JPH10290139A - エネルギー閉じ込め型圧電共振子 - Google Patents

エネルギー閉じ込め型圧電共振子

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JPH10290139A
JPH10290139A JP9588797A JP9588797A JPH10290139A JP H10290139 A JPH10290139 A JP H10290139A JP 9588797 A JP9588797 A JP 9588797A JP 9588797 A JP9588797 A JP 9588797A JP H10290139 A JPH10290139 A JP H10290139A
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正哉 輪島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 共振部周囲に大きな圧電基板部分を必要とせ
ず、かつ共振周波数−反共振周波数及びその近傍におけ
る不要スプリアスを効果的に抑圧することができ、良好
な共振特性の得られる、厚み縦振動モードを用いたエネ
ルギー閉じ込め型圧電共振子を得る。 【解決手段】 厚み縦振動モードの3次モードを利用し
たエネルギー閉じ込め型圧電共振子1であり、厚み方向
に分極処理された矩形板状の圧電基板2の幅Wと厚みT
の比W/Tが、0.88±5%、1.06±4%、1.
32±5%、1.80±3%、2.30±3%、2.6
9±3%、3.16±2%または3.64±2%とされ
ており、第1,第2の電極3a,3bが圧電基板2の長
さ方向中央において表裏対向するように圧電基板の表面
及び裏面の各全幅に至るように形成されている圧電共振
子1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エネルギー閉じ込
め型の厚み縦振動モードを利用した圧電共振子に関し、
例えば、圧電フィルタや圧電発振子として用いられるエ
ネルギー閉じ込め型圧電共振子に関する。
【0002】
【従来の技術】厚み縦振動モードを利用したエネルギー
閉じ込め型圧電共振子の一例が、特公平7−70941
号に開示されている。この圧電共振子構造を、図15を
参照して説明する。圧電共振子51は、厚み方向に分極
された矩形の圧電基板52を用いて構成されている。圧
電基板52の上面中央には、共振電極53aが形成され
ている。また、圧電基板52の下面中央には、共振電極
53aと表裏対向するように共振電極53bが形成され
ている。
【0003】共振電極53a,53bは、それぞれ、圧
電基板51の端縁に沿うように形成された引き出し電極
54a,54bに電気的に接続されている。しかしなが
ら、上記圧電共振子51では、共振電極53a,53b
を圧電基板52の中央に部分的に形成し、共振電極53
a,53bが表裏対向している部分に振動エネルギーを
閉じ込める必要がある。従って、圧電基板51は、共振
部の周囲にある程度の面積を有するように、比較的大き
な面積の圧電基板を用いて構成する必要があり、圧電共
振子51の小型化には限界があった。
【0004】他方、特開平2−235422号公報に
は、共振部の周囲に余分な圧電基板部分をあまり必要と
しない厚み縦振動モードを利用したエネルギー閉じ込め
型の圧電共振子が開示されている。
【0005】ここでは、図16に示すように、細長い圧
電セラミック板61の上面に共振電極62aが形成され
ており、下面に共振電極62bが形成されている。共振
電極62a,62bは、それぞれ、圧電基板61の一対
の長辺に至るように、すなわち全幅に至るように形成さ
れており、かつ圧電基板61の長さ方向中央において表
裏対向されて共振部を構成している。また、これらの共
振電極62a,62bは、それぞれ、圧電基板61の長
さ方向端部61a,61bに至るように延ばされてい
る。
【0006】圧電共振子61のように、細長い圧電基板
を用いて厚み縦振動モードを励振させた場合、圧電基板
61の幅Wと厚みTの寸法関係に起因する不要振動が発
生する。そこで、特開平2−235442号公報では、
基本波を利用する場合には、共振周波数16MHzにお
いてW/T=5.33付近とすればよいこと、3倍波を
利用する場合には、共振周波数約16MHzにおいてW
/T=2.87付近とすれば、共振周波数−反共振周波
数間における不要スプリアスを低減し得るとされてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
圧電共振子61を試作した場合、W/Tを上記のように
設定したとしても、共振周波数−反共振周波数間に不要
スプリアスが現れ、良好な共振特性の得られ難いことが
わかった。
【0008】本発明の目的は、共振部の周囲に大きな圧
電基板部分を必要としない厚み縦振動モードを利用した
圧電共振子であって、共振周波数−反共振周波数間にお
ける不要スプリアスを効果的に抑圧することができ、従
って良好な共振特性を得ることができるエネルギー閉じ
込め型圧電共振子を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、厚み縦振動モ
ードの3倍波を利用したエネルギー閉じ込め型の圧電共
振子であって、幅Wと厚みTとの比W/Tが0.88±
5%、1.06±4%、1.32±5%、1.80±3
%、2.30±3%、2.69±3%、3.16±2%
または3.64±2%であり、厚み方向に分極処理され
た矩形板状の圧電基板と、前記圧電基板の長さ方向中央
において、圧電基板を介して表裏対向されており、かつ
それぞれ圧電基板の全幅に至るように形成された第1,
第2の電極とを備えることを特徴とする。
【0010】また、本発明の特定の局面では、前記第1
の電極が圧電基板の長さ方向一端側の端縁に引き出され
ており、第2の電極が圧電基板の長さ方向他端側の端縁
に引き出されている。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の一実施例に係る
エネルギー閉じ込め型の圧電共振子を示す斜視図であ
る。エネルギー閉じ込め型圧電共振子1は、細長い矩形
板状の圧電基板2を用いて構成されている。圧電基板2
は、チタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスのような圧電
セラミックスにより構成されており、厚み方向Pに分極
処理されている。
【0012】圧電基板2の上面においては、中央に第1
の電極3aが形成されており、圧電基板2の下面にも、
中央に第2の電極3bが形成されている。第1,第2の
電極3a,3bは、圧電基板2の両長辺に至るように、
すなわち全幅に至るように形成されている。
【0013】また、第1,第2の電極3a,3bは、圧
電基板2を介して圧電基板2の長さ方向中央において表
裏対向されており、それによって共振部を構成してい
る。本実施例では、第1の電極3aは、圧電基板2の上
面において、圧電基板2の長さ方向一端側の端縁2aに
至るように引き出されており、他方、第2の電極3b
は、圧電基板2の下面において、圧電基板2の長さ方向
他端側の端縁2bに至るように引き出されている。
【0014】もっとも、第1,第2の電極3a,3b
は、圧電基板2を介して表裏対向している部分を除いて
は、圧電基板2の全幅に至るように形成されずともよ
く、すなわち共振部から端縁2a,2bに引き出されて
いる部分については、圧電基板2の幅よりも細い幅に形
成されていてもよい。
【0015】本実施例のエネルギー閉じ込め型圧電共振
子1は、厚み縦振動モードの3倍波を利用した圧電共振
子であり、圧電基板2の幅Wと厚みTとの比W/Tが、
0.88±5%、1.06±4%、1.32±5%、
1.80±3%、2.30±3%、2.69±3%、
3.16±2%または3.64±2%とされていること
を特徴とし、それによって厚み縦振動モードの3倍波を
利用した共振特性において、不要スプリアスが効果的に
抑制される。これを、具体的な実験例に基づき、図3〜
図13を参照して説明する。
【0016】圧電基板2として、チタン酸ジルコン酸鉛
系圧電セラミックスからなり、厚みT=480μm、長
さL=4.0mmであり、幅Wが異なる複数種の圧電基
板を用意し、第1,第2の電極3a,3bの対向長さl
=0.9mmとし、設計共振周波数を16MHzとして
複数種の圧電共振子を作製した。
【0017】上記のようにして作製された圧電共振子の
うち、比W/T=2.60、2.68及び2.76の場
合のインピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性
を、それぞれ、図3〜図5に示す。図3〜図5を比較す
れば明らかなように、W/T=2.60(図3の場合)
では、共振周波数faよりも低域側に矢印Aで示す大き
なスプリアスが現れていることがわかる。また、W/T
=2.76(図5)の場合には、反共振周波数faより
も高域側に大きなスプリアスBの現れている。
【0018】これに対して、W/T=2.68(図4)
の場合には、共振周波数frよりも低域側に大きなスプ
リアスが現れておらず、かつ反共振周波数faよりも高
域側にも大きなスプリアスが現れていない。また、高次
モードのスプリアスCが現れているが、このスプリアス
Cは、反共振周波数faよりもかなり高周波数側に位置
していることがわかる。従って、図4に示す共振特性で
は、共振周波数frと反共振周波数faとの間の周波数
差が大きく、良好な共振特性の得られることがわかる。
【0019】そこで、幅Wを変更することにより、設計
共振周波数16MHzの種々の圧電共振子を作製し、イ
ンピーダンス−周波数特性及び位相−周波数特性を評価
したところ、図6に示す8種類の条件、W/T=0.8
8、1.06、1.32、1.80、2.30、2.6
9、3.16及び3.64とした場合に、図4に示した
特性と同様に、不要スプリアスが共振周波数fr及び反
共振周波数fa近傍に現れず、良好な共振特性の得られ
ることが確かめられた。
【0020】次に、上記8種類のW/Tの各条件を中心
として、W/Tの値を異ならせた場合に、共振周波数f
rよりも低域側に現れるスプリアスA(図3参照)及び
反共振周波数faよりも高域側に現れるスプリアスB
(図5参照)がどのように変化するかを測定した。結果
を図7〜図14に示す。
【0021】図7〜図14は、それぞれ、W/Tを前述
した各条件近傍において変化させた場合のスプリアスの
挙動を示す図である。図7を代表して、このW/T比の
変化に伴うスプリアスの挙動の説明する。図7は、W/
T=0.88の近傍でW/Tを変化させた場合の上記ス
プリアスA,Bの影響を示す図であり、図7において、
◇は共振周波数frを、□は反共振周波数faを、▲は
スプリアスA、●は高域側のスプリアスBをそれぞれ示
す。
【0022】例えば、図7において、W/T=0.88
の場合には、上記スプリアスA,Bは周波数15.7M
Hz〜16.5MHzの範囲には現れていない。従っ
て、これらのスプリアスA,Bが15.7〜16.5M
Hzの範囲に現れていないため、図4に示したように良
好な共振特性の得られることがわかる。
【0023】なお、図7〜図14においては、このよう
に共振周波数16MHz付近の周波数領域において、ス
プリアスA及びスプリアスBが共振周波数fr及び反共
振周波数faにそれぞれ近接していない場合に、図4に
示した良好な共振特性が得られることを意味する。同様
に、共振周波数frと反共振周波数faとの周波数差が
小さくなっていない場合には、スプリアスA,Bが比較
的近接していてもスプリアスの強度が小さいため、良好
な共振特性であることを意味する。
【0024】図7において、例えば、W/Tの比が0.
82の場合には、低域側のスプリアスAが16.0MH
z付近に現れていることがわかり、スプリアスAが共振
周波数に近接しているため、共振周波数frと反共振周
波数faとの間の周波数差も小さくなっていることがわ
かる。
【0025】また、W/T=0.94の場合には、高域
側のスプリアスBが16.3MHz付近に現れており、
そのため共振周波数frと反共振周波数faとの差が小
さくなっていることがわかる。
【0026】また、図7から明らかなように、上記低域
側のスプリアスAについては、比W/Tを0.82から
増加させるに連れてその周波数位置が低域側に移動し、
共振特性に影響を与えないことがわかる。他方、高域側
のスプリアスBについては、比W/Tを0.94から減
少させていくに従って高周波数側に移動し、反共振周波
数faから遠ざかり、共振特性に影響を与えないことが
わかる。従って、図7から明らかなように、低域側のス
プリアスAが共振周波数frから遠ざかり、かつ高域側
のスプリアスBが反共振周波数faから遠ざかり、スプ
リアスA,Bが共振特性に影響を与えない範囲は、W/
T=0.83〜0.92すなわちW/T=0.88±5
%の範囲とすればよいことがわかる。言い換えれば、比
W/T=0.88±5%の範囲となるように圧電共振子
1を構成すれば、図4に示したような良好な共振特性の
得られることがわかる。
【0027】図8は、比W/T=1.06付近における
W/T比とスプリアスA,Bの影響を示す図であり、図
7を参照して行った上記説明から明らかなように、図8
の場合には、W/T=1.06±4%の範囲とすれば、
すなわち、W/T比が1.02〜1.1の範囲とするこ
とにより、スプリアスA及びスプリアスBが共振周波数
fr及び反共振周波数faからそれぞれ遠ざかり、共振
周波数frと反共振周波数faとの差が大きく、良好な
共振特性の得られることがわかる。
【0028】また、図9から明らかなように、W/T=
1.32付近では、W/T=1.25〜1.39の範
囲、すなわち、1.32±5%の範囲とすることによ
り、スプリアスAが共振周波数frから遠ざかり、高域
側のスプリアスBが反共振周波数faから遠ざかり、共
振周波数frと反共振周波数faとの差が大きく、良好
な共振特性の得られることがわかる。
【0029】図10は、W/T=1.80付近における
W/T比とスプリアスA,Bの挙動を示し、ここでは、
W/T比を1.75〜1.85の範囲、すなわちW/T
=1.80±3%の範囲とすれば、良好な共振特性の得
られることがわかる。なお、図10においては、W/T
=1.86場合には、高域側のスプリアスBが、共振周
波数frと反共振周波数faとの間の周波数位置に移動
してきており、従って、共振特性が大きく損なわれ、通
過帯域内スプリアスが大きくなることを意味している。
また、W/T=1.84では、スプリアスBが反共振周
波数faに比較的近接しているが、共振周波数frと反
共振周波数faとの差が十分大きいので、スプリアスB
の強度が小さく、良好な共振特性であることを意味して
いる。
【0030】また、図11から明らかなように、W/T
=2.30付近では、W/T=2.23〜2.37の範
囲、すなわち、2.30±3%の範囲とすることによ
り、低域側のスプリアスA及び高域側のスプリアスBの
影響が小さく、良好な共振特性の得られることがわか
る。
【0031】また、図12から明らかなように、W/T
=2.69付近では、W/T=2.6〜2.77の範
囲、すなわち、2.69±3%の範囲とすることによ
り、低域側のスプリアスA及び高域側のスプリアスBの
影響が小さく、良好な共振特性の得られることがわか
る。
【0032】また、図13から明らかなように、W/T
=3.16付近では、W/T=3.1〜3.22の範
囲、すなわち、3.16±2%の範囲とすることによ
り、低域側のスプリアスA及び高域側のスプリアスBの
影響が小さく、良好な共振特性の得られることがわか
る。
【0033】また、図14から明らかなように、W/T
=3.64付近では、W/T=3.57〜3.71の範
囲、すなわち、3.64±2%の範囲とすることによ
り、低域側のスプリアスA及び高域側のスプリアスBの
影響が小さく、良好な共振特性の得られることがわか
る。
【0034】従って、図7〜図14から明らかなよう
に、比W/Tを、それぞれ、0.88±5%、1.06
±4%、1.32±5%、1.80±3%、2.30±
3%、2.69±3%、3.16±2%または3.64
±2%とするように圧電共振子1を構成すれば、厚み縦
振動モードの3倍波を利用して共振特性に優れた圧電共
振子の得られることがわかる。
【0035】上記エネルギー閉じ込め型圧電共振子1
は、圧電フィルタや圧電発振子などの種々の圧電共振部
品に用いられるものであるが、図2に、一例としてコン
デンサ内蔵型圧電発振子に適用した例を説明する。
【0036】図2に示すように、圧電発振子11は、ベ
ース基板12と下方に開口を有するケース13とを備え
る。ベース基板12上には、外部との接続のための端子
電極14a〜14cが、所定の間隔を隔てて、全幅に至
るように形成されている。
【0037】端子電極14a〜14cに、導電性接着剤
15a〜15cを介して、コンデンサ16が固定され
る。コンデンサ16は、誘電体セラミックスなどの誘電
体材料よりなる矩形板状の誘電体基板16aを用いて構
成されている。誘電体基板16aの上面には、所定の間
隔を隔てて、容量電極16b,16cが形成されてい
る。容量電極16b,16cは、誘電体基板16aの上
面から端面を経て下面に至るように形成されている。容
量電極16b,16cの誘電体基板16aの下面に至っ
ている部分が、前述した導電性接着剤15a,15cを
会して、それぞれ、端子電極14a,14cに電気的に
接続されている。
【0038】他方、誘電体基板16aの下面中央には共
通電極16dが形成されている。共通電極16dは、誘
電体基板16aを介して、誘電体基板16aの上面に形
成されている容量電極16b,16cと表裏対向するよ
うに形成されている。従って、容量電極16b,16c
と共通電極16dとの間で3端子型のコンデンサが構成
される。共通電極16dは、導電性接着剤15bを介し
てベース基板12上に形成された端子電極14bに電気
的に接続される。
【0039】コンデンサ16の上方には、導電性接着剤
17a,17bを介して本実施例のエネルギー閉じ込め
型圧電共振子1が接合される。すなわち、圧電共振子1
の下面の第2の電極3bが導電性接着剤17bを介して
コンデンサ16の容量電極16cに電気的に接続されて
いる。また、第1の電極3aは、圧電基板2の上面から
端面を経て下面に至るように形成されており、該下面に
至っている部分において導電性接着剤17aを介してコ
ンデサ16の容量電極16bに電気的に接続されてい
る。
【0040】18a,18bは絶縁性接着剤を示し、ケ
ース13と圧電共振子1とを接着しているが、絶縁性接
着剤18a,18bは省略されてもよい。ケース13
は、その平面形状はベース基板12よりも小さくされて
おり、従って、図2の下方に組み立てた状態を示すよう
に、ケース13をケース12を接合した状態では、端子
電極14a〜14cが外部に露出している。よって、こ
の圧電発振子は、プリント回路基板などにそのまま表面
実装することが可能とされている。
【0041】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るエネルギー
閉じ込め型圧電共振子では、厚み方向に分極処理された
矩形板状の圧電基板の長さ方向中央において、圧電基板
の全幅に至るように第1,第2の電極を表裏面に形成し
て対向させることにより共振部が構成されており、圧電
基板の幅Wと厚みTとの比W/Tが上記特定の範囲とさ
れているため、共振周波数fr及び反共振周波数fa近
傍の不要スプリアスを効果的に抑制することができ、共
振周波数frと反共振周波数faとの周波数差が大き
い、良好な共振特性を有する圧電共振子を提供すること
が可能となる。
【0042】また、請求項1に記載の発明に係る圧電共
振子では、上記のように矩形板状の圧電基板の中央にお
いて、圧電基板の全幅に至るように第1,第2の電極を
形成すればよいため、第1,第2の電極が表裏対向して
構成されている共振部の周囲に余分な圧電基板部分をあ
まり必要としない。従って、圧電共振子の小型化を促進
することができ、圧電共振子を用いた圧電発振子や圧電
フィルタなどの小型化に寄与し得る。
【0043】請求項2に記載の発明では、第1の電極が
圧電基板の長さ方向一端側の端縁に引き出されており、
第2の電極が圧電基板の長さ方向他端側の端縁に引き出
されているので、本発明に係る圧電共振子をプリント回
路基板などに容易に実装することができ、かつコンデン
サなどの他のチップ型電子部品との接続も容易に行い得
る。従って、小型であり、共振特性に優れたエネルギー
閉じ込め型圧電共振子を用いた種々の圧電共振部品の小
型化を果たすことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係るエネルギー閉
じ込め型圧電共振子を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施例に係る圧電共振子を用いた圧
電共振部品としてのコンデンサ内蔵型圧電発振子を示す
分解斜視図。
【図3】共振周波数16MHzとして設計された圧電共
振子においてW/T=2.60の場合のインピーダンス
−周波数特性及び位相−周波数特性を示す図。
【図4】共振周波数16MHzとして設計された圧電共
振子においてW/T=2.68の場合のインピーダンス
−周波数特性及び位相−周波数特性を示す図。
【図5】共振周波数16MHzとして設計された圧電共
振子において比W/T=2.76の場合のインピーダン
ス−周波数特性及び位相−周波数特性を示す図。
【図6】良好な共振特性が得られたW/T比を説明する
ための図。
【図7】実施例において、W/T=0.88近傍におい
て比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプリ
アスの影響を説明するための図。
【図8】実施例において、W/T=1.06近傍におい
て比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプリ
アスの影響を説明するための図。
【図9】実施例において、W/T=1.32近傍におい
て比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプリ
アスの影響を説明するための図。
【図10】実施例において、W/T=1.80近傍にお
いて比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプ
リアスの影響を説明するための図。
【図11】実施例において、W/T=2.30近傍にお
いて比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプ
リアスの影響を説明するための図。
【図12】実施例において、W/T=2.69近傍にお
いて比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプ
リアスの影響を説明するための図。
【図13】実施例において、W/T=3.16近傍にお
いて比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプ
リアスの影響を説明するための図。
【図14】実施例において、W/T=3.64近傍にお
いて比W/Tを変化させた場合の低域側及び高域側スプ
リアスの影響を説明するための図。
【図15】厚み縦振動モードを利用した従来のエネルギ
ー閉じ込め型圧電共振子の一例を示す斜視図。
【図16】厚み縦振動モードを利用した従来のエネルギ
ー閉じ込め型圧電共振子の他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
1…圧電共振子 2…圧電基板 3a,3b…第1,第2の電極 W…幅 T…厚み l…電極の対向長さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み縦振動モードの3倍波を利用したエ
    ネルギー閉じ込め型の圧電共振子であって、 幅Wと厚みTとの比W/Tが0.88±5%、1.06
    ±4%、1.32±5%、1.80±3%、2.30±
    3%、2.69±3%、3.16±2%または3.64
    ±2%であり、厚み方向に分極処理された矩形板状の圧
    電基板と、前記圧電基板の長さ方向中央において、圧電
    基板を介して表裏対向されており、かつそれぞれ圧電基
    板の全幅に至るように形成された第1,第2の電極とを
    備えることを特徴とする、エネルギー閉じ込め型圧電共
    振子。
  2. 【請求項2】 前記第1の電極が圧電基板の長さ方向一
    端側の端縁に引き出されており、第2の電極が圧電基板
    の長さ方向他端側の端縁に引き出されている、請求項1
    に記載のエネルギー閉じ込め型圧電共振子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7446454B2 (en) 2005-03-28 2008-11-04 Murata Manufacturing Co., Ltd. Thickness extensional piezoelectric resonator

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