JPH10289624A - 化合物系超電導線用線材およびその製造方法 - Google Patents

化合物系超電導線用線材およびその製造方法

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JPH10289624A
JPH10289624A JP9096127A JP9612797A JPH10289624A JP H10289624 A JPH10289624 A JP H10289624A JP 9096127 A JP9096127 A JP 9096127A JP 9612797 A JP9612797 A JP 9612797A JP H10289624 A JPH10289624 A JP H10289624A
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Naoki Ayai
直樹 綾井
Yuichi Yamada
雄一 山田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10NELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/01Manufacture or treatment
    • H10N60/0184Manufacture or treatment of devices comprising intermetallic compounds of type A-15, e.g. Nb3Sn

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 超電導特性および加工性を劣化させないで、
生産性に優れた化合物系超電導線用線材およびその製造
方法を提供する。 【解決手段】 Nb含有シート1aと、Al含有シート
2aとからなる積層シート3a、およびNb含有シート
1bとAl含有シート2bとからなる積層シート3b
は、Nb含有シートとAl含有シートとが交互に重なり
合うように重ね合わせて巻上げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核融合、超電導エ
ネルギ貯蔵、粒子加速器、またはその他の用途に用いる
ことのできる超電導マグネットに使用される化合物系超
電導線用線材およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】実用超電導線の超電導材料として現在最
も広く使用されているNbTiの4.2Kにおける上部
臨界磁場が約10Tである。これに対して、Nb3 Sn
をはじめとする化合物系超電導体は20Tを超える高い
臨界磁場を有し、NbTiでは実現できない高磁場を発
生することができる。しかしながら、化合物系超電導体
は延性が乏しく、直接線材の状態に加工するのは困難で
ある。このため、たとえばNb3 Snの場合、NbとC
u−Sn合金などを複合して線材化加工し、しかる後に
熱処理による反応で、超電導体であるNb3 Snを超電
導線の中に生成する方法がとられている。
【0003】Nb3 AlはNb3 Snを超える高い臨界
温度、臨界磁場を有する化合物系超電導体でありなが
ら、歪によるこれらの特性の劣化が小さいという利点が
ある。Nb3 Alは2000℃に近い高温でしか生成し
ないため、線材化が困難であったが、ジェリーロール
法、粉末法などによりNb−Al対の距離を非常に小さ
くすることにより、比較的低温でNb3 Alが生成する
ことがわかった。その中でも、特にジェリーロール法で
は実用的な特性を有する銅安定化多芯線材が実証されて
いる。
【0004】以下、Nb3 Alの線材のジェリーロール
法による製造方法を図13を用いて説明する。
【0005】図13を参照して、まず溶解、圧延によっ
て、高純度のNbシート101と高純度のAlシート1
02とが準備される。次に、このNbシート101とA
lシート102とを無酸素銅棒104を中心に重ね合わ
せて巻上げることにより、ロール状積層体(ジェリーロ
ール)106が作製される。次に、このロール状積層体
106を無酸素銅パイプに挿入した後伸線し、断面を六
角形状に形成した後、所望の長さに切断することにより
六角セグメント150が得られる。
【0006】次に、複数本の六角セグメント150が銅
パイプ中に充填されてビレットが作製された後、真空中
で電子ビーム溶接により封じ切り、押出加工が行なわれ
る。次に、このようにして形成された多芯線に伸線加工
が施され、Nb−Al対の距離がたとえば1μm以下に
される。この後、所望のツイスト、成形、撚線、絶縁な
どを行ない、さらにコイル巻きを行なった後、たとえば
700℃以上の温度で熱処理を施して、超電導相(Nb
3 AlのA15型構造)が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】超電導線において臨界
電流密度などの超電導特性を確保するためには、ロール
状積層体106(図13)のシート101、102の積
層数は通常、数十層必要である。この積層数は、積層方
向(矢印A方向)のシート101、102の辺の長さに
よって決まる。
【0008】また、ロール状積層体106の形成およ
び、その後の線材化加工の効率・歩留りを考えると、ロ
ール状積層体106の長さLはある程度長い方が望まし
い。ロール状積層体の長さLは、シート101、102
の積層方向(矢印A方向)に垂直な辺の長さによって決
まる。
【0009】このように、シート101、102のサイ
ズについては、特性、効率、歩留りの要求から理想値が
決まるが、実際には製作可能なシートのサイズは制限さ
れる。具体的には、図14に示すようにシート101、
102は圧延によって製作されるため、そのサイズは圧
延方向(矢印B方向)にはかなり長くできるが、圧延方
向と垂直な方向のサイズは圧延機のロール110a、1
10bの幅Wで制限される。
【0010】つまり、図14に示す圧延方向Bを図13
に示す積層方向Aとすると、積層数を多くすることはで
きるが、ロール状積層体106の長さLが制限されて製
作効率、歩留りが犠牲にされる。一方、図14に示す圧
延方向Bと直交する方向を図13に示す積層方向Aとす
ると、ロール状積層体106の長さLを長くすることは
できるが、積層数が制限され、超電導線の超電導特性が
犠牲にされるという問題点があった。
【0011】それゆえ、本発明の目的は、超電導特性や
加工性を劣化させないで、生産性に優れた化合物系超電
導線用線材およびその製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の1の局面による
超電導線用線材の製造方法は、純NbまたはNbを含む
合金からなるNb含有シートと、Nbと反応して超電導
性を示す化合物を作る金属原子XまたはXを含む合金か
らなるX含有シートとを互いに重ね合わせて巻上げてな
る方法であって、以下の工程を備えている。
【0013】まず第1のNb含有シートと第1のX含有
シートとを重ね合わせた第1の積層シートと、第2のN
b含有シートと第2のX含有シートとを重ね合わせた第
2の積層シートとが準備される。そしてNb含有シート
とX含有シートとが交互に重なり合うように、第1およ
び第2の積層シートが重ね合わされて巻上げられる。
【0014】このように2枚以上の積層シートを用いる
こととしたため、シートの圧延ロール幅で決まる短い辺
をロール状積層体の積層方向に用いても、十分な積層数
を確保することができるようになる。
【0015】これによって、圧延方向の長い辺をロール
状積層体の長さ方向に用いることができるようになり、
圧延設備を大型化せずとも簡単にロール状積層体の長尺
化を図ることができる。
【0016】ロール状積層体は、押出、あるいは伸線に
よって単芯線に加工されるが、加工設備によって決まる
一定の長さの端末部分がロスになることは避けられな
い。しかし、ロール状積層体が長尺化されたことによ
り、ロス部分の長さに対して良品部分の長さが増え、結
果として投入材料から良品が得られる歩留りが改善され
る。
【0017】さらに、ロール状積層体が長尺化されたこ
とにより、所定の最終製品を得るために必要なロール状
積層体の本数が少なくなり、ロール状積層体の製作、お
よびこれに続く単芯セグメントの製作効率も改善され
る。
【0018】Nb含有シート同士、あるいはX含有シー
ト同士が接するように第1および第2の積層シートを重
ねた場合には、臨界電流値の低下がみられた。これは、
接続部分で積層体の中の層のサイズが大きくなること、
単位断面積に含まれるNbとXとの比率が設計値からず
れることにより、化合物系超電導体の生成体積率の低
下、あるいは生成した化合物の化学量論組成が劣化する
ためと考えられる。
【0019】本発明の製造方法では、接続部分において
も、Nb含有シートとX含有シートとが交互に積層され
ており、上記のような特性の劣化の問題がない。
【0020】さらに、Nb含有シートとX含有シートと
を交互に単純に複数重ねたものを巻こうとすると、巻き
始めに近い部分ほど巻き径が小さく、巻くシート全体の
厚さが厚くなる。このため、2枚以上の積層シートを巻
く場合には1枚の積層シートを巻く場合に比べて、きっ
ちりと巻きにくくなり、加工中に積層構造が不均一な変
形を起こし、この不均一な積層構造が加工性を劣化させ
る要因となる。
【0021】この問題点を踏まえて検討を重ねた結果、
Nb含有シートとX含有シートとの両側の側端面が実質
的に揃った状態で第1および第2の積層シートが巻かれ
ることが好ましい。
【0022】上記局面において好ましくは、第1の積層
シートは一方端側から他方端側へと巻上げられ、第1の
積層シートの巻上げ途中で、第1の積層シートの他方端
側に第2の積層シートの一方端側が重ね合わせられて接
合され、引続き第2の積層シートが一方端側から他方端
側へと巻上げられる。
【0023】これは、たとえば2枚の積層シートのうち
一方の積層シートのみを芯材に巻き始め、比較的巻き径
が大きくなったところで、一方および他方の積層シート
を互いに重ねて巻付けていくことにより、巻込みが容易
となるからである。
【0024】上記局面において好ましくは、第1の積層
シートの他方端において、第1のNb含有シートと第1
のX含有シートとの端面が実質的に揃っており、第2の
積層シートの一方端において、第2のNb含有シートと
第2のX含有シートとの端面が実質的に揃っている。
【0025】これにより、第1および第2の積層シート
の接合部分においても、Nb含有シート同士、あるいは
X含有シート同士が接することは防止されるため、Nb
含有シート同士、あるいはX含有シート同士が接するこ
とによる臨界電流値の低下などの超電導特性の劣化は生
じない。
【0026】上記局面において好ましくは、後から巻き
始める第2の積層シートが、先に巻き始めた第1の積層
シートの内周側に巻込まれる。
【0027】これにより、後から巻き始めた積層シート
を先に巻き始めた積層シートが押える役割を果たすた
め、巻込みが容易となる。
【0028】なおこの積層シートは、2枚であってもよ
いし、必要に応じて枚数を増やし、積層数を増やすこと
もできる。
【0029】上記局面において好ましくは、第1の積層
シートは、少なくとも一方端において第1のNb含有シ
ートおよび第1のX含有シートのいずれかの単層構造を
有している。第2の積層シートは、少なくとも一方端に
おいて第1のNb含有シートおよび第1のX含有シート
のいずれかの単層構造を有している。第1および第2の
積層シートは、第1および第2のNb含有シートの単層
構造をなす部分が互いに接するように巻上げられてい
る。
【0030】このように単層構造をなす部分が互いに接
することで、より強固に第1および第2の積層シートを
接続することができる。
【0031】上記局面において好ましくは、第1および
第2の積層シートのうちの一方の積層シートの他方端よ
りも内周側に位置する他方端を有する他方の積層シート
の他方端において、Nb含有シートとX含有シートとの
端面が実質的に揃っている。
【0032】これにより、第1および第2の積層シート
の接続部分においても、Nb含有シート同士、あるいは
X含有シート同士が接することは防止されるため、Nb
含有シート同士、あるいはX含有シート同士が接するこ
とによる臨界電流値の低下などの超電導特性の劣化は生
じない。
【0033】上記局面において好ましくは、第1および
第2の積層シートは芯材に巻付けられており、第1の積
層シートは一方端において第1のNb含有シートの単層
構造を有し、第1の積層シートの単層構造の積層部分
は、芯材と第1のX含有シートとの相互拡散障壁層とさ
れる。
【0034】これにより、芯材と第1のX含有シートと
の相互拡散を防止することができる。
【0035】上記局面において好ましくは、第1および
第2の積層シートは芯材に巻付けられており、第1の積
層シートの単層構造は第1のNb含有シートよりなり、
第2の積層シートの単層構造は第2のNb含有シートよ
りなっている。第1および第2の積層シートの単層構造
の積層部分を、芯材と第1および第2のX含有シートと
の相互拡散障壁層とする。
【0036】これにより、芯材と第1および第2のX含
有シートとの相互拡散を防止することができる。また、
第1および第2の積層シートの各Nb含有シートが互い
に接することで、より強固に第1および第2の積層シー
トを接続することができる。
【0037】上記局面において好ましくは、一方端側か
ら他方端側へと巻上げられる第1および第2の積層シー
トの少なくともいずれかは、他方端においてNb含有シ
ートの単層構造を有している。第1および第2の積層シ
ートが巻上げられた最外周領域にはNb含有シートの単
層構造のみが巻上げられている。
【0038】これにより、母材と第1および第2のNb
含有シートとの相互拡散を防止することができる。
【0039】上記局面において好ましくは、原子XがA
lおよびSnの少なくともいずれかである。
【0040】上記局面において好ましくは、Nb含有シ
ート単層よりなる単層シートが一方端側から他方端側へ
と巻上げられる。巻上げられた単層シートの他方端に第
1の積層シートの一方端が突き合わせられて、単層シー
トの外周に第1の積層シートが巻上げられる。
【0041】上記局面において好ましくは、Nb含有シ
ート単層よりなる単層シートの一方端を、最外周に位置
する第1および第2の積層シートのいずれかの端部に突
き合わせて、または最外周に位置する第1および第2の
積層シートのいずれかの端部のNb含有シートとX含有
シートとの間に挟んで、単層シートが第1および第2の
積層シートが巻上げられた外周にさらに巻上げられる。
これにより、芯材と第1および第2のNb含有シートと
の相互拡散もしくは母材と第1および第2のNb含有シ
ートとの相互拡散の各々を防止することができる。
【0042】本発明の他の局面に従う化合物系超電導線
用線材の製造方法は、純NbまたはNbを含む合金から
なるNb含有シートと、Nbと反応して超電導性を示す
化合物を作る金属原子XまたはXを含む合金からなるX
含有シートとを重ね合わせて巻上げる方法であって、以
下の工程を備えている。
【0043】まず第1のNb含有シートと第1のX含有
シートとを重ね合わせた第1の積層シートと、第2のN
b含有シートと第2のX含有シートとを重ね合わせた第
2の積層シートとが準備される。そして第1の積層シー
トが一方端側から他方端側へと巻上げられ、第1の積層
シートの巻上げ途中で第1の積層シートの他方端側に第
2の積層シートの一方端側が接続され、引続き第2の積
層シートが一方端側から他方端側へと巻上げられる。
【0044】この局面に従う方法でも、上述の局面に従
う方法と同様、2枚以上の積層シートを用いることとし
たため、シートの圧延ロール幅で決まる短い辺をロール
状積層体の積層方向に用いても、十分な積層数を確保す
ることができるようになる。
【0045】これによって、圧延方向に長い辺をロール
状積層体の長さ方向に用いることができるようになり、
圧延設備を大型化せずとも簡単にロール状積層体の長尺
化を図ることができる。
【0046】またロス部分の長さに対して良品部分の長
さが増えるため、結果として投入材料から良品が得られ
る歩留りが改善される。さらに、ロール状積層体が長尺
化されたことにより所定の最終製品を得るために必要な
ロール状積層体の本数が少なくなり、ロール状積層体の
製作、およびこれに続く単芯セグメントの製作効率が改
善される。
【0047】また、溶接などのように接続部において、
結晶組織などの材質を変化させるステップも含まないた
め、加工性の劣化も問題はない。接続部においては、N
b含有シート、X含有シートは積層方向に切れており、
シートの端末はロール状積層体の長さ方向全体にわたっ
て含まれるが、これによる加工性への影響は認められ
ず、実用上問題がないことは確認された。
【0048】接続は1箇所であってもよいし、必要に応
じて接続回数を増やして、積層数を増やすこともでき
る。
【0049】上記2つの局面の方法で製造される化合物
系超電導線用線材は、第1および第2の積層シートとを
備えている。第1の積層シートは、純NbまたはNbを
含む合金からなる第1のNb含有シートと、Nbと反応
して超電導性を示す化合物を作る金属原子XまたはXを
含む合金からなる第1のX含有シートとを重ね合わせた
ものである。第2の積層シートは、純NbまたはNbを
含む合金からなる第2のNb含有シートと、Nbと反応
して超電導性を示す化合物を作る金属原子XまたはXを
含む合金からなる第2のX含有シートとを重ね合わせた
ものである。第1および第2の積層シートは、Nb含有
シートとX含有シートとが交互に配置されるように互い
に重ね合わせられて巻上げられている。
【0050】このように、第1および第2の積層シート
を互いに重ね合わせて巻付けることで、十分な積層数を
確保することができるとともに、Nb含有シート同士、
あるいはX含有シート同士が接する場合にみられる臨界
電流値の低下などの超電導特性の劣化の問題もない。
【0051】上記局面において好ましくは、第1および
第2の積層シートは一方端側から他方端側へと巻上げら
れており、第1のX含有シートの一方端側は内周側に、
他方端側は外周側に位置しており、第2のX含有シート
の一方端側は第1のX含有シートの一方端よりも外周に
位置し、かつ第1のX含有シートの他方端よりも内周側
に位置し、第2のX含有シートの他方端は第1のX含有
シートの他方端よりも外周側に位置している。
【0052】上記局面において好ましくは、第1および
第2の積層シートは芯材に巻付けられており、第1の積
層シートは一方端に第1のNb含有シートの単層構造の
部分を有しており、第2の積層シートは一方端側に第2
のNb含有シートの単層構造の部分を有しており、第1
および第2のX含有シートの最も内周に配置された部分
と芯材との間に、第1および第2のNb含有シートの単
層構造の部分が積層されている。
【0053】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を用いて説明する。
【0054】実施の形態1 図1〜図7は、本発明の実施の形態1におけるNb3
l系超電導多芯線の製造方法を工程順に説明する図であ
る。
【0055】図1を参照して、まず、溶解および圧延に
より、Nb含有シート1a、1bが準備され、このNb
含有シート1a、1bに、熱処理、いわゆる焼鈍処理が
行なわれる。この熱処理されたNb含有シート1a、1
bの表面上に、各々Al箔からなるAl含有シート2
a、2bが重ね合わせられる。この際、Nb含有シート
1a、1bの一方端部はAl含有シート2a、2bによ
って覆われていない。このようにして、Nb含有シート
1aとAl含有シート2aとからなる積層シート3a、
およびNb含有シート1bとAl含有シート2bとから
なる積層シート3bが形成される。なお、積層シート3
a、3bにおいてNbの露出した部分4a、4bは拡散
障壁層となり得る部分である。
【0056】これらの積層シート3aと3bとは、順次
銅棒5に巻付けられる。この際、積層シート3aは、N
b含有シート1aの露出した部分4aから巻付けられ
る。また積層シート3bは、Nb含有シート1bの露出
していない側から露出している側へ向かって巻付けられ
る。またこの際、Nb含有シートとAl含有シートとが
交互に配置されるように第1および第2の積層シート3
a、3bは巻付けられる。
【0057】図2を参照して、2枚の積層シート3a、
3bは、銅棒5への巻付途中で互いに接合される。その
接合の方法は、たとえば積層シート3aの既に巻付けら
れた外周面と、これから巻付けようとする部分の内周面
との間に積層シート3bを巻込むことによってなされ
る。この接合部分から引続き積層シート3bが巻付けら
れる。
【0058】図3を参照して、これにより、ロール状積
層体6Aが形成される。このロール状積層体6Aにおい
て銅棒5に接する最内周領域は、Nb含有シート1aの
みの積層領域4aとなる。この積層領域4aは、銅棒5
とAl含有シート2a、2bとの相互拡散の障壁層とな
る。またロール状積層体6Aの最外周領域には、Nb含
有シート1bのみの積層領域4bが形成される。この積
層領域4bは、Al含有シート2a、2bと母材との相
互拡散の障壁層となる。
【0059】図4を参照して、このロール状積層体6A
は銅パイプ9内に挿入された後、伸線加工される。
【0060】図5を参照して、これにより、断面が六角
形状の六角セグメント10が作製される。
【0061】図6を参照して、この六角セグメント10
が、銅パイプ11内に複数本束ねて詰められる。そして
銅パイプ11の両端11a、11bが銅製の蓋(図示せ
ず)により塞がれ、電子ビーム溶接されることにより封
止され、ビレット(図示せず)が作製される。続いて、
このビレットに押出加工および伸線加工が繰返されて、
図7に示す多芯線15が形成される。
【0062】多芯線15は、たとえばCuからなる母材
13中に、Nb、AlおよびCuで構成される線材14
が多数埋込まれて構成されている。
【0063】図8は、図7の多芯線15中の各線材14
の構成を拡大して示す図である。図8を参照して、中心
部分に銅マトリクス25が形成され、それを取囲むよう
にNbを含有する拡散障壁層24aが形成されている。
この拡散障壁層24aの外周を、Al含有層22aと2
2bとが渦巻状となるように互いに間隔をおいて形成さ
れている。この渦巻状をなすAl含有層22aと22b
との隙間にはNb含有層21が形成されている。これら
の最外周には、Nbを含有する拡散障壁層24bが形成
されている。
【0064】実施の形態2 図9〜図11は、本発明の実施の形態2におけるNb3
Al系超電導多芯線の製造方法を工程順に説明する図で
ある。
【0065】図9を参照して、本実施の形態において
も、実施の形態1と同様、Nb含有シート1aとAl含
有シート2aとが重ね合わせられた積層シート3aと、
Nb含有シート1bとAl含有シート2bとが重ね合わ
せられた積層シート3bとが銅棒5に巻付けられる。た
だし、積層シート3bにおけるNb含有シート1bとA
l含有シート2bとの重ね合わせの状態、および積層シ
ート3aと3bとの重ね合わせの状態が実施の形態1と
異なる。
【0066】本実施の形態では、積層シート3bの両端
部には、Al含有シート2bが重ね合わせられていない
Nb含有シートの単層領域4b、4cがある。
【0067】また積層シート3a、3bは、銅棒5への
巻付時において、Nb単層領域4aとNb単層領域4c
とが互いに接して重なり合うように、重ね合わせられて
いる。
【0068】図10を参照して、この重ね合わせ状態
で、積層シート3a、3bは銅棒5に巻付けられる。
【0069】図11を参照して、これにより、ロール状
積層体6Bが形成される。このロール状積層体6Bで
は、銅棒5に接する最内周領域に、Nb含有シート1
a、1bのみが互いに接して積層された領域4a、4c
が形成されている。またロール状積層体6Bの最外周領
域には、Nb含有シート1bのみの積層領域4bが形成
されている。
【0070】この後、図4〜図6に示す実施の形態1と
同様の工程を経ることにより、図7に示すような多芯線
15が形成される。この多芯線15においてCu部材1
3中の線材14は、図12に示すような構成となる。
【0071】図12を参照して、ここで最も注目すべき
は、Cuマトリクス25に接する最内周に相互拡散障壁
層24aが形成されており、この拡散障壁層24aは、
2枚のNb含有シート1a、1bからできていることで
ある。
【0072】なお、説明の便宜上、実施の形態1と同じ
構成部材については同じ符号を付し、その説明を省略し
ている。
【0073】また実施の形態1および2において、Nb
含有シート1aとAl含有シート2aとの巻き終わり側
の端面は互いに実質的に揃っていることが好ましい。ま
た、実施の形態1において、Nb含有シート1bとAl
含有シート2bとの巻き始め側の端面も互いに実質的に
揃っていることが好ましい。
【0074】また、Al含有シート2bは、Nbと反応
して超電導性を示す化合物を作る金属原子XまたはXを
含む合金を有する材料よりなっていればよく、具体的に
はAlの他にSnでもよい。
【0075】なお、上述した実施の形態では、相互拡散
層として、積層シート3a、3bのNb含有シートの単
層部が最内周領域もしくは最外周領域に設けられている
例について説明したが、積層シート3a、3bと別体の
Nb含有シート単層が最内周領域もしくは最外周領域に
さらに巻付けられて相互拡散層とされてもよい。
【0076】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0077】実施例1 〈本発明例〉250mm×1000mm(圧延方向)の
Nbシート1a、1bと、200〜250mm×100
0mm(圧延方向)のAlシート2a、2bとを用い、
図1で説明した方法に従って各シートの圧延方向(図1
4の矢印B方向)を銅棒5の軸方向に配置して、2枚の
積層シート3a、3bを継ぎ足して、図3に示すような
長さL(図13)が1000mmのロール状積層体6A
を作製した。このロール状積層体6Aを図4に示すよう
に銅パイプ9に挿入して、伸線加工を行ない単芯線材を
製作した。単芯線材を両端の不良部分を除いて120m
mの長さに切断し、図6に示すように228本を束ねて
さらに銅パイプ11に挿入して、押出および伸線加工を
行ない、図7に示すような0.8mmの多芯線15を作
製した。
【0078】〈比較例〉本発明例と同じく250mm×
1000mm(圧延方向)のNbシートと、200〜2
50mm×1000mm(圧延方向)のAlシートとを
用い継ぎ足しを行なわないで1枚積層シートのみを圧延
方向(図14の矢印B方向)を積層方向(図13の矢印
A方向)に配置して、芯材に巻付けた。これにより長さ
が250mmのロール状積層体を作製した。これ以降
は、本発明例と同じ方法により0.8mmの多芯線を製
作した。
【0079】〈結果〉上記の本発明例と比較例との多芯
線について積層体歩留り、断線回数、臨界電流密度など
を調べた結果を表1に示す。
【0080】
【表1】
【0081】本発明例によるロール状積層体の良品部分
の比率(積層体歩留り)は、比較例より約20%改善さ
れた。また、この歩留りを加味して求めた多芯線100
kgを製作するのに必要なロール状積層体の本数は1/
5に低減されている。このことから明らかなように、単
芯セグメントの製作効率も大幅に改善されている。
【0082】また、本発明例、比較例の線材は、比較例
と同様に0.8mmまで断線が発生することなく加工で
き、液体ヘリウム温度である12Tの磁界中での臨界電
流密度もほぼ同じであった。これより、本発明の方法で
作製したロール状積層体を用いても、線材の加工性およ
び超電導特性が劣化しないことが確認された。
【0083】実施例2 〈本発明例〉250mm×1000mm(圧延方向)の
Nbシートと、200〜250mm×1000mm(圧
延方向)のAlシートとを用い、図9で説明した方法に
従って各シートの圧延方向(図14の矢印B方向)を銅
棒5の軸方向に配置して、銅棒5に巻付けた。この際、
まず銅棒5に積層シート3aを巻付け、2回巻いた後、
積層シート3aのNb単層領域4aと積層シート3bの
Nb単層領域4cとが接するように積層シート3bを積
層シート3aの内周側に挿入して、積層シート3a、3
bをともに巻付けた。これにより、長さLが1000m
mのロール状積層体6Bを作った。このロール状積層体
6Bを図4に示すように銅パイプ9に挿入して、伸線加
工を行ない単芯線材を製作した。単芯線材を両端の不良
部分を除いて120mmの長さに切断し、図6に示すよ
うに228本束ねてさらに銅パイプ11に挿入して、押
出および伸線加工を行ない、図7に示すような0.8m
mの多芯線15を製作した。
【0084】〈比較例〉本発明例と同じく250mm×
1000mm(圧延方向)のNbシートと、200〜2
50mm×1000mm(圧延方向)のAlシートとを
用い、継ぎ足しを行なわないで1枚の積層シートのみを
圧延方向(図14の矢印B方向)を積層方向(図13の
矢印A方向)に配置して、巻付けた。これにより長さが
250mmのロール状積層体を作製した。これ以降は、
上述の本発明例と同じ方法により0.8mmの多芯線を
製作した。
【0085】〈結果〉上記の本発明例と比較例との多芯
線について、積層体歩留り、断線回数、臨界電流密度な
どを調べた結果を表2に示す。
【0086】
【表2】
【0087】本発明例によるロール状積層体の良品部分
の比率(積層体歩留り)は、比較例より約20%改善さ
れた。また、この歩留りを加味して求めた多芯線100
kgを製作するのに必要なロール状積層体の本数は1/
5に低減されている。このことから明らかなように、単
芯セグメントの製作効率も大幅に改善されている。
【0088】また、本発明例、比較例の線材は、比較例
と同様に0.8mmまで断線が発生することなく加工で
き、液体ヘリウム温度である12Tの磁界中での臨界電
流密度もほぼ同じであった。これより、本発明による方
法で作製したロール状積層体を用いても、線材の加工性
および超電導特性が劣化しないことが確認された。
【0089】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の化合物系
超電導線用線材の製造方法によれば、2枚以上の積層シ
ートを用いるため、シートの圧延ロール幅で決まる短い
辺をロール状積層体の積層方向に用いても、十分な積層
数を確保することができる。これによって、圧延方向の
長い辺をロール状積層体の長さ方向に用いることができ
るようになり、圧延設備を大型化せずとも簡単にロール
状積層体の長尺化を図ることができる。
【0091】ロール状積層体は、押出、あるいは伸線に
よって単芯線に加工されるが、加工設備によって決まる
一定の長さの端末部分がロスになることは避けられな
い。ロール状積層体が長尺化されたことにより、ロス部
分の長さに対して良品部分の長さが増え、結果として投
入材料から良品が得られる歩留りが改善される。
【0092】さらに、ロール状積層体が長尺化されたこ
とにより、所定の最終製品を得るために必要なロール状
積層体の本数が少なくなり、ロール状積層体の製作、お
よびこれに続く単芯セグメントの製作効率も改善され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第1工程を説明するための図で
ある。
【図2】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第2工程を説明するための図で
ある。
【図3】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第3工程を説明するための図で
ある。
【図4】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第4工程を説明するための図で
ある。
【図5】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第5工程を説明するための図で
ある。
【図6】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第6工程を説明するための図で
ある。
【図7】本発明の実施の形態1におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第7工程を説明するための図で
ある。
【図8】図7における線材の構成を拡大して示す図であ
る。
【図9】本発明の実施の形態2におけるNb3 Al系超
電導多芯線の製造方法の第1工程を説明するための図で
ある。
【図10】本発明の実施の形態2におけるNb3 Al系
超電導多芯線の製造方法の第2工程を説明するための図
である。
【図11】本発明の実施の形態2におけるNb3 Al系
超電導多芯線の製造方法の第3工程を説明するための図
である。
【図12】本発明の実施の形態2におけるNb3 Al系
超電導多芯線の線材部分を拡大して示す図である。
【図13】従来のジェリーロール法によるNb3 Al系
超電導多芯線の製造方法を概略的に示す工程図である。
【図14】シートが圧延されている様子を示す図であ
る。
【符号の説明】
1a、1b Nb含有シート 2a、2b Al含有シート 3a、3b 積層シート 4a、4b Nb単層領域 5 芯材 14 線材 21 Nb含有層 22a、22b Al含有層 24a、24b 相互拡散障壁層 25 母材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純NbまたはNbを含む合金からなるN
    b含有シートと、前記Nbと反応して超電導性を示す化
    合物を作る金属原子XまたはXを含む合金からなるX含
    有シートとを互いに重ね合わせて巻上げてなる化合物系
    超電導線用線材の製造方法において、 第1のNb含有シートと第1のX含有シートとを重ね合
    わせた第1の積層シートと、第2のNb含有シートと第
    2のX含有シートとを重ね合わせた第2の積層シートと
    を準備し、 前記Nb含有シートと前記X含有シートとが交互に重な
    り合うように、前記第1および第2の積層シートを重ね
    合わせて巻上げることを特徴とする、化合物系超電導線
    用線材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の積層シートは一方端側から他
    方端側へと巻上げられ、 前記第1の積層シートの巻上げ途中で前記第1の積層シ
    ートの前記他方端側に前記第2の積層シートの前記一方
    端側が重ね合わせられて接合され、 引続き前記第2の積層シートは前記一方端側から他方端
    側へと巻上げられることを特徴とする、請求項1に記載
    の化合物系超電導線用線材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の積層シートの前記他方端にお
    いて、前記第1のNb含有シートと前記第1のX含有シ
    ートとの端面が実質的に揃っており、 前記第2の積層シートの前記一方端において、前記第2
    のNb含有シートと前記第2のX含有シートとの端面が
    実質的に揃っている、請求項2に記載の化合物系超電導
    線用線材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の積層シートは、少なくとも前
    記一方端において前記第1のNb含有シートおよび前記
    第1のX含有シートのいずれかの単層構造を有し、 前記第2の積層シートは少なくとも前記一方端において
    前記第2のNb含有シートおよび第2のX含有シートの
    いずれかの単層構造を有し、 前記第1および第2の積層シートの前記単層構造をなす
    部分が互いに接するように前記第1および第2の積層シ
    ートが前記一方端側から他方端側へと巻上げられてい
    る、請求項1に記載の化合物系超電導線用線材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の積層シートのうち
    の一方の前記積層シートの他方端よりも内周側に位置す
    る他方端を有する他方の前記積層シートの前記他方端に
    おいて、前記Nb含有シートと前記X含有シートとの端
    面が実質的に揃っている、請求項4に記載の化合物系超
    電導線用線材の製造方法。
  6. 【請求項6】 先に巻き始めた前記第1の積層シートの
    内周側に、後から巻き始める前記第2の積層シートの端
    部を巻込むことを特徴とする、請求項1および2のいず
    れかに記載の化合物系超電導線用線材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の積層シートは芯材
    に巻付けられており、 前記第1の積層シートは前記一方端において前記第1の
    Nb含有シートの単層構造を有し、前記第1の積層シー
    トの前記単層構造の積層部分を、前記芯材と前記第1の
    X含有シートとの相互拡散障壁層とする、請求項2に記
    載の化合物系超電導線用線材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の積層シートは芯材
    に巻付けられており、 前記第1の積層シートの前記単層構造は前記第1のNb
    含有シートよりなり、 前記第2の積層シートの前記単層構造は、前記第2のN
    b含有シートよりなり、 前記第1および第2の積層シートの前記単層構造の積層
    部分を、前記芯材と前記第1および第2のX含有シート
    との相互拡散障壁層とする、請求項4に記載の化合物系
    超電導線用線材の製造方法。
  9. 【請求項9】 一方端側から他方端側へと巻上げられる
    前記第1および第2の積層シートの少なくともいずれか
    は、前記他方端において前記Nb含有シートの単層構造
    を有し、 前記第1および第2の積層シートが巻上げられた最外周
    領域には前記Nb含有シートの前記単層構造のみが巻上
    げられている、請求項1ないし5に記載の化合物系超電
    導線用線材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記金属原子XがAlおよびSnの少
    なくともいずれかを含む、請求項1ないし5に記載の化
    合物系超電導線用線材の製造方法。
  11. 【請求項11】 Nb含有シート単層よりなる単層シー
    トを一方端側から他方端側へ巻上げ、巻上げられた前記
    単層シートの他方端に前記第1の積層シートの一方端を
    突き合わせて前記単層シートの外周に前記第1の積層シ
    ートを巻上げる、請求項2に記載の化合物系超電導線用
    線材の製造方法。
  12. 【請求項12】 Nb含有シート単層よりなる単層シー
    トの一方端を、最外周に位置する前記第1および第2の
    積層シートのいずれかの端部に突き合わせて、または最
    外周に位置する前記第1および第2の積層シートのいず
    れかの端部の前記Nb含有シートと前記X含有シートと
    の間に挟んで、前記単層シートを前記第1および第2の
    積層シートが巻上げられた外周にさらに巻上げる、請求
    項1に記載の化合物系超電導線用線材の製造方法。
  13. 【請求項13】 純NbまたはNbを含む合金からなる
    Nb含有シートと、前記Nbと反応して超電導性を示す
    化合物を作る金属原子XまたはXを含む合金からなるX
    含有シートとを重ね合わせて巻上げてなる化合物系超電
    導線用線材の製造方法であって、 第1のNb含有シートと第1のX含有シートとを重ね合
    わせた第1の積層シートと、第2のNb含有シートと第
    2のX含有シートとを重ね合わせた第2の積層シートと
    を準備し、 前記第1の積層シートを一方端側から他方端側へと巻上
    げ、前記第1の積層シートの巻上げ途中で前記第1の積
    層シートの前記他方端側に前記第2の積層シートの一方
    端側を接続し、 引続き前記第2の積層シートを前記一方端側から他方端
    側へと巻上げることを特徴とする、化合物系超電導線用
    線材の製造方法。
  14. 【請求項14】 純NbまたはNbを含む合金からなる
    第1のNb含有シートと、前記Nbと反応して超電導性
    を示す化合物を作る金属原子XまたはXを含む合金から
    なる第1のX含有シートとを重ね合わせた第1の積層シ
    ートと、 純NbまたはNbを含む合金からなる第2のNb含有シ
    ートと、前記Nbと反応して超電導性を示す化合物を作
    る金属原子XまたはXを含む合金からなる第2のX含有
    シートとを重ね合わせた第2の積層シートとを備え、 前記第1および第2の積層シートは、前記Nb含有シー
    トと前記X含有シートとが交互に配置されるように互い
    に重ね合わせられて巻上げられている、化合物系超電導
    線用線材。
  15. 【請求項15】 前記第1および第2の積層シートは一
    方端側から他方端側へと巻上げられており、前記第1の
    X含有シートの前記一方端側は内周側に、前記他方端側
    は外周側に各々の位置しており、前記第2のX含有シー
    トの一方端側は前記第1のX含有シートの前記一方端よ
    りも外周に位置し、かつ前記第1のX含有シートの前記
    他方端よりも内周側に位置し、前記第2のX含有シート
    の他方端は前記第1のX含有シートの前記他方端よりも
    外周側に位置している、請求項14に記載の化合物系超
    電導線用線材。
  16. 【請求項16】 前記第1および第2の積層シートは芯
    材に巻付けられており、 前記第1の積層シートは一方端に前記第1のNb含有シ
    ートの単層構造の部分を有しており、 前記第2の積層シートは一方端に前記第2のNb含有シ
    ートの単層構造の部分を有しており、 前記第1および第2のX含有シートの最も内周に配置さ
    れた部分と前記芯材との間に前記第1および第2のNb
    含有シートの単層構造が積層された部分が挟まれてい
    る、請求項12に記載の化合物系超電導線用線材。
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