JPH10289698A - 薄型密閉電池 - Google Patents
薄型密閉電池Info
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- JPH10289698A JPH10289698A JP9098913A JP9891397A JPH10289698A JP H10289698 A JPH10289698 A JP H10289698A JP 9098913 A JP9098913 A JP 9098913A JP 9891397 A JP9891397 A JP 9891397A JP H10289698 A JPH10289698 A JP H10289698A
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Abstract
間保存における電池特性の低下の少ない薄型密閉電池を
提供する。 【解決手段】 金属層の両面に熱融着性の樹脂層が固着
されてなるラミネートシートで構成された外装体に、正
負両極と電解質とを含む発電要素が収納された薄型密閉
電池において、前記正負両極には金属からなる集電タブ
7・8がそれぞれ設けられ、前記それぞれの集電タブは
外装体の集電タブ導出部から電池外に導出され、かつ前
記集電タブ導出部は、集電タブと外装体内面との間に熱
融着性の変性樹脂層9・10を介在させて熱融着するこ
とにより封口されていることを特徴とする。
Description
ートシートからなる外装体に収納された薄型密閉電池に
関し、詳しくはラミネート外装体の密閉構造に関する。
される薄型密閉電池は、図7、8に示すように、外装体
25の内部に正負両極21・22と電解質23とから成
る発電要素24が収納された構造をしており、外装体2
5は、図3に示すように、金属層12の両面に各々接着
剤層13・13’を介して樹脂層14・14’が配置さ
れたラミネートシート11を用いて構成されている。な
お、「’」は電池内方側を指す。
に示すように、熱融着等により封口された第1から第3
の封口部26a〜26cを有するのが一般的であり、正
負電極にそれぞれ取り付けられた正負極集電タブ27a
・27bが、第1封口部26aから電池外に導出された
構造になっている。このため、集電タブ導出部となる第
1封口部26aは、集電タブ27a・27bを介在させ
た状態で熱融着されて封口されている。
熱融着性の樹脂は、金属に対する接着力が乏しい。よっ
て、集電タブ導出部の密着性が不十分となり、この部分
から電池内部に水分や酸素が侵入し、この水分等が発電
要素と反応して電池性能を低下させたり、或いは電池内
部より電解液が漏出するといった問題がある。他方、集
電タブ導出部における接着力を高めるために、樹脂層1
4’の上から接着剤を塗布して集電タブ導出部の接着力
を高める方法を用いることもできる。しかし、接着剤に
より新たに形成される接着層は樹脂層よりも透過度が高
いため、この接着層から水分や酸素等が侵入し却って電
池の保存性が低下するといった問題がある。
発明は、集電タブ導出部からの水分や酸素の侵入等を防
止し、もって電池を長期間保存しても電池性能の低下が
少ない薄型密閉電池を提供することを目的とする。
より達成できる。請求項1の発明は、金属層の両面に熱
融着性の樹脂層が固着されてなるラミネートシートで構
成された外装体に、正負両極と電解質とを含む発電要素
が収納された薄型密閉電池において、前記正負両極には
金属からなる集電タブがそれぞれ設けられ、前記それぞ
れの集電タブは外装体の集電タブ導出部から電池外に導
出され、かつ前記集電タブ導出部は、集電タブと外装体
内面との間に熱融着性の変性樹脂層を介在させて熱融着
することにより封口されていることを特徴とする。
との間に介在させた熱融着性の変性樹脂層が、熱融着に
より正負極集電タブに十分に接着すると共に、外装体内
面の樹脂層とも十分に接着する。よって、集電タブ導出
部の密着性が向上し、当該部分から侵入する水分や酸素
の量が大幅に減少する。また、この熱融着された変性樹
脂層は、接着剤層に比べ水分や酸素の透過性が小さいの
で、変性樹脂層の存在そのものが水分や酸素の侵入を防
止する効果がある。このことを更に説明する。
シートの端部同志を重ね合わせて接着した部分であるの
で、ラミネートシートの端部断面が露出している。すな
わち、接着剤層(図3の13・13’)が露出してい
る。それゆえ、水分や酸素に対する透過性の大きい接着
剤層(図3の13’)から水分等が侵入し、この水分等
が、接着剤層13’を覆う樹脂層14’を透過して電池
内部に侵入することになる。然るに、上記構成では、水
分等の侵入部分である上記端部断面近傍の樹脂層部分の
上には変性樹脂層が形成されているので、この変性樹脂
層が、接着剤層13’と樹脂層14’を経由して電池内
に侵入する水分等の障壁となり、水分等の電池内への侵
入を防止する。この結果として、電池を長期間保存した
場合であっても、電池性能の低下の少ない薄型密閉電池
とすることができる。
閉電池において、前記集電タブの厚さが、20μm以上
でかつ前記外装体の厚さの2倍より小さいことを特徴と
する。
厚さとのバランスがよいので、集電タブ導出部における
密閉阻害要因となることなく、電気取り出し機能を適正
に発揮することができると共に、製造時におけるタブ切
れの発生が防止できる。
の薄型密閉電池において、前記熱融着性の変性樹脂の厚
みが、10μm以上、50μm以下であることを特徴と
する。
正であるので、集電タブ導出部における絶縁性を十分に
確保でき、しかも無用に厚過ぎることもないので、変性
樹脂層を介して水分や酸素が電池内部に透過することが
ない。つまり、変性樹脂層が、集電タブ導出部の密閉性
を高め、当該部分からの水分や酸素の透過を有効に防止
するように作用すると共に、集電タブと外装体の金属層
との接触に起因する内部短絡を有効に防止するように作
用する。よって、電池の信頼性が一層高まる。
3記載の薄型密閉電池において、前記熱融着性の樹脂が
ポリエチレンであり、前記熱融着性の変性樹脂がカルボ
ン酸変性ポリエチレンであることを特徴とする。
方、カルボン酸変性ポリエチレンは、ポリエチレンに類
似した化学構造を有するものであるので、混合性や融着
性などポリエチレンとの相性がよく、しかも金属との熱
融着性に優れる。つまり、互いに補完し合うことのでき
るこのような2つの樹脂を組み合わせて用いた上記構成
であると、集電タブ導出部の封口が一層完全になる。
3記載の薄型密閉電池において、前記熱融着性の樹脂が
ポリプロピレンであり、前記熱融着性の変性樹脂がカル
ボン酸変性ポリプロピレンであることを特徴とする。
する。すなわち、ポリプロピレンは熱圧着性等に優れ
る。他方、カルボン酸変性ポリプロピレンは、ポリプロ
ピレンに類似した化学構造を有するものであるので、混
合性や融着性などポリプロピレンとの相性がよく、しか
も金属との熱融着性に優れる。このような、互いに補完
し合うことのできる2つの樹脂を組み合わせて用いた上
記構成によると、集電タブ導出部の封口が一層完全にな
る。
1ないし図4に基づいて説明する。図1は本発明にかか
る薄型密閉電池の平面を示す模式図であり、図2は図1
のA−A線における断面図である。また、図3は外装体
を構成するラミネートシートの断面図である。本発明の
薄型密閉電池は、図2に示すように外装体1に発電要素
6が収納され、この外装体1には、電池を封口するため
の第1〜第3の封口部2a〜2cが形成された構造をし
ている。但し、例えば1つの開口部のみを有する袋状の
ラミネート外装体を一体成形すれば、封口部2b、2c
は存在しない。よって、第2、3の封口部2b、2cは
必ずしも必要ではない。
造のラミネートシートで構成されている。具体的には、
アルミニウムから成る金属層12(20μm)の表裏面
(電池内部側に位置させる面を裏面とする)にはプロピ
レンまたはポリエチレンなどからなる熱融着性の樹脂層
14・14’(それぞれ厚さ20μm)が、ドライラミ
ネート接着剤層13・13’(それぞれ厚さ5μm)に
よって接着された断面構造をしている。但し、表面側の
接着剤層13及び樹脂層14は、必ずしもなくともよ
い。なぜらなら、絶縁のため、また熱融着で封口する必
要上、裏面側には樹脂層及び接着剤層が必要であるが、
表面には必ずしもその必要がないからである。
に正極3と負極4と電解質5からなる発電要素6が収納
されている。具体的には、この例においては集電体の両
面にLiCoO2 を主体とする活物質層が形成された正
極3と、集電体の両面に炭素材料を主体とする活物質層
が形成された負極4と、これら正負極3・4間に挟まれ
エチレンカーボネートにLiPF6 を溶解させた溶液を
含む電解質5とから構成される発電要素6が収納されて
おり、この薄型密閉電池の外形は、幅が42mm、長さ
が100mm、厚さが1.7mmとしてある。
にして作製した。先ず、金属層12と樹脂層14・1
4’とドライラミネート接着剤層13・13’とから成
る5層構造のラミネートシートの一端と他端とを重ね合
わせ(重ね合わせ部分の幅は20mm)、その重ね合わ
せ部分を高周波誘導加熱装置を用いて融着し、第2封口
部2bが形成された筒状のラミネートシートを作製し
た。
の開口端部を高周波誘導加熱装置を用いて融着(融着幅
は10mm)し、第3封口部2cが形成された袋状のラ
ミネートシートを作製した。次いで、この袋状のラミネ
ートシート内に、予めアルゴン雰囲気中で組み立てた発
電要素6を収納した。この際、第1封口部2a(集電タ
ブ導出部)に位置する箇所の周囲に、図4に示すよう
に、変性樹脂層9・10を形成した正負極集電タブ7・
8が電池外に突出するように配置した。その後、袋状の
ラミネートシートの集電タブ導出部を高周波誘導加熱装
置を用いて融着(融着幅は10mm)することにより薄
型密閉電池を作製した。
有する本発明薄型密閉電池においては、封口部2a〜2
cのうち、第2〜3封口部2b〜2cは専ら封口のみを
目的とする部位であるが、第1封口部2aは、電気を外
部に取りだすための「集電タブ導出部」として重要な役
割を担っている。すなわち、第1封口部2aから上記正
極3に固定された正極集電タブ7と上記負極4に固定さ
れた負極集電タブ8とが電池外部に導出される。そし
て、本発明では、正負極集電タブ7、8の前記集電タブ
導出部に対応する位置の周囲には、変性樹脂層9・10
が形成され、外装体内方の樹脂層14’と変性樹脂層9
・10とが熱融着されている。
チレンなどの樹脂の性質を改良変化し、金属に対する融
着性を高めたものをいう。具体的には、前駆体となるポ
リプロピレンやポリエチレンなどの樹脂に例えばグラフ
ト重合やブロック重合によりカルボン酸を付加したもの
をいう。そして、前記変性樹脂層9・10の材質として
は、カルボン酸変性ポリプロピレンまたはカルボン酸変
性ポリエチレンが特に好適に使用でき、このようなカル
ボン酸変性ポリプロピレンまたはカルボン酸変性ポリエ
チレンとしては、例えば三井化学工業 (株) のアドマ
(商品名)が挙げられる。
などの樹脂は、アルミニウムや銅、ステンレス、鉄など
の金属フィルムに対する融着力が小さいので、アルミニ
ウムや銅、ステンレス、鉄などの金属からなる集電タブ
が介在すると極めて接着力が弱くなる。然るに、外装体
1の集電タブ導出部は、集電タブ7、8を導出する役割
があるので、集電タブを介在させた状態で封口する必要
がある。よって、この集電タブ導出部の封口に際して
は、従来より樹脂層14’の上から例えばエポキシ樹脂
などの接着剤を塗布し加熱接着して、当該部分を封口す
る方法が採用されている。しかし、接着剤を用いても必
ずしも十分な接着力が得られず、また接着剤塗布面に形
成される接着層から水分、酸素が透過するため、電池の
保存性が悪くなる。なお、接着不良の場合には、電解液
が電池外に漏れ出すというトラブルも発生する。
に対する融着性(接着性)に優れた変性樹脂を集電タブ
の周囲に配置するが、変性樹脂は金属(集電タブ)とラ
ミネートシートの樹脂(未変性の樹脂)の双方に融着で
きるので、当該部分の密着性を顕著に向上させることが
できる。本発明で集電タブの周囲に配置する変性樹脂層
9・10としては、好ましくは外装体1を構成するラミ
ネートシートの樹脂層14’と類似の材質のものとす
る。具体的には、樹脂層14’がポリプロピレン層であ
る場合には、変性樹脂層9・10を変性ポリプロピレン
で構成し、樹脂層14’がポリエチレン層である場合に
は、変性樹脂層9・10を変性ポリエチレンで構成す
る。両層の材質が類似であると、熱融着したときに、両
材料が好適に混ざり合うので、一層接着性・密着性を高
めることができるからである。
しくは10μm以上、50μm以下とする。変性樹脂層
9・10の厚みが10μm未満であると、厚みが過小で
あるために、十分な融着効果が得られないと共に破れ易
くなる。よって、集電タブ導出部の密閉度が不十分とな
り、また樹脂層の損傷に起因する内部短絡を招く。他
方、変性樹脂層9・10の厚みが50μmを越えても、
殆ど接着力が向上しないことに加え、変性樹脂層9・1
0から水分や空気が透過するようになるので、50μm
を越える厚さにするのは好ましくない。
μm以上であり、かつ上記外装体1の厚さの2倍より小
さくするのが好ましい。集電タブの厚さが20μm未満
であると、タブ切れが発生し易くなり、その一方、集電
タブの厚さを外装体1の厚さの2倍より厚くすると、無
用に厚い集電タブにより、集電タブ導出部の密着性・封
口性が阻害されるからである。
4’の厚さを60μmとしたが、これに限定するもので
はなく、20〜100μmであれば良い。また、金属層
12の厚さを20μmとしたが、これに限定するもので
はなく、8〜50μmであれば良い。
に限定されるものではなく、種々の活物質を用いた薄型
密閉電池に適用できる。但し、電解質として非水電解液
を用いた薄型密閉電池において優れた効果が得られ、特
に水分や酸素の存在を嫌うリチウム系の薄型密閉電池に
おいて優れた効果が得られる。
記した正極活物質及び電解質に限定されるものではな
い。例えば正極活物質としては、LiNiO2 、LiM
nO2、LiFeO2 が例示され、また電解質として
は、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、プ
ロピレンカーボネートなどの有機溶媒や、これらとジメ
チルカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−ジ
メトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エトキシ
メトキシエタンなどの低沸点溶媒との混合溶媒に、Li
PF6 、LiClO4 、LiCF3 SO3 などの溶質を
溶かした溶液が例示される。更に、電解質として、高分
子固体電解質、又はゲル状電解質を用いることも可能で
ある。
説明する。 (実施例1)先ず、正負極集電タブの所定箇所にカルボ
ン酸変性ポリエチレンを温度150℃で60秒間加熱す
る方法により熱融着させた。次に、この正負極集電タブ
をそれぞ正負極に溶接した。次いでこれらの電極と電解
質とを、集電タブが外部に導出するようにして、第1封
口部2aから外装体に入れた。しかる後、温度250
℃、5秒間の条件で加熱する方法で熱融着して第1封口
部2a(集電体導出部)を封口した。また、外装体とし
ては、ポリエチレン樹脂層がラミネートされたものを使
用した。このようにして、電池サイズを含めその他の条
件については、上記発明の実施の形態に示したと同様な
実施例1にかかるリチウムイオン電池を作製した。な
お、上記所定箇所とは、集電タブ導出部に位置する集電
タブの全周をいう。
変性ポリプロピレンを用い、外装体としてはポリプロピ
レン樹脂層がラミネートされたものを使用したこと以外
については、上記実施例1と同様にして、実施例2にか
かるリチウムイオン電池を作製した。
変性樹脂(未変性樹脂も含む)を熱融着しなかったこと
以外については、上記実施例1と同様にして比較例1に
かかるリチウムイオン電池を作製した。
予めエポキシ樹脂系接着剤を塗布した後、未変性のポリ
エチレンを温度150℃、60秒間の条件で熱融着した
こと、及び外装体としてポリエチレン樹脂層がラミネー
トされたものを使用したこと以外については、上記実施
例1と同様にして比較例2にかかるリチウムイオン電池
を作製した。
ブの所定箇所に形成した樹脂層の材質が異なる。すなわ
ち、実施例1ではカルボン酸変性ポリエチレンを使用し
たのに対し、比較例2では未変性のポリエチレンが使用
してある。
変性樹脂(未変性樹脂も含む)を熱融着しなかったこ
と、及び外装体としてポリプロピレン樹脂層がラミネー
トされたものを使用したこと以外については、上記実施
例1と同様にして比較例3にかかるリチウムイオン電池
を作製した。なお、比較例3と比較例1とは、外装体の
樹脂層の材質が異なるのみである。 (比較例4)正負極集電タブの所定箇所に予めエポキシ
樹脂系接着剤を塗布した後、未変性のポリプロピレンを
温度150℃、60秒間の条件で熱融着したこと、及び
外装体としてポリプロピレン層がラミネートされたもの
を使用したこと以外については、上記実施例1と同様に
して比較例4にかかるリチウムイオン電池を作製した。
定箇所に形成した樹脂層の材質が異なるのみである。す
なわち、実施例2ではカルボン酸変性ポリプロピレンが
使用してあるのに対し、比較例4では未変性のポリプロ
ピレンが使用してある。また、この比較例4は、上記比
較例2と外装体の樹脂層のみが異なる。
1〜4の各種電池をそれぞれ30個づつ作製し、保存試
験を行ってそれぞれの漏液発生率について調べた。保存
試験における保存条件としては、温度60℃、相対湿度
90%の環境下で、保存日数を10日間とした。結果を
表1に示す。
例2の漏液発生率は、それぞれ100%および23%で
あり、実施例1の漏液発生率は0%であった。また、比
較例3および比較例4の漏液発生率は、それぞれ100
%および17%であり、実施例2の漏液発生率は0%で
あった。これにより、実施例1および実施例2は、長期
間保存する場合でも、電池特性の低下を抑制できること
がわかった。なお、上記漏液発生率は、以下の式により
算出した。
数を表している。次に、上記比較例1〜4および実施例
1、2について、充放電サイクル試験を行った。充放電
条件としては、充電電流および放電電流を0.2Cと
し、Li/Li+ に対する電位が2.75V〜4.20
Vの範囲内とした。なお、上記該試験においては、充電
と放電とを1回づつ行うことにより1サイクルとした。
結果を図5、および図6に示す。
クルを繰り返しても、比較例1および比較例2よりも容
量率が高いことがわかった。また、図6の結果より、実
施例2は、充放電サイクルを繰り返しても、比較例3、
比較例4よりも容量率が高いことがわかった。これによ
り、実施例1および実施例2は、サイクル特性が優れて
いることがわかった。なお、上記容量率は、以下の式に
より算出した。
厚みの変化に対する電池の保存特性について検討するた
めに、保存試験を行った。また、上記保存試験は、外装
体の厚みがそれぞれ50μm、100μm、150μ
m、および200μmの場合に分けて行った。上記保存
試験における保存条件としては、温度60℃、相対湿度
90%の環境下で、保存日数を10日間とした。結果を
表2〜表5に示す。
みは、10μm以上であり、かつ外装体の厚みの2倍よ
りも小さい場合に、漏液発生率はいずれも0%となっ
た。
加熱装置を用いて融着させる場合に発生するタブ切れの
有無を、集電タブの厚さを変化させることにより評価し
た。なお、融着条件は温度150℃で60秒間とした。
また、タブ切れ発生率は、以下の式により算出した。
0μmおよび15μmの場合、正負極の集電タブにおい
て同時にタブ切れが発生した電池は、それぞれ5個およ
び3個であった。また、集電タブの厚みが20μm以上
の場合ではタブ切れの発生は0%であり、良好な結果と
なった。以上の結果より、集電タブの厚みは、20μm
以上であり、かつ外装体の厚みの2倍よりも小さい範囲
内であることが好適である。
ブが電池外に導出する封口部(集電タブ導出部)に変性
樹脂層を設けたが、変性樹脂は金属や外装体表面の樹脂
層(未変性)との接着性に優れる。よって、上記集電タ
ブ導出部の封口が十分なものになるので、当該部分から
電池内に入り込む水分や酸素の量を低減することがで
き、その結果として長期保存によって生じる電池性能の
低下が抑制できる。
記変性樹脂層は、絶縁層として機能するので、外装体の
芯材である金属層と集電タブとの接触に起因する内部短
絡が防止できる。更に押圧力による集電タブの切断を防
止するという効果もある。これらの効果により、一層電
池の信頼性を高めることができる。
平面図である。
である。
池とにおける保存日数と容量率との関係を示すグラフで
ある。
用電池とにおける保存日数と容量率との関係を示すグラ
フである。
ある。
池とにおけるサイクル数と容量率との関係を示すグラフ
である。
用電池とにおけるサイクル数と容量率との関係を示すグ
ラフである。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属層の両面に熱融着性の樹脂層が固着
されてなるラミネートシートで構成された外装体に、正
負両極と電解質とを含む発電要素が収納された薄型密閉
電池において、 前記正負両極には金属からなる集電タブがそれぞれ設け
られ、前記それぞれの集電タブは外装体の集電タブ導出
部から電池外に導出され、かつ前記集電タブ導出部は、
集電タブと外装体内面との間に熱融着性の変性樹脂層を
介在させて熱融着することにより封口されている、こと
を特徴とする薄型密閉電池。 - 【請求項2】 前記集電タブの厚さが、20μm以上で
かつ前記外装体の厚さの2倍より小さいことを特徴とす
る、請求項1記載の薄型密閉電池。 - 【請求項3】 前記熱融着性の変性樹脂の厚みが、10
μm以上、50μm以下であることを特徴とする、請求
項1または2記載の薄型密閉電池。 - 【請求項4】 前記熱融着性の樹脂がポリエチレンであ
り、前記熱融着性の変性樹脂がカルボン酸変性ポリエチ
レンであることを特徴とする、請求項1、2、または3
記載の薄型密閉電池。 - 【請求項5】 前記熱融着性の樹脂がポリプロピレンで
あり、前記熱融着性の変性樹脂がカルボン酸変性ポリプ
ロピレンであることを特徴とする、請求項1、2、また
は3記載の薄型密閉電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09891397A JP3588225B2 (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 薄型密閉電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09891397A JP3588225B2 (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 薄型密閉電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10289698A true JPH10289698A (ja) | 1998-10-27 |
JP3588225B2 JP3588225B2 (ja) | 2004-11-10 |
Family
ID=14232377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09891397A Expired - Lifetime JP3588225B2 (ja) | 1997-04-16 | 1997-04-16 | 薄型密閉電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3588225B2 (ja) |
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