JP4012608B2 - 橋面の連続舗装構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路橋の桁間又は桁と橋台との間における橋面に伸縮装置等を設けることなく、連続して舗装を施す橋面の連続舗装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
橋桁は、温度変化等にともなって伸縮するものであり、直列に並べて配置される桁と桁との間、又は桁と橋台との間には、桁が伸縮できるだけの桁遊間が設けられている。そして、この桁遊間上の舗装部分には一般に伸縮装置が設けられ、舗装はこの部分で不連続とし、伸縮装置の構造によって桁の伸縮量を吸収するものとなっている。
しかしながら、上記の伸縮装置が桁間及び桁と橋台との間に設けられていると舗装が不連続となり、車輛がこの部分を走行すると車輛に衝撃・振動が伝わり、乗り心地を著しく阻害することになる。また、騒音・振動が発生し、近隣の居住環境を悪化させる原因となっている。
【0003】
このような問題点を解決するために、桁間又は桁と橋台との間で伸縮装置を設けず、連続して舗装を施す構造がいくつか提案されており、その一つに次のような構造がある。
これは、図10(a)に示すように、桁遊間103の両側にあるコンクリートの構造物101、102、つまりコンクリートの桁、コンクリート床版もしくは橋台の上面付近に切り欠きが設けられ、この切り欠き内に桁遊間上の舗装及びその上に作用する荷重を支持するための支持部材104が架け渡されている。この支持部材104は例えば鋼プレート等が用いられ、桁が伸縮して遊間が変動したときに桁又は橋台上で滑動し、遊間の両側に架け渡された状態で、該桁遊間の変動を許容するようになっている。そして、上記支持部材104を埋め込むように切り欠き内には弾性又は粘弾性を有する中埋層105が敷設され、このうえにアスファルト混合材からなる舗装106が施される。この舗装は、桁遊間103の付近で、桁(コンクリート床版)又は橋台上にスライディングシート107を敷設した上に設けられており、桁又は橋台上で水平方向に滑動可能となっている。このため、桁遊間103が変動したときに、ひずみが上記スライディングシート107の敷設範囲に分散され、舗装に大きな応力が発生すること及びひび割れの発生が防止される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような連続舗装構造では、次のような問題点がある。
上記のように、桁遊間103の両側にわたって舗装とコンクリート構造物との間にスライディングシート107が介挿されていることによって、舗装106に生じるひずみは分散され、ひび割れ等の発生が防止されるが、切り欠き内に充填された中埋層105には、桁遊間103の変動量とほぼ同じ変形を生じることになり、弾性又は粘弾性材料を用いても完全に上記変形に追従することはできない場合が生じる。このため、桁遊間103が拡大したときに、図10(b)に示すように、中埋層105と切り欠き面との間に空隙108が生じ、この部分で舗装106に大きなひずみが発生してひび割れの原因となることがある。したがって、桁遊間の変動がくり返し生じるうちに舗装体が損傷し、さらにひび割れ等を周辺に波及していくことになる。
【0005】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、桁と桁との間または桁と橋台との間の遊間の変動がくり返されたときにも、連続して設けられた舗装体のひび割れ又は損傷が防止される橋面の連続舗装構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、 請求項1に記載の発明は、 桁遊間上に舗装体を連続して敷設する橋面の連続舗装構造であって、 前記桁遊間の両側にあるコンクリート構造物の上面付近に切り欠きが設けられ、 この切り欠き内に、前記桁遊間上の舗装体の自重及び橋面上に作用する荷重を支持する荷重支持部材が前記桁遊間に架け渡すように設置され、 この荷重支持部材を覆うとともに、桁遊間の中央部で厚さが最大となり、両側の前記切り欠きの端部付近で厚さが小さくなるように中埋層が形成され、 この上に、弾性を有する合成樹脂層が、前記切り欠きの上を両側のコンクリート構造物の上面とほぼ同一レベルとするように充填され、両端部で前記コンクリート構造物に接着されるとともに、前記中埋層との間で相対変位を許容するものとなっており、 この上に、前記舗装体と前記コンクリート構造物との間及び前記舗装体と前記合成樹脂層との間の水平方向の相対変位を許容するスライディングシートが敷設され、 この上に、前記舗装体が前記桁遊間の両側にわたって連続して形成され、この舗装体に水平方向の引張力に抵抗する補強部材が埋込まれている橋面の連続舗装構造を提供するものである。
なお、上記桁遊間の両側にあるコンクリート構造物は、一般にはコンクリートの桁または鋼桁上に設けられたコンクリート床版である。また、桁遊間の片側が橋台等の構造であってもよい。
【0007】
上記のような構成を有する橋面の連続舗装構造では、桁の伸縮により桁遊間が変動したときに、この桁遊間に架け渡された荷重支持部材と桁又は橋台との間で滑動が生じ、この荷重支持部材で舗装及びその上の荷重を支持した状態が維持される。
【0008】
また、この荷重支持部材を覆う中埋層は中央部で厚く、両側で薄くなっているので、その上に形成された合成樹脂層は切り欠きの両端部で厚く、中央部で薄くなっている。そして、合成樹脂層は両端でコンクリート構造物すなわち桁又は橋台に接着されているので、桁遊間が拡大したときに、中埋層が追従できなくても合成樹脂層は連続したまま伸長し、この層の上面はほぼ平坦な状態に維持される。これにより、スライディングシートを介して敷設された舗装に、局部的に大きな応力が生じることはなく、桁又は橋台の所定範囲にひずみが分散され、ひび割れ等の発生が防止される。
【0009】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の橋面の連続舗装構造において、前記合成樹脂層が、モルタル又はコンクリートへの接着力がアスファルト混合物への付着力より大きくなる材料で形成されているものとする。
【0010】
このような構成により、桁遊間が拡大したときに、中埋層はこの桁遊間の拡大に対応できなくても合成樹脂層はこの中埋層と剥離し、独立した挙動をすることができる。そして、この合成樹脂層は、両端部で桁又は橋台に接着されて桁遊間の拡大とともに伸長するので、切り欠きの上面をほぼ平坦な状態に維持することができる。これにより、舗装に大きなひずみやひび割れが発生するのが防止される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の橋面の連続舗装構造において、 前記切り欠きの両端は、コンクリート構造物の上面から、橋梁の軸線方向に傾斜した面を有し、この面に前記合成樹脂層が接着されているものとする。
【0012】
このような構成により、上記合成樹脂層と桁(床版)又は橋台のコンクリートとの接着面積が拡大し、合成樹脂層は桁又は橋台と強く接着されて桁遊間が拡大した場合にもこれに追従して伸長されるとともに、切り欠き端部における剛性の急変が緩和される。つまり、桁又は橋台の上では舗装がコンクリート上に敷設されるのに対し、切り欠き部では弾性材料又は粘弾性材料である合成樹脂層の上に敷設され、変形性能が異なるがこの境界部上の舗装に大きな応力が作用するのが緩和される。
【0013】
請求項4に記載の発明は、 桁遊間上に舗装体を連続して敷設する橋面の連続舗装構造であって、 前記桁遊間の両側にあるコンクリート構造物の上面付近に切り欠きが設けられ、 この切り欠き内に、前記桁遊間上の舗装体の自重及び橋面上に作用する荷重を支持する荷重支持部材が前記桁遊間に架け渡すように設置され、 この荷重支持部材を埋込むように、前記切り欠き内にアスファルト混合物からなる中埋層が形成され、 前記切り欠きの両端部の前記コンクリート構造物と前記中埋層との境界部に、弾性を有する合成樹脂が、下方に頂点を有する三角形状の断面で、上面が前記コンクリート構造物の上面とほぼ同じレベルとなるように充填されており、 この上に、前記舗装体と前記コンクリート構造物との間及び舗装体と前記合成樹脂充填部との間の水平方向の相対変位を許容するスライディングシートが敷設され、 この上に、前記舗装体が前記桁遊間の両側にわたって連続して形成され、この舗装体に水平方向の引張力に抵抗する補強部材が埋込まれている橋面の連続舗装構造を提供するものである。
【0014】
このような橋面の連続舗装構造では、上記荷重支持部材及び中埋層は請求項1に記載の連続舗装構造と同様に作用する。そして、切り欠き内の中埋層が桁の伸縮による桁遊間の変動に追従できず、切り欠きの端部で桁又は橋台のコンクリートとの間に隙間が生じても、逆三角形の断面を有する合成樹脂が上記隙間上にあって、切り欠き部分の上面の変形がわずかとなる。このため、舗装に局部的に大きな応力は作用せず、舗装のひび割れ又は損傷が防止される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明の一実施形態である橋面の連続舗装構造を示す概略断面図である。また、図2はその拡大図である。
この連続舗装構造は、連続して架設された二つのコンクリート橋桁1、2の桁遊間3上に伸縮装置等を用いることなく、舗装4を連続して敷設したものである。この桁遊間3は、温度の変化によって変動するものであり、両側の橋桁1、2の上縁付近に切り欠きを設け、ここに桁遊間3の変動を許容するとともに橋面の荷重を支持する荷重支持部材5が配置されている。そして、この切り欠きに中埋材等を充填して上面を平坦にした後、その上に舗装を施したものである。
【0016】
この連続舗装構造の詳細は次のとおりである。
桁遊間の上部にバックアップ材11が詰め込まれ、その上にシーリング材12が桁間を連結するように充填される。このシーリング材12はコンクリートに対して接着性を有するものであり、大きな弾性変形を生じ、桁遊間が変動した場合にも、桁間への漏水を防止することができるものである。
【0017】
上記切り欠きの底部は、樹脂コンクリートによる不陸調整層13が設けられ、この上にクッション材20を敷設し、その上に荷重支持部材5が配列されている。上記クッション材は、ポリエステル不織布にアスファルトを含浸させたものであり、この上に配列される荷重支持部材5と桁1,2との相対変位が大きな抵抗なく生じるように配設されるものである。
また、荷重支持部材5は、図4に示すように、鋼板材を溝型に加工した部材を桁遊間に架け渡すようにほぼ平行に多数配列することによって形成されており、隣り合う部材間で軸方向の相対変位を許容するように係合されている。そして、これらの部材は一つおきに両側で棒鋼14に係止され、樹脂コンクリート15によって桁に固定されている。したがって、桁が伸縮したときに、平行に多数配列された部材は交互に両側の桁に固定されて一体に移動するが、隣り合う部材間で摺動し、桁遊間3の変動に対応するとともに、桁遊間3が変動したときにも舗装4及び橋面の荷重を支持できるようになっている。
【0018】
上記荷重支持部材5の上には、これを覆うように中埋層16が形成され、さらにその上に合成樹脂層17が形成されて、切り欠き部分の上面が桁1,2の上縁とほぼ同じ高さとなるように平坦に仕上げられている。
上記中埋層16は、図2に示すように、桁間の中央部で最も厚く、両側で徐々に薄くなるように形成されている。この中埋層16を構成する材料は、できるだけ弾性変形が生じ易く桁の伸縮に追従し得るものが望ましいが、橋面上の荷重等によって過度の変形が生じるものでは使用できず、ここでは高密度で、変形に対する追従性に優れたグースアスファルトが用いられている。
【0019】
上記合成樹脂層17は、上記中埋層16の上に充填されるので、桁間の中央部で薄く、両側で徐々に厚くなっており、両側で切り欠きの傾斜面に接着されている。この合成樹脂層17を構成する材料は、大きな弾性変形を生じるとともに、コンクリートに対する接着力が大きいものが望ましく、ここでは、ウレタン変性ビニルエステル樹脂が用いられている。この合成樹脂は、充填前に硬化剤と混合することによって、時間の経過にともなって固体化するものであり、硬化後の特性は表1に示すとおりである。
なお、この合成樹脂は、中埋層16を形成するアスファルト混合物との接着力は小さいものが望ましいが、中埋層16の上面に接着力を低減する材料を塗布したり、シート状の材料を介挿することもできる。
【0020】
【表1】
Figure 0004012608
【0021】
上記中埋層16及び合成樹脂層17は、桁遊間3が拡大したときに、図2(b)に示すように、両層間で相対変位し、中埋層16が桁遊間3の拡大に追従できなくても切り欠き部分の上面はほぼ平坦な状態に維持される。つまり、桁1,2と中埋層16との境界部に隙間や段差の発生が防止される。
なお、上記中埋層16と合成樹脂層17と境界の形状は、図2に示すように中央部で平坦にし、その両側で傾斜させる場合の他、図3に示すようになだらかな曲面状に境界を形成したものであってもよい。
【0022】
上記のように、切り欠き内に中埋層16、合成樹脂層17が形成され、上面が平坦になった上にスライディングシート18が敷設される。このスライディングシートは、この上に形成される舗装4と桁1,2との水平方向の相対移動を許容するために用いられるものである。このスライディングシート18が敷設される範囲は、桁遊間の両側の所定範囲であり、桁遊間3の変動量に応じて決定される。
【0023】
上記スライディングシート18は、図5に示すように、アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム18cをゴム化アスファルト18dの上に積層した下側シート18aと、抗張力繊維のメッシュ18eを埋込んだゴム化アスファルト18fの薄い層の下面に、ポリエステルフィルムで補強されたアルミ箔18gを貼着した上側シート18bとを重ね合わせたものであり、下側シート18aの最上層のポリエステルフィルム18cと、上側シート18bの最下層のアルミ箔18gとの間で滑動するようになっている。そして、上記スライディングシート18が敷設された範囲の縁部には、止水シート19が上記スライディングシート18の縁を覆うように敷設され、滑り面に雨水等が流入するのを防止している。
【0024】
また、切り欠き部分の上には、図6に示すような、2枚の滑動用シート21a、21bを重ね合わせて、ゴム化アスファルト層21cに埋込んだ一層式のスライディングシート21が上記2層式のスライディングシート18の下側に敷設され、この部分は2重に滑り層が形成されている。
【0025】
上記スライディングシート18の上には、鋼製の補強部材22が敷き並べられ、これを埋め込むように舗装4の基層4aを形成するアスファルト混合物が敷き均され、締め固められる。
上記補強部材22は、帯状の鋼板材を折り曲げるとともに多数を接合して、図7に示すように、ハニカム状のパネルにしたものである。ハニカム状となった六角柱状の空間は、骨材を含むアスファルト混合物が充填され、全体が舗装の基層底部に埋め込まれる。この補強部材22は、橋梁の軸線方向に連続しており、敷き並べられた範囲の両端部で、アンカー23により桁1,2に固定されている。これにより、桁が収縮して舗装体4に引張力が作用したときに、この引張力を負担して、舗装のアスファルト混合物に生じるひずみを分散させるものである。
【0026】
上記基層4aを形成するアスファルト混合物は大きな変形を許容するものが望ましく、ここではグースアスファルトを用いており、厚さが40mmに形成される。
上記基層4aの上面には、ひずみ抵抗性にすぐれた拡張力シート24を貼着し、その上に表層4bを形成するアスファルト混合物が敷き均され、締め固められる。
上記抗張力シート24は、図8に示すように、抗張力繊維をメッシュ状に織ったもの24aをアスファルト系材料の薄い層24b内に埋め込んだものを用いている。上記抗拡張力繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、ビニロンやアラミド等の合成繊維等を用いることができる。また、アスファルト系材料はアスファルトに合成ゴム、油脂等を混合したゴム化アスファルトを用いるのが望ましい。
また、上記表層4bを形成するアスファルト混合物は耐流動性と剥離抵抗性とを有するものが望ましく、アスファルトの材質の選択、骨材の粒度分布の調整等により、適切な性質を有するように配合されたものが用いられる。
【0027】
このような舗装体は、スライディングシート18が敷設された範囲で桁上を滑動可能となっており、桁1、2の伸縮によって桁遊間3が変動しても、舗装体のひずみが桁遊間上に集中せず、上記スライディングシート18の敷設範囲に分散される。このため、舗装体にひび割れが生じるのが防止される。また、切り欠き部分の上面が桁の上面とほぼ同じレベルに維持され、コンクリートの切り欠き部分で隙間や段差を生じることがなく、舗装体の損傷の要因となる局部的に大きな応力の発生が防止される。
【0028】
図9は、請求項4に記載の発明の一実施形態である橋面の連続舗装構造を示す概略断面図である。
この連続舗装構造では、桁遊間43の両側の桁上部に設けられた切り欠き内に荷重支持部材45が設置され、これを覆う中埋層46と桁41,42との境界部の上部に断面が逆三角形となるように合成樹脂47が充填されている。そしてこの合成樹脂は桁の傾斜した切り欠き面41a,42aに接着されており、中埋層46の上では厚さが3〜5mm程度の層となって両側の逆三角形部分を連結している。この合成樹脂47としては、例えばウレタン変性ビニルエステル樹脂が用いられる。
なお、上記荷重支持部材45は、図1に示す連続舗装構造で用いられるものと同じものであり、設置の状態も同様である。
また、両側の桁41、42上に連続して敷設されるスライディングシート48及び舗装体44の構造及び材質も図1に示すものと同じである。
【0029】
このような橋面の連続舗装構造では、図9(b)に示すように、桁遊間の変化に中埋層46の変形が追従できず、桁41、42のコンクリートと中埋層46との間に隙間が生じても、逆三角形断面を有する合成樹脂47の部分があることによって、上面の変形は小さく押さえられ、舗装体44に及ぼす影響が小さくなる。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本願発明に係る橋面の連続舗装構造では、桁の伸縮等により、桁遊間が変化したときにも、切り欠き内に設置された荷重支持部材で舗装及び橋面上の荷重を支持するとともに、この切り欠き部分の上面をほぼ平坦に維持することができる。このため、桁又は橋台上で水平方向に摺動可能に敷設された舗装体は、ひずみが適切に分散され、局部的に大きなひずみを生じることがなく、ひび割れや損傷の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1、請求項2又は請求項3に記載の発明の一実施形態である橋面の連続舗装構造を示す概略断面図である。
【図2】図1に示す橋面の連続舗装構造の拡大断面図である。
【図3】図1に示す橋面の連続舗装構造の変形例を示す断面図である。
【図4】図1に示す橋面の連続舗装構造で用いられる荷重支持部材の概略斜視図である。
【図5】図1に示す橋面の連続舗装構造で用いられる二層式のスライディングシートの拡大断面図である。
【図6】図1に示す橋面の連続舗装構造で用いられる一層式のスライディングシートの拡大断面図である。
【図7】図1に示す橋面の連続舗装構造で舗装に埋設される補強部材の概略斜視図である。
【図8】図1に示す橋面の連続舗装構造で用いられる抗張力シートの拡大断面図である。
【図9】請求項4に記載の発明の一実施形態である橋面の連続舗装構造を示す概略断面図である。
【図10】従来の連続舗装構造を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 橋桁
2 橋桁
3 桁遊間
4 舗装
5 荷重支持部材
11 バックアップ材
12 シーリング材
13 不陸調整層
14 棒鋼
15 樹脂コンクリート
16 中埋層
17 合成樹脂層
18 スライディングシート
19 止水シート
20 クッション材
21 一層式のスライディングシート
22 補強部材
23 アンカー
24 抗張力シート
31、32、41、42 桁
33、43 桁遊間
34、44 舗装体
35、45 荷重支持部材
36、46 中埋層
37 合成樹脂層
47 合成樹脂

Claims (4)

  1. 桁遊間上に舗装体を連続して敷設する橋面の連続舗装構造であって、
    前記桁遊間の両側にあるコンクリート構造物の上面付近に切り欠きが設けられ、
    この切り欠き内に、前記桁遊間上の舗装体の自重及び橋面上に作用する荷重を支持する荷重支持部材が前記桁遊間に架け渡すように設置され、
    この荷重支持部材を覆うとともに、桁遊間の中央部で厚さが最大となり、両側の前記切り欠きの端部付近で厚さが小さくなるように中埋層が形成され、
    この上に、弾性を有する合成樹脂層が、前記切り欠きの上を両側のコンクリート構造物の上面とほぼ同一レベルとするように充填され、両端部で前記コンクリート構造物に接着されるとともに、前記中埋層との間で相対変位を許容するものとなっており、
    この上に、前記舗装体と前記コンクリート構造物との間及び前記舗装体と前記合成樹脂層との間の水平方向の相対変位を許容するスライディングシートが敷設され、
    この上に、前記舗装体が前記桁遊間の両側にわたって連続して形成され、この舗装体に水平方向の引張力に抵抗する補強部材が埋込まれていることを特徴とする橋面の連続舗装構造。
  2. 前記合成樹脂層は、モルタル又はコンクリートへの接着力がアスファルト混合物への付着力より大きくなる材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の橋面の連続舗装構造。
  3. 前記切り欠きの両端は、前記コンクリート構造物の上面から橋梁の軸線方向に傾斜した面を有し、この面に前記合成樹脂層が接着されていることを特徴とする請求項1に記載の橋面の連続舗装構造。
  4. 桁遊間上に舗装体を連続して敷設する橋面の連続舗装構造であって、
    前記桁遊間の両側にあるコンクリート構造物の上面付近に切り欠きが設けられ、
    この切り欠き内に、前記桁遊間上の舗装体の自重及び橋面上に作用する荷重を支持する荷重支持部材が前記桁遊間に架け渡すように設置され、
    この荷重支持部材を埋込むように、前記切り欠き内にアスファルト混合物からなる中埋層が形成され、
    前記切り欠きの両端部の前記コンクリート構造物と前記中埋層との境界部に、弾性を有する合成樹脂が、下方に頂点を有する三角形状の断面で、上面が前記コンクリート構造物の上面とほぼ同じレベルとなるように充填されており、
    この上に、前記舗装体と前記コンクリート構造物との間及び舗装体と前記合成樹脂充填部との間の水平方向の相対変位を許容するスライディングシートが敷設され、
    この上に、前記舗装体が前記桁遊間の両側にわたって連続して形成され、この舗装体に水平方向の引張力に抵抗する補強部材が埋込まれていることを特徴とする橋面の連続舗装構造。
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CN102660922A (zh) * 2012-05-17 2012-09-12 四川成渝高速公路股份有限公司成仁分公司 道路工程无缝桥面伸缩缝结构及其施工工艺
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