JP3272017B2 - 交流用超電導線およびその製造方法 - Google Patents
交流用超電導線およびその製造方法Info
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- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Description
【0001】本発明は高電流密度かつ低損失の交流用超
電導線およびその製造方法に関するものである。
電導線およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、核融合炉用トロイダルマグネッ
ト、粒子加速機用マグネット、超電導発電機用マグネッ
ト等に利用される交流用超電導線が知られている。ま
た、この種の交流用超電導線として、Cu合金からなる
金属基地の内部に無数の極細の超電導フィラメントを分
散配列させた構造のものが知られている。
ト、粒子加速機用マグネット、超電導発電機用マグネッ
ト等に利用される交流用超電導線が知られている。ま
た、この種の交流用超電導線として、Cu合金からなる
金属基地の内部に無数の極細の超電導フィラメントを分
散配列させた構造のものが知られている。
【0003】この超電導フィラメントを有する交流用超
電導線を製造するには、図3(a)に示すようなNb−
Tiロッドからなる芯材1にCuあるいはCu合金から
なる管体2を被せて形成した複合体を複数本集合し、こ
れらをCu合金の管体3に挿入して縮径し、図3(b)
に示す1次素線4を作成する。次にこの1次素線4を複
数本集合して図3(c)に示すCu合金の管体5に挿入
して縮径し、図3(d)に示す2次素線6を作成し、こ
の2次素線6に、必要に応じて歪取りの熱処理や電気絶
縁処理を施して図3(e)に示す交流用超電導線7を得
ることができる。なお、前記2次素線6を必要に応じて
撚り線加工することもある。前記の如く製造された交流
用超電導線7にあっては、Cu合金の金属基地の内部に
直径0.1〜1μm程度の極細フィラメントが分散配列
された構造になっている。
電導線を製造するには、図3(a)に示すようなNb−
Tiロッドからなる芯材1にCuあるいはCu合金から
なる管体2を被せて形成した複合体を複数本集合し、こ
れらをCu合金の管体3に挿入して縮径し、図3(b)
に示す1次素線4を作成する。次にこの1次素線4を複
数本集合して図3(c)に示すCu合金の管体5に挿入
して縮径し、図3(d)に示す2次素線6を作成し、こ
の2次素線6に、必要に応じて歪取りの熱処理や電気絶
縁処理を施して図3(e)に示す交流用超電導線7を得
ることができる。なお、前記2次素線6を必要に応じて
撚り線加工することもある。前記の如く製造された交流
用超電導線7にあっては、Cu合金の金属基地の内部に
直径0.1〜1μm程度の極細フィラメントが分散配列
された構造になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記の如く製造された
交流用超電導体7において、交流損失は、超電導フィラ
メントの大きさに関係しており、損失を低減するために
は、できる限り超電導フィラメントの径を小さくするこ
とが必要である。
交流用超電導体7において、交流損失は、超電導フィラ
メントの大きさに関係しており、損失を低減するために
は、できる限り超電導フィラメントの径を小さくするこ
とが必要である。
【0005】ところが、超電導フィラメントの径を小さ
くすると、超電導フィラメントどうしの間隔も小さくな
るので、交流通電時に極細の超電導フィラメントどうし
が電磁気的な結合状態となり、超電導近接効果が生じ易
い傾向がある。即ち、超電導電子の電子ペアが周囲の金
属基地側にしみ出し、隣接する超電導フィラメントの間
で結合するために交流電通時の履歴損失が増大し、超電
導フィラメントを小さくした効果がなくなってしまう問
題がある。また、結合損失が生じないように極細の超電
導フィラメントの間隔を十分に大きくして交流用超電導
線を製造すると、超電導線1本の断面あたりに流し得る
電流が小さくなってしまう問題がある。
くすると、超電導フィラメントどうしの間隔も小さくな
るので、交流通電時に極細の超電導フィラメントどうし
が電磁気的な結合状態となり、超電導近接効果が生じ易
い傾向がある。即ち、超電導電子の電子ペアが周囲の金
属基地側にしみ出し、隣接する超電導フィラメントの間
で結合するために交流電通時の履歴損失が増大し、超電
導フィラメントを小さくした効果がなくなってしまう問
題がある。また、結合損失が生じないように極細の超電
導フィラメントの間隔を十分に大きくして交流用超電導
線を製造すると、超電導線1本の断面あたりに流し得る
電流が小さくなってしまう問題がある。
【0006】そこで従来から、超電導フィラメントの周
囲の金属基地をCu−Ni合金などの高電気抵抗合金か
ら形成したり、金属基地にMnなどの磁性元素を添加
し、超電導フィラメント間に生じようとする近接効果を
抑制しようとする試みがなされている。しかしながら、
Mnなどの磁性元素を金属基地に含有された場合、磁性
元素そのものを含有させることが交流用超電導線の損失
を増大させることになるために、磁性元素の添加量を5
%程度以下に止めておく傾向がある。ところが、磁性元
素の添加量をこの程度の値とするのでは、超電導線の使
用時に大きな電流密度が得られにくい問題があった。
囲の金属基地をCu−Ni合金などの高電気抵抗合金か
ら形成したり、金属基地にMnなどの磁性元素を添加
し、超電導フィラメント間に生じようとする近接効果を
抑制しようとする試みがなされている。しかしながら、
Mnなどの磁性元素を金属基地に含有された場合、磁性
元素そのものを含有させることが交流用超電導線の損失
を増大させることになるために、磁性元素の添加量を5
%程度以下に止めておく傾向がある。ところが、磁性元
素の添加量をこの程度の値とするのでは、超電導線の使
用時に大きな電流密度が得られにくい問題があった。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、磁性元素を超電導フィラメントの周囲に配置
添加することで交流通電時の結合損失を少なくし、しか
も、金属基地側には磁性元素の添加を行わずに磁性元素
による損失を少なくすることで、交流用として優れた特
性を備えた超電導線およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
たもので、磁性元素を超電導フィラメントの周囲に配置
添加することで交流通電時の結合損失を少なくし、しか
も、金属基地側には磁性元素の添加を行わずに磁性元素
による損失を少なくすることで、交流用として優れた特
性を備えた超電導線およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、導電性の金属基地の内部に極
細の超電導フィラメントが多数分散されてなる交流用超
電導線において、金属基地内の各超電導フィラメントの
周囲に10%以上の磁性元素を含有するCu−Ni合金
からなる被覆層が形成され、各被覆層の周囲を磁性元素
が添加されていないCu合金からなる金属基地が覆って
いることを特徴とする。
記課題を解決するために、導電性の金属基地の内部に極
細の超電導フィラメントが多数分散されてなる交流用超
電導線において、金属基地内の各超電導フィラメントの
周囲に10%以上の磁性元素を含有するCu−Ni合金
からなる被覆層が形成され、各被覆層の周囲を磁性元素
が添加されていないCu合金からなる金属基地が覆って
いることを特徴とする。
【0009】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、導電性の金属基地の内部に極細の超電導フィラ
メントが多数分散されてなる交流用超電導線の製造方法
において、Nb−Ti合金からなるロッド状の芯材に1
0%以上の磁性元素を含有するCu−Ni合金層を被覆
して複合線を形成し、この複合線を複数本集合した後に
前記磁性元素を含有していないCu合金管に挿入し縮径
加工することにより、Nb−Ti合金からなる各超電導
フィラメントの周囲に10%以上の磁性元素を含有する
Cu−Ni合金からなる被覆層を有し、各被覆層の周囲
を磁性元素が添加されていないCu合金からなる金属基
地が覆ってなる交流用超電導線を製造することを特徴と
する。
ために、導電性の金属基地の内部に極細の超電導フィラ
メントが多数分散されてなる交流用超電導線の製造方法
において、Nb−Ti合金からなるロッド状の芯材に1
0%以上の磁性元素を含有するCu−Ni合金層を被覆
して複合線を形成し、この複合線を複数本集合した後に
前記磁性元素を含有していないCu合金管に挿入し縮径
加工することにより、Nb−Ti合金からなる各超電導
フィラメントの周囲に10%以上の磁性元素を含有する
Cu−Ni合金からなる被覆層を有し、各被覆層の周囲
を磁性元素が添加されていないCu合金からなる金属基
地が覆ってなる交流用超電導線を製造することを特徴と
する。
【0010】
【作用】極細の超電導フィラメントが分散配列された金
属基地内に、濃度10%以上の高濃度の磁性元素を含有
する被覆層が含まれ、各被覆層が各超電導フィラメント
を覆っているので、クーパー電子ペアが超電導フィラメ
ントから常電導金属基地側にしみ出した場合に、磁性元
素のもつ磁性モーメントによって前記電子ペアがこわさ
れ、交流通電時に超電導フィラメントの間の金属基地に
流れようとする近接効果が抑制され、交流損失が減少す
る。また、10%以上の高濃度の磁性元素を含有する被
覆層が各超電導フィラメントの周囲を覆っているので、
前記電子ペアをこわす作用が強い。更に、被覆層を除く
金属基地の部分は前記磁性元素を含んでいないので、超
電導線の全体からみれば磁性元素の含有量は少なく、磁
性元素添加による損失増加にはならない。
属基地内に、濃度10%以上の高濃度の磁性元素を含有
する被覆層が含まれ、各被覆層が各超電導フィラメント
を覆っているので、クーパー電子ペアが超電導フィラメ
ントから常電導金属基地側にしみ出した場合に、磁性元
素のもつ磁性モーメントによって前記電子ペアがこわさ
れ、交流通電時に超電導フィラメントの間の金属基地に
流れようとする近接効果が抑制され、交流損失が減少す
る。また、10%以上の高濃度の磁性元素を含有する被
覆層が各超電導フィラメントの周囲を覆っているので、
前記電子ペアをこわす作用が強い。更に、被覆層を除く
金属基地の部分は前記磁性元素を含んでいないので、超
電導線の全体からみれば磁性元素の含有量は少なく、磁
性元素添加による損失増加にはならない。
【0011】一方、本発明方法によれば、各超電導フィ
ラメントの周囲に10%以上の高濃度の磁性元素を含有
させた被覆層を備え、各被覆層の周囲を磁性元素を含ま
ないCu合金の金属基地で覆った構造の交流用超電導線
を製造することができる。また、芯材の周囲に形成する
Cu合金層における10%以上の磁性元素の含有量を調
節することで、超電導フィラメントの周囲に含有させる
磁性元素の濃度を調節できる。
ラメントの周囲に10%以上の高濃度の磁性元素を含有
させた被覆層を備え、各被覆層の周囲を磁性元素を含ま
ないCu合金の金属基地で覆った構造の交流用超電導線
を製造することができる。また、芯材の周囲に形成する
Cu合金層における10%以上の磁性元素の含有量を調
節することで、超電導フィラメントの周囲に含有させる
磁性元素の濃度を調節できる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。第1図(a)〜(d)は、本発明に係る方
法をNb−Ti系の交流用超電導線に適用した一実施例
を示すもので、この例の方法を実施して図1(d)に示
す交流用超電導線Aを製造するには、図1(a)に示す
Nb−Ti合金からなるロッド状の芯材10の外周に、
Mnなどの磁性元素を添加したCu−Ni合金からなる
箔を被せてCu-Ni合金からなるCu合金層11を形
成し、更にその外側に磁性元素を含まないCu−Ni合
金などの高電気抵抗合金からなるCu合金管12を被
せ、全体を縮径して図3に示す複合線13を作成する。
て説明する。第1図(a)〜(d)は、本発明に係る方
法をNb−Ti系の交流用超電導線に適用した一実施例
を示すもので、この例の方法を実施して図1(d)に示
す交流用超電導線Aを製造するには、図1(a)に示す
Nb−Ti合金からなるロッド状の芯材10の外周に、
Mnなどの磁性元素を添加したCu−Ni合金からなる
箔を被せてCu-Ni合金からなるCu合金層11を形
成し、更にその外側に磁性元素を含まないCu−Ni合
金などの高電気抵抗合金からなるCu合金管12を被
せ、全体を縮径して図3に示す複合線13を作成する。
【0013】ここで前記のCu合金層11は、Mn,F
e,Co,Ni,Rh,Pd,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,G
d,Tb,Dy,Ho,Er,Tmなどの磁性元素の1種また
は2種以上を高電気抵抗合金のCu−Ni合金に所定量
添加してなるものである。また、Cu合金層11を形成
するには、前述のように箔を巻き付けても良いし、管体
を芯材10に被せても良いし、芯材10にメッキ層を被
覆しても良い。前記Cu合金層11における磁性元素の
含有量は、10%以上であることが好ましく、10%以
下であると近接効果抑制作用が低くなる。また、Mnの
場合はCuとの固溶限界の関係で任意の添加量で良い
が、他の元素はCuとの固溶限界によってそれぞれ異な
る含有量とする。ただし、Cu合金層11とCu合金管
12を含めて考えた場合、それら全体に含まれる磁性元
素量を3%以下にすることが好ましい。これらの磁性元
素の含有量が3%を越えるようであると、超電導線全体
の損失が増大して超電導特性に悪影響を与える。
e,Co,Ni,Rh,Pd,Ce,Pr,Nd,Sm,Eu,G
d,Tb,Dy,Ho,Er,Tmなどの磁性元素の1種また
は2種以上を高電気抵抗合金のCu−Ni合金に所定量
添加してなるものである。また、Cu合金層11を形成
するには、前述のように箔を巻き付けても良いし、管体
を芯材10に被せても良いし、芯材10にメッキ層を被
覆しても良い。前記Cu合金層11における磁性元素の
含有量は、10%以上であることが好ましく、10%以
下であると近接効果抑制作用が低くなる。また、Mnの
場合はCuとの固溶限界の関係で任意の添加量で良い
が、他の元素はCuとの固溶限界によってそれぞれ異な
る含有量とする。ただし、Cu合金層11とCu合金管
12を含めて考えた場合、それら全体に含まれる磁性元
素量を3%以下にすることが好ましい。これらの磁性元
素の含有量が3%を越えるようであると、超電導線全体
の損失が増大して超電導特性に悪影響を与える。
【0014】次に前記複合線13を複数本、図1(c)
に示すように集合した後に、Cu−Ni合金などからな
る高電気抵抗の合金からなるCu合金管14に収納して
縮径する加工を1回または複数回行って図1(d)に示
すように、Cu−Ni合金からなる金属基地内に極細の
多数の超電導フィラメントが分散配列された構成の交流
用超電導線Aを得ることができる。なお、前記超電導線
Aには、歪除去などの目的のために必要に応じて熱処理
を施した後、電気絶縁層を形成して使用に供する。な
お、電気絶縁処理の前に必要に応じて撚り線加工を施し
ても良い。
に示すように集合した後に、Cu−Ni合金などからな
る高電気抵抗の合金からなるCu合金管14に収納して
縮径する加工を1回または複数回行って図1(d)に示
すように、Cu−Ni合金からなる金属基地内に極細の
多数の超電導フィラメントが分散配列された構成の交流
用超電導線Aを得ることができる。なお、前記超電導線
Aには、歪除去などの目的のために必要に応じて熱処理
を施した後、電気絶縁層を形成して使用に供する。な
お、電気絶縁処理の前に必要に応じて撚り線加工を施し
ても良い。
【0015】前記交流用超電導線Aの内部構造は図2に
示す構造となっている。即ち、直径0.1μm〜1μm
程度に極細化されたNb−Ti合金から無数の超電導フ
ィラメント15と、各超電導フィラメント15の周囲を
覆う被覆層16と、各被覆層16の周囲を覆うCu−N
i合金の高電気抵抗の金属基地17から超電導線Aが構
成されている。前記超電導フィラメント15は芯材10
を加工して形成されたものであり、被覆層16は合金層
11を加工して形成されたものであり、金属基地17は
Cu合金管12、14を加工して形成されたものであ
る。
示す構造となっている。即ち、直径0.1μm〜1μm
程度に極細化されたNb−Ti合金から無数の超電導フ
ィラメント15と、各超電導フィラメント15の周囲を
覆う被覆層16と、各被覆層16の周囲を覆うCu−N
i合金の高電気抵抗の金属基地17から超電導線Aが構
成されている。前記超電導フィラメント15は芯材10
を加工して形成されたものであり、被覆層16は合金層
11を加工して形成されたものであり、金属基地17は
Cu合金管12、14を加工して形成されたものであ
る。
【0016】前記超電導線Aは液体ヘリウムなどの冷媒
によって極低温に冷却して使用する。そして、交流通電
を行った場合、金属基地17内の超電導フィラメント1
5に近い部分に高濃度の磁性元素を含有する被覆層16
が配置されているので、超電導フィラメント15…間に
生じる履歴損失を低減させることができる。ここで超電
導線Aにおいて、交流通電時に超電導複フィラメント1
5…の間に履歴損失が生じるのは、交流用の超電導線A
にあっては、超電導フィラメント15を直径1〜0.1
μm程度まで極細化されており、このような極細径の超
電導フィラメント15からは、その周囲の金属基地17
側に超電導電子の電子ペアがしみ出し、隣接する超電導
フィラメント15、15の間で電子ペアの結合がなされ
ようとするためである。
によって極低温に冷却して使用する。そして、交流通電
を行った場合、金属基地17内の超電導フィラメント1
5に近い部分に高濃度の磁性元素を含有する被覆層16
が配置されているので、超電導フィラメント15…間に
生じる履歴損失を低減させることができる。ここで超電
導線Aにおいて、交流通電時に超電導複フィラメント1
5…の間に履歴損失が生じるのは、交流用の超電導線A
にあっては、超電導フィラメント15を直径1〜0.1
μm程度まで極細化されており、このような極細径の超
電導フィラメント15からは、その周囲の金属基地17
側に超電導電子の電子ペアがしみ出し、隣接する超電導
フィラメント15、15の間で電子ペアの結合がなされ
ようとするためである。
【0017】この点において前記構造の超電導線Aにあ
っては、超電導フィラメント15…の周囲の金属基地1
7内に、磁性を有する元素が含有されているとクーパー
電子のペアが磁性元素の磁性モーメントによりくずされ
て結合が生じにくくなり、交流損失が減少する。
っては、超電導フィラメント15…の周囲の金属基地1
7内に、磁性を有する元素が含有されているとクーパー
電子のペアが磁性元素の磁性モーメントによりくずされ
て結合が生じにくくなり、交流損失が減少する。
【0018】また、高濃度の磁性元素を含有する被複層
16が各超電導フィラメント15の周囲を直に覆ってい
るので、前記電子ペアのをこわす作用が強くなり、近接
効果を抑制する効果は十分に高くなる。また、金属基地
17の部分は、磁性元素を含んでいないので、超電導線
Aの全体からみれば磁性元素の量は少なく、磁性元素添
加による近接効果にはならない。従って、超電導線Aの
損失の増加を抑えつつ効率良く近接効果を抑制すること
ができる。なお、この近接効果の抑制効率は、芯材10
の周囲に形成する合金層11に含有させる磁性元素の濃
度を調整することにより自在に調整することができる。
16が各超電導フィラメント15の周囲を直に覆ってい
るので、前記電子ペアのをこわす作用が強くなり、近接
効果を抑制する効果は十分に高くなる。また、金属基地
17の部分は、磁性元素を含んでいないので、超電導線
Aの全体からみれば磁性元素の量は少なく、磁性元素添
加による近接効果にはならない。従って、超電導線Aの
損失の増加を抑えつつ効率良く近接効果を抑制すること
ができる。なお、この近接効果の抑制効率は、芯材10
の周囲に形成する合金層11に含有させる磁性元素の濃
度を調整することにより自在に調整することができる。
【0019】
【製造例】直径15mmのNb−Tiロッドに厚さ40
μmのマンガニン箔(Cu-12%Mn-2%Ni)を巻
き付け、更に10重量%のNiを含む外径18mm、内
径16mmの管体に挿入して縮径加工を施し、直径0.
7mmの1次素線を得た。次にこの1次素線を283本
集合し、10重量%のNiを含む外径15mm、内径1
4mmの管体に挿入して縮径加工を行ない、直径0.1
mmの交流用超電導線を得た。
μmのマンガニン箔(Cu-12%Mn-2%Ni)を巻
き付け、更に10重量%のNiを含む外径18mm、内
径16mmの管体に挿入して縮径加工を施し、直径0.
7mmの1次素線を得た。次にこの1次素線を283本
集合し、10重量%のNiを含む外径15mm、内径1
4mmの管体に挿入して縮径加工を行ない、直径0.1
mmの交流用超電導線を得た。
【0020】以上説明した如く製造されたNb−Ti系
交流用超電導線に交流通電を行なってその臨界温度(T
c)を測定したところ、Tc=8.5Kを示し、臨界電
流密度(Jc)を0.5Tの磁場中において測定したと
ころ、Jc=120000A/cm2の優秀な値を示し
た。
交流用超電導線に交流通電を行なってその臨界温度(T
c)を測定したところ、Tc=8.5Kを示し、臨界電
流密度(Jc)を0.5Tの磁場中において測定したと
ころ、Jc=120000A/cm2の優秀な値を示し
た。
【0021】これに対し、前記Mn箔の巻き付けを行な
わないで製造した交流用の超電導線の交流通電時の臨界
温度は、Tc=8.5Kを示し、臨界電流密度(Jc)
を0.5Tの磁場中に測定したところ、Jc=9600
0A/cm2の値を示した。この結果から、Mn箔を巻
き付けて製造された超電導線の特性が優秀であることが
明かになった。
わないで製造した交流用の超電導線の交流通電時の臨界
温度は、Tc=8.5Kを示し、臨界電流密度(Jc)
を0.5Tの磁場中に測定したところ、Jc=9600
0A/cm2の値を示した。この結果から、Mn箔を巻
き付けて製造された超電導線の特性が優秀であることが
明かになった。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、超
電導フィラメントの周囲部分に10%以上の濃度の磁性
元素を含有させた被覆層を配置しているので、交流通電
時に超電導フィラメントの周囲の金属基地側に超電導電
子のペアのしみ出しが生じた場合であっても、磁性元素
の磁性によつて電子のペアをこわすことができるので、
交流通電時の近接効果を抑制することができる。従って
交流電通時の損失が少ない、臨界電流密度の高い交流用
超電導線を得ることができる。
電導フィラメントの周囲部分に10%以上の濃度の磁性
元素を含有させた被覆層を配置しているので、交流通電
時に超電導フィラメントの周囲の金属基地側に超電導電
子のペアのしみ出しが生じた場合であっても、磁性元素
の磁性によつて電子のペアをこわすことができるので、
交流通電時の近接効果を抑制することができる。従って
交流電通時の損失が少ない、臨界電流密度の高い交流用
超電導線を得ることができる。
【0023】更に、10%以上の高濃度の磁性元素を含
有する被覆層で各超電導フィラメントの周囲を覆ってい
るので、前記電子ペアのをこわす作用が強くなり、近接
効果を抑制する効果は十分に高くなる。また、被覆層を
除く金属基地の部分は磁性元素を含んでいないので、超
電導線の全体からみれば磁性元素の含有量は少なくなる
ので、磁性元素の添加に起因する損失増加にはならな
い。従って、超電導線の損失の増加を抑えつつ効率良く
近接効果を抑制することができ、優れた特性の交流用超
電導線を提供することができる。
有する被覆層で各超電導フィラメントの周囲を覆ってい
るので、前記電子ペアのをこわす作用が強くなり、近接
効果を抑制する効果は十分に高くなる。また、被覆層を
除く金属基地の部分は磁性元素を含んでいないので、超
電導線の全体からみれば磁性元素の含有量は少なくなる
ので、磁性元素の添加に起因する損失増加にはならな
い。従って、超電導線の損失の増加を抑えつつ効率良く
近接効果を抑制することができ、優れた特性の交流用超
電導線を提供することができる。
【0024】一方、本発明方法によれば、超電導フィラ
メントの周囲に10%以上の高濃度の磁性元素を含有さ
せた被覆層を備え、その周囲を磁性元素を含まないCu
合金の金属基地で覆った構造の交流用超電導線を製造す
ることができる。また、芯材の周囲に形成するCu−N
i合金層における磁性元素の含有量を調節することで、
超電導フィラメントの周囲の被覆層中に含有させる磁性
元素の濃度を容易に調節することができる。そして、こ
れにより近接効果の抑制効果を調節することができる。
メントの周囲に10%以上の高濃度の磁性元素を含有さ
せた被覆層を備え、その周囲を磁性元素を含まないCu
合金の金属基地で覆った構造の交流用超電導線を製造す
ることができる。また、芯材の周囲に形成するCu−N
i合金層における磁性元素の含有量を調節することで、
超電導フィラメントの周囲の被覆層中に含有させる磁性
元素の濃度を容易に調節することができる。そして、こ
れにより近接効果の抑制効果を調節することができる。
【図1】(a)は、芯材を合金層と合金管で覆った状態
を示す断面図、(b)は、1次複合線の断面図、(c)
は、1次複合線の集合状態を示す断面図、(d)は、本
発明に係る交流用超電導線の拡大断面図である。
を示す断面図、(b)は、1次複合線の断面図、(c)
は、1次複合線の集合状態を示す断面図、(d)は、本
発明に係る交流用超電導線の拡大断面図である。
【図2】図1(d)に示す交流用超電導線の拡大断面
図、
図、
【図3】(a)は、従来の複合線の集合状態を示す断面
図、(b)は、1次複合線の断面図、(c)は、従来の
1次複合線の集合状態を示す断面図、(d)は、従来の
2次素線の拡大断面図、 (e)は、従来の超電導線の拡
大断面図である。
図、(b)は、1次複合線の断面図、(c)は、従来の
1次複合線の集合状態を示す断面図、(d)は、従来の
2次素線の拡大断面図、 (e)は、従来の超電導線の拡
大断面図である。
フロントページの続き (72)発明者 河野 宰 東京都江東区木場一丁目5番1号 藤倉 電線株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−283505(JP,A) 特開 昭61−101914(JP,A) 特開 平2−112111(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 12/10 ZAA H01B 13/00 563 B21F 19/00
Claims (2)
- 【請求項1】 導電性の金属基地の内部に極細の超電導
フィラメントが多数分散されてなる交流用超電導線にお
いて、 金属基地内の各超電導フィラメントの周囲に10%以上
の磁性元素を含有するCu−Ni合金からなる被覆層が
形成され、各被覆層の周囲を磁性元素が添加されていな
いCu合金からなる金属基地が覆っていることを特徴と
する交流用超電導線。 - 【請求項2】 導電性の金属基地の内部に極細の超電導
フィラメントが多数分散されてなる交流用超電導線の製
造方法において、 Nb−Ti合金からなるロッド状の芯材に10%以上の
磁性元素を含有するCu−Ni合金層を被覆して複合線
を形成し、この複合線を複数本集合した後に前記磁性元
素を含有していないCu合金管に挿入し縮径加工するこ
とにより、Nb−Ti合金からなる各超電導フィラメン
トの周囲に10%以上の磁性元素を含有するCu-Ni
合金からなる被覆層を有し、各被覆層の周囲を磁性元素
が添加されていないCu合金からなる金属基地が覆って
なる交流用超電導線を製造することを特徴とする交流用
超電導線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03816192A JP3272017B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 交流用超電導線およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP03816192A JP3272017B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 交流用超電導線およびその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0696626A JPH0696626A (ja) | 1994-04-08 |
| JP3272017B2 true JP3272017B2 (ja) | 2002-04-08 |
Family
ID=12517685
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP03816192A Expired - Fee Related JP3272017B2 (ja) | 1992-02-25 | 1992-02-25 | 交流用超電導線およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3272017B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6403194B1 (en) | 1998-09-03 | 2002-06-11 | Hitachi, Ltd. | Magnetic recording medium, process for producing same and magnetic disc apparatus |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103956219B (zh) * | 2014-04-21 | 2016-08-31 | 西部超导材料科技股份有限公司 | 一种NbTi-CuNi-Cu超导复合线材的制备方法 |
| CN111659749B (zh) * | 2020-05-20 | 2022-07-01 | 西部超导材料科技股份有限公司 | 一种NbTi/CuNi/Cu超导复合线材的制备方法 |
-
1992
- 1992-02-25 JP JP03816192A patent/JP3272017B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6403194B1 (en) | 1998-09-03 | 2002-06-11 | Hitachi, Ltd. | Magnetic recording medium, process for producing same and magnetic disc apparatus |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0696626A (ja) | 1994-04-08 |
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