JPH10289656A - プラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法及びそれに用いられる隔壁形成用部材の製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法及びそれに用いられる隔壁形成用部材の製造方法

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JPH10289656A
JPH10289656A JP11021597A JP11021597A JPH10289656A JP H10289656 A JPH10289656 A JP H10289656A JP 11021597 A JP11021597 A JP 11021597A JP 11021597 A JP11021597 A JP 11021597A JP H10289656 A JPH10289656 A JP H10289656A
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JP
Japan
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partition
forming
glass substrate
plasma display
display panel
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Application number
JP11021597A
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English (en)
Inventor
Sukeaki Hamanaka
亮明 濱中
Kazuo Ando
一雄 安藤
Kanji Yamamoto
歓治 山本
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Toray Engineering Co Ltd
Original Assignee
Toray Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガラス基板上に電極及び隔壁を形成せしめる
に際し、その幅が狭くて背が高い隔壁を広い面積にわた
って容易に一様に形成することができて、より一層、高
精細化された大型のプラズマディスプレイパネル製造用
材を得ることができるようにする。 【解決手段】 ガラス基板10とは別に、ベース部材1
と加工部材2とのラミネートシート材上に電極5及び隔
壁8aを形成した隔壁形成用部材9aを準備し、これを
ガラス基板10に固着せしめ、次いで、ベース部材1及
び加工部材2等の不要部分を除去してガラス基板10上
に電極5及び隔壁8aを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネルの隔壁形成方法及びそれに用いられる隔壁形
成用部材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、周知のように、プラズマディスプ
レイパネルは、2枚のガラス基板どうし間に微小な放電
空間としてのセルを多数、形成し、各セル毎に蛍光体を
発光させ得るように構成され、かつ、AC型のものおい
ては、隣接するセルどうし間の干渉を防止する為のスト
ライプ状隔壁を設けているが、この隔壁は、放電空間を
大きくして発光効率を高める為に出来る限りその幅が狭
くて背の高いものが要求される。
【0003】その為、かかる隔壁の形成方法として、例
えば、特開平5−166460号公報において開示され
ているように、電極が形成されたガラス基板上にスクリ
ーン印刷により隔壁形成材料を所定パターンに積層する
方法、或いは、例えば、特開平7−45190号公報に
おいて開示されているように、電極が形成されたガラス
基板上に一面に塗布されている隔壁形成材料層を隔壁部
分を残すように削り取るサンドブラスト方法、又は、例
えば、特開平6−139922号公報において開示され
ているように、電極が形成されたガラス基板上に貼着さ
れている感光性樹脂フィルムをパターンマスクを介して
露光し、次いで現像して未露光部分を除去した後、その
箇所に隔壁形成材料を充填する方法等、各種の方法が提
案されている。なお、隔壁形成材料は、ガラス粉末を有
機バインダ、溶媒等と混合せしめたガラスペーストが広
く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの方法
はいずれも、電極が形成されたガラス基板上に隔壁形成
材料や感光性樹脂フィルム等を直接、塗布若しくは貼着
して隔壁を形成するものであるから、その幅が狭くて背
が高い隔壁を広い面積にわたって一様に形成することの
困難性を有していた。
【0005】また、ガラス基板は、内部歪みを有してい
るから、加熱すると冷却しても元の寸法に戻らず変形し
てしまう特性を有しており、しかも、その内部歪みは、
ガラス基板が製造された時以降の温度と時間の経歴によ
り個々に異なる故、パネルの製造に際して電極を形成す
る等の為に加熱と冷却を繰り返すとガラス基板に不規則
な変形が生じ、これに起因してガラス基板に形成されて
いる電極と隔壁の形成の為に用いられるパターンマスク
間にずれが発生し、その為、より一層、高精細化された
大型パネル(プラズマディスプレイパネル製造用部材)
の製造を困難にしていた。
【0006】更に、ガラスペースト等の隔壁形成材料は
高価であるから、これの有効利用化を図る必要もあっ
た。
【0007】本発明は、このような欠点に鑑みて発明さ
れたものであって、電極が形成されたガラス基板上に隔
壁形成材料や感光性樹脂フィルム等を直接、塗布若しく
は貼着して隔壁を形成するのではなくて、ガラス基板と
は別に、隔壁及び電極を形成した隔壁形成用部材を準備
し、この隔壁形成用部材をガラス基板に固着し、かつ、
その不要部分を除去してガラス基板上に隔壁を形成せし
めるようにすることにより、その幅が狭くて背が高い隔
壁を広い面積にわたって容易に一様に形成することがで
きて、より一層、高精細化されたプラズマディスプレイ
パネル製造用部材を容易に得ることができることを見い
出し本発明を完成したものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明に係る
プラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法は、請求項
1に記載するように、ガラス基板上に電極及び隔壁を形
成せしめるプラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法
において、前記ガラス基板とは別に、前記電極及び前記
隔壁を形成した隔壁形成用部材を準備し、前記隔壁形成
用部材を前記ガラス基板に固着せしめた後、前記隔壁形
成用部材の不要部分を除去して前記前記ガラス基板上に
前記電極及び前記隔壁を形成せしめることを特徴とする
ものである。
【0009】また、前記隔壁形成方法において用いられ
る本発明に係る隔壁形成用部材の製造方法は、請求項3
に記載するように、ベース部材と加工部材とのラミネー
トシート材を製造する第1工程と、前記ラミネートシー
ト材の加工部材表面上に直接若しくは誘電体層を介在さ
せて電極を形成する第2工程と、前記加工部材の隔壁パ
ターンを形成する箇所以外の箇所をレジストで被覆する
第3工程と、前記隔壁パターンを形成する箇所を前記ベ
ース部材に達するまで除去する第4工程と、前記レジス
トを除去する第5工程と、前記加工部材が除去された箇
所及び前記電極を被覆するように隔壁形成材料を塗布す
る第6工程とを有していることを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においては、ガラス基板と
は別に、電極及び隔壁を形成した隔壁形成用部材を準備
し、これをガラス基板に固着せしめ、次いで、かかる隔
壁形成用部材の不要部分を除去してガラス基板上に電極
及び隔壁を形成せしめるが、この隔壁形成用部材は、図
1,3において示されているように、ベース部材1と加
工部材2とのラミネートシート材3を製造する第1工程
と、ラミネートシート材3の加工部材2の表面上に直接
若しくは誘電体層4を介在させて電極5を形成する第2
工程と、加工部材2の隔壁パターンを形成する箇所以外
の箇所をレジスト6で被覆する第3工程と、隔壁パター
ンを形成する箇所をベース部材1に達するまで除去する
第4工程と、レジスト6を除去する第5工程と、加工部
材2が除去された箇所7及び電極5を被覆するように隔
壁形成材料8を塗布する第6工程等を経て製造される。
【0011】すなわち、両図において、第1工程におい
ては、ベース部材1と加工部材2とのラミネートシート
材3が製造される。その際、ベース部材1と加工部材2
は、図示されていないが、夫々が一方のリールから送出
されて他方側へ移送される途中において適当な接着剤、
例えば、ウレタン系、PPS系、ポリイミド系等の高分
子系接着剤で貼着され、かつ、その貼着されたラミネー
トシート材3が前記他方側のリールに巻き取られる。な
お、ベース部材1は、一般に合成樹脂フィルムが用いら
れるが、必要に応じて他のものを用いてもよい。
【0012】また、合成樹脂フィルムを用いる場合にお
いては、厚さが80μm以上の例えば、ポリピロピレン
フィルム(PPフィルム)やポリエチレンテレフタレー
トフィルム(PETフィルム)が好適である。厚さが8
0μm以上が好適であるのは、それをハンドリングする
場合等において皺が発生するのを防止することができる
からである。また、ポリピロピレンフィルムやポリエチ
レンテレフタレートフィルムが好適であるのは、これら
は、後工程において隔壁形成材料中の溶剤で侵されたり
或いは加熱乾燥時に過度に収縮されしまうのを防止する
ことができるからである。
【0013】一方、加工部材2は金属箔、例えば、アル
ミニウム箔が好適であるが、これ以外の、例えば、亜
鉛、錫等の金属又はそれらの合金箔、或いは金属箔以外
の、例えば、合成樹脂フィルムを所定厚さにラミネート
せしめた合成樹脂シート材を用いてもよく、ベース部材
1に機能上の障害を与えないように、後工程におけるエ
ッチング若しくはサンドブラスト除去等を容易に行うこ
とができるものである限りにおいては、いかなるものも
選択することができ、好ましくは、その表面を酸化処理
して絶縁層を形成し得るものが選択される。そのような
ものを選択することにより、電極5の絶縁保護に加え
て、蛍光体からの可視光線を反射して輝度を向上させる
誘電体層4を容易に形成することができるからある。そ
の為、アルミニウム箔が最も好適である。
【0014】次に、第2工程においては、ラミネートシ
ート材3の加工部材2の表面上に電極5が形成される。
その際、加工部材2の表面上に誘電体層4を形成しない
場合においては、図1において示されているように、か
かる表面上に直接、電極パターン5が形成される。な
お、電極5の形成は、電極の抵抗を小さくする為に、例
えば、銀を主成分とする導電性ペーストが用いられ、か
つ、これがスクリーン印刷されるが、その印刷回数は、
必要に応じて選択される。1回の印刷でも電極5を形成
することができるが、断線を防止する為に2回以上、印
刷するのが好ましい。また、必要に応じて、このような
スクリーン印刷による電極5の形成に代えて他の適当な
方法により、それを形成してもよい。
【0015】一方、加工部材2の表面上に誘電体層4を
形成する場合においては、前記導電性ペーストのスクリ
ーン印刷に先行して誘電体層4の形成が行われる。すな
わち、図3においては、ラミネートシート材3の加工部
材2の表面上に誘電体層4が形成された後、誘電体層4
上に前記導電性ペーストがスクリーン印刷されて電極5
が形成された状態が示されているが、誘電体層4は、加
工部材2の表面に全面的に白色のガラスペーストを所定
厚さに塗布して形成されている。
【0016】なお、ガラスペーストの塗布方法は、例え
ば、刷毛塗り等、いかなる方法であってもよいが、この
ペーストを使用すると、それを固化させる為に焼成又は
乾燥が必要とされ、かつ、固化されたガラスペーストを
損傷させないようにラミネートシート材3をハンドリン
グしなければならないから、この方法による誘電体層4
の形成よりも、後述するように酸化処理して絶縁層を形
成する方が好ましい。
【0017】また、焼成又は乾燥する場合においては、
合成樹脂フィルム等で構成されたベース部材1の耐熱性
等を考慮して、出来る限り低温度で焼成又は乾燥し得る
ようなガラスペーストを選択するのが好ましい。かかる
ガラスペーストは、一般に、ガラス粉末を有機バイン
ダ、溶媒等と混合せしめたものが用いられるまた、ガラ
スペーストを使用しない場合においては、加工部材2
を、その表面の改質により酸化絶縁層を形成し得る材、
例えば、アルミニウム箔等で構成すればよい。アルミニ
ウム箔を選択した場合においては、これの表面を陽極酸
化処理して絶縁性の酸化アルミニウム層(誘電体層4)
を容易に形成することができるからである。
【0018】なお、この酸化アルミニウム層(誘電体層
4)を、例えば、酸化亜鉛パウダーで封孔処理して白色
に着色するのが好ましく、これにより、蛍光体からの可
視光線を反射させて輝度を一段と向上させることができ
る(図5参照)。また、かかる着色剤は、酸化亜鉛パウ
ダーに限定されず、絶縁性のものであって後工程の焼成
において、その成分が焼失したり変質したりしない無機
質系のものを選択することができる。
【0019】次に、第3工程においては、加工部材2の
隔壁パターンを形成する箇所以外の箇所(電極5が形成
されている箇所)がレジスト6で被覆される。それは、
スクリーン印刷により直接、パターニングすることがで
きるが、面積が大きくても高精細にパターニングする為
には、レジスト材料としてフォトレジストを用い、フォ
トリソグラフィー法で行うのが好ましく、また、その
際、液状レジスト若しくはドライフィルムレジストのい
ずれを用いてもよいと共にポジ型、ネガ型のいずれであ
ってもよい。
【0020】次に、第4工程においては、加工部材2の
隔壁パターンを形成する箇所(電極5が形成されていな
い箇所)がベース部材1に達するまで除去される。図
中、この除去された箇所(以下、この箇所を隔壁形成部
という。)が符号7で示されているが、この除去は、エ
ッチング法若しくはサンドブラスト法により行うことが
できる。なお、後者は加工部材2の表面にガラスペース
トを用いての誘電体層4が形成されている場合におい
て、それを除去するのに前者よりも有効である。
【0021】しかし、エッチングしてもよい。その場合
においては、誘電体層4を除去するに適したエッチング
液と、誘電体層4が除去された残りの部分(加工部材2
の部分)を除去する適したエッチング液とを併用しても
よいが、加工部材2が、アルミニウム箔で構成され、か
つ、それの表面に酸化アルミニウム層(誘電体層4)を
形成している場合においては、一種のエッチング液で除
去することも可能である。一般に、いずれの場合におい
ても所定濃度の酸性液が用いられるが、その際、アルカ
リ性のレジスト6を用いることにより、かかるエッチン
グ液でレジスト6が侵されるのを防止することができ
る。
【0022】次に、第5工程においては、電極5を被覆
しているレジスト6が除去される。この除去は、直接、
剥離してもよいが、所定の剥離液をスプレーして行って
もよい。このスプレー方式は量産性等に優れているから
好ましい。
【0023】次に、第6工程においては、加工部材2が
除去された箇所、すなわち、隔壁形成部7及び電極5を
被覆するように隔壁形成材料8が塗布される。なお、隔
壁形成材料8は、一般に、誘電体層4を形成する為に用
いられるガラスペーストと異なる組成のガラスペースト
が用いられる。しかし、同組成のものを用いる場合もあ
る。更に、これに限定されず他のもの、例えば、酸化物
系セラミック(例えば、アルミナ粉末とバインダー)や
窒化物系セラミック(例えば、窒化珪素粉末とバインダ
ー)を用いることもでき、好ましくは、焼成において軟
化しないアルミナ、ジルコニア等の無機粉体と焼成によ
り固化する低融点のガラス粉末を主成分とし、かつ、焼
成前のこれらの粉体を塗膜化する為に、焼成により気
化、燃焼、分解し得る樹脂を少量含有しているものが用
いられる。
【0024】また、その塗布態様に関し、一種の隔壁形
成材料8を塗布したり、或いは、必要に応じて複数種の
隔壁形成材料8を重ね塗布してもよく、一般に、後工程
におけるガラス基板との固着を強固にする為に、塗布後
に形成される隔壁の上部よりも下部の方が融点の低い隔
壁形成材料8で構成されるように融点の異なる二種の隔
壁形成材料8を重ね塗布するのが好ましく、かつ、後工
程の焼成時の収縮による応力を緩和する為に融点以外の
特性も異なる隔壁形成材料を重ね塗布するのが好まし
い。なお、塗布は、ブレード式やロール式のいずれであ
ってもよいが、隔壁形成部7に塗布された隔壁形成材料
8中に気泡が残留しないように塗布する必要がある。
【0025】また、隔壁形成部7に隔壁形成材料8を塗
布するに先立って、そこの内壁面(ベース部材1及び加
工部材2で形成されている内壁面)に離形剤を塗布して
置くのが好ましい。これにより、後工程におけるベース
部材1の除去や乾燥及び焼成時において、隔壁形成材料
8が収縮して隔壁形状が損なわれるのを防止することが
できる。
【0026】よって、この様な各種の工程を経て、誘電
体層4を有していない隔壁形成用部材9a若しくは誘電
体層4を有している隔壁形成用部材9bを製造すること
ができる。なお、隔壁形成用部材9a,9bの隔壁形成
材料8により形成された隔壁を以下、隔壁8aという
が、引き続いて、隔壁形成用部材9a,9bがガラス基
板10に固着、すなわち、誘電体層4を有していない隔
壁形成用部材9aは、図2において示されているように
ガラス基板10に固着され、また、誘電体層4を有して
いる隔壁形成用部材9bは、図4において示されている
ようにガラス基板10に固着される。
【0027】かかる固着工程においては、隔壁形成用部
材9a,9bは、ガラス基板10に対して隔壁8a側
(ベース部材1側と反対側)を当接せしめるように固着
されるが、その際、ガラス基板10に隔壁形成材料8を
塗布して固着するのが好ましい。これにより、隔壁形成
用部材9a,9bの隔壁8aとガラス基板10との密着
性を良好に保つことができて強固に固着することができ
る。
【0028】なお、ガラス基板10に隔壁形成材料8を
塗布する代りに、他の適当な接着剤を塗布してもよい
が、隔壁形成用部材9a,9bの隔壁8aと異質の接着
剤を用いると、両者間の化学反応により密着性が経時的
に損なわれる恐れ等が考えられるので、好ましくない。
従って、他の適当な接着剤を選択する場合には、この点
に留意する必要がある。
【0029】次に、除去焼成工程においては、ベース部
材1が除去される。この除去は、ガラス基板10に隔壁
形成用部材9a,9bが固着されて適当に乾燥された
後、すなわち、炉等による加熱若しくは放置により所定
に乾燥せしめられた後において行われる。また、その
際、ベース部材1を直接、剥離してもよいが、所定の剥
離液又は溶解液をスプレーしてから除去してもよい。
【0030】かかる剥離液又は溶解液は、ベース部材1
の材質等に応じて所定のものが選択される。例えは、ベ
ース部材1がポリエチレンテレフタレートフィルム(P
ETフィルム)で構成されている場合においては、所定
濃度の炭酸ナトリウム溶液を用いることができる。
【0031】そして、ベース部材1が除去された後、隔
壁8aの焼成が行われる。なお、ベース部材1を除去し
てから焼成するのではなくて、ベース部材1の除去と隔
壁8aの焼成を同時工程で行ってもよい。以下、隔壁8
aの焼成後、適当なエッチング液、例えば、加工部材2
がアルミニウム箔で構成されている場合には、濃塩酸水
溶液を用いてエッチングし、加工部材2を除去する。
【0032】よって、ガラス基板10上に電極5及び隔
壁8aを形成したプラズマディスプレイパネル製造用材
11a,11bを得ることができる。一方のプラズマデ
ィスプレイパネル製造用材11bは誘電体層4を設けて
いるのに対し、他方のプラズマディスプレイパネル用材
11aは、それを設けていない点において両者は異な
る。なお、加工部材2を除去した後、水洗や乾燥等を行
ってもよく、また、各工程の前又は後において、必要に
応じて、汚れや残滓を除去する等の為に、洗浄、リンス
及び乾燥等の緒工程を適宜に追加してもよい。
【0033】このように、本発明においては、電極5及
び隔壁8aを形成した隔壁形成用部材9a,9bを準備
し、これをガラス基板10に固着せしめ、次いで、ガラ
ス基板10に固着せしめられた隔壁形成用部材9a,9
bの不要部分を除去してガラス基板10上に電極5及び
隔壁8aを形成するようにしている。
【0034】その為、その幅が狭くて背が高い隔壁8a
を、広い面積にわたって容易に一様に形成することがで
きて、より一層、高精細化された大型のプラズマディス
プレイパネル製造用材11a,11bを得ることができ
る。特に、かかる高精細化に関し、電極5及び隔壁8a
を形成した隔壁形成用部材9a,9bを使用しているの
で、電極5と隔壁8aとの相対位置関係を、ガラス基板
10の歪みや大きさ等に左右されずに、常に正確に保ち
ながらガラス基板10に対して固着させ得る点の貢献が
大きい。
【0035】加えて、隔壁形成用部材9a,9bの準備
(又は製造)を、ガラス基板10の準備(又は製造)に
対して独立せしめた態様で行うことができるから、一括
大量生産が可能になると共に品質の安定化も図ることが
でき、従って、安価な一定品質のプラズマディスプレイ
パネル製造用材11a,11bの提供を可能にし、か
つ、品質の安定化を図ることができることに基づいて不
良品の発生率を低下せしめることができから高価な隔壁
形成材料8の有効利用化を図ることもできる。
【0036】更に、隔壁形成用部材9a,9bに関し、
その厚さTを均一にすることができるから、パネル製造
の最終工程において、隔壁8aの背丈tの均一化、すな
わち、プラズマディスプレイパネル製造用材11a,1
1bを平坦化させるといった工程を省略することができ
る効果も得られる。
【0037】なお、図5において、誘電体層4を有して
いるプラズマディスプレイパネル製造用材11bを用い
て製造されたプラズマディスプレイパネルの一部を縦断
面した姿が示されているが、図中、12は隔壁8aの上
端に固着された前面ガラス基板(この場合、下方のガラ
ス基板10は背面ガラス基板と呼ばれる。)であって、
これにも図示されていないが、電極等が設けられてい
る。また、プラズマディスプレイパネル製造用材11b
の隔壁8aの側面傾斜は小さい為、この図においはそれ
を省略して垂直状態に図示しているが、隔壁8aどうし
間のセル13には、発光体14等が封入されている。
【0038】
【実施例】
〈実施例1〉…下記第1工程から第6工程を経てプラズ
マディスプレイパネルの隔壁形成用部材を製造した。
【0039】『第1工程』:厚さ200μmのアルミニ
ウム箔(加工部材)と厚さ100μmのポリエチレンテ
レフタレートフィルム(ベース部材)とを接着したラミ
ネートシート材を製造した。
【0040】『第2工程』:ラミネートシート材のアル
ミニウム箔の表面に、線幅が100μm、間隔が200
μmの電極パターンを銀ペーストを用いてスクリーン印
刷により形成し、それを80℃で乾燥させた。
【0041】『第3工程』:電極どうし間の中央部10
0μmを残してレジストをスクリーン印刷し、それを6
0℃で乾燥させてレジストマスクを形成した。
【0042】『第4工程』:28%濃塩酸水溶液を用い
て50℃でアルミニウム箔をエッチングし、ポリエチレ
ンテレフタレートフィルムまでの深さの隔壁形成部パタ
ーンを形成した後、水洗し乾燥させた。
【0043】『第5工程』:2%水酸化ナトリウム水溶
液を用いて30℃でスプレー現像でレジストを除去した
後、水洗し乾燥させた。
【0044】『第6工程』:アルミニウム箔が除去され
た箇所(隔壁形成部)及び電極を被覆するようにガラス
ペースト(隔壁形成材料)をブレードコート法により塗
布した。
【0045】次に、このようにして製造した隔壁形成用
部材をガラス基板に固着して、誘電体層を有していない
プラズマディスプレイパネル製造用材を製造した。その
際、ガラス基板にガラスペーストを塗布して隔壁形成用
部材を固着した後、80℃で乾燥させ、次いで、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム(ベース部材)を剥離し
た。次いで、ピーク温度570℃で焼成し、その後、2
8%濃塩酸水溶液を用いて50℃で残っているアルミニ
ウム箔(加工部材)を除去し、更に、水洗、乾燥させ
た。
【0046】〈実施例2〉…下記第1工程から第6工程
を経てプラズマディスプレイパネルの隔壁形成用部材を
製造した。
【0047】『第1工程』:実施例1の第1工程と同一
条件によりラミネートシート材を製造した。
【0048】『第2工程』:ラミネートシート材のアル
ミニウム箔の表面を陽極酸化して厚さが22μmの酸化
アルミニウム層(誘電体層)を形成し、かつ、この酸化
アルミニウム層を酸化亜鉛パウダーで封孔処理して白色
に着色した後、その表面に、線幅が100μm、間隔が
200μmの電極パターンを銀ペーストを用いてスクリ
ーン印刷により形成し、それを80℃で乾燥させた。
【0049】『第3工程』:実施例1の第3工程と同一
条件によりレジストマスクを形成した。
【0050】『第4工程』:28%濃塩酸水溶液を用い
て50℃で酸化アルミニウム層(誘電体層)及びアルミ
ニウム箔をエッチングし、ポリエチレンテレフタレート
フィルムまでの深さの隔壁形成用パターンを形成した
後、水洗し乾燥させた。
【0051】『第5工程』:実施例1の第5工程と同一
条件によりレジストを除去した後、水洗し乾燥させた。
【0052】『第6工程』:アルミニウム箔が除去され
た箇所(隔壁パターンを形成する箇所)及び電極を被覆
するようにガラスペースト(隔壁形成材料)をブレード
コート法により塗布した。なお、融点の低いガラスペー
ストを先に塗布し、次いで、融点の高いガラスペースト
を重ね塗布した。
【0053】次に、このようにして製造した隔壁形成用
部材をガラス基板に固着して、誘電体層を有するプラズ
マディスプレイパネル製造用材を製造した。その際、実
施例1における条件と同一条件で隔壁形成用部材をガラ
ス基板に固着せしめた。
【0054】〈実施例3〉…実施例2の第1工程から第
6工程と同一条件によりプラズマディスプレイパネルの
隔壁形成用部材を製造した。
【0055】次に、このようにして製造した隔壁形成用
部材をガラス基板に固着して、誘電体層を有するプラズ
マディスプレイパネル製造用材を製造した。その際、ガ
ラス基板にガラスペーストをロールコート法で塗布して
隔壁形成用部材を固着した後、80℃で乾燥させ、次い
で、ピーク温度570℃で焼成し、同工程でポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(ベース部材)を焼失させ、
その後、水洗し乾燥させ、更に、28%濃塩酸水溶液を
用いて50℃で残っているアルミニウム箔(加工部材)
を除去した後、水洗し乾燥させた。
【0056】
【発明の効果】上述の如く、本発明によると、ガラス基
板上に電極及び隔壁を形成せしめるに際し、その幅が狭
くて背が高い隔壁を広い面積にわたって容易に一様に形
成することができるから、より一層、高精細化された大
型のプラズマディスプレイパネル製造用材を得ることが
できる。特に、かかる高精細化に関し、電極及び隔壁を
形成した隔壁形成用部材を用いるので、電極と隔壁との
相対位置関係を、ガラス基板の歪みや大きさ等に左右さ
れずに、常に正確に保ちながらガラス基板に対して固着
させ得る点の貢献が大きい。
【0057】加えて、隔壁形成用部材の準備(又は製
造)を、ガラス基板の準備(又は製造)に対して独立せ
しめた形で行うことができるから、一括大量生産が可能
になると共に品質の安定化も図ることができ、従って、
安価な一定品質のプラズマディスプレイパネル製造用材
の提供を可能にし、かつ、品質の安定化を図ることがで
きることに基づいて不良品の発生率を低下せしめること
ができから、高価な隔壁形成材料の有効利用化を図るこ
ともできる。
【0058】更に、隔壁形成用部材に関し、その厚さT
を均一にすることができるから、パネル製造の最終工程
において、隔壁の背丈tの均一化、すなわち、プラズマ
ディスプレイパネル製造用材を平坦化させるといった工
程を省略することができる効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】隔壁形成用部材9aの製造工程を示す図であ
る。
【図2】ガラス基板10に対する隔壁形成用部材9aの
固着工程を示す図である。
【図3】他の隔壁形成用部材9bの製造工程を示す図で
ある。
【図4】ガラス基板10に対する隔壁形成用部材9bの
固着工程を示す図である。
【図5】プラズマディスプレイパネルの一部の縦断面図
である。
【符号の説明】
1 ベース部材 2 加工部材 3 ラミネートシート材 4 誘電体層 5 電極 6 レジスト 7 隔壁形成部 8 隔壁形成材料 8a 隔壁 9a,9b 隔壁形成用部材 10 ガラス基板 11a,11b プラズマディスプレイパネル製造用材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板上に電極及び隔壁を形成せし
    めるプラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法におい
    て、前記ガラス基板とは別に、前記電極及び前記隔壁を
    形成した隔壁形成用部材を準備し、前記隔壁形成用部材
    を前記ガラス基板に固着せしめた後、前記隔壁形成用部
    材の不要部分を除去して前記ガラス基板上に前記電極及
    び前記隔壁を形成せしめることを特徴とするプラズマデ
    ィスプレイパネルの隔壁形成方法。
  2. 【請求項2】 隔壁形成用部材をガラス基板に固着する
    に際し、前記ガラス基板に隔壁形成材料を塗布して固着
    することを特徴とする請求項1に記載のプラズマディス
    プレイパネルの隔壁形成方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のプラズマディス
    プレイパネルの隔壁形成方法において用いられる隔壁形
    成用部材を製造する方法において、ベース部材と加工部
    材とのラミネートシート材を製造する第1工程と、前記
    ラミネートシート材の加工部材表面上に電極を形成する
    第2工程と、前記加工部材の隔壁パターンを形成する箇
    所以外の箇所をレジストで被覆する第3工程と、前記隔
    壁パターンを形成する箇所を前記ベース部材に達するま
    で除去する第4工程と、前記レジストを除去する第5工
    程と、前記加工部材が除去された箇所及び前記電極を被
    覆するように隔壁形成材料を塗布する第6工程とを有し
    ていることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの
    隔壁形成用部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 隔壁形成材料の塗布を特性の異なった隔
    壁形成材料で重ね塗布することを特徴とする請求項3に
    記載のプラズマディスプレイパネルの隔壁形成用部材の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 ベース部材を合成樹脂フィルムで構成す
    ると共に加工部材を金属箔で構成し、かつ、前記金属箔
    表面上に誘電体層を介在させて電極を形成したことを特
    徴とする請求項3又は4に記載のプラズマディスプレイ
    パネルの隔壁形成用部材の製造方法。
  6. 【請求項6】 誘電体層を白色のガラスペーストで形成
    したことを特徴とする請求項5に記載のプラズマディス
    プレイパネルの隔壁形成用部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 合成樹脂フィルムをポリエチレンテレフ
    タレートフィルムで構成すると共に金属箔をアルミニウ
    ム箔で構成し、かつ、誘電体層を前記アルミニウム箔の
    表面を陽極酸化せしめて得られる酸化アルミニウム層で
    構成したことを特徴とする請求項5に記載のプラズマデ
    ィスプレイパネルの隔壁形成用部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 酸化アルミニウム層を白色に着色したこ
    とを特徴とする請求項7に記載のプラズマディスプレイ
    パネルの隔壁形成用部材の製造方法。
JP11021597A 1997-04-11 1997-04-11 プラズマディスプレイパネルの隔壁形成方法及びそれに用いられる隔壁形成用部材の製造方法 Pending JPH10289656A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6562552B2 (en) 1998-08-11 2003-05-13 Fujitsu Limited Method of manufacturing panel assembly used to assemble display panel and transfer material sheet
US7744714B2 (en) 2006-11-20 2010-06-29 E.I. Du Pont De Nemours And Company Paste patterns formation method and transfer film used therein

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US6562552B2 (en) 1998-08-11 2003-05-13 Fujitsu Limited Method of manufacturing panel assembly used to assemble display panel and transfer material sheet
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