JPH0855527A - Ｎｂ３ Ｓｎ超電導線の製造方法 - Google Patents
Ｎｂ３ Ｓｎ超電導線の製造方法Info
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- JPH0855527A JPH0855527A JP4092026A JP9202692A JPH0855527A JP H0855527 A JPH0855527 A JP H0855527A JP 4092026 A JP4092026 A JP 4092026A JP 9202692 A JP9202692 A JP 9202692A JP H0855527 A JPH0855527 A JP H0855527A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
Abstract
(57)【要約】
【目的】 超電導特性に優れたＮｂ3 Ｓｎ超電導線を効
率よく製造する方法を提供する。 【構成】 Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの金属材料からなる金属複
合ビレットに延伸加工を施して金属複合線材となし、こ
の金属複合線材に所定の加熱処理を施すＮｂ3 Ｓｎ超電
導線の製造方法において、前記金属複合ビレット８を、
Ｃｕ製管４内にＣｕ金属箔１とＳｎ金属箔２の積層体３
を稠密に充填した複合ビレットＡの外周にＮｂ製管６と
Ｃｕ製管14を順次複合して複合ビレットＢとなし、この
複合ビレットＢに延伸加工を施して複合線材５となし、
この複合線材５をＣｕ製管24内に多数本充填して作製す
る。 【効果】 金属複合ビレット８は、Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの
パイプ状又は箔状の金属材料から構成されていて加工性
に優れ、従って前記金属複合ビレット８を延伸加工し加
熱処理して得られるＮｂ3 Ｓｎ超電導線は、品質が良好
で超電導特性に優れたものとなる。
率よく製造する方法を提供する。 【構成】 Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの金属材料からなる金属複
合ビレットに延伸加工を施して金属複合線材となし、こ
の金属複合線材に所定の加熱処理を施すＮｂ3 Ｓｎ超電
導線の製造方法において、前記金属複合ビレット８を、
Ｃｕ製管４内にＣｕ金属箔１とＳｎ金属箔２の積層体３
を稠密に充填した複合ビレットＡの外周にＮｂ製管６と
Ｃｕ製管14を順次複合して複合ビレットＢとなし、この
複合ビレットＢに延伸加工を施して複合線材５となし、
この複合線材５をＣｕ製管24内に多数本充填して作製す
る。 【効果】 金属複合ビレット８は、Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの
パイプ状又は箔状の金属材料から構成されていて加工性
に優れ、従って前記金属複合ビレット８を延伸加工し加
熱処理して得られるＮｂ3 Ｓｎ超電導線は、品質が良好
で超電導特性に優れたものとなる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、品質が良好で、超電導
特性に優れたＮｂ3 Ｓｎ超電導線を効率よく製造する方
法に関する。
特性に優れたＮｂ3 Ｓｎ超電導線を効率よく製造する方
法に関する。
【０００２】
【従来の技術】Ｎｂ3 Ｓｎ，Ｖ3 Ｇａ，Ｎｂ3 Ａｌ等の
Ａ3 Ｂの化学式で示される化合物超電導体はＡ15型化合
物超電導体と称され、Ｎｂ−Ｔｉ合金超電導体と共にそ
の応用研究が強力に押し進められており、磁気浮上列
車，高エネルギー粒子加速器，医療診断用核磁気共鳴映
像装置等への実用化が急速に展開している。ところで、
前述の化合物超電導体は材質が硬くて脆い為、合金材の
ように直接線材に加工することができず、その為、例え
ばＣｕ−Ｓｎ合金（ブロンズ）製管内にＮｂ製棒材を充
填して複合ビレットとなし、この複合ビレットを延伸加
工して所望形状の複合線材となし、この複合線材に所定
の加熱処理を施して、Ｃｕ−Ｓｎ合金製管材中のＳｎを
Ｎｂ棒材に熱拡散させてＮｂ3 Ｓｎ超電導体相を反応生
成させるブロンズ法等により製造されている。しかしな
がら、前述のブロンズ法では、複合ビレットの外装とな
るＣｕ−Ｓｎ合金は加工硬化量が大きく、従って延伸加
工中に何度も中間焼鈍を施す必要があり、生産性に劣る
ものであった。
Ａ3 Ｂの化学式で示される化合物超電導体はＡ15型化合
物超電導体と称され、Ｎｂ−Ｔｉ合金超電導体と共にそ
の応用研究が強力に押し進められており、磁気浮上列
車，高エネルギー粒子加速器，医療診断用核磁気共鳴映
像装置等への実用化が急速に展開している。ところで、
前述の化合物超電導体は材質が硬くて脆い為、合金材の
ように直接線材に加工することができず、その為、例え
ばＣｕ−Ｓｎ合金（ブロンズ）製管内にＮｂ製棒材を充
填して複合ビレットとなし、この複合ビレットを延伸加
工して所望形状の複合線材となし、この複合線材に所定
の加熱処理を施して、Ｃｕ−Ｓｎ合金製管材中のＳｎを
Ｎｂ棒材に熱拡散させてＮｂ3 Ｓｎ超電導体相を反応生
成させるブロンズ法等により製造されている。しかしな
がら、前述のブロンズ法では、複合ビレットの外装とな
るＣｕ−Ｓｎ合金は加工硬化量が大きく、従って延伸加
工中に何度も中間焼鈍を施す必要があり、生産性に劣る
ものであった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】このようなことから、
Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの加工性の良い金属材料からなる金属
複合ビレットを作製し、この金属複合ビレットを途中に
焼鈍を入れずに、所定形状の線材にまで延伸加工したの
ち、最終工程でこの線材に所定の加熱処理を施してＮｂ
3 Ｓｎ超電導体相を反応生成させる内部拡散法が提案さ
れた。この内部拡散法は、原料のＳｎ金属を粉末とな
し、この粉末をＣｕの金属粉末と混合してＣｕ製管内に
充填して複合ビレットを作製し、この複合ビレットの外
周にＮｂ製管とＣｕ製管を順次複合し、これを延伸加工
して得た複合線材をＣｕ製管内に多数本充填して金属複
合ビレットとなし、この金属複合ビレットに延伸加工を
施して金属複合線材となし、この金属複合線材に所定の
加熱処理を施してＮｂ3 Ｓｎ超電導線を製造する方法で
あるが、この方法では延伸加工工程において、内部のＣ
ｕとＳｎの原料粉末が均一に流動変形せずに、加工線材
に蛇腹状の縊れが生じて目的とする細線にまで加工でき
ず、又加工ができたとしても得られる超電導線は超電導
特性に劣るものであった。
Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの加工性の良い金属材料からなる金属
複合ビレットを作製し、この金属複合ビレットを途中に
焼鈍を入れずに、所定形状の線材にまで延伸加工したの
ち、最終工程でこの線材に所定の加熱処理を施してＮｂ
3 Ｓｎ超電導体相を反応生成させる内部拡散法が提案さ
れた。この内部拡散法は、原料のＳｎ金属を粉末とな
し、この粉末をＣｕの金属粉末と混合してＣｕ製管内に
充填して複合ビレットを作製し、この複合ビレットの外
周にＮｂ製管とＣｕ製管を順次複合し、これを延伸加工
して得た複合線材をＣｕ製管内に多数本充填して金属複
合ビレットとなし、この金属複合ビレットに延伸加工を
施して金属複合線材となし、この金属複合線材に所定の
加熱処理を施してＮｂ3 Ｓｎ超電導線を製造する方法で
あるが、この方法では延伸加工工程において、内部のＣ
ｕとＳｎの原料粉末が均一に流動変形せずに、加工線材
に蛇腹状の縊れが生じて目的とする細線にまで加工でき
ず、又加工ができたとしても得られる超電導線は超電導
特性に劣るものであった。
【０００４】
【課題を解決する為の手段】本発明はこのような状況に
鑑み鋭意研究を行った結果なされたもので、その目的と
するところは、品質が良好で、超電導特性に優れたＮｂ
3 Ｓｎ超電導線を効率よく製造する方法を提供すること
にある。即ち、本発明は、Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの金属材料
からなる金属複合ビレットに延伸加工を施して所望形状
の金属複合線材となし、この金属複合線材に所定の加熱
処理を施してＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎ超電導体
相を形成せしめるＮｂ3Ｓｎ超電導線の製造方法におい
て、前記金属複合ビレットを、Ｃｕ製管内にＣｕ金属箔
とＳｎ金属箔の積層体を稠密に充填した複合ビレットＡ
の外周にＮｂ製管とＣｕ製管を順次複合して複合ビレッ
トＢとなし、この複合ビレットＢに延伸加工を施して複
合線材となし、この複合線材をＣｕ製管内に多数本充填
して作製することを特徴とするものである。
鑑み鋭意研究を行った結果なされたもので、その目的と
するところは、品質が良好で、超電導特性に優れたＮｂ
3 Ｓｎ超電導線を効率よく製造する方法を提供すること
にある。即ち、本発明は、Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの金属材料
からなる金属複合ビレットに延伸加工を施して所望形状
の金属複合線材となし、この金属複合線材に所定の加熱
処理を施してＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎ超電導体
相を形成せしめるＮｂ3Ｓｎ超電導線の製造方法におい
て、前記金属複合ビレットを、Ｃｕ製管内にＣｕ金属箔
とＳｎ金属箔の積層体を稠密に充填した複合ビレットＡ
の外周にＮｂ製管とＣｕ製管を順次複合して複合ビレッ
トＢとなし、この複合ビレットＢに延伸加工を施して複
合線材となし、この複合線材をＣｕ製管内に多数本充填
して作製することを特徴とするものである。
【０００５】本発明方法は、内部拡散法にて、Ｃｕ製管
内に充填する原料のＣｕとＳｎの金属材料に、各々の金
属箔を用いて複合ビレット又は金属複合ビレットの加工
性を高めるようにしたものである。以下に本発明を図を
参照して具体的に説明する。図１イ〜トは、本発明にて
用いる金属複合ビレットの作製方法の態様例を示す工程
説明図である。Ｃｕの金属箔１とＳｎの金属箔２をそれ
ぞれ１枚づつ重ね合わせ（図イ）、これをＳｎの金属箔
２を内側にして渦巻状に巻上げて積層体３となし（図
ロ）、この積層体３を銅製管４内に充填して複合ビレッ
トＡとなし（図ハ）、この複合ビレットＡをスエージャ
ー等により圧縮加工して内部の積層体３の密度を高めて
複合素材５となし（図ニ）、次にこの複合素材５の外周
にＮｂ製管６とＣｕ製管14を複合して複合ビレットＢと
なし（図ホ）、この複合ビレットＢを延伸加工して断面
六角の線材７となし（図ヘ）、この六角線材７をＣｕ製
管24内に稠密充填して金属複合ビレット８を作製する
（図ト）。
内に充填する原料のＣｕとＳｎの金属材料に、各々の金
属箔を用いて複合ビレット又は金属複合ビレットの加工
性を高めるようにしたものである。以下に本発明を図を
参照して具体的に説明する。図１イ〜トは、本発明にて
用いる金属複合ビレットの作製方法の態様例を示す工程
説明図である。Ｃｕの金属箔１とＳｎの金属箔２をそれ
ぞれ１枚づつ重ね合わせ（図イ）、これをＳｎの金属箔
２を内側にして渦巻状に巻上げて積層体３となし（図
ロ）、この積層体３を銅製管４内に充填して複合ビレッ
トＡとなし（図ハ）、この複合ビレットＡをスエージャ
ー等により圧縮加工して内部の積層体３の密度を高めて
複合素材５となし（図ニ）、次にこの複合素材５の外周
にＮｂ製管６とＣｕ製管14を複合して複合ビレットＢと
なし（図ホ）、この複合ビレットＢを延伸加工して断面
六角の線材７となし（図ヘ）、この六角線材７をＣｕ製
管24内に稠密充填して金属複合ビレット８を作製する
（図ト）。
【０００６】本発明方法において、Ｃｕ金属箔とＳｎ金
属箔の集積体は、前述のようにＣｕ金属箔とＳｎ金属箔
とを重ね合わせ、これを渦巻状に巻上げる方法の他、葛
状に折り曲げる等の任意の方法により形成される。又積
層体のＣｕ金属箔とＳｎ金属箔との比率は、Ｓｎ金属箔
の比率が50％未満では、反応生成するＮｂ3 Ｓｎの密度
が低過ぎて高い臨界電流密度（Ｊｃ）が得られず、又Ｓ
ｎ金属箔の比率が95％を超えると複合ビレットの加工性
が低下するので、50〜95％の範囲に入るように調整する
のが好ましい。
属箔の集積体は、前述のようにＣｕ金属箔とＳｎ金属箔
とを重ね合わせ、これを渦巻状に巻上げる方法の他、葛
状に折り曲げる等の任意の方法により形成される。又積
層体のＣｕ金属箔とＳｎ金属箔との比率は、Ｓｎ金属箔
の比率が50％未満では、反応生成するＮｂ3 Ｓｎの密度
が低過ぎて高い臨界電流密度（Ｊｃ）が得られず、又Ｓ
ｎ金属箔の比率が95％を超えると複合ビレットの加工性
が低下するので、50〜95％の範囲に入るように調整する
のが好ましい。
【０００７】本発明方法において、Ｃｕ金属箔とＳｎ金
属箔の積層体とＮｂ製管の間にＣｕ製管を介在させるの
は、Ｓｎ金属箔がＮｂ製管に接触すると、延伸加工中の
加工発熱により非超電導体相のＮｂ3 Ｓｎが反応生成し
て、得られるＮｂ3 Ｓｎ超電導線の超電導特性が低下す
る為である。従ってＳｎ金属箔を内側にしＣｕ金属箔を
表面に露出させた積層体であれば、Ｎｂ製管に直接充填
しても差支えない。又Ｃｕ製管内に充填する複合線材
は、その断面を六角形状となして充填密度を高めること
が望ましい。
属箔の積層体とＮｂ製管の間にＣｕ製管を介在させるの
は、Ｓｎ金属箔がＮｂ製管に接触すると、延伸加工中の
加工発熱により非超電導体相のＮｂ3 Ｓｎが反応生成し
て、得られるＮｂ3 Ｓｎ超電導線の超電導特性が低下す
る為である。従ってＳｎ金属箔を内側にしＣｕ金属箔を
表面に露出させた積層体であれば、Ｎｂ製管に直接充填
しても差支えない。又Ｃｕ製管内に充填する複合線材
は、その断面を六角形状となして充填密度を高めること
が望ましい。
【０００８】本発明方法において、複合ビレットＡは、
内部が金属箔の積層体の為充填密度が低く、従ってこの
複合ビレットＡの延伸加工は、始めにスエージング加工
や冷間静水圧圧縮（ＣＩＰ処理）等の圧縮量の大きい加
工を入れるのが好ましい。又金属箔の積層体を予めＨＩ
Ｐ処理して圧縮成形体となしてからＣｕ製管内に充填す
る方法も有効である。又複合線材を充填した金属複合ビ
レットについても、延伸加工の始めに前記の圧縮量の大
きい延伸加工を入れるのが、品質上好ましい。本発明方
法は、金属複合ビレットを延伸加工して得られる金属複
合線材を、再びＣｕ製管に多数本充填して金属複合ビレ
ットとなし、これを延伸加工する工程を所望回施す超多
芯超電導線の製造にも適用できる。
内部が金属箔の積層体の為充填密度が低く、従ってこの
複合ビレットＡの延伸加工は、始めにスエージング加工
や冷間静水圧圧縮（ＣＩＰ処理）等の圧縮量の大きい加
工を入れるのが好ましい。又金属箔の積層体を予めＨＩ
Ｐ処理して圧縮成形体となしてからＣｕ製管内に充填す
る方法も有効である。又複合線材を充填した金属複合ビ
レットについても、延伸加工の始めに前記の圧縮量の大
きい延伸加工を入れるのが、品質上好ましい。本発明方
法は、金属複合ビレットを延伸加工して得られる金属複
合線材を、再びＣｕ製管に多数本充填して金属複合ビレ
ットとなし、これを延伸加工する工程を所望回施す超多
芯超電導線の製造にも適用できる。
【０００９】
【作用】本発明方法では、Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの金属材料
からなる金属複合ビレットに延伸加工を施して所望形状
の金属複合線材となし、この金属複合線材に所定の加熱
処理を施してＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎ超電導体
相を形成せしめるＮｂ3Ｓｎ超電導線の製造方法におい
て、前記金属複合ビレットを、Ｃｕ製管内にＣｕ金属箔
とＳｎ金属箔の積層体を稠密に充填した複合ビレットＡ
の外周にＮｂ製管とＣｕ製管を順次複合して複合ビレッ
トＢとなし、この複合ビレットＢに延伸加工を施して複
合線材となし、この複合線材をＣｕ製管内に多数本充填
して作製するので、前記金属複合ビレットは、Ｃｕ，Ｎ
ｂ，Ｓｎのパイプ状又は箔状の金属材料から構成されて
いて加工性に優れ、従って前記金属複合ビレットを延伸
加工し加熱処理して得られるＮｂ3 Ｓｎ超電導線は、品
質が良好で超電導特性に優れたものとなる。
からなる金属複合ビレットに延伸加工を施して所望形状
の金属複合線材となし、この金属複合線材に所定の加熱
処理を施してＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎ超電導体
相を形成せしめるＮｂ3Ｓｎ超電導線の製造方法におい
て、前記金属複合ビレットを、Ｃｕ製管内にＣｕ金属箔
とＳｎ金属箔の積層体を稠密に充填した複合ビレットＡ
の外周にＮｂ製管とＣｕ製管を順次複合して複合ビレッ
トＢとなし、この複合ビレットＢに延伸加工を施して複
合線材となし、この複合線材をＣｕ製管内に多数本充填
して作製するので、前記金属複合ビレットは、Ｃｕ，Ｎ
ｂ，Ｓｎのパイプ状又は箔状の金属材料から構成されて
いて加工性に優れ、従って前記金属複合ビレットを延伸
加工し加熱処理して得られるＮｂ3 Ｓｎ超電導線は、品
質が良好で超電導特性に優れたものとなる。
【００１０】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳細に説明す
る。 実施例１ 厚さ20μｍのＣｕ箔と厚さ50μｍのＳｎ箔とを１枚ずつ
重ね合わせ、これをＳｎ箔を内側にして渦巻き状に巻き
上げて直径26mmφの積層体となし、この積層体を内径27
mmφ，外径30mmφの純Ｃｕ製管内に充填したのち、前記
Ｃｕ製管の両端を電子ビーム溶接により0.001Torr にて
真空封止して複合ビレットＡを作製した。次にこの複合
ビレットＡをスエージング加工して高密度化したのち、
引抜加工を施して10mmφの複合素材となし、この複合素
材の外周に内径10mmφ，外径14mmφのＮｂ製管及び内径
14mmφ，外径18mmφのＣｕ製管を複合して複合ビレット
Ｂとなし、次いでこれを８mmφまでスエージング加工
し、次いで引抜加工、伸線加工を順次施して対辺２mmの
断面六角形の線材となした。次にこの六角線材を内形50
mmφ，外径55mmφの純Ｃｕ製管内に 350本充填し、前記
純Ｃｕ製管の両端を電子ビーム溶接により真空封止して
金属複合ビレットを作製し、次いでこの金属複合ビレッ
トを、スエージング加工と引抜加工を順次施して 0.5mm
φの金属複合線材となし、この金属複合線材に高純度ア
ルゴンガス雰囲気中で 750℃× 200時間の加熱処理を施
して、前述のＳｎ金属箔のＳｎとＮｂ製管のＮｂとを反
応させＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎの超電導体相を
生成せしめて、Ｎｂ3 Ｓｎ超電導線を製造した。
る。 実施例１ 厚さ20μｍのＣｕ箔と厚さ50μｍのＳｎ箔とを１枚ずつ
重ね合わせ、これをＳｎ箔を内側にして渦巻き状に巻き
上げて直径26mmφの積層体となし、この積層体を内径27
mmφ，外径30mmφの純Ｃｕ製管内に充填したのち、前記
Ｃｕ製管の両端を電子ビーム溶接により0.001Torr にて
真空封止して複合ビレットＡを作製した。次にこの複合
ビレットＡをスエージング加工して高密度化したのち、
引抜加工を施して10mmφの複合素材となし、この複合素
材の外周に内径10mmφ，外径14mmφのＮｂ製管及び内径
14mmφ，外径18mmφのＣｕ製管を複合して複合ビレット
Ｂとなし、次いでこれを８mmφまでスエージング加工
し、次いで引抜加工、伸線加工を順次施して対辺２mmの
断面六角形の線材となした。次にこの六角線材を内形50
mmφ，外径55mmφの純Ｃｕ製管内に 350本充填し、前記
純Ｃｕ製管の両端を電子ビーム溶接により真空封止して
金属複合ビレットを作製し、次いでこの金属複合ビレッ
トを、スエージング加工と引抜加工を順次施して 0.5mm
φの金属複合線材となし、この金属複合線材に高純度ア
ルゴンガス雰囲気中で 750℃× 200時間の加熱処理を施
して、前述のＳｎ金属箔のＳｎとＮｂ製管のＮｂとを反
応させＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎの超電導体相を
生成せしめて、Ｎｂ3 Ｓｎ超電導線を製造した。
【００１１】比較例１ 内径27mmφ，外径30mmφの純Ｃｕ製管内に、Ｃｕ金属粉
末とＳｎ金属粉末との混合粉体の圧粉体を複数個充填し
て複合ビレットＡを作製した他は、実施例１と同じ方法
により 0.5mmφのＮｂ3 Ｓｎ超電導線を製造した。この
ようにして得られたＮｂ3 Ｓｎ超電導線について、Ｊｃ
を液体Ｈｅ中（ 4.2Ｋ）で、種々の磁場下で測定した。
結果は表１に示した。
末とＳｎ金属粉末との混合粉体の圧粉体を複数個充填し
て複合ビレットＡを作製した他は、実施例１と同じ方法
により 0.5mmφのＮｂ3 Ｓｎ超電導線を製造した。この
ようにして得られたＮｂ3 Ｓｎ超電導線について、Ｊｃ
を液体Ｈｅ中（ 4.2Ｋ）で、種々の磁場下で測定した。
結果は表１に示した。
【００１２】
【表１】
【００１３】表１より明らかなように、本発明方法品
（No１）は、品質が良好で、高磁場下においても高いＪ
ｃ値が得られた。これに対し、比較例品のNo２は、金属
複合ビレットを伸線加工する際に、２〜４mmφの間で断
線が多発して 0.5mmφにまで伸線することができなかっ
た。これは、Ｃｕ製管内にＣｕとＳｎを金属粉末の形態
で充填した為、延伸加工時の変形が均一になされなかっ
た為である。以上芯数が 350本の多芯Ｎｂ3 Ｓｎ超電導
線について説明したが、本発明方法は、前記の金属複合
線材を更にＣｕ製管内に多数本充填して延伸加工する工
程を繰り返し施す超多芯超電導線の製造に適用しても、
同様の高品質、高超電導特性のＮｂ3 Ｓｎ超電導線が得
られる。
（No１）は、品質が良好で、高磁場下においても高いＪ
ｃ値が得られた。これに対し、比較例品のNo２は、金属
複合ビレットを伸線加工する際に、２〜４mmφの間で断
線が多発して 0.5mmφにまで伸線することができなかっ
た。これは、Ｃｕ製管内にＣｕとＳｎを金属粉末の形態
で充填した為、延伸加工時の変形が均一になされなかっ
た為である。以上芯数が 350本の多芯Ｎｂ3 Ｓｎ超電導
線について説明したが、本発明方法は、前記の金属複合
線材を更にＣｕ製管内に多数本充填して延伸加工する工
程を繰り返し施す超多芯超電導線の製造に適用しても、
同様の高品質、高超電導特性のＮｂ3 Ｓｎ超電導線が得
られる。
【００１４】
【効果】以上述べたように、本発明方法によれば、品質
良好で、超電導特性に優れたＮｂ3 Ｓｎ超電導線を効率
よく製造することができ、工業上顕著な効果を奏する。
良好で、超電導特性に優れたＮｂ3 Ｓｎ超電導線を効率
よく製造することができ、工業上顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にて用いる金属複合ビレットを製造する
方法の態様例を示す工程説明図である。
方法の態様例を示す工程説明図である。
１ Ｃｕ金属箔 ２ Ｓｎ金属箔 ３ 積層体 ４,14,24 Ｃｕ製管 ５ 複合素材 ６ Ｎｂ製管 ７ 六角線材 ８ 金属複合ビレット Ａ，Ｂ 複合ビレット
【手続補正書】
【提出日】平成６年１１月２９日
【手続補正１】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図１】
Claims (1)
- 【請求項１】 Ｃｕ，Ｎｂ，Ｓｎの金属材料からなる金
属複合ビレットに延伸加工を施して所望形状の金属複合
線材となし、この金属複合線材に所定の加熱処理を施し
てＣｕマトリックス中にＮｂ3 Ｓｎ超電導体相を形成せ
しめるＮｂ3Ｓｎ超電導線の製造方法において、前記金
属複合ビレットを、Ｃｕ製管内にＣｕ金属箔とＳｎ金属
箔の積層体を稠密に充填した複合ビレットＡの外周にＮ
ｂ製管とＣｕ製管を順次複合して複合ビレットＢとな
し、この複合ビレットＢに延伸加工を施して複合線材と
なし、この複合線材をＣｕ製管内に多数本充填して作製
することを特徴とするＮｂ3 Ｓｎ超電導線の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4092026A JPH0855527A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | Ｎｂ３ Ｓｎ超電導線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4092026A JPH0855527A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | Ｎｂ３ Ｓｎ超電導線の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0855527A true JPH0855527A (ja) | 1996-02-27 |
Family
ID=14043029
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4092026A Pending JPH0855527A (ja) | 1992-03-18 | 1992-03-18 | Ｎｂ３ Ｓｎ超電導線の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0855527A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103846614A (zh) * | 2012-11-28 | 2014-06-11 | 常州盛德无缝钢管有限公司 | 一种防止nd钢表面热裂的低温穿孔工艺 |
| KR101630168B1 (ko) * | 2015-11-18 | 2016-06-14 | 한국조폐공사 | 복합 선재의 제조 방법 |
| CN113012859A (zh) * | 2021-02-22 | 2021-06-22 | 中国科学院电工研究所 | 一种卷绕法制备金属/碳复合导线的方法 |
| CN113012860A (zh) * | 2021-02-22 | 2021-06-22 | 中国科学院电工研究所 | 一种超高导电铜/纳米碳复合导线的制备方法 |
| CN113963854A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-01-21 | 西北有色金属研究院 | 一种千米级矩形截面MgB2超导线材的制备方法 |
-
1992
- 1992-03-18 JP JP4092026A patent/JPH0855527A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN103846614A (zh) * | 2012-11-28 | 2014-06-11 | 常州盛德无缝钢管有限公司 | 一种防止nd钢表面热裂的低温穿孔工艺 |
| KR101630168B1 (ko) * | 2015-11-18 | 2016-06-14 | 한국조폐공사 | 복합 선재의 제조 방법 |
| CN113012859A (zh) * | 2021-02-22 | 2021-06-22 | 中国科学院电工研究所 | 一种卷绕法制备金属/碳复合导线的方法 |
| CN113012860A (zh) * | 2021-02-22 | 2021-06-22 | 中国科学院电工研究所 | 一种超高导电铜/纳米碳复合导线的制备方法 |
| CN113963854A (zh) * | 2021-11-30 | 2022-01-21 | 西北有色金属研究院 | 一种千米级矩形截面MgB2超导线材的制备方法 |
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