JPH10291660A - 給紙装置 - Google Patents

給紙装置

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JPH10291660A
JPH10291660A JP10372897A JP10372897A JPH10291660A JP H10291660 A JPH10291660 A JP H10291660A JP 10372897 A JP10372897 A JP 10372897A JP 10372897 A JP10372897 A JP 10372897A JP H10291660 A JPH10291660 A JP H10291660A
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feed roller
roller
hopper
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JP10372897A
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Hidetoshi Kodama
秀俊 児玉
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層保持された用紙を分離パッド方式を用い
て駆動力を増大させることなく確実に一枚づつ給送す
る。 【解決手段】 少なくとも2種以上の半径を持った円弧
部を有した異形給紙ローラを配置することにより、用紙
が分離パッドに当接した際の当接角度が、上記給紙ロー
ラの半径の違いによりその角度が変化し、不送りを回避
することを特徴とする給紙装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、積層された用紙
(普通紙、コート紙、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クタ)用シート、光沢紙、光沢フィルム、はがき等のカ
ットシート、封筒等)を、その最上位のものから1枚づ
つ給送して印字するプリンタ等に関する用紙の給送およ
び搬送技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリンタ等における給紙装置と
しては、爪分離方式によるものとパッド分離方式による
ものとが知られている。
【0003】爪分離方式は、周知のように、積層された
用紙の先端角部を爪に係止させておき、この爪部よりも
後方(給紙方向下流側)に給紙ローラを配置し、給紙ロ
ーラを回転させることによってこの給紙ローラと前記爪
部との間で最上位の用紙を撓ませ、この撓みが限界に達
して弾かれることを利用して最上位の用紙を次位の用紙
から分離させて最上位の用紙のみを給送する方式であ
る。
【0004】一方、パッド分離方式は、これも周知であ
るように、給紙ローラと用紙との間の摩擦係数をμ1、
分離パッドと用紙との間の摩擦係数をμ2、用紙相互間
の摩擦係数をμ3とした場合に、μ1>μ2>μ3なる
関係が成立するように給紙ローラと分離パッドとを構成
し、回転する給紙ローラとこれに圧接される分離パッド
とで用紙を挟圧することによって最上位の用紙と次位の
用紙とを分離し、最上位の用紙のみを給送する方式であ
る。
【0005】これらの方式では、いずれも、回転する給
紙ローラに最上位の用紙の表面が接触して最上位の用紙
が移動する際、その接触部の他面側において最上位の用
紙の裏面と次位の用紙の表面とが摺接することとなるた
め、次位の用紙の表面に、摺接による薄い傷が付き、用
紙が例えば光沢紙や光沢フィルムであると、この薄傷が
多少目立つ。
【0006】そして、爪分離方式であると、前記摺接部
(すなわち薄傷部分)が、爪部後方すなわち最上位の用
紙に撓み付けを行なうことができるほどの後方となるた
め、用紙の印字領域に位置してしまい、好ましくない。
【0007】他方、パッド分離方式であると、摺接によ
る薄傷は付くものの、この薄傷部は、次位の用紙の表面
先端部に付くだけであるから、通常、印字領域には位置
しない。
【0008】したがって、上記薄傷の観点からすると、
パッド分離方式の方が優れている。
【0009】しかしながら、パッド分離方式には、次の
ような難点がある。
【0010】例えば、図2に示すように、パッド分離方
式を用いた給紙装置1を用いた場合、給送された用紙P
1は、搬送ローラ2,3によって挟圧されながら搬送さ
れることとなるが、ホッパー130と給紙ローラ121
とで送られた用紙P1が、分離パッド150に当接した
際、a°の角度をもって当接する。
【0011】一方、前記当接角度が大きい場合には、用
紙の腰があるものを通紙させると、分離パッドに当接し
た際に、用紙が分離パッド上で止まってしまい不送りの
原因となるという難点がある。
【0012】このような難点を解決したもので、図3の
構造のものがある。
【0013】同図の121は給紙ローラ、125は分離
ローラ、150は分離パッドである。
【0014】給紙ローラによって搬送された用紙P1
は、分離パッドに当接するが、この時の当接角度b°は
分離ローラ125と分離パッド150によって決まるの
で、比較的自由に設定できる。
【0015】したがって当接角度を自由に配置できるの
で、当接角度による不送りとなる事は解決される。しか
しながら、分離ローラが給紙ローラと別体となるため
に、構造的に複雑になりコスト、大きさに難点がある。
【0016】また、給紙ローラで分離ローラを兼ねなが
ら当接角度を小さくするためには図4の構造のものがあ
る。
【0017】図2に対して給紙ローラ121の外径が大
きくなっていて、当接角度C°は小さくなっているの
で、不送りに対しては有効である。
【0018】しかしながら、構造上、給紙ローラの外径
をかなり大きくしなければ当接角度が小さくならず、不
送りに対し有効な外径を得るためには、給紙ローラ12
1の外径を図2の給紙ローラの外径に対して2〜3倍の
外径が必要になってくる。よって、給紙機構全体も大き
くなるという難点がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上述した図2のような
分離パッド方式の給紙機構は、一般に、給紙ローラ12
1から搬送された用紙が分離パッド150にあたり、腰
の弱い用紙では分離パッド150に当接した後、当接角
度が大きくて先端が分離パッドで止まってしまっても、
さらに用紙はたわみながら搬送され、分離パッド上を擦
るように搬送されるので問題無いが、特に腰のある用紙
だと分離パッド150に当接した後給紙ローラ121が
回転してもスリップしてしまい当接した時点で止まって
しまい不送りの原因となる。
【0020】このため、分離パッド方式の従来の給紙機
構は、ホッパー130が給紙ローラ121に圧接されて
いる力を大きくするためホッパーバネ131を強くする
事により搬送力を大きくし、不送り防止とした。しかし
ながら、ホッパーバネ131を強くすると、駆動力増
加、ホッパー130のたわみ、高温放置によるホッパー
130の反り、ホッパー130が給紙ローラ121に当
接する際の騒音、給紙ローラ121を回転させるための
トルクの増大等の問題があった。
【0021】この問題は、図3および図4のような当接
角度を小さくなるような構造とすることによって解決す
ることができる。しかしながら、前記したようにコスト
の上昇や、装置の大型化、複雑化になってしまうという
問題は残ってしまう。
【0022】すなわち、駆動力増加、ホッパー130の
たわみ、高温放置によるホッパー130の反り、ホッパ
ー130が給紙ローラ121に当接する際の騒音、給紙
ローラ121を回転させるためのトルクの増大、コスト
の上昇、装置の大型化、複雑化等をさせることなく、当
接角度を小さくして用紙の不送りを無くす事は図2、図
3、図4の従来技術によっても困難であった。
【0023】本発明の目的は、以上のような問題を解決
し、当接角度を小さくして、用紙の不送りをさせること
なく確実に一枚づつ給送することのできる給紙装置を提
供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1記載の給紙装置は、少なくとも2種以上の半
径を持った円弧部を有した異形給紙ローラと、この給紙
ローラの前記円弧部と接触して給送されるべき用紙が複
数枚積層され、給紙ローラの正転時に給紙ローラに向け
て用紙を圧接させるホッパと、このホッパ上に積層され
ている用紙の先端を支持する支持面と、前記給紙ローラ
の円弧部の回転軌道中に位置し、パッド付勢手段により
給紙ローラに向けて付勢されていて前記円弧部との間で
用紙を挟圧することにより、給紙ローラにより送られる
べき前記用紙を次位の用紙から分離する分離パッドとを
備え、上記給紙ローラにより用紙が分離パッドに当接し
た際の当接角度が、上記給紙ローラの半径の違いにより
その角度が変化することを特徴とする。
【0025】請求項2記載のプリンタは、請求項1記載
の給紙装置において、前記給紙ローラにおいて半径の違
う円弧部の他に、直線部を有し、給紙動作時に1回転正
転する側面視略D形の給紙ローラと前記給紙ローラが1
回転正転する際、給紙初期に半径の小さい円弧部で給紙
し、用紙が前記分離パッドの当接した後に半径の大きい
円弧部で紙送りすることを特徴とする。
【0026】
【作用効果】請求項1記載の給紙装置によれば、少なく
とも2種以上の半径を持った円弧部を有した異形給紙ロ
ーラと、この給紙ローラの前記円弧部と接触して給送さ
れるべき用紙が複数枚積層され、給紙ローラの正転時に
給紙ローラに向けて用紙を圧接させるホッパと、このホ
ッパ上に積層されている用紙の先端を支持する支持面
と、前記給紙ローラの円弧部の回転軌道中に位置し、パ
ッド付勢手段により給紙ローラに向けて付勢されていて
前記円弧部との間で用紙を挟圧することにより、給紙ロ
ーラにより送られるべき前記用紙を次位の用紙から分離
する分離パッドとを備えているので、給紙動作時には上
記給紙ローラにより用紙が搬送され分離パッドに当接し
た際の当接角度が、上記給紙ローラの半径の違いにより
その角度が変化する。
【0027】給紙ローラの半径が小さいところで給紙さ
れた用紙が分離パッド面に当接し、給紙ローラと用紙の
間でスリップが始まった後、給紙ローラの半径が大きく
なると半径の差分ホッパーを押し下げることになる。そ
の際に、スリップしていた用紙と分離パッドの当接角度
は、用紙先端部の分離パッドと当接した位置が変わらず
に前記ホッパが下がったことによりに当接角度は小さく
なる。よって用紙が分離パッドに当接して止まっていた
ものが当接角度が小さくなったために、用紙は搬送し始
め、不送り状態から開放される。
【0028】それでもなお用紙が止まっていても、給紙
ローラが回転していくと、用紙の当接角度は、さらに小
さくなっていき分離パッドと平行近くまで用紙は押え込
まれる事になるので用紙の不送り状態から開放される。
【0029】すなわち、この給紙装置によれば、ホッパ
ーが給紙ローラに圧接されている力を大きくするための
ホッパーバネを強くし搬送力を大きくする事無しに、用
紙の当接角度を簡便な方法で小さくする事により、不送
り状態から開放させることができる。
【0030】以上説明したように、この請求項1記載の
給紙装置によれば、ホッパーのたわみ、高温放置による
ホッパーの反り、ホッパーが給紙ローラに当接する際の
騒音、給紙ローラを回転させるためのトルクの増大、コ
ストの上昇、装置の大型化、複雑化等をさせることな
く、当接角度を小さくして用紙の不送りを無くすことが
可能となる。
【0031】請求項2記載の給紙装置によれば、請求項
1記載の給紙装置において、給紙ローラで給紙される始
める際、必ず半径の小さい部分で給紙され始め、確実に
用紙の先端が分離パッドまで到達した時に給紙ローラの
半径が大きい部分で搬送させる事が可能となる。つま
り、タイミングを合わせながら給紙をするために無駄な
動きが無く、当接角度を小さくして用紙の不送りを無く
し確実に一枚づつ給送し搬送することが可能となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかわる給紙装置
の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0033】図1は本発明に係る給紙装置を示す斜視
図、図5〜図11は本発明に係る給紙装置の一実施の形
態における要部を示す概略図で、一部を透視した部分省
略側面図である。
【0034】図1に示すように、この給紙装置は、フレ
ーム100と、このフレームに回転可能に支持された給
紙ローラ軸110と、この給紙ローラ軸110に取り付
けられた一対の給紙ローラユニット120,120’
と、フレーム100に対して回動可能に取り付けられた
ホッパ130とを有している。
【0035】ホッパ130には、用紙幅方向にスライド
可能なエッジガイド131が取り付けられている。一対
の給紙ローラユニット120,120’のうち、一方の
給紙ローラユニット120’は、エッジガイド131と
連結されており、エッジガイド131と共に、給紙ロー
ラ軸110に沿ってスライド可能になっている。
【0036】図10において、2,3は用紙を搬送する
搬送ローラ対、8a,8bは用紙ガイドである。搬送ロ
ーラ対2,3のうち、ローラ2が駆動ローラ、ローラ3
が従動ローラである。従動ローラ3は、上の用紙ガイド
8aの先端に回動可能に取り付けられている。
【0037】ホッパ130の上に複数枚の用紙P(図1
0)が積層状態でセットされる。
【0038】図1に示したエッジガイド131は、ユー
ザによりセットされる用紙の幅に合わせてスライド操作
され、給送される用紙の一側縁を案内する。他側縁は、
フレーム100の側壁101によって案内される。従っ
て、他方の給紙ローラユニット120は給紙ローラ軸1
10上をスライドしない。
【0039】一対の給紙ローラユニット120,12
0’は、左右対称に構成されており、スライドするかし
ないかだけが異なっているに過ぎないので、以下、給紙
ローラユニットに関しては、一方の給紙ローラユニット
120についてのみ説明する。
【0040】図10において、121は給紙ローラであ
り、短い半径の円弧部121aと長い半径の円弧部12
1bと直線部121Cとを有する側面視略D形に構成さ
れており、少なくとも円弧部121a、121bの表面
および直線部121Cの表面が高摩擦材料(例えばゴ
ム)で形成されている。図1の給紙ローラ軸110は、
その軸端に固定された歯車111を介し、図示しない駆
動手段によって、給紙動作時に回転駆動されるようにな
っている。
【0041】図10においてホッパ130は、図示せぬ
軸によってフレーム100に対して回動可能に取り付け
られている。ホッパ130上に、複数枚の用紙Pが積層
状態でセットされる。セットされた用紙Pは、その先端
Paが、後述する分離パッドホルダ151の背面(支持
面)152に当接することによって揃えられる。
【0042】140は給紙ローラユニット120のフレ
ーム(以下、サブフレームという)であり、このサブフ
レーム140とホッパ130の先端部との間にはホッパ
バネ(圧縮バネ)131が設けられている。したがっ
て、ホッパ130は、ホッパバネ131により、図10
において時計方向すなわち用紙Pを給紙ローラ121に
当接させる方向に向けて常時付勢されているが、ホッパ
130の両端には図示せぬカムフォロアが形成されてお
り、このカムフォロアが、給紙ローラ軸110に固定さ
れたホッパカム135(図1参照)と当接することによ
って、その回動が規制されている。なお、図10に示す
ように、ホッパ130の先端部上面には、後述する分離
パッドと同様のパッド136が設けられている。
【0043】150は分離パッドであり、分離パッドホ
ルダ151に固定されている。分離パッド150は、用
紙Pに対する摩擦係数が、給紙ローラ121の摩擦係数
よりも小さな材料(例えばコルク等の材料)で構成され
ている。また、いずれの摩擦係数も用紙相互間の摩擦係
数よりも大きな摩擦係数の材料で構成されている。すな
わち、給紙ローラ121と用紙との間の摩擦係数をμ
1、分離パッド150と用紙との間の摩擦係数をμ2、
用紙相互間の摩擦係数をμ3とすると、μ1>μ2>μ
3となっている。
【0044】分離パッドホルダ151は、図10に示す
ように、分離パッド150と、これと一体の前述した用
紙先端の支持面(背面)152部分と、これと一体に形
成されたアーム部154とを有しており、アーム部15
4の後端両側に設けられた軸155がサブフレーム14
0のトラック穴140aと嵌合することによって、サブ
フレーム140に回動可能に取り付けられている。
【0045】分離パッドホルダ151の分離パッド15
0の裏面とサブフレーム140との間には、パッド付勢
手段としてのパッドバネ(圧縮バネ)156が設けられ
ている。したがって、分離パッドホルダ151は、パッ
ドバネ156により、図10において時計方向すなわち
分離パッド150を給紙ローラ121に当接させる方向
に向けて常時付勢されているが、分離パッドホルダ15
1の一側には図示せぬ突部が形成されており、この突部
がサブフレーム140に設けられたパッド規制手段をな
す図示せぬピンと当接することによって、その回動が規
制されている。突部がピンと当接している状態で、分離
パッド150は、給紙ローラ121の円弧部121aの
回転軌道中に位置している。
【0046】次に、以上のような給紙装置の作動につい
て説明する。
【0047】先ず、待機時の状態について説明する。
【0048】待機時には、図1に示すように、ホッパカ
ム135に、ホッパ130の図示せぬカムフォロアが当
接していることにより、ホッパ130が押し下げられた
状態となっている。
【0049】給紙ローラ121は、その直線部121C
が用紙Pと対向した状態となっており、給紙ローラ12
1は用紙Pとは接触していない。
【0050】したがって、この状態においては、ホッパ
130上に容易に用紙Pをセットすることができる。
【0051】分離パッドホルダ151(すなわち分離パ
ッド150)は、パッドバネ156(図5参照)によ
り、時計方向に付勢されているが、図示せぬ突部が図示
せぬピンと当接することによって、その回動が規制さ
れ、図5に示す位置に停止している。このとき、分離パ
ッド150は、給紙ローラの円弧部121aの回転軌道
中に位置している。
【0052】次に、給紙動作について説明する。
【0053】(i)図1において、給紙ローラ軸110
が時計方向への回転を開始する。したがって、給紙ロー
ラ121、ブッシュ122、およびホッパカム135も
回転を開始する。なお、このとき、搬送ローラ対2,3
も用紙搬送方向(正転方向)に回転を開始するが、以
降、説明の煩雑を避けるため、特に必要がない限り搬送
ローラ対2,3については言及しない。
【0054】(ii)図1、図10に示すように、給紙
ローラ軸110とともに給紙ローラ121、ブッシュ1
22、およびホッパカム135が所定角度回転してホッ
パカム135とホッパ130の図示せぬカムフォロアと
の当接が解除されると、ホッパバネ131によってホッ
パ130が瞬間的に押し上げられ、用紙Pも押し上げら
れてその最上位の用紙P1が給紙ローラ121の円弧部
121aに押し付けられる。ホッパ130および用紙P
は瞬間的に押し上げられるので、上部の用紙が支持面1
52から外れてもほとんど移動せず、図示のようにホッ
パ130と給紙ローラ121とで挟まれた状態となる。
【0055】(iii)さらに給紙ローラ軸110が回
転し続けることにより、図10に示すように、給紙ロー
ラ121の円弧部121aと最上位の用紙P1とが接触
していることによって、この用紙P1が分離パッド15
0に向けて送られる。この際、用紙P1に対して次位の
用紙P2が静電気の作用で吸着していることにより、あ
るいは用紙P1と用紙P2との間に摩擦力が作用するこ
とによって、用紙P2が用紙P1とともに送られること
もあるが、用紙P2は、その先端P2aが分離パッド1
50に突き当たることによって、その移動が阻害され、
一次的に用紙P1から分離され得る。同様に、さらに下
位の用紙P3等が送られようとしても同様にして分離さ
れ得る。
【0056】しかし、この時点で用紙P1が分離パッド
150に当接した際の当接角度(図10では27°)が
比較的大きく、用紙P1も腰のあるものであると、用紙
P1は分離パッド150上で止まってしまい、給紙ロー
ラ121の円弧部121aで搬送させようとしてもスリ
ップしてしまう事がある。
【0057】(iv)さらに給紙ローラ軸110が回転
し続けることにより、図10に示すように、給紙ローラ
121の円弧部121aが分離パッド150を押圧す
る。これによって、分離パッド150はパッドバネ15
6の付勢力に抗して押し下げられる。この時点では前記
したような用紙P1は分離パッド150上で停止したま
まで、給紙ローラ121の円弧部121aで搬送させよ
うとしてもスリップしてしまっている。
【0058】(v)さらに給紙ローラ軸110が回転し
続けることにより、給紙ローラ121の円弧部121b
で用紙束Pを介してホッパー130を給紙ローラ121
の円弧部121aと給紙ローラ121の円弧部121b
の半径の差分だけ 押し下げる(図6参照)。この時点
で分離パッド150上で停止していた用紙P1の当接角
度はホッパー130が押し下がった分小さくなる(図6
では20°)。
【0059】よって用紙P1は分離パッド150との抵
抗が少なくなり、給紙ローラ121の円弧部121bと
用紙P1とのスリップがなくなり、搬送し始める。
【0060】しかしながら、用紙の腰、環境等の影響で
ホッパー130が押し下がっても用紙P1が分離パッド
150上で停止したまま給紙ローラ121の円弧部12
1bで搬送させようとしてもスリップしてしまっている
ものもある。
【0061】(vi)さらに給紙ローラ軸110が回転
し続けることにより、給紙ローラ121の円弧部121
bで用紙P1を押し下げる事になり当接角度はさらに小
さくなってくる。最終的に給紙ローラ121の円弧部1
21bが分離パッド150を押圧する。この時点で分離
パッド150上で停止していた用紙P1の当接角度は、
ほとんど0°に近くなる(図11では0°)。よって用
紙P1は分離パッド150との抵抗が少なくなり、給紙
ローラ121の円弧部121bと用紙P1とのスリップ
がなくなり、搬送し始める。
【0062】同時に、パッドバネ156の付勢力によっ
て給紙ローラ121の円弧部121b(または121
a)との間で最上位の用紙P1を挟圧する。すなわち、
用紙P1は給紙ローラ121と分離パッド150との間
で挟圧された状態で送られることとなる。この際、上述
したように、次位の用紙P2が用紙P1とともに送られ
そうになることもあるが、前述したように給紙ローラ1
21と用紙との間の摩擦係数をμ1、分離パッド150
と用紙との間の摩擦係数をμ2、用紙相互間の摩擦係数
をμ3とすると、μ1>μ2>μ3となっているので、
給紙ローラ121の回転につれて用紙P1と用紙P2と
がともに給紙ローラの円弧部121b(または121
a)と分離パッド150とで挟圧された状態になると、
用紙P2は分離パッド150との間の摩擦力によってそ
の移動が阻害され、二次的に用紙P1から分離されて、
用紙P1のみが給送されることとなる。
【0063】(vii)さらに給紙ローラ軸110が回
転し続けることにより、用紙P1が給紙ローラ121と
分離パッド150とで挟圧された状態でさらに送られ
る。
【0064】この時点で、用紙P1の先端は、給紙ロー
ラ121と同期回転されている搬送ローラ対2,3の挟
圧部に達し、この挟圧部を通過した状態となる。
【0065】搬送ローラ対2,3の挟圧部を通過してか
ら、ホッパ130はホッパカム135で押し下げられた
状態となる。
【0066】(viii)その後、給紙ローラ軸110
が丁度一回転すると、これが停止し、給紙機構は待機状
態に戻る。なお、ホッパ130は押し下げられたままの
状態となる。
【0067】このようにして搬送される用紙P1に、図
示せぬ印字装置で印字がなされ、印字済の用紙は機外に
排出される。
【0068】その他の実施例として、以下に図5〜図9
の説明をする。
【0069】図5は、図10に対して給紙ローラ121
形状のみが違う。給紙ローラ121の直線部121Cが
なくなり、短い半径の円弧部121aと長い半径の円弧
部121bで構成された異形ローラ121を備えた給紙
装置である。
【0070】給紙ローラ121の待機状態は、その短い
半径の円弧部121aが用紙Pと対向した状態が理想的
だが長い半径の円弧部121bが用紙Pと対向した状態
であっても良い。いずれにしろホッパー130が下がっ
ているために給紙ローラ121は用紙Pとは接触してい
ない。
【0071】動作としては前記した側面視略D形給紙ロ
ーラ121(図10)と基本的には変わらず、回転して
いくに従い当接角度は小さくなり(図5、図6、図
7)、不送り状態から搬送可能な状態になる。
【0072】図8、図9は、給紙ローラ121の待機状
態が、その長い半径の円弧部121bと用紙Pとが対向
した状態(図8)から回転して、ホッパー130と給紙
ローラ121の短い半径の円弧部121a接するまで
(図9)を示す。この場合は前記の当接角度が少なくな
る事はないが、その後さらに回転していくと図5の状態
になり、さらには図6、図7と移行していき、この時点
で、前記当接角度が小さくなり、不送り状態から搬送可
能状態となる。
【0073】以上のようなプリンタによれば、次のよう
な作用効果が得られる。
【0074】(a)円弧部121a、121b(と直線
部121C)とを有し、給紙動作時に回転する給紙ロー
ラ121と、この給紙ローラ121の円弧部121a
(または121b)と接触して給送されるべき用紙Pが
複数枚積層され、給紙ローラ121の正転時に給紙ロー
ラ121に向けて用紙を圧接させるホッパ130と、給
紙ローラ121の円弧部121aの回転軌道中に位置
し、パッド付勢手段156により給紙ローラ121に向
けて付勢されていて円弧部121aとの間で用紙を挟圧
することにより、給紙ローラ121により送られるべき
用紙P1を次位の用紙P2から分離する分離パッド15
0と、給紙ローラ121により給送された用紙P1を搬
送する搬送ローラ2,3とを備えているので、給紙動作
時には、最上位の用紙P1のみが給送され、給送された
用紙P1は搬送ローラ2,3で搬送される。
【0075】(b)給紙ローラ121の短い半径の円弧
部121aと長い半径の円弧部121bがホッパー13
0、用紙P、P1を押し下げながら回転給紙するのでパ
ッド150で用紙P1が止まってしまった不送りは回避
できる 。
【0076】すなわち、この給紙装置によれば、給紙ロ
ーラ121が異形のローラで、一つのローラで給紙と分
離の動作を行い、かつ短い半径の円弧部121aと長い
半径の円弧部121bとの半径の差もわずかでローラ径
の大型化をせずに用紙P1と分離パッド150の当接角
度を小さくすることが可能である。よって、不送りの不
具合を簡単に回避できる。
【0077】以上説明したように、この実施の形態の給
紙装置によれば、積層保持された用紙Pを、分離パッド
方式を用いて駆動力増大、ホッパー130のたわみ、高
温放置によるホッパー130の反り、ホッパー130が
給紙ローラ121に当接する際の騒音、給紙ローラ12
1を回転させるためのトルクの増大、コストの上昇、装
置の大型化、複雑化等をさせることなく、当接角度を小
さくして用紙の不送りを無くし確実に一枚づつ給送し搬
送することが可能となる。
【0078】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるもので
はなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可
能である。
【0079】
【発明の効果】請求項1〜2記載のいずれの給紙装置に
よっても、積層保持された用紙Pを、分離パッド方式を
用いて駆動力増大、ホッパー130のたわみ、高温放置
によるホッパー130の反り、ホッパー130が給紙ロ
ーラ121に当接する際の騒音、給紙ローラ121を回
転させるためのトルクの増大、コストの上昇、装置の大
型化、複雑化等をさせることなく、当接角度を小さくし
て用紙の不送りを無くし確実に一枚づつ給送し搬送する
ことが可能となる。
【0080】さらに、請求項2記載の給紙装置によれ
ば、タイミングを合わせながら給紙をするために無駄な
動きが無く、当接角度を小さくして用紙の不送りを無く
し確実に一枚づつ給送し搬送することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給紙装置の一実施の形態における
給紙装置を示す斜視図。
【図2】従来技術の説明図。
【図3】従来技術の説明図。
【図4】従来技術の説明図。
【図5】本発明に係るプリンタの一実施の形態の要部を
示す概略図で、一部を透視した部分省略側面図。
【図6】動作説明図。
【図7】動作説明図。
【図8】動作説明図。
【図9】動作説明図。
【図10】本発明に係るプリンタの一実施の形態の要部
を示す概略図で、一部を透視した部分省略側面図。
【図11】動作説明図。
【符号の説明】
P 用紙 P1 最上位の用紙 P2 次位の用紙 2,3 搬送ローラ 100 ASFフレーム 121 給紙ローラ 121a 半径の短い円弧部 121b 半径の長い円弧部 121C 直線部 130 ホッパ 131 ホッパーバネ 140 サブフレーム 150 分離パッド 152 支持面 156 パッドバネ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2種以上の半径を持った円弧
    部を有した異形給紙ローラと、 この給紙ローラの前記円弧部と接触して給送されるべき
    用紙が複数枚積層され、給紙ローラの正転時に給紙ロー
    ラに向けて用紙を圧接させるホッパと、 このホッパ上に積層されている用紙の先端を支持する支
    持面と、 前記給紙ローラの円弧部の回転軌道中に位置し、パッド
    付勢手段により給紙ローラに向けて付勢されていて前記
    円弧部との間で用紙を挟圧することにより、給紙ローラ
    により送られるべき前記用紙を次位の用紙から分離する
    分離パッドとを備え、 上記給紙ローラにより用紙が分離パッドに当接した際の
    当接角度が、上記給紙ローラの半径の違いによりその角
    度が変化することを特徴とする給紙装置。
  2. 【請求項2】 前記給紙ローラにおいて半径の違う円弧
    部の他に、直線部を有し、給紙動作時に1回転正転する
    側面視略D形の給紙ローラと前記給紙ローラが1回転正
    転する際、給紙初期に半径の小さい円弧部で給紙し、用
    紙が前記分離パッドの当接した後に半径の大きい円弧部
    で紙送りすることを特徴とする請求項1記載の給紙装
    置。
JP10372897A 1997-04-21 1997-04-21 給紙装置 Withdrawn JPH10291660A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011251807A (ja) * 2010-06-02 2011-12-15 Canon Inc 画像形成装置

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Effective date: 20040706