    よって補強されたゴムよりなる道路橋の長さ方向のみで
    なく、垂直方向及び回転方向に作用する変位に追随し得
    る弾性体層を含んでなる、請求項1記載の道路橋の埋設
    ジョイント部材。
  3. 【請求項3】 該厚手シート状の弾性体層が1枚又は複
    数枚のバイアス角度45°〜75°のバイアスコードか
    らなる補強部材を含んでなる厚さ30〜50mm、定尺長
    さ900〜4,500mm、定尺幅1,000〜1,50
    0mmである請求項1記載の道路橋の埋設ジョイント部
    材。
  4. 【請求項4】 荷重支持部材を、弾性体層の表面又は内
    部に埋設した鋼材又は繊維強化樹脂によって内蔵する
    か、弾性体層下面に単に橋体又は陸上道路の端部に凹部
    を設け現場で別途鋼材又は繊維強化樹脂により荷重支持
    部材を構成して該凹部に嵌めるか何れかである請求項1
    記載の道路橋の埋設ジョイント部材。
  5. 【請求項5】 弾性体層の下面に幅方向に1本又は複数
    本の水流出用のトンネルを形成し、該トンネルとトンネ
    ル間の弾性体層の下面に滑り層を固着させてなる請求項
    1記載の道路橋の埋設ジョイント部材。
  6. 【請求項6】 該弾性体層の端部を橋体又は陸上道路に
    連結する連結部材が水平部分と、これとほゞ直角で高さ
    が厚手シート状弾性体層の厚さより低い垂直部分とで構
    成されるアングルよりなり、水平部分はアンカーボルト
    により、橋体又は陸上道路に固定し、垂直部分は弾性体
    層の端部より離隔させ、他端を弾性体層内に埋設した金
    具(テンションバー)を用いてテンションボルトで引張
    りをかけ得るように構成してなる請求項1記載の道路橋
    の埋設ジョイント部材。
  7. 【請求項7】 連結部材に、他端を弾性体層内に埋設し
    た金具(テンションバー)を用いてジョイントボルトで
    引張りをかける張力による伸び量が0〜10%である請
    求項6記載の道路橋の埋設ジョイント部材。
  8. 【請求項8】 弾性体層内に埋設したテンションバーと
    一端を連結部材に結合したテンションボルトによって張
    力を加えるが、該テンションバーがスチールコード又は
    繊維コードにより補強したゴムの補強コードにより、タ
    イヤにおけるビードワイヤー状に巻いて折り返す構造と
    した請求項6記載の道路橋の埋設ジョイント部材。
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