JPH09106715A - 極細多芯Nb−Ti超電導線 - Google Patents
極細多芯Nb−Ti超電導線Info
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- JPH09106715A JPH09106715A JP7264504A JP26450495A JPH09106715A JP H09106715 A JPH09106715 A JP H09106715A JP 7264504 A JP7264504 A JP 7264504A JP 26450495 A JP26450495 A JP 26450495A JP H09106715 A JPH09106715 A JP H09106715A
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- superconducting wire
- filament
- wire
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Wire Processing (AREA)
- Metal Extraction Processes (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】従来の極細多芯Nb−Ti超電導線では、押
出、伸線加工においてバリアの破れや変形が起り易いと
いう欠点があった。 【解決手段】Nb−Tiフィラメント5周りにNb層7
とTa層8とからなる複合バリア層を設けたNb−Ti
フィラメント5の直径が0.5μm以下のNb−Ti超
電導線。好ましくは、複合バリア中のTa層7とNb層
8との厚さの比率が0.2〜5であり、複合バリア層の
全体の厚さがフィラメント5の直径の0.5%〜5%で
ある。
出、伸線加工においてバリアの破れや変形が起り易いと
いう欠点があった。 【解決手段】Nb−Tiフィラメント5周りにNb層7
とTa層8とからなる複合バリア層を設けたNb−Ti
フィラメント5の直径が0.5μm以下のNb−Ti超
電導線。好ましくは、複合バリア中のTa層7とNb層
8との厚さの比率が0.2〜5であり、複合バリア層の
全体の厚さがフィラメント5の直径の0.5%〜5%で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直径が0.5μm
以下のフィラメントを集合させたNb−Ti超電導線に
おいて加工工程での断線を防止しながらヒステリシス損
失を低減させることができる極細多芯超電導線に関す
る。
以下のフィラメントを集合させたNb−Ti超電導線に
おいて加工工程での断線を防止しながらヒステリシス損
失を低減させることができる極細多芯超電導線に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、極細多芯Nb−Ti超電導線材の
作製工程(押出、伸線および熱処理等)においては、線
材が少なくとも200℃以上に加熱される。線材が加工
中に受ける熱は、Nb−Tiフィラメント中のTiとフ
ィラメント周りの銅または銅合金中の銅を反応させる。
その結果、Nb−Tiフィラメントとその周りの母材
(マトリックス)の境界にCu−Ti合金が生成して伸
線工程における断線の大きな要因となる。このような断
線を防ぐため、例えば、特開昭60−170110号公
報には、Nb−Tiフィラメント周りにNbを被覆しC
u−Ti生成防止用のバリアとした超電導線が開示され
ている。
作製工程(押出、伸線および熱処理等)においては、線
材が少なくとも200℃以上に加熱される。線材が加工
中に受ける熱は、Nb−Tiフィラメント中のTiとフ
ィラメント周りの銅または銅合金中の銅を反応させる。
その結果、Nb−Tiフィラメントとその周りの母材
(マトリックス)の境界にCu−Ti合金が生成して伸
線工程における断線の大きな要因となる。このような断
線を防ぐため、例えば、特開昭60−170110号公
報には、Nb−Tiフィラメント周りにNbを被覆しC
u−Ti生成防止用のバリアとした超電導線が開示され
ている。
【0003】しかしながら、Nb−Tiフィラメントに
Nbバリアを設けた場合、Nbが0.3T以下の磁界中
で超電導状態となるため、ヒステリシス損失の原因とな
る。ここで、バリア材としてはNbの代わりにTaも提
案されている(特開昭60−170111号公報)。T
aは液体ヘリウム温度(4.2K)では超電導を示さな
いため、Nb−Tiフィラメントのバリア材としてTa
を用いればヒステリシス損失を防ぐことができる。
Nbバリアを設けた場合、Nbが0.3T以下の磁界中
で超電導状態となるため、ヒステリシス損失の原因とな
る。ここで、バリア材としてはNbの代わりにTaも提
案されている(特開昭60−170111号公報)。T
aは液体ヘリウム温度(4.2K)では超電導を示さな
いため、Nb−Tiフィラメントのバリア材としてTa
を用いればヒステリシス損失を防ぐことができる。
【0004】ここで、商用周波数で運転される電力機器
に応用するための交流用Nb−Ti超電導線では、Nb
−Tiフィラメントから発生する磁化履歴損失(ヒステ
リシス損失)を低減するためにフィラメント直径を0.
5μm以下とすることが必要である。ここで、Nb−T
iフィラメントの占積率を低下すると臨界電流密度(J
c)が低下する関係上、必然的にバリア層の厚さは減少
させなければならない。
に応用するための交流用Nb−Ti超電導線では、Nb
−Tiフィラメントから発生する磁化履歴損失(ヒステ
リシス損失)を低減するためにフィラメント直径を0.
5μm以下とすることが必要である。ここで、Nb−T
iフィラメントの占積率を低下すると臨界電流密度(J
c)が低下する関係上、必然的にバリア層の厚さは減少
させなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
フィラメント直径が0.5μm以下の極細多芯Nb−T
i超電導線においてヒステリシス損失を防止するためT
aバリアをNb−Tiフィラメントの周りに設けた場
合、TaバリアはNbバリアに比較して加工性(硬度、
延性、強加工による脆性等)の面で劣り、押出、伸線加
工でバリアの破れや変形が起こり易いことから、特に
0.5μm以下の極細多芯フィラメントでは、線材の作
製工程において断線を生じる可能性がある。
フィラメント直径が0.5μm以下の極細多芯Nb−T
i超電導線においてヒステリシス損失を防止するためT
aバリアをNb−Tiフィラメントの周りに設けた場
合、TaバリアはNbバリアに比較して加工性(硬度、
延性、強加工による脆性等)の面で劣り、押出、伸線加
工でバリアの破れや変形が起こり易いことから、特に
0.5μm以下の極細多芯フィラメントでは、線材の作
製工程において断線を生じる可能性がある。
【0006】本発明は、0.5μm以下の直径を有する
複数のNb−Tiフィラメントを集合してなる極細多芯
Nb−Ti超電導線において加工工程での断線を防止し
ながらヒステリシス損失を低減させることを目的とす
る。
複数のNb−Tiフィラメントを集合してなる極細多芯
Nb−Ti超電導線において加工工程での断線を防止し
ながらヒステリシス損失を低減させることを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明の超電導線では、0.5μm以下の直径を有する複
数のNb−Tiフィラメントを集合してなる極細多芯N
b−Ti超電導線において、Nb−Tiフィラメント周
りにNb層とTa層とからなる複合バリア層を設けるよ
うにしている。
発明の超電導線では、0.5μm以下の直径を有する複
数のNb−Tiフィラメントを集合してなる極細多芯N
b−Ti超電導線において、Nb−Tiフィラメント周
りにNb層とTa層とからなる複合バリア層を設けるよ
うにしている。
【0008】Nb−Tiフィラメントの周りにNb層と
Ta層とからなる複合バリア層を設けることにより、加
工性が向上して断線が防止される効果とヒステリシス損
失が低減される効果とを兼ね備えた極細多芯超電導線が
得られる。特に、複合バリア中のTa層とNb層との厚
さの比率が0.2〜5であれば、臨界電流密度向上およ
びヒステリシス損失低減が図られる一方、加工性が良好
に保たれて長尺線材の作製が容易となる。Ta層とNb
層との厚さの比率が0.2以下のときにはヒステリシス
低減効果が得られず、Ta層とNb層との厚さ比率が5
以上のときには加工性が不良となる。
Ta層とからなる複合バリア層を設けることにより、加
工性が向上して断線が防止される効果とヒステリシス損
失が低減される効果とを兼ね備えた極細多芯超電導線が
得られる。特に、複合バリア中のTa層とNb層との厚
さの比率が0.2〜5であれば、臨界電流密度向上およ
びヒステリシス損失低減が図られる一方、加工性が良好
に保たれて長尺線材の作製が容易となる。Ta層とNb
層との厚さの比率が0.2以下のときにはヒステリシス
低減効果が得られず、Ta層とNb層との厚さ比率が5
以上のときには加工性が不良となる。
【0009】さらに、複合バリア層の全体の厚さがフィ
ラメント直径の0.5%〜5%であれば、Nb−Tiに
対するバリアの占積率が抑えられて臨界電流密度(J
c)の低下が防止できる。複合バリア層の厚さがフィラ
メント直径の0.5%以下のときにはCu−Ti生成防
止効果が減少し且つ断線が発生し易くなり、複合バリア
層の厚さがフィラメント直径の5%以上のときにはNb
−Tiフィラメントの占積率が減少するため臨界電流密
度が低下する。
ラメント直径の0.5%〜5%であれば、Nb−Tiに
対するバリアの占積率が抑えられて臨界電流密度(J
c)の低下が防止できる。複合バリア層の厚さがフィラ
メント直径の0.5%以下のときにはCu−Ti生成防
止効果が減少し且つ断線が発生し易くなり、複合バリア
層の厚さがフィラメント直径の5%以上のときにはNb
−Tiフィラメントの占積率が減少するため臨界電流密
度が低下する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の極細多芯Nb−T
i超電導線の実施の形態を説明する。図1は、本発明に
よる超電導線の第1の実施の形態を示し、該線材1は、
六角線Nb−Tiフィラメント5を集合した六角シング
ルスタック線4を、Cu/Cu−10wt%Ni六角線
3の周りに集合させてなるダブルスタック構造を有す
る。 この超電導線1は以下の製法により製造される。
まず、直径17mmのNb−Ti合金棒5の周囲に、厚
さ0.1mmのNbシート7を1層巻き、その周囲に厚
さ0.1mmのTaシート8を2層巻いてNbとTaの
合計厚さを0.3mmとしたNb−Ti/Nb/Ta棒
を内径17.8mm、外径30mmのCu−30wt%
Ni管6に挿入し、シングルビレットとした。このシン
グルビレットを静水圧押出および伸線加工を行い、対辺
距離0.8mmの六角シングル線5とし、この六角シン
グル線5を847本を内径26mm、外径30mmのC
u−10wt%Ni管に組み込み、シングルスタックビ
レットとして静水圧押出および伸線加工を行い対辺距離
0.8mmの六角シングルスタック線4とした。
i超電導線の実施の形態を説明する。図1は、本発明に
よる超電導線の第1の実施の形態を示し、該線材1は、
六角線Nb−Tiフィラメント5を集合した六角シング
ルスタック線4を、Cu/Cu−10wt%Ni六角線
3の周りに集合させてなるダブルスタック構造を有す
る。 この超電導線1は以下の製法により製造される。
まず、直径17mmのNb−Ti合金棒5の周囲に、厚
さ0.1mmのNbシート7を1層巻き、その周囲に厚
さ0.1mmのTaシート8を2層巻いてNbとTaの
合計厚さを0.3mmとしたNb−Ti/Nb/Ta棒
を内径17.8mm、外径30mmのCu−30wt%
Ni管6に挿入し、シングルビレットとした。このシン
グルビレットを静水圧押出および伸線加工を行い、対辺
距離0.8mmの六角シングル線5とし、この六角シン
グル線5を847本を内径26mm、外径30mmのC
u−10wt%Ni管に組み込み、シングルスタックビ
レットとして静水圧押出および伸線加工を行い対辺距離
0.8mmの六角シングルスタック線4とした。
【0011】別途に作製したCu/Cu−10wt%N
i六角棒3を199本組、この周囲に六角シングルスタ
ック線4を648本組み立てて、内径26mm、外径3
0mmのCu−10wt%Ni管に挿入組み込みしてダ
ブルスタックとし、静水圧押出、伸線およびツイスト加
工してNb−Tiフィラメント5を847×648=5
48856本埋め込んだ極細多芯Nb−Ti超電導線
(Type−1)1を作製した。
i六角棒3を199本組、この周囲に六角シングルスタ
ック線4を648本組み立てて、内径26mm、外径3
0mmのCu−10wt%Ni管に挿入組み込みしてダ
ブルスタックとし、静水圧押出、伸線およびツイスト加
工してNb−Tiフィラメント5を847×648=5
48856本埋め込んだ極細多芯Nb−Ti超電導線
(Type−1)1を作製した。
【0012】一方、図2に示されるように、シングルビ
レット作製の際に、Taシートを用いず、厚さ0.1m
mのNbシートのみをNb−Ti合金棒の周囲に3層巻
いて厚さを0.3mmとし、それ以外は全てType−
1と同じ構造とした極細多芯Nb−Ti超電導線(Ty
pe−2)を作製した。本発明による複合バリア層を有
するType−1では、Nbバリア層のみを有するTy
pe−2に比べて、ヒステリシス損失低減の効果が得ら
れている。
レット作製の際に、Taシートを用いず、厚さ0.1m
mのNbシートのみをNb−Ti合金棒の周囲に3層巻
いて厚さを0.3mmとし、それ以外は全てType−
1と同じ構造とした極細多芯Nb−Ti超電導線(Ty
pe−2)を作製した。本発明による複合バリア層を有
するType−1では、Nbバリア層のみを有するTy
pe−2に比べて、ヒステリシス損失低減の効果が得ら
れている。
【0013】図3は、Nb/Ta複合バリアを用いたT
ype−1およびNbバリアのみのType−2に関し
て、臨界電流密度(Jc)とNb−Tiフィラメント直
径との関係を示す。本発明によるType−1では、フ
ィラメント直径が小さくなるに従い、急激に臨界電流密
度が向上している。これはNb−Tiフィラメントとマ
トリックスの間に介在するNb/Taバリアがピンニン
グの役割を果たしているためと考えられる。
ype−1およびNbバリアのみのType−2に関し
て、臨界電流密度(Jc)とNb−Tiフィラメント直
径との関係を示す。本発明によるType−1では、フ
ィラメント直径が小さくなるに従い、急激に臨界電流密
度が向上している。これはNb−Tiフィラメントとマ
トリックスの間に介在するNb/Taバリアがピンニン
グの役割を果たしているためと考えられる。
【0014】なお、本発明による超電導線では、図4に
示されるように、Nb/Ta複合バリアの構成をNbと
Taを交互に複数回巻いてNb/Ta/Nb/Ta・・
・・・とした2層以上の構造とすることもできる。ま
た、この複合バリアではNbおよびTaバリアをNb−
Tiフィラメント側からNb/TaもしくはTa/Nb
のいずれか、または任意の順序、例えば、Nb/Ta/
Ta/Nb、Ta/Nb/Nb等の順序、で積層するこ
とができる。 <比較例1>直径17mmのNb−Ti合金棒の周囲に
厚さ0.08mmのNbおよびTaの複合シートを1層
巻いて上記実施の形態と同様に作製した超電導線におい
て、Nb−Tiフィラメント径が0.1μmのとき複合
バリアの厚さが0.0005μm(0.5×10-9m=
0.5nm)以下、すなわち、複合バリアの厚さをフィ
ラメント直径の0.5%以下とした場合、伸線工程にお
いて断線が発生し、長尺線材の作製が困難となった。 <比較例2>直径17mmのNb−Ti合金棒の周囲に
厚さ0.1mmのNbシートを4層巻きその周囲に厚さ
0.1mmのTaシートを5層巻いてNb/Ta複合バ
リアの厚さ(合計0.9mm)をNb−Tiフィラメン
ト直径の5%以上に厚くした線材では、臨界電流密度が
低下し、ヒステリシス損失が増加して超電導特性が低下
した。 <比較例3>上記実施の形態において、直径17mmの
Nb−Ti合金棒の周囲に厚さ0.1mmのNbシート
を1層巻き、その周囲に厚さ0.1mmのTaシートを
6層巻いてNbバリアとTaバリアの厚さの比をNb:
Ta=1:6とした線材では、Taの比率が高すぎて加
工性が低下し、長尺線材の作製が困難となった。一方、
Nb:Ta=6:1とした線材はNb比率が高すぎてT
aバリアの効果(超電導特性の向上)が得られなかっ
た。
示されるように、Nb/Ta複合バリアの構成をNbと
Taを交互に複数回巻いてNb/Ta/Nb/Ta・・
・・・とした2層以上の構造とすることもできる。ま
た、この複合バリアではNbおよびTaバリアをNb−
Tiフィラメント側からNb/TaもしくはTa/Nb
のいずれか、または任意の順序、例えば、Nb/Ta/
Ta/Nb、Ta/Nb/Nb等の順序、で積層するこ
とができる。 <比較例1>直径17mmのNb−Ti合金棒の周囲に
厚さ0.08mmのNbおよびTaの複合シートを1層
巻いて上記実施の形態と同様に作製した超電導線におい
て、Nb−Tiフィラメント径が0.1μmのとき複合
バリアの厚さが0.0005μm(0.5×10-9m=
0.5nm)以下、すなわち、複合バリアの厚さをフィ
ラメント直径の0.5%以下とした場合、伸線工程にお
いて断線が発生し、長尺線材の作製が困難となった。 <比較例2>直径17mmのNb−Ti合金棒の周囲に
厚さ0.1mmのNbシートを4層巻きその周囲に厚さ
0.1mmのTaシートを5層巻いてNb/Ta複合バ
リアの厚さ(合計0.9mm)をNb−Tiフィラメン
ト直径の5%以上に厚くした線材では、臨界電流密度が
低下し、ヒステリシス損失が増加して超電導特性が低下
した。 <比較例3>上記実施の形態において、直径17mmの
Nb−Ti合金棒の周囲に厚さ0.1mmのNbシート
を1層巻き、その周囲に厚さ0.1mmのTaシートを
6層巻いてNbバリアとTaバリアの厚さの比をNb:
Ta=1:6とした線材では、Taの比率が高すぎて加
工性が低下し、長尺線材の作製が困難となった。一方、
Nb:Ta=6:1とした線材はNb比率が高すぎてT
aバリアの効果(超電導特性の向上)が得られなかっ
た。
【0015】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、本発明の超電
導線によれば、Nb−Tiフィラメント直径が0.5μ
m以下のNb−Ti超電導線において、Nb−Tiフィ
ラメント周りにNb層とTa層とからなる複合バリア層
を設けるようにしたため、加工工程における断線を防止
しながらヒステリシス損失を低減させることができる。
導線によれば、Nb−Tiフィラメント直径が0.5μ
m以下のNb−Ti超電導線において、Nb−Tiフィ
ラメント周りにNb層とTa層とからなる複合バリア層
を設けるようにしたため、加工工程における断線を防止
しながらヒステリシス損失を低減させることができる。
【図1】本発明の極細多芯Nb−Ti超電導線の実施の
形態の構造を示す拡大断面図である。
形態の構造を示す拡大断面図である。
【図2】従来の極細多芯Nb−Ti超電導線(Type
−2)の構造を示す拡大断面図である。
−2)の構造を示す拡大断面図である。
【図3】臨界電流密度とNb−Tiフィラメント直径と
の関係を示すグラフである。
の関係を示すグラフである。
【図4】本発明の極細多芯Nb−Ti超電導線の別の実
施の形態の構造を示す拡大断面図である。
施の形態の構造を示す拡大断面図である。
1 極細多芯超電導線 2 Cu−10wt%Ni 3 Cu 4 シングルスタック六角線 5 Nb−Tiフィラメント 6 Cu−30wt%Ni 7 Nbバリア層 8 Taバリア層 9 Nb/Ta複合バリア層
Claims (3)
- 【請求項1】0.5μm以下の直径を有する複数のNb
−Tiフィラメントを集合してなる極細多芯Nb−Ti
超電導線において、 前記Nb−Tiフィラメントの周りにNb層とTa層と
からなる複合バリア層を積層してなることを特徴とする
極細多芯Nb−Ti超電導線。 - 【請求項2】前記複合バリア層は、Ta層とNb層の厚
さの比率が0.2〜5の範囲にある、請求項1記載の極
細多芯Nb−Ti超電導線。 - 【請求項3】前記複合バリア層は、前記Nb−Tiフィ
ラメントの直径に対して0.5〜5%の範囲にある厚さ
を有する、請求項1記載の極細多芯Nb−Ti超電導
線。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7264504A JPH09106715A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 極細多芯Nb−Ti超電導線 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7264504A JPH09106715A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 極細多芯Nb−Ti超電導線 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09106715A true JPH09106715A (ja) | 1997-04-22 |
Family
ID=17404162
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7264504A Pending JPH09106715A (ja) | 1995-10-12 | 1995-10-12 | 極細多芯Nb−Ti超電導線 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09106715A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008097886A (ja) * | 2006-10-06 | 2008-04-24 | Kobe Steel Ltd | Nb3Sn超電導線材およびそのための前駆体 |
US10199137B2 (en) | 2012-09-03 | 2019-02-05 | Hitachi Metals, Ltd. | Insulated wire and coil using the same |
-
1995
- 1995-10-12 JP JP7264504A patent/JPH09106715A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008097886A (ja) * | 2006-10-06 | 2008-04-24 | Kobe Steel Ltd | Nb3Sn超電導線材およびそのための前駆体 |
US10199137B2 (en) | 2012-09-03 | 2019-02-05 | Hitachi Metals, Ltd. | Insulated wire and coil using the same |
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